JP2002069871A - スチールコードのゴム被覆方法及び装置 - Google Patents

スチールコードのゴム被覆方法及び装置

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JP2002069871A
JP2002069871A JP2000253389A JP2000253389A JP2002069871A JP 2002069871 A JP2002069871 A JP 2002069871A JP 2000253389 A JP2000253389 A JP 2000253389A JP 2000253389 A JP2000253389 A JP 2000253389A JP 2002069871 A JP2002069871 A JP 2002069871A
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rubber
cord
steel
bending
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Masahiro Kurosawa
雅博 黒沢
Kazuo Miyasaka
和夫 宮坂
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Yokohama Rubber Co Ltd
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  • Ropes Or Cables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチールコードの撚り構造を特殊な構造に変
更することなく、ゴム材料をコード内部まで十分に含浸
させることが可能なスチールコードのゴム被覆方法及び
装置の提供。 【解決手段】 撚り構造のスチールコードsを横方向に
円弧状に屈曲させ、その屈曲部s1にゴム材料zを加圧
供給し、ゴム材料zをコード内部に浸入させると共にコ
ード表面に付着させてスチールコードsをゴム被覆す
る。また、撚り構造のスチールコードsを横方向に円弧
状に屈曲させる屈曲用ガイド21を内設した密閉容器2
をゴム押出機Aに装着し、密閉容器2にスチールコード
sを導入又は導出するためのガイド部材3、5を設けた
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スチールコードの
ゴム被覆方法及び装置に関わり、更に詳しくは、通常の
撚り構造のスチールコードを用いてゴム材料をコード内
部まで十分に浸入(含浸)させることができるようにし
たスチールコードのゴム被覆方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スチールコードへのゴム被覆
は、カレンダーロールにより行われる。カレンダーロー
ル上にゴム材料を押し出し、カレンダーロールを通過す
るスチールコードを順次ゴム被覆するようにしている。
このような方法では、スチールコードの撚り構造が密で
ない場合には、ゴム材料をコード内部まで十分に浸入さ
せてコード被覆することができる。
【0003】しかし、単位面積当たりの引張り強度を大
きくして、耐疲労性を高めるようにした、空気入りタイ
ヤなどに使用されるスチールコードは、撚り構造を密に
しているため、スチールコードを構成する素線相互の隙
間が極めて少なく、ゴム材料をコード内部まで十分に含
浸させることが難しい。その結果、スチールコード内に
空隙が生じ、その空隙に水分が侵入すると、その空隙が
水分の通り道になって、腐食が広範囲に容易に拡がり、
セパレーションを誘発し易くなるという問題があった。
また、加硫中に、スチールコード内の空気が加硫遅延部
に集積し、加硫を遅らせる場合がある。
【0004】そこで、従来、上記対策として、スチール
コードの撚り構造を特殊な構造に変更してゴム材料をコ
ード内部まで含浸させるようにした技術の提案が種々な
されている。しかし、このように撚り構造を特殊化する
と、そのコードを製造するための大掛かりな装置が新た
に必要となるため、製造コストの上昇を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スチ
ールコードの撚り構造を特殊な構造に変更することな
く、ゴム材料をコード内部まで十分に含浸させることが
可能なスチールコードのゴム被覆方法及び装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のスチールコードのゴム被覆方法は、撚り構造のスチ
ールコードを横方向に円弧状に屈曲させ、該屈曲部にゴ
ム材料を加圧供給し、該ゴム材料をコード内部に浸入さ
せると共にコード表面に付着させて前記スチールコード
をゴム被覆することを特徴とする。
【0007】また、本発明のスチールコードのゴム被覆
装置は、撚り構造のスチールコードを横方向に円弧状に
屈曲させる屈曲用ガイドを内設した密閉容器をゴム押出
機に装着し、該密閉容器に前記スチールコードを導入又
は導出するためのガイド部材を設けたことを特徴とす
る。
【0008】このようにスチールコードを横方向に円弧
状に屈曲させることにより、その屈曲部において、撚ら
れたスチールコードの素線間の間隔を拡げることができ
(すなわち、素線間に隙間が開く)、その素線間隔を大
きくした屈曲部にゴム材料が加圧供給されるので、ゴム
材料をコード内部まで十分に浸入させると共にコード表
面に付着させてスチールコードをゴム被覆することがで
きる。従って、スチールコードの撚り構造を特殊な構造
に変更することなく、スチールコード内の空隙が原因で
生じる腐食やセパレーションの誘発、加硫遅延を防止す
ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明のスチールコードのゴム被
覆装置を示し、1は撚り構造のスチールコードsを供給
する供給部、2はゴム押出機AのヘッドA1(先端部)
に装着される密閉容器、3は密閉容器2にスチールコー
ドsを導く第1ガイド部材、4は密閉容器2内でゴム被
覆されたスチールコードs’を長手方向に直線状に癖付
けするならしロール、5はゴム被覆されたスチールコー
ドs’をならしロール4に導く第2ガイド部材である。
供給部1と密閉容器2との間に第1ガイド部材3が配設
され、密閉容器2とならしロール4との間に第2ガイド
部材5が設けられている。
【0011】供給部1は、ドラム11に巻き取られた撚
り構造のスチールコードsを巻き出して密閉容器2に供
給できるようになっている。
【0012】密閉容器2は、スチールコードsを横方向
に円弧状に屈曲させる屈曲用ガイド21を内設してい
る。屈曲用ガイド21はガイドローラーから構成され、
図2(a)に示すように、その外周面21aにその周方
向に沿ってスチールコードsを円弧状に屈曲させる環状
のガイド溝21bが設けられている。
【0013】密閉容器2の一端面(上面)には、図2
(b)に示すように、スチールコードsを屈曲用ガイド
21に導き入れる円形状の導入口23と、密閉容器2内
でゴム被覆されたスチールコードs’を導き出す円形状
の導出口24が設けられたダイプレート22が配されて
いる。ゴム押出機AのヘッドA1から押し出されるゴム
材料zの流れは、密閉容器2内で矢印xで示すように、
導出口24側に向かう層流になっている。
【0014】第1ガイド部材3は、回転自在に支持され
た複数のガイドローラー31,32を備え、供給部1か
ら引き出されたスチールコードsを両側からガイドロー
ラー31,32でガイドして、密閉容器2に導くように
してある。
【0015】密閉容器2の導出側に配置されたならしロ
ール4は、回転自在に支持された複数のガイドローラー
41を有している。複数のガイドローラー41が千鳥状
に近接配置され、密閉容器2内で屈曲されたスチールコ
ードを直線状に癖付けするようにしている。このならし
ロール4は必要に応じて使用すればよい(屈曲用ガイド
21の半径を調整して、コードへのクセ付けがないよう
にした方がよい)。
【0016】第2ガイド部材5は、回転自在に支持され
た複数のガイドローラー51,52を具備し、密閉容器
2から出てきたゴム被覆のスチールコードs’を両側か
らガイドローラー51,52でガイドして、ならしロー
ル4に導く。
【0017】本発明の方法は、上述した装置を用いて以
下のように行われる。供給部1のドラム11から不図示
の引出手段により引き出されたスチールコードsが、第
1ガイド部材3を経て導入口23から密閉容器2内に連
続的に順次導入される。密閉容器2内では、屈曲用ガイ
ド21のガイド溝21bをスチールコードsが通過する
際にスチールコードsが横方向に円弧状に屈曲される。
その円弧状の屈曲により、スチールコードsの屈曲部s
1では、素線相互間の間隔が広がり、ゴム材料zをコー
ド内部まで十分に含浸させ易い状態となる。
【0018】そこで、ゴム押出機Aから押し出された未
加硫状態のゴム材料zがスチールコードsの屈曲部s1
に加圧供給される。素線間が広くなっているので、ゴム
材料zがコード内部に容易かつ十分に浸入すると共にコ
ード表面に付着し、スチールコードsをゴム被覆したス
チールコードs’にする。
【0019】ゴム被覆されたスチールコードs’は、導
出口24から出て第2ガイド部材5を経てならしロール
4に導かれ、このならしロール4を通過することによ
り、直線状に癖付けされる。癖付けされたスチールコー
ドs’は、不図示のドラムに巻き取られる。
【0020】このように本発明では、撚り構造のスチー
ルコードsを横方向に円弧状に屈曲させ、その屈曲部s
1にゴム材料zを加圧供給することにより、ゴム材料z
をコード内部に浸入させると共にコード表面に付着させ
てスチールコードsをゴム被覆するようにしたので、ス
チールコードsの撚り構造を特殊な構造に変更すること
なく、ゴム材料zをコード内部まで十分に含浸させて、
スチールコード内の空隙を無くすことができ、スチール
コードの空隙に起因する腐食やセパレーションの誘発、
加硫遅延を防ぐことが可能になる。
【0021】図3は、本発明のスチールコードのゴム被
覆装置の他の例を示す。上述した実施形態では、1本の
スチールコードsをゴム被覆する例を示したが、この実
施形態は、複数本のスチールコードsを一体的にゴム被
覆するようにしたものである。
【0022】図3(a)に示すように、屈曲用ガイド2
1の外周面21aに、その周方向に沿ってスチールコー
ドsを横方向に円弧状に屈曲させる複数のガイド溝21
bが設けられている。密閉容器2のダイプレート22に
は、それに対応した複数の円形状の導入口23が形成さ
れ、導出口24はゴム被覆された複数本のスチールコー
ドを導出するために矩形状になっている。
【0023】このような密閉容器2を用いて、上述のよ
うにゴム被覆を行うと、複数本のスチールコードsが引
き揃えられた状態で屈曲し、その屈曲部にゴム材料zが
加圧供給されて、図4に示すような、複数本のスチール
コードsを一体的にゴム被覆したストリップ材Kを得る
ことができる。このように複数本のスチールコードsを
同時にゴム被覆しても、上記と同様の効果を得ることが
できる。
【0024】本発明において、ガイドローラーからなる
屈曲用ガイド21のガイド溝21bの底面21cの半径
rmmとしては、スチールコードsを構成する素線の直径
dmm、スチールコードsの直径Dmmとの関係から、r≦
100×d×Dにするのが、ゴム材料をコード内部まで
十分に含浸させる上で好ましい。下限値としては、スチ
ールコードsの屈曲部S1のまげ癖が取れる範囲であれ
ばよく、撚り構造により適宜選択すればよい。例えば、
3+6×0.35構造のスチールコードでは、5mm以上
にすることができる。
【0025】ゴム材料zをスチールコードsの屈曲部s
1に加圧供給する際の圧力としては、20〜100kg/c
m2(1.96〜9.8MPa)の範囲にするのがよい。
【0026】上述したガイドローラーは、いずれも金属
または樹脂製から構成するのが好ましい。
【0027】
【発明の効果】上述したように本発明は、撚り構造のス
チールコードを横方向に円弧状に屈曲させ、該屈曲部に
ゴム材料を加圧供給し、該ゴム材料をコード内部に浸入
させると共にコード表面に付着させてスチールコードを
ゴム被覆するので、スチールコードの撚り構造を特殊な
構造に変更することなく、ゴム材料をコード内部まで十
分に含浸させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスチールコードのゴム被覆装置の一例
を示す概略図である。
【図2】本発明のスチールコードのゴム被覆装置の一例
における密閉容器の一部を示したもので、(a)は密閉
容器に内設される屈曲用ガイドの平面視説明図、(b)
は密閉容器の上面に配されるダイプレートの平面視説明
図である。
【図3】本発明のスチールコードのゴム被覆装置の他例
における密閉容器の一部を示したもので、(a)は密閉
容器に内設される屈曲用ガイドの平面視説明図、(b)
は密閉容器の上面に配されるダイプレートの平面視説明
図である。
【図4】複数のスチールコードをゴム被覆したストリッ
プ材の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 供給部 2 密閉容器 3 第1ガイド部材 4 ならしロール 5 第2ガイド部材 21 屈曲用ガイド 21b ガイド溝 22 ダイプレート 31,32 ガイドローラー 41 ガイドローラー 51,52 ガイドローラー A ゴム押出機 s,s’スチールコード s1 屈曲部 z ゴム材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B153 AA01 AA24 AA45 AA47 CC29 CC52 DD22 DD29 DD34 DD36 FF16 GG05 GG07 4F212 AA45 AD03 AD27 AD35 AH20 VA11 VD19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撚り構造のスチールコードを横方向に円
    弧状に屈曲させ、該屈曲部にゴム材料を加圧供給し、該
    ゴム材料をコード内部に浸入させると共にコード表面に
    付着させて前記スチールコードをゴム被覆するスチール
    コードのゴム被覆方法。
  2. 【請求項2】 複数本のスチールコードを引き揃えて横
    方向に円弧状に屈曲させ、該複数本のスチールコードを
    一体的にゴム被覆する請求項1記載のスチールコードの
    ゴム被覆方法。
  3. 【請求項3】 前記スチールコードをゴム被覆した後、
    該スチールコードを長手方向に直線状に癖付けする請求
    項1又は2記載のスチールコードのゴム被覆方法。
  4. 【請求項4】 撚り構造のスチールコードを横方向に円
    弧状に屈曲させる屈曲用ガイドを内設した密閉容器をゴ
    ム押出機に装着し、該密閉容器に前記スチールコードを
    導入又は導出するためのガイド部材を設けたスチールコ
    ードのゴム被覆装置。
  5. 【請求項5】 前記屈曲用ガイドは、前記スチールコー
    ドを円弧状に屈曲させるガイド溝を有する請求項4記載
    のスチールコードのゴム被覆装置。
  6. 【請求項6】 前記密閉容器の導出側に、前記スチール
    コードを長手方向に直線状に癖付けするならしロールを
    配置した請求項4又は5記載のスチールコードのゴム被
    覆装置。
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