JP2002067506A - 光学記録材料 - Google Patents

光学記録材料

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JP2002067506A JP2000261771A JP2000261771A JP2002067506A JP 2002067506 A JP2002067506 A JP 2002067506A JP 2000261771 A JP2000261771 A JP 2000261771A JP 2000261771 A JP2000261771 A JP 2000261771A JP 2002067506 A JP2002067506 A JP 2002067506A
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亨 矢野
Tomonori Fushimi
友紀 伏見
Naoki Maeda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DVD−Rの規格に合致したシアニン化合物
からなる光学記録材料を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるシアニン化
合物(A)及びこれ以外のシアニン化合物(B)を含有
してなることを特徴とする光学記録材料。 【化1】 (式中、R及びR’は、メチル基又はエチル基を表し、
Anm-は、m価のアニオンを表し、mは、1又は2の整
数を表し、pは、電荷を中性に保つ係数を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報をレーザなど
による熱的情報パターンとして付与することにより記録
する光学記録媒体に使用される光学記録材料に関し、詳
しくは、可視及び近赤外領域の波長を有し、かつ低エネ
ルギーのレーザなどにより高密度の光学記録及び再生が
可能な光学記録媒体に使用される光学記録材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光学記
録媒体は、一般に記憶容量が大きく、記録又は再生が非
接触で行われるなど、優れた特徴を有することから広く
普及している。WORM、CD−R、DVD−Rなどの
追記型の光ディスクでは記録層の微少面積にレーザを集
光させ、記録層の性状を変えて記録し、未記録部分との
反射光量の違いによって再生を行っている。
【0003】光ディスクに代表される光学記録媒体の記
録層には、記録層を形成するのが容易なので、有機系の
色素が使用されており、特にシアニン系の化合物が感度
が高く、高速化に対応できることから検討されている。
【0004】現在、上記の光ディスクにおいては、記録
及び再生に用いる半導体レーザの波長を短くし、高密度
記録を行うことのできるものが開発されている。これに
使用される半導体レーザの波長は、例えば、DVD−R
の規格では、635nm、650nm、660nmであ
る。
【0005】記録層は、書き込みレーザ光に対し充分な
感度を有し、読み出しレーザ光に対しては充分な記録安
定性を有することが必要である。DVD−Rに代表され
る光ディスクは、書き込みと読み出しレーザの波長は同
じであるか又は近いものであり、その出力の大きさを変
えることで書き込み、読み出しを行っている。記録層
は、これらの波長に対して吸収が小さいと充分な記録感
度を得ることができず、吸収が大きいと記録安定性が低
下するので、適切な吸収強度を有することが必要であ
る。
【0006】これらの光ディスクに対応したシアニン系
の化合物は、例えば、特開昭59−55795号公報な
どに記載されている。しかし、これらのシアニン系の化
合物の吸収波長は、短波長側にずれており、DVD−R
の規格に対し合致しているとは言えなかった。
【0007】上記の問題に対し、シアニン化合物にニト
ロ基を導入することで、記録層の吸収を長波長にシフト
させる方法が、特開平11−53761号公報、特開2
000−33775号公報、特開2000−10851
0号公報などに報告されているが、未だ満足できるもの
ではない。
【0008】従って、本発明の目的は、DVD−Rの規
格に合致したシアニン化合物からなる光学記録材料を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特定の構
造のシアニン化合物を用いた光学記録材料のUV吸収ス
ペクトルが特異的に長波長側にシフトし、DVD−Rの
規格に対する適正な吸収を与えることを知見し、本発明
に到達した。
【0010】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
のであり、下記一般式(I)で表されるシアニン化合物
(A)及びこれ以外のシアニン化合物(B)を含有して
なることを特徴とする光学記録材料及び基体上に該記録
材料からなる薄膜を形成したことを特徴とする光学記録
媒体に関する。
【0011】
【化3】 (式中、R及びR’は、メチル基又はエチル基を表し、
Anm-は、m価のアニオンを表し、mは、1又は2の整
数を表し、pは、電荷を中性に保つ係数を表す。)
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。
【0013】本発明に係る上記の一般式(I)で表され
るシアニン化合物(A)は、下記表1に示す通り、類似
の化合物に比較して、これを含有する薄膜(塗膜)に長
波長側にシフトした吸収スペクトルを与えるものであ
る。
【0014】
【表1】
【0015】上記のシアニン化合物(A)は、後記の実
施例1に記載した様に、他のシアニン化合物(B)から
なる光学記録材料のピークを長波長側にシフトさせるこ
とができ、かつそのシフトを調整して光学記録材料に対
して適正な吸収を与える効果を有する化合物である。
【0016】上記一般式(I )において、Anm-で表さ
れるアニオンとしては、例えば、一価のものとして、塩
素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオン、フッ素ア
ニオンなどのハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、塩
素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンア
ニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素
アニオンなどの無機系アニオン、ベンゼンスルホン酸ア
ニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメ
タンスルホン酸アニオンなどの有機スルホン酸アニオ
ン;オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオ
ン、オクタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニ
オン、ノニルフェニルリン酸アニオン、2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスホン酸
アニオンなどの有機リン酸系アニオンなどが挙げられ、
二価のものとしては例えば、ベンゼンジスルホン酸アニ
オン、ナフタレンジスルホン酸アニオンなどが挙げられ
る。また、金属錯体化合物であるクエンチャーアニオン
も必要に応じて用いることができる。
【0017】上記のクエンチャーアニオンとしては、特
開昭60−234892号公報に記載されたようなアニ
オンが挙げられる。例えば、下記の一般式(1)及び
(2)で表されるアニオンが挙げられる。
【0018】
【化4】 (式中、R3 及びR4 は、各々独立にアルキル基又はハ
ロゲン原子を表し、a及びbは各々0〜3を表す。ま
た、R5 、R6 、R7 及びR8 は各々独立にアルキル
基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基又はハ
ロゲン化フェニル基を表す。)
【0019】本発明に係る他のシアニン化合物(B)
は、上記のシアニン化合物(A)とは異なるシアニン化
合物であれば、特に制限されずに、周知一般の光学記録
材料に用いられるもの、例えばトリメチンシアニン化合
物、ペンタメチンシアニン化合物、ヘプタメチンシアニ
ン化合物などを使用できるが、DVD−R用途にはトリ
メチンシアニン化合物が好適であり、下記一般式(II)
で表されるものがシアニン化合物(A)との併用効果が
特に顕著なのでさらに好適である。
【0020】
【化5】 (式中、R1 及びR2 は、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基又は炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、環A及
び環A’は、ベンゼン環又はナフタレン環を表し、X及
びX’は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、プロパン
−2,2−ジイル、ブタン−2,2−ジイル、炭素数3
〜6のシクロアルカン−1,1−ジイルを表し、Y及び
Y’は、炭素数2〜30の有機基を表し、Ann-は、n
価のアニオンを表し、nは、1又は2の整数を表し、q
は、電荷を中性に保つ係数を表し、r及びr’は0〜2
の整数を表す。)
【0021】一般式(II)において、R1 及びR2 で表
されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素が挙げられ、炭素数1〜8のアルコキシ基として
は、メチルオキシ、エチルオキシ、イソプロピルオキ
シ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、
イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキ
シ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシが挙げ
られ、X及びX’で表される炭素数3〜6のシクロアル
カン−1,1−ジイルとしては、シクロプロパン−1,
1−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル、2,4−
ジメチルシクロブタン−1,1−ジイル、3−ジメチル
シクロブタン−1,1−ジイル、シクロペンタン−1,
1−ジイル、シクロヘキサン−1,1−ジイルが挙げら
れ、Y及びY’で表される炭素数2〜30の有機基とし
ては、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二
ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミ
ル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘ
キシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、ヘプチル、
イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオク
チル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イ
ソノニル、デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ペプタデシル、オク
タデシルなどのアルキル基、ビニル、1−メチルエテニ
ル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソ
ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オク
テニル、デセニル、ぺンタデセニル、1−フェニルプロ
ペン−3−イルなどのアルケニル基、フェニル、ナフチ
ル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メ
チルフェニル、4−ビニルフェニル、3−イソプロピル
フェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェ
ニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニ
ル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニ
ル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシ
ル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメ
チルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジ
メチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−
ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4
−ジ第三ブチルフェニル、シクロヘキシルフェニルなど
のアルキルアリール基、ベンジル、フェネチル、2−フ
ェニルプロパン−2−イル、ジフェニルメチル、トリフ
ェニルメチル、スチリル、シンナミルなどのアリールア
ルキル基など、それがエーテル結合、チオエーテル結合
で中断されたもの、例えば、2−メトキシエチル、3−
メトキシプロピル、4−メトキシブチル、2−ブトキシ
エチル、メトキシエトキシエチル、メトキシエトキシエ
トキシエチル、3−メトキシブチル、2−フェノキシエ
チル、3−フェノキシプロピル、2−メチルチオエチ
ル、2−フェニルチオエチルが挙げられ、更にこれらの
基は、アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、シアノ
基、ハロゲン原子などで置換されていてもよく、Ann-
で表されるアニオンとしては、上記の一般式(I)にお
けるAnm-で表されるアニオンと同様のものが挙げられ
る。
【0022】上記一般式(II)で表される好ましいシア
ニン化合物(B)の具体例としては、以下に示すものが
挙げられる。なお、以下の例示では、アニオンを省いた
シアニン色素カチオンで示している。
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】上記一般式(II)で表されるシアニン化合
物(B)においては、環A及び環A’がベンゼン環であ
り、r及びr’が1であるものが、特に一般式(I)で
表されるシアニン化合物(A)の添加効果が顕著に現
れ、DVD−R規格の光学記録材料として吸収波長が適
正化されるので好ましい。
【0030】シアニン化合物(A)のみからなる薄膜
は、水分を吸収又は吸着し易いので、これから得られる
光学記録媒体は、耐湿性が不充分になる。シアニン化合
物(A)とシアニン化合物(B)とのモル比は、特に限
定されるものではなく、必要な波長光に対し適正な吸収
が得られるように適宜設定されるが、シアニン化合物
(A)1に対し、シアニン化合物(B)のモル比が、
0.1より小さいと上記の耐湿性の問題が現れる場合が
あり、500より大きいと光学記録材料の吸収スペクト
ルの長波長シフトが得られない場合があるので、0.1
〜500が好ましい。
【0031】例えば、上記のモル比において、シアニン
化合物(B)が一般式(II)で表される化合物である場
合に、DVD−R規格に適合する吸収を与える範囲は、
1〜50である。
【0032】上記の本発明に係る上記一般式(I)、
(II)で表される化合物は、その製造法によって制限を
受けることなく、従来周知の方法に準じて製造すること
ができ、例えば、以下のルートで合成される。
【0033】
【化12】 (式中、環A、環A’、R1 、R2 、X、X’、Y、
Y’、Ann-、q、r及びr’は、前記一般式(I)、
(II)と同様であり、Dは、ハロゲン、スルホニルオキ
シを表す。)
【0034】上記のDで表されるハロゲンとしては、塩
素、臭素、ヨウ素が挙げられ、スルホニルオキシとして
は、フェニルスルホニルオキシ、4−メチルスルホニル
オキシ、4−クロロスルホニルオキシなどが挙げられ
る。
【0035】本発明に係る上記の化合物は、光学記録媒
体の記録層として適用され、該記録層の形成にあたって
は従来周知の方法を用いることができる。一般には、メ
タノール、エタノールなどの低級アルコール類、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブ
チルジグリコールなどのエーテルアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ジアセトンアルコールなどのケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチルなど
のエステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルな
どのアクリル酸エステル類、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロパノールなどのフッ化アルコール類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、メチレンジ
クロライド、ジクロロエタン、クロロホルムなどの塩素
化炭化水素類などの有機溶媒に溶解した溶液を基体上に
塗布することによって容易に形成することができる。
【0036】上記記録層の厚さは、通常、0.001〜
10μであり、好ましくは0.01〜5μの範囲が適当
である。上記記録層の形成方法は特に制限を受けず、例
えばスピンコート法などの通常用いられる方法を用いる
ことができる。
【0037】本発明の光学記録材料を、光学記録媒体の
記録層に含有させる際の該記録層に対する使用量は、好
ましくは50〜100重量%である。
【0038】また、上記記録層は、本発明の光学記録材
料のほかに、必要に応じて、他のシアニン系化合物、ア
ゾ系化合物、フタロシアニン系、キノリン化合物などの
光学記録層に用いられる化合物、ポリエチレン、ポリエ
ステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、エポキシ、
ウレタンなどの樹脂類を含有してもよく、界面活性剤、
帯電防止剤、滑剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤、ピット形
成促進性、ピット制御性、分散剤、酸化防止剤、架橋
剤、耐光性付与剤などを含有してもよい。
【0039】さらに、上記記録層は、一重項酸素などの
クエンチャーとして芳香族ニトロソ化合物、アミニウム
化合物、イミニウム化合物、ビスイミニウム化合物、遷
移金属キレート化合物などを含有してもよい。これら
は、記録層に対して好ましくは0〜50重量%の範囲で
使用される。
【0040】このような記録層を設層する上記基体の材
質は、書き込み光及び読み出し光に対して実質的に透明
なものであれば特に制限はなく、例えば、ポリメチルメ
タクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネートなどの樹脂、ガラスなどが用いられる。また、
その形状は、用途に応じ、テープ、ドラム、ベルト、デ
ィスクなどの任意の形状のものが使用できる。
【0041】また、上記記録層上に、金、銀、アルミニ
ウム、銅などを用いて蒸着法あるいはスパッタリング法
により反射膜を形成することもできるし、アクリル樹
脂、紫外線硬化性樹脂などによる保護層を形成すること
もできる。
【0042】本発明の光学記録材料は、書き込み、再生
に630〜670nmの波長の光を用いる光学記録媒体
に好適であり、特にDVD−Rに好適である。
【0043】
【実施例】以下、製造例、実施例をもって本発明を更に
詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例
によって何ら制限を受けるものではない。
【0044】[製造例] (製造例1)シアニン化合物A:No.1の合成 (第一段階)窒素置換した反応フラスコに4−ニトロフ
ェニルヒドラジン硫酸塩53.8g、 エタノール6
0.0gを仕込み、70℃まで加温してから、イソプロ
ピルメチルケトン21.4gを15分で滴下した。更に
硫酸を2.7gを加え4時間反応させた後、エタノール
を留去し、トルエン300mlを加えた溶液に25℃以
下で20%水酸化ナトリウム水溶液200mlを加え1
0分撹拌した後、トルエン層を洗浄水が中性になるまで
水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエンを除いて中
間体(a)を25.2g(収率46.4%)得た。
【0045】(第二段階)窒素置換した反応フラスコ
に、中間体(a)20.4gとヨウ化メチル42.6g
を仕込み、簡易オートクレーブ中で、1.31×105
Pa、50〜60℃で7時間反応させた後、室温、常圧
下で酢酸エチルを100mlを加え、30分還流させ
て、冷却した。固相を濾取し、洗浄、乾燥を行い中間体
(b)を18.6g(収率53.7%)得た。
【0046】(第三段階)窒素置換した反応フラスコ
に、中間体(b)6.9g、N,N’−ジフェニルアミ
ジン2.0g、ピリジン19.6g、無水酢酸3.1g
を仕込み、86℃で3時間反応させた後、室温まで冷却
しヨウ素塩を析出させこれを濾取した。得られたヨウ素
塩にジメチルホルムアミド212g、過塩素酸ナトリウ
ム一水和物4.20gを加え、100℃1時間撹拌して
塩交換を行い、その後、メタノール212gを加え室温
まで冷却して、目的物の粗結晶を析出させた。粗結晶を
濾取した後、これをメタノール、水、メタノールの順で
洗浄し80℃で真空乾燥して目的物の結晶3.32g
(収率59.2%)を得た。 (分析) 構造解析:1 H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (1.75;s;12)(3.71;s;6)(6.6
3〜6.67;d;2)(7.68〜7.70;d;
2)(8.37〜8.38;d;2)(8.40;t;
1)(8.60;s;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;581nm、ε;2.15×105
【0047】(製造例2)シアニン化合物A:No.5
の合成 窒素置換した反応フラスコに、製造例1で得られた中間
体(b)6.9g、N,N’−ジフェニルアミジン2.
0g、ピリジン19.6g、無水酢酸3.1gを仕込
み、86℃で3時間反応させた後、50℃まで冷却しメ
タノール40gを加えてさらに30分還流し、室温まで
冷却しヨウ素塩を析出させこれを濾取した。得られたヨ
ウ素塩にジメチルホルムアミド212g、六フッ化リン
カリウム5.40gを加え、100℃1時間撹拌して塩
交換を行い、その後、メタノール212gを加え室温ま
で冷却して、目的物の粗結晶を析出させた。粗結晶を濾
取した後、これをメタノール、水、メタノールの順で洗
浄し80℃で真空乾燥して目的物の結晶3.72g(収
率62.9%)を得た。 構造解析:1 H−NMR測定 (ケミカルシフトppm;多重度;プロトン数) (1.75;s;12)(3.71;s;6)(6.6
3〜6.67;d;2)(7.68〜7.70;d;
2)(8.37〜8.38;d;2)(8.40;t;
1)(8.60;s;2) 光学的特性:クロロホルム溶媒でのUVスペクトル測
定 λmax;579nm、ε;2.15×105
【0048】[実施例]記録媒体の製造及び評価 チタンキレート化合物(T−50:日本曹達社製)を塗
布、加水分解して下地層(0.01μ)を設けた直径1
2cmのポリカーボネートディスク基板上に、それぞれ
以下に示した配合によるシアニン化合物の2,2,3,
3−テトラフルオロプロパノール溶液(濃度2%)をス
ピンコーティング法にて塗布して、厚さ100nm(誤
差5%以内)の記録層を形成し光学記録媒体を得た。こ
れらの光学記録媒体についてUVスペクトル吸収の測定
による評価を行った。
【0049】(実施例1)下記のシアニン化合物につい
て、表2に記載の配合による光学記録媒体について吸収
スペクトルを測定した。結果を図1(横軸:波長;n
m、縦軸:相対吸光度;膜厚のばらつきによる影響を無
くすために各記録媒体のλmaxを強度1に補正したも
の)及び表3に示す。上記の相対吸光度の値が0.10
より小さいと記録及び読み込みの特性が悪化し、0.5
0を超えると記録層の耐光性が悪くなり、記録の保存安
定性が悪くなる。従って、この値が0.15〜0.45
のものを○、0.10以上〜0.15未満のもの又は
0.45より大きく0.50未満のものを△、それ以外
のものを×とし評価した。
【0050】
【化13】
【0051】
【表2】
【0052】図1より、シアニン化合物(A)を使用す
ると、光学記録媒体の吸収スペクトルが長波長側にシフ
トすることが確認できた。また、シアニン化合物(A)
の使用量を増加することにより、シフトが大きくなるこ
とが確認できた。
【0053】
【表3】
【0054】(実施例2)下記のシアニン化合物につい
て、表4に記載の配合による光学記録媒体について吸収
スペクトルを測定し、上記実施例1と同様に評価した。
結果を表4に示す。
【0055】
【化14】
【0056】
【表4】
【0057】(実施例3)下記のシアニン化合物につい
て、表5に記載の配合による光学記録媒体について吸収
スペクトルを測定し、上記実施例1と同様に評価した。
結果を表5に示す。
【0058】
【化15】
【0059】
【表5】
【0060】(実施例4)下記のシアニン化合物につい
て、表6に記載の配合による光学記録媒体について吸収
スペクトルを測定し、上記実施例1と同様に評価した。
結果を表6に示す。
【0061】
【化16】
【0062】
【表6】
【0063】以上の結果から本発明の光学記録材料が、
DVD−Rの規格である635nm、650nm、66
0nmの波長において光学記録媒体として適正な吸収を
与えていることが確認できた。
【0064】
【発明の効果】本発明は、DVD−R規格の光学記録媒
体に合致したシアニン化合物からなる光学記録材料を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で製造した光学記録媒体の吸
収スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 直樹 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA04 FB43 4H056 CA01 CC02 CC08 CE03 DD03 FA06 5D029 JA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシアニン化
    合物(A)及びこれ以外のシアニン化合物(B)を含有
    してなることを特徴とする光学記録材料。 【化1】 (式中、R及びR’は、メチル基又はエチル基を表し、
    Anm-は、m価のアニオンを表し、mは、1又は2の整
    数を表し、pは、電荷を中性に保つ係数を表す。)
  2. 【請求項2】 上記のシアニン化合物(B)が下記の一
    般式(II)で表されるシアニン化合物である請求項1記
    載の光学記録材料。 【化2】 (式中、R1 及びR2 は、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
    アノ基又は炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、環A及
    び環A’は、ベンゼン環又はナフタレン環を表し、X及
    びX’は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、プロパン
    −2,2−ジイル、ブタン−2,2−ジイル、炭素数3
    〜6のシクロアルカン−1,1−ジイルを表し、Y及び
    Y’は、炭素数2〜30の有機基を表し、Ann-は、n
    価のアニオンを表し、nは、1又は2の整数を表し、q
    は、電荷を中性に保つ係数を表し、r及びr’は0〜2
    の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 上記のシアニン化合物(A)とシアニン
    化合物(B)とのモル比が、シアニン化合物(A)1に
    対しシアニン化合物(B)0.1〜500である請求項
    1又は2記載の光学記録材料。
  4. 【請求項4】 上記のシアニン化合物(A)とシアニン
    化合物(B)とのモル比が、シアニン化合物(A)1に
    対しシアニン化合物(B)1〜50である請求項1又は
    2記載の光学記録材料。
  5. 【請求項5】 上記の一般式(II)において、環A及び
    環A’がベンゼン環であり、r及びr’が1である請求
    項2〜4の何れかに記載の光学記録材料。
  6. 【請求項6】 基体上に、請求項1〜5の何れかに記載
    の光学記録材料からなる薄膜を形成したことを特徴とす
    る光学記録媒体。
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