JP2002067503A - 感熱記録紙用顕色剤組成物及び感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録紙用顕色剤組成物及び感熱記録材料

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JP2002067503A
JP2002067503A JP2000254747A JP2000254747A JP2002067503A JP 2002067503 A JP2002067503 A JP 2002067503A JP 2000254747 A JP2000254747 A JP 2000254747A JP 2000254747 A JP2000254747 A JP 2000254747A JP 2002067503 A JP2002067503 A JP 2002067503A
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bis
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JP2000254747A
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Yoshiaki Ishibashi
良晃 石橋
Ryoichi Fujii
亮一 藤井
Toranosuke Saito
寅之助 斎藤
Takaaki Mori
高章 森
Shigeru Oda
茂 小田
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Harima Chemical Inc
Sanko Co Ltd
Original Assignee
Harima Chemical Inc
Sanko Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地肌の汚染が生じることがなく、且つ発色性
と記録部の保存安定性に優れた感熱記録材料を得るため
の、顕色剤組成物を提供する。 【解決手段】 電子供与性の無色染料と電子受容性の顕
色剤との発色反応を利用した感熱記録材料に使用する顕
色剤において、2,4-ビス(フェニルスルホニル)5-メチ
ルフェノール又は2,4-ビス(4-メチルフェニルスルホニ
ル)フェノールと、環構造を有するカルボン酸化合物及
び/又は、当該環構造を有するカルボン酸化合物の多価
金属塩とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子供与性の無色
染料と、電子受容性の顕色剤との発色反応を利用した感
熱記録材料における、前記顕色剤組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子供与性の無色染料と電子
受容性の顕色剤が溶融混合して発色する反応を利用した
感熱記録材料が知られており、例えば特公昭43−41
60号公報、特公昭45−14039号公報、特開平8
−269000号公報、特開平9−227502、特開
平10−44616などに記載されている。
【0003】これらの感熱記録材料は、比較的に簡単な
装置によって鮮明な記録が得られるという優れた特徴を
有しており、計測用記録計、ファクシミリ、コンピュー
ター末端機、ラベル印字機、乗車券などの発券機などの
各種の機器における記録紙として、既に広く使用されて
いる。
【0004】そしてこの種の感熱記録材料においては、
記録像の保存安定性が求められる。すなわち長期間の保
存、高温雰囲気、高温高湿雰囲気、可塑剤を含有したプ
ラスチックとの接触、ハンドクリームやサラダ油との接
触、日光に対する暴露などにより、一旦発色した記録像
が退色しないことが求められるのである。
【0005】而してこの種の感熱記録材料は、一般に電
子供与性の無色染料、例えば3-N,N-ジブチルアミノ-6-
メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソア
ミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオランなどを、
水性媒質中で0.5乃至2ミクロンに粉砕分散させた染
料分散液と、電子受容性の顕色剤、例えばビスフェノー
ル−A、4-ヒドロキシ-4´-イソプロポキシジフェニル
スルホンなどを、同様に水性媒質中で0.5乃至2ミク
ロンに粉砕分散させた顕色剤分散液と、発色感度を向上
させる目的の増感剤、例えば1,2-ジフェノキシエタン、
2-ベンジロキシナフタリンなどの水分散液及び、体質顔
料として例えば無水珪酸、炭酸カルシウムなどの顔料水
分散液を混合し、これらにさらに水性の接着剤、消泡剤
などを配合して塗料を調製し、当該塗料を紙などの基質
上に塗布し乾燥して、顕色面が仕上げられる。
【0006】仕上がった感熱記録材料には、地肌の白
さ、低エネルギーの加熱での発色性、環境中での記録像
の保存安定性などの諸特性が要求される。特に記録像の
保存安定性については、さらなる改善が求められている
ものの、解決すべき決定的な手段に乏しく、なお不満の
多いのが現状である。
【0007】特開平8−269000号公報には、記録
像の保存安定性の改良を目的として、下記化5で示され
る、ジアリールスルホニルフェノール化合物又はその塩
を、感熱記録材料の顕色剤に使用することが開示されて
いる。
【0008】
【化5】 (一般式化5において、Rは水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表し、R 9、R10及びR11はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は炭素数1〜
4のアルキル基若しくはシクロアルキル基を表し、これ
らは同一でも異っていてもよく、R12、R13及びR14
それぞれ水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のア
ルキル基若しくはシクロアルキル基を表し、これらは同
一でも異っていてもよく、R15は水素原子又は一般式化
【0009】
【化6】 (一般式化6において、R12、R13及びR14は、一般式
化5において定義したのと同一である。)で表される基
である。) これらの特開平8−269000号公報において開示さ
れたジアリールスルホニルフェノール化合物を、環構造
を有するカルボン酸化合物と共に使用することにより、
保存安定性は向上するものの、地肌の著しい汚染性が見
られることがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みなされたものであって、地肌の汚染が生じることが
なく、且つ記録感度と記録部の保存安定性に優れた感熱
記録材料を得るための、顕色剤組成物を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者等は、前記特開平
8−269000号公報で開示されている個々の化合物
について検討したところ、前記地肌の汚染が生じにくい
特定の化合物が含まれていることを見いだした。
【0012】すなわち当該特定の化合物とは、2,4-ビス
(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール(下記化
7)及び、2,4-ビス(4-メチルフェニルスルホニル)フ
ェノール(下記化8)である。
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】 而して本発明の感熱記録紙用顕色剤組成物は、電子供与
性の無色染料と電子受容性の顕色剤との発色反応を利用
した感熱記録材料に使用する顕色剤において、2,4-ビス
(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール又は2,4-ビ
ス(4-メチルフェニルスルホニル)フェノールと、耐可
塑剤性向上剤として、環構造を有するカルボン酸化合物
及び/又はその多価金属塩の一種以上とを含有すること
を特徴とするものである。
【0015】前記環構造を有するカルボン酸化合物とし
ては、下記一般式化9で表されるカルボニル化合物を使
用することができる。
【0016】
【化9】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、アラルキル基又はニトロ基を
表し、Yは−NH−基、−O−基、−S−基、−CO−
基、−SO2−基、−COO−基、−OCOO−基、−
OCO−基、−NHCO−基、−CONH−基、−SO
2NH−基、−NHSO2−基、−NHCOO−基又は−
NHCONH−基を表し、R1は水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表
す。lは0〜5の整数、mは0〜3の整数を表すが、l
及びmのいずれもが0の場合を除く。) さらに前記環構造を有するカルボン酸化合物として、テ
レフタル酸モノメチルを使用することができる。
【0017】また環構造を有するカルボン酸化合物とし
てのさらに他の化合物として、下記一般式化10で表さ
れる化合物を使用することもできる。
【0018】
【化10】 (式中R2及びR3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸
基、カルボキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基又はアラルキル基を表す。) さらに本発明における前記環構造を有するカルボン酸化
合物として、下記一般式化11で表される化合物を使用
することもできる。
【0019】
【化11】[Z]3−CCOOH(式中Zは水素原子、
アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシフ
ェニル基、フェノキシ基を表す。但し、全てのZが水素
原子又はアルキル基である場合を除く。) さらにまた、前記環構造を有するカルボン酸化合物とし
て、ロジン又はその誘導体や、下記一般式化12で表さ
れるカルボニル化合物を使用することも可能である。
【0020】
【化12】 (式中R4〜R8は、それぞれ水素原子又はアルキル基を
表す。) また本発明における前記環構造を有するカルボン酸化合
物の前記多価金属塩としては、それらの亜鉛塩、マグネ
シウム塩又は、カルシウム塩であることが好ましい。ま
た前記環構造を有するカルボン酸化合物と共に、無機亜
鉛化合物を含有することが好ましい。
【0021】また本発明の感熱記録材料は、電子供与性
の無色染料と、前記感熱記録用顕色剤組成物とを含有す
る感熱記録材料において、増感剤として、β−ナフチル
ベンジルエーテル、ステアリン酸アミド、シュウ酸ジベ
ンジル、シュウ酸−ジ−(p-メチルベンジル)、シュウ
酸−ジ−(p-クロロベンジル)、1,2-ビス(3-メチルフ
ェノキシ)エタン、1,2-ビス(4-メチルフェノキシ)エ
タン、1,2-ビス(フェノキシ)エタン又はジフェニルス
ルホンの、少なくとも一種を含有することを特徴とする
ものである。
【0022】すなわち本発明の顕色剤組成物は、前記2,
4-ビス(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール又は
2,4-ビス(4-メチルフェニルスルホニル)フェノール
(以下この明細書において、上記二つの化合物を総称し
て「特定ジアリールスルホニルフェノール化合物」と言
う)と、環構造を有するカルボン酸又はその多価金属塩
とよりなるものである。
【0023】前記特定ジアリールスルホニルフェノール
化合物と環構造を有するカルボン酸誘導体又はその多価
金属塩との混合比は、重量比で99/1〜20/80と
するのが適当であり、好ましくは90/10〜65/3
5とするのがよい。
【0024】環構造を有するカルボン酸誘導体又はその
多価金属塩の配合比率が1重量%以下では、感熱記録材
料の記録像の保存安定性向上の効果が充分ではない。ま
た80重量%以上含有させると、発色が劣る傾向がみら
れ、保存安定性及び地肌の汚染防止効果も向上が望めな
いのみならず、逆に地肌の汚染が増大する傾向が見られ
るので好ましくない。
【0025】而して、本発明において使用する環構造を
有するカルボン酸の具体例を以下に示す。前記一般式化
9で表される化合物としては、安息香酸、o-トルイル
酸、m-トルイル酸、p-トルイル酸、4-イソプロピル安息
香酸、p-tert-ブチル安息香酸、p-ペンチル安息香酸、4
-ニトロ安息香酸、4-クロロ安息香酸、p-フェニル安息
香酸、4-アリル安息香酸、2,4-ジメチル安息香酸、4-ビ
ニル安息香酸、4-ベンジル安息香酸、4-ヒドロキシ安息
香酸、4-フルオロ安息香酸、2,4-ジクロロ安息香酸、4-
メチルチオ安息香酸、4-エトキシカルボニルオキシ-3,5
-ジメトキシ安息香酸、サリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチ
ルサリチル酸、3,5-ジ(α−メチルベンジル)サリチル
酸、2-クミル安息香酸、2,4-ジクミル安息香酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸モノメチル
エステル、フタル酸モノエチルエステル、フタル酸モノ
-n-ヘキシルエステル、フタル酸モノ-n-オクチルエステ
ル、フタル酸モノ-n-ステアリルエステル、フタル酸モ
ノベンジルエステル、フタル酸モノ-(4-メチルベンジ
ル)エステル、フタル酸モノフェニルエステル、フタル
酸モノ-(4-メチルフェニル)エステル、テレフタル酸
モノメチル、テレフタル酸モノフェニルエステル、テレ
フタル酸モノベンジルエステル、1,2,4-ベンゼントリカ
ルボン酸、4,4'-ビフェニルジカルボン酸、2-メトキシ
安息香酸、4-メトキシ安息香酸、4-n-ブトキシ安息香
酸、p-アセトキシ安息香酸、2-フェノキシ安息香酸、3-
フェノキシ安息香酸、4-ベンジルオキシ安息香酸、2-ベ
ンゾイル安息香酸、p-メチルスルホニル安息香酸、2-
(4'-メチルベンゾイル)安息香酸、4-n-ブチルカルボ
ニルアミノ安息香酸、4-ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ安息香酸、4-エチルアミノスルホニル安息香酸、フタ
ル酸モノアミド、テレフタル酸モノアミド、フタル酸モ
ノ-N-ブチルアミド、フタル酸モノ-N-ベンジルアミド、
テレフタル酸モノ-N-ブチルアミド、テレフタル酸モノ-
N-フェニルアミド、フタル酸-N,N-ジメチルアミド、N-
フェニル-4-フタルイミドカルボン酸、N-シクロヘキシ
ル-4-フタルイミドカルボン酸、2-フェニルアミノカル
ボニルアミノ安息香酸、4-フェニルスルホニルアミノ安
息香酸、4-(4'-メチルフェニルスルフォニルアミノ)
安息香酸、p-ホルミル安息香酸、o-アミノ安息香酸、m-
アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸、p-アミノサリチル
酸、5-アミノサリチル酸、o-アセトアミド安息香酸、p-
アセトアミド安息香酸、2-アミノ-4-クロロ安息香酸等
が挙げられる。
【0026】また一般式化10で表される化合物として
は、1-ナフトエ酸、2-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナ
フトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,4-ナフタレ
ンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナ
フタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン、6-
クロロ-2-ナフトエ酸、6-メチル-2-ナフトエ酸、6-フェ
ニル-2-ナフトエ酸、6-メトキシ-2-ナフトエ酸、6-ベン
ジル-2-ナフトエ酸等が挙げられる。
【0027】また一般式化11で表される化合物として
は、フェノキシ酢酸、ジフェニル酢酸、p-メトキシフェ
ニル酢酸、シクロヘキシル酢酸、フェニル酢酸、ベンジ
ル酢酸等が挙げられる。
【0028】また前記一般式化12で表される化合物と
しては、シクロヘキサンカルボン酸、4-メチルシクロヘ
キサンカルボン酸、4-tert-ブチルシクロヘキサンカル
ボン酸、trans-4-n-ペンチルシクロヘキサンカルボン
酸、4-メトキシシクロヘキサンカルボン酸、4-メトキシ
シクロヘキサンカルボン酸等が挙げられる。
【0029】さらに、環構造を有するカルボン酸として
のロジン又はその誘導体としては、ガムロジン、トール
ロジン、ウッドロジン、それらの不均化ロジン、水添ロ
ジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、フェノール変性
ロジン、アルデヒド変性ロジン、デヒドロアビエチン酸
などが挙げられる。
【0030】なお本発明における環構造を有するカルボ
ン酸としては、上記のものに限定するものではない。ま
たこれらの環構造を有するカルボン酸化合物として特に
好ましいのは、テレフタル酸モノメチルである。
【0031】またこれらの環構造を有するカルボン酸誘
導体の多価金属塩における多価金属としては、亜鉛、カ
ルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、アルミニウ
ム、ニッケル、コバルト、鉄が挙げられ、その中でも亜
鉛、カルシウム、マグネシウムが好ましい。
【0032】環構造を有するカルボン酸誘導体を遊離の
酸として使用するときは、同時に無機亜鉛化合物を添加
することが好ましい。無機亜鉛化合物としては、酸化亜
鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、リン酸亜鉛、ケ
イ酸亜鉛などを挙げることができるが、その中でも酸化
亜鉛が最も好ましい。
【0033】顕色剤組成物は、各材料の結晶を混合し、
これを粒径100メッシュ程度に乾式粉砕した後、水を
媒質としてアトライターやサンドグラインダーなどの微
粉砕メディアにより、0.5乃至2ミクロン程度に微粉
砕して、顕色剤組成物の水分散液を得る。
【0034】この時、湿潤剤としてのアニオン性界面活
性剤、非イオン性界面活性剤又はカチオン性界面活性剤
や、増粘剤としてのポリビニルアルコール、セルローズ
エーテル類、カルボキシメチルセルローズ、カチオン変
性セルローズ又は水溶性合成高分子化合物などを添加す
ることもできる。
【0035】また、本発明の目的を損なわない範囲内
で、従来顕色剤として使用されている有機化合物の水分
散液を添加することもできる。これらの有機化合物とし
ては例えば、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシ−ジフェニルスル
ホン、4,4'-ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、ビス
(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、N-(p-
トルエンスルホニル)カルバモイル酸-p-クミルフェニ
ルエステル、4-ヒドロキシ-2',5'-ジメチル−ジフェニ
ルスルホン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、2-メチル-4-ヒドロキシ−ジフェニルスルホン、2,
4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、又は4,4'-ビス
(p-トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフ
ェニルメタンなどを使用することができる。
【0036】本発明に使用される電子供与性の無色染料
としては、トリアリールメタン系化合物、ジアリールメ
タン系化合物、ピリジン系化合物、スピロ系化合物、ロ
ーダミン・ラクタム系化合物、フルオラン系化合物、イ
ンドリルフタリド系化合物、フルオレン系化合物などが
挙げられる。
【0037】これらのうちでも特に好ましいものとし
て、3-N,N-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-N,N-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフル
オラン、3-(N-イソペンチル-N-エチル)-6-メチル-7-
アニリノフルオラン、3-(N-シクロヘキシル-N-メチ
ル)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-N,N-ジエチル
-6-クロロ-7-アニリノフルオランなど、黒色に発色する
無色染料として当業界で多用されているものを使用する
ことができる。また、これらの電子供与性の無色染料
は、発色像の色調の調節又は多色性感熱記録材料を得る
などの目的で、二種以上使用されても良い。
【0038】本発明の顕色剤組成物を使用した感熱記録
材料においては、発色の感度を向上させる目的で、増感
剤として、含窒素化合物、エステル化合物、炭化水素化
合物、エーテル化合物又は、スルホン化合物などの熱可
融性物質を含有させることができる。
【0039】熱可溶性物質の代表的なものとして具体的
には、β−ナフチルベンジルエーテル、ステアリン酸ア
ミド、4-ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、シ
ュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−(P-メチルベンジ
ル)、シュウ酸−ジ−(P-クロロベンジル)、ビス(4-
メチルフェニル)カーボネート、4-ベンジルビフェニ
ル、m-ターフェニル、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)
エタン、1,2-ビス(フェノキシ)エタン、1,2-ビス(4-
メチルフェノキシ)エタン、ジフェニルスルホン、3,
3',4,4'-テトラメチル−ジフェニルエタン、p-トリルビ
フェニルエーテル、ビス(p-メトキシフェノキシエチ
ル)エーテル、1-(2-ナフチルオキシ)-2-フェノキシ
エタン、ステアリン酸エチレンビスアミド、テレフタル
酸ジメチル、テレフタル酸ジブチル及びテレフタル酸ジ
ベンジル等が挙げられる。
【0040】これらのうち好ましいものは、β−ナフチ
ルベンジルエーテル、ステアリン酸アミド、シュウ酸ジ
ベンジル、シュウ酸−ジ−(P-メチルベンジル)、シュ
ウ酸−ジ−(P-クロロベンジル)、1,2-ビス(3-メチル
フェノキシ)エタン、1,2-ビス(フェノキシ)エタン、
1,2-ビス(4-メチルフェノキシ)エタン、及びジフェニ
ルスルホンである。
【0041】さらに、β−ナフチルベンジルエーテル、
ステアリン酸アミド、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)
エタン、1,2-ビス(フェノキシ)エタン及び1,2-ビス
(4-メチルフェノキシ)エタンが、特に好ましい。
【0042】これらの増感剤は、単独で用いても、ある
いは二種以上混合してもよい。これらの増感剤の使用量
は、無色染料100重量部に対し、20〜800重量部
が好ましく、より好ましくは、50〜400重量部であ
る。
【0043】また必要に応じ、耐水性改良剤として、1,
1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシル
フェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロ
キシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン及び4-ベンジルオ
キシ-4'-2,3-プロポキシ−ジフェニルスルホン等を用い
ても良い。
【0044】またさらに、耐光性改良剤として、ベンゾ
トリアゾール系の紫外線吸収剤、例えば、2-(2-ヒドロ
キシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-
ヒドロキシ-3-tert-ブチル-5-メチルフェニル)-5-クロ
ロベンゾトリアゾール、2,2-メチレンビス[4-(1,1,3,
3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2
-イル)フェノール]などを使用することができる。ま
たマイクロカプセル化された2-(2-ヒドロキシ-3-ドデ
シル-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどを用
いても良い。
【0045】通常、感熱記録材料の感熱層には、記録材
料表面への筆記性や表面の平滑性を向上させ、熱ヘッド
へのかすの付着を防止し、感熱層の支持体に対する接着
性を維持し、又は感熱層を形成させるに適した塗料を調
製するために、体質顔料、金属せっけん、ワックス類、
界面活性剤、接着剤、消泡剤などを含有させることが行
われており、本発明においてもこれを適用することがで
きる。
【0046】体質顔料としては、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸
バリウム、無水ケイ酸、酸化亜鉛、クレー又はタルクな
どを使用することができる。
【0047】また金属せっけんとしては、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム又はステアリン酸アルミ
ニウムなどが挙げられる。さらにワックス類としては、
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
カルナウバワックス、モンタンワックスまたはポリエチ
レンワックスなどが挙げられる。
【0048】界面活性剤は、通常アニオン性界面活性剤
が使用されており、スルホコハク酸エステルのアルカリ
金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩
又はラウリル硫酸エステルのアルカリ金属塩などが適当
であるが、カチオン性界面活性剤や非イオン性界面活性
剤を使用することもできる。
【0049】接着剤としては、ポリアクリルアミド、ア
クリルアミド・アクリル酸エステル共重合体、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、スチレン・
無水マレイン酸の共重合体のアルカリ金属塩、ポリビニ
ルアルコール、メチルセルローズ、ヒドロキシエチルセ
ルローズ、カルボキシメチルセルローズ、可溶性澱粉、
アルギン酸ナトリウム、ゼラチン又はカゼインなどの水
溶性高分子化合物及びポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポ
リブタジエンラテックス、スチレン・ブタジエン共重合
ラテックス又はスチレン・ブタジエン・イタコン酸三元
共重合ラテックスなどの水性高分子化合物が挙げられ
る。
【0050】顕色剤組成物、無色染料及び増感剤は、分
散剤としての界面活性剤又は水溶性接着剤などを含有し
た水中で、ボールミル、アトライター又はサンドグライ
ンダーのような粉砕メディアを用いて、おのおの、平均
粒子径が3μ以下、好ましくは1.5μ以下になるよう
に粉砕分散される。これらのうち顕色剤と無色染料は、
混合することなく別個に粉砕される。
【0051】感熱層を形成させるための塗料中には、顕
色剤100重量部に対して、無色染料が20〜200重
量部、好ましくは30〜100重量部及び、増感剤が5
0〜400重量部、好ましくは100〜200重量部含
有される。体質顔料及び接着剤の含有量は、顕色剤10
0重量部に対して、それぞれ200重量部以下及び10
0重量部以下であることが好ましいが、感熱記録材料の
使用目的によりその量は適宜決定される。
【0052】感熱記録材料は、シート状支持体の少なく
とも片面に、前記必要成分を含有せしめた塗料を塗布
し、乾燥して感熱層を形成する。シート状支持体として
は、紙、コーテッド紙、ラミネート紙、合成紙又はプラ
スッチックフィルムなどが適当である。また感熱層は、
乾燥重量が1〜15g/m2であることが好ましく、2〜1
0g/m2であることがさらに好ましい。
【0053】更に、発色感度を高めるために、主として
顔料又は有機中空粒子と接着剤とからなる下塗り層を設
けてもよい。顔料としては、焼成カオリン、炭酸マグネ
シウム、無定形シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マ
グネシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、尿素
−ホルマリン樹脂フィラー等が挙げられる。また、有機
中空粒子としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸
ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、アクリルニトリル及びスチレン等の単量
体もしくは共重合体の樹脂が挙げられる。
【0054】更に接着剤としては、ゼラチン、ガゼイ
ン、デンプン及びその誘導体、メチルセルローズ、エチ
ルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキ
シメチルセルローズ、メトキシセルローズ、完全又は部
分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコ
ール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、アルリルアミ
ド−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体などの水溶性高分子、スチレン−ブタジエ
ン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹
脂、アクリル酸系樹脂などの疎水性高分子などを使用す
ることができる。さらに、下塗り層の形成は、特に制限
されるものではなく、例えば、先に述べた感熱記録層と
同様にして形成することが出来る。
【0055】また、更に保存性を高める目的で、感熱記
録層の上に保護層を設けてもよい。かかる保護層は、成
膜性を有する接着剤及び顔料等を主成分とし、必要に応
じ紫外線吸収剤などを添加することも好ましい。
【0056】成膜性を有する接着剤としては、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリ
ビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール及
びジアセトン変性ポリビニルアルコール等が挙げられ
る。保護層の形成も特に制限されるものではなく、例え
ば、先に述べた感熱記録層と同様にして成形することが
できる。
【0057】なお、感熱記録体において、必要に応じ
て、印刷層を設けたり、支持体の裏面側にも保護層を設
けたり、天然ゴム、アクリル樹脂系の粘着剤、スチレン
イソプレンブロックポリマー及び二液架橋形アクリル樹
脂系の粘着剤を主成分とする粘着層を設けたり、あるい
は各層の塗布後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処
理を施すこともできる。
【0058】
【実施例】本発明をさらに明確にするために、本発明の
実施例及び比較例に基づいて、さらに具体的に説明す
る。
【0059】(実施例1) [塩基性染料分散液の調製]3-N,N-ジブチルアミノ-6-
メチル-7-アニリノフルオラン20gを、濃度5%ポリ
ビニルアルコール(クラレ社製;商品名PVA−11
7)の水溶液80g中で、ボールミルを用いて20時間
微粉砕して、平均粒径0.6μmの塩基性染料分散液を
調製した。
【0060】[顕色剤分散液の調製]本発明における特
定ジアリールスルホニルフェノール化合物である2,4-ビ
ス(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール80g
を、メチルセルローズ6g及びジオクチルスルホこはく
酸ナトリウム0.1gを含有した水溶液120gに湿潤
させ、ボールミルで10時間微粉砕して、平均粒子径が
0.6μmの顕色剤の水分散液を得た。
【0061】[増感剤分散液の調製]1,2-ビス(3-メチ
ルフェノキシ)エタン60gを、濃度5%ポリビニルア
ルコール(PVA−117)の水溶液140g中で、ボ
ールミルを用いて20時間微粉砕して、平均粒径が0.
6μmの増感剤分散液を調製した。
【0062】[安定剤分散液の調製]本発明における環
構造を有するカルボン酸塩であるテレフタル酸モノメチ
ルエステル亜鉛80gを、メチルセルローズ6g及びジ
オクチルスルホこはく酸ナトリウム0.1gを含有した
水溶液120gに湿潤させ、ボールミルを用いて10時
間微粉砕して、平均粒子径が0.6μmの安定剤の水分
散液を得た。
【0063】[滑剤分散液の調製]滑剤としてのステア
リン酸亜鉛80gを、メチルセルローズ6g及びジオク
チルスルホこはく酸ナトリウム0.1gを含有した水溶
液320gに湿潤させ、回転数3,000rpmのホモジ
ナイザーで2時間撹拌して、平均粒子径5.5μmのス
テアリン酸亜鉛分散液を調製した。
【0064】[感熱層塗布液の調製]上記の塩基性染料
分散液3g、顕色剤分散液3g、増感剤分散液4g、安
定剤分散液0.75g、濃度60%の炭酸カルシウム分
散液(奥多摩工業社製、商品名TP−123CS)分散
液3.5g、ステアリン酸亜鉛1.5g、及び水7.4
gを混合して感熱層塗布液を得た。
【0065】[感熱記録紙の作製]紙支持体上に、乾燥
後の感熱層重量が6g/m2となるように、ワイヤーバーを
用いて感熱層塗布液を塗布し、60℃のオーブン中で乾
燥後、平滑度200秒(ベック法)となるようにカレン
ダー処理した。
【0066】(実施例2)滑剤として、実施例1で用い
たステアリン酸亜鉛に代えて、ステアリン酸アミドを用
いた以外は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作
成した。
【0067】(実施例3)環構造を有するカルボン酸塩
として、実施例1で用いたテレフタル酸モノメチル亜鉛
80gに代えて、2-ナフトエ酸亜鉛80gを用いた以外
は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作成した。
【0068】(実施例4)実施例1で用いた環構造を有
するカルボン酸塩としてのテレフタル酸モノメチル亜鉛
80gに代えて、p-アセトキシフェニル安息香酸亜鉛8
0gを用いた以外は実施例1と同様に操作して、感熱記
録紙を作成した。
【0069】(実施例5)環構造を有するカルボン酸塩
として、実施例1で用いたテレフタル酸モノメチル亜鉛
80gに代えて、デヒドロアビエチン酸亜鉛80gを用
いた以外は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作
成した。
【0070】(実施例6)環構造を有するカルボン酸塩
として、実施例1で用いたテレフタル酸モノメチル亜鉛
80gに代えて、フェノキシ酢酸亜鉛80gを用いた以
外は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作成し
た。
【0071】(実施例7)実施例1で用いた環構造を有
するカルボン酸又はその塩としてのテレフタル酸モノメ
チル亜鉛80gに代えて、テレフタル酸モノメチル64
gと、酸化亜鉛16gとを使用して安定剤分散液を調製
した以外は、実施例1と同様に操作して感熱記録紙を作
成した。
【0072】(実施例8)実施例1で用いた環構造を有
するカルボン酸又はその塩としてのテレフタル酸モノメ
チル亜鉛80gに代えて、テレフタル酸モノメチル80
gを用いた以外は、実施例1と同様に操作して感熱記録
紙を作成した。
【0073】(実施例9)特定ジアリールスルホニルフ
ェノール化合物として、実施例1で用いた2,4-ビス(フ
ェニルスルホニル)5-メチルフェノール80gに代え
て、2,4-ビス(4-メチルフェニルスルホニル)フェノー
ル80gを用いた以外は実施例1と同様に操作して、感
熱記録紙を作成した。
【0074】(実施例10)実施例1で用いた環構造を
有するカルボン酸又はその塩としてのテレフタル酸モノ
メチル亜鉛80gに代えて、テレフタル酸モノメチル3
2gと、酸化亜鉛8gと、テレフタル酸モノメチル亜鉛
40gとを同時に使用して安定剤分散液を調製した以外
は、実施例1と同様に操作して感熱記録紙を作成した。
【0075】(実施例11)増感剤として、実施例1で
用いた1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン60gに
代えて、β―ナフチルベンジルエ−テル60gを用いた
以外は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作成し
た。
【0076】(実施例12)増感剤として、実施例1で
用いた1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン60gに
代えて、シュウ酸−ジ−(p-メチルベンジル)60gを
用いた以外は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を
作成した。
【0077】(実施例13)環構造を有するカルボン酸
塩として、実施例1で用いたテレフタル酸モノメチル亜
鉛80gに代えて、テレフタル酸モノメチルマグネシウ
ム80gを用いた以外は実施例1と同様に操作して、感
熱記録紙を作成した。
【0078】(実施例14)環構造を有するカルボン酸
塩として、実施例1で用いたテレフタル酸モノメチル亜
鉛80gに代えて、p-t-ブチル安息香酸カルシウム80
gを用いた以外は実施例1と同様に操作して、感熱記録
紙を作成した。
【0079】(比較例1)実施例1において、感熱層塗
布液に安定剤分散液を混合しないこと以外は、実施例1
と同様に操作して、感熱記録紙を作成した。
【0080】(比較例2)実施例1において特定ジアリ
ールスルホニルフェノール化合物として使用した2,4-ビ
ス(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール80gに
代えて、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルス
ルホン80gを用いた以外は実施例1と同様に操作し
て、感熱記録紙を作成した。
【0081】(比較例3)実施例1において特定ジアリ
ールスルホニルフェノール化合物として使用した2,4-ビ
ス(フェニルスルホニル)5-メチルフェノール80gに
代えて、類似のフェノール化合物である2,4-ビス(フェ
ニルスルホニル)フェノール80gを用いた以外は実施
例1と同様に操作して、感熱記録紙を作成した。
【0082】(比較例4)実施例1において増感剤とし
て使用した1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン60
gに代えて、m-ターヘニル60gを用いた以外は実施例
1と同様に操作して、感熱記録紙を作成した。
【0083】(比較例5)実施例1において増感剤とし
て使用した1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン60
gに代えて、テレフタル酸ジブチル60gを用いた以外
は実施例1と同様に操作して、感熱記録紙を作成した。
【0084】[性能試験]実施例1〜14及び比較例1
〜5で得られた感熱記録紙を熱傾斜試験機(東洋精機
製)にかけ、熱プレートの温度を140℃、印字時間1
秒で発色を行い、また次の性能比較試験を行った。
【0085】印字濃度:マクベス濃度計を用いて測定し
た。
【0086】耐熱性試験地肌:60℃で24時間放置し
た後の地肌のよごれを下記の基準で肉眼で観察した。
【0087】◎:全く変化なし ○:わづか着色 ×:著しく着色 耐可塑剤試験:ガラスビンの外周に印字紙を巻きつけ、
その上に軟質塩化ビニル樹脂フィルム(三井東圧化学社
製、商品名ハイラップV−450)を3重に巻きつけ、
40℃で24時間放置した後、下記の基準で印字濃度残
存率(%)を測定した。
【0088】印字濃度残存率(%)=(保存後の印字濃
度/保存前の印字濃度)×100[試験結果] 以上の試験の結果を表1に示す。
【0089】
【表1】 表1のデータから明らかなように、本発明の感熱記録材
料は発色性に優れ、且つ経時の地肌かぶりが少なく、記
録像の保存安定性とりわけ耐可塑剤性に優れており、感
熱記録材料としてバランスのとれたの優れた性能を有す
るものであることが理解できる。
【0090】
【発明の効果】本発明により、発色性に優れ、且つ経時
の地肌かぶりが少なく、記録像の保存安定性とりわけ耐
可塑剤に優れた感熱記録材料が提供される。
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月25日(2000.8.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【化12】 (式中R4〜R8は、それぞれ水素原子又はアルキル基を
表す。)また本発明における前記環構造を有するカルボ
ン酸化合物の前記多価金属塩としては、それらの亜鉛
塩、マグネシウム塩又は、カルシウム塩であることが好
ましい。また前記環構造を有するカルボン酸化合物と共
に、無機亜鉛化合物を含有することが好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 亮一 兵庫県加古川市野口町水足671番地の4 ハリマ化成株式会社中央研究所内 (72)発明者 斎藤 寅之助 兵庫県加古川市野口町水足671番地の4 ハリマ化成株式会社中央研究所内 (72)発明者 森 高章 大阪府茨木市五日市1丁目10番24号 株式 会社三光開発科学研究所内 (72)発明者 小田 茂 大阪府茨木市五日市1丁目10番24号 株式 会社三光開発科学研究所内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB25 DD01 DD02 DD23 DD32 DD43 DD45

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性の無色染料と電子受容性の顕
    色剤との発色反応を利用した感熱記録材料に使用する顕
    色剤において、2,4-ビス(フェニルスルホニル)5-メチ
    ルフェノール又は2,4-ビス(4-メチルフェニルスルホニ
    ル)フェノールと、耐可塑剤性向上剤として、環構造を
    有するカルボン酸化合物及び/又はその多価金属塩の一
    種以上とを含有することを特徴とする、感熱記録紙用顕
    色剤組成物
  2. 【請求項2】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、一般式化1で表されるカルボニル化合物であること
    を特徴とする、請求項に記載の感熱記録用顕色剤組成物 【化1】 (式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルケニル基、アリール基、アラルキル基又はニトロ基を
    表し、Yは−NH−基、−O−基、−S−基、−CO−
    基、−SO2−基、−COO−基、−OCOO−基、−
    OCO−基、−NHCO−基、−CONH−基、−SO
    2NH−基、−NHSO2−基、−NHCOO−基又は−
    NHCONH−基を表し、R1は水素原子、アルキル
    基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基を表
    す。lは0〜5の整数、mは0〜3の整数を表すが、l
    及びmのいずれもが0の場合を除く。)
  3. 【請求項3】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、テレフタル酸モノメチルであることを特徴とする、
    請求項2に記載の感熱記録用顕色剤組成物
  4. 【請求項4】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、一般式化2で表される化合物であることを特徴とす
    る、請求項1記載の感熱記録用顕色剤組成物 【化2】 (式中R2及びR3は、水素原子、ハロゲン原子、水酸
    基、カルボキシル基、アルキル基、アルコキシ基、アリ
    ール基又はアラルキル基を表す。)
  5. 【請求項5】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、一般式化3で表される化合物であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の感熱記録用顕色剤組成物 【化3】[Z]3−CCOOH (式中Zは水素原子、アルキル基、アリール基、アラル
    キル基、アルコキシフェニル基、フェノキシ基を表す。
    但し、全てのZが水素原子又はアルキル基である場合を
    除く。)
  6. 【請求項6】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、ロジン又はその誘導体であることを特徴とする、請
    求項1に記載の感熱記録用顕色剤組成物
  7. 【請求項7】 前記環構造を有するカルボン酸化合物
    が、一般式化4で表されるカルボニル化合物であること
    を特徴とする、請求項1に記載の感熱記録用顕色剤組成
    物 【化4】 (式中R4〜R8は、それぞれ水素原子又はアルキル基を
    表す。)
  8. 【請求項8】 前記多価金属塩がそれらの亜鉛塩、マグ
    ネシウム塩、カルシウム塩であることを特徴とする、請
    求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の感熱記録用
    顕色剤組成物
  9. 【請求項9】 前記環構造を有するカルボン酸化合物と
    共に、無機亜鉛化合物を含有することを特徴とする、請
    求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記載の感熱記
    録用顕色剤組成物
  10. 【請求項10】 電子供与性の無色染料と、請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8又は9に記載の感熱記録用
    顕色剤組成物とを含有する感熱記録材料において、増感
    剤として、β−ナフチルベンジルエーテル、ステアリン
    酸アミド、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−(p-メ
    チルベンジル)、シュウ酸−ジ−(p-クロロベンジ
    ル)、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ビ
    ス(4-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ビス(フェノキ
    シ)エタン又はジフェニルスルホンの、少なくとも一種
    を含有することを特徴とする、感熱記録材料
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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