JP2000247038A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2000247038A
JP2000247038A JP11056188A JP5618899A JP2000247038A JP 2000247038 A JP2000247038 A JP 2000247038A JP 11056188 A JP11056188 A JP 11056188A JP 5618899 A JP5618899 A JP 5618899A JP 2000247038 A JP2000247038 A JP 2000247038A
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JP11056188A
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Kunihiko Oga
邦彦 大賀
Kazuyuki Shiosato
和之 塩郷
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/333Colour developing components therefor, e.g. acidic compounds
    • B41M5/3333Non-macromolecular compounds
    • B41M5/3335Compounds containing phenolic or carboxylic acid groups or metal salts thereof
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 地肌被りが生ずることがなく、画像保存性、
発色性、耐薬品性に優れ、さらに製造安定性にも優れる
感熱記録材料を提供する。 【解決手段】 電子供与性無色染料と、下記一般式
(I)で表される電子受容性化合物と、鹸化度が88%
以下であるポリビニルアルコールとを含有する感熱記録
層を有することを特徴とする。 一般式(I) 一般式(I)において、R及びRは、アルキル基、
アルコキシル基又はアラルキルオキシ基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地肌被りが生ずる
ことがなく、画像保存性、発色性、耐薬品性に優れ、さ
らに製造安定性にも優れる感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、感圧紙、感熱紙、感光感圧
紙、通電感熱記録紙、感熱転写紙等の記録材料に、電子
供与性無色染料と電子受容性化合物とが使用されてい
る。例えば、英国特許2,140,449号、米国特許
4,480,052号、同4,436,920号の各明
細書、特公昭60−23992号、特開昭57−179
836号、同60−123556号、同60−1235
57号の各公報などに詳しく記載されている。これらの
記録材料については、(1)発色濃度及び発色感度、
(2)非画像部及び画像部の保存安定性、等の改良研究
が盛んに行われている。
【0003】前記従来の記録材料における前記電子受容
性化合物としては、ビスフェノールA、p−ヒドロキシ
安息香酸エステル類、ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン類等、各種の化合物が知られているが、何
れも発色濃度、発色感度、非画像部及び画像部の保存安
定性(耐侯性、耐薬品性、耐可塑剤性)等において問題
があった。例えば、ビス−(3−フェニル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホンを使用した感熱記録材料の場
合、蛍光ペンで筆記すると地肌部に被りが生ずるという
問題があった。
【0004】前記記録材料の中でも感熱記録材料は、フ
ァクシミリ、プリンター、ラベルなどの広い分野におい
て応用されてきているが、該感熱記録材料においては、
溶剤などにより被りを生じてしまう問題、及び発色体が
油脂、薬品などにより変褪色を起こしてしまう問題があ
る。このため、ラベル類、伝票類、ワープロ用紙、プロ
ッター用紙などの分野において、感熱記録材料は、市場
で要求される性能を未だ十分には満足していないのが現
状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、地肌被りが生ずることがな
く、画像保存性、発色性、耐薬品性に優れ、さらに製造
安定性にも優れる感熱記録材料を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 電子供与性無色染料と、下記一般式(I)で表
される電子受容性化合物と、鹸化度が88%以下である
ポリビニルアルコールとを含有する感熱記録層を少なく
とも有することを特徴とする感熱記録材料である。 一般式(I)
【0007】
【化4】
【0008】前記一般式(I)において、 前記一般式
(I)において、R1及びR2は、アルキル基、アルコキ
シル基又はアラルキルオキシ基を表す。
【0009】<2> 下記一般式(II)で表される化合
物及び下記一般式(III)で表される化合物から選択され
る少なくとも1種を含有する前記<1>に記載の感熱記
録材料である。 一般式(II)
【0010】
【化5】
【0011】前記一般式(II)において、R3は、置換
又は未置換のアラルキル基を表す。 一般式(III)
【0012】
【化6】
【0013】前記一般式(III)において、R4及びR
5は、アルキル基又はアルコキシル基を表す。 <3> 電子供与性無色染料及び一般式(I)で表され
る電子受容性化合物の平均粒径が、0.7μm以下であ
る前記<1>又は<2>に記載の感熱記録材料である。 <4> 水酸化アルミニウムを含有する前記<1>から
<3>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録材料は、電子供
与性無色染料と、前記一般式(I)で表される電子受容
性化合物と、鹸化度が88%以下であるポリビニルアル
コールとを少なくとも含有し、更に必要に応じて、前記
一般式(II)で表される化合物及び前記一般式(III)で
表される化合物から選択される少なくとも1種、その他
の成分を含有する感熱記録層を有してなり、更に必要に
応じて、支持体、その他の層(保護層、下塗り層等)を
有してなる。なお、通常、前記感熱記録材料は、前記支
持体上に前記感熱記録層を有する。
【0015】―電子供与性無色染料― 前記電子供与性無色染料としては、特に制限はなく、目
的に応じて従来公知のものの中から適宜選択することが
でき、例えば、トリフェニルメタンフタリド等のフタリ
ド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化
合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン
系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニル
メタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系
化合物、フルオレン系化合物、ピリジン系及びピラジン
系化合物、など各種の化合物が挙げられる。
【0016】前記フタリド系化合物としては、例えば、
米国再発行特許第23,024号、米国特許第3,49
1,111号、同第3,491,112号、同第3,4
91,116号及び同第3,509,174号の各明細
書に記載のものが挙げられる。前記フルオラン系化合物
としては、例えば、米国特許第3,624,107号、
同第3,627,787号、同第3,641,011
号、同第3,462,828号、同第3,681,39
0号、同第3,920,510号、同第3,959,5
71号の各明細書に記載のものが挙げられる。前記スピ
ロピラン系化合物としては、例えば、米国特許第3,9
71,808号の明細書に記載のものが挙げられる。前
記ピリジン系及びピラジン系化合物としては、米国特許
第3,775,424号、同第3,853,869号、
同第4,246,318号の各明細書に記載されてい
る。前記フルオレン系化合物としては、特開昭63−9
4878号公報に記載のものなどが挙げられる。
【0017】本発明においては、これらの中でも特に下
記一般式(IV)で表される電子供与性無色染料が好まし
い。 一般式(IV)
【0018】
【化7】
【0019】前記一般式(IV)において、R6及びR
7は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、こ
れらは互いに結合して複素環を形成してもよい。R8
びR9は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表
す。R10は、水素原子、アルキル基、アルコキシル基又
はハロゲン原子を表す。R6、R7、R8、R9及びR
10は、置換基で置換されていてもよい。
【0020】前記R6、R7、R8、R9及びR10における
アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好
ましく、これらは、置換基を有していてもよく、また、
直鎖状であっても、環状であっても、分岐鎖を有してい
てもよく、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、オクチル基、デシル基、メトキシエチル
基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシ
エトキシエチル基、エトキシカルボニルメチル基、2−
クロロエチル基、2−(1、3−ジクロロプロピル)
基、イソプロピル基、3−ヘプチル基、シクロペンチル
基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシル基、シク
ロデシル基、アダマンチル基、ベンジル基、フェネチル
基、などが挙げられる。
【0021】前記R6、R7、R8、R9及びR10における
アリール基としては、置換基を有していもよく、炭素数
6〜20のアリール基が好ましく、例えば、フェニル
基、トリル基、クロロフェニル基、1−ナフチル基、2
−ナフチル基、などが挙げられる。
【0022】前記R10におけるハロゲン原子としては、
例えば、塩素原子又は臭素原子が好ましい。前記R10
おけるアルコキシル基としては、例えば、炭素数1〜2
0のアルコキシル基が好ましく、メトキシ基、エトキシ
基、プロピルオキシ基、メトキシエトキシ基、ドデシル
オキシ基、ベンジルオキシ基、パラメトキシベンジルオ
キシ基、などが好適に挙げられる。
【0023】前記一般式(IV)で表される電子供与性無
色染料の中でも、2−アリールアミノ−3−(H、ハロ
ゲン、アルキル又はアルキルオキシ)−6−置換アミノ
フルオランが好ましく、これらの具体例としては、2−
アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキ
シル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−p−クロロ
アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチ
ル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−エチル−N−ドデシルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メトキシ−6−ジ
ブチルアミノフルオラン、2−o−クロロアニリノ−6
−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−ペン
タデシル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリ
ノ−3−エチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−
o−トルイジノ−3−メチル−6−ジイソプロピルアミ
ノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−
イソブチル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒド
ロフルフリルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−
クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フ
ルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチ
ル−N−γ−エトキシプロピルアミノ)フルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−γ−エ
トキシプロピルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−エチル−N−γ−プロポキシプロピ
ルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6
−(N−メチル−N−プロピルアミノ)フルオラン、な
どが好適に挙げられる。これらの中でも、2−アニリノ
−3−メチル−6−ジアルキルアミノフルオランが好ま
しく、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エ
チル−N−プロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−ジヘキシルアミノフルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N
−イソアミル)アミノフルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−エチル−N−イソブチル)アミノフ
ルオランが特に好ましい。本発明においては、これらの
前記電子供与性無色染料は、1種単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0024】前記電子供与性無色染料の前記感熱記録層
における含有量としては、10〜50重量%が好まし
く、15〜30重量%がより好ましい。前記含有量が、
10重量%未満であると、発色濃度が低下することがあ
り、50重量%を超えると、前記感熱記録層の熱感度が
低下したり、前記感熱記録層と感熱ヘッドとのマッチン
グ性が悪化することがある。
【0025】―一般式(I)で表される電子受容性化合
物― 前記一般式(I)で表される電子受容性化合物におい
て、R1及びR2で表される置換基は、炭素数1〜10の
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基などが好ましい)、炭素
数1〜10のアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基などが好ま
しい)又はアラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキ
シ基、メチルベンジルオキシ基などが好ましい)を表
す。前記一般式(I)で表される化合物は、前記感熱記
録層において、顕色剤として機能する。
【0026】前記一般式(I)で表される電子受容性化
合物の具体例としては、4−ヒドロキシジフェニルスル
ホンアミド、2−ヒドロキシジフェニルスルホンアミ
ド、2−メチル−4−ヒドロキシジフェニルスルホンア
ミド、4−ヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニル
スルホンアミド、4−ヒドロキシフェニル−2’−メチ
ルフェニルスルホンアミド、4−ヒドロキシフェニル−
4’−イソプロピルフェニルスルホンアミド、4−ヒド
ロキシフェニル−4’−イソプロポキシフェニルスルホ
ンアミド、2−ヒドロキシフェニル−4’−イソプロポ
キシフェニルスルホンアミド、2−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル−4’−イソプロポキシフェニルスルホン
アミド、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキ
シフェニルスルホンアミド、2−ヒドロキシフェニル−
4’−ベンジルオキシフェニルスルホンアミド、2−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシ
フェニルスルホンアミド、4−ヒドロキシフェニル−
2’−メチル−4’−イソプロポキシフェニルスルホン
アミド、4−ヒドロキシフェニル−2’−メチル−4’
−ベンジルオキシフェニルスルホンアミド等が挙げられ
る。これらの中でも、4−ヒドロキシジフェニルスルホ
ンアミド、4−ヒドロキシフェニル−4’−メチルフェ
ニルスルホンアミド等が好ましい。本発明においては、
これらの前記一般式(I)で表される電子受容性化合物
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0027】前記一般式(I)で表される電子受容性化
合物の前記感熱記録層における含有量としては、前記電
子供与性無色染料100重量部に対し、50〜400重
量部が好ましく、100〜300重量部がより好まし
い。前記含有量が、50重量部未満であると、前記感熱
記録層の熱感度が低下することがあり、400重量部を
超えると、前記感熱記録層と感熱ヘッドとのマッチング
性が悪化することがある。
【0028】本発明においては、前記感熱記録層におい
て、前記一般式(I)で表される電子受容性化合物の
外、本発明の効果を害しない範囲内で公知の他の電子受
容性化合物を併用してもよい。
【0029】前記他の電子受容性化合物としては、例え
ば、フェノール誘導体、フェノール樹脂、ノボラック樹
脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体、サリチル酸誘
導体、芳香族カルボン酸の金属塩、酸性白土、ベントナ
イトなどが挙げられる。これらの例は、特公昭40−9
309号、特公昭45−14039号、特開昭52−1
40483号、特開昭48−51510号、特開昭57
−210886号、特開昭58−87089号、特開昭
59−11286号、特開昭60−176795号、特
開昭61−95988号、特開昭63−65979号、
特開平6−72984号、特開平7−278098号の
各公報などに記載されている。前記他の電子受容性化合
物を併用する場合、前記一般式(I)で表される電子受
容性化合物の含有量の合計が、全電子受容性化合物中、
50量%以上が好ましく、60重量%以上がより好ま
しい。
【0030】―鹸化度が88%以下のポリビニルアルコ
ール― 本発明においては、鹸化度が88%以下のポリビニルア
ルコールを用いるが、該鹸化度が88%を超えると、前
記感熱記録層を形成する際に水和物を生じ、該水和物に
よる地肌被りの発生を防止することができない。一方、
前記鹸化度が、88%以下であると、そのようなことは
なく、前記地肌被りの問題を生ずることがない。前記鹸
化度が88%以下のポリビニルアルコールとしては、特
に制限はなく、適宜合成したものであってもよく、市販
品であってもよい。
【0031】前記鹸化度が88%以下のポリビニルアル
コールの重合度としては、通常300〜2,500であ
り、500〜2,000が好ましい。前記重合度が30
0未満であると、後述の感熱記録層用塗布液における保
護コロイドとしての機能が十分でない上、感熱記録層に
おけるバインダーとしての機能も十分でないことがあ
り、2,500を超えると、前記保護コロイドとしての
機能が十分でない上、前記感熱記録層用塗布液の粘度が
上昇し、その塗布適正に劣ることがある。一方、前記重
合度が、前記好ましい範囲内にあると、前記欠点がない
上、前記保護コロイドとしての機能が十分であり、前記
地肌被りの問題がなく、印画品質、前記塗布適正にも優
れる点で有利である。
【0032】前記ポリビニルアルコールの前記感熱記録
層における含有量としては、前記電子供与性無色染料1
00重量部に対し、5〜30重量部が好ましく、10〜
20重量部がより好ましい。前記含有量が、5重量部未
満であると、前記感熱記録層用塗布液における保護コロ
イドとしての機能が十分でない上、感熱記録層における
バインダーとしての機能も十分でないことがあり、30
重量部を超えると、前記感熱記録層の熱感度が低下する
ことがある。
【0033】―一般式 (II)で表される化合物及び一般
式(III)で表される化合物― 前記一般式(II)で表される化合物において、R1は、
置換又は未置換のアラルキル基を表し、ベンジル基、置
換ベンジル基などが挙げられ、その置換基としては、ア
ルキル基、ハロゲン原子などが挙げられる。前記一般式
(II)で表される化合物の具体例としては、1−ベンジ
ルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、
2−p−メチルベンジルオキシナフタレン、2−p−ク
ロロベンジルオキシナフタレンなどが挙げられる。
【0034】前記一般式(III)で表される化合物におい
て、R2及びR3は、アルキル基又はアルコキシル基を表
し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられる。
前記一般式(III)で表される化合物の具体例としては、
1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、1,4−ジフェ
ノキシメチルベンゼン、1,2−ジ−(4−メチルフェ
ノキシ)メチルベンゼンなどが挙げられる。これらは、
1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0035】本発明において、前記一般式 (II)で表さ
れる化合物及び一般式(III)で表される化合物が前記感
熱記録層に添加されていると、これらが増感剤として機
能する点で好ましい。
【0036】前記一般式 (II)で表される化合物及び一
般式(III)で表される化合物の前記感熱記録層における
含有量としては、前記電子供与性無色染料100重量部
に対し、50〜500重量部が好ましく、75〜300
重量部がより好ましい。前記含有量が、50重量部未満
であると、前記感熱記録層の熱感度が低下することがあ
り、500重量部を超えると、前記感熱記録層と感熱ヘ
ッドとのマッチング性が低下することがある。
【0037】―その他の成分― 前記感熱記録層は、本発明の効果を害しない範囲内で、
必要に応じて更にその他の成分を含有していてもよく、
該その他の成分としては、例えば、ステアリン酸及びス
テアリン酸金属塩の共分散物、亜鉛化合物、熱可融性樹
脂、顔料、金属石鹸、ワックス、ヒンダードフェノール
化合物、耐水化剤、などの外に感熱記録層に使用するこ
とができる公知の添加剤(例えば、ポリウレアフィラー
等の吸油性物質、脂肪酸、帯電防止剤、紫外線吸収剤、
消泡剤、導電剤、蛍光染料、界面活性剤)が挙げられ
る。
【0038】前記亜鉛化合物が前記感熱記録層中に添加
されていると、画像保存性の向上の点で好ましい。前記
亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、
炭酸亜鉛、リン酸亜鉛、けい酸亜鉛などが挙げられ、こ
れらの中でも酸化亜鉛が好ましい。前記亜鉛化合物の前
記感熱記録層における含有量としては、通常、前記電子
受容性化合物100重量部に対し、10〜400重量部
が好ましく、50〜300重量部がより好ましい。前記
含有量が、10重量部未満では、画像保存性の向上効果
が十分でないことがあり、400重量部を超えると、画
像保存性の向上効果が十分でなく、更に前記感熱記録層
の塗布液中での分散安定性が低下してしまうことがあ
る。
【0039】前記熱可融性化合物が前記感熱記録層に添
加されていると、熱応答性を改良し得る点で好ましい。
前記熱可融性化合物としては、例えば、1,2−ジフェ
ノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)
エタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス
(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,3−ビス
(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1−(3−エチ
ルフェノキシ)−2−フェノキシエタン、1,4−ビス
(フェノキシメチル)ベンゼン、1,4−ビス(3−メ
チルフェノキシメチル)ベンゼンなどが挙げられる。こ
れらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。
【0040】また、これらの外に、更に以下の熱可融性
化合物を併用してもよく、その具体例としては、芳香族
エーテル、チオエーテル、エステル及び又は脂肪族アミ
ド又はウレイドなどが挙げられ、特開昭58−5798
9号、同58−87094号、同61−58789号、
同62−109681号、同62−132674号、同
63−151478号、同63−235961号の各公
報に示されている。
【0041】前記熱可融性化合物の前記感熱記録層にお
ける含有量としては、前記電子受容性化合物100重量
部に対し、20〜300重量部が好ましく、40〜15
0重量部がより好ましい。
【0042】前記顔料が前記感熱記録層に添加されてい
ると、記録時の感熱ヘッドの汚れを防止することができ
る点で好ましい。前記顔料としては、特に制限はない
が、例えば、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ
石、ケイソウ土、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、非晶質
シリカ、コロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ、炭酸
マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、
硫酸バリウム、マイカ、マイクロバルーン、尿素−ホル
マリンフィラー、ポリエステルパーティクル、セルロー
スフィラーなどが挙げられる。
【0043】前記金属石鹸が前記感熱記録層に添加され
ていると、記録時において感熱ヘッドに対する離型性を
高めることができる点で好ましい。前記金属石鹸として
は、例えば、高級脂肪酸多価金属塩が挙げられ、具体的
にはステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛などが挙げられ
る。
【0044】前記ワックスが前記感熱記録層に添加され
ていると、例えばファクシミリに対するヘッドマッチン
グ性を向上し得る点で好ましい。前記ワックスとして
は、その融点が40〜120℃であればよく、例えば、
パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバ
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリ
アワックス、モンタンワックス、脂肪酸アミド系ワック
スなどが好ましく、融点が50〜100℃のパラフィン
ワックス、モンタンワックス、メチロールステアロアミ
ドなどがより好ましい。前記ワックスの前記感熱記録層
における含有量としては、前記電子供与性無色染料10
0重量部に対し5〜200重量部が好ましく、20〜1
50重量部がより好ましい。
【0045】前記ヒンダードフェノール化合物として
は、例えば、少なくとも2位又は6位のうち1ケ以上が
分岐アルキル基で置換されたフェノール誘導体などが好
適に挙げられる。
【0046】前記紫外線吸収剤としては、例えば、桂皮
酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール
フェノール誘導体などが挙げられ、具体的には、α−シ
アノ−β−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾ
ールフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロ
フェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t
−ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾリル−2,4
−ジ−t−オクチルフェノールなどが挙げられる。
【0047】前記耐水化剤としては、N−メチロール尿
素、N−メチロールメラミン、尿素−ホルマリン等の水
溶性初期縮合物、グリオキサール、グルタルアルデヒド
等のジアルデヒド化合物類、硼酸、硼砂等の無機系架橋
剤、ポリアクリル酸、メチルビニルエーテル−マレイン
酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等
のブレンド熱処理品、などが挙げられる。
【0048】―感熱記録層の形成― 前記感熱記録層は、例えば、前記感熱記録層に用いられ
る各成分を含有する感熱記録層用塗布液を用い、これを
公知の塗布方法に従って前記支持体上に塗布、乾燥等す
ることにより形成することができる。
【0049】前記感熱記録層用塗布液は、前記電子供与
性無色染料、前記一般式(I)で表される電子受容性化
合物、前記鹸化度が88%以下のポリビニルアルコー
ル、必要に応じて適宜選択した前記その他の成分を、分
散媒中に分散乃至溶解した状態で含有する。
【0050】本発明では、前記感熱記録層用塗布液にお
いて、前記電子供与性無色染料及び前記一般式(I)で
表される電子受容性化合物が、平均粒径0.7μm以下
で分散しているのが、前記感熱記録層の熱感度を向上さ
せる点で好ましい。このような感熱記録層用塗布液を調
製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適
宜選択した公知の方法に従って行なうことができるが、
以下のようにして好適に行なうことができる。即ち、前
記鹸化度が88%以下のポリビニルアルコール中に、前
記電子供与性無色染料又は前記一般式(I)で表される
電子受容性化合物を添加した後、粉砕処理を行い、それ
ぞれ平均粒径0.7μm以下の粒子分散液を調製し、こ
れらを、他の成分を分散媒に分散した分散液と混合する
か、あるいはこれらを混合した後、これに他の成分を添
加することにより、行なうことができる。なお、前記電
子供与性無色染料又は前記一般式(I)で表される電子
受容性化合物の分散に、前記鹸化度が88%以下のポリ
ビニルアルコールを用いると、該ポリビニルアルコール
が保護コロイドとして機能し、分散安定性が良好である
点で好ましい。
【0051】前記分散媒としては、通常、0.5〜10
重量%程度の水溶性高分子水溶液が好適に用いられる。
前記水溶性高分子水溶液の濃度が、低過ぎると該分散媒
の粘度が低下し、分散された粒子が沈殿し易くなり、高
すぎると前記感熱記録層用塗布液の粘度が増加し、均一
な塗布が困難になる等のハンドリング性が低下すること
がある。
【0052】前記水溶性高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変性ポ
リアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレ
インサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸アミド、メチロール変性ポリアクリルアミド、デン
プン誘導体、カゼイン、ゼラチン、などが挙げられる。
【0053】前記分散乃至溶解には、例えば、ボールミ
ル、サンドミル、横型サンドミル、アトライタ、コロイ
ダルミル等の公知の分散装置を用いることができる。
【0054】前記感熱記録層用塗布液における、前記電
子供与性無色染料及び前記一般式(I)で表される電子
受容性化合物の分散粒径としては、10μm以下が好ま
しく、3μm以下がより好ましい。
【0055】前記感熱記録層用塗布液の塗布は、エアー
ナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グ
ラビヤコーター、カーテンコーター、ワイヤーバー、な
どの公知の手段を用いて行なうことができる。
【0056】―支持体― 前記支持体としては、例えば、上質紙等の紙支持体、紙
に樹脂あるいは顔料を塗布したコーテッド紙、樹脂ラミ
ネート紙、下塗り層を有する上質紙、合成紙、プラスチ
ックフィルム、などが挙げられる。前記支持体の平滑度
としては、ドット再現性の点で、JlS−8119で規
定される平滑度が500秒以上のものが好ましく、特に
800秒以上のものが特に好ましい。
【0057】前記電子供与性無色染料の塗布量として
は、0.05〜1.0g/m2が好ましく、0.1〜
0.5g/m2がより好ましい。前記一般式(I)で表
される電子受容性化合物の塗布量としては、0.1〜
2.0g/m2が好ましく、0.2〜1.5g/m2より
好ましい。
【0058】本発明の感熱記録材料の態様としては、特
に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる
が、例えば、特公昭59−53193号、特開昭59−
197463号、特開昭62−114989号の各公報
に記載の態様などが挙げられる。
【0059】―その他の層― 本発明の感熱記録材料は、前記感熱記録層、前記支持体
等の外、前記支持体上に設けられる下塗り層、最表面に
設けられる保護層、前記支持体の裏面に設けられるバッ
クコート層等のその他の層を有していてもよい。
【0060】前記下塗り層は、顔料及びバインダーを含
有する。前記顔料としては、一般の有機又は無機の顔料
が挙げられるが、JlS−K5101で規定する吸油度
が40cc/100g以上である顔料が特に好ましく、
具体的には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、タルク、ロウ石、カオリン、焼成カオリン、水酸化
アルミニウム、非晶質シリカ、尿素ホルマリン樹脂粉
末、ポリエチレン樹脂粉末、などが挙げられる。これら
の顔料の塗布量としては、2g/m2以上が好ましく、
4g/m2以上がより好ましい。
【0061】前記バインダーとしては、例えば、水溶性
高分子、水溶性バインダーなどが挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、デンプン類、ゼラチン、アラビアゴム、カ
ゼイン、スチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解
物、エチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、ポ
リビニルアルコール、ポリアクリルアミド、などが挙げ
られる。
【0062】前記水溶性バインダーとしては、例えば、
合成ゴムラテックスあるいは合成樹脂エマルジョンが一
般的であり、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル
酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマ
ルジョン、などが挙げられる。前記バインダーの使用量
としては、該下塗り層に添加される前記顔料100重量
部に対し、3〜100重量部が好ましく、5〜50重量
部がより好ましい。なお、前記下塗り層は、ワックス、
消色防止剤、界面活性剤等を含有していてもよい。
【0063】―保護層― 前記保護層は、単層構造であってもよいし、積層構造で
あってもよい。前記保護層は、例えば、ポリビニルアル
コール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、酢酸ビ
ニル−アクリルアミド共重合体、珪素変性ポリビニルア
ルコール、澱粉、変性澱粉、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ゼラチン類、アラビアゴム、カゼイン、スチレン−マレ
イン酸共重合体加水分解物、スチレン−マレイン酸共重
合物ハーフエステル加水分解物、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体加水分解物、ポリアクリルアミド誘導
体、ポリビニルピロリドン、ポリスチレンスルホン酸ソ
ーダ、アルギン酸ソーダなどの水溶性高分子及びスチレ
ン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブタジエ
ンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョン等の水不溶
性ポリマーなどを用いて形成することができる。
【0064】前記保護層には、感熱ヘッドとのマッチン
グ性を向上させる目的で、前記顔料、前記金属石鹸、前
記ワックス、前記耐水化剤、などを含有していてもよ
い。また、該保護層を前記感熱記録層上に塗布する際
に、均一な保護層を得る目的で、界面活性剤を含有して
いてもよい。前記界面活性剤としては、例えば、スルホ
コハク酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤等
が好適に挙げられ、具体的には、ジ−(n−ヘキシル)
スルホコハク酸、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコ
ハク酸等のナトリウム塩、又はアンモニウム塩、等が好
ましく、アニオン系の界面活性剤が好適である。
【0065】―バックコート層― 前記バックコート層は、前記支持体のカールバランスの
補正、耐薬品性の向上等の目的で、該支持体の裏面に設
けられる。前記バックコート層は、前記保護層と似た組
成の適宜選択した塗布液を用いて形成することができ
る。なお、本発明においては、前記バックコート層を設
ける代わりに、前記支持体の裏面に接着剤を塗布し、更
に剥離紙等を組み合わせてラベルの形態にしてもよい。
【0066】本発明の感熱記録材料は、地肌被りが生ず
ることがなく(耐擦過性に優れ(表面を爪などで強く擦
った際の擦り被りがない))、画像保存性(発色画像の
保存安定性)、発色性(発色安定性(特に湿度の異なる
環境下での発色濃度の均質性)、発色濃度の異なる画像
における色調の均一性)、耐薬品性、などに優れ、さら
に製造安定性にも優れる。
【0067】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、「平均粒径」は、粒径測定装置(ホリバ社製、LA
500)を用いて測定した値である。
【0068】(実施例1) −感熱記録層用塗布液の調製− (1)電子供与性無色染料分散液の調製 前記電子供与性無色染料として、3−N,N−ジブチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20重量
部を、部分鹸化したポリビニルアルコール((株)クラ
レ製、商品名:PVA−205、鹸化度88%)の5重
量%水溶液(以下、「PVA205水溶液」と称する)
80重量部に混合し、サンドミルにより粉砕して、平均
粒径0.60μmの電子供与性無色染料が分散した電子
供与性無色染料分散液を調製した。
【0069】(2)増感剤分散液の調製 前記一般式(II)で表される化合物(増感剤)として、
1−ベンジルオキシナフタレン20重量部を、前記PV
A205水溶液70重量部に混合し、サンドミルにより
粉砕して、平均粒径0.60μmの増感剤が分散した増
感剤分散液を調製した。
【0070】(3)電子受容性化合物分散液の調製 前記一般式(I)で表される電子受容性化合物として、
4−ヒドロキシフェニルスルホンアミド20重量部を、
PVA205水溶液70重量部に混合し、サンドミルに
より粉砕して、平均粒径0.55μmの電子受容性化合
物が分散した電子受容性化合物分散液を調製した。
【0071】(4)顔料分散液の調製 顔料として、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、
商品名;ハイジライトH42)40重量部と、水60重
量部と、ヘキサメタリン酸ソーダの10重量%水溶液
0.4重量部と、を混合し、サンドミルによって粉砕し
て、平均粒径0.60μmの顔料が分散した顔料分散液
を調製した。
【0072】(5)前記電子供与性無色染料分散液を3
重量部、前記増感剤分散液を3重量部、前記電子受容性
化合物分散液を3重量部、前記顔料分散液を7重量部
と、ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂社製、商品名:
ハイドリンZ−7)の31重量%溶液を0.8重量部
と、ワックス分散液(中京油脂社製、商品名:ハイドリ
ンD−337)の31重量%溶液を0.8重量部と、
(2−エチルへキシル)スルホコハク酸ナトリウムの2
重量%水溶液を2.0重量部と、水を9重量部と、を混
合して感熱記録層用塗布液を調製した。
【0073】−感熱記録材料の製造− 紙支持体面上に、乾燥後における感熱記録層の重量が、
4g/m2となるように、ワイヤーバーを用いて前記感
熱記録層用塗布液を順次塗布し、60度のオーブン中で
乾燥後、JIS−8119(ベッグ法)に従って、平滑
度が300秒となるようにカレンダー処理を行い、感熱
記録材料を得た。
【0074】(実施例2) −感熱記録層用塗布液の調製− (1)電子供与性無色染料分散液の調製 実施例1において、前記PVA205水溶液を、部分鹸
化したポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品
名:PVA−405、鹸化度81.5%の5重量%水溶
液(以下、「PVA405水溶液」と称する)に代えた
外は、実施例1と同様にして、平均粒径0.60μmの
電子供与性無色染料が分散した電子供与性無色染料分散
液を調製した。
【0075】(2)増感剤分散液の調製 実施例1において、前記一般式(II)で表される化合物
(増感剤)を、前記一般式(III)で表される1,2−
ジフェノキシメチルベンゼンに代え、前記PVA205
水溶液を、前記PVA405水溶液に代えた外は、実施
例1と同様にして、増感剤分散液を調製した。
【0076】(3)電子受容性化合物分散液の調製 実施例1において、前記一般式(I)で表される電子受
容性化合物を、2−メチル−4−ヒドロキシジフェニル
スルホンアミドに代え、前記PVA205水溶液を、前
記PVA405水溶液に代えた外は、実施例1と同様に
して、平均粒径0.54μmの電子受容性化合物が分散
した電子受容性化合物分散液を調製した。
【0077】(4)顔料分散液の調製 実施例1と同様にして、平均粒径0.60μmの顔料が
分散した顔料分散液を調製した。
【0078】(5)前記電子供与性無色染料分散液を3
重量部、前記増感剤分散液を3重量部、前記電子受容性
化合物分散液を3重量部、前記顔料分散液を7重量部
と、ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂社製、商品名:
ハイドリンZ−7)の31重量%溶液を0.8重量部
と、ワックス分散液(中京油脂社製、商品名:ハイドリ
ンD−337)の31重量%溶液を0.8重量部と、
(2−エチルへキシル)スルホコハク酸ナトリウムの2
重量%水溶液を2.0重量部と、水を9重量部と、を混
合して感熱記録層用塗布液を調製した。
【0079】−感熱記録材料の製造− 実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
【0080】(実施例3)実施例1において、前記電子
供与性無色染料分散液中の前記電子供与性無色染料の平
均粒径を0.57μmに代え、また、前記一般式(I)
で表される電子受容性化合物を、4−ヒドロキシフェニ
ル−4’−メチルフェニルスルホンアミドに代え、前記
電子受容性化合物分散液中の前記電子受容性化合物の平
均粒径を0.54μmに代えた外は、実施例1と同様に
して感熱記録材料を得た。 (実施例4)実施例1において、前記電子供与性無色染
料分散液中の前記電子供与性無色染料の平均粒径を0.
55μmに代え、また、前記一般式(I)で表される電
子受容性化合物を、2−ヒドロキシジフェニルスルホン
アミドに代え、前記電子受容性化合物分散液中の前記電
子受容性化合物の平均粒径を0.57μmに代えた外
は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0081】(比較例1)実施例1において、前記電子
供与性無色染料分散液中の前記電子供与性無色染料の平
均粒径を、0.85μmに代え、前記一般式(I)で表
される電子受容性化合物分散液中の前記電子受容性化合
物の平均粒径を0.85μmに代え、前記PVA205
水溶液を、完全鹸化したポリビニルアルコール((株)
クラレ製、商品名:PVA−105、鹸化度99%)の
5重量%水溶液(以下、「PVA105水溶液」と称す
る)に代えた外は、実施例1と同様にして、感熱記録材
料を得た。
【0082】(比較例2)実施例1において、前記電子
供与性無色染料分散液中の前記電子供与性無色染料の平
均粒径を、0.85μmに代え、前記一般式(I)で表
される電子受容性化合物分散液中の前記電子受容性化合
物の平均粒径を0.85μmに代え、前記一般式(II)
で表される増感剤を、ステアリン酸アミドに代え、前記
PVA205水溶液を前記PVA105水溶液に代えた
外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
【0083】(比較例3)実施例2において、前記電子
供与性無色染料分散液中の前記電子供与性無色染料の平
均粒径を、0.82μmに代え、前記一般式(I)で表
される電子受容性化合物分散液中の前記電子受容性化合
物の平均粒径を0.87μmに代え前記顔料を、炭酸カ
ルシウム(白石工業社製:ユニバー70)に代え、前記
PVA405水溶液を、前記PVA105水溶液に代え
た外は、実施例2と同様にして、感熱記録材料を得た。
【0084】(比較例4)実施例1において、前記電子
供与性無色染料分散液中の前記電子供与性無色染料の平
均粒径を、0.66μmに代え、前記一般式(I)で表
される電子受容性化合物を、4,4−ヒドロキシジフェ
ニルスルホン代え、前記電子受容性化合物分散液中の前
記電子受容性化合物の平均粒径を0.60μmに代えた
外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0085】以上により得られた各感熱記録材料につい
て、以下の測定・評価を行った。その結果を表1に示し
た。
【0086】《測定・評価》 <発色性>実施例1〜6及び比較例1〜4において得ら
れた感熱記録材料について、感熱印字試験機(KLTヘ
ッド)(京セラ(株)製)を用いて、印字エネルギー1
5mJ/mm2 で印字し、その発色濃度をマクベス反射
濃度計(マクベス社製、RD−918)で測定した。な
お、濃度が高いほど、感度が良好であることを意味す
る。
【0087】<画像保存性>前記同様の条件により実施
例1〜6及び比較例1〜5において得られた感熱記録材
料について印字し、得られた各感熱記録材料を、40
℃、90%RHの条件下で24時間放置した後、各感熱
記録材料の印字部の残存する発色濃度を前記同様の方法
により測定し、残存率(%)を計算した。なお、数値が
高いほど、画像保存性が良好であることを意味する。
【0088】<耐薬品性>前記同様の条件により実施例
1〜6及び比較例1〜5において得られた感熱記録材料
について印字し、該印字部及び非印字部に黄色マーカー
ペン(ゼブラ(株)製、商品名:PEN2)でマークを
記し、24時間放置した後、目視により観察を行い、以
下の基準に従って評価した。 ○・・・消色は観察されず、印字部がはっきりと観察さ
れる。 △・・・印字部に、若干の濃度低下が観察されるが、印
字部は、読み取ることができる。 ×・・・印字部が、完全に消色されている。
【0089】<地肌部の被りの評価>前記と同様の条件
により実施例1〜6及び比較例1〜5において得られた
感熱記録材料について印字した後、これらを60℃温度
下に24時間放置し後、地肌部の濃度をマクベス反射濃
度計(マクベス社製、RD−918)により測定した。
なお、数値が低いほど、結果が良好であることを意味す
る。
【0090】
【表1】
【0091】表1の結果から明らかなように、本発明の
感熱記録材料は、発色性、画像保存性、耐薬品性に優
れ、かつ、地肌部の被りも殆ど発生しないことがわか
る。
【0092】
【発明の効果】本発明によると、地肌被りが生ずること
なく、画像保存性、発色性、耐薬品性に優れ、さらに製
造安定性にも優れる感熱記録材料を提供することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性無色染料と、下記一般式
    (I)で表される電子受容性化合物と、鹸化度が88%
    以下であるポリビニルアルコールとを含有する感熱記録
    層を少なくとも有することを特徴とする感熱記録材料。 一般式(I) 【化1】 前記一般式(I)において、R1及びR2は、アルキル
    基、アルコキシル基又はアラルキルオキシ基を表す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表される化合物及び
    下記一般式(III)で表される化合物から選択される少な
    くとも1種を含有する請求項1に記載の感熱記録材料。 一般式(II) 【化2】 前記一般式(II)において、R3は、置換又は未置換の
    アラルキル基を表す。 一般式(III) 【化3】 前記一般式(III)において、R4及びR5は、アルキル基
    又はアルコキシル基を表す。
  3. 【請求項3】 電子供与性無色染料及び一般式(I)で
    表される電子受容性化合物の平均粒径が、0.7μm以
    下である請求項1又は2に記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 水酸化アルミニウムを含有する請求項1
    から3のいずれかに記載の感熱記録材料。
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