JP2697978B2 - フェノール誘導体及びそれを使用した記録材料 - Google Patents

フェノール誘導体及びそれを使用した記録材料

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JP2697978B2 JP3289795A JP28979591A JP2697978B2 JP 2697978 B2 JP2697978 B2 JP 2697978B2 JP 3289795 A JP3289795 A JP 3289795A JP 28979591 A JP28979591 A JP 28979591A JP 2697978 B2 JP2697978 B2 JP 2697978B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な記録材料用電子
受容性化合物及びそれを用いた記録材料に関し、特に発
色性に優れ、更に非画像部および画像部の保存安定性に
優れた記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】電子供与性無色染料と電子受容性化合物
を使用した記録材料は、感圧紙、感熱紙、感光感圧紙、
通電感熱記録紙、感熱転写紙として既に良く知られてい
る。例えば英国特許2140449号、米国特許448
0052号、同4436920号、特公昭60−239
92号、特開昭57−179836号、同60−123
556号、同60−123557号などに詳しい。
【0003】記録材料として、近年(1)発色濃度及び
発色感度(2)非画像部および画像部の保存安定性など
の特性改良に対する研究が鋭意行われている。従来電子
供与性無色染料に対する電子受容性化合物としては、ビ
スフェノールA、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン類等、各種
知られているが、何れも発色濃度、発色感度、非画像部
および画像部の保存安定性(耐候性、耐薬品性、耐可塑
剤性)等に於いて幾つかの欠点を有していた。例えば、
ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホンを感熱記録材料に用いた場合には、マジック、蛍光
ペン等で筆記した場合地肌部がかぶる等の問題を有して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は発色濃度が良
好で、しかも非画像部および画像部の保存安定性が良好
な記録材料用電子受容性化合物及びそれを使用した記録
材料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、電子供
与性無色染料と電子受容性化合物を使用した記録材料に
於いて、該電子受容性化合物として下記一般式(1)で
表されるフェノール誘導体を使用する事を特徴とする記
録材料により解決された。 一般式(1)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1 、R2 およびR3 は水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコ
キシ基、シアノ基を、Arはアリール基を、Yはアルキ
ル基またはアラルキル基を表す。)
【0008】一般式(1)中、R1 、R2 、およびR3
で示される基は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、アルキル基、アルコキシ基が好ましく、中でも水素
原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜10の
アルキル基、アルコキシ基、アラルキル基が好ましい。
【0009】一般式(1)中、Arで示される基は、ベ
ンゼン環、ナフタレン環が好ましく、特にはフェニル基
が好ましい。Yで示される基は、炭素数1〜18のアル
キル基、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましい。ま
たYで示されるアルキル基およびアラルキル基は更に置
換基を有していてもよく、置換基の例としては、アルキ
ル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原
子、アリールスルホニル基等が挙げられる。これらの置
換基は更に置換基を有していてもよい。
【0010】Yで示されるアルキル基およびアラルキル
基の具体例としては、炭素原子数4〜18の無置換のア
ルキル基、ベンジル基、メチル置換ベンジル基、エチル
置換ベンジル基、プロピル置換ベンジル基、メトキシ置
換ベンジル基、エトキシ置換ベンジル基、クロロ置換ベ
ンジル基、ビニル置換ベンジル基、フェニル置換ベンジ
ル基、クミル置換ベンジル基、ナフチルメチル基、α−
メチルベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニ
ルプロピル基、4−フェニルブチル基、α,α−ジメチ
ルベンジル基、、ジフェニルメチル基、トリフェニルメ
チル基、2−フェノキシエチル基、3−フェノキシプロ
ピル基、2−フェノキシプロピル基、4−フェノキシブ
チル基、6−フェノキシヘキシル基、8−フェノキシオ
クチル基、10−フェノキシデシル基、2−トリルオキ
シエチル基、2−クロロ置換フェノキシエチル基、2−
メトキシ置換フェノキシエチル基、2−エトキシ置換フ
ェノキシエチル基、2−エチル置換フェノキシエチル
基、2−プロピル置換フェノキシエチル基、2−ブチル
置換フェノキシエチル基、2−オクチル置換フェノキシ
エチル基、2−フェノキシ置換フェノキシエチル基、2
−ベンジルオキシ置換フェノキシエチル基、2−ナフチ
ルオキシエチル基、2−ビフェニルオキシエチル基、2
−ジメチル置換フェノキシエチル基、2−フェニルスル
ホニルエチル基、等が挙げられる。
【0011】一般式(1)で表される化合物の具体例を
示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0012】1.2−フェニル−4−ベンジルスルホニ
ルフェノール 2.2−フェニル−4−p−クロロベンジルスルホニル
フェノール 3.2−フェニル−4−p−メチルベンジルスルホニル
フェノール 4.2−フェニル−4−p−ビニルベンジルスルホニル
フェノール 5.2−フェニル−4−オクチルスルホニルフェノール 6.2−フェニル−4−デシルスルホニルフェノール 7.2−フェニル−4−ドデシルスルホニルフェノール 8.2−フェニル−4−(2−ナフチルメチル)スルホ
ニルフェノール 9.2−フェニル−4−(1−ナフチルメチル)スルホ
ニルフェノール 10.2−フェニル−4−ジフェニルメチルスルホニルフ
ェノール 11.2−フェニル−4−p−フェニルベンジルスルホニ
ルフェノール 12.2−フェニル−4−(2−フェニルエチル)スルホ
ニルフェノール 13.2−フェニル−4−(4−フェノキシブチル)スル
ホニルフェノール 14.2−フェニル−4−(8−フェノキシオクチル)ス
ルホニルフェノール 15.2−フェニル−4−(2−ビフェニルオキシエチ
ル)スルホニルフェノール 16.2−フェニル−4−(2−β−ナフチルオキシエチ
ル)スルホニルフェノール 17.2−フェニル−4−(2−p−メトキシフェノキシ
エチル)スルホニルフェノール 18.2−フェニル−4−(2−p−クロロフェノキシエ
チル)スルホニルフェノール 19.2−フェニル−4−(2−p−メチルフェノキシエ
チル)スルホニルフェノール 20.2−フェニル−4−(2−m−メチルフェノキシエ
チル)スルホニルフェノール 21.2−フェニル−4−(2−o−メチルフェノキシエ
チル)スルホニルフェノール 22.2−フェニル−4−〔2−(2,4−ジメチルフェ
ノキシ)エチル〕スルホニルフェノール 23.2−フェニル−4−(2−p−オクチルフェノキシ
エチル)スルホニルフェノール 24.2−フェニル−4−(2−p−フェノキシフェノキ
シエチル)スルホニルフェノール 25.2−フェニル−4−(2−フェニルスルホニルエチ
ル)スルホニルフェノール 等が挙げられる。
【0013】本発明に係わる一般式(1)で表されるフ
ェノール誘導体は、下記一般式(2)で表されるスルフ
ィド誘導体を酸化する事により容易に得られる。酸化方
法は、新実験化学講座第14巻、1760ページ(丸
善、発行)等に記載されている方法が用いられる。 一般式(2)
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R1 、R2 およびR3 は水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコ
キシ基、シアノ基を、Arはアリール基を、Yはアルキ
ル基またはアラルキル基を表す。)
【0016】本発明に使用する電子供与性無色染料とし
ては従来より公知のトリフェニルメタンフタリド系化合
物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、イ
ンドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合
物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン
系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合
物、フルオレン系化合物など各種の化合物が知られてい
る。フタリド類の具体例は米国再発行特許明細書第23
024号、米国特許明細書第3491111号、同第3
491112号、同第3491116号及び同第350
9174号、フルオラン類の具体例は米国特許明細書第
3624107号、同第3627787号、同第364
1011号、同第3462828号、同第368139
0号、同第3920510号、同第3959571号、
スピロジピラン類の具体例は米国特許明細書第3971
808号、ピリジン系及びピラジン系化合物類は米国特
許明細書第3775424号、同第3853869号、
同第4264318号、フルオレン系化合物の具体例は
特開昭59−199757号、特開昭63−41183
号等に記載されている。
【0017】本発明に係わる電子受容性化合物は、従来
より公知のフェノール誘導体、サリチル酸誘導体、芳香
族カルボン酸の金属塩、酸性白土、ベントナイト、ノボ
ラック樹脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体等の化
合物と併用できる。これらの例は特公昭40−9309
号、同45−14039号、特開昭562−14048
3号、同48−51510号、同57−210886
号、同58−87089号、同59−11286号、同
60−76795号、同61−95988号等に記載さ
れている。他の電子受容性化合物と併用する場合には、
本発明の電子受容性化合物の使用量が50重量%以上に
なることが好ましい。
【0018】本発明の記録材料を感熱紙に用いる場合に
は、特公昭59−53193号、特開昭59−1974
63号、特開昭62−114989号明細書に記載され
ている様な形態を取る。具体的には、電子供与性無色染
料および電子受容性化合物は分散媒中で10μ以下、こ
のましくは3μ以下の粒径まで粉砕分散して用いる。分
散媒としては、一般に0.5ないし10%程度の濃度の
水溶高分子水溶液が用いらる。その例としては、ポリビ
ニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、エピクロルヒドリン変成ポリ
アミド、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイ
ンサリチル酸共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル
酸アミド、メチロール変成ポリアクリルアミド、デンプ
ン誘導体、カゼイン、ゼラチン等が挙げられる。またこ
れらのバインダーに耐水性を付与する目的で、耐水化剤
を加えたり、疎水性ポリマーのエマルジョン、具体的に
は、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリル樹
脂エマルジョンを加えることも出来る。分散はボールミ
ル、サンドミル、横型サンドミル、アトライタ、コロイ
ダルミル等を用いて行われる。
【0019】使用される電子供与性無色染料と電子受容
性化合物の比は、重量比で1:10から1:1のあいだ
が好ましく、更には1:5から2:3のあいだが特に好
ましい。その際、熱応答性を改良するために熱可融性物
質を感熱発色層に含有させることが出来る。熱可融性物
質としては、芳香族エーテル、チオエーテル、エステル
及び又は脂肪族アミド又はウレイドなどが其の代表であ
る。
【0020】これらの例は特開昭58−57989号、
同58−87094号、同61−58789号、同62
−109681号、同62−132674号、同63−
151478号、同63−235961号などに記載さ
れている。
【0021】これらは単独で分散するか、あるいは電子
供与性無色染料又は電子受容性化合物と同時に微分散し
て用いられる。これらの使用量は、電子受容性化合物に
対して20%以上300%以下の重量比で添加され、特
に40%以上150%以下が好ましい。この様にして得
られた塗液には、更に種々の要求を満たすために、必要
に応じて添加剤が加えられる。添加剤の例としては記録
時の記録ヘッドのよごれを防止するために、無機顔料、
ポリウレアフィラー等の吸油性物質、ヘッドに対する離
型性を高めるために脂肪酸、金属石鹸などが添加され
る。従って一般には電子供与性無色染料、電子供与性化
合物のほかに、熱可融性物質、顔料、ワックス、帯電防
止剤、紫外線吸収剤、消泡剤、導電剤、蛍光染料、界面
活性剤などの添加剤混合されて感熱塗液が形成される。
得られた感熱塗液は、上質紙、下塗り層を有する上質
紙、合成紙、プラスチックフィルム等に塗布される。こ
の際JIS−8119で規定される平滑度が500秒以
上特に800秒以上の支持体を用いるのがドット再現性
の点から特に好ましい。
【0022】更に必要に応じて感熱記録の表面に保護層
を設けてもよい。保護層は必要に応じて二層以上積層し
てもよい。また支持体のカールバランスを補正するため
或いは、裏面からの耐薬品性を向上させる目的で、裏面
に保護層と類似した塗液を塗布してもよい。裏面に接着
剤を塗布し、更に剥離紙を組み合わせてラベルの形態に
してもよい。
【0023】本発明に係わる電子受容性化合物の塗布量
は、任意だが、支持体上に0.1〜2.0g/m2 、特
には0.2〜1.5g/m2が好ましい。
【0024】支持体上に下塗り層を設ける場合には、顔
料を主成分とする下塗層が好ましい。顔料としては、一
般の有機或いは無機の顔料がすべて使用できるが、とく
に、JIS−K5101で規定する吸油度が40cc/
100g以上であるものが好ましく、具体的には炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、タルク、ロウ
石、カオリン、焼成カオリン、水酸化アルミニウム、非
晶質シリカ、尿素ホルマリン樹脂粉末、ポリエチレン樹
脂粉末等が挙げられる。これらの顔料を支持体に塗布す
る場合、顔料量として2g/m2以上、好ましくは、4
g/m2以上である。
【0025】下塗り層に使用するバインダーとしては、
水溶性高分子及び、水溶性バインダーがあげられ、バイ
ンダーは一種若しくは二種以上混合して使用してもよ
い。水溶性高分子としては、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシチルセルロース、デ
ンプン類、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、エチレン−無
水マレイン酸共重合体加水分解物、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0026】水溶性バインダーとしては、合成ゴムラテ
ックスあるいは合成樹脂エマルジョンが一般的であり、
スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル−ブ
タジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョンなど
が挙げられる。バインダーの使用量は顔料にたいし、3
〜100重量%好ましくは5〜50重量%である。下塗
り層にはワックス、消色防止剤、界面活性剤等を添加し
てもよい。
【0027】感熱記録層中に添加する添加剤として用い
られる顔料は、カオリン、焼成カオリン、タルク、ロウ
石、ケイソウ土、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、リトポン、非晶質
シリカ、コロイダルシリカ、焼成石コウ、シリカ、炭酸
マグネシウム、酸化チタン、アルミナ、炭酸バリウム、
硫酸バリウム、マイカ、マイクロバルーン、尿素−ホル
マリンフィラー、ポリエステルパーティクル、セルロー
スフィラー等があげられる。
【0028】金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属
塩、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛等が挙
げられる。また本発明においては、ファクシミリに対す
るヘッドマッチング性の点から融点40〜120℃のワ
ックスを併用しても差し支えない。ワックスとしては、
融点40〜120℃のもので、パラフィンワックス、ポ
リエチレンワックス、カルナバワックス、マイクロクリ
スタリンワックス、キャンデリアワックス、モンタンワ
ックス、脂肪酸アミド系ワックスが好ましく、とくに、
融点が50〜100℃のパラフィンワックス、モンタン
ワックス、メチロールステアロアミドが好ましい。ワッ
クスの使用量は、電子供与性無色染料の5〜200重量
%、好ましくは、20〜150重量%である。
【0029】ヒンダートフェノール化合物としては、少
なくとも2位または6位のうち1ケ以上が分岐アルキル
基で置換されたフェノール誘導体が好ましい。紫外線吸
収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、
ベンゾトリアゾールフェノール誘導体等例えばα−シア
ノ−β−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾー
ルフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロフ
ェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−
ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾリル−2,4−
ジ−t−オクチルフェノール等がある。
【0030】耐水化剤としては、N−メチロール尿素、
N−メチロールメラミン、尿素−ホルマリン等の水溶性
初期縮合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等の
ジアルデヒド化合物類、硼酸、硼砂等の無機系架橋剤、
ポリアクリル酸、メチルビニルエーテル−マレイン酸共
重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等のブ
レンド熱処理等が挙げられる。保護層に用いる材料とし
ては、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニ
ルアルコール、酢酸ビニル−アクリルアミド共重合体、
珪素変性ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱粉、メチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シメチルセルロース、ゼラチン類、アラビアゴム、カゼ
イン、スチレン−マレイン酸共重合体加水分解物、スチ
レン−マレイン酸共重合物ハーフエステル加水分解物、
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、ポ
リアクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリ
スチレンスルホン酸ソーダ、アルギン酸ソーダなどの水
溶性高分子およびスチレン−ブタジエンゴムラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、ア
クリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニ
ルエマルジョン等の水不溶性ポリマーが用いられる。
【0031】又、保護層中に感熱ヘッドとのマッチング
性を向上させる目的で、顔料、金属石鹸、ワックス、耐
水化剤等を添加してもよい。また、保護層を感熱発色層
上に塗布する際に、均一な保護層を得るために界面活性
剤を添加してもよい。界面活性剤としてはスルホコハク
酸系のアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤が用いら
れる。具体的にはジ−(n−ヘキシル)スルホコハク
酸、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸等のナ
トリウム塩、またはアンモニウム塩等が好ましいが、ア
ニオン系の界面活性剤なら効果が認められる。
【0032】感圧紙に用いる場合には、米国特許第25
05470号、同25054571号、同250548
9号、同2548366号、同2712507号、同2
730456号、同2730457号、同310340
4号、同3418250号、同4010038号などの
先行特許に記載されているように種々の形態をとりう
る。最も一般的には電子供与性無色染料および電子受容
性化合物を別々に含有する少なくとも一対のシートから
なる。
【0033】カプセルの製造方法については米国特許2
800457号、同2800458号、に記載された親
水性コロイドゾルのコアセルベーションを利用した方
法、英国特許867797号、同950443号、同9
89264号、同1091076号などに記載された手
法等がある。
【0034】一般には電子供与性無色染料を単独または
混合して、溶媒(アルキル化ナフタレン、アルキル化ジ
フェニル、アルキル化ジフェニルメタン、アルキル化タ
ーフェニル、塩素化パラフィンなどの合成油;木綿油、
ひまし油などの植物油;動物油;鉱物油あるいはこれら
の混合油など)に溶解し、これをマイクロカプセル中に
含有させ、紙、上質紙、プラスチックシート、樹脂コー
トテッド紙などに塗布する事により発色剤シートを得
る。
【0035】一方、電子受容性化合物は必要に応じて添
加剤を混合して、スチレン−ブタジエンラテックス、ポ
リビニルアルコールの如きバインダー中に分散させ、顔
料とともに紙、プラスチックシート、樹脂コートテッド
紙などの支持体に塗布し顕色剤シートを形成する。
【0036】バインダーとしては、カルボキシ変性スチ
レン−ブタジエンラテックスと水溶性高分子を併用する
事が耐光性、耐水性の点から好ましい。また顔料として
は平均粒径5.0μ以下の炭酸カルシウムを、全顔料の
60重量%以上用いるのが、顕色能の点から好ましい。
【0037】電子供与性無色染料および電子受容性化合
物の使用料は、所望の塗布厚、感圧記録紙の形態、カプ
セルの製法、その他の条件によるのでその条件に応じて
適宜選べば良い。当業者がこの使用量を決定する事は容
易である。
【0038】
【実施例】以下に発明の実施例を示すが、本発明はこれ
に限定されるものではない。実施例においてとくに指定
のないかぎり重量%をあらわす。
【0039】合成例−1 ナス型フラスコに2−フェニル−4−メルカプトフェノ
ール20.2g、炭酸カリウム13.8gとN,N−ジ
メチルアセトアミド60mlを秤取り、室温でベンジル
クロリド12.7gを加えた。40℃で0.5時間攪拌
を行った後反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出
後、酢酸エチル層を減圧下に濃縮した。シリカゲルカラ
ムクロマトを用いて精製し、2−フェニル−4−ベンジ
ルチオフェノール28gを油状物として得た。
【0040】合成例−2 ナス型フラスコに2−フェニル−4−メルカプトフェノ
ール20.2g、炭酸カリウム13.8gとN,N−ジ
メチルアセトアミド60mlを秤取り、室温で2−ナフ
チルメチルクロリド17.7gを加えた。40℃で0.
5時間攪拌を行った後反応混合物を水にあけ、酢酸エチ
ルで抽出後、酢酸エチル層を減圧下に濃縮した。シリカ
ゲルカラムクロマトを用いて精製し、2−フェニル−4
−βナフチルメチルチオフェノール32gを油状物とし
て得た。
【0041】実施例− ナス型フラスコに前記合成例1で得た2−フェニル−4
−ベンジルチオフェノール10g、30%過酸化水素水
8gと氷酢酸15mlを秤取り、60℃で5時間攪拌を
行った。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出後、
酢酸エチル層を減圧下に濃縮した。シリカゲルカラムク
ロマトを用いて精製し、2−フェニル−4−ベンジルス
ルホニルフェノール9.8g(融点165℃)を得た。
【0042】実施例− ナス型フラスコに前記合成例2で得た2−フェニル−4
−βナフチルメチルチオフェノール11g、30%過酸
化水素水8gと氷酢酸15mlを秤取り、60℃で5時
間攪拌を行った。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで
抽出後、酢酸エチル層を減圧下に濃縮した。シリカゲル
カラムクロマトを用いて精製し、2−フェニル−4−β
ナフチルメチルスルホニルフェノール10.5g(融点
140℃)を得た。
【0043】実施例− 電子供与性無色染料である2−アニリノ−3−メチル−
6−ジブチルアミノフルオラン、電子受容性化合物であ
る2−フェニル−4−ベンジルスルホニルフェノール、
熱可融性化合物である2−ベンジルオキシナフタレン各
々20gを100gの5%ポリビニルアルコール(クラ
レPVA105)水溶液とともに一昼夜ボールミルで分
散し、体積平均粒径を3μとした。一方焼成カオリン
(Anisilex−93)80gをヘキサメタリン酸
ソーダの0.5%溶液160gとともに、ホモジナイザ
ーで分散した。
【0044】以上の様に分散して各分散液を、電子供与
性無色染料分散液5g、電子受容性化合物分散液10
g、熱可融性化合物分散液10g、焼成カオリン分散液
22gの割合で混合し、さらにステアリン酸亜鉛のエマ
ルジョン4gと2%の(2−エチルヘキシル)スルホコ
ハク酸ナトリウムの水溶液5gを添加して塗液をえた。
この塗液を、秤量50g/m2の中性紙に乾燥塗布量が
6g/m2となるようにワイヤーバーで塗布し、キャレ
ンダー処理を行い塗布紙を得た。
【0045】以上の様にして得られた塗布紙を、京セラ
株式会社製サーマルヘッド(KLT−216−8MPD
1)およびヘッドの直前に100kg/cm2の圧力ロール
を有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電圧24V、パ
ルスサイクル10msの条件で圧力ロールを使用しなが
ら、パルス幅を1.0で印字し、その印字濃度をマクベ
ス反射濃度計RD−918で測定した。発色濃度は1.
30だった。また、蛍光ペン(ゼブラ製蛍光ペン2、イ
エロー)で画像部及び非画像部にラインを記し、筆記具
耐性を調べたところ、画像部は全く消色することがな
く、また非画像部もかぶらなかった。
【0046】実施例− 実施例−の電子受容性化合物である2−フェニル−4
−ベンジルスルホニルフェノールを、2−フェニル−4
−βナフチルメチルスルホニルフェノールに代えた他
は、実施例−と同様にして塗布紙を得た。実施例−
と同様にして発色させたところ発色濃度は1.33だっ
た。また、蛍光ペン(ゼブラ製蛍光ペン2、イエロー)
で画像部及び非画像部にラインを記し、筆記具耐性を調
べたところ、画像部は全く消色することがなく、また非
画像部もかぶらなかった。
【0047】比較例−1 実施例−の電子受容性化合物である2−フェニル−4
−ベンジルスルホニルフェノールを、ビス−(3−フェ
ニル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンに代えた他
は、実施例−と同様にして塗布紙を得た。実施例−
と同様にして発色させたところ発色濃度は1.28だっ
た。実施例−と同様に蛍光ペンで記したところ、画像
部の消色はなかったが、白地部は黒く発色し、かぶりを
示した。
【0048】比較例−2 実施例−の電子受容性化合物である2−フェニル−4
−ベンジルスルホニルフェノールを、4−ヒドロキシ−
4’−イソプロポキシジフェニルスルホンに代えた他
は、実施例−と同様にして塗布紙を得た。実施例−
と同様にして発色させたところ発色濃度は1.30だっ
た。実施例−と同様に蛍光ペンで記したところ、画像
部は消色し、白地部も黒く発色し、かぶりを示した。
【0049】
【発明の効果】「実施例」の結果から、本発明の記録材
料は発色濃度が高く、しかも耐薬品性に優れた記録材料
であることがわかる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−44533(JP,A) 米国特許3274257(US,A) J.Org.Chem.,Vol.28 (1963),P.2807−2809

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるフェノール
    誘導体。 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は水素原子、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
    基を、Arはアリール基を、Yはアルキル基またはアラ
    ルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 電子供与性無色染料と電子受容性化合物
    を使用した記録材料に於いて、該電子受容性化合物とし
    て下記一般式(1)で表されるフェノール誘導体を使用
    する事を特徴とする記録材料。 一般式(1) 【化3】 (式中、R1 、R2 およびR3 は水素原子、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
    基を、Arはアリール基を、Yはアルキル基またはアラ
    ルキル基を表す。)
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DE2644591A1 (de) * 1976-10-02 1978-04-06 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von arylsulfoniumsalzen

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