JP2002067267A - スクリーン印刷機およびそれに用いる印刷マスクの製造方法 - Google Patents

スクリーン印刷機およびそれに用いる印刷マスクの製造方法

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JP2002067267A
JP2002067267A JP2000253227A JP2000253227A JP2002067267A JP 2002067267 A JP2002067267 A JP 2002067267A JP 2000253227 A JP2000253227 A JP 2000253227A JP 2000253227 A JP2000253227 A JP 2000253227A JP 2002067267 A JP2002067267 A JP 2002067267A
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mask
print mask
opening
diamond
carbon film
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Noboru Taguchi
昇 田口
Yukio Miya
宮  行男
Yasushi Murata
靖 村田
Takashi Toida
孝志 戸井田
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷マスクが大型化しても、版離れのとき、
ハンダペーストが印刷マスク側に持ち去られるようなこ
とが発生しないスクリーン印刷機の構造、およびそのス
クリーン印刷機に用いる印刷マスクの製造方法を提供す
る 【解決手段】 版枠で支持する印刷マスク11に開口部
13を設け、スキージの移動によって開口部13を通し
て基板にペーストを印刷するスクリーン印刷機であっ
て、開口部13を含む印刷マスク11に水素化アモルフ
ァス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン
膜15を設けるスクリーン印刷機およびそれに用いる印
刷マスクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント基板に電
子部品を表面実装するためのハンダペースト形成や、液
晶表示装置の液晶層を封止するためのエポキシ系接着剤
のシール材形成などの高粘度のペースト状物質をスクリ
ーン印刷するスクリーン印刷機の構造、およびそのスク
リーン印刷機に用いる印刷マスクの製造方法にかんす
る。
【0002】
【従来の技術】以下の説明は、プリント基板に電子部品
を表面実装するためのハンダペースト形成するスクリー
ン印刷機を例にして説明する。
【0003】〔従来のスクリーン印刷機説明:図2〕従
来技術におけるスクリーン印刷機を、図2の断面図を用
いて説明する。版枠17にて支持されたスクリーンであ
る印刷マスク11には、プリント基板23の基板電極2
5パターンに対応して、開口部13を形成する。そし
て、スキージ21を印刷マスク11の表面上を移動させ
て、印刷マスク11の開口部13を通して、プリント基
板23の基板電極25の上にハンダペースト19を印刷
する。
【0004】さらに、表面実装する電子部品を基板電極
25上に形成されたハンダペースト19上に配置して、
加熱炉を通過させることによって、ハンダペースト19
を溶融して、電子部品をプリント基板23にハンダ付け
して表面実装する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ペースト状物質である
ハンダペースト19の粘度が高くなると、図2に示すよ
うに、印刷マスク11がプリント基板23から離れる版
離れのとき、ハンダペースト19がプリント基板23の
基板電極25上に完全に転写されず、印刷マスク11側
に付着して持ち去られる現象が発生する。そのため、供
給されるハンダペースト19量が不足して、電子部品の
ハンダ付け不良が発生する。
【0006】さらにまた、スクリーン印刷機において
は、図2に示すように、プリント基板23と印刷マスク
11との隙間間隔は、数ミリメートル程度であり、その
ため印刷マスク11の外形寸法が大きくなるにしたがっ
て、版離れ角度は小さくなる。
【0007】このプリント基板23と印刷マスク11と
の隙間は小さく、しかも、版離れ角度が大きいほうが、
ハンダペースト19が完全にプリント基板23に転写さ
れることが知られている。
【0008】この版離れ角度が極端に小さい場合、すな
わち水平に近い角度でプリント基板23から印刷マスク
11が離れるような状態では、図2に示すように、プリ
ント基板23の基板電極25上に印刷されたハンダペー
スト19が、版離れのとき、プリント基板23に完全に
転写されず、印刷マスク11側に付着して持ち去られる
現象が発生する。
【0009】したがって、プリント基板23の大型化・
高密度化にともなって、印刷マスク11の外形寸法が大
きくなると、印刷マスク11の版離れのとき、その印刷
マスク11に付着してして、所定の供給量でプリント基
板23にハンダペースト19が形成されない。その結
果、従来技術のスクリーン印刷機においては供給される
ハンダペースト19が不足して、電子部品のハンダ付け
不良が発生する、という問題点がある。
【0010】〔発明の目的〕本発明の目的は、上記課題
を解決して、高粘度のペースト状物質をスクリーン印刷
したとき、ペースト状物質が完全に基板に転写され、さ
らに、印刷マスクが大型化しても、版離れのと、ハンダ
ペーストが印刷マスク側に付着して持ち去られるような
ことが発生しないスクリーン印刷機の構造、およびその
スクリーン印刷機に用いる印刷マスクの製造方法を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスクリーン印刷機の構造、およびそのスク
リーン印刷機に用いる印刷マスクの製造方法において
は、下記記載の手段を採用する。
【0012】本発明のスクリーン印刷機においては、版
枠で支持する印刷マスクに開口部を設け、スキージの移
動によってその開口部を通して基板にペースト状物質を
印刷するスクリーン印刷機であって、上記開口部を含む
上記印刷マスクに水素化アモルファス・カーボンによる
ダイヤモンド・ライク・カーボン膜を設けることを特徴
とする。
【0013】本発明のスクリーン印刷機に用いる印刷マ
スクの製造方法においては、版枠で支持する印刷マスク
に開口部を設け、スキージの移動によってその開口部を
通して基板にペースト状物質を印刷するスクリーン印刷
機に用いる印刷マスクの製造方法であって、上記印刷マ
スクに上記開口部を形成する工程と、その印刷マスクを
真空室内に配置し、その真空室内を排気した後、ガス導
入口から炭素を含むガスを真空室内に導入し、上記印刷
マスクに直流電圧を印加しアノードに直流電圧を印加し
フィラメントに交流電圧を印加してプラズマを発生させ
て上記印刷マスクに水素化アモルファス・カーボンによ
るダイヤモンド・ライク・カーボン膜を形成する工程と
を有することを特徴とする。
【0014】本発明のスクリーン印刷機に用いる印刷マ
スクの製造方法においては、版枠で支持する印刷マスク
に開口部を設け、スキージの移動によりその開口部を通
して基板にペースト状物質を印刷するスクリーン印刷機
に用いる印刷マスクの製造方法であって、上記印刷マス
クに上記開口部を形成する工程と、その印刷マスクを真
空室内に配置し、その真空室内を排気したのち、ガス導
入口から炭素を含むガスを真空室内に導入し、上記印刷
マスクに高周波電圧を印加し、プラズマを発生させて上
記印刷マスクに水素化アモルファス・カーボンによるダ
イヤモンド・ライク・カーボン膜を形成することを特徴
とする。
【0015】本発明のスクリーン印刷機に用いる印刷マ
スクの製造方法においては、版枠で支持する印刷マスク
に開口部を設け、スキージの移動によってその開口部を
通して基板にペースト状物質を印刷するスクリーン印刷
機に用いる印刷マスクの製造方法であって、上記印刷マ
スクに上記開口部を形成する工程と、その印刷マスクを
真空室内に配置し、その真空室内を排気した後、ガス導
入口から炭素を含むガスを真空室内に導入し、上記印刷
マスクに直流電圧を印加し、プラズマを発生させて上記
印刷マスクに水素化アモルファス・カーボンによるダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜を形成することを特徴と
する。
【0016】〔作用〕本発明のスクリーン印刷機におい
ては、開口部を形成した印刷マスクの表面にダイヤモン
ド・ライク・カーボン膜を設ける。
【0017】このダイヤモンド・ライク・カーボン膜
は、水素化アモルファス・カーボン膜であり、ダイヤモ
ンドとよく似た性質をもつため、ダイヤモンド・ライク
・カーボン膜(DLC)と呼ばれたり、あるいはi−カ
ーボン膜ともよばれている。
【0018】そして、このダイヤモンド・ライク・カー
ボン膜は、表面あらさが小さく、表面平滑性に優れてい
る。これは、本発明のスクリーン印刷機における印刷マ
スクに形成するダイヤモンド・ライク・カーボン膜は、
プラズマ化学的気相成長法によって形成しており、その
プラズマ化学的気相成長法においては、形成される被膜
は層状に形成されるために、そのダイヤモンド・ライク
・カーボン膜の表面は平滑になる。
【0019】さらに、本発明のスクリーン印刷機におけ
る印刷マスクに形成するダイヤモンド・ライク・カーボ
ン膜は、摩擦係数が0.1程度ときわめて小さい。
【0020】このように表面平滑性に優れているととも
に、摩擦係数がきわめて小さいことから、ハンダペース
トは印刷マスク付着せず、版離れのときハンダペースト
が印刷マスクに持ち去られる現象は発生せず、印刷マス
クの開口部からのハンダペーストなどの高粘度のペース
ト状物質の離型性がよい。したがって、本発明ではプリ
ント基板の所定量のハンダペーストを形成することがで
きる。
【0021】さらにまた、印刷マスクが大型化されて版
離れ角度が極端に小さい場合、すなわち水平に近い角度
でプリント基板から印刷マスクが離れるような状態で
も、プリント基板の基板電極上に印刷されたハンダペー
ストが、版離れのとき、印刷マスク側に付着して持ち去
られる現象は発生しない。その結果、プリント基板にハ
ンダペーストを所定量で転写することができる。
【0022】このように本発明では、従来技術のスクリ
ーン印刷機における供給されるハンダペーストが不足す
るという問題点は発生せず、所定量のハンダペーストが
供給されることから、電子部品のハンダ付け不良は発生
しない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を実施
するための最良の実施の形態におけるスクリーン印刷機
の印刷マスクの構造と、この印刷マスクの製造方法とを
説明する。
【0024】〔印刷マスクの構造説明:図1〕図1は本
発明の実施形態におけるスクリーン印刷機の印刷マスク
を示す断面図であり、開口部を形成した部分を拡大して
示す。
【0025】図1に示すように、スクリーン印刷機に用
いる印刷マスク11には、ハンダペーストの形成領域に
対応して開口部13を設ける。そして、その開口部13
を含む印刷マスク11表面にダイヤモンド・ライク・カ
ーボン膜15を設ける。
【0026】このダイヤモンド・ライク・カーボン膜1
5は、水素化アモルファス・カーボン膜であり、ダイヤ
モンドとよく似た性質をもつため、ダイヤモンド・ライ
ク・カーボン膜(DLC)と呼ばれたり、またはi−カ
ーボン膜ともよばれている。
【0027】このダイヤモンド・ライク・カーボン膜1
5は、表面あらさが小さく、表面平滑性に優れている。
さらに、本発明のスクリーン印刷機における印刷マスク
に形成するダイヤモンド・ライク・カーボン膜15は、
摩擦係数が0.1程度ときわめて小さい。
【0028】このように表面平滑性に優れていること
と、摩擦係数がきわめて小さいことから、ハンダペース
トは印刷マスク11付着せず、版離れのときハンダペー
ストが印刷マスクに持ち去られる現象は発生せず、その
印刷マスク11の開口部13からのハンダペーストの離
型性がよい。したがって、本発明のスクリーン印刷機で
は、版離れのとき印刷マスク11側にハンダペーストが
付着して持ち去られることはなく、所定量のハンダペー
ストをプリント基板の基板電極上に形成することができ
る。
【0029】さらにまた、印刷マスク11が大型化され
て版離れ角度が極端に小さい場合、すなわち水平に近い
角度でプリント基板から印刷マスク11が離れるような
状態でも、プリント基板の基板電極上に印刷されたハン
ダペーストが、版離れの際、印刷マスク11側に付着し
て持ち去られる現象は発生しない。
【0030】その結果、プリント基板にハンダペースト
を所定量で転写することができる。したがって、従来技
術のスクリーン印刷機における供給されるハンダペース
トが不足するという問題点は発生せず、本発明のスクリ
ーン印刷機によれば、所定量のハンダペーストが供給さ
れることから、電子部品のハンダ付け不良は発生しな
い。
【0031】なお、印刷マスク11の表面に設けるダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜15の膜厚としては、1
μmから5μmとする。
【0032】〔印刷マスクの製造方法の第1の例:図3
および図1〕つぎにこの印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の被膜形成方法を含む製造方法にお
ける第1の実施形態を、図3および図1を用いて説明す
る。
【0033】まずはじめに、印刷マスク11に開口部1
3を形成する。この開口部13は、形成するハンダペー
ストの平面形状に基づいて、その開口大きさを決定し、
さらに必要なハンダペースト量から印刷マスク11の厚
さを決める。
【0034】印刷マスク11への開口部13の形成方法
としては、放電加工により行なう。この放電加工では、
ワイヤーを用いる放電加工や、印刷マスク11に形成す
る開口部13と同じ大きさの放電電極を使用して放電加
工を行なう。
【0035】その放電加工では、ワイヤーまたは放電電
極と印刷マスク11とのあいだに、局所的な大電流を流
し、印刷マスク11の構成材料が溶融および除去される
過程を繰り返えすことによって、開口部13の加工が行
なわれる。
【0036】この放電加工では、放電の放電エネルギー
を小さくすると、加工面の表面あらさは小さくなる。し
たがって、放電の放電エネルギーを制御すれば、開口部
13内壁の表面あらさをコントロールすることができ
る。
【0037】このように放電加工においては、放電加工
面すなわち開口部13内壁面の表面あらさは小さくする
ことができ、開口部13側壁の表面平滑性がきわめてよ
い。
【0038】つぎにこの開口部13を形成した印刷マス
ク11へのダイヤモンド・ライク・カーボン膜15の形
成方法を、図3および図1を用いて説明する。図3は本
発明の実施形態における印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の形成方法を示す断面図である。以
下、ダイヤモンド・ライク・カーボン膜を形成するため
の装置を示す図3と、印刷マスクを示す図1とを交互に
参照して説明する。
【0039】図3に示すように、ガス導入口63と排気
口65とを有する真空室61内に、表面にダイヤモンド
・ライク・カーボン膜15を形成する開口部13を形成
した印刷マスク11を配置する。そしてこの印刷マスク
11には、直流電源73の負極側を接続する。
【0040】そして真空室61内を真空度が3×10-5
torr以下になるように、図示しない排気手段によっ
て排気口65から真空排気する。その後、ガス導入口6
3から炭素を含むガスとしてベンゼン(C6H6)を真空
室61内に導入して、真空室61内の圧力を5×10-3
torrになるように制御する。
【0041】その後、印刷マスク11には直流電源73
から直流電圧を印加し、さらにアノード79にはアノー
ド電源75から直流電圧を印加し、さらにフィラメント
81にはフィラメント電源77から交流電圧を印加す
る。
【0042】このとき、直流電源73から印刷マスク1
1に印加する直流電圧は、マイナス3kVを印加し、さ
らにアノード電源75からアノード79に印加する直流
電圧はプラス50Vを印加する。さらにフィラメント電
源77からフィラメント81に印加する電圧は30Aの
電流が流れるように10Vの交流電圧を印加する。
【0043】すると、真空室61内に配置した印刷マス
ク11の周囲領域にプラズマが発生する。その結果、開
口部13を含む印刷マスク11表面に水素化アモルファ
ス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン膜
15を形成することができる。
【0044】〔印刷マスクの製造方法の第2の例:図4
および図1〕つぎにこの印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の被膜形成を含む製造方法における
第2の実施形態を、図4および図1を用いて説明する。
【0045】印刷マスク11への開口部13の形成方法
は、図3および図1を用いて説明した印刷マスクの製造
方法における第1の実施形態と同じであるので、その説
明は省略する。
【0046】つぎにこの開口部13を形成した印刷マス
ク11へのダイヤモンド・ライク・カーボン膜15の形
成方法を、図4および図1を用いて説明する。図4は本
発明の実施形態における印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の形成方法を示す断面図である。以
下、ダイヤモンド・ライク・カーボン膜を形成するため
の装置を示す図4と、印刷マスクを示す図1とを交互に
参照して説明する。
【0047】図4に示すように、ガス導入口63と排気
口65とを有する真空室61内に、その表面にダイヤモ
ンド・ライク・カーボン膜を形成する印刷マスク11を
配置する。その印刷マスク11には、マッチング回路6
7を介して高周波電源69を接続する。
【0048】そして真空室61の内部を図4に図示しな
い排気手段によって、真空度が3×10-5torr以下
になるように、排気口65から真空排気した後、ガス導
入口63から炭素を含むガスとして、メタンガス(CH
4)を真空室61内に導入して、真空度を0.1tor
rになるように調整する。
【0049】そしてこの印刷マスク11には、マッチン
グ回路67を介して、発振周波数が13.56MHzを
有する高周波電源69から高周波(RF)電圧を印加し
て、プラズマを発生させる。その結果、開口部13を含
む印刷マスク11表面に水素化アモルファス・カーボン
によるダイヤモンド・ライク・カーボン膜15を形成す
ることができる。
【0050】〔印刷マスクの製造方法の第3の例:図5
および図1〕つぎにこの印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の被膜形成を含む製造方法における
第3の実施形態を、図5および図1を用いて説明する。
【0051】印刷マスク11への開口部13の形成方法
は、図3および図1を用いて説明した印刷マスクの製造
方法における第1の実施形態と同じであるので、その説
明は省略する。
【0052】つぎにこの開口部13を形成した印刷マス
ク11へのダイヤモンド・ライク・カーボン膜15の形
成方法を、図5および図1を用いて説明する。図5は本
発明の実施形態における印刷マスクへのダイヤモンド・
ライク・カーボン膜の形成方法を示す断面図である。以
下、ダイヤモンド・ライク・カーボン膜を形成するため
の装置を示す図5と、印刷マスクを示す図1とを交互に
参照して説明する。
【0053】図5に示すように、ガス導入口63と排気
口65とを有する真空室61内に、ダイヤモンド・ライ
ク・カーボン膜を形成する印刷マスク11を配置する。
そしてこの印刷マスク11には、直流電源73の負極側
を接続する。
【0054】そして排気口65から真空室61内を、真
空度が3×10-5torr以下になるように、図示しな
い排気手段によって真空排気する。その後、ガス導入口
63から炭素を含むガスとしてメタンガス(CH4)を
真空室61内に導入し、真空度を0.1torrになる
ように調整する。
【0055】そしてこの印刷マスク11には、直流電源
73からマイナス600Vの直流電圧を印加する。
【0056】すると、真空室61内に配置した印刷マス
ク11の周囲領域にプラズマが発生する。その結果、開
口部13を含む印刷マスク11表面に水素化アモルファ
ス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン膜
15を形成できる。
【0057】図3から図5および図1を用いて説明した
ように、本発明の印刷マスク11の製造方法では、ダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜15を、プラズマ化学的
気相成長法によって形成している。このプラズマ化学的
気相成長法では、形成される被膜は層状に形成されるこ
とから、形成されたダイヤモンド・ライク・カーボン膜
15は表面平滑性にすぐれている。
【0058】さらに、本発明のスクリーン印刷機におけ
る印刷マスクに形成するダイヤモンド・ライク・カーボ
ン膜15は、摩擦係数が0.1程度ときわめて小さい。
【0059】このように表面平滑性に優れていること
と、摩擦係数がきわめて小さいこととから、ハンダペー
ストは印刷マスク付着せず、版離れのときハンダペース
トが印刷マスクに持ち去られる現象は発生せず、印刷マ
スク11の開口部13からのハンダペーストの離型性が
よい。したがって、本発明の製造方法によって形成され
たスクリーン印刷機の印刷マスク11では、版離れのと
き、その印刷マスク11側にハンダペーストが付着して
持ち去られることはなく、所定量でハンダペーストをプ
リント基板の基板電極上に形成することができる。
【0060】さらにまた、印刷マスク11が大型化され
て版離れ角度が極端に小さくなった場合、すなわち水平
に近い角度でプリント基板から印刷マスク11が離れる
ような状態でも、プリント基板の基板電極上に印刷され
たハンダペーストが、版離れのとき、印刷マスク側11
に付着して持ち去られる現象は発生しない。その結果、
プリント基板にハンダペーストを所定量で転写すること
ができる。
【0061】したがって、従来技術のスクリーン印刷機
における供給されるハンダペーストが不足するという問
題点は発生せず、本発明においては所定量のハンダペー
ストが供給されることから、電子部品のハンダ付け不良
は発生しない。
【0062】なお、これまでの説明では、印刷マスク1
1への開口部13の形成方法として放電加工により行な
う実施形態で説明したが、プレス加工によっても開口部
13を形成することもできる。
【0063】また、印刷マスク11への開口部13の形
成方法としては、化学的エッチング処理によって形成し
てもよい。このときは、エッチングマスクとなるフォト
レジストをフォトリソグラフィー処理によってパターン
ニングし、そののち、パターンニングしたフォトレジス
トをマスクにして印刷マスク11に、化学的にエッチン
グ処理して開口部13を形成する。
【0064】また、印刷マスク11に機械加工によって
開口部13を形成したのち、開口部13内壁面の研磨加
工を行ない、表面あらさを小さくして、表面平滑性を向
上させてもよい。
【0065】さらに図3から図5を用いて説明した本発
明のダイヤモンド・ライク・カーボン膜の形成方法にお
ける実施形態の説明においては、炭素を含むガスとして
メタンガスやベンゼンガスを用いる実施形態で説明した
が、メタン以外にエチレンなどの炭素を含むガスや、あ
るいはヘキサンなどの炭素を含む液体の蒸発蒸気も使用
することができる。
【0066】なお以上の本発明の実施形態の説明では、
スクリーン印刷機によってプリント基板に電子部品を表
面実装するためのハンダペースト形成の例で説明した
が、粘度が高いペースト状物質を形成するスクリーン印
刷機に本発明は適用できる。その例としては、液晶表示
装置の液晶層を封止するためのエポキシ系接着剤形成に
よるシール形成や、半導体集積回路装置やフレキシブル
・プリント基板を実装するための導電粒をエポキシ系接
着剤に混入した異方性導電接着剤を形成するスクリーン
印刷にも適用することが可能である。
【0067】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
スクリーン印刷機においては、開口部を形成した印刷マ
スクの表面に水素化アモルファス・カーボンによるダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜を設ける。
【0068】このダイヤモンド・ライク・カーボン膜
は、水素化アモルファス・カーボン膜であり、ダイヤモ
ンドとよく似た性質をもつため、ダイヤモンド・ライク
・カーボン膜(DLC)と呼ばれたり、あるいはi−カ
ーボン膜ともよばれている。
【0069】そして、このダイヤモンド・ライク・カー
ボン膜は、表面あらさが小さく、しかも表面平滑性に優
れている。これは、本発明のスクリーン印刷機における
印刷マスクに形成するダイヤモンド・ライク・カーボン
膜は、プラズマ化学的気相成長法によって形成してお
り、そのプラズマ化学的気相成長法では、形成される被
膜は層状に形成されるためである。
【0070】さらに、本発明のスクリーン印刷機におけ
る印刷マスクに形成するダイヤモンド・ライク・カーボ
ン膜は、摩擦係数が0.1程度ときわめて小さい。
【0071】このように表面平滑性に優れているととも
に、摩擦係数がきわめて小さいことから、高粘度のペー
スト状物質は印刷マスクの開口部に付着せず、版離れの
ときハンダペーストが印刷マスクに持ち去られる現象は
発生せず、印刷マスクからのペースト状物質の離型性が
よい。
【0072】さらにまた、印刷マスクが大型化されて版
離れ角度が極端に小さい場合、すなわち水平に近い角度
でプリント基板から印刷マスクが離れるような状態で
も、プリント基板の基板電極上に印刷されたペースト状
物質が、版離れのとき、印刷マスク側に付着して持ち去
られる現象は発生しない。その結果、プリント基板にペ
ースト状物質を所定量で転写することができる。
【0073】したがって、本発明においては、従来技術
のスクリーン印刷機における供給されるペースト状物質
が不足するという問題点は発生せず、そのペースト状物
質がハンダペーストである場合、所定量のハンダペース
トが供給されることから、電子部品のハンダ付け不良は
発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるスクリーン印刷機に
おける印刷マスクの開口部付近を拡大して示す断面図で
ある。
【図2】従来技術におけるスクリーン印刷機におけるハ
ンダペーストの形成方法を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態における印刷マスクへのダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜の被膜形成方法を示す断
面図である。
【図4】本発明の実施形態における印刷マスクへのダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜の被膜形成方法を示す断
面図である。
【図5】本発明の実施形態における印刷マスクへのダイ
ヤモンド・ライク・カーボン膜の被膜形成方法を示す断
面図である。
【符号の説明】 11:印刷マスク 13:開口部 15:ダイヤモンド・ライク・カーボン膜
17:版枠 19:ハンダペースト 21:スキージ 23:プリント基板 25:基板電極 61:真空室 63:ガス導入口 69:高周波電源 73:直流電源 79:アノード 81:フィラメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 孝志 埼玉県所沢市大字下富字武野840番地 シ チズン時計株式会社所沢事業所内 Fターム(参考) 2C035 AA06 FF23 2H084 AA21 AA40 BB07 BB10 2H114 AB08 AB17 DA03 4K030 AA09 BA28 FA01 LA11 5E319 BB05 CD29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版枠で支持する印刷マスクに開口部を設
    け、スキージの移動によってその開口部を通して基板に
    ペースト状物質を印刷するスクリーン印刷機であって、 上記開口部を含む上記印刷マスクに水素化アモルファス
    ・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン膜を
    設けることを特徴とするスクリーン印刷機。
  2. 【請求項2】 版枠で支持する印刷マスクに開口部を設
    け、スキージの移動によってその開口部を通して基板に
    ペースト状物質を印刷するスクリーン印刷機に用いる印
    刷マスクの製造方法であって、 上記印刷マスクに上記開口部を形成する工程と、 その印刷マスクを真空室内に配置し、その真空室内を排
    気した後、ガス導入口から炭素を含むガスを上記真空室
    内に導入し、上記印刷マスクに直流電圧を印加しアノー
    ドに直流電圧を印加しフィラメントに交流電圧を印加し
    てプラズマを発生させて上記印刷マスクに水素化アモル
    ファス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボ
    ン膜を形成する工程とを有することを特徴とする印刷マ
    スクの製造方法。
  3. 【請求項3】 版枠で支持する印刷マスクに開口部を設
    け、スキージの移動によってその開口部を通して基板に
    ペースト状物質を印刷するスクリーン印刷機に用いる印
    刷マスクの製造方法であって、 上記印刷マスクに上記開口部を形成する工程と、 その印刷マスクを真空室内に配置し、その真空室内を排
    気したのち、ガス導入口から炭素を含むガスを上記真空
    室内に導入し、上記印刷マスクに高周波電圧を印加し、
    プラズマを発生させて上記印刷マスクに水素化アモルフ
    ァス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン
    膜を形成することを特徴とする印刷マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 版枠で支持する印刷マスクに開口部を設
    け、スキージの移動によってその開口部を通して基板に
    ペースト状物質を印刷するスクリーン印刷機に用いる印
    刷マスクの製造方法であって、 上記印刷マスクに上記開口部を形成する工程と、 その印刷マスクを真空室内に配置し、その真空室内を排
    気したのち、ガス導入口から炭素を含むガスを上記真空
    室内に導入し、上記印刷マスクに直流電圧を印加し、プ
    ラズマを発生させて上記印刷マスクに水素化アモルファ
    ス・カーボンによるダイヤモンド・ライク・カーボン膜
    を形成することを特徴とする印刷マスクの製造方法。
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