JP2002067217A - パネル体 - Google Patents

パネル体

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JP2002067217A
JP2002067217A JP2000258276A JP2000258276A JP2002067217A JP 2002067217 A JP2002067217 A JP 2002067217A JP 2000258276 A JP2000258276 A JP 2000258276A JP 2000258276 A JP2000258276 A JP 2000258276A JP 2002067217 A JP2002067217 A JP 2002067217A
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panel body
substrate
plate
vibration damping
damping plate
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JP2000258276A
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English (en)
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Hideyuki Shiyuuri
英幸 修理
Osamu Sonoda
修 園田
Hiroshige Kobayashi
弘茂 小林
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パネル体自体の厚味および重量増加を抑えると
ともに、低コストで制振効果が高められるパネル体を提
供する。 【解決手段】金属製の基板2と拘束板13の間には、粘
弾性材料から成る制振用板材21が積層されており、上
記基板2と制振用板材21との接触部および上記拘束板
13と制振用板材21との接触部に、それぞれ所定方向
に延びる複数の凹凸部4、5、14、15を形成すると
ともにこれら両接触部に形成される凹凸部4、5と凹凸
部14、15との方向が互いに直交となるようにしたも
のであり、振動が伝播して基板2が変形する際、上記両
接触部の凹凸部4、5、14、15により、パネル体2
0の制振効果を高めることができ、さらに両接触部の凹
凸部4、5および凹凸部14、15の方向が互いに直交
となることにより、上記基板2のたわみ変形の異方性も
無くなり、制振効果をさらに高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗り物の床、壁、
天井などに用いられる鋼板、又はアルミ板の制振性を高
めたパネル体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船舶では、機関室から客室へ伝達される
振動および騒音を低減するため、船体を構成する床、天
井、壁等のパネル体に、粘弾性樹脂等から成る制振材料
が用いられている。従来、このパネル体は、図17に示
されるように、鋼板よりなる基板51の上に制振材料5
2が積層される非拘束型制振構造53と、図18に示さ
れるように、鋼板よりなる基板54の上に制振材料55
が積層され、さらに、その上に鋼板よりなる拘束板56
が積層される拘束型制振構造57とがある。
【0003】このパネル体に、振動などの外力が作用す
ると、例えば曲げ力、軸力などについては基板により支
持されるが、振動については制振材料に伝わり、この制
振材料が伸縮変形することにより、振動エネルギーが吸
収されるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記パネル
体の制振効果(振動エネルギー損失係数)を高めるに
は、上記制振材料を厚くすればよいのであるが、制振材
料を厚くすることにより、パネル体自体も厚くなり、重
量も重くなってしまう。また、制振材料を厚くするとコ
ストも高くつくといった問題点があった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するようにな
されたものであり、制振材料を厚く積層することによる
パネル体自体の厚味および重量増加を抑えるとともに、
低コストで制振効果が高められるパネル体を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載のパネル体は、金属製基板の一方の表
面に、所定方向に延びる複数の凹凸部が形成され、この
凹凸部上を覆うように粘弾性材料から成る制振用板材を
積層したもので、また、請求項2記載のパネル体は、上
記請求項1記載の上記制振用板材上に、さらに金属製拘
束板を積層したものである。
【0007】請求項3記載のパネル体は、金属製の基板
と拘束板の間には、粘弾性材料から成る制振用板材が積
層されており、上記基板と制振用板材との接触部および
上記拘束板と制振用板材との接触部に、それぞれ所定方
向に延びる複数の凹凸部を形成するとともにこれら両接
触部に形成される凹凸部の方向が互いに平行となるよう
にしたものである。
【0008】請求項4記載のパネル体は、金属製の基板
と拘束板の間には、粘弾性材料から成る制振用板材が積
層されており、上記基板と制振用板材との接触部および
上記拘束板と制振用板材との接触部に、それぞれ所定方
向に延びる複数の凹凸部を形成するとともにこれら両接
触部に形成される凹凸部の方向が互いに直交となるよう
にしたものである。
【0009】請求項5記載のパネル体は、粘弾性材料か
ら成る一対の制振用板材の間に、金属製基板が積層され
ており、この基板と一方の制振用板材との接触部に所定
方向に延びる複数の凹凸部を形成したものである。
【0010】請求項6記載のパネル体は、粘弾性材料か
ら成る一対の制振用板材の間に、金属製基板が積層され
ており、この基板と一対の制振用板材との両接触部に、
それぞれ所定方向に延びる複数の凹凸部を形成するとと
もにこれら両接触部に形成される凹凸部の方向が互いに
平行となるようにしたものである。
【0011】請求項7記載のパネル体は、粘弾性材料か
ら成る一対の制振用板材の間には、金属製基板が積層さ
れており、この基板と一対の制振用板材との両接触部
に、それぞれ所定方向に延びる複数の凹凸部を形成する
とともにこれら両接触部に形成される凹凸部の方向が互
いに直交となるようにしたものである。
【0012】請求項8記載のパネル体は、制振用板材の
両外側表面上に、それぞれ金属製拘束板を積層させたも
のである。上記の請求項1および請求項2のパネル体に
よると、振動がパネル体に伝播した場合、基板と制振用
板材との接触部が凹凸部に形成されているため、この凹
凸部における互いの嵌まり込み部分での伸縮変形および
凹凸部での接触面の増加に相俟って、基板に伝わる振動
が低減されて制振効果が高められる。
【0013】上記の請求項3および請求項4のパネル体
によると、振動がパネル体に伝播した場合、基板と制振
用板材との接触部および拘束板と制振用板材との接触部
の両凹凸部により、基板に伝わる振動が、さらに低減さ
れて制振効果が高められる。
【0014】上記の請求項5〜請求項7のパネル体によ
ると、請求項2〜請求項4のパネル体における基板およ
び拘束板と、制振用板材とを逆に配置したもので、請求
項2〜請求項4におけるパネル体と同様の制振効果が得
られるとともに、制振用板材の厚さが増加している分、
吸振効果も増大している。
【0015】上記の請求項8のパネル体によると、請求
項5〜請求項7の制振用板材の両外側表面上に拘束板を
積層した分だけ、パネル体自体の剛性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
におけるパネル体を、図1に基づき説明する。
【0017】図1に示されるように、パネル体1は、所
定厚さのアルミ板から成る金属製の基板2と、この基板
2上に所定厚さで積層される粘弾性材料から成る制振用
板材3とから構成されている。また、この粘弾性材料と
は、粘性的特性と弾性的特性とを兼ね備えたものを言
い、例えば樹脂[具体的には、LRダンパー(株式会社
ブリジストンの製品名)]が使用される。
【0018】この基板2の一方の表面2aには、断面視
矩形状の凹部4(または凸部5)がそれぞれ平行に一定
の間隔で形成されており、すなわち基板2上には、所定
方向に延びる複数の凹凸部4、5が形成されている。こ
の基板2上に、板状の制振用板材3が覆うように積層さ
れており、したがってこの制振用板材3の一方の表面3
aは、上記基板2の凹凸部4、5に対応する形状にされ
ている。すなわち、制振用板材3にも凹部6と凸部7が
形成され、この凹凸部6、7および基板の凹凸部4、5
が互いに接触して重なり合っている。
【0019】また、このパネル体1の基板2の厚さは、
例えば、基板2の凹部4の底面部4aでは2mmに、基板
2の凸部5の頂上部5aでは4mmにされている。基板2
の凹部4の底面部4aの幅は、12mmに、基板2の凸部
5の頂上部5aの幅は、6mmにされている。また、パネ
ル体1自体の厚さは、6mmにされている。したがって、
制振用板材3の厚さは、この制振用板材3の凹部6の底
面部6aでは2mmに、制振用板材3の凸部7の頂上部7a
では4mmにされている。また、上記基板2に制振用板材
3を積層させる方法は、基板2の凹凸部4、5に対応す
る形状の制振用板材をそのまま積層させる方法と、また
は基板2の凹部4のみに制振用板材を積層(充填)させ
た後に、平板形状をした制振用板材3をそのまま積層さ
せる方法がある。
【0020】次に、上記の第1の実施の形態のパネル体
の作用を説明する。例えば、上記パネル体1が船体の
床、壁、天井などの構成部材として使用された場合、船
体に発生する振動は、このパネル体1に伝播される。
【0021】このパネル体1に伝播した振動は、基板2
に伝わり変形が生じるが、この時の変形に対する抵抗力
およびその表面に積層された制振用板材3の粘弾性によ
る変形抵抗力により、特に、基板2と制振用板材3との
接触部が凹凸部4、5に形成されているため、この凹凸
部4、5における互いの嵌まり込み部分での伸縮変形お
よび凹凸部での接触面の増加に相俟って、その振動エネ
ルギーが効果的に吸収され、したがってパネル体に伝播
する振動を効率よく低減させて制振効果を高めることが
できる。
【0022】なお、図14のグラフは、上記実施の形態
のパネル体1と、基板2と制振用板材3との接触部8に
凹凸部が形成されていない他のパネル体との周波数[Hz]
に対する振動エネルギー損失係数(η)を比較したもの
である。グラフの(A)は上記の実施の形態のパネル体1
を示し、(B)は厚さ2mmの基板に厚さ4mmの制振用板材
を積層させた他のパネル体を示し、(C)は厚さ4mmの基
板に厚さ2mmの制振用板材を積層させた他のパネル体を
示している。
【0023】グラフから明らかなように、制振用板材が
薄く積層された(C)は、(A),(B)と比べて、周波数に対す
る振動エネルギー損失係数が小さく、すなわち制振効果
が(A),(B)より小さい。また、(A)と(B)を比較すると、1
00〜1300Hzの周波数に対して(A)の方が振動エネルギー
損失係数が大きく、すなわち制振効果が大きい。
【0024】したがって上記の実施の形態のパネル体1
により、船舶内の床、壁、天井等に発生する振動が低減
され、制振効果が高められる。次に、本発明の第2の実
施の形態におけるパネル体を、図2に基づき説明する。
【0025】このパネル体9は、基板2と、この基板2
上に積層される制振用板材3と、さらにこの制振用板材
3上に積層される所定厚さのアルミ板から成る金属製の
拘束板10とから構成されている。また、基板2と制振
用板材3は、第1の実施の形態と同一のものであるた
め、その説明を省略する。
【0026】このパネル体9は、上記第1の実施の形態
のパネル体1の制振用板材3の外側表面上に、さらに拘
束板10を積層させたものである。すなわち、制振用板
材3が基板2と拘束板10の間にサンドイッチ状に挟ま
れたものである。
【0027】また、このパネル体9の拘束板10の厚さ
は、例えば、4mmにされている。なお、図15のグラフ
は、上記第2の実施の形態のパネル体9と、拘束板が積
層されていないパネル体、すなわち第1の実施の形態の
パネル体1との周波数[Hz]に対する振動エネルギー損失
係数[η]を比較したものである。グラフの(D)は第2の
実施の形態のパネル体9を示し、(A)は第1の実施の形
態のパネル体1を示している。
【0028】グラフから明らかなように、拘束板10が
積層された(D)は、(A)と比べて100〜900Hzの周波数に対
する振動エネルギー損失係数が大きく、すなわち制振効
果が大きい。
【0029】ところで、以下の各実施の形態において説
明する基板、制振用板材および拘束板については、上述
した第1および第2の実施の形態にて説明したものと同
一の材料であるため、材料などの説明については省略す
る。
【0030】次に、本発明の第3の実施の形態における
パネル体を、図3に基づき説明する。このパネル体11
は、基板2と、この基板2上に積層された制振用板材1
2と、この制振用板材12上に積層された拘束板13と
から構成されている。そして、上記拘束板13は、その
一方の表面13aには、複数の凹部14(または凸部1
5)が形成されており、したがって制振用板材12の両
面にも、基板2および拘束板13の両凹凸部に対応する
凹部16と凸部17が、それぞれ形成されている。
【0031】すなわち、このパネル体11は、基板2と
拘束板13との間に、制振用板材12を積層するととも
に、基板2と制振用板材12との接触部12aおよび拘
束板13と制振用板材12との接触部12bにそれぞれ
所定方向に延びる凹凸部4、5、14、15を形成し、
かつ両接触部12a、12bに形成される両凹凸部4、
5、14、15の凹部4、14と凸部15、5(または
凸部15、5と凹部4、14)を互いに平行に対向して
設けたものである。
【0032】また、このパネル体11の拘束板13の厚
さは、例えば、拘束板13の凹部14の底面部13aで
は2mmに、拘束板13の凸部15の頂上部15aでは4m
mにされている。
【0033】なお、図16のグラフは、上記第3の実施
の形態のパネル体11と、拘束板と制振用板材との接触
部に凹凸部が形成されていないパネル体、すなわち第2
の実施の形態のパネル体9との周波数[Hz]に対する振動
エネルギー損失係数[η]を比較したものである。グラフ
の(E)は第3の実施の形態のパネル体11を示し、(D)は
第2の実施の形態のパネル体9を示したものである。
【0034】グラフから明らかなように、(E)は(D)に比
べて100〜1300Hzの周波数に対する振動エネルギー損失
係数が大きく、すなわち制振効果が大きい。次に、本発
明の第4の実施の形態におけるパネル体18を、図4に
基づき説明する。
【0035】このパネル体18は、第3の実施の形態の
パネル体11における基板2または拘束板13を、その
凹凸部4、5の形成ピッチだけ、他方に対してずらせた
ものである。
【0036】すなわち、図4に示すように、このパネル
体18は、基板2と拘束板13との間に、制振用板材1
9を積層するとともに、基板2と制振用板材19との接
触部19aおよび拘束板13と制振用板材19との接触
部19bにそれぞれ所定方向に延びる凹凸部4、5、1
4、15を形成し、かつ両接触部19a、19bに形成さ
れる凹凸部4、5、14、15の凸部同士5、15(ま
たは凹部同士4、14)を互いに平行に対向して設けら
れたものである。
【0037】次に、本発明の第5の実施の形態における
パネル体を、図5に基づき説明する。このパネル体20
は、第3の実施の形態のパネル体11の基板2または拘
束板13を、90度、他方に対して回転させたものであ
る。
【0038】すなわち、図5に示すように、このパネル
体20は、基板2と拘束板13との間に、制振用板材2
1を積層するとともに、基板2と制振用板材21との接
触部21aおよび拘束板13と制振用板材21との接触
部21bにそれぞれ所定方向に延びる複数の凹凸部4、
5、14、15を形成し、かつ両接触部21a、21bに
形成される凹凸部4、5および凹凸部14、15の方向
が互いに直交となるように設けられたものである。
【0039】なお、上記の第2〜第5の実施の形態の各
パネル体9、11、18、20自体の厚さは、例えば、
10mmにされている。ここで、上記の第2〜第5の実施
の形態のパネル体の作用を説明する。
【0040】上記の第2〜第4の実施の形態の各パネル
体9、11、18に振動が伝播して基板2が変形する
際、拘束板10、13により、この基板2の変形に対す
る抵抗力が増え、特に、拘束板13に形成された凹凸部
14、15と相俟って、より一層、パネル体の制振効果
を高めることができ、また第5の実施の形態のパネル体
20の基板2と拘束板13の両凹凸部4、5、14、1
5が互いに直交することにより、上記基板2のたわみ変
形の異方性も無くなり、さらに、制振効果を高めること
ができる。
【0041】次に、本発明の第6の実施の形態における
パネル体を、図6に基づき説明する。このパネル体22
は、第2の実施の形態のパネル体9の基板2および拘束
板13と、制振用板材12とを逆に配置したものであ
る。
【0042】すなわち、図6に示すように、このパネル
体22は、基板23の下面および上面に、制振用板材2
4を接触して設けるとともに、基板23と一方の制振用
板材24との接触部24aに、所定方向に延びる凹凸部
25(以下、凹部と凸部とを一つの番号で示す。)を形
成したものである。
【0043】次に、本発明の第7の実施の形態における
パネル体を、図7に基づき説明する。このパネル体26
は、第3の実施の形態のパネル体11の基板2および拘
束板13と、制振用板材12とを逆に配置したものであ
る。
【0044】すなわち、図7に示すように、このパネル
体26は、基板27の下面および上面に、制振用板材2
8を接触して設けるとともに、基板27と一対の制振用
板材28との両接触部28a、28bに、それぞれ所定方
向に延びる凹凸部29を形成し、かつ両接触部28a、
28bに形成される凹凸部29の凹部と凸部(または凸
部と凹部)を互いに平行に対向して設けられたものであ
る。
【0045】次に、本発明の第8の実施の形態における
パネル体を、図8に基づき説明する。このパネル体30
は、第4の実施の形態のパネル体18の基板2および拘
束板13と、制振用板材19とを逆に配置したものであ
る。
【0046】すなわち、図8に示すように、このパネル
体30は、基板31の下面および上面に、制振用板材3
2を接触して設けるとともに、基板31と一対の制振用
板材32との両接触部32a、32bに、それぞれ所定方
向に延びる凹凸部33を形成し、かつ両接触部32a、
32bに形成される凹凸部33の凸部同士(または凹部
同士)を互いに平行に対向して設けられたものである。
【0047】次に、本発明の第9の実施の形態における
パネル体を、図9に基づき説明する。このパネル体34
は、第5の実施の形態のパネル体20の基板2および拘
束板13と、制振用板材21とを逆に配置したものであ
る。
【0048】すなわち、図9に示すように、このパネル
体34は、基板35の下面および上面に、一対の制振用
板材36を接触して設けるとともに、基板35と一対の
制振用板材36との両接触部36a、36bに、それぞれ
所定方向に延びる複数の凹凸部37を形成し、かつ両接
触部36a、36bに形成される凹凸部37の方向が互い
に直交となるように設けられたものである。
【0049】なお、上記の第6〜第9の実施の形態のパ
ネル体22、26、30、34自体の厚さは、例えば、
10mmにされている。上記の第6〜第9の実施の形態の
パネル体の構成によると、第2〜第5の実施の形態のパ
ネル体におけるアルミ板からなる基板および拘束板と、
粘弾性材料より成る制振用板材とを逆に配置したもの
で、各実施の形態におけるパネル体と同様の制振が得ら
れるとともに、制振用板材の厚さが増加している分、吸
振効果も増大している。
【0050】次に、第10〜第13の実施の形態のパネ
ル体について説明するが、これらのパネル体は、上記第
6〜第9の実施の形態にて説明したパネル体の両表面
に、拘束板を積層したものであるため、簡単に説明す
る。
【0051】図10に示すように、この第10の実施の
形態のパネル体38は、第6の実施の形態におけるパネ
ル体と同一のもの、すなわち基板23の上下面に制振用
板材24を設けかつ一方の接触部に凹凸部25を形成し
たものの上下面に、アルミ板からなる金属製拘束板39
を積層したものである。
【0052】また、図11に示すように、第11の実施
の形態のパネル体40は、第7の実施の形態におけるパ
ネル体と同一のもの、すなわち基板27の上下面に制振
用板材28を設けるとともに、両方の接触部に形成され
た両凹凸部29、29の凹部と凸部(または凸部と凹
部)が対向するように形成されたものの上下面に、アル
ミ板からなる金属製拘束板41を積層させたものであ
る。
【0053】また、図12に示すように、第12の実施
の形態のパネル体42は、第8の実施の形態におけるパ
ネル体と同一のもの、すなわち基板31の上下面に制振
用板材32を設けるとともに、両方の接触部に形成され
た両凹凸部33、33の凹部同士(または凸部同士)が
対向するように形成されたものの上下面に、アルミ板か
らなる金属製拘束板43を積層させたものである。
【0054】さらに、図13に示すように、第13の実
施の形態のパネル体44は、第9の実施の形態における
パネル体と同一のもの、すなわち基板35の上下面に制
振用板材36を設けるとともに、両方の接触部に形成さ
れた両凹凸部37、37の方向が直交するように形成さ
れたものの上下面に、アルミ板からなる金属製拘束板4
5を積層させたものである。
【0055】なお、上記の第10〜第13の実施の形態
のパネル体の拘束板の厚さは、例えば、2mmにされてい
る。上記の第10〜第13の実施の形態のパネル体の構
成によると、第6〜第9の実施の形態のパネル体の上下
面に、さらにアルミ板からなる金属製の拘束板を積層し
たので、第6〜第9の実施の形態におけるパネル体と同
様の制振効果が得られるとともに、上下に配置された拘
束板の分だけ剛性が向上しており、したがって制振効果
が増大している。
【0056】すなわち、上述した各実施の形態における
パネル体の構成によると、少なくとも、金属製の基板ま
たは拘束板と、粘弾性材料よりなる制振用板材との接触
部に、凹凸部を設けることにより、その制振効果を増大
させることができ、したがって従来のパネル体における
ように、制振効果を高めるために制振用板材を厚くする
必要がないので、パネル体の軽量化およびコストの低減
化を図ることができる。
【0057】ところで、上記各実施の形態においては、
基板および拘束板をアルミ板として説明したが、例えば
鋼板を使用してもよく、また制振用板材として粘弾性を
有する樹脂として説明したが、ゴム・アスファルトなど
を使用してもよい。
【0058】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明のパネル体
の構成によると、パネル体に振動が伝播して基板が変形
する際、少なくとも金属製基板または拘束板と、粘弾性
材料よりなる制振用板材との接触部に、凹凸部を設ける
ことにより、その振動エネルギーが効果的に吸収され、
したがってパネル体に伝播する振動を効率良く低減させ
て制振効果を高めることができる。また、上記のパネル
体により、従来のパネル体におけるように、制振効果を
高めるために制振用板材を厚くする必要がなくなり、パ
ネル体の軽量化およびコストの低減化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図4】本発明の第4の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図5】本発明の第5の実施の形態のパネル体の斜視図
である。
【図6】本発明の第6の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図7】本発明の第7の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図8】本発明の第8の実施の形態のパネル体の側面図
である。
【図9】本発明の第9の実施の形態のパネル体の斜視図
である。
【図10】本発明の第10の実施の形態のパネル体の側
面図である。
【図11】本発明の第11の実施の形態のパネル体の側
面図である。
【図12】本発明の第12の実施の形態のパネル体の側
面図である。
【図13】本発明の第13の実施の形態のパネル体の斜
視図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態のパネル体と、他
のパネル体とを比較したグラフである。
【図15】本発明の第2の実施の形態のパネル体と、第
1の実施の形態のパネル体とを比較したグラフである。
【図16】本発明の第3の実施の形態のパネル体と、第
2の実施の形態のパネル体とを比較したグラフである。
【図17】従来の拘束型制振構造のパネル体の側面図で
ある。
【図18】従来の非拘束型制振構造のパネル体の側面図
である。
【符号の説明】
1 パネル体 2 基板 2a 一方の表面 3 制振用板材 4 凹部 5 凸部 9 パネル体 10 拘束板 11 パネル体 12 制振用板材 12a接触部 12b接触部 13 拘束板 14 凹部 15 凸部 18 パネル体 19 制振用板材 19a接触部 19b接触部 20 パネル体 21 制振用板材 21a接触部 21b接触部 22 パネル体 23 基板 24 制振用板材 24a接触部 25 凹凸部 26 パネル体 27 基板 28 制振用板材 28a接触部 28b接触部 29 凹凸部 30 パネル体 31 基板 32 制振用板材 32a接触部 32b接触部 33 凹凸部 34 パネル体 35 基板 36 制振用板材 36a接触部 36b接触部 37 凹凸部 38 パネル体 39 拘束板 40 パネル体 41 拘束板 42 パネル体 43 拘束板 44 パネル体 45 拘束板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04C 2/34 E04C 2/34 S (72)発明者 小林 弘茂 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DG01 FA00 FA03 FA11 FA14 GA12 GA17 GA42 HB02 HB04 HD11 HE01 HE03 2E162 CB02 CB08 CD04 CE01 3D003 AA01 AA04 AA06 BB01 CA03 CA05 CA14 CA36 CA37 CA38 CA42 CA45 4F100 AB01A AB01C AB03 AB10 AN01 AN02 BA10A BA10C DD01A DD01C GB33 JH02 JH02B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製基板の一方の表面に、所定方向に延
    びる複数の凹凸部が形成され、 この凹凸部上を覆うように粘弾性材料から成る制振用板
    材を積層したことを特徴とするパネル体。
  2. 【請求項2】制振用板材上に、金属製拘束板を積層した
    ことを特徴とする請求項1記載のパネル体。
  3. 【請求項3】金属製の基板と拘束板の間には、粘弾性材
    料から成る制振用板材が積層されており、上記基板と制
    振用板材との接触部および上記拘束板と制振用板材との
    接触部に、それぞれ所定方向に延びる複数の凹凸部を形
    成するとともにこれら両接触部に形成される凹凸部の方
    向が互いに平行となるようにしたことを特徴とするパネ
    ル体。
  4. 【請求項4】金属製の基板と拘束板の間には、粘弾性材
    料から成る制振用板材が積層されており、上記基板と制
    振用板材との接触部および上記拘束板と制振用板材との
    接触部に、それぞれ所定方向に延びる複数の凹凸部を形
    成するとともにこれら両接触部に形成される凹凸部の方
    向が互いに直交となるようにしたことを特徴とするパネ
    ル体。
  5. 【請求項5】粘弾性材料から成る一対の制振用板材の間
    に、金属製基板が積層されており、この基板と一方の制
    振用板材との接触部に所定方向に延びる複数の凹凸部を
    形成することを特徴とするパネル体。
  6. 【請求項6】粘弾性材料から成る一対の制振用板材の間
    には、金属製基板が積層されており、この基板と一対の
    制振用板材との両接触部に、それぞれ所定方向に延びる
    複数の凹凸部を形成するとともにこれら両接触部に形成
    される凹凸部の方向が互いに平行となるようにしたこと
    を特徴とするパネル体。
  7. 【請求項7】粘弾性材料から成る一対の制振用板材の間
    には、金属製基板が積層されており、この基板と一対の
    制振用板材との両接触部に、それぞれ所定方向に延びる
    複数の凹凸部を形成するとともにこれら両接触部に形成
    される凹凸部の方向が互いに直交となるようにしたこと
    を特徴とするパネル体。
  8. 【請求項8】制振用板材の両外側表面上に、それぞれ金
    属製拘束板を積層させたことを特徴とする請求項5〜7
    記載のパネル体。
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