JP2003119946A - 高剛性パネル及びその振動低減方法 - Google Patents
高剛性パネル及びその振動低減方法Info
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Abstract
に構成薄板の局部振動によるびびり振動・びびり音を低
減させ、十分な座屈強度を有し、経済的である。 【解決手段】 高剛性パネル1は、2枚の板材2a,2
bと、その2枚の板材2a,2bの間に配置されて板材
2a,2bの各々と連結された芯材としての折板3とを
含む。折板3と板材2aとの間に形成される空間には、
仕切り4が折板3の長手方向の所定位置に配置され、折
板3に粘弾性の接着剤5を介して固設されている。
Description
に床構造に用いられる高剛性パネルに関する。
の居住性や施工性等を向上させる目的で、金属製のトラ
ス断面パネル、ハニカムパネル等の軽量高剛性サンドイ
ッチパネルを床構造構成材料として用いることがある。
サンドイッチパネルはパネル全体として高剛性であるこ
とを特徴としており、遮音性能の中で最も対策が困難で
ある重量床衝撃音の低周波数領域において特に大きな低
減効果が得られる。
パネルでは、パネル全体としては高剛性であるので上記
のように低周波数領域での振動に対して効果を発揮する
が、局部的には、つまりパネルを構成する薄板単体では
剛性が弱いため、物の落下や人間の歩行等の衝撃力が床
上に加わった場合に構成薄板に中〜高周波数領域の局部
振動が発生することがある。そして構成薄板における局
部振動がフローリングなどの床仕上げ材まで伝播し、床
上の歩行者に不快感を与え、びびり振動等と呼ばれる問
題になることがある。また、局部振動から天井裏に放射
された中〜高周波数領域の音が下階の天井を透過し、び
びり音等と呼ばれる問題となることもある。図5は、芯
材として折板3を用いた高剛性のサンドイッチパネル、
即ちトラス断面パネルにおいて、折板3の局部振動モー
ドを数値解析によって求めた結果の一例であり、150
Hzの局部振動が生じた場合を示している。折板の斜面
3aには振幅の腹10が生じているのがわかる。
る局部振動は、構成薄板の上面全体にコンクリートを打
設して合成床とすることによって解消される。建築物の
床材として上述のような金属薄板等から構成される高剛
性パネルを用いる場合において合成床とするのは一般的
であり、コンクリートによって構成薄板における局部振
動が拘束されるため、上述のような局部振動によるびび
り振動・びびり音の問題が生じることはない。また構成
薄板の上面全体へのコンクリート打設により合成床とし
ない場合は、構成薄板の板厚を増加させたり、高剛性パ
ネル内にグラスウール等の防音材を充填したり、構成薄
板に制振材を貼り付けたりする対策が取られることもあ
る。
る場合には座屈破壊についても十分に検証しておく必要
があり、座屈対策としては構成薄板の板厚を増加させる
のが一般的である。
ら一般に行われている構成薄板の上面全体にコンクリー
トを打設するという方法では、床構造全体としての総重
量が著しく増加するため、耐震性が低下する。また、床
構造の総重量増加に伴って、床構造を支える大梁、柱、
壁等の部材の構造強度を高める必要も生じるため、構造
設計も困難になり、施工性も低下してしまう。
を打設したり、防音材をパネル内に充填したりという局
部振動対策方法においては、高剛性パネルを床パネルと
して用いる場合には配管・配線等のための空間が必要で
あるので、配管・配線用の空間が減少するという問題が
ある。
る対策として有効な構成薄板の上面全体へのコンクリー
ト打設、構成薄板の板厚増加、防音材や制振材の適用、
いずれも材料・施工コストが大幅に増加する。
であり、著しい自重増加を抑えながら振動・騒音、特に
構成薄板の局部振動によるびびり振動・びびり音を低減
させ、十分な座屈強度を有し、経済的な高剛性パネル及
びその振動低減方法を提供することを目的とする。
は、平行に配置された2つの板材と、2つの前記板材の
間に配置されて前記板材の各々と連結された芯材とを備
え、1以上の仕切りが前記板材と前記芯材との間に形成
される空間を埋めるように長手方向の所定位置に配置さ
れ、前記板材及び/又は前記芯材に固設されていること
を特徴とする。
振動低減方法は、2つの板材を平行に配置し、芯材を2
つの前記板材の間に配置して前記板材の各々と連結さ
せ、1以上の仕切りを前記板材と前記芯材との間に形成
される空間が埋まるように長手方向の所定位置に配置
し、前記板材及び/又は前記芯材に固設することを特徴
とする。
方法によると、コンクリートを芯材の上面全体に打設し
なくても、板材と芯材との間に形成される空間を埋める
ように芯材の長手方向の所定位置に仕切りを設けるのみ
で、振動・騒音、特に構成薄板の局部振動によるびびり
振動・びびり音を低減させることが可能であり、床構造
全体の著しい自重増加を抑えることができる。またこの
仕切りは、局部振動を低減させると共に、座屈破壊を防
止するので、構成薄板の板厚を増加する必要もない。従
って、耐震性や施工性を損なうという問題がない。ま
た、仕切りを芯材の長手方向の複数箇所に設置すること
で、芯材や板材をより確実に拘束し、局部振動の低減効
果をさらに向上させることができる。また、コンクリー
トを芯材の上面全体に打設しないので、高剛性パネル内
の配管・配線用の空間を十分に確保できる。また、芯材
上面全体へのコンクリート打設、防音材や制振材の適
用、構成薄板の板厚増加を必要としないのでコストを抑
えることができる。
は、請求項1において、前記芯材の幅方向断面が起伏を
有する形状であることを特徴とする。
の振動低減方法は、請求項9において、前記芯材の幅方
向断面が起伏を有する形状であることを特徴とする。
方法によると、芯材として波形状や折板状のような幅方
向断面が起伏を有する形状の板材を用い、パネル全体の
剛性を効果的に向上させることが可能である。
は、板材と、幅方向断面が起伏を有する形状であり、前
記板材に連結された芯材とを備え、1以上の仕切りが前
記芯材の前記板材に対向しない側において長手方向の所
定位置に固設されていることを特徴とする。
の振動低減方法は、幅方向断面が起伏を有する形状であ
る芯材を板材に連結させ、1以上の仕切りを前記芯材の
前記板材に対向しない側において長手方向の所定位置に
固設することを特徴とする。
と芯材との接合部で折れ曲がり易く幅方向の曲げ剛性が
著しく低くなるが、上記記載の高剛性パネル及びその振
動低減方法によると、パネルとの間に形成される空間を
埋めるように長手方向の所定位置に仕切りを固設するこ
とで、幅方向の曲げ剛性の低下を抑制することができ
る。即ち、板材を1枚のみ使用して低コストで高剛性パ
ネルを実現することが可能である。また、請求項1及び
8と同様の効果を得ることができる。
は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記仕切り
が前記板材及び/又は前記芯材の長手方向における振動
モードの腹近傍に設けられることを特徴とする。
ードの腹近傍(図5参照)に仕切りが設けられて振幅の
大きな部分を拘束するので、より効果的に局部振動の低
減させることができる。またここで、周波数によって異
なる振動モードが生じるので、問題となる周波数領域全
ての振動モードの腹近傍に仕切りを設けることがより好
ましい。
は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記仕切り
が粘弾性体を介して固設されていることを特徴とする。
体の粘性作用によって振動エネルギが熱エネルギに変換
され、局部振動の減衰効果が向上する。
は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記仕切り
が前記芯材の長手方向に幅のある塊状であることを特徴
とする。
あるので、芯材や板材との接触面積が増加し、芯材や板
材に対する拘束効果が上昇する。従って、局部振動の低
減効果をより向上させることができる。
は、請求項1〜6のいずれか一項において、前記仕切り
が前記板材と前記芯材との間に形成される空間の少なく
とも一部を連通可能に固設されていることを特徴とす
る。
くとも一部が連通可能となるように仕切りを設ける場合
と、板材と芯材との間に形成される空間の全体を埋める
ように仕切りを設ける場合とでは、局部振動の低減効果
がほぼ同じである。これは、図5に示されているように
局部振動による振幅は芯材の高さ方向において中央近傍
で最も大きくなるため、少なくともその部分を仕切りで
拘束すれば局部振動を抑制することができるからであ
る。従って上記記載の高剛性パネルによると、より少な
い部材を用いてコストを低減させることができる。ま
た、芯材の形状に合わせて仕切りを嵌合することは困難
であり、正確に嵌合しないまま固設させると局部振動に
より接触音が発生するという不都合がある。上記記載の
高剛性パネルはこのような不都合も解消することができ
る。
は、請求項1〜7のいずれか一項において、前記仕切り
が、幅方向に複数個併設された前記高剛性パネル全体に
関する前記板材及び/又は前記芯材における幅方向の振
動モードの腹近傍に設けられることを特徴とする。
れるので、高剛性パネル単体の振動だけでなく複数個連
結された高剛性パネル全体での振動も考慮する必要があ
る。上記記載の高剛性パネルによると、仕切りを板材及
び/又は芯材における幅方向の振動モードの腹近傍に設
けるので、複数個併設された高剛性パネル全体が振動す
る際生じる局部振動の低減効果を向上させることができ
る。
ついて添付図面を参照しながら説明する。
性パネル1について、図1及び図2に基づいて説明す
る。本実施形態の高剛性パネル1は、図1に示されてい
るように、2枚の板材2a,2bと、その2枚の板材2
a,2bの間に配置されて板材2a,2bの各々と連結
された芯材としての折板3とを含む。そして折板3と板
材2aとの間に形成される空間には、仕切り4が折板3
の長手方向の所定位置に配置され、折板3に固設されて
いる。なお、折板3の局部振動のみが問題となる場合に
は本実施形態のように仕切り4を折板3のみに固設し、
板材2aの局部振動のみが問題となる場合には仕切り4
を板材2aのみに固設し、折板3及び板材2aの両方の
局部振動が問題となる場合には仕切り4を折板3及び板
材2aの両方に固設するのが好ましく、局部振動が問題
となる箇所に応じて適宜仕切り設置箇所を決定してよ
い。
り、押出し成形、プレス成形、ロールフォーミング成形
等によって形成され、高剛性パネル1の長手方向と平行
にその山線及び谷線が設置されている。折板3は強度が
高く、且つ取り扱いが容易であり、高剛性パネル1の幅
方向軸まわりの曲げ剛性を効果的に向上させることがで
きる。
からなり、ベニア合板、パーティクルボード等の平板木
材等を用いてよい。また、高剛性パネル1の用途に応じ
て、例えば床パネルとして用いる場合には、上側の板材
2aとしてベニア合板、パーティクルボード等の平板木
材を、下側の板材2bとして薄鋼板等を用いる等、2枚
の板材2a,2bの材質、板厚等が異なってもよい。
えば螺子、ボルト・ナット、接着剤、スポット溶接等の
溶接やこれらの併用による。ボルト・ナット等で連結す
る場合は、板材2a,2bと折板3との夫々該当する位
置にボルト孔を設ける必要があり、また締め付けを強化
する為に、矩形の金属薄板等の補強部材を用いることが
ある。
であり、鉄・鋼等の金属、コンクリート、木材等、様々
な材料から構成されてよい。この仕切り4は折板3の長
手方向の所定位置に複数配置されているが、長手方向の
1ヶ所のみに1つの仕切り4を配置してよい。また、本
実施形態の仕切り4は、一方の板材2aと折板3との間
に形成される空間の夫々に1枚ずつ配置されているが、
設置箇所は様々にとることができる。例えば一方の板材
2aと折板3との間に形成される空間に1空間置きに配
置したり、もう一方の板材2bと折板3との間に形成さ
れる空間に配置したり、両方の空間に配置したりするこ
ともできる。
れる仕切り4の変形例を図2(a)〜(c)に基づいて
説明する。図1の仕切り4は、板材2aと折板3との間
に形成される三角形状の空間の全体を埋めているが、図
2(a)〜(c)に示されている仕切り4は、その三角
形状の空間の一部が連通可能となっている。図2(a)
では折板3の谷部、図2(b)では三角形状空間の上
部、図2(c)では三角形状空間の上部と下部とが連通
可能となっている。
板3との間に形成される三角形状空間の少なくとも一部
が連通可能となるように仕切り4を設ける場合、より少
ない部材でコストを低減させながらも、局部振動の低減
効果については、図1のように板材2aと折板3との間
に形成される三角形状空間の全体を埋めるように仕切り
4を設ける場合とほぼ同じになる。これは、図5に示さ
れているように局部振動による振幅は折板3の高さ方向
において中央近傍で最も大きくなるため、少なくともそ
の部分を仕切り4で拘束すれば局部振動を抑制すること
ができるからである。また、折板3の断面形状に合わせ
て仕切り4を嵌合することは困難であり、正確に嵌合し
ないまま固設させると局部振動により接触音が発生する
という不都合があるが、このような不都合も解消され
る。なお、局部振動は折板3の高さ方向中央近傍で最大
となることから、少なくともその部分は仕切り4で拘束
することが好ましい。
いて、図3に基づいて説明する。本実施形態の高剛性パ
ネル11は、本発明に係る第一の実施形態において芯材
として使用されている折板3がコ型形材13に置換され
たものである。そして、本発明に係る第一の実施形態と
同様に、そのコ型形材13の長手方向の所定位置に仕切
り4が配置されてコ型形材13に固設されているが、本
実施形態における仕切り4は板状ではなくコ型形材13
の長手方向に厚さのあるもので、コ型形材13の幅方向
断面内部に嵌合され、コ型形材13の形状を拘束してい
る。
形態と同様であり、コ型形材13は、例えば薄鋼板等の
金属からなり、押出し成形、プレス成形、ロールフォー
ミング成形等によって形成され、板材2a,2bの間に
間隔をとって平行に複数個併設されている。各コ型形材
13と各板材2a,2bとの連結は、本発明に係る第一
の実施形態と同様に例えば螺子、ボルト・ナット、接着
剤、スポット溶接等の溶接やこれらの併用による。ま
た、仕切り4についても本発明に係る第一の実施形態と
同様で、鉄・鋼等の金属、コンクリート、木材等、様々
な材料から構成されてよく、各コ型形材13の長手方向
の1ヶ所のみに1つの仕切り4を配置したり、コ型形材
13の幅方向断面内部に完全に嵌合させずに一部連通可
能となるように切り欠きを設けたりしてもよい。
実施形態における折板3や第二の実施形態におけるコ型
形材13のような形態に限定されるものではない。例え
ば板材2a,2bと平行に上下交互の折り曲げ成形が施
された折板、山線・谷線の明確な折り目のない滑らかな
曲線を描いて起伏する波板等、様々な形状が考えられ、
各板材2a,2bに連結されてパネル1,11全体の剛
性を高めるものであればよい。
いて、図4に基づいて説明する。本実施形態の高剛性パ
ネル21は、板材2を1枚のみとし、芯材として折板3
を用いており、仕切り4は折板3の板材2に対向しない
側に配置されている。この仕切り4は長手方向の所定位
置に複数個固設されているのが好ましい。なお、芯材と
しては、幅方向断面が起伏を有する形状であれば、折板
3に限らず、例えば波板等を用いてよい。
様であり、例えば薄鋼板等の金属からなり、押出し成
形、プレス成形、ロールフォーミング成形等によって形
成され、高剛性パネル21の長手方向と平行にその山線
及び谷線が設置される。また板材2は本発明に係る第一
及び第二の実施形態と同様であり、例えば薄鋼板等の金
属からなり、ベニア合板、パーティクルボード等の平板
木材等を用いてよい。また図4に示されている本実施形
態における仕切り4は、図2(a)〜(c)と同様に折
板3における三角形状の空間の一部が連通可能となって
いるが、三角形状の空間全てを埋めるように設けてもよ
く、また折板3の板材2に対向する側にも設けてもよ
い。
通常幅方向の曲げ剛性が著しく低くなるが、図4に示さ
れているように、仕切り4を折板3の板材2に対向しな
い側に固設させることによって、幅方向の曲げ剛性の低
下を抑制することができる。即ち、板材2を1枚のみ使
用して低コストで高剛性パネル21を実現することが可
能である。
一〜第三の実施形態によるものに限定されず、例えば鉄
・鋼等の金属、コンクリート、からなる塊状のもの、砂
袋等、芯材の長手方向に幅のあるものを使用してもよ
い。これによって、折板3、コ型形材13等の芯材や板
材2,2a,2bとの接触面積が増加し、芯材や板材
2,2a,2bに対する拘束効果が上昇するので、局部
振動の低減効果がさらに向上する。また、仕切り4を金
属、コンクリート、砂等の重量のあるものとし、幅方向
に複数併設された高剛性パネルからなる床構造の振動振
幅の大きな部分に局所的に重量を増加させることで、特
に重量床衝撃音の低減効果を向上させることもできる。
型形材13等の芯材に仕切り4を固設するには、例えば
ボルト・ナット、接着剤等を用いたり、スポット溶接等
の溶接を施したりしてもよい。図1に示されているよう
に粘弾性体の接着剤5等を用いると、粘弾性体の粘性作
用によって振動エネルギが熱エネルギに変換され、高剛
性パネル1の局部振動が早く減衰し、びびり振動・びび
り音の不快感を和らげることができる。
〜5.0の高分子材料を用いることが好ましく、接着剤
5、ゴム等を用いることができる。また他にも、粘弾性
の性質を示すものであれば、何でも使用することができ
る。
結作業や、板材2,2a,2b及び/又は折板3に仕切
り4を固設させる作業は、施工現場及び工場のどちらで
行ってもよい。
1に仕切り4を備えることで、コンクリートを折板3の
上面全体にわたって打設しなくても、振動・騒音、特に
構成薄板の局部振動によるびびり振動・びびり音を低減
させることが可能であり、高剛性パネル1,11,21
を含む床構造全体の著しい自重増加を抑えることができ
る。またこの仕切り4は、局部振動を低減させると共
に、座屈破壊を防止するので、構成薄板の板厚を増加す
る必要もない。従って、耐震性や施工性を損なうという
問題がない。また、仕切り4を折板3、コ型形材13等
芯材の長手方向の複数箇所に設置することで、折板3、
コ型形材13等の芯材や板材2,2a,2bをより確実
に拘束し、局部振動の低減効果をさらに向上させること
ができる。また、コンクリートを折板3の上面全体にわ
たって打設しないので、高剛性パネル1,11,21内
の配管・配線用の空間を十分に確保できる。また、折板
3の上面全体へのコンクリート打設、防音材や制振材の
適用、構成薄板の板厚増加を必要としないのでコストを
抑えることができる。
動モードの腹10(図5参照)近傍として、振幅が大き
い部分を拘束することが好ましい。また、周波数によっ
て異なる振動モードが生じるので、問題となる周波数領
域全ての振動モードの腹近傍に仕切りを設けることがよ
り好ましい。こうすることで、より少ない材料を用いて
高剛性パネル1,11,21の総重量の増加を最小限に
抑えながら、局部振動の低減効果を向上させることがで
きる。
方向の中央近傍に仕切り4を設置することによって、高
剛性パネル1,11,21全体の振動を低減する効果が
期待できる。
はその幅方向に複数併設して使用されるので、高剛性パ
ネル1,11,21単体の振動だけでなく複数個連結さ
れた高剛性パネル1,11,21全体での振動も考慮す
る必要がある。そこで、仕切り4の設置位置を、幅方向
に複数個併設された高剛性パネル1,11,21全体に
関する板材2,2a,2b及び/又は折板3やコ型形材
13等の芯材における幅方向の振動モードの腹近傍とす
ることで、複数個併設された高剛性パネル1,11,2
1全体が振動する際生じる局部振動の低減効果を向上さ
せることができる。なお、幅方向に複数個併設された高
剛性パネル1,11,21全体に関する折板3やコ型形
材13等の芯材における幅方向の振動モードは、パネル
1,11,21の寸法、併設するパネル1,11,21
の個数等によって変化する。
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
るように芯材の長手方向の所定位置に仕切りを設けるこ
とによって、コンクリートを芯材の上面全体に打設しな
くても、板材と芯材との間に形成される空間を埋めるよ
うに芯材の長手方向の所定位置に仕切りを設けるのみ
で、振動・騒音、特に構成薄板の局部振動によるびびり
振動・びびり音を低減させることが可能であり、床構造
全体の著しい自重増加を抑えることができる。また、仕
切りは、局部振動を低減させると共に、座屈破壊を防止
するので、構成薄板の板厚を増加する必要もない。従っ
て、耐震性や施工性を損なうという問題がない。
に設置することで、芯材や板材をより確実に拘束し、局
部振動の低減効果をさらに向上させることができる。
設したり、防音材を充填したりしないので、高剛性パネ
ル内の配管・配線用の空間を十分に確保できる。
設、防音材や制振材の適用、構成薄板の板厚増加を必要
としないのでコストを抑えることができる。
幅方向断面が起伏を有する形状の板材を用いることで、
パネル全体の剛性を効果的に向上させることが可能であ
る。
る芯材を板材に連結させ、仕切りを芯材の板材に対向し
ない側において長手方向の所定位置に固設することで、
板材が芯材の一方にしかないことによる幅方向の曲げ剛
性の低下を抑制することができる。即ち、板材を1枚の
み使用して低コストで高剛性パネルを実現することが可
能である。
ることで、床構造の総重量の増加を最小限に抑えなが
ら、局部振動の低減効果をより一層向上させることがで
きる。
ことで、粘弾性体の粘性作用によって振動エネルギが熱
エネルギに変換され、局部振動の減衰効果が向上する。
塊状とすることで、芯材や板材に対する拘束効果が上昇
し、局部振動の低減効果をより一層向上させることがで
きる。
の少なくとも一部が連通可能となるように仕切りを設け
ると、より少ない部材を用いてコストを低減させながら
も、板材と芯材との間に形成される空間の全体を埋める
ように仕切りを設ける場合と同等の局部振動の低減効果
を得ることができる。さらに、仕切りを芯材の形状に正
確に合わせないまま固設させて騒音が発生してしまうと
いう不都合を解消するもできる。
る場合に、仕切りを板材及び/又は芯材における幅方向
の振動モードの腹近傍に設けると、複数個併設された高
剛性パネル全体が振動する際生じる局部振動の低減効果
を向上させることができる。
示す斜視分解図である。
含まれる仕切りの変形例を示す横断面図である。
示す斜視分解図である。
示す横断面図である。
ドに関する数値解析結果の一例を示す説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 平行に配置された2つの板材と、 2つの前記板材の間に配置されて前記板材の各々と連結
された芯材とを備え、 1以上の仕切りが前記板材と前記芯材との間に形成され
る空間を埋めるように長手方向の所定位置に配置され、
前記板材及び/又は前記芯材に固設されていることを特
徴とする高剛性パネル。 - 【請求項2】 前記芯材の幅方向断面が起伏を有する形
状であることを特徴とする請求項1に記載の高剛性パネ
ル。 - 【請求項3】 板材と、幅方向断面が起伏を有する形状
であり、前記板材に連結された芯材とを備え、 1以上の仕切りが前記芯材の前記板材に対向しない側に
おいて長手方向の所定位置に固設されていることを特徴
とする高剛性パネル。 - 【請求項4】 前記仕切りが前記板材及び/又は前記芯
材の長手方向における振動モードの腹近傍に設けられる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の
高剛性パネル。 - 【請求項5】 前記仕切りが粘弾性体を介して固設され
ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に
記載の高剛性パネル。 - 【請求項6】 前記仕切りが前記芯材の長手方向に幅の
ある塊状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か一項に記載の高剛性パネル。 - 【請求項7】 前記仕切りが前記板材と前記芯材との間
に形成される空間の少なくとも一部を連通可能に固設さ
れていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項
に記載の高剛性パネル。 - 【請求項8】 前記仕切りは、幅方向に複数個併設され
た前記高剛性パネル全体に関する前記板材及び/又は前
記芯材における幅方向の振動モードの腹近傍に設けられ
ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載
の高剛性パネル。 - 【請求項9】 2つの板材を平行に配置し、 芯材を2つの前記板材の間に配置して前記板材の各々と
連結させ、 1以上の仕切りを前記板材と前記芯材との間に形成され
る空間が埋まるように長手方向の所定位置に配置し、前
記板材及び/又は前記芯材に固設することを特徴とする
高剛性パネルの振動低減方法。 - 【請求項10】 前記芯材の幅方向断面が起伏を有する
形状であることを特徴とする請求項9に記載の高剛性パ
ネルの振動低減方法。 - 【請求項11】 幅方向断面が起伏を有する形状である
芯材を板材に連結させ、 1以上の仕切りを前記芯材の前記板材に対向しない側に
おいて長手方向の所定位置に固設することを特徴とする
高剛性パネルの振動低減方法。
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