JP2002066868A - 異物混入防止機構を備えた卓上型ロボット - Google Patents

異物混入防止機構を備えた卓上型ロボット

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JP2002066868A
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潔 若泉
Katsuaki Nozawa
勝明 野沢
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Janome Sewing Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライバ,ドリル,シリンジ等の種々のツ
ールを装着し、該ツールをX・Y・Z方向に移動させて
種々の工作を行うことができる卓上型ロボットにおい
て、X方向スライド可能なワークテーブルが装着されて
いる箇所への異物混入を防止すること。 【解決手段】 作業用テーブル1表面に平行に形成され
た2つのリブ2,2と、該両リブ2,2を被覆するカバ
ー材3と、前記リブ2,2の長手方向に沿って移動自在
とした可動ワークテーブル5とからなること。前記カバ
ー材3の長手方向が前記可動ワークテーブル5に遊挿さ
れてなること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバ,ドリ
ル,シリンジ等の種々のツールを装着し、該ツールをX
・Y・Z方向に移動させて種々の工作を行うことができ
る卓上型ロボットにおいて、X方向スライド可能なワー
クテーブルが装着されている箇所への異物混入を防止す
ることができる異物混入防止機構を備えた卓上型ロボッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生産設備として、小型の卓上型ロ
ボットが多く使用されている。該卓上型ロボットは、ツ
ールベースにドライバ,ドリル,シリンジ等の種々のツ
ールが装着され、該ツールベースとワークとが相対的に
X・Y・Z方向に移動し、孔明け加工,螺子締め,ディ
スペンス等の作業を行うものである。特に、作業用テー
ブル上には、X方向に沿って移動することができるワー
クテーブルが装着されるものが存在する。この種のもの
では、スライドベースのたスライド部にワークテーブル
が連結され、ワークが載置されたワークテーブルがスラ
イドベースに沿ってスムーズに移動するようにしたもの
である。
【0003】具体的な構造としては、図6(a),
(b)に示すように、作業用テーブルの所定箇所に作業
用テーブルaの表面より底面が一段低くなるように形成
された略長方形状の溝dが形成され、該溝dに前記スラ
イドベースeが収納されている。溝dには、溝dの開口
箇所を被覆するための被覆部材cが装着されている。ま
た、溝dの上端には、塵避けのブラシbが装着されてい
る〔図6(c)参照〕。ワークテーブルtは、溝dに収
納されたたスライドベースeを介して移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記溝dには、被覆部
材cによって、開口部が被覆されているが、スライドテ
ーブルtがスライドベースeに従って移動するために、
被覆部材cの幅方向両側と溝dの幅方向両端縁との間に
僅かの隙間が生じている。その隙間には塵避けのブラシ
bが装着され、ほとんどの塵,ほこりは、除去される。
しかし、接着剤やシリコンゴムのような液状のものが流
れて、ブラシbに吸着、固化するとワークテーブルの走
行を妨げることにもなる。また、しばらくの間、その卓
上型ロボットを使用しない期間が続くと作業用テーブル
上に塵,ほこりが溜まり、作業員がその塵やほこりを除
去しようとすると、一部の塵,ほこりが溝dに入り込む
ことがある。
【0005】また、螺子や接着剤等の塵やほこりに比べ
て重いものは、ブラシbが設けられても溝dに落下する
こともありうる。そして、このような異物が溝dに混入
すると、内部に配置されたスライドベースe等の機器に
悪影響を及ぼし、ひいてはワークテーブルtの移動動作
に障害を及ぼすおそれもある。本発明は、このようなた
X方向におけるワークテーブルの移動動作を行わせるス
ライドベースの収納部に異物が混入することを防止する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、前記
課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明
を、作業用テーブル表面に平行に形成された2つのリブ
と、該両リブを被覆するカバー材と、前記リブの長手方
向に沿って移動自在とした可動ワークテーブルとからな
り、前記カバー材の長手方向が前記可動ワークテーブル
に遊挿されてなる異物混入防止機構を備えた卓上型ロボ
ットとしたことにより、平行に形成された2つのリブ間
にスライドベースが配置固着され、両リブをカバー材で
被覆し、該カバー材の長手方向部位が遊挿する可動ワー
クテーブルをスライドベースに連結しているもので、従
来タイプのように作業用テーブルに溝を形成し、該溝に
スライドベースを配置固着するものではない。それゆえ
に、塵,ほこりは両リブに遮られて両リブ間に侵入しに
くくなり、ネジ,接着剤等が侵入することも防止でき
る。
【0007】また、作業用テーブル表面に平行に形成さ
れた2つのリブと、上面被覆部の幅方向両端に前記両リ
ブの間隔より幅広に垂下状被覆部が形成されたカバー材
と、前記上面被覆部と垂下状被覆部とが遊挿する挿通孔
が形成され,且つ前記リブの長手方向に沿って移動自在
とした可動ワークテーブルとからなり、前記両リブは前
記カバー材にて被覆されてなる異物混入防止機構を備え
た卓上型ロボットとしたことにより、前記カバー材には
前記両リブの間隔より幅広に垂下状被覆部が形成されて
いるので、両リブにより塵,ほこりの侵入及び螺子,接
着剤が入り込むことを防止できるのみならず、カバー材
の両垂下状被覆部にて、さらに塵,ほこりが侵入しにく
いものにすることができる。また前記リブの上端とカバ
ー材の垂下状被覆部下端とは高さ方向に相互に食い込む
構成としたことにより、リブと垂下状被覆部とが略迷路
状の通路を構成することができ、塵,ほこりの侵入及び
螺子,接着剤が入り込むことより一層防止することがで
きる。また、前記両リブの間には、該リブの長手方向に
沿って移動自在な可動部を有するスライドベースを配置
し、前記可動ワークテーブルは可動部に連結したことに
より、前述したように塵,ほこりの侵入及び螺子,接着
剤が入り込みを防止するとともに、可動ワークテーブル
の移動動作を滑らかにすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明において、まず卓上型ロボッ
トは、図1(a)に示すように、主に作業用テーブル1
と,支柱6と,水平状アーム7と,Y方向移動体8から
構成され、前記作業用テーブル1に支柱6が装着され、
該支柱6の上方に水平状アーム7が装着されている。該
水平状アーム7には、水平方向なるY方向に移動可能な
Y方向移動体8が装着され、図示しないY方向駆動手段
にてY方向移動体8が前記水平状アーム7をY方向に移
動することができる。また、Y方向移動体8には、Z軸
方向に昇降するツールベース9が装着されている。
【0009】前記作業用テーブル1には、ワークをX方
向に適宜移動させて、前記Y方向移動体8に装着された
種々のツールに合わせて、ワークを加工作業に最も適し
た位置に設定するための、ワークテーブル装置が設けら
れる。該ワークテーブル装置を構成する主な構成要素
は、2本のリブ2,2と、カバー材3と、スライドベー
ス4と、可動ワークテーブル5である。
【0010】前記2本のリブ2,2は、その長手方向が
X方向に沿って形成され、且つ2本のリブ2,2は平行
となっている。該2本のリブ2,2により囲まれたスペ
ースは、スライドベース4の収納スペースとなってい
る。該スライドベース4は、スライドレール部4aと可
動部4bとからなり、スライドレール部4aに対して可
動部4bが往復移動自在となっている。
【0011】カバー材3は、略長方形状の上面被覆部3
aと、該上面被覆部3aの幅方向両端に形成された垂下
状被覆部3b,3bと、前記上面被覆部3aの長手方向
両端に形成された連結側部3c,3cとから構成され
る。前記両垂下状被覆部3b,3bの間隔は、前記両リ
ブ2,2の間隔よりも広幅にて形成されている。そのカ
バー材3は、前記2本のリブ2,2を被覆して作業用テ
ーブル1上に配置される〔図1(b)参照〕。両垂下状
被覆部3b,3bの下端と前記作業用テーブル1の表面
との間には空隙部が存在する〔図4(b)参照〕。
【0012】また、両垂下状被覆部3b,3bは、前記
両リブ2,2の外方側に位置し、リブ2の上端と垂下状
被覆部3bの下端は、高さ方向において相互に食い込む
(図5参照)。その食い込みの寸法は僅かでよいし、ま
たリブ2の上端と垂下状被覆部3bの下端とが食い込ま
ないで、高さ方向に略一致したものであってもよい。カ
バー材3は、前記連結側部3c,3cが作業用テーブル
1上にビス等の固着具を介して固着されている〔図1
(b)参照〕。
【0013】次に、可動ワークテーブル5は、その上面
がワークが載置されるワークテーブル面5aとなってお
り、該ワークテーブル面5aの下部箇所には挿通孔5b
が形成されている。該挿通孔5bは、前記カバー材3の
上面被覆部3a及び垂下状被覆部3b,3bが遊挿す
る。前記挿通孔5bの形状は、具体的には、前記カバー
材3の幅方向断面形状が余裕を持って遊挿することがで
きる形状である。
【0014】前記ワークテーブル装置は、上述したよう
に両リブ2,2間にスライドベース4のスライドレール
部4aが固着される。そして、前記カバー材3の上面被
覆部3aと両垂下状被覆部3b,3bが可動ワークテー
ブル5の挿通孔5bに遊挿され、そのカバー材3が両リ
ブ2,2を被覆するようにして作業用テーブル1に固着
される。可動ワークテーブル5は、前記両リブ2,2間
に配置固着されたスライドベース4の可動部4bに連結
され、可動部4bの移動に伴って可動ワークテーブル5
がカバー材3の長手方向に沿って移動する。
【0015】また、前記実施形態では、可動ワークテー
ブル5は、スライドベース4によりりX方向に滑らかに
移動自在としているが、可動ワークテーブル5の移動手
段としてスライドベース4が使用されない実施形態も存
在する。具体的には、両リブ2,2が可動ワークテーブ
ル5のガイドレールとして使用されるものである(図5
参照)。この実施形態では、可動ワークテーブル5に両
リブ2,2の上端が入り込む案内溝5c,5cが形成さ
れ、該案内溝5c,5cが両リブ2,2上に配置されて
可動ワークテーブル5が両リブ2,2の長手方向に沿っ
て移動することができる。また、案内溝5cとリブ2と
の間には、摩擦係数の少ない部材又は転動する小球体等
の滑りが良好となる滑り部材10が設けられる。この実
施形態では、可動ワークテーブル5の移動のための駆動
手段が両リブ2,2間に装着される。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作業用テーブル1に2つのリブ2,2が平行に形成さ
れ、両リブ2,2にスライドベース4が配置固着され、
両リブ2,2がカバー材3にて被覆された構造としてい
るので、リブ2,2により塵,ほこりの侵入や、螺子,
接着剤等が内部に入り込むことを確実に防止することが
でき、前記スライドベース4を保護することができ、従
来タイプのように作業用テーブル1に溝を形成してスラ
イドベース4を配置するものでないために、溝に塵,ほ
こり等が侵入したり、螺子,接着剤が落下したりするこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を装着した卓上型ロボットの斜
視図 (b)は(a)の要部拡大斜視図
【図2】本発明の要部拡大断面図
【図3】本発明の要部拡大斜視図
【図4】(a)は作業用テーブル上に形成されたリブ箇
所の斜視図 (b)は作業用テーブル上に形成されたリブとカバー材
の断面図
【図5】本発明の別の実施形態の断面図
【図6】(a)は従来タイプのワークテーブル装置を設
けた卓上型ロボットの斜視図 (b)は従来タイプのワークテーブル装置の断面図 (c)は従来タイプのワークテーブル装置の要部断面図
【符号の説明】
1…作業用テーブル 2…リブ 3…カバー材 3a…上面被覆部 3b…垂下状被覆部 4…スライドベース 5…可動ワークテーブル 5b…挿通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業用テーブル表面に平行に形成された
    2つのリブと、該両リブを被覆するカバー材と、前記リ
    ブの長手方向に沿って移動自在とした可動ワークテーブ
    ルとからなり、前記カバー材の長手方向が前記可動ワー
    クテーブルに遊挿されてなることを特徴とする異物混入
    防止機構を備えた卓上型ロボット。
  2. 【請求項2】 作業用テーブル表面に平行に形成された
    2つのリブと、上面被覆部の幅方向両端に前記両リブの
    間隔より幅広に垂下状被覆部が形成されたカバー材と、
    前記上面被覆部と垂下状被覆部とが遊挿する挿通孔が形
    成され,且つ前記リブの長手方向に沿って移動自在とし
    た可動ワークテーブルとからなり、前記両リブは前記カ
    バー材にて被覆されてなることを特徴とする異物混入防
    止機構を備えた卓上型ロボット。
  3. 【請求項3】 前記リブの上端と、カバー材の垂下状被
    覆部下端とは高さ方向において相互に食い込むことを特
    徴とする請求項2記載の異物混入防止機構を備えた卓上
    型ロボット。
  4. 【請求項4】 前記両リブの間には、該リブの長手方向
    に沿って移動自在な可動部を有するスライドベースを配
    置し、前記可動ワークテーブルは可動部に連結してなる
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の異物混入防
    止機構を備えた卓上型ロボット。
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