JP2000042862A - スライド装置用防塵装置 - Google Patents

スライド装置用防塵装置

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JP2000042862A
JP2000042862A JP10208892A JP20889298A JP2000042862A JP 2000042862 A JP2000042862 A JP 2000042862A JP 10208892 A JP10208892 A JP 10208892A JP 20889298 A JP20889298 A JP 20889298A JP 2000042862 A JP2000042862 A JP 2000042862A
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JP10208892A
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Satoshi Hirano
智 平野
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Kyoho Machine Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウタサイドカバー部材の下方からエアブロ
ーが行われた場合に、異物がインナサイドカバー部材を
乗り越えて内側へ侵入することを防止する。 【解決手段】 ガイドレール14に案内されつつ直線移
動させられるスライド部材18に設けられた挿通穴60
を挿通させられたアッパカバー部材64と、スライド部
材18の下面より僅かに低い高さ寸法のインナサイドカ
バー部46と、スライド部材18の外側に配設されたア
ウタサイドカバー部材70とを有する防塵装置におい
て、インナサイドカバー部46の外側面48を、上下方
向において内側へ凹んだ凹形状とし、アウタサイドカバ
ー部材70の下方からエアブローされた場合に、スライ
ド部材18の移動範囲のうちスライド部材18が存在し
ない部分では、フランジ74上の異物が外側面48に沿
って吹き上げられ、アウタサイドカバー部材70を乗り
越えて外側へ排出されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスライド部材がガイ
ド部材に案内されつつ移動させられるスライド装置に係
り、特に、ガイド部材に塵埃などの異物が付着すること
を防止するスライド装置用防塵装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スライド部材がガイド部材に案内されつ
つ移動させられるスライドユニットが、X−Yテーブル
や3軸ロボットなど各種の産業機械に多用されている。
実開平2−15888号公報に記載されている装置はそ
の一例で、(a) ベース部材上に略水平な一直線方向に配
設された長手形状のガイド部材と、(b) そのガイド部材
に軸受部材を介して前記一直線方向の移動可能に配設さ
れたスライド部材と、(c) そのスライド部材を前記一直
線方向へ往復移動させる直線駆動装置とを備えており、
スライド部材はガイド部材に案内されつつ一直線方向へ
直線往復移動させられるとともに、そのスライド部材に
はスポット溶接ガン等の所定の作業装置や第2のスライ
ドユニットなどが配設される。
【0003】このようなスライドユニットは、ガイド部
材に塵埃や切削油剤、切粉等の異物が付着するとスライ
ド部材の移動精度が損なわれたり、早期磨耗によってス
ライド部材にガタツキが生じたりする恐れがある。この
ため、(d) 前記ガイド部材と略平行に前記ベース部材に
密着する状態で配設され、前記スライド部材の下面より
僅かに低い高さ寸法を有するインナサイドカバー部材
と、(e) 前記ガイド部材の真上を含むとともに前記イン
ナサイドカバー部材の真上に略達する所定の幅寸法を有
する長手平板形状を成していて、前記スライド部材に設
けられた挿通穴を挿通してそのガイド部材の上方位置に
略水平に配設され、長手方向の両端部において前記ベー
ス部材に一体的に固定されたアッパカバー部材と、(f)
前記インナサイドカバー部材の外側に前記スライド部材
と干渉しないように配設され、下端が前記ベース部材か
ら離間し且つそのインナサイドカバー部材の上端よりも
下方に位置するとともに、上端が前記アッパカバー部材
の下面よりも上方に位置するように、ベース部材に一体
的に配設されたアウタサイドカバー部材とを有する防塵
装置が考えられている。このような防塵装置によれば、
上方からの異物の侵入はアッパカバー部材によって防止
され、側方からの異物の侵入はインナサイドカバー部材
およびアウタサイドカバー部材によって防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の防塵装置において、インナサイドカバー部材とア
ウタサイドカバー部材との間に入り込んだ異物は、アウ
タサイドカバー部材の下方の隙間から外部へ排出される
が、清掃の際に側方からエアブローが行われて上方へ吹
き上げられると、インナサイドカバー部材を乗り越えて
アッパカバー部材との間から内側へ入り込むことがあっ
た。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、側方からエアブロー
が行われた場合に異物がインナサイドカバー部材を乗り
越えて内側へ侵入することを防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、ベース部材上に略水平に配設された
ガイド部材に案内されつつスライド部材が移動させられ
るスライド装置のそのガイド部材に塵埃などの異物が付
着することを防止する防塵装置であって、(a)前記ガイ
ド部材と略平行に前記ベース部材に密着する状態で配設
され、前記スライド部材の下面より僅かに低い高さ寸法
を有するとともに、そのガイド部材と反対側の外側面が
上下方向において内側へ凹んだ凹形状を成し、その凹形
状の上端部分は上方へ向かうに従って外側へ傾斜させら
れ、その凹形状の下端部分は下方へ向かうに従って外側
へ傾斜させられて前記ベース部材の上面に接続されてい
るインナサイドカバー部材と、(b) 前記ガイド部材の真
上を含むとともに前記インナサイドカバー部材の真上に
略達する所定の幅寸法を有する長手平板形状を成してい
て、前記スライド部材に設けられた挿通穴を挿通して略
水平に配設され、長手方向の両端部において前記ベース
部材に一体的に固定されたアッパカバー部材と、(c) 前
記インナサイドカバー部材の外側に前記スライド部材と
干渉しないように配設され、下端が前記ベース部材から
離間し且つそのインナサイドカバー部材の上端よりも下
方に位置するとともに、上端が前記アッパカバー部材の
下面よりも上方に位置するように、ベース部材に一体的
に配設されたアウタサイドカバー部材とを有することを
特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明のスライド装置用防
塵装置において、前記アウタサイドカバー部材は、前記
インナサイドカバー部材の凹形状の外側面の上端部分の
傾斜面の延長線よりも外側に位置させられ、前記アッパ
カバー部材はその延長線よりも内側に位置させられてい
ることを特徴とする。
【0008】第3発明は、第2発明のスライド装置用防
塵装置において、前記スライド部材は前記延長線よりも
内側に位置させられていることを特徴とする。
【0009】第4発明は、第1発明〜第3発明の何れか
のスライド装置用防塵装置において、前記アッパカバー
部材の前記インナサイドカバー部材の略真上に位置する
部分には、前記スライド部材の移動を許容しつつそのイ
ンナサイドカバー部材との間の隙間を閉塞するように、
下方から多数の切込が設けられた可撓性を有するのれん
状の遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
【0010】第5発明は、第1発明〜第4発明の何れか
のスライド装置用防塵装置において、(a) 前記スライド
装置は、前記ガイド部材として一対のガイドレールが前
記ベース部材上に平行に一体的に固設され、その一対の
ガイドレールによって前記スライド部材を支持している
もので、(b) 前記インナサイドカバー部材および前記ア
ウタサイドカバー部材は、それぞれその一対のガイドレ
ールの外側に一対ずつ配設されているとともに、そのイ
ンナサイドカバー部材は前記ベース部材に一体に設けら
れており、(c) そのベース部材は、そのインナサイドカ
バー部材が一体に設けられるとともに前記ガイドレール
が配設されるレール配設部を一体に有する同一形状の一
対のサイドベース部材と、その一対のサイドベース部材
をそのインナサイドカバー部材の外側面が外向きになる
姿勢で一体的に連結するセンタベース部材との計3部材
から構成されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】このようなスライド装置用防塵装置にお
いては、インナサイドカバー部材の外側面が上下方向に
おいて内側へ凹んだ凹形状を成し、且つその凹形状の上
端部分は上方へ向かうに従って外側、すなわちガイド部
材と反対方向へ傾斜させられているとともに、凹形状の
下端部分は下方へ向かうに従って外側へ傾斜させられて
ベース部材の上面に接続されているため、スライド装置
の清掃時などにアウタサイドカバー部材とベース部材と
の間の隙間からエアブローが行われると、ベース部材上
に堆積している異物はインナサイドカバー部材の外側面
の凹形状に沿って上方へ吹き上げられるとともに、その
凹形状の上端部分に沿って外側方向の斜め上方へ吹き飛
ばされる。このため、吹き上げられた異物がインナサイ
ドカバー部材を乗り越えてアッパカバー部材との間から
内側へ侵入することが防止され、エアブローによるスラ
イド装置の清掃作業などが容易になる。
【0012】第2発明では、アウタサイドカバー部材
が、インナサイドカバー部材の凹形状の外側面の上端部
分の傾斜面の延長線よりも外側に位置させられ、アッパ
カバー部材はその延長線よりも内側に位置させられてい
るため、インナサイドカバー部材の外側面に沿って吹き
上げられた異物は、それ等のアッパカバー部材とアウタ
サイドカバー部材との間を通ってアウタサイドカバー部
材の外側へ良好に排出される。スライド部材が上記延長
線よりも内側に位置させられている第3発明では、スラ
イド部材が存在する部分でも、吹き上げられた異物がス
ライド部材の下面に当接して落下することなく、良好に
アウタサイドカバー部材を乗り越えて外部へ排出される
ようになり、一々スライド部材を移動させて清掃するな
どの手間が解消する。
【0013】第4発明では、アッパカバー部材に遮蔽部
材が設けられ、スライド部材の移動を許容しつつインナ
サイドカバー部材との間の隙間が閉塞されるため、エア
ブローによる清掃時を含めて異物の侵入が一層効果的に
防止される。
【0014】第5発明は、ガイド部材として一対のガイ
ドレールが設けられ、その外側にインナサイドカバー部
材およびアウタサイドカバー部材がそれぞれ一対ずつ設
けられる場合で、略垂直なインナサイドカバー部材がベ
ース部材に一体に設けられるため、ベース部材の剛性が
向上して薄肉化、軽量化を図ることができる。また、ベ
ース部材は、インナサイドカバー部材およびレール配設
部を一体に有する一対のサイドベース部材と、それ等を
連結するセンタベース部材とから構成されるため、ガイ
ドレールの間隔が異なる場合でも共通のサイドベース部
材を用いることができるなど、それ等を一体構成とする
場合に比較して汎用性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】ここで、スライド装置としては、
例えば(a) ベース部材上に略水平な一直線方向に配設さ
れた長手形状のガイド部材と、(b) そのガイド部材に軸
受部材を介して前記一直線方向の移動可能に配設された
スライド部材と、(c) そのスライド部材を前記一直線方
向へ往復移動させる直線駆動装置とを有し、予め組み付
けられてスライドユニットとして取り扱われるものでも
良いが、現場で組み付けられる種々のスライド装置、例
えばスライド部材が直線以外の所定の移動経路に沿って
移動させられるスライド装置にも本発明は適用され得
る。ガイド部材としてはガイドレールやガイドロッドな
どが好適に用いられ、直線駆動装置としては送りねじお
よび電動モータ、或いはラックとピニオンなどが好適に
用いられる。軸受部材は、ガイド部材に転がり接触させ
られるローラ等を有する転がり軸受でも、滑り接触させ
られる滑り軸受でも良く、何れの場合も塵埃や切削油
剤、切粉等の異物の付着が問題になる。スライド部材に
は、スポット溶接ガン等の所定の作業装置や第2のスラ
イドユニットなどが配設される。
【0016】前記インナサイドカバー部材およびアウタ
サイドカバー部材は、例えば長方形の平板形状を成し、
幅方向において略垂直になる姿勢で、ガイド部材の両側
に一対ずつ配設することが望ましい。また、スライド装
置の長手方向の両端部には、一対の長手方向カバー部材
を前記ベース部材に一体的に配設することが望ましく、
前記アッパカバー部材やアウタサイドカバー部材は、例
えばこの長手方向カバー部材に固定される。アッパカバ
ー部材は、スライド部材の移動を阻害しないように長手
方向の両端部のみで固定されるが、アウタサイドカバー
部材は中間部分においても例えばブラケットなどを介し
てベース部材に固定するようにしても差し支えない。イ
ンナサイドカバー部材は、第5発明のようにベース部材
に一体に設けることもできるが、ベース部材と別体に構
成してボルト等によりベース部材に固定するようにして
も良い。
【0017】前記スライド部材は、例えば前記挿通穴を
境にして上下に2分割され、軸受部材などを介して前記
ガイド部材に係合させられる本体部材と、その本体部材
の上に一体的に固設されるテーブル部材とから構成され
る。その場合は、切削加工などで挿通穴を形成する場合
に比較して、スライド部材を簡単且つ安価に構成できる
とともに、テーブル部材を取り外すことによりアッパカ
バー部材を容易に配設できるようになる。アッパカバー
部材には、その長手方向に複数のリブを設けることが望
ましい。
【0018】前記インナサイドカバー部材の外側面の凹
形状は、一定の曲率半径或いは曲率半径が変化する部分
円筒面とすることが望ましいが、複数の平坦面によって
凹形状を形成することも可能である。外側面だけでな
く、板状のインナサイドカバー部材自体が凹形状を成す
ものでも良い。アウタサイドカバー部材には、その外側
面に下向きに開口するようにL字形状のリブを長手方向
に設けることが望ましく、作業装置としてアーク溶接機
がスライド部材に配設される場合には、そのリブによっ
てスパッタの飛散が防止される。
【0019】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例である防塵
装置を有するスライドユニット10の分解斜視図で、図
2は断面図である。スライドユニット10はスライド装
置に相当するもので、平坦な長方形状のベース部材12
と、そのベース部材12の長手方向である一直線方向に
互いに平行に一体的に固設された一対の直線状のガイド
レール14と、そのガイドレール14に滑り軸受16を
介して前記一直線方向の移動可能に配設されたスライド
部材18とを備えており、一対のガイドレール14と平
行にそれ等の間に配設された送りねじ20が電動モータ
22によって正逆両方向へ回転駆動されることにより、
スライド部材18はガイドレール14に案内されつつ一
直線方向へ直線往復移動させられる。スライド部材18
には、送りねじ20に螺合されるボールナット24が配
設されている。ガイドレール14はガイド部材に相当
し、滑り軸受16は軸受部材に相当し、送りねじ20お
よび電動モータ22は直線駆動装置に相当する。なお、
図1の分解斜視図は、ボルトや各種の穴などを省略した
概略図である。また、図1では送りねじ20と同心に電
動モータ22が配設されているが、送りねじ20の径方
向へ離間した位置に電動モータ22を配設してタイミン
グベルトおよびプーリ等の動力伝達装置を介して送りね
じ20を回転駆動するようにしても良い。
【0020】上記ベース部材12の長手方向の両端には
一対の長手方向カバー部材26、28が固設されてお
り、送りねじ20は、一方のカバー部材26およびベー
ス部材12に固設されたブラケット30により、図示し
ないベアリングを介して軸心まわりの回転可能に支持さ
れており、電動モータ22はカバー部材26の外側に配
設されている。ブラケット30には、送りねじ20に回
転抵抗を付与する電磁ブレーキ装置32が設けられてい
る。なお、電磁ブレーキ装置32を設ける代わりに、電
磁ブレーキ付きの電動モータ22を用いるようにしても
良い。
【0021】ベース部材12は、図2の断面図から明ら
かなように、一対のサイドベース部材34、36と、複
数のボルトを介してそれ等を一体的に連結する長方形の
平板形状を成すセンタベース部材38との計3部材にて
構成されており、複数のボルト40によって例えば他の
スライドユニット10のスライド部材18など所定の配
設部材42に略水平に配設される。サイドベース部材3
4、36は同一形状で、それぞれ前記ガイドレール14
が固設されるレール配設部44を有するとともに、その
レール配設部44と平行にインナサイドカバー部46が
一体に設けられており、レール配設部44が内側に位置
する左右対称姿勢でセンタベース部材38に一体的に固
定されている。
【0022】インナサイドカバー部46はインナサイド
カバー部材に相当するもので、長方形の平板形状を成し
ていて幅方向において略垂直になる姿勢で一体に立設さ
れており、前記長手方向カバー部材26、28に達する
ように長手方向の全長に亘って設けられているととも
に、スライド部材18の下面より僅かに低い高さ寸法を
有している。また、インナサイドカバー部46の外側面
48、すなわちレール配設部44側と反対側の面は、上
下方向において内側へ凹んだ凹形状を成しているととも
に、その凹形状の上端部分は上方へ向かうに従って外側
へ傾斜させられているとともに、凹形状の下端部分は下
方へ向かうに従って外側へ傾斜させられてベース部材1
2の上面に接続されている。この凹形状の外側面48
は、予め定められた一定の曲率半径の部分円筒面であ
る。また、この凹形状の外側面48よりも上部には、上
方へ向かうに従って内側へ傾斜した上端傾斜面50が上
端縁まで設けられており、上方から上端傾斜面50上に
落下した塵埃や切削油剤、切粉等の異物はインナサイド
カバー部46の外側へ滑り落とされる。
【0023】前記スライド部材18は上下に2分割さ
れ、滑り軸受16を介して前記ガイドレール14に配設
された本体部材52と、その本体部材52の上に複数の
ボルト54により一体的に固設されたテーブル部材56
とから構成されている。本体部材52の両側部、すなわ
ちガイドレール14に配設された状態でそのガイドレー
ル14の長手方向と直角な幅方向の両端部には、それぞ
れ上方へ突き出す一対の取付座58が設けられ、その取
付座58に平板状のテーブル部材56が固定されること
により、一対の取付座58の内側に偏平な挿通穴60が
形成される。テーブル部材56には複数の位置決めピン
62が設けられ、溶接機などの作業装置或いは他のスラ
イドユニットなどが所定の位置に位置決めして配設され
るようになっている。
【0024】上記挿通穴60には、アッパカバー部材6
4が挿通させられている。アッパカバー部材64は、前
記一対のガイドレール44の真上を含むとともに前記イ
ンナサイドカバー部46の真上に達する幅寸法を有する
長方形の平板形状を成していて略水平に配設され、長手
方向の両端部において前記長手方向カバー部材26、2
8の上端部に固定されるようになっている。また、アッ
パカバー部材64の下面には、所定の剛性を得るために
複数(図では4本)のリブ66が長手方向に設けられて
いる。複数のリブ66は、前記滑り軸受16を固定する
ためのボルト68等と干渉しないように設けられる。こ
のアッパカバー部材64は、例えばスライド部材18の
テーブル部材56を取り外した状態で配設される。
【0025】前記一対のインナサイドカバー部46の外
側には、それぞれ長方形の平板形状を成すアウタサイド
カバー部材70が幅方向において略垂直になる姿勢で左
右対称に配設されている。アウタサイドカバー部材70
は、スライド部材18と干渉しないようにそのスライド
部材18よりも外側に配設されているとともに、下端が
前記ベース部材12から所定寸法だけ上方へ離間し且つ
インナサイドカバー部46の上端よりも下方に位置する
とともに、上端が前記アッパカバー部材64の下面、す
なわちリブ66の下端よりも上方に位置するように配設
され、長手方向の両端部において長手方向カバー部材2
6、28に固定されている。アウタサイドカバー部材7
0の外側面には、下向きに開口するようにL字形状のリ
ブ72が長手方向に設けられ、剛性が高められていると
ともに、作業装置としてアーク溶接機がスライド部材1
8に配設された場合には、そのリブ72によってスパッ
タの飛散が防止される。リブ72は平板形状の本体部分
と一体に設けることもできるが、別体に構成してボルト
やリベットなどで一体的に固設するようにしても良い。
【0026】このようなスライドユニット10において
は、長手方向カバー部材26、28、インナサイドカバ
ー部46、アッパカバー部材64、およびアウタサイド
カバー部材70により、送りねじ20やガイドレール1
4の配設部分が覆蓋され、塵埃や切削油剤、切粉等の異
物の侵入が防止されるようになっているため、スライド
部材18の移動不良や送りねじ20、ガイドレール14
の早期磨耗によるガタツキの発生などが抑制される。本
実施例では上記各カバー部材およびカバー部26、2
8、46、64、70によって防塵装置が構成されてい
る。
【0027】ここで、アッパカバー部材64とアウタサ
イドカバー部材70との間には、スライド部材18の取
付座58を通過させるための隙間が存在し、その隙間か
ら落下した異物は、ベース部材12のインナサイドカバ
ー部46よりも外側のフランジ74上に堆積するととも
に、一部はアウタサイドカバー部材70の下方からフラ
ンジ74の外へ落下する。フランジ74上に堆積した異
物は、例えばスライドユニット10の清掃時等に図3に
白抜き矢印Aで示すようにアウタサイドカバー部材70
の下方からエアブローが行われると、上方へ吹き上げら
れるが、本実施例では、インナサイドカバー部46の外
側面48が凹形状を成し、且つその凹形状の上端部分は
上方へ向かうに従って外側へ傾斜させられているととも
に、凹形状の下端部分は下方へ向かうに従って外側へ傾
斜させられてベース部材12の上面に接続されているた
め、フランジ74上の異物はインナサイドカバー部46
の外側面48の凹形状に沿って上方へ吹き上げられると
ともに、その凹形状の上端部分に沿って外側方向の斜め
上方へ吹き飛ばされる。このため、吹き上げられた異物
がインナサイドカバー部46を乗り越えてアッパカバー
部材64との間から内側へ侵入することが防止され、エ
アブローによるスライドユニット10の清掃作業などが
容易になる。
【0028】特に本実施例では、図3から明らかなよう
に、インナサイドカバー部46の凹形状の外側面48の
上端部分の傾斜面の延長線、すなわち上端部の接線方向
S(一点鎖線の矢印)に対し、アウタサイドカバー部材
70は外側に位置させられ、アッパカバー部材64は内
側に位置させられているため、インナサイドカバー部4
6の外側面48に沿って吹き上げられた異物は、それ等
のアッパカバー部材64とアウタサイドカバー部材70
の上端との間を通ってアウタサイドカバー部材70の外
側へ良好に排出される。また、外側面48は部分円筒面
であるため、異物はその外側面48に沿って円滑に吹き
上げられ、横方向へ飛散する量が少なく、この点でも清
掃作業が容易になる。
【0029】また、本実施例ではベース部材12が一対
のサイドベース部材34、36、およびセンタベース部
材38の計3部材にて構成されており、サイドベース部
材34、36には略垂直にインナサイドカバー部46が
一体に設けられているため、それ等のサイドベース部材
34、36の剛性が向上して薄肉化、軽量化を図ること
ができる。また、一対のサイドベース部材34、36は
同一形状で、センタベース部材38を介して連結される
ため、一対のガイドレール14の間隔が異なる場合でも
それ等のサイドベース部材34、36を使用することが
可能であり、それ等を一体構成とする場合に比較して汎
用性が向上する。
【0030】また、本実施例ではスライド部材18が挿
通穴60を境にして上下に2分割され、本体部材52お
よびテーブル部材56にて構成されているため、切削加
工などで挿通穴60を形成する場合に比較してスライド
部材18を簡単且つ安価に構成できるとともに、テーブ
ル部材56を取り外すことによりアッパカバー部材64
を容易に配設できる。
【0031】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通す
る部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0032】図4は、インナサイドカバー部46の外側
面48の上端部の接線方向Sに対して、アウタサイドカ
バー部材70は外側で、スライド部材18およびアッパ
カバー部材64は内側になるように、外側面48の曲率
半径や各部材の寸法、形状、位置関係などを設定した場
合である。この場合にはスライド部材18が存在する部
分でも、エアブローによって吹き上げられた異物がスラ
イド部材18の下面に当接して落下することなく、良好
にアウタサイドカバー部材70を乗り越えて外部へ排出
されるようになり、一々スライド部材18を移動させて
清掃するなどの手間が解消する。すなわち、前記実施例
の場合、図2から明らかなようにインナサイドカバー部
46の外側面48の上端の接線方向Sよりも外側までス
ライド部材18が突き出しているとともに、スライド部
材18とアウタサイドカバー部材70との間の隙間が小
さいため、そのスライド部材18が存在する部分ではフ
ランジ74上の異物を吹き飛ばして排除することが困難
なのである。
【0033】図5の実施例は、前記アッパカバー部材6
4の両側部のリブ66に、インナサイドカバー部46の
上端との間の隙間を閉塞する遮蔽部材80が設けられた
場合である。遮蔽部材80は、ゴム等の可撓性を有する
薄板状の部材で下方から所定の間隔で多数の切込が設け
られることによりのれん状に形成され、スライド部材1
8の移動を許容しつつ、スライド部材18が存在しない
部分ではインナサイドカバー部46の上端との間の隙間
から異物が侵入することを防止する。したがって、エア
ブローによる清掃時を含めて異物の侵入が一層効果的に
防止される。
【0034】図6の実施例は、インナサイドカバー部8
2の凹形状の外側面84を、3つの平坦面84a、84
b、84cにて構成した場合である。上側の平坦面84
aは上方へ向かうに従って外側へ傾斜させられており、
中間部の平坦面84bは略垂直で内側面と略平行であ
り、下側の平坦面84cは下方へ向かうに従って外側へ
傾斜させられてベース部材12のフランジ74の上面に
接続されている。このような外側面84においても、部
分円筒面の前記外側面48と略同様の作用効果が得られ
る。
【0035】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である防塵装置を備えている
スライドユニットの一例を説明する分解斜視図である。
【図2】図1のスライドユニットの組立て状態における
スライド部材の移動方向と直角な断面図である。
【図3】図1のスライドユニットのアッパカバー部材の
一端部、インナサイドカバー部、およびアウタサイドカ
バー部材の近傍部分を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を説明する図で、アッパカ
バー部材の一端部、インナサイドカバー部、およびアウ
タサイドカバー部材の近傍部分を示す断面図である。
【図5】本発明の更に別の実施例を説明する図で、アッ
パカバー部材の一端部、インナサイドカバー部、および
アウタサイドカバー部材の近傍部分を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の更に別の実施例を説明する図で、イン
ナサイドカバー部を示す断面図である。
【符号の説明】
10:スライドユニット(スライド装置) 12:ベース部材 14:ガイドレール(ガイド部材) 18:スライド部材 34、36:サイドベース部材 38:センタベース部材 46、82:インナサイドカバー部(インナサイドカバ
ー部材) 48、84:外側面 60:挿通穴 64:アッパカバー部材 70:アウタサイドカバー部材 80:遮蔽部材 矢印S:接線方向(延長線)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材上に略水平に配設されたガイ
    ド部材に案内されつつスライド部材が移動させられるス
    ライド装置の該ガイド部材に塵埃などの異物が付着する
    ことを防止する防塵装置であって、 前記ガイド部材と略平行に前記ベース部材に密着する状
    態で配設され、前記スライド部材の下面より僅かに低い
    高さ寸法を有するとともに、該ガイド部材と反対側の外
    側面が上下方向において内側へ凹んだ凹形状を成し、該
    凹形状の上端部分は上方へ向かうに従って外側へ傾斜さ
    せられ、該凹形状の下端部分は下方へ向かうに従って外
    側へ傾斜させられて前記ベース部材の上面に接続されて
    いるインナサイドカバー部材と、 前記ガイド部材の真上を含むとともに前記インナサイド
    カバー部材の真上に略達する所定の幅寸法を有する長手
    平板形状を成していて、前記スライド部材に設けられた
    挿通穴を挿通して略水平に配設され、長手方向の両端部
    において前記ベース部材に一体的に固定されたアッパカ
    バー部材と、 前記インナサイドカバー部材の外側に前記スライド部材
    と干渉しないように配設され、下端が前記ベース部材か
    ら離間し且つ該インナサイドカバー部材の上端よりも下
    方に位置するとともに、上端が前記アッパカバー部材の
    下面よりも上方に位置するように、該ベース部材に一体
    的に配設されたアウタサイドカバー部材とを有すること
    を特徴とするスライド装置用防塵装置。
  2. 【請求項2】 前記アウタサイドカバー部材は、前記イ
    ンナサイドカバー部材の凹形状の外側面の上端部分の傾
    斜面の延長線よりも外側に位置させられ、前記アッパカ
    バー部材は該延長線よりも内側に位置させられているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスライド装置用防塵装
    置。
  3. 【請求項3】 前記スライド部材は前記延長線よりも内
    側に位置させられていることを特徴とする請求項2に記
    載のスライド装置用防塵装置。
  4. 【請求項4】 前記アッパカバー部材の前記インナサイ
    ドカバー部材の略真上に位置する部分には、前記スライ
    ド部材の移動を許容しつつ該インナサイドカバー部材と
    の間の隙間を閉塞するように、下方から多数の切込が設
    けられた可撓性を有するのれん状の遮蔽部材が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記
    載のスライド装置用防塵装置。
  5. 【請求項5】 前記スライド装置は、前記ガイド部材と
    して一対のガイドレールが前記ベース部材上に平行に一
    体的に固設され、該一対のガイドレールによって前記ス
    ライド部材を支持しているもので、 前記インナサイドカバー部材および前記アウタサイドカ
    バー部材は、それぞれ該一対のガイドレールの外側に一
    対ずつ配設されているとともに、該インナサイドカバー
    部材は前記ベース部材に一体に設けられており、 該ベース部材は、該インナサイドカバー部材が一体に設
    けられるとともに前記ガイドレールが配設されるレール
    配設部を一体に有する同一形状の一対のサイドベース部
    材と、該一対のサイドベース部材を該インナサイドカバ
    ー部材の外側面が外向きになる姿勢で一体的に連結する
    センタベース部材との計3部材から構成されていること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のスライ
    ド装置用防塵装置。
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