JP2002064024A - チョークコイル - Google Patents

チョークコイル

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JP2002064024A
JP2002064024A JP2000249344A JP2000249344A JP2002064024A JP 2002064024 A JP2002064024 A JP 2002064024A JP 2000249344 A JP2000249344 A JP 2000249344A JP 2000249344 A JP2000249344 A JP 2000249344A JP 2002064024 A JP2002064024 A JP 2002064024A
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JP
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drum core
ring member
core
winding
choke coil
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JP2000249344A
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English (en)
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Takeo Baba
偉夫 馬場
Yoshinobu Nakajima
良信 中島
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波帯域での特性を向上するとともに、ド
ラムコアに衝撃が加わった場合や低背化を図った場合で
も、ドラムコアに割れが生じにくく、衝撃信頼性を向上
したチョークコイルを提供することを目的としている。 【解決手段】 ドラムコア4の巻軸部1の外周上には、
熱硬化型のエポキシ系絶縁樹脂からなる接着剤10で、
ドラムコア4と接着した液晶ポリマー系絶縁樹脂からな
るリング形状のリング部材11を配置するとともに、ド
ラムコア4の上端鍔2の外周面12および下端鍔3の外
周面12にリング部材11の内周面13が対向するよう
に配置しており、リング部材11の線膨張係数(液晶ポ
リマー系絶縁樹脂の場合は(1.3〜5.6×10-5
℃))をドラムコア4の線膨張係数(Ni−Zn系フェ
ライトコアの場合は(9.5〜9.7×10-6/℃))
よりも大きくしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器等に
用いるチョークコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来のチョークコイルについて図
面を参照しながら説明する。
【0003】図8は従来のチョークコイルの斜視図、図
9は同チョークコイルの使用状態の液晶駆動用のDC−
DC回路図、図10は周波数−Q値の特性波形図であ
る。
【0004】図8において、従来のチョークコイルは、
巻軸部の一端に上端鍔を有し、この巻軸部の他端に上端
鍔の径と略同等径の下端鍔を有したドラムコア31と、
このドラムコア31の巻軸部に巻回した巻線32と、実
装・搬送時に外部応力等を受け、この巻線32が損傷し
て断線等が生じないように、ドラムコア31の巻軸部の
外周上に配置した金属板からなるリング形状のリング部
材33と、ドラムコア31の下端鍔の下面に配置した端
子板34と、この端子板34に植設するとともに、巻線
32と電気的接続をした端子35とを備えた構成であ
る。
【0005】そして、図9に示すように、チョークコイ
ル36は液晶駆動用のチョッパー方式のDC−DC回路
に接続され、動作周波数は300kHz程度の低周波域
である。このときの周波数−Q値の特性波形は図10に
示すようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、チョークコイ
ルは、液晶駆動用回路のDC−DC回路での使用等、高
周波帯域での使用が増加し、より高周波帯域(800k
Hz程度)での使用に対応した特性波形の向上が要求さ
れているとともに、外形寸法が非常に小さく数mm程度
になるような小型化・低背化が要求されている。
【0007】上記従来の構成では、ドラムコア31に巻
回した巻線32を断線等から保護するために、金属板か
らなるリング部材33を取り付けているので、高周波帯
域での特性が劣化するとともに、ドラムコア31は焼結
磁性材料で形成されているので脆く、衝撃が加わった場
合や低背化を図った場合に、ドラムコア31に割れ(巻
軸部と上端鍔・下端鍔との界面等)が生じやすく、衝撃
信頼性が低下するという問題点を有していた。
【0008】本発明は上記問題点を解決するもので、高
周波帯域での特性を向上するとともに、ドラムコアに衝
撃が加わった場合や低背化を図った場合でも、ドラムコ
アに割れが生じにくく、衝撃信頼性を向上したチョーク
コイルを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、以下の構成を有する。
【0010】本発明の請求項1記載の発明は、特に、ド
ラムコアの巻軸部の外周上には、リング形状のリング部
材を配置するとともに、前記リング部材と前記ドラムコ
アとを接着剤で接着しており、前記リング部材の材質を
絶縁樹脂とするとともに、前記リング部材の線膨張係数
を前記ドラムコアの線膨張係数よりも大きくした構成で
ある。
【0011】上記構成により、ドラムコアの巻軸部の外
周上に、リング部材を配置しているので、実装・搬送時
に外部応力等を受けても、ドラムコアに巻回した巻線が
損傷して断線等が生じることがない。
【0012】また、リング部材の材質を絶縁樹脂にする
とともに、リング部材はドラムコアに接着剤で接着して
いるので、ドラムコアおよびリング部材の外形寸法が数
mm程度(特に高さ寸法は1mm以下)になるよう非常
に小型化・薄型化を図れ、仮にドラムコアに衝撃が加わ
ったとしても、その衝撃は接着剤を介してリング部材で
吸収され、ドラムコアに割れが生じにくい。
【0013】さらに、リング部材の材質を絶縁樹脂にし
ているので、高周波帯域でのQ値を向上させることもで
きるとともに、特に、ドラムコアの線膨張係数よりも大
きい線膨張係数を有した絶縁樹脂をリング部材の材質と
しているので、巻線と端子との電気的接続時に半田を用
いたり、熱硬化型の接着剤を用いたりして、ドラムコア
やリング部材が高温状態になったとしても、ドラムコア
とリング部材との膨張率の差が抑制され、ドラムコアに
割れが生じにくい。
【0014】この結果、高周波帯域での特性を向上する
とともに、ドラムコアに衝撃が加わった場合や低背化を
図った場合でも、ドラムコアに割れが生じにくく、衝撃
信頼性を向上することができる。
【0015】本発明の請求項2記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、端子には、実装用の実装部
と、前記実装部に連接した連接部と、前記連接部に連接
するとともに、前記巻線と電気的接続をするための巻線
からげ部とを設けており、前記連接部を前記端子板に埋
設するとともに、前記実装部と前記巻線からげ部とが互
いに異なる方向に前記端子板から突出した構成である。
【0016】上記構成により、巻線は端子の巻線からげ
部にからげるので、端子の実装部に巻線がからげられる
ことがなく、実装部を実装基板に接続する際に、巻線が
断線したり、巻線が実装を困難にしたりすることもな
く、接続信頼性の低下を防止できる。
【0017】本発明の請求項3記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、ドラムコアの下端鍔にコア
切欠部を設けるとともに、前記コア切欠部に対向する端
子板に端子板切欠部を設け、端子の巻線からげ部を前記
端子板切欠部から突出させるとともに、前記端子板切欠
部内で巻線と前記端子の巻線からげ部とを電気的接続し
た構成である。
【0018】上記構成により、端子板切欠部から端子の
巻線からげ部が突出しているので、端子板の径方向に対
して、端子板切欠部の径寸法分だけ、リング部材の外方
への巻線からげ部の突出寸法を抑制でき、巻線を巻線か
らげ部に電気的接続しつつ、小型化を図ることができ
る。
【0019】本発明の請求項4記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、接着剤の材質を弾性接着剤
とした構成である。
【0020】上記構成により、ドラムコアに衝撃が加わ
った際、その衝撃は接着剤自体によって吸収することが
でき、よりドラムコアに割れが生じにくくなる。
【0021】本発明の請求項5記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、接着剤はリング部材とドラ
ムコアとで形成される空間部に充填した構成である。
【0022】上記構成により、リング部材とドラムコア
とで形成される空間部には接着剤が充填されているの
で、ドラムコアに加わった衝撃は接着剤の特定の一部分
に集中してリング部材に伝わるのではなく、ほぼ均等に
分散されながらリング部材に衝撃が伝わるので、特に強
い衝撃等を受けてもドラムコアと接着剤の接着点近傍部
分に割れが発生したりしない。
【0023】また、接着剤が充填されることにより、空
隙部が存在せず空気層がほとんどなくなるので、空気に
含有される水分等によって、巻線が腐食し短絡等が発生
することを防止できる。
【0024】本発明の請求項6記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、リング部材の材質を液晶ポ
リマー系絶縁樹脂にするとともに、ドラムコアの材質を
Ni−Zn系フェライトコアにし、接着剤の材質を熱硬
化型のエポキシ系絶縁樹脂とした構成である。
【0025】上記構成により、接着剤としてエポキシ系
絶縁樹脂に熱を加えて硬化させた際、リング部材の材質
が液晶ポリマー系絶縁樹脂であり、ドラムコアの材質が
Ni−Zn系フェライトコアなので、リング部材とドラ
ムコアとが強固に接着されるとともに、熱による膨張率
の違いに起因したドラムコアの割れを的確に防止するこ
とができる。
【0026】本発明の請求項7記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、ドラムコアの中心部に穴を
設けるとともに、端子板の中心部に突起部を設け、前記
ドラムコアの前記穴に前記端子板の前記突起部を挿入し
た構成である。
【0027】上記構成により、ドラムコアに対して端子
板を的確に位置規制することができる。
【0028】本発明の請求項8記載の発明は、請求項1
記載の発明において、特に、ドラムコアの形状は、コア
長寸法が0.7〜1.0mm、コア径寸法が4.0〜
5.0mm、巻軸径寸法が0.1〜0.3mm、上端鍔
の鍔厚寸法および下端鍔の鍔厚寸法が、0.1〜0.3
mmとした構成である。
【0029】上記構成により、非常に小さい外形寸法と
しても、高周波帯域での特性を向上するとともに、ドラ
ムコアに衝撃が加わった場合や低背化を図った場合で
も、ドラムコアに割れが生じにくく、衝撃信頼性を向上
することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】(実施の形態)以下、実施の形態
を用いて、本発明の全請求項に記載の発明について図面
を参照しながら説明する。
【0031】図1は本発明の一実施の形態におけるチョ
ークコイルの断面図、図2は同チョークコイルの上面
図、図3は同チョークコイルの斜視図、図4は同チョー
クコイルの正面図、図5は同チョークコイルの下面図、
図6は同チョークコイルの使用状態の液晶駆動用のDC
−DC回路図、図7は同チョークコイルの周波数−Q値
の特性波形図である。
【0032】図1〜図6において、本発明の一実施の形
態におけるチョークコイルは、図6に示す液晶駆動用の
DC−DC回路で用いられ、巻軸部1の一端に上端鍔2
を有し、巻軸部1の他端に下端鍔3を有したNi−Zn
系フェライトコアからなるドラムコア4(コア長寸法が
0.7〜1.0mm、コア径寸法が4.0〜5.0m
m、巻軸径寸法が0.1〜0.3mm、上端鍔の鍔厚寸
法および下端鍔の鍔厚寸法が0.1〜0.3mmの範囲
になるよう設定)と、このドラムコア4の巻軸部1に巻
回した巻線5と、下端鍔3の下面に装着した端子板6
と、この端子板6に一部を埋設するとともに、巻線5と
電気的接続した端子7とを備えている。このとき、ドラ
ムコア4の中心部に穴8を設けるとともに、端子板6の
中心部に突起部9を設け、ドラムコア4の穴8に端子板
6の突起部9を挿入している。
【0033】また、ドラムコア4の巻軸部1の外周上に
は、熱硬化型のエポキシ系絶縁樹脂からなる接着剤10
で、ドラムコア4と接着した液晶ポリマー系絶縁樹脂か
らなるリング形状のリング部材11を配置するととも
に、ドラムコア4の上端鍔2の外周面12および下端鍔
3の外周面12にリング部材11の内周面13が対向す
るように配置しており、リング部材11の線膨張係数
(液晶ポリマー系絶縁樹脂の場合は(1.3〜5.6×
10-5/℃))をドラムコア4の線膨張係数(Ni−Z
n系フェライトコアの場合は(9.5〜9.7×10-6
/℃))よりも大きくしている。
【0034】このとき、接着剤10の線膨張係数を2.
3〜3.0×10-5/℃(従来は5.0×10-5/℃前
後)としている。
【0035】さらに、リング部材11には非連続部とな
るT字形状のリング切欠部14を設け、リング部材11
の対向する両先端に凸部15を形成しており、リング部
材11の内周面13および凸部15をドラムコア4の上
端鍔2の外周面12に対向するだけでなく、接触するよ
うにしている。
【0036】このとき、リング部材11の内径をドラム
コア4の上端鍔径および下端鍔径よりも少しだけ小さく
して、リング切欠部14を広げながらリング部材11自
体にたわみを生じさせて、このたわみによる弾性力によ
って、ドラムコア4にリング部材11を嵌合している。
【0037】そして、接着剤10をリング部材11とド
ラムコア4とで形成される空隙部16に充填するととも
に、リング部材11とドラムコア4との接触面に対して
も、毛細管現象等によって、接着剤10を浸透させてい
る。
【0038】また、端子7には、実装用の実装部17
と、この実装部17に連接した連接部18と、連接部1
8に連接するとともに、巻線5と電気的接続するための
巻線からげ部19とを設けており、連接部18を端子板
6に埋設するとともに、実装部17と巻線からげ部19
とが互いに異なる方向(例えば直角方向)に端子板6か
ら突出させている。
【0039】このとき、ドラムコア4の下端鍔3にコア
切欠部20を設けるとともに、コア切欠部20に対向す
る端子板6に端子板切欠部21を設け、端子7の巻線か
らげ部19を端子板切欠部21から突出させ、端子板切
欠部21内で巻線5と端子7の巻線からげ部19とを電
気的接続している。
【0040】さらに、リング部材11の下面は端子7の
実装部17の下面よりも上方に配置し、リング部材11
のリング幅寸法(W1)をドラムコア4のコア長寸法
(W2)よりも大きくするとともに、ドラムコア4の上
下面よりも上下方向に突出させている。
【0041】そして、図6に示すように、チョークコイ
ル22は、液晶駆動用のDC−DC回路に接続され、動
作周波数は800kHz程度の高周波域である。このと
きの周波数−Q値の特性波形は図7に示すようになる。
なお図6のVは電源、Tは制御素子、Dはダイオード、
Cはコンデンサ、Kは負荷である。
【0042】上記構成のチョークコイルについて、以下
その動作を説明する。
【0043】上記構成により、ドラムコア4の巻軸部1
の外周上に、リング部材11を配置しているので、実装
・搬送時に外部応力等を受け、ドラムコア4に巻回した
巻線5が損傷して断線等が生じることがない。特に、ド
ラムコア4の上端鍔2の外周面12および下端鍔3の外
周面12にリング部材11の内周面13が対向するよう
に配置しているので、上端鍔2の外周面12および下端
鍔3の外周面12方向からの外力は直接ドラムコア4に
加わらず、ドラムコア4の上端鍔2および下端鍔3が非
常に薄い鍔厚でも保護でき、コア割れを防止できる。
【0044】また、リング部材11の材質を絶縁樹脂に
するとともに、リング部材11はドラムコア4に接着剤
10で接着しているので、ドラムコア4およびリング部
材11の外形寸法が数mm程度(特に高さ寸法は1mm
以下)になるよう非常に小型化・薄型化を図れ、仮にド
ラムコア4に衝撃が加わったとしても、その衝撃は接着
剤10を介してリング部材11で吸収され、ドラムコア
4に割れが生じにくい。
【0045】さらに、リング部材11の材質を絶縁樹脂
にしているので、高周波帯域でのQ値を向上させること
もできるとともに、特に、ドラムコア4の線膨張係数よ
りも大きい線膨張係数を有した絶縁樹脂をリング部材1
1の材質としているので、巻線5と端子7との電気的接
続時に半田を用いたり、熱硬化型の接着剤10を用いた
りして、ドラムコア4やリング部材11が高温状態にな
ったとしても、ドラムコア4とリング部材11との膨張
率の差が抑制され、ドラムコア4に割れが生じにくい。
このとき、図7に示すように、ドラムコア4の線膨張係
数よりも大きい線膨張係数を有した絶縁樹脂をリング部
材11の材質とすることにより、周波数−Q値の特性波
形は従来の(C)に比べて、高周波帯域の(A)とな
り、周波数−Q値の特性を改善できる。
【0046】この結果、高周波帯域での特性を向上する
とともに、ドラムコア4に衝撃が加わった場合や低背化
を図った場合でも、ドラムコア4に割れが生じにくく、
衝撃信頼性を向上することができる。
【0047】特に、リング部材11の材質を液晶ポリマ
ー系絶縁樹脂にするとともに、ドラムコア4の材質をN
i−Zn系フェライトコアにし、接着剤10の材質を熱
硬化型のエポキシ系絶縁樹脂としているので、接着剤1
0としてエポキシ系絶縁樹脂に熱を加えて硬化させた
際、リング部材11が高温状態になったとしても、リン
グ部材11の材質を液晶ポリマー系絶縁樹脂としている
ので耐熱性があり、高周波帯域におけるQ値等の電気的
特性を劣化させることがないとともに、ドラムコア4の
材質がNi−Zn系フェライトコアなので、リング部材
11とドラムコア4とが強固に接着され、熱による膨張
率の違いに起因したドラムコア4の割れを的確に防止す
ることができる。このとき、図7に示すように、リング
部材11の材質を液晶ポリマー系絶縁樹脂にするととも
に、ドラムコア4の材質をNi−Zn系フェライトコア
にし、接着剤10の材質を熱硬化型のエポキシ系絶縁樹
脂とすることにより、周波数−Q値の特性波形は従来の
(C)に比べて、より高周波帯域の(B)となり、周波
数−Q値の特性を改善できる。
【0048】また、リング部材11とドラムコア4とで
形成される空隙部16には接着剤10が充填されている
ので、ドラムコア4に加わった衝撃は接着剤10の特定
の一部分に集中してリング部材11に伝わるのではな
く、ほぼ均等に分散されながらリング部材11に衝撃が
伝わるので、特に強い衝撃等を受けてもドラムコア4と
接着剤10の接着点近傍部分に割れが発生したりしな
い。このとき、接着剤10が充填されることにより、空
隙部16が存在せず空気層がほとんどなくなるので、空
気に含有される水分等によって、巻線5が腐食し短絡等
が発生することも防止できる。
【0049】さらに、巻線5は端子7の巻線からげ部1
9にからげるので、端子7の実装部17に巻線5がから
げられることがなく、実装部17を実装基板に接続する
際に、巻線5が断線したり、巻線5が実装を困難にした
りすることがなく、接続信頼性の低下を防止できるとと
もに、端子板切欠部21から端子7の巻線からげ部19
が突出しているので、端子板6の径方向に対して、端子
板切欠部21の径寸法分だけ、リング部材11の外方へ
の巻線からげ部19の突出寸法を抑制でき、巻線5を巻
線からげ部19に電気的接続しつつ、小型化を図ること
ができる。
【0050】そして、ドラムコア4の中心部に穴8を設
けるとともに、端子板6の中心部に突起部9を設け、ド
ラムコア4の穴8に端子板6の突起部9を挿入している
ので、ドラムコア4に対して端子板6を的確に位置規制
することができる。
【0051】また、リング部材11に非連続部となるリ
ング切欠部14を設けているので、リング部材11を配
置する際、リング部材11のリング切欠部14を左右に
広げながらリング部材11をたわませ、ドラムコア4に
対してリング部材11を容易に嵌合でき、的確に位置規
制することができる。
【0052】特に、リング切欠部14の形状をT字形状
として、リング部材11の対向する両先端に凸部15を
形成しているが、リング部材11の対向する凸部15を
あらかじめ接続しておき、嵌合する際に、切断されるよ
うにしておけば、嵌合するまでの間にリング部材11の
リング切欠部14を不用意に広げてリング部材11の内
径を大きくし、嵌合を不能にしてしまうことを防止でき
る。
【0053】このとき、リング部材11の内径をドラム
コア4の上端鍔径および下端鍔径よりも小さくして、ド
ラムコア4の上端鍔2の外周面12および下端鍔3の外
周面12に接触するように配置しているので、リング部
材11はドラムコア4の上端鍔2の外周面12および下
端鍔3の外周面12に接触するので、的確に位置規制し
て巻軸部1に巻回した巻線5の保護ができる。
【0054】さらに、リング部材11の下面は端子7の
実装部17の下面よりも上方に配置し、リング部材11
のリング幅寸法(W1)をドラムコア4のコア長寸法
(W2)よりも大きくするとともに、ドラムコア4の上
下面よりも上下方向に突出させているので、実装基板等
に実装した際に、実装基板面にリング部材11の下面が
接触して、実装基板面に対する端子7の接続信頼性が低
下することを防止できるとともに、ドラムコア4の上端
鍔2や下端鍔3への接触等に対し、より的確な保護がで
きる。
【0055】このように本発明の一実施の形態によれ
ば、高周波帯域でのQ値特性を向上するとともに、ドラ
ムコア4に衝撃が加わった場合やドラムコア4およびリ
ング部材11の外形寸法が数mm程度(特に高さ寸法は
1mm以下)になるよう非常に小型化・薄型化を図った
場合でも、ドラムコア4に割れが生じにくく、衝撃信頼
性を向上することができる。
【0056】また、ドラムコア4やリング部材11が高
温状態になったとしても、ドラムコア4の線膨張係数よ
りもリング部材11の線膨張係数の方が大きいので、的
確にドラムコアの割れを抑制できる。
【0057】特に、リング部材11の材質を液晶ポリマ
ー系絶縁樹脂にするとともに、ドラムコア4の材質をN
i−Zn系フェライトコアにし、接着剤10の材質を熱
硬化型のエポキシ系絶縁樹脂としているので、より一
層、上記効果を得ることができる。
【0058】なお、本発明の一実施の形態では、接着剤
10として熱硬化型の絶縁樹脂を用いたが、その他の材
質の接着剤でもよく、弾性接着剤等を用いれば、衝撃を
接着剤自体も吸収でき、衝撃信頼性を一層向上できる。
【0059】また、本発明の一実施の形態では、ドラム
コア4の材質として、Ni−Zn系フェライトコアを用
いたが、Mg−Zn系フェライトコア等のその他の材質
のものでもよい。
【0060】
【発明の効果】このように本発明によれば、ドラムコア
の巻軸部の外周上に、リング部材を配置しているので、
実装・搬送時に外部応力を受け、ドラムコアに巻回した
巻線が損傷して断線等が生じることがない。
【0061】また、リング部材の材質を絶縁樹脂にする
とともに、リング部材はドラムコアに接着剤で接着して
いるので、ドラムコアおよびリング部材の外形寸法が数
mm程度(特に高さ寸法は1mm以下)になるように非
常に小型化・薄型化を図れ、仮にドラムコアに衝撃が加
わったとしても、その衝撃は接着剤を介してリング部材
で吸収され、ドラムコアに割れが生じにくい。
【0062】さらに、リング部材の材質を絶縁樹脂にし
ているので、高周波帯域でのQ値を向上させることもで
きるとともに、特に、ドラムコアの線膨張係数よりも大
きい線膨張係数を有した絶縁樹脂をリング部材の材質と
しているので、巻線と端子との電気的接続時に半田を用
いたり、熱硬化型の接着剤を用いたりして、ドラムコア
やリング部材が高温状態になったとしても、ドラムコア
の線膨張係数よりもリング部材の線膨張係数の方が大き
いので、ドラムコアに割れが生じにくい。
【0063】この結果、高周波帯域での特性を向上する
とともに、ドラムコアに衝撃が加わった場合や低背化を
図った場合でも、ドラムコアに割れが生じにくく、衝撃
信頼性を向上したチョークコイルを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるチョークコイル
の断面図
【図2】同チョークコイルの上面図
【図3】同チョークコイルの斜視図
【図4】同チョークコイルの正面図
【図5】同チョークコイルの下面図
【図6】同チョークコイルの使用状態の液晶駆動用のD
C−DC回路図
【図7】同チョークコイルの周波数−Q値の特性波形図
【図8】従来のチョークコイルの斜視図
【図9】同チョークコイルの使用状態の液晶駆動用のD
C−DC回路図
【図10】周波数−Q値の特性波形図
【符号の説明】
1 巻軸部 2 上端鍔 3 下端鍔 4 ドラムコア 5 巻線 6 端子板 7 端子 8 穴 9 突起部 10 接着剤 11 リング部材 12 外周面 13 内周面 14 リング切欠部 15 凸部 16 空隙部 17 実装部 18 連接部 19 巻線からげ部 20 コア切欠部 21 端子板切欠部 22 チョークコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 27/29 H01F 15/10 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻軸部の一端に上端鍔を有し、前記巻軸
    部の他端に下端鍔を有したドラムコアと、前記ドラムコ
    アの前記巻軸部に巻回した巻線と、前記下端鍔の下面に
    装着した端子板と、前記端子板に一部を埋設するととも
    に、前記巻線と電気的接続した端子とを備え、前記ドラ
    ムコアの前記巻軸部の外周上には、リング形状のリング
    部材を配置するとともに、前記リング部材と前記ドラム
    コアとを接着剤で接着しており、前記リング部材の材質
    を絶縁樹脂とするとともに、前記リング部材の線膨張係
    数を前記ドラムコアの線膨張係数よりも大きくしたチョ
    ークコイル。
  2. 【請求項2】 端子には、実装用の実装部と、前記実装
    部に連接した連接部と、前記連接部に連接するととも
    に、前記巻線と電気的接続をするための巻線からげ部と
    を設けており、前記連接部を前記端子板に埋設するとと
    もに、前記実装部と前記巻線からげ部とが互いに異なる
    方向に前記端子板から突出した請求項1記載のチョーク
    コイル。
  3. 【請求項3】 ドラムコアの下端鍔にコア切欠部を設け
    るとともに、前記コア切欠部に対向する端子板に端子板
    切欠部を設け、端子の巻線からげ部を前記端子板切欠部
    から突出させるとともに、前記端子板切欠部内で巻線と
    前記端子の巻線からげ部とを電気的接続した請求項1記
    載のチョークコイル。
  4. 【請求項4】 接着剤の材質を弾性接着剤とした請求項
    1記載のチョークコイル。
  5. 【請求項5】 接着剤はリング部材とドラムコアとで形
    成される空間部に充填した請求項1記載のチョークコイ
    ル。
  6. 【請求項6】 リング部材の材質を液晶ポリマー系絶縁
    樹脂にするとともに、ドラムコアの材質をNi−Zn系
    フェライトコアにし、接着剤の材質を熱硬化型のエポキ
    シ系絶縁樹脂とした請求項1記載のチョークコイル。
  7. 【請求項7】 ドラムコアの中心部に穴を設けるととも
    に、端子板の中心部に突起部を設け、前記ドラムコアの
    前記穴に前記端子板の前記突起部を挿入した請求項1記
    載のチョークコイル。
  8. 【請求項8】 ドラムコアの形状は、コア長寸法が0.
    7〜1.0mm、コア径寸法が4.0〜5.0mm、巻
    軸径寸法が0.1〜0.3mm、上端鍔の鍔厚寸法およ
    び下端鍔の鍔厚寸法が0.1〜0.3mmとした請求項
    1記載のチョークコイル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006032818A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Sumida Corporation コイル装置および巻線方法
JP2007173576A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Tdk Corp コイル部品及びコイル部品の製造方法
JP2011040599A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tdk Corp コイル部品の製造方法
JP2013162113A (ja) * 2012-02-09 2013-08-19 Fdk Corp 巻線部品

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