JP2002062318A - アシンメトリ検出回路及びその検出方法 - Google Patents
アシンメトリ検出回路及びその検出方法Info
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Abstract
確実な検出を実現でき、かつ電圧オフセットなどの影響
をほとんど受けることなく高精度のアシンメトリ検出を
実現できるアシンメトリ検出回路及びその検出方法を提
供する。 【解決手段】 キャパシタ140 によって入力信号Sinの
直流成分をカットオフし、交流成分を通過させ、当該交
流成分に定電圧源160 の定電圧V2 に応じてバイアス電
圧を加え、APLクランプ信号SACを生成する。コンパ
レータ170 は信号SACと定電圧V2 とを比較し、APL
値における信号SACのデューティ比を表すパルス電圧信
号VCMP を出力し、電圧/電流変換回路180 によって電
流信号ICを出力し、キャパシタ130 をチャージまたは
ディスチャージすることで、積分信号VC を生成し、フ
ィルタ120 によって積分信号VC の交流成分を除去し、
直流成分をアシンメトリ検出信号SASYMとして出力す
る。
Description
メトリを検出するアシンメトリ検出回路及びその検出方
法に関するものである。
流信号のアシンメトリを補正するために、まず入力信号
のアシンメトリを検出する必要がある。従来、交流信号
のアシンメトリの検出は、信号のバイアス電圧と信号振
幅の中間電位を比較することにで行われていた。図4
は、従来のアシンメトリ検出回路の一例を示している。
図示のように、このアシンメトリ検出回路200は、ピ
ークホールド回路210,220、中間電圧検出回路2
30及びアシンメトリ演算回路240によって構成され
ている。
inの上限値(正のピークレベルSPK1 )を保持し、ピー
クレベル220は、同じ入力信号Sinの下限値(負のピ
ークレベルSPK2 )を保持する。中間電圧検出回路23
0は、ピークホールド回路210と220によって求め
られた正のピークレベルSPK1 及び負のピークレベルS
PK2 に応じて、入力信号Sinの中間電圧を検出する。
示す波形を有すると仮定する。この入力信号Sinに対し
て、ピークホールド回路210は、その正のピークレベ
ルSPK1 を検出し、ピークホールド回路220は、その
負のピークレベルSPK2 を検出する。そして、中間電圧
検出回路230は、正及び負のピークレベルSPK1 とS
PK2 に基づき、入力信号Sinの中間電圧V2 を次式によ
って求め、中間電圧を示す信号SM をアシンメトリ演算
回路240に出力する。
号Sinの波形において、その正のピークレベルSPK1 と
負のピークレベルSPK2 の中間の電圧であり、図示のよ
うに、a=bが成立する電圧値である。
Sinのバイアス電圧V1 及びその中間電圧V2 に従っ
て、信号Sinのアシンメトリを計算する。交流信号のア
シンメトリは、交流信号のデューティ比が50%になる
直流電圧値に対する上下のピーク電圧の比として定義さ
れている。アシンメトリ演算回路240は、この定義に
従って、入力された入力信号Sinのバイアス電圧V1 及
び中間電圧検出回路230によって検出された中間電圧
V2 に基づいて、入力信号Sinのアシンメトリを計算す
ることができる。
来のアシンメトリ検出回路では、入力信号のアシンメト
リを求めるために、まず信号の正及び負のピークレベル
をピークホールド回路によって検出し、その結果に応じ
て信号振幅の中間電圧V1 を検出する。このため、正の
ピークホールド回路と負のピークホールド回路が必要と
なり、これらの回路のホールド特性によって求められた
中間電圧の精度が大きく左右される。
交流信号に印加されている電圧が明白な場合は問題がな
いが、途中の経路で信号のオフセットなどが発生してし
まうとバイアス電圧V1 の精度が低下する。例えば、バ
イアス電圧V1 と信号の振幅の中間電圧V2 とを比較す
る比較回路(図示せず、例えば、アシンメトリ演算回路
240の内部にある)までの経路で見ると中間電圧V2
を求めるためのピークホールド回路で発生するオフセッ
トにより、両者の精度は異なり、アシンメトリの検出精
度が低下していまうおそれがある。このようなアシンメ
トリの検出精度の低下を防ぐために、各回路に補正を入
れたり、各回路ブロックそれぞれの検出精度を上げなけ
ればならず、システムとしてより複雑になり、且つ測定
条件または信号レベルなどの変動に敏感で干渉に弱くな
るという不利益がある。
のであり、その目的は、回路構成が簡単で、信号レベル
に依存せず、確実な検出を実現でき、電圧オフセットな
どの影響をほとんど受けることなく高精度のアシンメト
リ検出を実現できるアシンメトリ検出回路及びその検出
方法を提供することにある。
め、本発明のアシンメトリ検出回路は、入力信号の交流
成分を出力する交流分離手段と、上記交流分離手段から
得られた交流信号に所定のバイアス電圧を加えるクラン
プ手段と、上記クランプ手段の出力と上記バイアス電圧
に応じた基準電圧とを比較し、当該比較結果に応じて上
記クランプ手段の出力信号のデューティ比に応じたパル
ス信号を出力する比較手段と、上記パルス信号を電流信
号に変換する電圧/電流変換手段と、上記電流信号を積
分し、積分信号を出力する積分手段と、上記積分信号の
交流成分を除去し、直流成分を出力するフィルタとを有
する。
離手段は、直流成分をカットオフするキャパシタによっ
て構成されている。
段は、上記電流信号によってチャージまたはディスチャ
ージされるキャパシタによって構成されている。
タは、例えば、ローパスフィルタからなる。
は、入力信号のアシンメトリを検出するアシンメトリ検
出方法であって、上記入力信号の直流成分をカットオフ
し、交流成分を出力するステップと、上記交流成分に所
定のバイアス電圧を加えて、当該バイアス電圧で上記入
力信号をクランプするステップと、上記クランプされた
信号と上記バイアス電圧に応じた基準電圧とを比較し、
当該比較結果に応じて上記クランプされた信号のデュー
ティ比を表すパルス信号を出力するステップと、上記パ
ルス信号を電流信号に変換するステップと、上記電流信
号を積分し、積分信号を出力するステップと、上記積分
信号の交流成分を除去し、直流成分を出力するステップ
とを有する。
検出回路の一実施形態を示す回路図である。図示のよう
に、本実施形態のアシンメトリ検出回路100は、デュ
ーティ比検出回路110、フィルタ120及びキャパシ
タ130(C2 )によって構成されている。
タ140(C1 )、抵抗素子150(R1 )、定電圧源
160(V2 )、比較器(コンパレータ)170及び電
圧/電流変換器(V/I変換器)180によって構成さ
れている。
シンメトリ検出回路の各部分の構成及び機能について説
明する。デューティ比検出回路110において、キャパ
シタ140は、入力信号Sinの直流成分をカットオフ
し、交流成分のみを通過させる。定電圧源160は、任
意の定電圧V2 を基準電圧として供給する。
電圧源160によって、入力信号Sinに対して、定電圧
V2 に応じたバイアス電圧をAPL(Average Picture
Level :平均画像レベル)値として与える。即ち、入力
信号Sinは定電圧V2 に従ってAPLクランプされる。
140を介してコンパレータ170の一方の入力端子T
in1 に入力される。抵抗素子150と定電圧源160が
コンパレータ170の入力端子Tin1 と基準電位(接地
電位)GNDとの間に直列接続されている。抵抗素子1
50と定電圧源160との接続中点がコンパレータ17
0の他方の入力端子Tin2 に接続されている。
Tin1 に、入力信号SinがAPLクランプされた信号S
ACが印加され、入力端子Tin2 に基準電圧として定電圧
V2が入力される。
圧V2 とを比較し、比較の結果に応じたパルス電圧信号
VCMP を出力する。コンパレータ170において、信号
SACの比較対象となる基準電圧はAPL値のため、これ
らの信号を比較した結果、APL値でのデューティ比に
応じた電圧パルスVCMP が出力される。
電圧信号を電流信号に変換する。即ち、電圧/電流変換
回路180によって、コンパレータ170によって出力
された電圧VCMP に応じた電流IC が出力される。
れる電流IC によってキャパシタ130がチャージまた
はディスチャージされる。これによって、出力電流IC
に応じて、キャパシタ130の端子から積分電圧VC が
得られる。
圧VC がフィルタ120に入力される。フィルタ120
は、例えば、ローパスフィルタによって構成されてい
る。当該ローパスフィルタによって、積分電圧VC に含
まれている交流信号成分が除去される。その結果、積分
電圧VC に含まれている直流成分が出力される。当該直
流成分は入力信号Sinのアシンメトリ検出結果SASYMと
して出力される。
つつ、本実施形態におけるアシンメトリ検出の原理につ
いて説明する。図2は、交流信号のアシンメトリの定義
を示す波形図である。交流信号のアシンメトリは、デュ
ーティ比が50%になる直流電圧値に対する上限のピー
ク値と下限のピーク値との比で定義されている。
圧V1 でクランプすると、デューティ比が50%になる
とする。このとき、電圧V1 に対して、信号Sinの上限
値、即ち正のピークレベルをA、下限値、即ち負のピー
クレベルをBとすると、信号SinのアシンメトリASY
Mは、次式によって求められる。
が0%というのは、上限値と下限値が等しく、A=Bの
場合である。即ち、アシンメトリASYMが0%の場
合、交流信号が完全に上下対称の形になる。
高さをピーク値(上限値もしくは下限値)とした三角形
について考える。この三角形の面積として、正側面積S
p 及び負側面積Sn をそれぞれ次のように求めることが
できる。
2 )に対して、面積Sp 及び面積Sn を示している。ア
シンメトリが0の場合、式(3)及び(4)に従って求
められたSp とSnは、次式を満足する。
(3)及び(4)に従って求められたSp とSn は、次
式を満足する。
ので、常に式(5)を満足させる直流電圧値である。ア
シンメトリが0以外のとき、AとBが等しくならず、A
PL値は、式(5)により、デューティ比が50%に等
しくなくなる。
なくても、交流信号のAPL値におけるデューティ比を
モニタすることによって、当該交流信号のアシンメトリ
を検出することができる。
アシンメトリ検出回路におけるアシンメトリ検出の動作
について説明する。まず、入力交流信号Sinがデューテ
ィ比検出回路110に入力される。デューティ比検出回
路110において、キャパシタ140によって入力信号
Sinの直流成分がカットオフされ、さらに、抵抗素子1
50及び定電圧源160によって、定電圧V2 にAPL
クランプされた信号SACが得られ、コンパレータ170
の入力端子Tin1 に入力される。コンパレータ170の
入力端子Tin2 に、比較基準電圧として定電圧V2 が入
力される。
Tin1 とTin2 に入力された信号が比較される。比較の
結果、APL値でのデューティ比を示す電圧パルスV
CMP が出力される。即ち、コンパレータ170の出力パ
ルス信号VCMP のパルス幅によって、入力信号SinがA
PL値に対するデューティ比が表される。
ルス信号VCMP が電圧/電流変換回路180に入力さ
れ、変換の結果、電圧パルス信号VCMP に応じた電流信
号ICが出力される。
チャージまたはディスチャージされる。即ち、電流信号
IC が積分され、積分信号として、電圧VC がキャパシ
タ130の端子から得られる。
交流成分が除去され、直流成分のみが出力される。この
出力信号は、入力信号Sinのアシンメトリを示してお
り、アシンメトリ検出信号SASYMとして出力される。
ば、簡単な回路を用いるだけで、入力信号のアシンメト
リを確実に検出することが可能である。また、デューテ
ィ比検出回路において、APL値を定電圧源によって与
え、入力信号SinをAPL値でクランプされた信号SAC
が生成され、さらにコンパレータ170によって信号S
ACと基準電圧である定電圧源の電圧V2 とが比較される
ので、デューティ比を正しく検出できる。電圧/電流変
換回路180によって、デューティ比検出結果が電流信
号IC に変換され、それに応じてキャパシタ130によ
って積分信号VCが求められ、積分信号の直流成分に応
じてアシンメトリを検出することができる。このため、
信号の変動による影響をほとんど受けず、アシンメトリ
を確実に検出することが可能である。さらに、回路構成
が極めて簡単で、例えば、比較回路170、電圧/電流
変換回路180、及びフィルタ120については、特に
限定したものを使用する必要がなく、既存のものを用い
ることができるので、アシンメトリ検出回路を含むシス
テムの開発及び製造コストを低く抑えることができる。
トリ検出回路及びその検出方法によれば、簡単な回路構
成によってアシンメトリを確実に検出でき、また、信号
の積分結果に基づきアシンメトリの検出結果が得られる
ので、検出結果が電圧信号として出力できるのみではな
く、入力信号のレベル変動に依存せず、確実な検出を実
現できる。さらに、本発明によれば、入力信号の直流オ
フセット及び信号処理回路において生じたオフセットの
影響をほとんど受けないため、アシンメトリの検出結果
として高い精度を保つことができる利点がある。
態を示す回路図である。
示す波形図である。
図である。
波形図である。
路、120…フィルタ、130…キャパシタ、140…
キャパシタ、150…抵抗素子、160…定電圧源、1
70…コンパレータ、180…電圧電流変換器、200
…従来のアシンメトリ検出回路、210…ピークホール
ド回路、220…ピークホールド回路、230…中間電
圧検出回路、240アシンメトリ演算回路、GND…接
地電位。
Claims (5)
- 【請求項1】入力信号の交流成分を出力する交流分離手
段と、 上記交流分離手段から得られた交流信号に所定のバイア
ス電圧を加えるクランプ手段と、 上記クランプ手段の出力と上記バイアス電圧に応じた基
準電圧とを比較し、当該比較結果に応じて上記クランプ
手段の出力信号のデューティ比に応じたパルス信号を出
力する比較手段と、 上記パルス信号を電流信号に変換する電圧/電流変換手
段と、 上記電流信号を積分し、積分信号を出力する積分手段
と、 上記積分信号の交流成分を除去し、直流成分を出力する
フィルタとを有するアシンメトリ検出回路。 - 【請求項2】上記交流分離手段は、直流成分をカットオ
フするキャパシタによって構成されている請求項1記載
のアシンメトリ検出回路。 - 【請求項3】上記積分手段は、上記電流信号によってチ
ャージまたはディスチャージされるキャパシタによって
構成されている請求項1記載のアシンメトリ検出回路。 - 【請求項4】上記フィルタは、ローパスフィルタからな
る請求項1記載のアシンメトリ検出回路。 - 【請求項5】入力信号のアシンメトリを検出するアシン
メトリ検出方法であって、 上記入力信号の直流成分をカットオフし、交流成分を出
力するステップと、 上記交流成分に所定のバイアス電圧を加えて、当該バイ
アス電圧で上記入力信号をクランプするステップと、 上記クランプされた信号と上記バイアス電圧に応じた基
準電圧とを比較し、当該比較結果に応じて上記クランプ
された信号のデューティ比を表すパルス信号を出力する
ステップと、 上記パルス信号を電流信号に変換するステップと、 上記電流信号を積分し、積分信号を出力するステップ
と、 上記積分信号の交流成分を除去し、直流成分を出力する
ステップとを有するアシンメトリ検出方法。
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