JP2002061892A - 異雰囲気下処理装置 - Google Patents

異雰囲気下処理装置

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JP2002061892A
JP2002061892A JP2000249254A JP2000249254A JP2002061892A JP 2002061892 A JP2002061892 A JP 2002061892A JP 2000249254 A JP2000249254 A JP 2000249254A JP 2000249254 A JP2000249254 A JP 2000249254A JP 2002061892 A JP2002061892 A JP 2002061892A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度が高く条件範囲を広くする。 【解決手段】 本体を内外2重筒とし、内筒を上方にず
らし、かつ内外筒の間隙を上下2区画に区分する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】密閉容器内の雰囲気の圧力、
温度、湿度等を変化させて、所定の条件下で物品の処理
や試験、検査等を行う処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置として高速加湿装置がある
が、従来のものは図4に示すように、円筒形の外筒の中
心軸とほぼ同軸に内筒が設けられていて処理領域を形成
している。その奥には送風装置と加熱装置が設けられて
いて、所定温度に加熱された気体が処理領域を通って前
面蓋に突き当たり、そこから内外筒の間隙を通って逆流
して送風装置の吸入側に流入する様になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の装置では、処
理領域の外壁を構成する内筒の外側を加熱された空気が
逆流するので処理領域が外気の温度に影響されることが
少ないが、加湿装置が下部の狭い場所にしか設置でき
ず、従って循環空気の大半はこの加湿装置を通ることが
無い為、これが性能上致命的欠陥となっている。この装
置では、まず加湿装置によって蒸気を発生させて器内圧
力を上昇させ、排気弁から蒸気と空気の混合気体を放出
し続けると、仕舞いには真空となって器内は蒸気だけで
充満される。そこで圧力と温度の調節によって相対湿度
を所定の数値にすることができ、空気の影響のない湿度
だけの効果による処理や試験を行うことができる。とこ
ろがその湿度の制御は加熱器入口側が飽和であるという
前提に立っていて、それを加熱することによって調節し
ている。然るに前述の通り加湿装置を通過しない気体が
大量にあればその飽和という前提が崩れてしまうから、
従来の装置は原理的に精度を向上させることができない
ものなのである。更に図5に示す従来形の温度湿度制御
範囲から判る様に低圧と低湿度側には原理的に達成し得
ない領域があることが判る。
【0004】
【課題を解決するための手段】密閉容器内の圧力、温
度、湿度等を調整して処理を行う装置であって、密閉容
器を形成する外筒と、処理領域を形成する内筒とを有
し、該外筒と該内筒の間の間隙を上部は狭く、下部は広
く形成し、該間隙を上下2区画に分割し、該上部間隙内
は該処理領域内と同一方向の流体流を生じ、該下部間隙
内は該処理領域内と反対方向の流体流を生じるように構
成する。
【0005】
【発明の実施の形態】図1に本発明の1実施例を示す。
この実施例では気体を流体として使用している。円筒状
の外筒1と前面扉2で密閉容器を構成しており、その内
側に内筒3が上方にずれた位置に装備されていて、その
中が処理領域となっている。その奥の後部には送風装置
14と気体加熱装置15があって、その気体入口側に気
体吸入室7があり該気体加熱装置15と下部間隙6とに
のみ連通している。そして該気体吸入室7の下部から、
下部間隙6にわたって気体冷却装置10が設けられてお
り、下部間隙6下部に設けられた加湿装置8との間を仕
切壁11によって隔離されている。該内筒3の後部には
該上部間隙5に連通する開口部4が設けられている。こ
の装置によれば該加湿装置8によって加湿された気体が
該気体冷却装置10によって冷却されて飽和状態となる
から該気体加熱装置15によって所定温度迄加熱すれば
所定の温度、湿度の気体を処理領域に送気することがで
きる。そして該気体冷却装置10を有することから、処
理領域の気体条件を自由に選択でき、従来技術のような
制限はない。従来技術では気体冷却装置を設けるスペー
スが無い為、実施不能であった。該加湿装置8は該下部
間隙6が広く構成されている為保水容量を大きくするこ
とができて温度条件即ち蒸発量が安定しており、更に該
気体冷却装置10との間に該仕切壁11がある為その温
度影響は少なく、また該仕切壁11には上部に通気孔1
2があって発生した蒸気が流出するようになっているの
で使用上の問題はない。また該仕切壁11の前端部が下
方に屈折している為該気体冷却装置10によって該加湿
装置8の保水の一部が低温となることがあっても、蒸発
をする表面温度は影響されないから、加湿能力に影響は
ない。
【0006】該送風装置14は器外に設けられた原動機
によって永久磁石接手17を介して該外筒1の外壁を隔
てて駆動されるが、その装備位置が上方にずれている為
該外壁の最も突出または陥入した部分からずれているの
で前記永久磁石間の間隔が離れて、駆動力が減少してし
まう。そこで該永久磁石を設ける部分の該外壁を部分的
に垂直面に接するように変形させ、該永久磁石の間隔を
極小としている。
【0007】本発明の基本構成は内外2重筒となってい
る点では従来技術と類似しているが本発明では上部間隙
5を狭く、下部間隙6を広く構成し、しかも上下間隙を
別区画に分割しており、他の構成の効果として該上部間
隙5内は処理領域と同方向の気流を生じ、該下部間隙6
内はそれと逆流し、その逆流する気体は必ず該加湿装置
8と該気体冷却装置10を通過するから極めて精度の高
い処理や試験を行うことができる。器内圧力を低圧にす
る為に空気ポンプ18によって空気を放出することがで
きるが、これを送気もできるように構成すれば器内圧力
を上昇させたり、排気弁19を併用して急速な常温さら
しを行うこともできる。
【0008】本装置の保守点検の為に該内筒を含む内部
構造物を容易に抜き出すように構成することが望まし
く、更に該気体冷却装置10の配管接続部に市販の自動
着脱金物を装備すれば該気体冷却装置を挿入するだけで
配管が接続されるから、保守点検が容易となる。
【0009】上記説明は流体として気体を使用する場合
について説明したが、ほかの流体についても同様の技術
を利用することができる。
【0010】
【発明の効果】従来技術より広範囲の条件について使用
することができ、更にその条件の精度も向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本体縦断面
【図2】(a)はAA断面図 (b)はBB断面図
【図3】駆動部詳細
【図4】従来形装置
【図5】従来形の温度湿度制御範囲
【符号の説明】
1 外筒 2 前面扉 3 内筒 4 開口部 5 上部間隙 6 下部間隙 7 気体吸入室 8 加湿装置 9 水加熱装置 10 気体冷却装置 11 仕切壁 12 通気孔 13 循環口 14 送風装置 15 気体加熱装置 16 原動機 17 永久磁石接手 18 空気ポンプ 19 排気弁 20 止め弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内の圧力、温度、湿度等を調整
    して処理を行う装置であって、密閉容器を形成する外筒
    と、処理領域を形成する内筒とを有し、該外筒と該内筒
    の間の間隙を上部は狭く、下部は広く形成し、該間隙を
    上下2区画に分割し、該上部間隙内は該処理領域内と同
    一方向の流体流を生じ、該下部間隙内は該処理領域内と
    反対方向の流体流を生じるように構成したことを特徴と
    する異雰囲気下処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の異雰囲気下処理装置にお
    いて前記内筒の後端面附近の上部には前記上部間隙と連
    通する開口部を有し、該内筒の前端部には前記外筒及び
    前面扉との間に流体循環用間隙を形成することを特徴と
    する異雰囲気下処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の異雰囲気下処理
    装置において前記外筒の後部に送風装置及び気体加熱装
    置を有し、該外筒の後端面と前記内筒の後端面の間に気
    体吸入室を形成し、前記下部間隙内には加熱装置を装備
    した加湿装置を設け、該下部間隙から該気体吸入室にま
    たがって気体冷却装置を設け、該加湿装置と該気体冷却
    装置の間には仕切壁を設け、該仕切壁は後端部及び側部
    において該外筒に接続し、その前端部は下方に屈折し、
    その上部には通気孔を有することを特徴とする気体用異
    雰囲気下処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の異雰囲気下処理装置にお
    いて前記送風装置が前記外筒の後端面の外壁を隔てて向
    き合った磁石装置によって該外筒の外側に設けられた原
    動機によって駆動され、該磁石装置の装備位置が該外筒
    後端面の最も突出または陥入した位置より上部にあっ
    て、しかも該装備位置において該外筒の外壁の一部が垂
    直面に接する面を有することを特徴とする気体用異雰囲
    気下処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の異雰囲気下処理
    装置において前記前面扉を開放して前記内筒を引き出し
    た後または該内筒と同時に前記気体冷却装置を引き出す
    ことが可能であり、逆に該気体冷却装置を前記外筒内に
    挿入したときに該冷却装置の冷媒配管が同時に接続する
    ことを特徴とする気体用異雰囲気下処理装置。
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