JP2747220B2 - 生物育成装置 - Google Patents

生物育成装置

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JP2747220B2
JP2747220B2 JP6109759A JP10975994A JP2747220B2 JP 2747220 B2 JP2747220 B2 JP 2747220B2 JP 6109759 A JP6109759 A JP 6109759A JP 10975994 A JP10975994 A JP 10975994A JP 2747220 B2 JP2747220 B2 JP 2747220B2
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隆 吉野
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Air Humidification (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調整機により内部
空間の少なくとも温度が制御される育成室と、該育成室
内の空気を加湿する加湿器とを備えた生物育成装置に関
し、そのうち特に、植物の育種あるいは栽培など、農学
上の研究に利用される主として植物を対象とした生物育
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の生物育成装置では、植物の
育成に影響を与える環境要因のうち、光は自然光又は人
工光に依存されており、温度や湿度などは加湿器をも含
めた空気調整機により制御されていた。ここで空気調整
機は、植物を収納する育成箱の後部に装備され、育成箱
内の空気を恒温、恒湿に制御するためのものであり、育
成箱内を強制的に循環させる空気を冷却あるいは加熱し
たり、除湿あるいは加湿したりして、前記育成室内を目
的とする所定の環境条件に維持していた。
【0003】育成室内の空気を適宜加湿する加湿器は、
前記空気調整機の一要素として、又は空気調整機とは別
体として設けられており、かかる加湿器への給水は、水
道水などの原水が直接的に配管などを介してそのまま供
給されていた。なお、加湿器は大きく分けて、水を霧状
にして蒸発させ加湿する水噴霧式、濡れた加湿材に空気
を当て蒸発により加湿する気化式、及び蒸気を吹き出し
加湿する蒸気吹き出し式などに分類することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の生物育成装置では加湿器が水噴霧式や気化式な
どである場合、育成室内の乾球温度と加湿器への供給水
の温度との温度差が大きいと、以下のような問題点があ
った。
【0005】すなわち、供給水の温度が育成室内の乾球
温度より低い時には、加湿器の噴霧水により育成室内の
空気の熱が奪われて育成室内の温度が下がってしまい、
空気調整機による育成室内の温度制御が乱されて、温度
制御の精度が損なわれ、更には冷却減湿を招いてしま
い、育成室内の空気を所望の湿度まで加湿することがで
きず、加湿器による加湿効率も損なわれていた。
【0006】ところで、このような問題点を除去すべ
く、加湿器への供給水の経路などに加熱装置を別途設け
ることも考えられるが、かかる場合、加熱用電気ヒータ
ーや温度調節器、空焚防止器や、更には電食対策などの
装備も必要となり、相当の設置スペースが必要となると
共に、コスト高を招いてしまう。
【0007】一方、供給水の温度が育成室内の乾球温度
より高い時には、加湿器の噴霧水により育成室内の温度
が上昇してしまい、やはり空気調整機による育成室内の
温度制御が乱されて、温度制御の精度が損なわれてい
た。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、簡易かつ容易に加湿用供給水の温
度を育成室内の温度に近づけることができ、設置スペー
スやコストを抑えつつ、温度への影響の少ない最適な加
湿が可能であり、加湿効率や温度制御を向上させること
ができる実用価値の高い生物育成装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための請求項1に係る発明の要旨とするところは、空気
調整機(20)により内部空間の少なくとも温度が制御
される育成室(12)と、該育成室(12)内の空気を
加湿する加湿器(30)とを備えた生物育成装置(1
0)において、前記加湿器(30)に加湿用の水を供給
する給水管(40)の途中に、加湿用の供給水と前記育
成室(12)側の空気との熱交換を行なう熱交換器(5
0)を設けたことを特徴とする生物育成装置(10)に
存する。
【0010】また、請求項2に係る発明の要旨とすると
ころは、前記空気調整機(20)を前記育成室(12)
外に配設し、前記育成室(12)の壁面部(17)の一
端側に、育成室(12)側の空気を室外に排出する吸込
口(18)を開設する一方、前記壁面部(17)の他端
側に、前記空気調整機(20)により温度調整された空
気を育成室(12)内に導入する吹出口(19)を開設
し、前記吸込口(18)の傍らに前記熱交換器(50)
を配設する一方、前記吹出口(19)の傍らに前記加湿
器(30)を配設した生物育成装置(10)に存する。
【0011】また、請求項3に係る発明の要旨とすると
ころは、前記熱交換器(50)は、熱交換に際して専用
エネルギーを必要とせず、かつ前記加湿器(30)にお
ける必要な加湿量に見合った水の保有量を有するように
構成された生物育成装置(10)に存する。
【0012】更に、請求項4に係る発明の要旨とすると
ころは、前記熱交換器(50)より下流側に位置する前
記給水管(40)の途中から配管(43)を分岐させ、
該配管(43)の下流端口を前記育成室(12)内に導
き、該下流端口に給水栓(44)を設けた生物育成装置
(10)に存する。
【0013】
【作用】請求項1に係る生物育成装置(10)では、育
成室(12)内の空気を加湿するための水は、給水管
(40)によって加湿器(30)に供給されるが、かか
る供給水は給水管(40)の途中に設けられた熱交換器
(50)に導入される。そして、加湿用の供給水は、熱
交換器(50)にて育成室(12)側の空気と熱交換さ
れる。
【0014】すなわち、供給水の温度が育成室(12)
側の空気の温度より低い時は、育成室(12)側の空気
の熱が供給水に伝えられ、逆に供給水の温度の方が高い
時は、供給水の熱が育成室(12)側の空気に伝えら
れ、何れにせよ供給水の温度が育成室(12)側の空気
の温度に近づけられる。
【0015】それにより、育成室(12)側の空気の温
度と加湿器(30)への供給水の温度との差が極力縮ま
るため、従来の如く加湿器(30)により育成室(1
2)側の空気の熱が奪われて育成室(12)内の温度が
下がることはなく、従って冷却減湿を招くこともない。
また、加湿器(30)により育成室(12)内の温度が
上昇するような事態が生じることもなく、温度への影響
の少ない最適な加湿が可能となる。
【0016】請求項2に係る生物育成装置(10)で
は、前記育成室(12)の壁面部(17)の一端側に、
育成室(12)側の空気を室外に排出する吸込口(1
8)を開設し、該吸込口(18)の傍らに熱交換器(5
0)を配設したから、熱交換器(50)に育成室(1
2)側の空気を吹き当てることができ、該熱交換器(5
0)における加湿器(30)への供給水と育成室(1
2)側の空気との熱交換が迅速かつ円滑になされること
になる。
【0017】また、前記育成室(12)の壁面部(1
7)の他端側に、空気調整機(20)により温度調整さ
れた空気を育成室(12)内に導入する吹出口(19)
を開設し、該前記吸込口(18)の傍らに加湿器(3
0)を配設したから、温度制御の精度を損なうことな
く、確実かつ効率的に育成室(12)内の空気を加湿す
ることができる。
【0018】請求項3に係る生物育成装置(10)で
は、前記熱交換器(50)は、熱交換に際して専用エネ
ルギーを必要しないから、構成を簡易化することがで
き、設置スペースの増大やコスト高を招くことがない。
また、熱交換器(50)は、前記加湿器(30)におけ
る必要な加湿量に見合った水の保有量を有するから、育
成室(12)側の空気の温度に近づけられた供給水を安
定して加湿器(30)へ送ることができる。
【0019】請求項4に係る生物育成装置(10)で
は、前記熱交換器(50)より下流側に位置する前記給
水管(40)の途中から配管(43)を分岐させ、該配
管(43)の下流端口を前記育成室(12)内に導き、
該下流端口に給水栓(44)を設けたから、熱交換済の
供給水を必要に応じて育成室(12)内での使用に供す
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図1〜図4は本発明の一実施例を示している。図
1に示すように、本実施例に係る生物育成装置10は、
グロースキャビネットと称されるハウジング11の内部
が、育成調査などの実験の対象となる植物を収納する育
成室12を囲む試験箱13と、空気調整機20を設置し
た機械箱14とに区画されて成る。実験対象は植物に限
定されるものではなく、小動物にも適用される。
【0021】試験箱13の天井壁面部13aは断熱体な
どにより形成されており、その一部には植物が光合成を
行ない得るよう自然光を採光するガラス窓(図示せず)
が形成されている。なお、育成室12内の適所にハロゲ
ンランプなどの照明装置を設置してもよい。また、側壁
面部13bには、植物などを出し入れする外扉15が開
閉可能に設けられている。育成室12内の底部付近に
は、多数の通気孔が穿設された棚板13cが略水平に設
けられている。側壁面部13bの下端側には排気ダンパ
16aが設けられており、一方、機械箱14の側壁面部
14bの上端側には新鮮な空気を取り入れる吸気ダンパ
16bが設けられている。
【0022】試験箱13と機械箱14とを区画する仕切
壁面部17の上端側には、育成室12側の空気を機械箱
14側に排出する吸込口18が開設されている。一方、
仕切壁面部17の下端側には、機械箱14内に設置され
た空気調整機20により温度調整された空気を育成室1
2内に導入する吹出口19が開設されている。それによ
り、後述する空気調整機20の送風機23によって、加
熱機21などで温度調整された空気が吹出口19を通っ
て育成室12側に吹き出され、育成室12内を上昇した
後、吸込口18を通って再び試験箱13側に吸い込まれ
るよう設定されている。
【0023】機械箱14内の下部における吹出口19の
傍らには、該吹出口19から育成室12側へ吹き出す空
気を加湿する加湿器30が配設されている。かかる加湿
器30に加湿用の水を供給する給水管40は、機械箱1
4内の上部から下方へと延ばされており、その下流端4
2が加湿器30に接続されている。また、給水管40の
途中には、熱交換器50が機械箱14内の上部における
吸込口18の傍らに位置するよう設けられている。な
お、給水管40の上流端41は機械箱14外にある一般
の水道管などに接続されている。
【0024】熱交換器50は、給水管40を流れる加湿
用の供給水と育成室側の空気との熱交換を行なうもので
あり、吸込口18を通って機械箱14側に吸い込まれる
育成室12側の空気がちょうど吹き当たる位置に配され
ている。熱交換器50は、熱交換に際して専用エネルギ
ーを必要とせず、かつ加湿器30における必要な加湿量
に見合った水の保有量を有するように構成されている。
具体的に言えば熱交換器50の構造は、チューブ式、パ
イプ式、プレート式、あるいは貯水式等が知られてお
り、これらのうち適宜選択して用いればよい。
【0025】図2において一例を示して説明すれば、熱
交換器50は、第1タンク51と、第2タンク52と、
コア53とから構成されている。第1タンク51には、
給水管40の上流側に接続して水道水を導入する入口5
1aが設けられており、第2タンク52には、熱交換済
みの水を給水管40に注入する出口52aが設けられて
いる。コア53には、第1タンク51内の水を第2タン
ク52へ向けて流しつつ自然に熱交換を行なわせるチュ
ーブやフィンなどが密に設けられている。
【0026】また、図1に示すように、熱交換器50よ
り下流側に位置する給水管40の途中からは配管43が
分岐しており、該配管43の下流端口43aは育成室1
2内に導かれている。そして、配管43の下流端口43
aには給水栓44が設けられている。給水栓44は、そ
のハンドル44aを回すことにより供給水を適宜注水す
ことができるものである。
【0027】加湿器30は、育成室12内の空気を加湿
するものであり、例えば、図3(a)に一例を示す水噴
霧式のものや、図3(b)に一例を示す蒸気式のもの
や、或は図3(c)に一例を示す気化式のものなどがあ
り、これらのうち適宜選択して用いればよい。また、加
湿器30は、育成室12内の適所に配された湿度センサ
(図示せず)からの信号を入力するマイクロコンピュー
ターから成る制御手段(図示せず)の指示に基づき作動
し、育成室12内の湿度を予め定めた設定値に維持する
よう制御されている。
【0028】加湿器30の各方式の具体的構成は公知で
あり詳細な説明は省略するが、各方式の特徴を以下に簡
単に述べる。すなわち水噴霧式は、水を霧状にし空気中
で蒸発させ加湿するものであって、加湿により冷房の効
果もあり、小さい電力でも噴霧量は大きい。蒸気式は、
蒸気を吹き出し加湿するものであって、無菌でクリーン
な加湿ができ、高精度の加湿ができ、また空気の温度を
下げない。そして気化式は、濡れた加湿材に空気を当て
蒸発により加湿するものであって、緩やかな湿度変化と
なり低湿度を防止でき、またクリーンな加湿ができるも
のである。
【0029】図1に示すように、空気調整機20は、機
械箱14内の中央付近に配置された加熱機21と冷却機
22、それに送風機23を具備して成る。加熱機21
は、通電すると発熱する加熱コイルなどから構成され、
同種の育成装置などに広く用いられているものであり、
その構成は一般的であるので説明は省略する。
【0030】冷却機22は、コンプレッサ、コンデンサ
及び冷媒を流通させる冷却コイル管などから構成され、
前記加熱機21と同様に説明は省略する。また、加熱機
21及び冷却機22は、育成室12内の適所に配された
温度センサ(図示せず)からの信号を入力するマイクロ
コンピューターから成る制御手段(図示せず)の指示に
基づき作動し、育成室12内の温度を予め定めた設定温
度に維持するよう制御されている。
【0031】送風機23は、モーターとプロペラファン
などから構成されており、加熱機21や冷却機22側、
すなわち機械箱14内の下方へ向けて風を吹き出すよう
に設置されている。かかる送風機23が運転されると、
加熱機21などで温度調整された空気が吹出口19を通
って育成室12側に吹き出され、育成室12内を上昇し
た後、吸込口18を通って再び試験箱13側に吸い込ま
れる空気循環が構成される。なお、本実施例では空気調
整機20を、前述した加湿器30とは別体としたが、加
湿器30を含めて空気調整機20として構成してもかま
わない。
【0032】次に作用を説明する。図1に示すように、
育成室12内の空気を加湿するための水は、給水管40
によって加湿器30に供給されるが、かかる供給水は先
ず給水管40の途中に設けられた熱交換器50に導入さ
れる。そして、加湿用の供給水は、熱交換器50にて育
成室12側の空気と熱交換される。熱交換器50は吸込
口18の傍らに設置されており、熱交換器50に育成室
12側の空気がちょうど吹き当たるようになっているた
め、供給水が熱交換器50のコア53中のチューブなど
を通過する際、供給水と育成室12側の空気との熱交換
が迅速かつ円滑に行なわれる。
【0033】図2に示すように、本実施例に係る熱交換
器50は熱交換に際して専用エネルギーを必要しないた
め、構成を簡易化することができ、設置スペースの増大
やコスト高を招くことがない。また、熱交換器50はそ
の第1タンク51や第2タンク52に、加湿器30にお
ける必要な加湿量に見合った水の保有量を有するため、
熱交換された供給水を安定して加湿器30へ送ることが
できる。
【0034】熱交換器50での熱交換に際して、供給水
の温度が育成室12側の空気の温度より低い時は、育成
室12側の空気の熱が供給水に伝えられ、逆に供給水の
温度の方が高い時は、供給水の熱が育成室12側の空気
に伝えられ、何れにせよ供給水の温度が育成室12側の
空気の温度に近づけられる。それにより、育成室12側
の空気の温度と加湿器30への供給水の温度との差が極
力縮まるため、従来の如く加湿器30により育成室12
側の空気の熱が奪われて育成室12内の温度が下がるこ
とはなく、従って冷却減湿を招くこともない。また、加
湿器30により育成室12内の温度が上昇するような事
態が生じることもない。
【0035】すなわち、発明者らが実験調査した結果、
図4に示すように、乾球温度が25℃で相対湿度が50
%の育成室12側の空気(図中のDB点)を加湿する場
合、空気線図上における状態変化は直線L1 に示すよう
になり、湿球温度一定線の付近で加湿することができ
る。従って、育成室12側の空気の乾球温度への影響の
少ない最適な加湿が可能となり、空気調整機20による
温度制御の精度を向上させることができる。
【0036】一方、熱交換器50を有しない場合につい
て補足説明すれば、加湿器30に直接供給される水道水
の温度が例えば10℃の場合(図4中のtW )は、かか
る供給水の温度(10℃)が育成室12側の空気の乾球
温度(25℃)より相当低いため、空気線図上における
状態変化は直線L2 に示すようになり、冷却減湿が生じ
てしまう。また、給水を電気ヒータなどで40℃まで暖
めた場合、空気線図上における状態変化は直線L3 に示
すようになり、育成室12内の空気の乾球温度が上昇し
てしまう。従って、空気調整機20による育成室内の温
度制御が乱されて、温度制御の精度が損なわれてしま
う。
【0037】前述したように、熱交換器50によって育
成室12側の空気の温度に近づけられた供給水は加湿器
30により加湿に供され、加湿器30から発生した水霧
などは、空気調整機20により温度調整された空気と共
に、吹出口19から育成室12内に吹き出される。加湿
器30は、育成室12内の適所に配された湿度センサ
(図示せず)からの信号を入力するマイクロコンピュー
ターから成る制御手段(図示せず)の指示に基づき作動
し、育成室12内の湿度を予め定めた設定値に維持す
る。
【0038】育成室12側の空気の温度が、予め定めた
設定温度より低い場合は、前記制御手段からの指示に基
づき空気調整機20の加熱機21が適宜作動し、逆に育
成室12側の空気の温度が、予め定めた設定温度より高
い場合は、同じく制御手段からの指示に基づき空気調整
機20の冷却機22が適宜作動し、設定温度に近づけら
れた空気が送風機23の作動により育成室12内へ再び
送られる。すなわち、送風機23が運転されると、加熱
機21などで温度調整された空気が吹出口19を通って
育成室12側に吹き出され、育成室12内を上昇した
後、吸込口18を通って再び試験箱13側に吸い込まれ
て空気循環が構成される。
【0039】また、育成室12内で水を使用したい場合
には、該育成室12内に延設された配管43の給水栓4
4のハンドル44aを回せば、供給水を注水することが
できる。配管43は熱交換器50より下流側に位置する
給水管40の途中から分岐しており、従って、給水栓4
4から出る水は熱交換されたものであり、対象生物等や
育成室12内の温度への影響を心配する必要がない。
【0040】なお、前記実施例における熱交換器の配設
位置は、図示した位置に限定されるものではなく、育成
室側の空気と熱交換し得る場所であればよい。また、加
湿器の配設位置も、図示した位置に限定されるものでは
なく、例えば吹出口に程近い育成室内などに配設しても
かまわない。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る生物育成装置によれば、育
成室内の空気を加湿する加湿器を備え、該加湿器に加湿
用の水を供給する給水管の途中に、加湿用の供給水と育
成室側の空気との熱交換を行なう熱交換器を設けたか
ら、加湿器への供給水の温度が育成室側の空気の温度に
近づけられるため、加湿器により育成室側の空気の熱が
奪われて育成室内の温度が下がることはなく、従って冷
却減湿を招くこともないと共に、加湿器により育成室内
の温度が上昇するような事態が生じることもなく、温度
への影響の少ない最適な加湿が可能となり、高精度な温
湿度環境を実現することができる。
【0042】また、育成室の壁面部の一端側に育成室側
の空気を室外に排出する吸込口を開設し、該吸込口の傍
らに熱交換器を配設すれば、熱交換器に育成室側の空気
を吹き当てることができ、該熱交換器における加湿器へ
の供給水と育成室側の空気との熱交換を迅速かつ円滑に
促すことができる。また、育成室の壁面部の他端側に温
度調整された空気を育成室内に導入する吹出口を開設
し、該前記吸込口の傍らに加湿器を配設すれば、温度制
御の精度を損なうことなく、確実かつ効率的に育成室内
の空気を加湿することができる。
【0043】また、熱交換器を熱交換に際して専用エネ
ルギーを必要としない構成とすれば、簡易化することが
でき、設置スペースの増大やコスト高を招くことがな
い。また、熱交換器を加湿器における必要な加湿量に見
合った水の保有量を有するよう構成すれば、育成室側の
空気の温度に近づけられた供給水を安定して加湿器へ送
ることができる。
【0044】更に、熱交換器より下流側に位置する給水
管の途中から配管を分岐させ、該配管の下流端口を前記
育成室内に導き、該下流端口に給水栓を設ければ、熱交
換済の供給水を必要に応じて育成室内での使用に供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る生物育成装置を概略的
に示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る生物育成装置を構成す
る熱交換器を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例に係る生物育成装置を構成す
る加湿器の一例を示す概略図である。
【図4】本発明の一実施例に係る生物育成装置の作用を
説明するための空気線図である。
【符号の説明】
10…生物育成装置 12…育成室 13…試験箱 14…機械箱 18…吸込口 19…吹出口 20…空気調整機 21…加熱機 22…冷却機 23…送風機 30…加湿器 40…給水管 43…配管 44…給水栓 50…熱交換器

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気調整機により内部空間の少なくとも温
    度が制御される育成室と、該育成室内の空気を加湿する
    加湿器とを備えた生物育成装置において、 前記加湿器に加湿用の水を供給する給水管の途中に、加
    湿用の供給水と前記育成室側の空気との熱交換を行なう
    熱交換器を設けたことを特徴とする生物育成装置。
  2. 【請求項2】前記空気調整機を前記育成室外に配設し、 前記育成室の壁面部の一端側に、育成室側の空気を室外
    に排出する吸込口を開設する一方、前記壁面部の他端側
    に、前記空気調整機により温度調整された空気を育成室
    内に導入する吹出口を開設し、 前記吸込口の傍らに前記熱交換器を配設する一方、前記
    吹出口の傍らに前記加湿器を配設したことを特徴とする
    請求項1記載の生物育成装置。
  3. 【請求項3】前記熱交換器は、熱交換に際して専用エネ
    ルギーを必要とせず、かつ前記加湿器における必要な加
    湿量に見合った水の保有量を有するように構成されたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の生物育成装置。
  4. 【請求項4】前記熱交換器より下流側に位置する前記給
    水管の途中から配管を分岐させ、該配管の下流端口を前
    記育成室内に導き、該下流端口に給水栓を設けたことを
    特徴とする請求項1,2又は3記載の生物育成装置。
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