JPS5938131Y2 - 農産物除湿乾燥及び低温貯蔵箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は粒状又は球形農産物用除湿乾燥及び低温貯蔵箱
に関するものである。

本考案の目的は高さが高くかつ内部に取外し自在の棚を
設けた平型定置式通風乾燥箱内に粒状又は球形の農産物
を収容し、成る場合は除湿空気により貯蔵物を乾燥し、
成る場合は温度、湿度を適当に調整保持する貯蔵庫を提
供しようとするものである。

即ち角形箱の内部に無数の穴あき通気性パネルを複数段
に設け、その最下部を全面通風路とした粒状又は球形農
産物の乾燥箱に、送風管を用いて比較的高圧の送風機を
設けた空気調和装置に接続し、空気調和装置は送風機を
収容する送風部と、送風機の吸込口側に通風路として設
けられた空調部を隔てた反対側に動力部と、更に隣接し
て排熱部とに仕切られ、動力部には動力用エンジンと冷
凍機を設け、通風路としての空調部には蒸発器と凝縮器
及び加湿器を設備し、更に他の一区画排熱部には上記凝
縮器と切替え弁を介して切替え使用する排熱用凝縮器を
設置し、各回転機器はエンジンに連動して駆動させ送風
機の吸込口に対向する位置の動力部と通風路間仕切り壁
に送風機の吸込口面積に相当する大きさの開口部を設け
て開口部を設けて開口度を調節するダンパを取付け、更
に他の所定位置には外気吸込口及び排気口を設けて構成
したものである。

通風路（空調部）に設けられた蒸発器は、送風機の吸込
口に導入する空気の除湿作用と低温作用を行うものであ
り、これに続く凝縮器は同空気の加温作用を行うもので
あり、送風温度を加温するときに使用し、低温送風時に
は使用せず、切替え弁で他の排熱部に設けた凝縮器に切
替えて熱放出させる。

加温送風する場合に、上記凝縮器の加温だけでは不足す
る場合に動力部との隔壁の開口部をダンパで開閉調節し
て動力エンジンの放熱を導入し送風温度を高くすること
ができるものであり、低温の冷風から温熱風まで無段量
に調節された温度、湿度の空気を送風することができる
ようになしたものである。

低温除湿乾燥をする場合には、通風箱の上部の蓋を除去
し、低温貯蔵をなす場合には箱の上部に蓋をして風道に
より、送風機の吸込口に形成された風道に風を循環、還
流せしめ加湿して粒状又は球形農産物の低温貯蔵に使用
するような構造の農産物除湿乾燥及び低温貯蔵箱である
。

本考案による貯蔵箱はエンジンの駆動により高圧の送風
機を作動せしめると共に冷凍機を作動せしめ、更に風道
内と外に蒸発器、及び凝縮器をそれぞれ設置し、乾燥作
業の場合には、エンジンの余熱を利用しつつ、除湿空気
で乾燥作業を行い、温度の調節は作業時期の天候に応じ
て、送風機の吸込み口に対向した位置に風道を隔ててエ
ンジンと冷凍機室との通気孔に設けたダンパの操作によ
って行い、微少な温度調節は２ケの凝縮器を結合する切
替え弁によって行われ、低温貯蔵の場合には箱の上部に
蓋を設け、風道と送風機吸入口とを連結し、空気の循環
、還流により、除湿、又は加湿が行われ、その際エンジ
ン及び冷凍機室間に配設したダンパにより通気孔を遮断
し、２ケの凝縮器を切替える自動操作により貯蔵庫内の
温度は一定の低温に保つ事ができるようになっている。

本考案による装置は各種農産物に対し低温、除湿乾燥を
行うことができるので、全天候において良好なる乾燥結
果が得られる、穀類収穫の時期が早い場合には温度、湿
度共に高く保持するように、又各種農産物が腐敗し易い
時期には低温に切替え、湿度の調整が容易にできるので
極めて便利にして利用効果が大きいものである。

本考案の詳細を図示の実施例について説明する。

符号１は断熱通風除湿乾燥兼貯蔵箱の外枠を示す。

２は載置する目的物によって取外し自由の無数の穴あき
通風パネル棚を示し、３は上記外枠１が単なる通風乾燥
に用いられる場合、取外し可能な箱の上蓋、４は動力源
及び熱源としてエンジン７を用いて送風機及び冷凍機を
駆動する空気調和装置を示し、５は空調空気送風管をそ
れぞれ示す。

６は使用済み空気のもどり管、７は送風機８、冷凍機９
を駆動する各種のエンジン、１０は循環通風の場合の使
用済み空気もどり風道内蒸発器をそれぞれ示し、該蒸発
器１０は空気が循環しないように上蓋３か、またはもど
り管６が取外されて切替えられた場合、外部から吸入す
る新鮮空気を冷却除湿する作用をなす。

１１は該蒸発器１０の後方に並設した凝縮器であって、
該蒸発器１０により冷却除湿された空気を加熱し低湿度
の乾燥空気を発生させる作用をする。

１２は排熱用凝縮器を示し、乾燥作業を行う場合に用い
られる風道内凝縮器１１と切替え弁１４を介して連結さ
れている。

従って低温貯蔵の際にはこの凝縮器１２が作動して温度
の調節作用を行う。

１３は１ｏ、ｉｉの蒸発器及び凝縮器が配置された使用
済み空気の環流する通風路（空調部）を示し、場合によ
って新鮮な空気の取り入れ通風路として使用される。

１４は冷媒ガスコントロールバルブであって凝縮器１１
と１２の切替え弁であり、加熱を必要とする場合と冷却
を必要とする場合の温度の調節に使用する。

１５はエンジンが放出する熱を送風機８に導く開口部に
設けられた開口度調節用のダンパを示し、吸込み量を調
節するものであって通風路１３を隔てて送風機の吸込み
口と常時対向する位置に設置されである。

１６は装置の外枠を示し断熱材で作られる。

１７は外気の吸込み口、１８は排気口である。

１９は低温貯蔵の際に作動する加湿器を示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置全体の構造を示しかつ箱の断面を示した側
面図、第２図はエンジンが内蔵しである空調装置の主要
部を示した平面図、第３図は冷凍機の冷媒回路を示した
回線構成図である。 １・・・・・・断熱通風除湿乾燥兼貯蔵箱、２・・・・
・・無数の穴あき通風パネル棚、３・・・・・・箱の上
蓋、４・・・・・・エンジン内蔵の空気調和装置、５・
・・・・・空調空気送風管、６・・・・・・使用済み空
気もどり管、７・・・・・・エンジン、８・・・・・・
送風機、９・・・・・・冷凍機、１０・・・・・・使用
済み空気もどり風道内蒸発器、１１・・・・・・使用済
み空気もどり風道内凝縮器、１２・・・・・・排熱用凝
縮器、１３・・・・・・通風路、１４・・・・・・冷媒
ガスコントロールバルブ、１５・・・・・・エンジン発
生熱吸込量コントロールダンパ、１６・・・・・・装置
の外枠、１７・・・・・・外気吸込口、１８・・・・・
・排気口、１９・・・・・・加湿器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に複数段に無数の穴あきパネル棚を挿脱自在に装架
   し、その最下段の空間が風道を形成し上端枠に着脱可能
   な上蓋を設けた箱の上蓋と風道に夫々送気管接続口を設
   けた貯蔵箱と、送風部と空調部と動力部と排熱部等複数
   の小室に区分され、送風部に高圧送風機を設置し、動力
   部に動力用エンジンと冷凍機を設置し、排熱部に排熱用
   凝縮器とファンを設置して各回転機器をエンジンに連動
   させ、空調部に蒸発器と凝縮器及び加湿器を設置し、動
   力部と空調部との仕切壁に一部開口して開口度調節ダン
   パを設け、他の所定位置に外気吸込口及び排気口を設け
   て空気調和装置を構成し、送風管及び戻り空気管とで上
   記貯蔵箱に組合せ、温度、湿度を調節自在にしたことを
   特徴とする農産物除湿乾燥及び低温貯蔵箱。