JP2002060725A - ゲル粘着防止剤、これを用いた発泡スチロール処理用溶剤、及びこれを用いた発泡スチロールの処理方法 - Google Patents

ゲル粘着防止剤、これを用いた発泡スチロール処理用溶剤、及びこれを用いた発泡スチロールの処理方法

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JP2002060725A
JP2002060725A JP2000252155A JP2000252155A JP2002060725A JP 2002060725 A JP2002060725 A JP 2002060725A JP 2000252155 A JP2000252155 A JP 2000252155A JP 2000252155 A JP2000252155 A JP 2000252155A JP 2002060725 A JP2002060725 A JP 2002060725A
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styrofoam
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Kiyoya Sawa
喜代冶 澤
Yasukuni Ogawa
泰州 小川
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08J2325/02Homopolymers or copolymers of hydrocarbons
    • C08J2325/04Homopolymers or copolymers of styrene
    • C08J2325/06Polystyrene
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発泡スチロールをゼリー状ないしゲル状に処理
したスチロール樹脂の粘着性を低下させ、粘着性やベト
ツキを解消し、作業性及び取り扱い性を向上させ、省エ
ネルギーで簡便にスチロール樹脂を回収処理等すること
を可能にし得るゲル粘着防止剤、これを用いた発泡スチ
ロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの処
理方法を提供する。 【解決手段】 発泡スチロールをゼリー状ないしゲル状
に処理したスチロール樹脂の粘着性を低下させるための
化合物(例えば、オクタノール)であって、この化合物
は、有機概念図における無機性値が65以上の官能基を
少なくとも1種以上を一分子内に有するゲル粘着防止剤
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理容器内等で発泡ス
チロールと発泡スチロール処理用溶剤とを接触させるこ
とにより、この発泡スチロールを溶解ないしはゲル状に
してその体積を減少させる発泡スチロールの処理方法に
おいて、特に、従来の発泡スチロール処理用溶剤におい
てゼリー状ないしはゲル状に処理したスチロール樹脂
(ゲル)は、粘着性やベトツキを発現し、処理容器内の
壁面や作業現場などにおける床等に強固に粘着するた
め、処理容器内のゲルの移し変えや床等からの当該ゲル
の剥離が困難で、作業性が悪く、このゲルの回収作業や
処理容器の洗浄等の際に多大の労力を必要とするもので
あったが、本発明は、前記ゲルの粘着性を低下させるこ
とにより粘着性やベトツキを解消し、作業性や取り扱い
性を向上させ、省エネルギーで簡便にゲルを回収処理す
ることができるようにしたゲル粘着防止剤、これを用い
た発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチ
ロールの処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発泡スチロール(発泡ポリスチレン)
は、安定な化合物であり、しかも、単位体積当たりの重
量が非常に軽く(容積1立方メートルあたり約5〜20
kg)、成形性、保温・断熱性が良好である上、安価で
ある等の諸特性を有するため、容器、食器、飲料容器、
梱包材、緩衝材等の素材として多岐に亘って使用されて
いる。
【0003】そして、発泡スチロールは、前記のように
安価且つ軽量で、成形性に優れるなどの理由から、主に
使い捨てを目的として成形・製品化されることが多く、
現在では、毎年約40万トン以上もの発泡スチロールが
発泡スチロール製品として生産、使用され、その後、そ
のほとんどが廃棄物として処理されている。
【0004】しかしながら、このように廃棄された発泡
スチロールを処理するためには、以下に述べる種々の問
題がある。
【0005】即ち、この発泡スチロールの安定・軽量性
等の諸特性は、発泡スチロール製品として用いる場合に
は大きな利点であるが、一旦、発泡スチロール製品が廃
棄物となると、逆に、この特性が最大の問題となり、そ
の安定性のため生分解を受け難く、従って、廃棄処分の
際に埋め立て処分をした場合には、土壌中で分解される
ことなく半永久的に環境中に残存することとなり、環境
への悪影響が問題となる。
【0006】又、これらの廃材を焼却処理する場合に
は、発泡スチロール廃材の発熱量が高過ぎて、焼却炉の
炉内温度が高くなり過ぎる結果、焼却炉の炉材を傷め、
焼却炉の寿命を短くするばかりでなく、二酸化炭素の放
出に伴う地球温暖化等の環境悪化の原因となり、一方、
燃焼が不十分になると、一酸化炭素や発癌性物質等の有
害ガスの排出が問題となる。
【0007】更に、発泡スチロールは、その発泡・軽量
性のため至極嵩張る上、発泡スチロールの構造は強固で
相当の外圧をかけてもその内部の気泡を圧縮・放出する
ことができず、廃棄された発泡スチロールを回収する際
の輸送効率が悪くなり、輸送コストや処理コストが著し
く高くなるといった問題がある。
【0008】そこで、発泡スチロール廃材の体積を減少
させる方法として、発泡スチロールを溶解可能な液状媒
体に発泡スチロール廃材を接触させ、これにより、発泡
スチロール廃材を液状に溶解してその体積を減少させ
る、発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡ス
チロールの処理方法が提案されている(特開平2−17
48号公報、特開平5−59212号公報、特開平7−
113089号公報等)。
【0009】即ち、これらの方法は、発泡スチロールを
溶解可能な有機溶媒、例えば、芳香族化合物や、アセト
ンやメチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン等の有機
溶媒を単独で用いて、発泡スチロール廃材を液状に溶解
してその体積を減少させるものである。
【0010】しかしながら、発泡スチロールを溶解可能
な有機溶媒を単独で用いて、これに発泡スチロールを接
触して、液状に溶解するこれらの方法では、処理後の溶
液から発泡スチロールを単離するためのコストが大き
く、又、使用する有機溶媒1単位当たりの発泡スチロー
ルの溶解量が少なく、実用化できるものではなかった。
【0011】そこで、最近では、芳香族炭化水素等の発
泡スチロールを溶解可能な溶剤と、脂肪族炭化水素等の
発泡スチロールを溶解できない溶剤とを混合した液状媒
体を使用し、発泡スチロールを半固形状の膨潤状態、即
ち、ゼリー状ないしペースト状の樹脂(ゲル)としてそ
の体積を減少する、発泡スチロール処理用溶剤及びこれ
を用いた発泡スチロールの処理方法の研究・開発が主流
となっている(特開平9−40802号公報、特開平9
−157435号の公報等)。
【0012】即ち、このように構成することにより、省
エネルギーで短時間に発泡スチロール廃材を処理するこ
とができる上、処理後のスチロール樹脂の回収、再生が
容易となり、又、場所をとらず、しかも比較的廉価な溶
剤を用いることができるのである。
【0013】しかも、これらの発泡スチロール処理用溶
剤は、発泡スチロール処理用溶剤に脂肪族炭化水素等の
発泡スチロールを溶解できない溶剤を加えることによっ
て、当該処理用溶剤に対して、発泡スチロールに対する
持続的で安定した溶解性を付与したものであり、従来の
発泡スチロールを処理するための溶剤と比較して、溶剤
単位量当たり、著しく多量の発泡スチロールを処理する
ことができるものである。
【0014】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな発泡スチロール処理用溶剤を用いて発泡スチロール
を処理した場合、得られたゲルが、粘着性やベトツキを
発現し、処理容器内の壁面や底面、或いは作業現場等に
おける床等に強固に粘着し、これを取り除くための労力
が多大となるといった問題がある。
【0015】即ち、使用後の処理容器からゲルを取り除
き、このゲルを資源化すると共に、処理容器を再び使用
できる状態にするためには、処理容器内等の壁面や底面
に粘着した前記ゲルを人の手によってヘラのようなもの
で処理容器から完全に掻き出さなければならず、作業性
が極めて悪く、これにかかる人件費が嵩む上、多大の労
力が必要となる。
【0016】又、前記ゲルの一部が作業現場等の床等に
付着した場合、このゲルを完全に剥がし取ることが困難
であり、長期間にわたって床面上でベトベトの粘着性を
発現し続け、これに躓く等、これを放置することは作業
安全上好ましくない。
【0017】更に、このゲルを、廃棄場や再処理工場等
に運搬する際の詰め替えや流し込み、その他の作業等に
おいては、取り扱い性や作業性が著しく悪いなどの問題
もある。
【0018】このように、現在、発泡スチロールをゼリ
ー状ないしはゲル状にしてその体積を減少させる発泡ス
チロールの処理方法においては、得られたゲルが発現す
る粘着性が非常に問題となっており、この粘着性を低下
させて当該ゲルの取り扱い性や作業性を向上させたり、
処理容器内面や作業現場などの床面等に付着したゲルを
簡単に除去する方法等の開発が強く要求されいるのであ
り、従って、この問題を好適に改善しなければ、これら
の発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチ
ロールの処理方法を実用化することは事実上困難であっ
た。
【0019】このような技術的背景から、本発明者は、
発泡スチロールを処理して得られたゲルの粘着性を低下
させ、粘着性やベトツキを解消し、作業性や取り扱い性
を著しく向上させ、省エネルギーで簡便に当該ゲルを回
収、処理することを可能にするゲル粘着防止剤について
鋭意検討を重ねてきた。
【0020】そして、本発明者は、前記の要件を具備す
るゲル粘着防止剤を開発することを目的として、鋭意検
討を重ね、発泡スチロールを処理して得られたゲルの粘
着性を低下し得る粘着防止用化合物について調査及び検
討を繰り返した結果、水酸基やカルボキシル基等の有機
概念図における一定以上の無機性値の官能基を少なくと
も1種以上を一分子内に有する化合物が、ゲルの粘着性
を好適に低下させることができる、ゲル粘着防止剤とな
り得るとの知見を得た。
【0021】即ち、有機概念図における一定以上の無機
性値の官能基を少なくとも1種以上を一分子内に有する
粘着防止用化合物を、得られたゲルに施用することによ
り、当該ゲルの粘着性を著しく低下させ、これにより、
処理容器内面や作業現場等の床面に付着したゲルを簡単
に除去することができるとの知見を得た。
【0022】しかも、これらの有機概念図における一定
以上の無機性値の官能基を少なくとも1種以上を一分子
内に有する化合物は、得られたゲルに施用するだけのも
のではなく、発泡スチロールをゼリー状ないしゲル状に
してその体積を減少させる液状媒体に対して、前もって
直接添加することにより、処理後のゲルの粘着性を低下
することができるという性質を発現するとの知見も得
た。
【0023】本発明者は、この種、化合物がこのような
性質を発現する理由を正確に把握していないが、おそら
く、これらの有機概念図における一定以上の無機性値の
官能基は、いわゆる極性基であり、従って、この極性基
を少なくとも1種以上を一分子内に有する化合物は、ゲ
ルとの親和性に乏しく、当該ゲルの表面に吸着ないし遊
離され易く、このゲルの表面をゲル粘着防止剤が膜状に
覆うことになる結果、当該ゲルの粘着性を低下させてい
るのであろうと解される。
【0024】本発明は、前記知見に基づき完成されたも
のであって、即ち、発泡スチロールを処理して得られた
ゲルの粘着性を低下させることができる結果、粘着性や
ベトツキを解消し、作業性や取り扱い性を向上させるこ
とができる上、省エネルギーで簡便にスチロール樹脂を
回収、処理することを可能にし得るゲル粘着防止剤、こ
れを用いた発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた
発泡スチロールの処理方法を提供することを目的とす
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明におけるゲル粘着
防止剤は、前記目的を達成するために、発泡スチロール
がゼリー状ないしゲル状に処理されたスチロール樹脂
(以下、これを単にゲルという。)の粘着性を低下させ
るためのゲルの粘着防止用化合物であって、このゲルの
粘着防止用化合物は、有機概念図における無機性値が6
5以上の官能基を少なくとも1種以上を一分子内に有す
るものを主成分とすることを特徴とする、との技術的手
段を採用したものである。
【0026】まず、本発明に係るゲル粘着防止剤につい
て詳細に説明する前に、発泡スチロールをゼリー状ない
しゲル状に処理する液状媒体である、発泡スチロール処
理用溶剤について説明する。
【0027】即ち、「発泡スチロールをゼリー状ないし
ゲル状処理する」とは、発泡スチロールを液状媒体(溶
剤)に接触させることにより、発泡スチロールの内部に
含まれる気泡を除去し、ゼリー状(ペースト状)ないし
はゲル状(半固形状)に凝集して発泡スチロールの体積
を減少させることをいう。
【0028】そして、発泡スチロールをゼリー状ないし
ゲル状に処理するための液状媒体としては、特に限定さ
れるものではなく、一般的には、発泡スチロールを溶解
可能な溶剤、或いは発泡スチロールを溶解可能な溶剤
と、発泡スチロールを溶解することができない溶剤とを
混合した液状媒体を主成分とする発泡スチロール処理用
溶剤を挙げることができる。
【0029】更に詳しくは、発泡スチロールを溶解可能
な溶剤としては、単独で発泡スチロールを溶解し得るも
のであれば特に限定されるものではなく、既知の発泡ス
チロールを溶解可能な溶剤を用いることができるもので
あるが、具体的には、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レン及びエチルベンゼン等の芳香族化合物、酢酸エチ
ル、酪酸エチル、ラウリン酸エチル及びアジピン酸エチ
ル等のエステル系化合物、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン及びオクタノン等のケトン
類、ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル及びエチ
レングリコールジエチルエーテル等のエーテル系化合物
及びリモネン、ピネン及びテルピネン等のテルペン系化
合物等を挙げることができる。
【0030】又、一般的に、発泡スチロールを溶解する
ことができない溶剤としては、既知の脂肪族炭化水素を
挙げることができるのであり、具体的には、ヘキサン
類、ヘプタン類、オクタン類、ノナン類、デカン類、ウ
ンデカン類、ドデカン類、トリデカン類、テトラデカン
類、ペンタデカン類、ヘキサデカン類、ヘプタデカン
類、オクタデカン類等の炭素数が6〜18の直鎖或いは
側鎖の脂肪族炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素或いはこ
れらの異性体を挙げることができる。
【0031】勿論、前記の溶剤をそれぞれ一種ないしは
二種以上選択し、混合して用いても良く、又、混合した
液状媒体が、少なくとも1気圧、15℃程度の条件下に
おいて液状となるものであれば、更に好適に使用するこ
とができる。
【0032】ところで、発泡スチロールを溶解できない
溶剤としては、脂肪族炭化水素以外にも、低級アルコー
ル化合物も挙げることができるが、実用上、低級アルコ
ール化合物はその使用に制限があり、前記列記した脂肪
族炭化水素から選ばれた少なくとも一種以上を使用する
ことが最も一般的である。
【0033】この理由としては、低級アルコール化合物
は、その分子構造中に親水基(−OH)を有するため、
水と相溶し易く、従って、これらのアルコール化合物を
多量に添加した発泡スチロール処理用溶剤は、耐水性に
劣り、水と接触することによって容易に発泡スチロール
に対する溶解力(活性)を喪失するからである。
【0034】又、アルコール化合物は、脂肪族炭化水素
と比較して、比重が大きく、このため、これらのアルコ
ール化合物を多量に使用した場合、ゲルは速やかに発泡
スチロール処理用溶剤の底部に沈降することができず、
ゲルが当該処理用溶剤の表面に浮いてあたかも蓋を形成
した状態となる結果、連続的に発泡スチロールを発泡ス
チロール処理用溶剤内に押し込んで処理できなくなるの
である。
【0035】従って、現在、実用面から、一般的に発泡
スチロールを溶解できない溶剤として、アルコール化合
物などを用いる場合は全くと言っていいほどなく、前記
列記した脂肪族炭化水素から選ばれた少なくとも一種以
上が好適に使用されている。
【0036】この脂肪族炭化水素の好適な市販品の例と
しては、日本石油化学工業(株)社製のノルマルパラフ
ィンSL、ノルマルパラフィンL、ノルマルパラフィン
M又はノルマルパラフィンHや同社製のイソパラフィン
であるアイソゾール300,アイソゾール400等が挙
げられる。
【0037】又、不飽和脂肪族炭化水素の好適な市販品
の例としては、同社製のオレフィンであるドデセン、5
6Nポリマー、ハイマスポリマー等が挙げられる。
【0038】普通、発泡スチロールを溶解可能な溶剤と
発泡スチロールを溶解できない溶剤との配合割合として
は、発泡スチロールを溶解可能な溶剤として選択された
ものの種類や、発泡スチロールを溶解できない溶剤とし
て選択されたものの種類によって、適宜決定されるもの
であり、一概に特定されるものではないが、一般的に
は、前記発泡スチロール処理用溶剤全体において、発泡
スチロールを溶解できない溶剤の配合割合が20〜80
重量%の範囲のものが好ましく、更に30〜60重量%
の範囲のものが好ましい。
【0039】即ち、発泡スチロール処理用溶剤におい
て、発泡スチロールを溶解できない溶剤の配合割合が2
0重量%未満では、発泡スチロールが当該処理用溶剤中
に液状に溶解し、ゼリー状ないしゲル状に処理できない
場合が多く、一方、この割合が80重量%を超えると、
この発泡スチロール処理用溶剤の初期の溶解スピードが
遅くなり実用的ではなくなり、いずれの場合も好ましく
ない。
【0040】そして、本発明は、前記した如きの発泡ス
チロール処理用剤を発泡スチロールに接触させ、発泡ス
チロールを処理する発泡スチロールの処理方法におい
て、生成したゲルの粘着性を低下させ、当該ゲルの作業
性や取り扱い性を向上させるためのものである。
【0041】以下、本発明を詳細に説明する。
【0042】本発明に係るゲル粘着防止剤においては、
前記目的を達成するために、発泡スチロールがゼリー状
ないしゲル状に処理されたスチロール樹脂(以下、これ
を単にゲルという。)の粘着性を低下させるためのゲル
の粘着防止用化合物であって、このゲルの粘着防止用化
合物は、有機概念図における無機性値が65以上の官能
基を少なくとも1種以上を一分子内に有するものを主成
分とすることを特徴とするものである。
【0043】ここで、「有機概念図」とは、一般的な有
機化合物の有機性や無機性を二次元図上に表現したもの
であり、その有機性及び無機性により表された位置は化
合物の物性、特に、静電性又は極性を表示している。
【0044】即ち、有機性のみを持つ化合物は炭化水素
であり、一方、無機性のみを持つ化合物を水として、石
油エーテルと水を溶媒として用い、石油エーテルと水、
つまり有機性と無機性の両極端の溶媒に、有機化合物が
どれくらい溶けて分配されるかを調べ、又沸点への影響
力から、諸種の官能基或いは原子団の無機性値が、水酸
基(−OH)の無機性値を100として見積もられたも
のである(参照:「有機化合物分離法」、第1版、株式
会社裳華房発行、第1〜18頁、1990年6月15日
発行)。
【0045】そして、本発明に係るゲル粘着防止剤とし
ては、ゲルの粘着防止用化合物が、有機概念図における
無機性値が65以上の官能基を少なくとも1種以上を一
分子内に有するものを主成分とするものであり、この粘
着防止用化合物が、好適にゲルの粘着性を低下させるこ
とができるのである。ここにおいて、「主成分とする」
とは、ゲルの粘着防止用化合物が、有機概念図における
無機性値が65以上の官能基を少なくとも1種以上を一
分子内に有するもののみからなるものの他、他の成分、
例えば芳香族や脂肪族の炭化水素、特に、脂肪族の炭化
水素を50重量%以下の範囲で使用しても良いの意味で
ある。
【0046】この無機性値が65以上の官能基をその分
子内に全く有さない化合物では、ゲルの粘着性を低下さ
せることができないばかりか、逆に、当該ゲルの粘着性
を増加させるため好ましくない。
【0047】逆に、この無機性値が65以上の官能基を
一分子内に少なくとも1種以上を有する化合物にあって
は、分子内に存在するその他の官能基にかかわらず、ゲ
ルの粘着性を低下させることができるのである。
【0048】従って、本発明に係るゲル粘着防止剤とし
ては、有機概念図における無機性値が65以上の官能基
を少なくとも1種以上を一分子内に有する化合物が好ま
しく、中でも、入手の容易さや化合物の安定性等、又、
スチロール樹脂に対する粘着防止効果及び、スチロール
樹脂や発泡スチロール処理用溶剤との相溶性や相性を鑑
みて、無機性値が70〜250程度の範囲のものが好ま
しく、更に、無機性値が70〜200程度のものが特に
好ましい。
【0049】一般的には、本発明に係るゲル粘着防止剤
としては、例えば、水酸基(−OH、無機性値10
0)、アルデヒド基(−COOH、無機性値150)、
及びアミノ基(−NH2、−NHR、及び−NR2、無
機性値70)から選ばれた官能基を少なくとも1種以上
を一分子内に有する化合物が好ましいのである。
【0050】具体的には、例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコ
ール、ペンチルアルコール、へキシルアルコール、へプ
チルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコー
ル及びデシルアルコール、ラウリルアルコール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類
や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロ
ン酸、カプリル酸、カプロン酸、ラウリン酸、オレイン
酸、リノール酸、リシノール酸、やし油脂肪酸、ひまし
油脂肪酸等の脂肪酸類、ジ−n−プロピルアミン、トリ
−n−プロピルアミン、シクロヘキシルアミン、エチレ
ンジアミン、テトラメチレンジアミン等のアミン類を挙
げることができるのであり、その他、γ−アミノ酪酸、
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等を挙げることができるのであり、勿論これら
の化合物の異性体も好適に用いることができるのであ
り、又、これらの化合物から選ばれた少なくとも1種以
上を混合して用いることもできる。
【0051】なかでも、本発明に係るゲル粘着防止剤と
しては、凝固点が、1気圧下で5℃以下であるものが好
ましい。
【0052】この理由としては、凝固点が1気圧で5℃
以上を超えると、低温条件下(例えば、冬季や寒冷地)
においての使用が制限されるため好ましくないからであ
る。
【0053】従って、本発明に係るゲル粘着防止剤とし
ては、前記列記したような化合物の中から凝固点が、1
気圧で5℃以下のものを選択して用いることが好ましい
のであるが、この場合、直鎖化合物よりも、分子内で枝
分かれ構造を有する化合物の方が、比較的低温条件下に
おいても凝固し難いので、このような化合物(側鎖化合
物)を選択して用いることが特に好ましい。
【0054】本発明に係る発泡スチロールの処理方法に
おいては、前記目的を達成するために、本発明に係るゲ
ル粘着防止剤を、ゼリー状ないしはゲル状に処理された
後のスチロール樹脂(ゲル)に施用してその粘着性を低
下させるものであり、即ち、処理容器内に粘着したゲル
や作業現場等の床面等に粘着したゲルに散布したり、浸
漬したり、投与したりして使用するものであり、この結
果、ゲルの粘着性を好適に低下させて当該ゲルの作業性
や取り扱い性を著しく向上させることができるのであ
る。
【0055】ところで、本発明に係るゲル粘着防止剤
は、このようにゲルに対して施用することにより、その
粘着性を低下することもできるが、前記した発泡スチロ
ールをゼリー状ないしゲル状にしてその体積を減少させ
る液状媒体(発泡スチロール処理用溶剤)に前もって直
接添加することにより、生成するゼリー状ないしゲル状
のスチロール樹脂の粘着性を初めから発現させないよう
にすることもできるのである。
【0056】即ち、既知の発泡スチロール処理用溶剤に
対して、本発明のゲル粘着防止剤を予め添加することに
より、粘着性をほとんど発現しないゲルを生成する発泡
スチロール処理用溶剤となるのである。
【0057】本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤に
おいて、ゲル粘着防止剤の配合割合としては、発泡スチ
ロール処理用溶剤としての液状媒体や使用されるゲル粘
着防止剤の種類などによって適宜決定されるものであ
り、特に限定されるものではないが、一般的には、当該
処理用溶剤全体中の0.5〜20重量%程度の範囲が好
ましく、更に、0.75〜15重量%程度の範囲が好ま
しく、特に、1〜12.5重量%程度の範囲が最も好ま
しい。
【0058】本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤に
おいて、当該処理用溶剤中におけるゲル粘着防止剤の配
合割合が0.5重量%未満では、少なすぎてゲルの粘着
防止の効果が乏しく、配合する意味がなく、一方、20
重量%を超えると、発泡スチロール処理用溶剤の耐水性
を損ねたり、発泡スチロール処理用溶剤の発泡スチロー
ルに対する溶解力(活性)を損ねる恐れがあるため好ま
しくない。
【0059】本発明に係る発泡スチロールの処理方法に
おいては、本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤を用
いて、発泡スチロールをゼリー状ないしはゲル状にして
その体積を減少させる発泡スチロールの処理方法におい
て、前記目的を達成するために、前述のゲル粘着防止剤
を発泡スチロール処理用溶剤に配合して、発泡スチロー
ルを処理するものであり、この結果、ゼリー状ないしゲ
ル状に処理されたスチロール樹脂の粘着性を初めから好
適に低下させるものであり、当該スチロール樹脂の作業
性や取り扱い性を著しく向上させることができるのであ
る。
【0060】
【作用】本発明に係るゲル粘着防止剤は、ゼリー状ない
しはゲル状に処理された発泡スチロール樹脂(ゲル)の
粘着性を低下させるためのゲルの粘着防止用化合物であ
り、このゲルの粘着防止用化合物は、有機概念図におけ
る無機性値が65以上の官能基を少なくとも1種以上を
一分子内に有するものであることを特徴とするものであ
り、ゲルの粘着性を低下させることにより粘着性やベト
ツキを解消し、作業性や取り扱い性を向上させたり、省
エネルギーで簡便にゲルを回収、処理することが可能と
なるなど、極めて優れた作用を有するのである。
【0061】即ち、本発明に係るゲル粘着防止剤は、有
機概念図における無機性値が65以上の官能基を少なく
とも1種以上を一分子内に有するものであることを特徴
とするものであり、このゲル粘着防止剤をゲルに施用す
ることにより、このゲルの粘着性を著しく低下させるこ
とができる結果、処理容器内や作業現場等の床面に付着
した発泡スチロール樹脂を簡単に除去することができる
結果、取り扱い性や作業性を著しく向上させる作用を有
するのである。
【0062】又、本発明に係るゲル粘着防止剤を用い
て、ゲルの粘着性を低下させる発泡スチロールの処理方
法は、当該ゲル粘着防止剤を、処理容器内面に粘着した
ゲルや作業現場などの床面等に粘着したゲルに散布した
り、浸漬したり、投与したりして使用するものであり、
この結果、ゲルの粘着性を低下させ、当該ゲルの作業性
や取り扱い性を向上させることができる作用を有するの
である。
【0063】更に、本発明に係るゲル粘着防止剤を添加
してなる液状媒体である発泡スチロール処理用溶剤は、
当該ゲル粘着防止剤を発泡スチロール処理用溶剤に配合
したものであり、この発泡スチロール処理用溶剤は、処
理後のゲルの粘着性を初めから低下させることができる
のであり、当該ゲルの作業性や取り扱い性を著しく向上
させることができる作用を有するのである。
【0064】加えて、本発明に係るゲル粘着防止剤を添
加してなる発泡スチロール処理用溶剤を用いて、発泡ス
チロールをゼリー状ないしゲル状にしてその体積を減少
する発泡スチロールの処理方法は、当該ゲル粘着防止剤
を液状媒体に配合した発泡スチロール処理用溶剤を用い
て、発泡スチロールを処理するものであり、この結果、
ゲルの粘着性を初めから著しく低下させることができる
結果、当該ゲルの作業性や取り扱い性を著しく向上させ
ることができる作用を有するのである。
【0065】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0066】実施例1 発泡スチロール処理用溶剤として、キシレン45重量%
と日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンL50
重量%とを加えた液状媒体に、ゲル粘着防止剤としての
オクタノールを5重量%添加したものを均一に攪拌し
て、本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0067】実施例2 発泡スチロール処理用溶剤として、リモネン50重量%
と日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンSL4
0重量%とを加えた液状媒体に、ゲル粘着防止剤として
のラウリルアルコール10重量%添加したものを均一に
攪拌して、本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0068】実施例3 発泡スチロール処理用溶剤として、2−オクタノン52
重量%と日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィン
M50重量%とを加えた液状媒体に、ゲル粘着防止剤と
してのやし油脂肪酸を8重量%添加したものを均一に攪
拌して、本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0069】実施例4 発泡スチロール処理用溶剤として、エチレングリコール
ジエチルエーテル50重量%と日本石油化学(株)社製
のノルマルパラフィンL45重量%とを加えた液状媒体
に、ゲル粘着防止剤としての2,4−ジメチルヘキサノ
ールを5重量%添加したものを均一に攪拌して、本発明
の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0070】
【比較例】比較例1 比較例として、キシレン45重量%と日本石油化学
(株)社製のノルマルパラフィンL55重量%とを加え
たものを均一に攪拌した液状媒体を用いた。
【0071】比較例2 比較例として、リモネン50重量%と日本石油化学
(株)社製のノルマルパラフィンSL50重量%とを加
えたものを均一に攪拌した液状媒体を用いた。
【0072】比較例3 比較例として、2−オクタノン52重量%と日本石油化
学(株)社製のノルマルパラフィンM58重量%とを加
えたものを均一に攪拌した液状媒体を用いた。
【0073】比較例4 比較例として、エチレングリコールジエチルエーテル5
0重量%と日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィ
ンL50重量%とを加えたものを均一に攪拌した液状媒
体を用いた。
【0074】前記実施例1〜4の発泡スチロール処理用
溶剤及び比較例1〜4の発泡スチロール処理用溶剤をそ
れぞれガラス製のビーカー及びステンレス性の容器に1
00gずつ採取し、これに発泡スチロールを80g投入
することによって生成したゲルの粘着性について比較試
験した。
【0075】なお、比較試験の方法は、発泡スチロール
を投入し終わったそれぞれのサンプルにおけるビーカー
及びステンレス容器を逆さまにひっくり返して、ゲルの
各容器に対する粘着状態を観察することにより行った。
【0076】その結果、各実施例の発泡スチロール処理
用溶剤によるものは、ビーカー及びステンレス容器のど
ちらにおいても、容器をひっくり返した後、速やかに、
生成したゲルが容器の形を維持したまま落下し、跡形も
なく容器から脱離することが観察され、このことより、
本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤によってゲルの
粘着性が著しく低下することが確認された。
【0077】一方、各比較例の液状媒体によるものは、
ビーカー及びステンレス容器のどちらにおいても、容器
をひっくり返した後、ネバネバの状態で、ゆっくりと糸
を引くような状態で容器から当該ゲルが滴下することが
観察され、結局、容器内の当該ゲルを完全に取り除くこ
とはできなかった。
【0078】次いで、比較例に供した後のビーカー及び
ステンレス容器内に残存したゲルに対して、ゲル粘着防
止剤としての20gのオクタノールを施用したところ、
残存したゲルの粘着性が著しく低下し、自然に容器から
剥離し、各容器を再生することが認められた。
【0079】
【発明の効果】本発明に係るゲル粘着防止剤は、ゼリー
状ないしはゲル状に処理された発泡スチロール樹脂(ゲ
ル)の粘着性を著しく低下させるためのゲルの粘着防止
用化合物であり、この化合物は、有機概念図における無
機性値が65以上の官能基を少なくとも1種以上を一分
子内に有するものであることを特徴とするものであり、
得られたゲルの粘着性を著しく低下させることによって
粘着性やベトツキを解消し、作業性や取り扱い性を向上
させるのであり、省エネルギーで簡便に得られたゲルを
回収、処理することができる効果を奏するのである。
【0080】即ち、本発明に係るゲル粘着防止剤は、有
機概念図における無機性値が65以上の官能基を少なく
とも1種以上を一分子内に有するものであることを特徴
とするものであり、得られたゲルに施用することによ
り、このゲルの粘着性を著しく低下させることができる
結果、処理容器内面や作業現場などの床面等に付着した
ゲルを簡単に除去することができるのであり、取り扱い
性や作業性を著しく向上させる効果を有するのである。
【0081】又、本発明に係るゲル粘着防止剤を用い
て、ゼリー状ないしゲル状に処理されたスチロール樹脂
(ゲル)の粘着性を低下させる発泡スチロールの処理方
法は、当該ゲル粘着防止剤を、処理容器内面に粘着した
ゲルや作業現場などの床面等に粘着したゲルに散布した
り、浸漬したり、投与したりして使用するものであり、
この結果、得られたゲルの粘着性を好適に低下させ、当
該スチロール樹脂の作業性や取り扱い性を向上させるこ
とができる効果を有するのである。
【0082】更に、本発明に係るゲル粘着防止剤を添加
してなる液状媒体である発泡スチロール処理用溶剤は、
当該ゲル粘着防止剤を発泡スチロール処理用溶剤に配合
したものであり、この発泡スチロール処理用溶剤は、処
理後のゲルの粘着性を初めから著しく低下させることが
できる結果、当該ゲルの作業性や取り扱い性を向上させ
ることができる効果を有するのである。
【0083】加えて、本発明に係るゲル粘着防止剤を添
加してなる液状媒体である発泡スチロール処理用溶剤を
用いて、発泡スチロールをゼリー状ないしゲル状にして
その体積を減少する発泡スチロールの処理方法は、当該
ゲル粘着防止剤を発泡スチロール処理用溶剤に配合した
発泡スチロール処理用溶剤を用いて、発泡スチロールを
処理するものであり、この結果、得られたゲルの粘着性
を初めから至極低下させることができる結果、当該ゲル
の作業性や取り扱い性を向上させることができる効果を
有するのである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡スチロールがゼリー状ないしゲル状
    に処理されたスチロール樹脂(以下、これを単にゲルと
    いう。)の粘着性を低下させるためのゲルの粘着防止用
    化合物であって、このゲルの粘着防止用化合物は、有機
    概念図における無機性値が65以上の官能基を少なくと
    も1種以上を一分子内に有するものを主成分とすること
    を特徴とするゲル粘着防止剤。
  2. 【請求項2】 ゲルの粘着防止用化合物が、水酸基、カ
    ルボキシル基、アルデヒド基又はアミノ基から選ばれた
    官能基を少なくとも1種以上を一分子内に有するもので
    ある請求項1に記載のゲル粘着防止剤。
  3. 【請求項3】 粘着防止用化合物の凝固点が、1気圧下
    で5℃以下である請求項1又は2に記載のゲル粘着防止
    剤。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のゲル粘着防止剤を用いて、ゲルの粘着性を低下させる
    ことを特徴とする発泡スチロールの処理方法。
  5. 【請求項5】 発泡スチロールを溶解ないしゲル状にし
    てその体積を減少させるための液状媒体には、請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載のゲル粘着防止剤を添加
    してなることを特徴とする発泡スチロール処理用溶剤。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発泡スチロール処理用
    溶剤には、ゲル粘着防止剤が0.5〜20重量%の割合
    で配合されている発泡スチロール処理用溶剤。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の発泡スチロール
    処理用溶剤を用いて、発泡スチロールをゼリー状ないし
    はゲル状にしてその体積を減少させることを特徴とする
    発泡スチロールの処理方法。
JP2000252155A 2000-08-23 2000-08-23 ゲル粘着防止剤、これを用いた発泡スチロール処理用溶剤、及びこれを用いた発泡スチロールの処理方法 Pending JP2002060725A (ja)

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