JP2004123986A - 発泡スチロールの減容溶剤 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】発泡スチロールの回収・リサイクルに特に好適な発泡スチロールの減容溶剤を提供する。
【解決手段】植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【選択図】 なし
【解決手段】植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡スチロールの回収・リサイクルに特に好適な発泡スチロールの減容溶剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡スチロール製品を減容回収する場合に使用される有機溶媒には、柑橘系抽出物であるリモネン(特開平5−263065等)やソルベントナフサ系(特開平9−40802等)などがある。なお、リモネンは発泡スチロールを完全溶解に溶解するのに対し、ソルベントナフサ系は半溶解(ゾル状態)タイプである。
【0003】
減容に使用される有機溶媒は、発泡スチロールを溶解又は半溶解して回収した後、蒸留分離などの方法によって樹脂分であるポリスチレンと分離し、再度発泡スチロールの減容溶媒として再使用される。なお、分離回収されたポリスチレンは再生原料としてプラスチック製品などに利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明における発泡スチロールの減容溶剤は、毒物及び劇物取締法、労働安全衛生法(有機溶剤中毒予防規則)、PRTR法(化学物質管理促進法)の対象物質を含有することなく、また発泡スチロールを完全溶解する溶媒で問題になるポリスチレン分濃度上昇による溶解性の低下、溶液粘度と溶解時間の増大に関する問題を解決し、更に天然系溶媒である植物精油を利用することで人体及び自然環境への負荷を軽減することが可能とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【0006】
請求項2に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤の植物精油が、環状テルペン系化合物及び/又はカルボン酸エステル類である。
【0007】
請求項3に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤の植物精油が、カジネン、カンフェン、カレン、キュベベン、ジペンテン、リモネン、ミュウロレン、ミルセン、フェランドレピン、ピネン、サビネン、テルピネン、テルピノレン、ツヨプセン、ボルニルアセテート、テルピニルアセート及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0008】
請求項4に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、パラフィン類、アルコール類、グリコールエーテル類及びジアセトンアルコールの群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0009】
請求項5に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、炭素数9から炭素数13のパラフィン類である。
【0010】
請求項6に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0011】
請求項7に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤が、乳酸エステル類を更に含む、。
【0012】
請求項8に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項7に記載の発泡スチロールの減容溶剤の乳酸エステル類が、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル及び乳酸アミルの群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0013】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にする。
【0014】
即ち、発泡スチロールをこの減容溶剤に浸漬すると、減容溶剤中に、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)になって沈降する。
【0015】
この結果、溶液側は、そのまま、発泡スチロールを回収する溶液として使用でき、且つ、半溶解状態(ゾル状態)に変化した(発泡)スチロール部分には、減容溶剤があまり含まれていないので、(発泡)スチロール樹脂分を分離する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要がない。
【0016】
即ち、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、(発泡)スチロールの回収が容易であり、且つ、(発泡)スチロール樹脂分を分離する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要が無いので、極端な刺激臭や異臭を発することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤について、更に詳しく説明する。
【0018】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【0019】
植物精油としては、広葉樹類、針葉樹類、草類、花類、果実などの植物から抽出されたテルペン化合物であれば特に限定されるものではないが、特にヒノキ、スギ、マツ、ヒバ、モミ類等の針葉樹の葉部より抽出される精油(葉油)に多く含有される成分で、環状テルペン系炭化水素類やカルボン酸エステル類が有用である。
【0020】
具体的な成分の一部としては、例えば、カジネン、カンフェン、カレン、キュベベン、ジペンテン、リモネン、ミュウロレン、ミルセン、フェランドレピン、ピネン、サビネン、テルピネン、テルピノレン、ツヨプセン、ボルニルアセテート、テルピニルアセート及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種を用いることができる。
【0021】
これらの植物精油は、安全性に優れている。
【0022】
これらの精油成分は、抽出される植物等によっても組成や含有量は異なるが、減容溶剤中に精油分として5〜85重量%、好ましくは20〜60重量%含有させる。
【0023】
精油と組み合わせて、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にするために混合する有機溶媒としては、パラフィン類、アルコール類、グリコールエーテル類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。この内、毒性、蒸発速度、臭気、環境負荷、安定性等の面から最も有望なものはパラフィン類であり、具体的には炭素数9から炭素数13のノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びこれらの異性体が有用である。これらのパラフィン類は、減容溶剤中に5〜85重量%、好ましくは、20〜60重量%含有させる。
【0024】
精油とパラフィン類だけの混合溶剤では、精油が本来有する発泡スチロールの溶解性が損なわれて減容速度が低下する。そこで、天然植物中にも存在し、有害性が殆どない乳酸エステル類を減容速度向上の為に配合することが必要な場合がある。
【0025】
具体的には、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸アミル等が挙げられる。これらの乳酸エステル類は、減容溶剤中に5〜85重量%、好ましくは20〜60重量%含有させる。但し、乳酸エステル類とパラフィン類は相溶性が無く混合溶剤が2層に分離して均一液層にならない為、乳酸エステル類の含有量は精油の含有量以下でなくてはならない。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
【表1】
表1の組成からなる減容溶剤を30cc計り採り、発泡スチロールを半溶解減容して、最終容積が50ccに到達した時点の発泡スチロールの量を求めた。その結果、50倍発泡(嵩密度0.018g/cm3)の場合、発泡スチロール18g(容積約1000cm3)が必要であった。この段階での減容率は98%であった。また、発泡スチロールの減容速度は殆ど低下しなかった。
【0027】
(実施例2)
実施例1と同組成の減容溶剤、ヒノキ葉油、リモネン、ソルベントナフサを容器にそれぞれ20cc採り、そこに発泡スチロール(100mm×50mm×25mm)を同時に入れて、完全減容に要する時間を測定した。その結果を表2に示す。
【表2】
【0028】
(実施例3)
実施例1の減容溶剤と発泡スチロールを重量比10:6で混合した半溶解物を、減圧蒸留装置を用いて減容溶剤とポリスチレンの分離回収性を検討した。
溶剤の分離回収率及びポリスチレン中の残留溶剤量等
【表3】
分離回収した溶剤及びポリスチレンの変質等
【表4】
分離回収した溶剤の発泡スチロール減容性(再利用性)
【0029】
新液と比較して、回収溶剤の発泡スチロールの減容速度及び減容量等に性能低下は観られず、十分に再利用が可能であることがわかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にする。
【0031】
即ち、発泡スチロールをこの減容溶剤に浸漬すると、減容溶剤中に、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)になって沈降する。
【0032】
この結果、溶液側は、そのまま、発泡スチロールを回収する溶液として使用でき、且つ、半溶解状態(ゾル状態)に変化した(発泡)スチロール部分には、減容溶剤があまり含まれていないので、(発泡)スチロール原料を回収する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要がない。
【0033】
即ち、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、(発泡)スチロールの回収が容易であり、且つ、(発泡)スチロール原料を回収する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要が無いので、極端な刺激臭や異臭を発することがない。
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡スチロールの回収・リサイクルに特に好適な発泡スチロールの減容溶剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡スチロール製品を減容回収する場合に使用される有機溶媒には、柑橘系抽出物であるリモネン(特開平5−263065等)やソルベントナフサ系(特開平9−40802等)などがある。なお、リモネンは発泡スチロールを完全溶解に溶解するのに対し、ソルベントナフサ系は半溶解(ゾル状態)タイプである。
【0003】
減容に使用される有機溶媒は、発泡スチロールを溶解又は半溶解して回収した後、蒸留分離などの方法によって樹脂分であるポリスチレンと分離し、再度発泡スチロールの減容溶媒として再使用される。なお、分離回収されたポリスチレンは再生原料としてプラスチック製品などに利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明における発泡スチロールの減容溶剤は、毒物及び劇物取締法、労働安全衛生法(有機溶剤中毒予防規則)、PRTR法(化学物質管理促進法)の対象物質を含有することなく、また発泡スチロールを完全溶解する溶媒で問題になるポリスチレン分濃度上昇による溶解性の低下、溶液粘度と溶解時間の増大に関する問題を解決し、更に天然系溶媒である植物精油を利用することで人体及び自然環境への負荷を軽減することが可能とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【0006】
請求項2に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤の植物精油が、環状テルペン系化合物及び/又はカルボン酸エステル類である。
【0007】
請求項3に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤の植物精油が、カジネン、カンフェン、カレン、キュベベン、ジペンテン、リモネン、ミュウロレン、ミルセン、フェランドレピン、ピネン、サビネン、テルピネン、テルピノレン、ツヨプセン、ボルニルアセテート、テルピニルアセート及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0008】
請求項4に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、パラフィン類、アルコール類、グリコールエーテル類及びジアセトンアルコールの群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0009】
請求項5に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、炭素数9から炭素数13のパラフィン類である。
【0010】
請求項6に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤の有機溶媒が、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0011】
請求項7に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤が、乳酸エステル類を更に含む、。
【0012】
請求項8に記載の発泡スチロールの減容溶剤は、請求項7に記載の発泡スチロールの減容溶剤の乳酸エステル類が、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル及び乳酸アミルの群から選択される少なくとも1種の成分である。
【0013】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にする。
【0014】
即ち、発泡スチロールをこの減容溶剤に浸漬すると、減容溶剤中に、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)になって沈降する。
【0015】
この結果、溶液側は、そのまま、発泡スチロールを回収する溶液として使用でき、且つ、半溶解状態(ゾル状態)に変化した(発泡)スチロール部分には、減容溶剤があまり含まれていないので、(発泡)スチロール樹脂分を分離する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要がない。
【0016】
即ち、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、(発泡)スチロールの回収が容易であり、且つ、(発泡)スチロール樹脂分を分離する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要が無いので、極端な刺激臭や異臭を発することがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤について、更に詳しく説明する。
【0018】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、植物精油と、植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む。
【0019】
植物精油としては、広葉樹類、針葉樹類、草類、花類、果実などの植物から抽出されたテルペン化合物であれば特に限定されるものではないが、特にヒノキ、スギ、マツ、ヒバ、モミ類等の針葉樹の葉部より抽出される精油(葉油)に多く含有される成分で、環状テルペン系炭化水素類やカルボン酸エステル類が有用である。
【0020】
具体的な成分の一部としては、例えば、カジネン、カンフェン、カレン、キュベベン、ジペンテン、リモネン、ミュウロレン、ミルセン、フェランドレピン、ピネン、サビネン、テルピネン、テルピノレン、ツヨプセン、ボルニルアセテート、テルピニルアセート及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種を用いることができる。
【0021】
これらの植物精油は、安全性に優れている。
【0022】
これらの精油成分は、抽出される植物等によっても組成や含有量は異なるが、減容溶剤中に精油分として5〜85重量%、好ましくは20〜60重量%含有させる。
【0023】
精油と組み合わせて、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にするために混合する有機溶媒としては、パラフィン類、アルコール類、グリコールエーテル類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。この内、毒性、蒸発速度、臭気、環境負荷、安定性等の面から最も有望なものはパラフィン類であり、具体的には炭素数9から炭素数13のノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びこれらの異性体が有用である。これらのパラフィン類は、減容溶剤中に5〜85重量%、好ましくは、20〜60重量%含有させる。
【0024】
精油とパラフィン類だけの混合溶剤では、精油が本来有する発泡スチロールの溶解性が損なわれて減容速度が低下する。そこで、天然植物中にも存在し、有害性が殆どない乳酸エステル類を減容速度向上の為に配合することが必要な場合がある。
【0025】
具体的には、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸アミル等が挙げられる。これらの乳酸エステル類は、減容溶剤中に5〜85重量%、好ましくは20〜60重量%含有させる。但し、乳酸エステル類とパラフィン類は相溶性が無く混合溶剤が2層に分離して均一液層にならない為、乳酸エステル類の含有量は精油の含有量以下でなくてはならない。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
【表1】
表1の組成からなる減容溶剤を30cc計り採り、発泡スチロールを半溶解減容して、最終容積が50ccに到達した時点の発泡スチロールの量を求めた。その結果、50倍発泡(嵩密度0.018g/cm3)の場合、発泡スチロール18g(容積約1000cm3)が必要であった。この段階での減容率は98%であった。また、発泡スチロールの減容速度は殆ど低下しなかった。
【0027】
(実施例2)
実施例1と同組成の減容溶剤、ヒノキ葉油、リモネン、ソルベントナフサを容器にそれぞれ20cc採り、そこに発泡スチロール(100mm×50mm×25mm)を同時に入れて、完全減容に要する時間を測定した。その結果を表2に示す。
【表2】
【0028】
(実施例3)
実施例1の減容溶剤と発泡スチロールを重量比10:6で混合した半溶解物を、減圧蒸留装置を用いて減容溶剤とポリスチレンの分離回収性を検討した。
溶剤の分離回収率及びポリスチレン中の残留溶剤量等
【表3】
分離回収した溶剤及びポリスチレンの変質等
【表4】
分離回収した溶剤の発泡スチロール減容性(再利用性)
【0029】
新液と比較して、回収溶剤の発泡スチロールの減容速度及び減容量等に性能低下は観られず、十分に再利用が可能であることがわかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)にする。
【0031】
即ち、発泡スチロールをこの減容溶剤に浸漬すると、減容溶剤中に、発泡スチロールを半溶解状態(ゾル状態)になって沈降する。
【0032】
この結果、溶液側は、そのまま、発泡スチロールを回収する溶液として使用でき、且つ、半溶解状態(ゾル状態)に変化した(発泡)スチロール部分には、減容溶剤があまり含まれていないので、(発泡)スチロール原料を回収する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要がない。
【0033】
即ち、本発明に係る発泡スチロールの減容溶剤は、(発泡)スチロールの回収が容易であり、且つ、(発泡)スチロール原料を回収する際に、大量の減容溶剤(有機溶媒)を除去する必要が無いので、極端な刺激臭や異臭を発することがない。
Claims (8)
- 植物精油と、前記植物精油と組み合わせて用いることで、発泡スチロールをゾル状態にする有機溶媒とを含む、発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記植物精油が、環状テルペン系化合物及び/又はカルボン酸エステル類である、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記植物精油が、カジネン、カンフェン、カレン、キュベベン、ジペンテン、リモネン、ミュウロレン、ミルセン、フェランドレピン、ピネン、サビネン、テルピネン、テルピノレン、ツヨプセン、ボルニルアセテート、テルピニルアセート及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である、請求項1に記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記有機溶媒が、パラフィン類、アルコール類、グリコールエーテル類及びジアセトンアルコールの群から選択される少なくとも1種の成分である、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記有機溶媒が、炭素数9から炭素数13のパラフィン類である、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記有機溶媒が、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン及びこれらの異性体の群から選択される少なくとも1種の成分である、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 乳酸エステル類を更に含む、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡スチロールの減容溶剤。
- 前記乳酸エステル類が、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル及び乳酸アミルの群から選択される少なくとも1種の成分である、請求項7に記載の発泡スチロールの減容溶剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002292709A JP2004123986A (ja) | 2002-10-04 | 2002-10-04 | 発泡スチロールの減容溶剤 |
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JP2004123986A true JP2004123986A (ja) | 2004-04-22 |
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ID=32283885
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Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009120682A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Kitami Institute Of Technology | 発泡ポリスチレン減容天然溶剤およびそれを用いた発泡ポリスチレン減容処理方法 |
JP2013504634A (ja) * | 2009-09-10 | 2013-02-07 | ガラクティック・エス.エー. | Plaベースポリマーの混合物の立体特異的なリサイクル方法 |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002292709A patent/JP2004123986A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009120682A (ja) * | 2007-11-13 | 2009-06-04 | Kitami Institute Of Technology | 発泡ポリスチレン減容天然溶剤およびそれを用いた発泡ポリスチレン減容処理方法 |
JP2013504634A (ja) * | 2009-09-10 | 2013-02-07 | ガラクティック・エス.エー. | Plaベースポリマーの混合物の立体特異的なリサイクル方法 |
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