JP2002059948A - 円形遮断壁の内面にバリアフィルムが配設された容器蓋 - Google Patents

円形遮断壁の内面にバリアフィルムが配設された容器蓋

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JP2002059948A
JP2002059948A JP2000245455A JP2000245455A JP2002059948A JP 2002059948 A JP2002059948 A JP 2002059948A JP 2000245455 A JP2000245455 A JP 2000245455A JP 2000245455 A JP2000245455 A JP 2000245455A JP 2002059948 A JP2002059948 A JP 2002059948A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリアフィルム12の外周縁部がシール壁6
内に十分確実に埋没され、バリア層12aの密封性が確
実に保証されるようにすること。 【解決手段】 円形遮断壁4、筒状シール壁6、外側係
止壁8を含み、外側係止壁8は上壁部14を含む合成樹
脂本体10と、遮断壁4の内面に配設されたバリアフィ
ルム12とを備えている容器蓋2。外側係止壁8の上壁
部14の内面14aは遮断壁4の内面4aよりも上方に
変位されている。シール壁6は、その外周面6bにおけ
る少なくとも上部が、下方に向かって半径方向外方に容
器蓋2の軸線に対して傾斜角αをなして延びる円錐台筒
形状である。バリアフィルム12をインサート部材とし
て本体10を成形する際には、遮断壁4を形成するため
の成形空洞50の外面中央部から合成樹脂が流入させら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化防止が望まれ
る内容物あるいはにおいの漏れ防止が望まれる内容物を
収容した容器に適用される容器蓋、更に詳しくは、バリ
アフィルムをインサート部材として合成樹脂製蓋本体を
射出成形或いは圧縮成形することによつて形成される容
器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、牛乳、ヨーグルト飲料等の乳製
品、あるいはレモン果汁等、酸化防止が望まれる内容物
を収容した容器に適用される容器蓋の一つの典型例は、
円形遮断壁と、円形遮断壁の周縁から垂下する筒状シー
ル壁と、筒状シール壁の上端に付設された外側係止壁と
を含む合成樹脂製蓋本体と、合成樹脂製蓋本体の遮断壁
の内面に配設された円板状バリアフィルムとを備えてい
る。合成樹脂製蓋本体の外側係止壁は、半径方向外方に
延びる上壁部と、上壁部の円形外周縁から垂下するスカ
ート壁とを含んでいる。上記円形遮断壁と、外側係止壁
に含まれる上壁部とは、容器蓋の天面壁を構成してい
る。スカート壁の開口端部における内周面には、周方向
に延在する被係止突条が形成されている。この被係止突
条は、容器の開口端部の外周面に形成された係止突条の
下面側に離脱自在に係止しうるよう構成されている。外
側係止壁の上壁部の内面は、円形遮断壁の内面とほぼ同
一平面をなすように形成されている。上記容器蓋は、円
板状バリアフィルムをインサート部材として合成樹脂製
蓋本体を射出成形することにより形成される。上記バリ
アフィルムは、気体バリア性を有するバリア層と、バリ
ア層の両面に積層された合成樹脂層とから構成され、合
成樹脂製蓋本体の遮断壁の内面に配設されている。バリ
アフィルムの外径は筒状シール壁の内径よりも若干大き
く形成されているが、この構成は、容器蓋の射出成形時
に、バリアフィルムの外周部が筒状シール壁内に埋没さ
れることを意図したものである。
【0003】上記構成を有する容器蓋を射出成形するた
めの金型は、雌型と、雄型と、静止型台とから構成され
ている。雌型は、平坦な分離面と、分離面から後退する
ように形成されたキャビティーとを備えている。キャビ
ティーは、円形の周縁を有する底壁面と、底壁面の周縁
から分離面に向かって延在しかつ円形の内周面を有する
側壁面とを有している。雌型の内部には、一端がキャビ
ティーの底壁面の軸心部、すなわち中央部に開口しかつ
他端が射出成形機に連通された合成樹脂供給路が形成さ
れている。雄型は、ほぼ円柱形状をなしかつ雌型のキャ
ビティーと共通の軸線上に配置された中央コアと、中央
コアの外周面に対し相対的に摺動可能に嵌合された、ほ
ぼ円筒形状をなす外側コアとからなる。静止型台は、外
側コアの外周面に対し相対的に摺動可能に嵌合されかつ
雌型の分離面に対し密着しうる分離面を有している。中
央コアの内部には、一端が先端面に開口しかつ他端が真
空ポンプに連通された吸引路が形成されている。外側コ
アの先端部の内周面は、中央コアの先端部の外周面との
間に環状の隙間が形成されるよう、中央コアの先端部の
外周面よりも所定量だけ大径に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バリアフィルムをイン
サート部材として容器蓋の合成樹脂製蓋本体を射出成形
するに際しては、雌型と静止型台とが相互に接近するよ
う相対移動させられ、雌型の分離面が静止型台の分離面
に密着するよう位置付けられる。中央コアの先端面には
バリアフィルムが所定の位置に配置され、真空ポンプの
作動により吸着保持される。バリアフィルムが吸着保持
された中央コアは、雌型に対して接近するよう移動させ
られて、その先端面が雌型の底壁面に対し所定の隙間を
おいて対向するよう、先端部が該キャビティー内に位置
付けられる。外側コアは、雌型に対して接近するよう移
動させられて、その環状の先端面が雌型の底壁面に対し
所定の隙間をおいて対向しかつその外周面が雌型の側壁
面に対し所定の隙間をおいて対向するよう、先端部が該
キャビティー内に位置付けられる。外側コアの先端部の
内周面は中央コアの先端部の外周面に対し所定の隙間を
おいて対向するよう位置付けられる。外側コアの先端面
は中央コアの先端面に対しほぼ同一平面上に位置付けら
れる。中央コア及び外側コアの各々の先端面と雌型の底
壁面との間に、容器蓋の円形遮断壁及び上壁部を形成す
るための成形空洞が形成される。中央コアの先端部の外
周面と外側コアの先端部の内周面との間に、容器蓋の筒
状シール壁を形成するための成形空洞が形成される。ま
た外側コアの先端部の外周面と雌型の側壁面との間に、
容器蓋のスカート壁を形成するための成形空洞が形成さ
れる。なお、上記したように、バリアフィルムの外径
は、筒状シール壁の内径よりも若干大きく形成されてい
るので、中央コアの先端部の外径よりも若干大きく、し
たがって、バリアフィルムの外周縁部は、筒状シール壁
を形成するための成形空洞内に突出して位置付けられ
る。
【0005】次いで、射出成形機から溶融された合成樹
脂が成形空洞に充填される。合成樹脂は、雌型に形成さ
れた合成樹脂供給路を介して、円形遮断壁を形成するた
めの成形空洞の中央部から、容器蓋の上記蓋本体を形成
するための成形空洞に流入させられる。円形遮断壁を形
成するための成形空洞の中央部から流入させられた合成
樹脂は、中央コアの先端面に吸着保持されたバリアフィ
ルムの外面を半径方向外方に流れる。先に述べたよう
に、外側コアの先端面は中央コアの先端面に対しほぼ同
一平面上に位置付けられているので、バリアフィルムの
外面を半径方向外方に流れる合成樹脂は、中央コアの先
端部の外周面と外側コアの先端部の内周面との間に形成
される、筒状シール壁を形成するための成形空洞を通過
して、外側コアの先端面と雌型の底壁面との間に形成さ
れる、上壁部を形成するための成形空洞側に流れる傾向
が強く、合成樹脂が流入させられる初期の段階におい
て、合成樹脂が、筒状シール壁を形成するための成形空
洞の外周面に沿って該成形空洞内に積極的に導入される
傾向が認められない。そしてまた、先に述べたように、
中央コアの先端面に吸着保持されたバリアフィルムの外
径は、中央コアの先端部の外径よりも若干大きく、バリ
アフィルムの外周縁部が筒状シール壁を形成するための
成形空洞内に突出して位置付けられているので、合成樹
脂が流入させられる初期の段階において、合成樹脂は、
筒状シール壁を形成するための成形空洞の開口端から、
該成形空洞内に突出しているバリアフィルムの外周縁部
の軸方向外側(雌型の底壁面に対向する側)を軸方向下
側(雌型の底壁面に対向する側と反対側であって、筒状
シール壁を形成するための成形空洞の閉塞端側)に向け
て押し込むように流入させられる傾向が強い。すなわち
該成形空洞に流入させられた合成樹脂が、該成形空洞の
閉塞端において反転させられてバリアフィルムの外周縁
部の上記軸方向下側から外側に向かって流れる現象は認
められない。このため、合成樹脂が流入させられる初期
の段階において、バリアフィルムの外周縁部が中央コア
の先端部外周面に向かって半径方向内側に大きく変位さ
せられ、この変位状態のまま、合成樹脂がシール壁部を
形成するための成形空洞に充填されてしまう。その結
果、射出成形後の状態において、バリアフィルムの外周
縁部が十分確実にシール壁内に埋没させられない不具合
が発生する。バリアフィルムの外周縁部が十分確実にシ
ール壁内に埋没させられない場合には、その密封性が損
なわれるおそれがある。すなわち、バリアフィルムの外
周縁部の上記変位が大きい場合には、バリア層の一部が
筒状シール壁の内側に露呈されるおそれがあり、バリア
層がシール壁の内側に露呈された場合には、容器蓋を内
容物を収容した容器の開口部に装着した時、バリア層が
内容物によつて侵されたり、あるいはバリア層が内容物
の品質に悪影響を与えることとなる。また、バリアフィ
ルムの保持力が不安定となって容器蓋から剥離するおそ
れがある。
【0006】本発明は上記事実に基づいてなされたもの
であり、その主たる技術課題は、バリアフィルムの外周
縁部が筒状シール壁内に十分確実に埋没され、バリアフ
ィルムに含まれるバリア層の密封性が確実に保証され
る、改良された、円形遮断壁の内面にバリアフィルムが
配設された容器蓋を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、円形遮
断壁、該遮断壁の周縁から垂下する筒状シール壁及び該
シール壁の上端に付設された外側係止壁を含み、該外側
係止壁は半径方向外方に延びる上壁部を含む合成樹脂製
蓋本体と、該蓋本体の該遮断壁の内面に配設された円板
状バリアフィルムとを備え、該バリアフィルムをインサ
ート部材として該蓋本体を射出成形或いは圧縮成形する
ことによって形成され、該バリアフィルムの外周縁部は
該シール壁内に埋没されている容器蓋において、該外側
係止壁の該上壁部の内面は該遮断壁の内面よりも上方に
変位されており、該シール壁は、その外周面における少
なくとも上部が下方に向かって半径方向外方に傾斜角α
をなして延びる円錐台筒形状であり、 該蓋本体を射出
成形際には、該遮断壁を形成するための成形空洞の中央
部から合成樹脂が成形空洞に流入させられる、ことを特
徴とする容器蓋が提供される。
【0008】該外側係止壁の該上壁部の内面は該遮断壁
の外面と実質上同高あるいはそれより上方に位置する、
ことが好ましい。また、該バリアフィルムは気体バリア
性を有するバリア層の両面に合成樹脂層を積層させて形
成したバリアフィルムシートを、所要円板状に打ち抜く
ことによって形成されている、ことが好ましい。更には
また、該シール壁の該傾斜角αは8乃至17度である、
ことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
容器蓋の好適実施形態を、添付図面を参照して更に詳細
に説明する。
【0010】図1〜図3を参照して、全体を番号2で示
す容器蓋は、円形遮断壁4と、円形遮断壁4の周縁から
垂下する筒状シール壁6と、筒状シール壁6の上端に付
設された外側係止壁8とを含む合成樹脂製蓋本体10
と、合成樹脂製蓋本体10の円形遮断壁4の内面に配設
された円板状バリアフィルム12とを備えている。例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の適宜の合成樹脂
を射出成形することによつて形成される合成樹脂製蓋本
体10の外側係止壁8は、半径方向外方に延びる上壁部
14と、上壁部14の円形外周縁から垂下するスカート
壁16とを含んでいる。上記円形遮断壁4と、外側係止
壁8に含まれる上壁部14とは、容器蓋2における天面
壁を構成している。スカート壁16の開口端部における
内周面には、周方向に延在する被係止突条16aが周方
向に間隔をおいて複数個形成されている。この被係止突
条16aは、容器100の開口端部102の外周面に形
成された係止突条104の下面側に離脱自在に係止しう
るよう構成されている。容器蓋2は、円板状バリアフィ
ルム12をインサート部材として合成樹脂製蓋本体10
を、後述するとおりにして射出成形することにより形成
される。バリアフィルム12は、気体バリア性を有する
バリア層12aと、バリア層12aの両面に積層された
合成樹脂層12bとから構成され、合成樹脂製蓋本体1
0の円形遮断壁4の内面4aに配設されている。バリア
層12aは、例えばアルミニウム箔あるいは気体バリア
性を有する適宜の合成樹脂から形成される。上記バリア
フィルム12は、バリア層12aの両面に合成樹脂層1
2bを積層して形成したバリアフィルムシートを、プレ
ス機械によって所要円板形状に打ち抜くことにより形成
される。バリアフィルム12の外径は、筒状シール壁6
の内径、すなわち筒状シール壁6における、バリアフィ
ルム12の外周縁部が埋没される部位における内径より
も若干大きく形成されている。この構成は、容器蓋2の
射出成形時に、バリアフィルム12の外周縁部が筒状シ
ール壁6内に埋没されることを意図したものである。
【0011】外側係止壁8に含まれる上壁部14の内面
14aは、円形遮断壁4の内面4aよりも上方に変位さ
れており、また、筒状シール壁6は、その外周面におけ
る少なくとも上部が、下方に向かって半径方向外方に容
器蓋2の軸線に対して傾斜角αをなして延びる円錐台筒
形状に形成されていることが重要である。上壁部14の
内面14aが、円形遮断壁4の内面4aよりも上方に変
位されていることに起因して、実施形態においては、上
壁部14の外面14bは、円形遮断壁4の外面4bより
も上方に変位されている。なお、外側係止壁8に含まれ
る上壁部14の内面14aは、実施形態に示されるよう
に円形遮断壁4の外面4bと実質上同高、あるいはそれ
より上方に位置することがことが好ましい。また実施形
態において、筒状シール壁6は、上記傾斜角αをなして
延びる外周面6aと、上記傾斜角αをなして延びる内周
面6bと、外周面6aに続いて下方に向かって半径方向
内方に延びる下端部外周面6cと、容器蓋2の軸線に直
交する平面上に存在するよう形成された下端面6dとを
有している。なお、筒状シール壁6の内周面6bは、必
ずしも上記傾斜角αをなして延びるよう形成する必要は
なく、上記傾斜角αとは相違する傾斜角をなして延びる
よう形成してもよい。したがって、本発明においては、
先に述べたように、筒状シール壁6は、その外周面にお
ける少なくとも上部外周面6aが、下方に向かって半径
方向外方に容器蓋2の軸線に対して傾斜角αをなして延
びるよう形成されていることが重要である、といえる。
更にはまた、合成樹脂製蓋本体10を射出成形する際に
は、円形遮断壁4を形成するための成形空洞50(図4
参照)の外面中央部から合成樹脂が成形空洞50に流入
させられることが重要である。以上の構成により、後述
するとおりにして、バリアフィルム12をインサート部
材として合成樹脂製蓋本体10を射出成形することによ
って容器蓋2を形成したときに、バリアフィルム12の
外周縁部が筒状シール壁6内に十分確実に埋没され、バ
リアフィルム12に含まれるバリア層12aの密封性が
確実に保証されるのである。その理由については後の記
載から容易に理解されるであろう。
【0012】次に、上記のように構成された容器蓋2の
射出成形の実施形態を図4に基づいて説明する。容器蓋
2を射出成形するための金型は、雌型20と、雄型30
と、静止型台40とから構成されている。雌型20は、
平坦な分離面21と、分離面21から後退するように形
成されたキャビティー22とを備えている。キャビティ
ー22は、円形の周縁を有する底壁面23と、底壁面2
3の周縁から分離面21に向かって延在しかつ円形の内
周面を有する側壁面24とを有している。分離面21は
キャビティー22の軸線に直交する平面上に存在するよ
う形成されている。底壁面23は、円形の周縁を有する
中央部23aと、中央部23aの半径方向外側を囲むよ
うに延在する環状の周縁部23bとを有している。底壁
面23の中央部23a及び周縁部23bは、キャビティ
ー22の軸線に直交する平面上に存在するよう形成され
ており、分離面21からの深さは、周縁部23bが中央
部23aよりも深く形成されている。側壁面24は、底
壁面23から分離面21に向かって徐々にその内径が拡
大されるよう、僅かに傾斜している。これは後述する離
型を容易に行なうための構成である。雌型20の内部に
は、一端がキャビティー22の底壁面23の軸心部、す
なわち中央部23aの中心部に開口しかつ他端が図示し
ない射出成形機に連通された合成樹脂供給路25が形成
されている。
【0013】雄型30は、ほぼ円柱形状をなしかつ雌型
20のキャビティー22と共通の軸線上に配置された中
央コア31と、中央コア31の外周面に対し相対的に摺
動可能に嵌合された、ほぼ円筒形状をなす外側コア32
とからなる。中央コア31の先端面31aは、キャビテ
ィー22の軸線に直交する平面上に存在するよう形成さ
れ、中央コア31の先端部の外周面31bは、先端面3
1aに向かって半径方向内方に中央コア31の軸線に対
し傾斜角αをなして延びるよう形成されている。中央コ
ア31の先端部を除く外周面31cは同径に形成されて
いる。中央コア31の内部には、一端が先端面31aに
開口しかつ他端が図示しない真空源である真空ポンプに
連通された複数の吸引路31dが形成されている。外側
コア32の環状の先端面32aは、外側コア32の軸線
に直交する平面上に存在するよう形成され、外側コア3
2の先端部の外周面32bには環状の凹部32cが形成
されている。外側コア32の、凹部32cを除く外周面
32bは同径に形成されている。また外側コア32の先
端部には、中央コア31の先端部の外周面31bとの間
に環状の隙間が形成されるよう、中央コア31の先端部
の外周面31bよりも所定量だけ大径に形成されている
二つの内周面32d及び32eが形成されている。外側
コア32の先端面32a側に形成されている内周面32
dは、先端面32aから軸方向下側に向かって半径方向
外方に外側コア32の軸線に対し傾斜角αをなして延び
るよう形成されている。内周面32dに対し軸方向下側
に形成されている内周面32eは、内周面32dとの境
界から軸方向下側に向かって半径方向内方に延びるよう
形成されている。外側コア32の先端部を除く内周面3
2fは同径に形成されている。外側コア32の内周面3
2eと内周面32fとの境界には、外側コア32の軸線
に対し直交する環状の平面からなる肩面32gが形成さ
れている。静止型台40は、雌型20の分離面21に対
し密着しうる分離面41と、外側コア32の外周面32
bに対し相対的に摺動可能に嵌合される貫通孔42とを
有している。雌型20のキャビティー22の軸線と共通
の軸線上に位置付けられている静止型台40の貫通孔4
2は、分離面41に開口しかつその内径は、雌型20の
キャビティー22における側壁面24の開口端(分離面
21における開口端)の内径よりも所定量だけ小さく規
定されている。
【0014】バリアフィルム12をインサート部材とし
て容器蓋2の合成樹脂製蓋本体10を射出成形するに際
しては、雌型20と静止型台40とが相互に接近するよ
う相対的に移動させられ、雌型20の分離面21が静止
型台40の分離面41に密着するよう位置付けられる。
中央コア31の先端面31aにはバリアフィルム12が
所定の位置に位置付けられ、図示しない真空ポンプの作
動により先端面31aに吸着保持される。バリアフィル
ム12が吸着保持された中央コア31は、雌型20に対
して接近するよう移動させられて、その先端面31aが
雌型20の底壁面23の中央部23aに対し所定の隙間
をおいて対向するよう、先端部がキャビティー22内に
位置付けられる。外側コア32は、雌型20に対して接
近するよう移動させられて、その環状の先端面32aが
雌型20の底壁面23の周縁部23bに対し所定の隙間
をおいて対向しかつその外周面32bが雌型20の側壁
面24に対し所定の隙間をおいて対向するよう、先端部
がキャビティー22内に位置付けられる。外側コア32
の先端部の内周面32d及び32eは中央コア31の先
端部の外周面31bに対し所定の隙間をおいて対向する
よう位置付けられる。外側コア32の先端部の傾斜した
内周面32dは、中央コア31の先端部の傾斜した外周
面31bに対しほぼ平行に対向するよう位置付けられ
る。外側コア32の先端面32aは、中央コア31の先
端面31aよりもキャビティー22の底壁面23側に変
位して位置付けられる。実施形態においては、外側コア
32の先端面32aは、キャビティー22の底壁面23
の中央部23aと実質上同一平面上に位置付けられてい
る。
【0015】中央コア31の先端面31a(厳密にはバ
リアフィルム12の外側面)及び外側コア32の先端面
32aと、雌型20のキャビティー22の底壁面23と
の間に、容器蓋2の円形遮断壁4及び上壁部14を形成
するための成形空洞50及び51が形成される。中央コ
ア31の先端部の外周面31bと、外側コア32の先端
部の内周面32d及び32eと、肩面32gとの間に、
容器蓋2の筒状シール壁6を形成するための成形空洞5
2が形成される。また外側コア32の先端部の外周面3
2bと雌型20のキャビティー22の側壁面24との間
に、容器蓋2のスカート壁16を形成するための成形空
洞53が形成される。成形空洞53の開口端は静止型台
40の分離面41により閉塞されている。なお、上記し
たように、バリアフィルム12の外径は、容器蓋2の筒
状シール壁6の内径よりも若干大きく形成されているの
で、中央コア31の先端面31aの外径よりも若干大き
く、したがって、バリアフィルム12の外周縁部は、筒
状シール壁6を形成するための成形空洞52内に突出し
て位置付けられる。
【0016】次いで、図示しない射出成形機から溶融さ
れた合成樹脂が成形空洞50〜53に充填される。合成
樹脂は、雌型20内に形成された合成樹脂供給路25を
介して、円形遮断壁4を形成するための成形空洞50の
中央部から、容器蓋2の上記蓋本体10を形成するため
の成形空洞50〜53に流入させられる。円形遮断壁4
を形成するための成形空洞50の中央部から流入させら
れた合成樹脂は、中央コア31の先端面31aに吸着保
持されたバリアフィルム12の外面を半径方向外方に流
れる。先に述べたように、容器蓋2における上壁部14
の内面14aは円形遮断壁4の内面4aよりも上方に変
位されていることに起因して、外側コア32の先端面3
2aは、中央コア31の先端面31aよりもキャビティ
ー22の底壁面23側に変位して位置付けられているの
で、外側コア32の先端部の内周面32dは、中央コア
31の先端面31a、更に具体的にはバリアフィルム1
2の外側面よりもキャビティー22の底壁面23側に延
び出すように位置付けられる。その結果、バリアフィル
ム12の外面を通して成形空洞50の半径方向外方に流
された合成樹脂は、成形空洞52の外周面を規定する外
側コア32の先端部の内周面32dに衝突させられる。
上記したように、外側コア32の先端部の内周面32d
は、筒状シール壁6の少なくとも上部が下方に向かって
半径方向外方に傾斜角αをなして延びる円錐台筒形状を
なすよう形成されていることに起因して、先端面32a
から軸方向下側に向かって半径方向外方に外側コア32
の軸線に対し傾斜角αをなして延びるよう形成されてい
るので、外側コア32の先端部の内周面32dに衝突さ
せられた合成樹脂の一部は、該内周面32dに沿って
(換言すれば成形空洞52の外周面に沿って)成形空洞
52内に積極的に導入させられる(図4における矢印参
照)。このため、合成樹脂が流入させられる初期の段階
において、合成樹脂は、成形空洞52内に突出している
バリアフィルム12の外周縁部を中央コア31の先端部
外周面31bに向かって変位させながら成形空洞52内
に流入させられるが、外側コア32の先端部の内周面3
2dに沿って成形空洞52内に導入させられることに起
因して、バリアフィルム12の外周縁部の上記変位を強
制する力が従来に較べて弱化され、上記変位を少なくす
ることに寄与するものである。成形空洞50から外側コ
ア32の先端部の内周面32dに沿って成形空洞52内
に積極的に導入させられた合成樹脂は、成形空洞52の
閉塞端において積極的に反転させられる(図4における
矢印参照)。成形空洞52の閉塞端において反転させら
れた合成樹脂は、バリアフィルム12の外周縁部の上記
軸方向下側から外側に向かって流れるよう強制される
(図4における矢印参照)。このような、成形空洞52
内への合成樹脂の流入及び反転作用により、当初、変位
させられたバリアフィルム12の外周縁部は、中央コア
31の先端部外周面31bから離隔する方向に強制され
て、中央コア31の先端面31aから半径方向外方に延
び出すように矯正された状態で、成形空洞52内に充填
された合成樹脂内に保持される。その結果、容器蓋2を
射出成形した状態において、バリアフィルム12の外周
縁部は筒状シール壁6内に十分確実に埋没され、バリア
フィルム12に含まれるバリア層12aの密封性が確実
に保証されると共に、バリアフィルム12を確実に蓋本
体10内に保持することができる。
【0017】本発明において、外側コア32の先端部の
内周面32dは、筒状シール壁6の外周面6aにおける
少なくとも上部が下方に向かって半径方向外方に傾斜角
αをなして延びる円錐台筒形状をなすよう形成されてい
ることに起因して、先端面32aから軸方向下側に向か
って半径方向外方に外側コア32の軸線に対し傾斜角α
をなして延びるよう形成されているので、外側コア32
の先端部の内周面32dに衝突させられた合成樹脂の一
部は、筒状シール壁6を形成するための成形空洞52の
外周面、すなわち外側コア32の先端部の内周面32d
に沿って成形空洞52内に積極的に導入させられる。本
発明においては、筒状シール壁6の外周面6aにおける
少なくとも上部の傾斜角αを8乃至17度に規定するこ
とが重要である。傾斜角αを8乃至17度に規定した場
合には、外側コア32の先端部の内周面32dに沿って
成形空洞52内に積極的に導入させられる合成樹脂の流
れが円滑に遂行され、成形空洞52の閉塞端における合
成樹脂の上記反転が効果的に遂行されるので、バリアフ
ィルム12の外周縁部の上記軸方向下側からの積極的な
充填を確実に遂行して、バリアフィルム12の外周縁部
の上記変位を確実に矯正すると共に、成形後の筒状シー
ル壁6のシール作用を十分確実に保持することを可能に
するものである。また、本発明においては、合成樹脂蓋
本体10を射出成形する際には、円形遮断壁4を形成す
るための成形空洞50の外面中央部から合成樹脂が成形
空洞50に流入させられるよう構成されているので、筒
状シール壁6を形成するための成形空洞52内への合成
樹脂の導入が初期の段階において円滑にかつ均等に遂行
されることを可能にするので、バリアフィルム12の外
周縁部の埋没が安定して遂行される。本発明においては
また、外側係止壁8に含まれる上壁部14の内面14a
は円形遮断壁4の外面4bと実質上同高あるいはそれよ
り上方に位置するよう構成されているので、バリアフィ
ルム12の外面を通して成形空洞50の半径方向外方に
流された合成樹脂を、成形空洞52の外周面を規定する
外側コア32の先端部の内周面32dに効果的に衝突さ
せることを可能にし、その結果、成形空洞52の閉塞端
における合成樹脂の上記反転が効果的に遂行されるの
で、バリアフィルム12の外周縁部の上記軸方向下側か
らの積極的な充填を効果的に遂行することを可能にす
る。
【0018】なお、上記射出成形において、外側コア3
2の先端部の内周面32dに衝突させられた合成樹脂の
他の一部は、衝突しない合成樹脂と共に上記成形空洞5
1及び53に流入させられ、成形空洞51及び53を充
填する。以上により、成形空洞50〜53の全てに合成
樹脂が充填され、容器蓋2の射出成形が終了する。真空
ポンプの作動が停止され、バリアフィルム12の吸引動
作が停止される。冷却後の離型に際しては、先ず、雌型
20と、雄型30及び静止型台40とが相互に離隔する
方向に相対的に移動させられる。この離型動作により、
容器蓋2の外表面が開放される。次いで、中央コア31
が容器蓋2の開口端方向(図4において下方)に移動さ
せられる。この離型動作により、容器蓋2における円形
遮断壁4及び筒状シール壁6の内側が開放される。次に
外側コア32が、容器蓋2の開口端方向(図4において
下方)に移動させられる。この離型動作により、外側コ
ア32は、容器蓋2の筒状シール壁6及びスカート壁1
6から、いわゆる無理抜きさせられるが、既に筒状シー
ル壁6の内側及び容器蓋2の外表面が開放されているの
で、この無理抜きは容易に遂行される。この無理抜きに
際しては、静止型台40の分離面41は、容器蓋2のス
カート壁16の開口端に当接しているので、該分離面4
1はノックアウトとして機能する。以上のとおりにして
容器蓋2の射出成形及び離型が遂行される。
【0019】射出成形された容器蓋2は、図1に示され
ているように、内容物が収容された容器100の開口端
部102に打栓される。容器蓋2のスカート壁16の内
周面に形成された被係止突条16aは、容器100の開
口端部102の外周面に形成された係止突条104の下
面側に離脱自在に係止される。容器蓋2の筒状シール壁
6の外周面は、容器100の開口端部102の内周面に
離脱自在に圧入される。容器蓋2の上壁部14の内面
は、容器100の開口端部102の端面に密着させられ
る。容器蓋2の円形遮断壁4の内面に配設されたバリア
フィルム12の外周縁部は筒状シール壁6内に十分確実
に埋没され、バリアフィルム12に含まれるバリア層1
2aの密封性が確実に保証されると共にバリアフィルム
12を容器蓋2内に確実に保持することができる。バリ
アフィルム12に含まれるバリア層12aは、筒状シー
ル壁6の内側に露呈されることはないので、バリア層1
2aが内容物によつて侵されたり、あるいはバリア層1
2aが内容物の品質に悪影響を与えることは確実に防止
される。したがって、本発明による容器蓋2を、酸化防
止が望まれる内容物あるいはにおいの漏れ防止が望まれ
る内容物(例えば、牛乳、ヨーグルト飲料等の乳製品、
あるいはレモン果汁等)を収容した容器100に適用し
た場合には、内容物の酸化あるいはにおいの漏れを所要
のとおりに確実に防止することを保証し、実用上、きわ
めて有用である。なお、上記容器蓋2において、バリア
フィルム12の内面を脱酸素剤で覆うよう構成した場合
には、容器100内に残留する酸素を吸収することが可
能になり、上記効果を一層向上させることができる。
【0020】以上、本発明を図示の実施形態に基づいて
説明したが、本発明は図示の実施形態のみに限定される
ものでなく、本発明の技術思想の範囲で種々の変形例が
可能であり、これらを本発明の技術思想から排除するも
のではない。例えば、上記の実施形態では、蓋本体を射
出成形により成形する形態について説明を行ったが、本
発明はこの実施形態のみに限定されれるものではなく、
圧縮成形により成形することも可能である。また、本発
明による容器蓋は、円形遮断壁、該遮断壁の周縁から垂
下する筒状シール壁及び該シール壁の上端に付設された
外側係止壁を含み、該外側係止壁は半径方向外方に延び
る上壁部を含む合成樹脂製蓋本体と、該蓋本体の該遮断
壁の内面に配設された円板状バリアフィルムとを備え、
該バリアフィルムをインサート部材として該蓋本体を射
出成形或いは圧縮成形することによって形成され、該バ
リアフィルムの外径は該シール壁の内径よりも若干大き
く形成され、該バリアフィルムの外周縁部は該シール壁
内に埋没されている、構成を有するものであれば、図示
の実施形態に限定される理由はない。
【0021】図示の実施形態において、外側係止壁8
は、上記上壁部14と、上壁部14の円形外周縁から垂
下するスカート壁16とを含んでいる。スカート壁16
の開口端部における内周面には、周方向に延在する被係
止突条16aが形成されている。本発明による容器蓋の
他の実施形態としては、例えば、スカート壁16の内周
面には、上記実施形態における被係止突条16aに代え
て雌ねじが形成され、スカート壁16の開口端部には破
断可能ラインが形成されており、その他の構成は上記実
施形態と実質上同一である、容器蓋を挙げることができ
る。
【0022】本発明による容器蓋の更に他の実施形態と
しては、蓋本体と外蓋とから構成される容器蓋を挙げる
ことができる。蓋本体は円形上面壁と、上面壁の周囲か
ら垂下する円筒状スカート壁とを含んでいる。この上面
壁の中央部は、上記容器蓋2における円形遮断壁4に相
当する。上面壁には弱化ラインが形成されている。弱化
ラインによって区画される分離領域の上面にはプルリン
グが配設されている。上面壁には、弱化ラインよりも外
側において上方に突出するラッパ形状の排出案内筒と、
この排出案内筒よりも外側において上方に突出する円筒
状突出壁が配設されている。突出壁の自由端部外周面に
は環状突条が形成されている。上面壁の弱化ラインより
も外側における下面には、下方に突出するシール筒が形
成されている。このシール筒は、スカート壁よりも内側
に形成され、上記容器蓋2における筒状シール壁6に相
当する。上面壁の、シール筒とスカート壁との間の領域
は、上記容器蓋2における上壁部14に相当する。スカ
ート壁の自由端部内周面には環状突条が形成されてい
る。外蓋は円形天面壁と、天面壁の下面外周縁部から垂
下する円筒状側壁とを含んでいる。天面壁の下面には、
下方に突出する円筒状のシール筒が形成されている。円
筒状側壁の内周面の自由端部には環状突条が形成されて
いる。外蓋は、蓋本体の上面を露呈させる開位置と蓋本
体の上面を覆う閉位置との間を旋回自在に蓋本体にヒン
ジ部を介して一体に連結されている。その他の構成は上
記実施形態と実質上同一にすることができる。なお、円
板状バリアフィルムは上面壁の内面に配設され、バリア
フィルムの外周縁部はシール筒内に埋没されている。
【0023】上記した容器蓋の他の実施形態、更に他の
実施形態のいずれにおいても、先に詳述した、本発明に
おける特徴ある上記構成を備えることは容易に可能であ
り、したがって先に述べたと実質上同じ、本発明の作用
効果を達成することは可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明の容器蓋によれば、バリアフィル
ムの外周縁部が筒状シール壁内に十分確実に埋没され、
バリアフィルムに含まれるバリア層の密封性が確実に保
証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形
態を、軸線の片側を断面図で、また軸線の他側を側面図
で、それぞれ示す図。
【図2】図1の容器蓋の一部を拡大して示す断面図。
【図3】図2のA部を拡大して示す断面図。
【図4】図1に示されている容器蓋を射出成形するため
の金型の実施形態の要部を示す断面図。
【符号の説明】
2 容器蓋 4 円形遮断壁 6 筒状シール壁 8 外側係止壁 10 合成樹脂製蓋本体 12 バリアフィルム 14 上壁部
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月5日(2000.9.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】次いで、射出成形機から溶融された合成樹
脂が成形空洞に充填される。合成樹脂は、雌型に形成さ
れた合成樹脂供給路を介して、円形遮断壁を形成するた
めの成形空洞の外面中央部から、容器蓋の上記蓋本体を
形成するための成形空洞に流入させられる。円形遮断壁
を形成するための成形空洞の中央部から流入させられた
合成樹脂は、中央コアの先端面に吸着保持されたバリア
フィルムの外面を半径方向外方に流れる。先に述べたよ
うに、外側コアの先端面は中央コアの先端面に対しほぼ
同一平面上に位置付けられているので、バリアフィルム
の外面を半径方向外方に流れる合成樹脂は、中央コアの
先端部の外周面と外側コアの先端部の内周面との間に形
成される、筒状シール壁を形成するための成形空洞を通
過して、外側コアの先端面と雌型の底壁面との間に形成
される、上壁部を形成するための成形空洞側に流れる傾
向が強く、合成樹脂が流入させられる初期の段階におい
て、合成樹脂が、筒状シール壁を形成するための成形空
洞の外周面に沿って該成形空洞内に積極的に導入される
傾向が認められない。そしてまた、先に述べたように、
中央コアの先端面に吸着保持されたバリアフィルムの外
径は、中央コアの先端部の外径よりも若干大きく、バリ
アフィルムの外周縁部が筒状シール壁を形成するための
成形空洞内に突出して位置付けられているので、合成樹
脂が流入させられる初期の段階において、合成樹脂は、
筒状シール壁を形成するための成形空洞の開口端から、
該成形空洞内に突出しているバリアフィルムの外周縁部
の軸方向外側(雌型の底壁面に対向する側)を軸方向下
側(雌型の底壁面に対向する側と反対側であって、筒状
シール壁を形成するための成形空洞の閉塞端側)に向け
て押し込むように流入させられる傾向が強い。すなわち
該成形空洞に流入させられた合成樹脂が、該成形空洞の
閉塞端において反転させられてバリアフィルムの外周縁
部の上記軸方向下側から外側に向かって流れる現象は認
められない。このため、合成樹脂が流入させられる初期
の段階において、バリアフィルムの外周縁部が中央コア
の先端部外周面に向かって半径方向内側に大きく変位さ
せられ、この変位状態のまま、合成樹脂がシール壁部を
形成するための成形空洞に充填されてしまう。その結
果、射出成形後の状態において、バリアフィルムの外周
縁部が十分確実にシール壁内に埋没させられない不具合
が発生する。バリアフィルムの外周縁部が十分確実にシ
ール壁内に埋没させられない場合には、その密封性が損
なわれるおそれがある。すなわち、バリアフィルムの外
周縁部の上記変位が大きい場合には、バリア層の一部が
筒状シール壁の内側に露呈されるおそれがあり、バリア
層がシール壁の内側に露呈された場合には、容器蓋
容物を収容した容器の開口部に装着した時、バリア層が
内容物によつて侵されたり、あるいはバリア層が内容物
の品質に悪影響を与えることとなる。また、バリアフィ
ルムの保持力が不安定となって容器蓋から剥離するおそ
れがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、円形遮
断壁、該遮断壁の周縁から垂下する筒状シール壁及び該
シール壁の上端に付設された外側係止壁を含み、該外側
係止壁は半径方向外方に延びる上壁部を含む合成樹脂製
蓋本体と、該蓋本体の該遮断壁の内面に配設された円板
状バリアフィルムとを備え、該バリアフィルムをインサ
ート部材として該蓋本体を射出成形或いは圧縮成形する
ことによって形成され、該バリアフィルムの外周縁部は
該シール壁内に埋没されている容器蓋において、該外側
係止壁の該上壁部の内面は該遮断壁の内面よりも上方に
変位されており、該シール壁は、その外周面における少
なくとも上部が下方に向かって半径方向外方に傾斜角α
をなして延びる円錐台筒形状であり、該蓋本体を成
際には、該遮断壁を形成するための成形空洞の中央部
から合成樹脂が成形空洞に流入させられる、ことを特徴
とする容器蓋が提供される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】該外側係止壁の該上壁部の内面は該遮断壁
の外面と実質上同高あるいはそれより上方に位置する、
ことが好ましい。また、該バリアフィルムは気体バリア
性を有するバリア層の両面に合成樹脂層を積層させて形
成したバリアフィルムシートを、所要円板状に打ち抜く
ことによって形成されている、ことが好ましい。更には
また、該シール壁の該傾斜角αは8乃至17度である、
ことが好ましい。そして、該蓋本体を成形する際には、
該遮断壁を形成するための該成形空洞の外面中央部から
合成樹脂が該成形空洞に射出流入させられる、ことが好
ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AA24 AB01 BA02 CA01 CC03 DA01 DB12 DC03 EA04 EC03 FA09 FB01 GA04 GB04 KB01 LA17 LB02 LB07 LD01 4F206 AA04 AA11 AD08 AD20 AH57 JA07 JB12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形遮断壁、該遮断壁の周縁から垂下す
    る筒状シール壁及び該シール壁の上端に付設された外側
    係止壁を含み、該外側係止壁は半径方向外方に延びる上
    壁部を含む合成樹脂製蓋本体と、該蓋本体の該遮断壁の
    内面に配設された円板状バリアフィルムとを備え、該バ
    リアフィルムをインサート部材として該蓋本体を射出成
    形或いは圧縮成形することによって形成され、該バリア
    フィルムの外周縁部は該シール壁内に埋没されている容
    器蓋において、 該外側係止壁の該上壁部の内面は該遮断壁の内面よりも
    上方に変位されており、該シール壁は、その外周面にお
    ける少なくとも上部が下方に向かって半径方向外方に傾
    斜角αをなして延びる円錐台筒形状であり、 該蓋本体を射出成形際には、該遮断壁を形成するための
    成形空洞の中央部から合成樹脂が成形空洞に流入させら
    れる、ことを特徴とする容器蓋。
  2. 【請求項2】 該外側係止壁の該上壁部の内面は該遮断
    壁の外面と実質上同高あるいはそれより上方に位置す
    る、請求項1記載の容器蓋。
  3. 【請求項3】 該バリアフィルムは気体バリア性を有す
    るバリア層の両面に合成樹脂層を積層させて形成したバ
    リアフィルムシートを、所要円板状に打ち抜くことによ
    って形成されている、請求項1又は2記載の容器蓋。
  4. 【請求項4】 該シール壁の該傾斜角αは8乃至17度
    である、請求項1から3までのいずれかに記載の容器
    蓋。
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