JP2002055006A - 圧力検出エレメントおよびその製造方法 - Google Patents

圧力検出エレメントおよびその製造方法

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JP2002055006A
JP2002055006A JP2000244265A JP2000244265A JP2002055006A JP 2002055006 A JP2002055006 A JP 2002055006A JP 2000244265 A JP2000244265 A JP 2000244265A JP 2000244265 A JP2000244265 A JP 2000244265A JP 2002055006 A JP2002055006 A JP 2002055006A
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sensor chip
glass
hermetic
mounting
pressure detection
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JP2000244265A
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Yoshiaki Tasai
義明 太斎
Kazue Suzuki
和重 鈴木
Yuji Kimura
裕次 木村
Takeshi Oshima
武 大島
Kazuhiro Shimizu
和洋 清水
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CHIYOUYOU KK
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
CHIYOUYOU KK
Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コバール等の金属チップを使用せずに、圧力
検出用センサチップが他部材より熱応力の影響を受けな
いようにすること。 【解決手段】 ハーメチックガラス13のセンサチップ
取付部に圧力検出用センサチップ17の熱膨張係数と同
等の熱膨張係数を有するセンサチップマウント用ガラス
部材16を固定装着し、センサチップマウント用ガラス
部材16に圧力検出用センサチップ17を固定装着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧力検出エレメ
ントおよびその製造方法に関し、特に、液封型圧力セン
サ等で使用される圧力検出エレメントおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液封型圧力センサ等で使用される圧力検
出エレメントとして、金属製のエレメント本体に形成さ
れた中央開口部に、センサチップ用のリードピン等をハ
ーメチック処理により貫通状態で固着されたハーメチッ
クガラスが気密に固定装着され、そのハーメチックガラ
スに圧力検出用センサチップが取り付けられているもの
が知られている。
【0003】上述の様な構造による圧力検出エレメント
では、ハーメチックガラスの温度変化による応力が圧力
検出用センサチップに伝わると、圧力検出用センサチッ
プの出力特性が悪化し、圧力検出精度が低下するから、
ハーメチックガラスの温度変化による応力が圧力検出用
センサチップに伝わらない構造にする必要がある。
【0004】このことに対して、従来は、下記のような
対策がなされている。 (1)ハーメチックガラス自体の線膨張係数を圧力検出
用センサチップの線膨張係数に合わせる。 (2)ハーメチックガラスの中央部にコバール等の金属
チップをハーメチックで埋め込み、金属チップの線膨張
係数を圧力検出用センサチップの線膨張係数に合わせ、
金属チップに圧力検出用センサチップを取り付ける。 (3)圧力検出用センサチップのパッケージガラスを厚
くしてハーメチックガラスの熱応力の影響を受け難くす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような対策のう
ち、(1)では、ハーメチックガラスを受け持つ金属製
のエレメント本体をコバール等の高価な金属材料により
構成するなどして、エレメント本体の線膨張係数をハー
メチックガラスの線膨張係数に合わせる必要が生じ、材
料費の高騰を招くことになる。
【0006】(2)は、一般的に使われている構成であ
るが、コバール等による金属チップの加工性が悪く、金
属チップの腐食の問題が生じる。
【0007】(3)は、圧力検出用センサチップおよび
それに関連する部分の大型化を招き、しかも、液封型圧
力センサでは、オイル封入量の増加によりコスト高にな
る。また、ハーメチックガラスの形状に工夫を凝らして
オイル封入量の低減を図ることもできるが、この場合に
は、ハーメチックガラスの形状複雑化により生産性が低
下する。
【0008】この発明は、上述の如き問題点を解消する
ためになされたもので、(1)〜(3)の問題点を全て
解決し、ハーメチックガラスの温度変化による応力が圧
力検出用センサチップに伝わらない構造とされた圧力検
出エレメントおよびその製造方法を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明による圧力検出エレメント
は、金属製のエレメント本体に形成された中央開口部
に、センサチップ用のリードピン等をハーメチック処理
により貫通状態で固着されたハーメチックガラスが気密
に固定装着され、前記ハーメチックガラスのセンサチッ
プ取付部に局部的に圧力検出用センサチップの熱膨張係
数と同等の熱膨張係数を有するセンサチップマウント用
ガラス部材が固定装着され、前記センサチップマウント
用ガラス部材に圧力検出用センサチップが固定装着され
ているものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明による圧力検
出エレメントは、金属製のエレメント本体に形成された
中央開口部に、センサチップ用のリードピン等をハーメ
チック処理により貫通状態で固着されたハーメチックガ
ラスが気密に固定装着され、前記ハーメチックガラスの
センサチップ取付部に局部的に圧力検出用センサチップ
の熱膨張係数と前記ハーメチックガラスの熱膨張係数と
の中間的な熱膨張係数を有するセンサチップマウント用
ガラス部材が固定装着され、前記センサチップマウント
用ガラス部材に圧力検出用センサチップが固定装着され
ているものである。
【0011】また、請求項3に記載の発明による圧力検
出エレメントは、前記ハーメチックガラスが前記エレメ
ント本体を下回る熱膨張係数の材料で構成されており、
前記センサチップマウント用ガラス部材が前記ハーメチ
ックガラスを下回る熱膨張係数の材料で構成されている
ものである。
【0012】また、請求項4に記載の発明による圧力検
出エレメントは、前記センサチップマウント用ガラス部
材が前記ハーメチックガラスの作業温度より高い軟化温
度を有するガラス材により構成されているものである。
【0013】また、請求項5に記載の発明による圧力検
出エレメントは、前記ハーメチックガラスとして、前記
作業温度が750℃以下のガラスを使用するものであ
る。
【0014】また、請求項6に記載の発明による圧力検
出エレメントは、前記ハーメチックガラスの前記センサ
チップ取付部から該ハーメチックガラスの外方に前記セ
ンサチップマウント用ガラス部材を突出させ、該突出さ
せたセンサチップマウント用ガラス部材部分に前記圧力
検出用センサチップが固定装着されているものである。
【0015】上述の目的を達成するために、請求項7に
記載の発明による圧力検出エレメントの製造方法は、金
属製のエレメント本体に形成された中央開口部に、セン
サチップ用のリードピン等をハーメチック処理により貫
通状態で固着されたハーメチックガラスが気密に固定装
着され、前記ハーメチックガラスのセンサチップ取付部
に局部的に圧力検出用センサチップの熱膨張係数と同等
の熱膨張係数を有するセンサチップマウント用ガラス部
材が固定装着され、前記センサチップマウント用ガラス
部材に圧力検出用センサチップが固定装着されている圧
力検出エレメントの製造方法であって、前記リードピン
の挿通孔や前記センサチップマウント用ガラス部材の装
着孔が予め形成された前記ハーメチックガラスを、前記
エレメント本体の前記中央開口部に装填すると共に、前
記ハーメチックガラスの前記挿通孔にリードピンを挿通
し、前記装着孔に前記ハーメチックガラスの作業温度よ
り高い軟化温度を有するガラス材製のセンサチップマウ
ント用ガラス部材を装填し、これらを治具に納めて治具
ごと前記作業温度に加熱し、加熱後に常温に戻して、前
記ハーメチックガラスを硬化させ、この後に、前記セン
サチップマウント用ガラス部材に圧力検出用センサチッ
プを固定装着するものである。
【0016】また、請求項8に記載の発明による圧力検
出エレメントの製造方法は、前記作業温度の加熱を75
0℃以下で、かつ、前記ハーメチックガラスの作業温度
より高い温度で行うようにしたものである。
【0017】この発明による圧力検出エレメントでは、
ハーメチックガラスのセンサチップ取付部に局部的に固
定装着されたセンサチップマウント用ガラス部材に圧力
検出用センサチップが固定装着され、センサチップマウ
ント用ガラス部材の熱膨張係数と圧力検出用センサチッ
プの熱膨張係数とが同等、あるいは、圧力検出用センサ
チップの熱膨張係数とハーメチックガラスの熱膨張係数
との中間的な熱膨張係数になっているから、圧力検出用
センサチップに他部材より熱応力の影響を受けることが
なくなり、或いは軽減される。
【0018】しかも、ハーメチックガラスの作業温度が
センサチップマウント用ガラス部材の軟化温度より低い
ことから、圧力検出エレメントの製造過程で、ハーメチ
ックガラスの加熱軟化による他の部品のハーメチックと
同時に、センサチップマウント用ガラス部材に熱損傷を
与えることなくセンサチップマウント用ガラス部材をハ
ーメチックガラスにハーメチック状態で固定することが
できる。
【0019】その上、ハーメチックガラスのセンサチッ
プ取付部からその外方に突出させたセンサチップマウン
ト用ガラス部材部分に圧力検出用センサチップを固定装
着するものとすれば、加熱によりハーメチックガラスが
溶けても、圧力検出用センサチップの固定装着されたセ
ンサチップマウント用ガラス部材部分に溶けたハーメチ
ックガラスが流入して、そのセンサチップマウント用ガ
ラス部材部分やその上の圧力検出用センサチップの平面
度が損なわれることがなく、平面度の阻害により圧力検
出精度が低下してしまうことがなくなる。
【0020】なお、ハーメチックガラスとして作業温度
が750℃以下のガラスを使用し、また、この作業温度
での加熱を750℃以下でかつハーメチックガラスの作
業温度より高い温度の範囲とすれば、その際にリードピ
ンのメッキが熱により変質することがなく、その後のワ
イヤボンディング工程において問題を生じることがない
ので、有利である。
【0021】ちなみに、ハーメチックガラスの作業温度
は高いもので1000℃前後、低いもので500℃前後
であるが、最近では作業温度がさらに低いものも出現し
ていることから、作業温度による加熱の温度範囲は実質
的にかなりの選択幅を持つことになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】図1はこの発明による圧力検出エレメント
を組み込まれた液封型圧力センサの一つの実施の形態を
示している。
【0024】液封型圧力センサは、圧力検出エレメント
10と、継手30と、コネクタハウジング40との結合
体により構成されている。
【0025】圧力検出エレメント10は、エレメント本
体11と、エレメント本体11の中央開口部12にハー
メチック固着されたハーメチックガラス(ベースガラス
部)13、およびハーメチックガラス13に貫通状態で
ハーメチック装着されたリードピン14、オイル充填用
パイプ15、センサチップマウント用ガラス部材16
と、センサチップマウント用ガラス部材16の上端面に
固定装着された圧力検出用センサチップ17とを1つの
ハーメチック部品として有している。
【0026】中央開口部12の上部側開口縁部には、金
属ダイヤフラム20と、これを覆う連通孔21を有する
ダイヤフラム保護カバー22とが、それらの外周縁部を
溶接することで気密に固着されている。この構造によ
り、エレメント本体11の中央開口部12において、ハ
ーメチックガラス13と金属ダイヤフラム20との間
に、オイルを封入される液封室23が画定される。
【0027】リードピン14は、図示されていない金製
あるいはアルミニウム製のワイヤによって圧力検出用セ
ンサチップ17と導通接続され、圧力検出用センサチッ
プ17の外部入出力端子をなす。
【0028】オイル充填用パイプ15は、液封室23に
オイルを充填する充填口として使用され、オイル充填完
了後に外側のパイプ先端15aをつぶして密着され、そ
の部分を抵抗溶接又はレーザ溶接される。これによりオ
イルが液封室23に封止される。
【0029】圧力検出エレメント10は、Oリング(角
リング)24と共に、継手30のエレメント収納孔31
内に嵌め込まれ、リードピン14に結線材35が導通接
続され、結線材35とコネクタハウジング40の端子4
1とが導通接続される。コネクタハウジング40はもう
一つのOリング25と共に継手30のエレメント収納孔
21内に嵌め込まれ、エレメント収納孔31の開口縁部
32がかしめられることにより、圧力検出エレメント1
0を挟んだ状態で、継手30と固定結合される。
【0030】継手30は、センサ取付用ねじ部33を有
するニップル状をなしており、金属ダイヤフラム20の
配置部に流体圧を導くための被測定流体圧通路34を有
している。
【0031】つぎに、図2を参照してこの発明による圧
力検出エレメント10の要部を詳細に説明する。エレメ
ント本体11はステンレス鋼等の金属により構成され、
中心部に貫通形成された中央開口部12に、センサチッ
プ用のリードピン14やオイル充填用パイプ15をハー
メチック処理により貫通状態で固着されたハーメチック
ガラス13が気密に固定装着されている。
【0032】ハーメチックガラス13のセンサチップ取
付部である中心部には装着孔18が貫通形成され、その
周囲にリードピン14やオイル充填用パイプ15の装着
用の細孔19が形成されている。装着孔18にはセンサ
チップマウント用ガラス部材16が貫通状態でハーメチ
ック装着され、また、細孔19にはリードピン14やオ
イル充填用パイプ15が各々貫通状態でハーメチック装
着されている。
【0033】センサチップマウント用ガラス部材16
は、ハーメチックガラス13のセンサチップ取付部に局
部的に存在し、圧力検出用センサチップ17の熱膨張係
数と同等の熱膨張係数を有し、しかも、ハーメチックガ
ラス13の作業温度より高い軟化温度を有するガラス材
により構成されている。
【0034】圧力検出用センサチップ17は、従来のも
のと同様のものであり、接着剤等により、センサチップ
マウント用ガラス部材16の上端面に貼り付け式に固定
装着されている。
【0035】圧力検出用センサチップ17を固定装着さ
れるセンサチップマウント用ガラス部材16の熱膨張係
数と圧力検出用センサチップ17の熱膨張係数とが同等
になっているから、圧力検出用センサチップ17が他部
材より熱応力の影響を受けることがなくなり、圧力検出
精度が低下することが回避される。
【0036】つぎに、図3を参照して上述の構成による
圧力検出エレメント10の製造方法について説明する。
【0037】ハーメチックガラス13に、リードピン1
4、オイル充填用パイプ15の挿通孔である細孔19、
センサチップマウント用ガラス部材16の装着孔18を
予め形成(成形)し、このハーメチックガラス13をエ
レメント本体11の中央開口部12に装填すると共に、
ハーメチックガラス13の細孔19にリードピン14や
オイル充填用パイプ15を挿通し、装着孔18にセンサ
チップマウント用ガラス部材16を装填する。
【0038】そして、これらを治具50に納めて治具5
0ごとハーメチックガラス13の作業温度(ハーメチッ
ク処理作業温度)に加熱し、加熱後に常温に戻して、温
度低下でハーメチックガラス13を硬化させる。これに
より、ハーメチックガラス13とエレメント本体11と
のハーメチック結合と、ハーメチックガラス13とリー
ドピン14、オイル充填用パイプ15、センサチップマ
ウント用ガラス部材16とのハーメチック結合が一挙に
行われる。
【0039】この際、ハーメチックガラス13のセンサ
チップ取付部(中心部)からその外方に突出しているこ
とから、ハーメチック処理に伴う作業温度での加熱によ
って溶けたハーメチックガラス13がセンサチップマウ
ント用ガラス部材16の上端面に流入して、上端面やそ
の上に固定装着された圧力検出用センサチップ17の平
面度が損なわれることがなく、平面度の阻害により圧力
検出精度が低下してしまうことがなくなる。
【0040】なお、ハーメチックガラス13は、センサ
チップマウント用ガラス部材16の軟化温度よりもハー
メチック処理作業温度が低くなるようなガラス材により
構成されていることにより、上述のハーメチック処理の
加熱によってセンサチップマウント用ガラス部材16が
熱変形を生じることがない。
【0041】この後に、治具50よりエレメント本体1
1等を取り出し、センサチップマウント用ガラス部材1
6に圧力検出用センサチップ17を固定装着する。
【0042】この実施の形態では、治具50は、炭素材
等により構成され、下治具51と上治具52とに分割さ
れている。
【0043】下治具51には、エレメント本体11の中
央開口部12が嵌合するエレメント本体位置決め凸部5
3と、リードピン14およびオイル充填用パイプ15が
嵌合するピン・パイプ類位置決め凹部54と、センサチ
ップマウント用ガラス部材16が嵌合するマウント用ガ
ラス部材位置決め凹部55とが形成されており、さら
に、上治具52との位置決め用ピン孔56が形成されて
いる。
【0044】上治具52には、リードピン14およびオ
イル充填用パイプ15が嵌合するパイプ位置決め貫通孔
57と、下治具51との位置決め用ピン孔58とが形成
されている。
【0045】上述のような構成による治具50を使用し
た圧力検出エレメント10の製造においては、下治具5
1のエレメント本体位置決め凸部53に、エレメント本
体11の中央開口部12を嵌合させて、上下反転させた
状態にエレメント本体11を位置決めし、この状態で、
エレメント本体11の中央開口部12にハーメチックガ
ラス13を入れる。
【0046】そして、ハーメチックガラス13の装着孔
18にセンサチップマウント用ガラス部材16を装填
し、それの先端をマウント用ガラス部材位置決め凹部5
5に入れ込む。これにより、センサチップマウント用ガ
ラス部材16のハーメチックガラス13よりの突出量が
決まる。
【0047】次に、上治具52の位置決め孔58と下治
具51の位置決め孔56にガイドピン59を挿通して上
治具52を下治具51に位置決めする。
【0048】最後に、パイプ位置決め貫通孔57よりリ
ードピン14とオイル充填用パイプ15とを細孔19に
挿入し、その先端をピン・パイプ類位置決め凹部54に
入れ込む。
【0049】これにより、治具装填が完了する。
【0050】なお、ハーメチックガラス13に形成され
るセンサチップマウント用ガラス部材16の装着孔18
は、貫通孔以外に、図4に示されているように、有底の
非貫通の装着孔18’とすることもできる。
【0051】上述したように、センサチップマウント用
ガラス部材16の熱膨張係数が圧力検出用センサチップ
17の熱膨張係数と同等であると、圧力検出用センサチ
ップ17が他部材より熱応力の影響を受けることがなく
圧力検出精度が向上するが、必要とされる圧力検出精度
によっては、必ずしも、センサチップマウント用ガラス
部材16の熱膨張係数を圧力検出用センサチップ17の
熱膨張係数と同等の値まで近づける必要はなく、センサ
チップマウント用ガラス部材16の熱膨張係数は、ハー
メチックガラス13との熱膨張係数差も考慮して、圧力
検出用センサチップ17の熱膨張係数とハーメチックガ
ラス13の熱膨張係数との中間的な値に設定されてもよ
く、この場合には、圧力検出用センサチップ17が他部
材より熱応力の影響を受けることが軽減されることにな
る。
【0052】たとえば、圧力検出用センサチップ17の
熱膨張係数が25〜35×10-7/℃で、ハーメチック
ガラス13の熱膨張係数が70〜80×10-7/℃であ
れば、センサチップマウント用ガラス部材16の熱膨張
係数Aは、25〜35×10 -7/℃≦A<70〜80×
10-7/℃の範囲内で設定することができ、圧力検出用
センサチップ17が他部材より熱応力の影響を受けるこ
とがなくなるようにする最適値は、A=25〜35×1
-7/℃である。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、この発
明による圧力検出エレメントによれば、ハーメチックガ
ラスのセンサチップ取付部に局部的に固定装着されたセ
ンサチップマウント用ガラス部材に圧力検出用センサチ
ップに固定装着され、センサチップマウント用ガラス部
材の熱膨張係数と圧力検出用センサチップの熱膨張係数
とが同等、或いは、圧力検出用センサチップの熱膨張係
数とハーメチックガラスの熱膨張係数との中間的な熱膨
張係数になっているから、圧力検出用センサチップに他
部材より熱応力の影響を受けることがなくなり、或いは
軽減され、圧力検出精度が改善される。
【0054】しかも、コバール等の金属チップを使用し
ないから、腐食の問題が生じることがなく、また、圧力
検出用センサチップのパッケージガラスを厚くする必要
もないから、圧力検出用センサチップおよびそれに関連
する部分の大型化を招くことや、オイル封入量の増加を
招くこともない。
【0055】また、この発明による圧力検出エレメント
およびその製造方法によれば、センサチップマウント用
ガラス部材をハーメチックガラスの作業温度より高い軟
化温度を有するガラス材により構成することで、圧力検
出エレメントの製造過程で、ハーメチックガラスの加熱
軟化による他の部品のハーメチックと同時に、センサチ
ップマウント用ガラス部材に熱損傷を与えることなくセ
ンサチップマウント用ガラス部材をハーメチックガラス
にハーメチック状態で固定することができ、優れた生産
性が得られる。
【0056】特に、作業温度が750℃以下となるよう
なガラスによりハーメチックガラスを構成すれば、ハー
メチックガラスの加熱の際に、リードピンのメッキが熱
変質することがなく、その後のワイヤボンディング工程
において問題を生じることがないので、有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による圧力検出エレメントを組み込ま
れた液封型圧力センサの一つの実施の形態を示す断面図
である。
【図2】この発明による圧力検出エレメントの一つの実
施の形態を示す断面図である。
【図3】(a)この発明による圧力検出エレメントの治
具装填の分解図、(b)は治具装填状態を示す図であ
る。
【図4】この発明による圧力検出エレメントの他の実施
の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 圧力検出エレメント 11 エレメント本体 13 ハーメチックガラス 16 センサチップマウント用ガラス部材 17 圧力検出用センサチップ 20 金属ダイヤフラム 23 液封室 30 継手 40 コネクタハウジング 50 治具 51 下治具 52 上治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 和重 埼玉県所沢市青葉台1311 株式会社鷺宮製 作所所沢事業所内 (72)発明者 木村 裕次 埼玉県所沢市青葉台1311 株式会社鷺宮製 作所所沢事業所内 (72)発明者 大島 武 長野県長野市篠ノ井岡田430番地 長窯株 式会社内 (72)発明者 清水 和洋 長野県長野市篠ノ井岡田430番地 長窯株 式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 DD20 EE40 FF23 FF38 FF43 GG01 GG12 GG22 GG25 HH03 HH05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のエレメント本体に形成された中
    央開口部に、センサチップ用のリードピン等をハーメチ
    ック処理により貫通状態で固着されたハーメチックガラ
    スが気密に固定装着され、 前記ハーメチックガラスのセンサチップ取付部に局部的
    に圧力検出用センサチップの熱膨張係数と同等の熱膨張
    係数を有するセンサチップマウント用ガラス部材が固定
    装着され、 前記センサチップマウント用ガラス部材に圧力検出用セ
    ンサチップが固定装着されている、 ことを特徴とする圧力検出エレメント。
  2. 【請求項2】 金属製のエレメント本体に形成された中
    央開口部に、センサチップ用のリードピン等をハーメチ
    ック処理により貫通状態で固着されたハーメチックガラ
    スが気密に固定装着され、 前記ハーメチックガラスのセンサチップ取付部に局部的
    に圧力検出用センサチップの熱膨張係数と前記ハーメチ
    ックガラスの熱膨張係数との中間的な熱膨張係数を有す
    るセンサチップマウント用ガラス部材が固定装着され、 前記センサチップマウント用ガラス部材に圧力検出用セ
    ンサチップが固定装着されていること、 を特徴とする圧力検出エレメント。
  3. 【請求項3】 前記ハーメチックガラスは前記エレメン
    ト本体を下回る熱膨張係数の材料で構成されており、前
    記センサチップマウント用ガラス部材は前記ハーメチッ
    クガラスを下回る熱膨張係数の材料で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の圧力検出エレ
    メント。
  4. 【請求項4】 前記センサチップマウント用ガラス部材
    は前記ハーメチックガラスの作業温度より高い軟化温度
    を有するガラス材により構成されていることを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の圧力検出エレメ
    ント。
  5. 【請求項5】 前記ハーメチックガラスとして、前記作
    業温度が750℃以下のガラスを使用することを特徴と
    する請求項4に記載の圧力検出エレメント。
  6. 【請求項6】 前記ハーメチックガラスの前記センサチ
    ップ取付部から該ハーメチックガラスの外方に前記セン
    サチップマウント用ガラス部材を突出させ、該突出させ
    たセンサチップマウント用ガラス部材部分に前記圧力検
    出用センサチップが固定装着されていることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の圧力検出エレメ
    ント。
  7. 【請求項7】 金属製のエレメント本体に形成された中
    央開口部に、センサチップ用のリードピン等をハーメチ
    ック処理により貫通状態で固着されたハーメチックガラ
    スが気密に固定装着され、前記ハーメチックガラスのセ
    ンサチップ取付部に局部的に圧力検出用センサチップの
    熱膨張係数と同等の熱膨張係数を有するセンサチップマ
    ウント用ガラス部材が固定装着され、前記センサチップ
    マウント用ガラス部材に圧力検出用センサチップが固定
    装着されている圧力検出エレメントの製造方法であっ
    て、 前記リードピンの挿通孔や前記センサチップマウント用
    ガラス部材の装着孔が予め形成された前記ハーメチック
    ガラスを、前記エレメント本体の前記中央開口部に装填
    すると共に、前記ハーメチックガラスの前記挿通孔にリ
    ードピンを挿通し、前記装着孔に前記ハーメチックガラ
    スの作業温度より高い軟化温度を有するガラス材製のセ
    ンサチップマウント用ガラス部材を装填し、 これらを治具に納めて治具ごと前記作業温度に加熱し、
    加熱後に常温に戻して、前記ハーメチックガラスを硬化
    させ、 この後に、前記センサチップマウント用ガラス部材に圧
    力検出用センサチップを固定装着することを特徴とする
    圧力検出エレメントの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記作業温度の加熱を750℃以下で、
    かつ、前記ハーメチックガラスの作業温度より高い温度
    で行うようにしたことを特徴とする請求項7に記載の圧
    力検出エレメントの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004012406A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Saginomiya Seisakusho Inc 圧力センサ
JP2006528365A (ja) * 2003-05-16 2006-12-14 ローズマウント インコーポレイテッド 圧力センサカプセル

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