JP2002054532A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2002054532A JP2000243146A JP2000243146A JP2002054532A JP 2002054532 A JP2002054532 A JP 2002054532A JP 2000243146 A JP2000243146 A JP 2000243146A JP 2000243146 A JP2000243146 A JP 2000243146A JP 2002054532 A JP2002054532 A JP 2002054532A
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公孝 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料流速を向上させて噴孔入口に流れ込ませ
るようにし、噴霧の高微粒化を可能にした燃料噴射弁を
提供する。 【解決手段】 案内孔3a、噴孔板3iに穿設された複
数の噴孔31、およびこの噴孔31の上流側に弁座部3
bを有するノズルボディ3と、案内孔3aに摺動自在な
嵌合部4a、および弁座部3bに離間、当接可能な当接
部4bを有するノズルニードル4とを備えた燃料噴射弁
1において、噴孔31の軸線Hを、燃料噴射弁1の軸方
向Zに対して、周方向に偏角させて環状配置するので、
噴孔入口31aに流れ込む燃料の流れを、周方向に偏角
させた噴孔31に起因して、軸Zを中心に周方向に整流
可能である。このため、噴孔入口31aへ流れ込む燃料
の流れを整流することで、異なる流れ方向を有する燃料
が噴孔入口31へ流れ込むとき生じる流体損失の防止が
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁に関
し、特に燃料噴射の微粒化を促進した燃料噴射弁の構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の燃料噴射弁は、例えば、内燃機
関の吸気管に設けられて燃料噴射する燃料噴射弁が知ら
れている(例えば、特開平8−277763号公報)。
特開平8−277763号公報によれば、ノズルボディ
の内周壁と協動して計量部材(所謂、噴孔板であって、
以下、ノズルボディの先端部と呼ぶ)方向に向かう流路
を形成する、ノズルニードルの先端の外周部の延長線
が、ノズルボディの先端部に設けられた複数の噴孔の入
口側開口の外接円の外側となるようにされ、ノズルボデ
ィの先端部に燃料が当たった後、ノズルボディの先端部
に沿った中心に向かう流れを形成し、中心に至る途中に
配置された噴孔から燃料を吐出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来構造
では、多噴孔化することで高微粒化したい場合、ノズル
ボディの先端部に設けられた噴孔の配置位置の自由度を
向上させる配慮が十分されていない。
【0004】近年、内燃機関の性能向上、排気ガスのエ
ミッションを低減するよう、燃料気化率向上や噴射した
燃料の吸気管内付着(所謂、吸気管内壁ウエット)低減
等が求められており、燃料噴射弁においては、噴霧の高
微粒化できるものが望まれている。
【0005】噴射した燃料が液柱とはならず、しかも吸
気管内壁ウエット状態を防止できる燃料噴霧を形成する
ため、ノズルボディの先端部に多噴孔化して配置する場
合、噴孔の配置位置によっては、夫々の噴孔に導入され
る燃料の流れ込み方、あるいは流速が異なることで噴孔
間の微粒化度合いが異なってしまい微粒化が不均一とな
る。また、流速が遅いと微粒化が悪化するという問題点
が生じる場合がある。
【0006】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、したがって第1の目的は、燃料流速を
向上させて噴孔入口に流れ込ませるようにし、噴霧の微
粒化を可能にした燃料噴射弁を提供することにある。
【0007】また、本発明の第2の目的は、噴孔入口へ
流入する燃料の流速を高めつつ、燃料流れを安定化でき
る燃料噴射弁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1および請求項2
によれば、案内孔、この孔の先端部に穿設された複数の
噴孔、およびこの噴孔の上流側に弁座部を有するノズル
ボディと、案内孔に摺動自在な嵌合部、および弁座部に
離間、当接可能な当接部を有するノズルニードルとを備
えた燃料噴射弁において、ノズルボディの案内孔の先端
部に配設される噴孔の軸線を、燃料噴射弁の軸方向に対
して、周方向に偏角させて、環状配置するので、噴孔入
口に流れ込む燃料の流れを、周方向に偏角させた噴孔に
起因して、燃料噴射弁の軸を中心に周方向に整流するこ
とが可能である。このため、噴孔入口へ流れ込む燃料の
流れを整流することで、異なる流れ方向を有する燃料が
噴孔入口へ流れ込むとき生じる流体損失を防止すること
が可能である。
【0009】なお、複数の噴孔が先端部に多環状に配置
される場合、隣接する噴孔同士を、周方向の方位角が異
なるように配置すれば、隣合う噴孔へ流れ込む夫々の周
方向流れが干渉し合うことを防止できるので望ましい。
【0010】請求項3によれば、ノズルニードルの嵌合
部の外周、またはこの外周に対向するノズルニードルの
案内孔の内周壁には螺旋状溝を備え、この螺旋状溝の軸
は、外周または内周壁に平行に配置されると共に、螺旋
状溝で形成される開口部を略楕円状に形成するので、弁
座部と、この弁座部と離間、当接可能な当接部との間を
通過して周方向に偏角した噴孔へ流れ込む前に、ノズル
ニードルの嵌合部の外周、またはノズルニードルの案内
孔の内周壁に沿って流れる、周方向に螺旋、つまり偏角
させた燃料の流れ(以下、螺旋状の燃料旋回流と呼ぶ)
を形成させることができる。この螺旋状の燃料旋回流
は、ノズルニードルの嵌合部の外周、またはノズルニー
ドルの案内孔の内周壁に沿って流れることで、外周また
は内周壁が燃料の流れを安定させるための助走流路とな
り、安定した流れを形成して噴孔入口へ流れ込むことが
可能となる。
【0011】請求項4によれば、燃料の流れ方向を変え
る流路、特に案内孔と、先端部と、この孔と先端部を繋
ぐ弁座部とで形成される流路の角部は、鈍角であること
が望ましい。これにより、燃料の流れは、案内孔および
弁座部の内壁に沿って流体損失を低減することが可能と
なるので、噴孔入口へ向かう燃料流速を流体損失により
低下させることなく、高めておくことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の燃料噴
射弁を図面に従って説明する。
【0013】(第1の実施形態)本発明の実施形態の燃
料噴射弁を図1から図4に従って、また変形例を図5に
従って以下説明する。図1は、燃料噴射弁の構成を示す
概略断面図である。図2は、燃料噴射弁の要部である先
端部の噴孔配置を表す図であって、図2(a)はIIか
らみた平面図、図2(b)は図2(a)のb−bからみ
た断面図である。図3は、燃料噴射弁の要部のうち、案
内孔と嵌合部の周りを表す模式的断面図であって、図3
(a)はノズルボディ内を側面からみた図であり、図3
(b)は図3(a)のb−bからみた図である。また、
図4は、燃料噴射弁の作動を説明する模式図であって、
図4(a)はノズルボディ内を側面からみた図であり、
図4(b)は図4(a)のbから平面的にみた図であ
る。
【0014】図1に示すように、燃料噴射弁1は、電磁
駆動部Sと燃料噴射ノズルNとからなる。この燃料噴射
弁1は、ガソリン機関の燃料噴射装置の燃料噴射弁に適
用され、その先端が吸気管(図示せず)内に向くように
吸気管の分技部(図示せず)に取付けられる。なお、こ
の燃料噴射ノズルNのその他の部分は、周知の構造であ
る。燃料噴射ノズルNは、ノズルボディ3とノズルニー
ドル4とを含んで構成されている。
【0015】ノズルボディ3は、案内孔3aと、案内孔
の先端部(以下、噴孔板)3iと、弁座部3bとから構
成されている。案内孔3aは、燃料噴射弁1の軸方向Z
に同軸な内周壁3ahを有し、後述のノズルニードル4
の嵌合部4aを摺動自在に保持している。次に、弁座部
は、燃料噴射弁1の軸方向Zに同軸な円錐面を有する。
また、噴孔板3iは、ノズルボディ3の先端面に設けら
れ、燃料が噴射される複数の噴孔31が設けられてい
る。この噴孔31は、切削加工等により穿設される。
【0016】ノズルニードル4は、案内孔3aに摺動自
在な嵌合部4aと、ノズルニードル4の先端側に円錐状
に形成された当接部4bと、電磁駆動部Sの可動コア5
7と係合して軸方向に進退可能な軸部4cとを含んで構
成されている。嵌合部4aは、略円筒状に形成され、外
周面4ahが前述の案内孔3aの内周壁3ahと油密に
摺動可能である。なお、外周面4ahには燃料を案内孔
へ導出するための開口部41(図3参照)が設けられて
いる。次に、当接部4bは、弁座部3bに当接、離間可
能に配置され、ノズルボディ3の弁座部3bと共に、弁
部Bを形成する。また、軸部4cは、案内孔3aとの間
に燃料通路を形成するように、嵌合部4aの外径に比べ
て小径に形成されている。軸部4cの電磁駆動部S側の
端部4cSは、可動コア57と一体的に軸移動できるよ
うに係合している。
【0017】なお、燃料噴射ノズルNを構成するノズル
ボディ3およびノズルニードル4の詳細については、後
述する。
【0018】次に、燃料噴射弁1の燃料噴射ノズルN以
外の構成を以下説明すると、図1に示すように、ハウジ
ング11は略円筒状で、その内部には円筒状の固定鉄芯
61が設けてあり、その一端611はハウジング11の
先端部111近くまで延び、他端612はハウジング1
1の基部112より突出し、燃料ポンプ(図示せず)と
接続されている。またハウジング11の先端部111に
磁性材料でなる段付きの磁性パイプ62が設けてあり、
その小径部621がハウジング11内に挿入されて固定
鉄芯61と非磁性パイプ63を介して接続してある。
【0019】磁性パイプ62の大径部622には環状の
スペーサ64を介してノズルボディ3が油密に嵌合され
ている。
【0020】なお、燃料は、固定鉄芯61、非磁性パイ
プ63、磁性パイプ62、スペーサ64で形成される燃
料流路1aを通ってノズルボディ3の案内孔3aに供給
される。
【0021】また前述のノズルニードル4の端部4cS
は、磁性パイプ62および非磁性パイプ63内に設けら
れて摺動する可動コア57が溶接により連結している。
【0022】固定鉄芯61内にはスプリング55が設け
てあり、ノズルニードル4を先端方向へ付勢している。
固定鉄芯61内にはまた、円筒状のアジャスティングパ
イプ56が螺合して挿入されており、軸方向位置を調節
することによりスプリング55のノズルニードル4への
付勢力が調整される。
【0023】また固定鉄芯61内には、他端612側に
フィルタ65が設けてあり、燃料噴射弁1に流入する燃
料中のゴミ等を除去するようになっている。
【0024】またハウジング11と固定鉄芯61、非磁
性パイプ63、磁性パイプ62の間には、これらと同軸
に外側より磁性材料からなる略円筒状のヨーク51、樹
脂製のスプール52が設けてあり、スプール52には電
磁コイル53が巻装してある。電磁コイル53はハウジ
ング11の側面より突出するコネクタ12に設けられた
ターミナル54と電気的に接続してあり、ターミナル5
4と接続される電子制御装置から給電されるようになっ
ている。
【0025】上述の構造を有する燃料噴射弁は、図1に
おいて電子制御装置(図示せず)によってターミナル5
4を介して電磁コイル53に励磁電流が流れる。それに
よってノズルニードル4および可動コア57がスプリン
グ55の付勢力に抗して固定鉄芯61の方向へ吸引さ
れ,ノズルニードル4は、嵌合部4aがスペーサ64の
端面と当接する位置に位置決めされる。これにより、ノ
ズルニードル4の当接部4bが弁座部3bより離間して
弁部Bが開弁するので、燃料ポンプからの燃料が燃料流
路1aおよび案内孔3aを通って噴孔板3iに圧送され
る。この圧送された燃料は、噴孔板3iに設けられた噴
孔31から吸気管内へ噴射される。
【0026】なお、本実施形態の電磁駆動部Sは、固定
鉄芯61、磁性パイプ62、およびヨーク51と、電磁
コイル53、スプール52と、非磁性パイプ63と、可
動コア57とを含んだ構成で説明したが、燃料ポンプか
ら送油される燃料を電子制御装置によって制御される電
流により燃料噴射ノズルNに供給することができ、噴射
時期、噴射期間を制御できる電磁駆動部であれば何でも
よい。
【0027】ここで、本発明の燃料噴射弁の要部である
噴孔板3iに設ける噴孔31の配置について図2に従っ
て以下説明する。図2(a)の噴孔板3iの平面図に示
すように、噴孔31の配置は、燃料噴射弁1の軸Zに対
して、複数の噴孔31が周方向に偏角θv(図2(a)
中b−bからみた噴孔板31の断面図である図2(b)
を参照)させて、環状配置されるようになっている。こ
こで燃料噴射弁1の軸Zに対して周方向に偏角させた噴
孔31の配置は、以下のように定義する。燃料噴射弁1
の軸Zに対して偏角させて噴孔31の軸Hを配置すると
は、燃料噴射弁1の軸Zに対して、軸方向に角度θvだ
け、噴孔31の軸Hを偏角させることを意味し、さらに
周方向に噴孔31の軸Hを配置するとは、円ΦHに接す
る接線方向だけでなく、この接線方向に対して角度θh
だけ、噴孔31の軸Hを偏角させせるという意味を合せ
持つ。
【0028】これにより、噴孔板3i上に多数の噴孔を
配置させたい場合、後述する燃料噴射弁1の作動説明の
如く、噴孔31の入口31aへ流れ込む燃料の流れを、
周方向に偏角させた噴孔31に起因して、軸Zを中心に
周方向に整流することが可能となる。
【0029】なお、接線方向に対する角度θhの偏角方
向は、燃料噴射弁1の軸Z中心方向でもよいし、またこ
の軸Z中心方向とは反対方向に偏角させて噴孔15の軸
Hを配置してもよい。このため、吸気管に搭載する燃料
噴射弁1の取付け位置によっては吸気管内壁ウエット状
態を防止するため、角度θv、θhを、噴孔31毎に変
えて、所望の噴霧を形成できる。
【0030】また、本発明の燃料噴射弁の要部のうち、
ノズルボディ3の案内孔3aとノズルニードル4の嵌合
部4aの周り、特に、案内孔3aと、この孔3aに摺動
自在な嵌合部4aとの間に形成する開口部41の詳細に
ついて図3に従って以下説明する。図3(a)の 縦断
面図に示すように、嵌合部4aの外周面4ahには、螺
旋状溝を設けて開口部41を形成する。この開口部41
は、図3(b)の横断面図に示す如く、略楕円状に形成
されている。なお、略楕円状に形成される開口部41
は、開口部を形成する内周が、なだらかに連続する多角
形状でもよい。これにより、開口部41を形成する内周
壁3ahおよび外周面4ahがなだらかに連続する面が
形成されるので、開口部41を燃料が通過するときに生
じる流体損失を低減することができる。
【0031】また螺旋状の溝の如く開口する開口部41
の中心軸が、図3(b)に示す一点鎖線の円Φ41のよ
うに、案内孔3aの内周壁3ahに平行となるように配
置する。これにより、噴孔31の上流側にある弁部Bに
流れ込む燃料を、周方向に螺旋、言い換えると周方向に
偏角させた燃料の流れ(以下、螺旋状の燃料旋回流と呼
ぶ)fを形成させることができる。しかも、開口部41
を形成する螺旋状溝の軸を内周壁3ahに平行に配置し
ているので、この螺旋状の燃料旋回流fは、案内孔3a
の内周壁3ahに沿って流れることができる。すなわ
ち、この内周壁3ahは、燃料が安定した燃料旋回流F
を形成するまでの助走流路とすることができる。これに
より、電子制御装置により制御される励磁電流が流れる
ことで電磁駆動部Sに吸引力が発生し、ノズルニードル
4の当接部4bが弁座部3bから離間することで弁部B
が開口した直後から、噴孔31を有する噴孔板3iへ流
れ込む燃料を周方向に偏角させた流れにすることができ
る。このため、上述の構造の螺旋状溝の開口部を弁部B
の上流に設けることで、噴孔31の入口31aに流れ込
む燃料を、周方向に偏角する安定した燃料旋回流Fにす
ることができる。
【0032】ここで、本発明の燃料噴射弁1、特に燃料
噴射ノズルNの燃料流れについて図4に従って以下説明
する。図4は、電磁駆動部Sに通電して発生した吸引力
により可動コア57に係合するノズルニードル4が軸方
向上方に移動して、当接部4bと弁座部3bが離間して
いる状態、すなわち弁部Bが開弁している状態を表して
いる。
【0033】燃料ポンプから燃料噴射弁1に送油されて
いる燃料は、弁部Bが開弁することにより、燃料流路1
aを介して案内孔3a、弁部B、この弁部Bの下流側に
ある噴孔板3iへ向かって流れる。このとき、図4に示
すように、燃料の流れは、開口部41を通って矢印方向
Fに、つまり周方向に偏角して流れる燃料旋回流を形成
する。この燃料旋回流Fは、案内孔3aの内周壁3ah
を助走流路として安定した燃料流れを形成するので、噴
孔板3iに流れ込む燃料は、安定した燃料旋回流に形成
されていることが可能である。
【0034】ここで、噴孔板3iに設けられている複数
の噴孔31は、周方向に偏角θさせて配置させているの
で、燃料噴射弁1の軸Zを中心に略周方向に整流できる
ので、噴孔板3iに流れ込んだ燃料は、図4(b)に示
すように環状配置された噴孔31に流れ込む螺旋状の燃
料旋回流fとなる主流Fを形成することができる。な
お、図4(b)の細い実線は、燃料流れの流線fを表
し、太い実線は、燃料流れの主流Fを表す。
【0035】これにより、噴孔31の入口31aには、
螺旋状の燃料旋回流fが主流となって流れ込むので、噴
孔31を周方向に偏角させる配置に起因して、隣合う噴
孔31に流れ込む燃料流れが干渉し合うことを防止で
き、流体損失を低減できる。したがって、噴孔入口31
aに向かう燃料を、流体損失により低減されることな
く、主流方向に燃料流速を高めておくことができる。
【0036】なお、開口部41を通過して噴孔板3iに
流れ込む燃料は、燃料の流れ方向を変える流路、特に、
案内孔3aと、噴射板3iと、弁座部3bとを繋ぐ角部
36、37は鈍角に形成されていることが望ましい。ま
た、図4に示す円筒状の内周壁38の高さを小さくし
て、案内孔3a、弁座部3bに沿って流れる燃料旋回流
Fが滑らかに噴孔板3iに流れるようにすることが望ま
しい。これにより、燃料旋回流が弁座部3b等の助走流
路を滑らかに流れることができるので、流体損失をさら
に低減でき、燃料流速を高めておくことができる。
【0037】したがって、本発明の燃料噴射弁1、特に
燃料噴射ノズルNを適用すれば、案内孔3aの内周壁3
ahに平行に配置された螺旋状溝の開口部41を備えた
嵌合部4bにより、内周壁3ahを助走流路として、安
定した周方向に偏角した燃料旋回流を形成できる。しか
も、案内孔3aの内周壁3ahから弁座部3bに沿って
滑らかに流れる燃料旋回流Fが、噴孔板3iに流れ込む
ので、周方向に偏角して環状配置されている噴孔31の
入口31aには、螺旋状の燃料旋回流fとなる主流Fが
流れ込むことができる。これにより、噴孔入口31aに
向かう燃料を、流体損失により低減されることなく、主
流方向に燃料流速を高めておくことができる。このた
め、燃料流速を高めて燃料入口31aへ流入させること
ができるので、噴孔31から噴射される燃料の霧化、つ
まり噴霧の高微粒化を向上させることが可能となる。
【0038】また、噴孔31の配置を周方向に偏角させ
た配置にすることで、噴孔31を周方向に所定の離間量
だけ離間させて配置できる。これにより、複数の噴孔3
1から噴射される燃料の噴霧同士の干渉を防止すること
が可能となるので、燃料噴射弁1から噴射した燃料が液
柱となることを防止できる。さらに、噴孔31の軸Hを
偏角させる角度θv、或いはθhを、吸気管内の内壁ま
での距離と、噴孔31から噴射される噴霧の形状とを考
慮して設定すれば、吸気管内壁ウエットを低減できる。
【0039】なお、本実施形態では、螺旋状溝の開口部
41を嵌合部4aの外周に設ける構成にて説明したが、
この開口部を案内孔3aの内周壁3ahに設ける構成と
してもよい。
【0040】(変形例)変形例の燃料噴射弁の構造につ
いて、図5に従って以下説明する。図5は、変形例の燃
料噴射弁1の噴射板3iに設けられている噴孔31の配
置を表す平面図である。第1の実施形態との構造の違い
は、噴孔31の噴孔数のみが異なる。第1の実施形態と
同様に、本実施形態は噴孔31の配置自由度と噴霧の高
微粒化とが両立できる。さらに、第1の実施形態では噴
孔数を4であってものを、本実施形態では、噴孔数を6
に増やしつつ、総噴孔面積は同じにするので、噴孔31
の径は小さくなる。このため、小径の噴孔31から噴射
される燃料噴霧の燃料粒径を小さくできるので、噴霧の
高微粒化が可能である。したがって、噴霧の形状、特に
噴霧距離を考慮しつつ、多噴孔化すれば、噴霧の高微粒
化の向上を、さらに図ることができる。
【0041】(第2の実施形態)第2の実施形態の燃料
噴射弁の構造について、図6に従って以下説明する。図
6は、本実施形態の燃料噴射弁1の噴射板3iに設けら
れている噴孔31の配置を表す平面図である。第1の実
施形態との構造の違いは、環状配置する複数の噴孔を、
同一中心を有しかつ中心から径が異なる複数(この場合
2個)の環状部分(以下、多環状と呼ぶ)に分けて配置
していることが異なる。総排気量が大きいガソリン機
関、特に1気筒当たりの排気量が大きいガソリン機関に
おいて、、噴霧の微粒化に適した径を有する噴孔31を
噴孔板3iに多噴孔化して配置したい場合、本実施形態
の多環状配置を適用すると好適である。
【0042】多環状配置とする複数の噴孔31の具体的
構成は、図6に示すように、隣接する噴孔31同士を、
周方向の方位角Ωが異なるように配置する。すなわち、
周方向の方位角Ωが、方位角の基準Ω0の噴孔31に対
して、隣接する噴孔31は、Ω1、Ω2、Ω−1、Ω−
2の如く異なる方位角Ωとなるように配置している。こ
れにより、隣接する噴孔31へ流れ込む夫々の周方向流
れ(燃料旋回流となる主流)が干渉し合うことを防止で
きる。したがって、隣接する噴孔31へ流入する主流同
士の干渉を防止できるので、燃料流れの流体損失を低減
できる。
【0043】なお、本実施携帯では、多環状配置を上述
のような構成で説明したが、複数の環状部分は、内側の
環状に、外側の環状が囲むように配置されていれば、環
状同士は同一中心を有しなくてもよい。
【0044】本実施形態では、ガソリン機関の燃料装置
の燃料噴射弁に適用して説明したが、内燃機関に供給す
る燃料、例えばアルコール燃料等を噴射させて噴霧の高
微粒化を図りたいものであれば、どのような装置、燃料
噴射弁の燃料噴射ノズルにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態となる燃料噴射弁の構
成を示す概略断面図である。
【図2】図1中の燃料噴射弁の要部である先端部の噴孔
配置を表す図であって、図2(a)はIIからみた平面
図、図2(b)は図2(a)のb−bからみた断面図で
ある。
【図3】図1中の燃料噴射弁の要部のうち、案内孔と嵌
合部の周りを表す模式的断面図であって、図3(a)は
ノズルボディ内を側面からみた図であり、図3(b)は
図3(a)のb−bからみた図である。
【図4】第1の実施形態となる燃料噴射弁の作動を説明
する模式図であって、図4(a)は、ノズルボディ内を
側面からみた図であり、図4(b)は図4(a)のbか
ら平面的にみた図である。
【図5】変形例の先端部の噴孔配置を表す平面図であ
る。
【図6】第2の実施形態となる燃料噴射弁の先端部の噴
孔配置を表す平面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 3 ノズルボディ 3a 案内孔 3ah 内周壁 3b 弁座部 3i 噴孔板(先端部) 4 ノズルニードル 4a 嵌合部 4ah 嵌合部の外周 4b 当接部 4c 軸部 31 噴孔 31a 噴孔入口 36、37 流路の角部 41 開口部 B 弁部 H 噴孔の軸 N 燃料噴射ノズル S 電磁駆動部 Z 燃料噴射弁の軸(中心軸) θh、θv 角度(偏角) ΦH 円 Φ41 円(開口部41の中心軸が、内周壁3ahまた
は嵌合部4aの外周4ahに平行な中心軸がなす円) Ω、(Ω1、Ω2、Ω−1、Ω−2) 周方向の方位角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今竹 信夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 斉藤 公孝 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 原田 明典 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 BA03 CC06U CC14 CC18 CC20 CC24 CC42 CE22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内孔、前記案内孔の先端部に穿設され
    た複数の噴孔、および前記噴孔の燃料上流側に弁座部を
    有するノズルボディと、 前記案内孔に摺動自在な嵌合部、および前記弁座部に離
    間、当接可能な当接部を有するノズルニードルとを備え
    た燃料噴射弁において、 前記先端部に配設される前記噴孔の軸線は、燃料噴射弁
    の軸方向に対して、周方向に偏角させて、環状配置さて
    れいることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記複数の噴孔は、前記先端部に多環状
    に配設されるものであって、 隣接する前記噴孔同士は、周方向の方位角が異なること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記嵌合部の外周、または該外周に対向
    する前記案内孔の内周壁に螺旋状溝を備え、 該螺旋状溝で形成される開口部は、略楕円状に形成さ
    れ、前記螺旋状溝の軸を前記外周または前記内周壁に平
    行に配置していることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記案内孔と、前記先端部と、前記案内
    孔と前記先端部とを繋ぐ弁座部とで形成される流路の角
    部は、鈍角であることを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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