JP2002053999A - 極小物品のバレル電気めっき方法 - Google Patents

極小物品のバレル電気めっき方法

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JP2002053999A JP2000239164A JP2000239164A JP2002053999A JP 2002053999 A JP2002053999 A JP 2002053999A JP 2000239164 A JP2000239164 A JP 2000239164A JP 2000239164 A JP2000239164 A JP 2000239164A JP 2002053999 A JP2002053999 A JP 2002053999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極小寸法の被めっき物品をバレル電気めっき
するに際して、所要部分に形成されるめっき膜の厚さを
均一化させ良品率を向上させ、めっき膜の成膜速度を向
上させ生産性を向上させる。 【解決手段】 3〜300μm径の多数の小開口を有す
るバレル52内に平均径5〜500μmの極小の多数の
被めっき物品Xを収容し、バレルをめっき浴14内で運
動させながら、被めっき物品Xと接触可能に配置された
陰極部材54とめっき浴14中に配置された陽極部材5
6との間に電圧を印加して被めっき物品の表面にめっき
膜を形成する。振動発生手段16dに連係してめっき浴
14内で振動する振動棒16eに固定された振動羽根1
6fを振幅0.1〜10.0mm及び振動数200〜8
00回/分で振動させることによりめっき浴に振動流動
を発生させ、バレルを振幅0.1〜5.0mm及び振動
数100〜300回/分で振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき方法に関す
るものであり、特に極小被めっき物品をバレル内に収容
してめっきする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電子部品などの物品の製造の分野において、物品の表面
に導電材料の膜を形成する電気めっきが広く利用されて
いる。
【0003】特に、最近では電子機器の小型化及び高機
能化の要求を満たすために、極く小さな電子部品(たと
えば縦横寸法が60μm×30μmのセラミック製チッ
プ0603縦横寸法が40μm×20μmのセラミック
製チップ0402の両端に金属電極層を形成したセラミ
ックチップ抵抗体)が要求されている。また、例えば導
電性樹脂製造のために合成樹脂中に粒径300μm程度
の金属粉末や金属被覆合成樹脂粉末が含有せしめられ
る。これらの極小物品としては、金属からなる被めっき
物品または導体化処理された合成樹脂またはセラミック
からなる被めっき物品の表面の全体又は所望部分に電気
めっきにより導電性良好な金属層を強固に付着形成した
ものが用いられる。
【0004】ところで、比較的小さな寸法の被めっき物
品を電気めっきする際には、多数の被めっき物品につい
て同時にめっきを行うことが可能な所謂バレルめっきが
用いられる。バレルめっきでは、めっき液の流通が可能
な多数の小開孔を持つバレルと呼ばれる容器内にその容
積の約1/3程度の多数の被めっき物品を収容し、バレ
ル外のめっき浴内に陽極部材を配置し、バレル内に被め
っき物品と接触する陰極部材を配置して、バレルを非鉛
直方向の周りに回転(自転)させることでバレル内で被
めっき物品を転動させながら陰極部材と陽極部材との間
に電圧を印加することで、被めっき物品どうしを接触さ
せ陰極部材との導通をとり、被めっき物品の表面の所要
の導電性表面を陰極面となし、その上にめっき膜を形成
する。
【0005】バレルめっきについては、本出願人は、特
開平6−330395号公報において、めっき浴を振動
攪拌させながらクロムめっきを行う方法を提案してい
る。また、本出願人は、特開平7−126896号公報
において、めっき浴を振動攪拌させながらめっきを行
い、その際に被めっき物品に対して振動を与えるめっき
方法を提案している。しかしながら、これらの方法では
被めっき物品として、例えば直径30mmで長さ50m
mの円柱体などが例示されていることからわかるよう
に、互いに直交する3方向の寸法の平均値を平均径とし
た場合に、該平均径が5mm程度より大きな寸法のもの
が用いられており、近年要求されている上記のような平
均径1mm以下の極小の被めっき物品のバレルめっきを
考慮したものではない。
【0006】極小の被めっき物品をバレルめっきする場
合には、特有の技術的課題が存在する。即ち、極小被め
っき物品の場合には、バレル内で被めっき物品どうしの
凝集が発生しやすく、バレル自転の際の被めっき物品の
転動が不十分となり、所要のめっき膜形成部分へのめっ
き液の流通性が極端に低下する。このため、表面に均一
膜厚に付着させるべきめっき膜の厚さが部分的に不均一
になり、個体ごとの成膜状況も不均一になり、全体とし
ての良品率が大幅に低下する。特に被めっき物品どうし
の付着が発生しやすい。
【0007】また、成膜速度が低下しやすく、生産性の
向上が困難である。特に、極小被めっき物品の場合に
は、バレルに形成される多数の小開孔の寸法を小さくせ
ざるを得ないので、一層バレル内へのめっき液の流通性
が低下しやすく、成膜速度向上は困難な傾向にある。成
膜速度を向上させるために電流密度を高めようとする
と、めっき膜厚の不均一が更に大きくなったりヤケやコ
ゲなどの発生により良品率が低下したりする。このた
め、従来、このような極小物品のバレルめっきは実用化
されていなかった。
【0008】また、合成樹脂粒子の表面へのめっきは例
えば無電気めっきにより行うことができるが、無電気め
っきではめっき膜厚を増大させることが困難であり、め
っき膜厚の増大のためには電気めっきの適用が望まし
い。
【0009】そこで、本発明の目的の1つは、極小寸法
の被めっき物品をバレル電気めっきするに際して、所要
部分に形成されるめっき膜の厚さを均一化させ、良品率
を向上させることにある。
【0010】本発明の他の目的は、極小被めっき物品を
バレル電気めっきするに際して、めっき膜の成膜速度を
向上させ、生産性を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、めっき液が通過し得る多数の
小開孔を有するバレル内に複数の被めっき物品を収容
し、前記バレルをめっき浴内で運動させながら、前記バ
レル内の被めっき物品と接触可能に配置された陰極部材
と前記バレル外にて前記めっき浴中に配置された陽極部
材との間に電圧を印加して前記被めっき物品の表面にめ
っき膜を形成するバレル電気めっき方法であって、前記
被めっき物品は平均径が5〜500μmであり、振動発
生手段に連係して前記めっき浴内で振動する振動棒に一
段または多段に固定された振動羽根を前記めっき浴内で
振幅0.1〜10.0mm及び振動数200〜800回
/分で振動させることにより前記めっき浴に振動流動を
発生させ、且つ前記バレルを振幅0.1〜5.0mm及
び振動数100〜300回/分で振動させることを特徴
とする、極小物品のバレル電気めっき方法、が提供され
る。
【0012】本発明の一態様においては、前記被めっき
物品は金属からなるか又は導体化処理された合成樹脂ま
たはセラミックからなる。本発明の一態様においては、
前記バレルの運動は非鉛直方向の回転中心の周りでの自
転運動である。本発明の一態様においては、前記めっき
浴の振動流動は3次元流速が150mm/秒以上であ
る。本発明の一態様においては、前記バレルの小開孔の
径は3〜300μmである。本発明の一態様において
は、前記振動発生手段は10〜500Hzで振動する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の具体的な実施の形態を説明する。尚、図面において、
同様な機能を有する部材又は部分には同一の符号が付さ
れている。
【0014】図1及び図2は本発明によるめっき方法の
第1の実施形態の実施されるめっき装置の構成を示す断
面図であり、図3はその平面図である。
【0015】これらの図において、12はめっき槽であ
り、該めっき槽にはめっき浴14が収容されている。1
6は振動流動発生部である。該振動流動発生部16は、
めっき槽12に防振ゴムを介して取り付けられた基台1
6a、該基台に下端を固定された振動吸収部材としての
コイルバネ16b、該コイルバネの上端に固定された振
動部材16c、該振動部材に取り付けられた振動発生手
段としての振動モータ16d、振動部材16cに上端を
取り付けられた振動伝達ロッド16e、該振動伝達ロッ
ドの下半部においてめっき浴14に浸漬する位置に取り
付けられた振動羽根16fを有する。コイルバネ16b
内には、後述の図7に示されているように、棒状のガイ
ド部材を配置することができる。
【0016】振動モータ16dは例えばインバータを用
いた制御により10〜500Hz、好ましくは20〜6
0Hz、更に好ましくは30〜50Hzで振動する。振
動モータ16dで発生した振動は、振動部材16c及び
振動伝達ロッド16eを介して振動羽根16fに伝達さ
れる。振動羽根16fは、めっき浴14中で所要の振動
数で先端縁が振動する。この振動は、振動羽根16fが
振動伝達ロッド16eへの取り付け部分から先端縁へと
「しなる」ように発生する。この振動の振幅及び振動数
は、振動モータ16dのものとは異なるが、振動伝達経
路の力学的特性及びめっき浴14との相互作用の特性な
どに応じて決まり、本発明では振幅0.1〜10.0m
mで振動数200〜800回/分とするのが好ましい。
【0017】図4は振動部材16cへの振動伝達ロッド
16eの取り付け部の拡大断面図である。振動伝達ロッ
ド16eの上端に形成されたオネジ部に、振動部材16
cの上下両側から振動応力分散部材16g1,16g2
及びワッシャ16h1,16h2を介してナット16i
1,16i2;16i3,16i4を適合させている。
振動応力分散部材16g1,16g2は、例えばゴムか
らなる。
【0018】図5は振動伝達ロッド16eへの振動羽根
16fの取り付け部の拡大断面図である。7つの振動羽
根16fの各々の上下両側には、振動羽根固定部材16
jが配置されている。隣接する振動羽根16fどうしの
間には固定部材16jを介して振動羽根16fの間隔設
定のためのスペーサリング16kが配置されている。最
上部の振動羽根16fの上側及び最下部の振動羽根16
fの下側には、振動伝達ロッド16eに形成されたオネ
ジに適合するナット16mが配置されている。
【0019】図6は振動伝達ロッド16eへの振動羽根
16fの取り付け部の変形例を示す図である。この変形
例では、各振動羽根16fを上側及び下側のナット16
nにより個別に振動伝達ロッド16eへ取り付けてい
る。尚、振動羽根16fと固定部材16jとの間にフッ
素系樹脂やフッ素系ゴムなどからなる弾性部材シート1
6pを介在させることで、振動羽根16fの破損を防止
することができる。図示されているように、上側の固定
部材16jの下面(押圧面)は凸円筒円とされており、
下側の固定部材16jの上面(押圧面)は対応する凹円
筒円とされている。これにより、固定部材16jにより
上下方向から押圧される振動羽根16fの部分は湾曲せ
しめられ、振動羽根16fの先端部は水平面に対して角
度αをなしている。この角度αは、例えば−30°以上
30°以下好ましくは−20°以上20°以下とするこ
とができる。特に、角度αは、−30°以上−5°以下
または5°以上30°以下、好ましくは−20°以上−
10°以下または10°以上20°以下とするのが好ま
しい。固定部材16jの押圧面を平面とした場合には、
角度αは0°である。角度αは、全ての振動羽根16f
について同一である必要はなく、例えば図1に示されて
いるように、下方の1〜2枚の振動羽根16fについて
は−の値(即ち下向き:図6に示されるものと逆向き)
とし、それ以外の振動羽根16fについては+の値(即
ち上向き:図6に示される向き)とすることができる。
【0020】振動羽根16fとしては、弾力性のある金
属板、合成樹脂板またはゴム板などを用いることができ
る。振動羽根16fの厚みは、振動流動発生部16の作
動時に、振動羽根16fの先端縁部分がフラッター現象
(波打つような状態)を呈するように設定される。振動
羽根16fがステンレス鋼板などの金属板からなる場合
には、その厚みは0.2〜2mmとすることができる。
また、振動羽根16fが合成樹脂板やゴム板からなる場
合には、その厚みは0.5〜10mmとすることができ
る。
【0021】図1〜3において、振動フレーム44が振
動吸収部材としてのコイルバネ46を介してめっき槽1
2に取り付けられている。振動フレーム44には、振動
モータ48及びこれとの重量バランスをとるためのバラ
ンスウェイト49とが取り付けられている。振動フレー
ム44には、支持部材50を介してバレル52が取り付
けられている。該バレルは、支持部材50に対して回転
可能に取り付けられており、不図示の駆動手段により図
1において矢印で示される向きに回転せしめられる。バ
レル52の回転数は、例えば、1〜15回/分である。
一般のバレルめっきの場合の回転数は6〜8回/分程度
に固定されているが、本発明においては、被めっき物品
の状態に応じて、3回/分、5回/分、または8回/分
といったように適宜制御することが好ましい。例えば、
樹脂粒子にめっきする場合には、めっき前は比重が小さ
いので回転数を上げ過ぎるとバレル壁面に付着しやす
く、このため比較的小さな回転数を用いるが、めっき金
属膜が付着するにつれて粒子の比重が大きくなるので回
転数を増加させることができる。
【0022】バレル52内には極小な被めっき物品Xが
多数収容されている。バレル52の外周面には、被めっ
き物品Xの通過を阻止し且つめっき浴14の液体(めっ
き液)の通過を許容する多数の小開孔が形成されてい
る。バレル52内にはその下部にまで延びた陰極導電部
材54が配置されている。該陰極導電部材54は、絶縁
被覆配線54’を介してバレル52の回転中心にて該バ
レルに取り付けられたパイプ部材52a内を通って電源
回路34の負極端子に接続されている。陰極導電部材5
4は、バレル回転の際にも回転することはなく、従って
バレル回転に伴い転動する被めっき物品Xは陰極導電部
材54との接触及び陰極導電部材54からの離隔を繰り
返す。尚、使用されるバレルとしては、ここに示される
ような形態のものに限定されることはなく、公知の各種
の形態のバレル(但し、小開孔の大きさは本発明では平
均径5〜500μmの極小物品の通過を阻止することが
できる3〜300μm径のものを使用する)を使用する
ことができる。
【0023】56はメッキ浴14中に下部が浸漬された
陽極金属部材である。該陽極金属部材56は、例えばプ
ラスチック製の籠に収容されており、絶縁被覆配線5
6’を介して電源回路34の正極端子に接続されてい
る。図1に示されているように、陽極金属部材56はバ
レル52の両側に配置されている。しかし、陽極金属部
材56は片側にのみ配置してもよい。
【0024】振動モータ48は、例えばインバータを用
いた制御により10〜60Hz、好ましくは20〜35
Hzで振動する。振動モータ48で発生した振動は、振
動フレーム44及び支持部材50を介してバレル52に
伝達され、これによりバレル52ひいては被めっき物品
Xは振幅0.1〜5.0mmで振動数100〜300回
/分で振動せしめられる。
【0025】電源回路34は交流電圧から直流電圧を作
成することができるものであり、このような電源回路は
例えばトランジスタを用いた整流回路を有するものであ
り、整流器として知られている。本発明でめっき電流を
発生させるのに使用される電源回路(電源装置)として
は、交流を整流(直流成分の付加を含む)して出力する
公知のものが用いられる。
【0026】めっき浴14は、めっきの種類即ち形成す
べきめっき膜に応じて、公知の電気めっき法と同様にし
て、選択される。めっきの種類としては、例えば、硫酸
銅めっき、シアン化銅めっき、ピロ燐酸銅めっき、ニッ
ケルめっき、黒色ニッケルめっき、スルファミン酸ニッ
ケルめっき、クロムめっき、シアン化亜鉛めっき、ノー
シアン亜鉛めっき、アルカリ性スズめっき、酸性スズめ
っき、中性スズめっき、銀めっき、シアン化金めっき、
酸性金めっき、銅−亜鉛合金めっき、ニッケル−鉄合金
めっき、スズ−鉛合金めっき、パラジウムめっき、はん
だめっき等を挙げることができる。
【0027】例えば、硫酸銅めっきを行う場合には、ス
ルーホール浴として、 硫酸銅: 60〜100g/L(リットル) 硫酸: 170〜210g/L 光沢剤: 適量 塩素イオン: 30〜80mL/L からなるものを用いることができ、普通浴として、 硫酸銅: 180〜250g/L 硫酸: 45〜60g/L 光沢剤: 適量 塩素イオン: 20〜80mL/L からなるものを用いることができる。
【0028】また、例えば、ニッケルめっきを行う場合
には、バレル浴として、 硫酸ニッケル: 270g/L 塩化ニッケル: 68g/L ほう酸: 40g/L 硫酸マグネシウム: 225g/L からなるものを用いることができ、普通浴として、 硫酸ニッケル: 150g/L 塩化アンモニウム: 15g/L ほう酸: 15g/L からなるものを用いることができ、ワット浴として、 硫酸ニッケル: 240g/L 塩化アンモニウム: 45g/L pH:4〜5 浴温度:45〜55℃ からなるものを用いることができる。
【0029】また、例えば、酸性スズめっきを行う場合
には、硫酸塩浴として、 硫酸第一スズ: 50g/L 硫酸: 100g/L クレゾールスルホン酸:100g/L ゼラチン: 2g/L β−ナフトール: 1g/L からなるものを用いることができる。
【0030】被めっき物品Xは、平均径が5〜500μ
mの極小のものである。ここで、平均径とは、互いに直
交する3方向の代表的寸法の平均値をいうものとする。
このような被めっき物品Xとしては、銅粉末や前処理さ
れたアルミニウム粉末や鉄粉末などの金属粉末、導体化
処理されたABS樹脂粉末などの合成樹脂粉末や、導体
化処理されたセラミックチップなどを例示することがで
きる。また、その他の電子部品、機械部品、金属粉末合
金、微粒子無機・有機顔料、金属ボールなどがあげられ
る。
【0031】例えば、300μm程度径の金属粒子例え
ばCu粒子にNiめっき膜を形成したり、Niめっき膜
上にAuめっき膜やAgめっき膜を形成することにより
複合めっき膜を形成することができる。
【0032】バレル52内には被めっき物品Xを数千個
ないし数十万個程度収容することができる。バレルの寸
法は例えば直径50〜200mmで長さ100〜250
mmである。また、バレル52の小開孔の大きさは被め
っき物品Xの通過が阻止される程度のものであり、全外
周面の表面積に対する全小開孔面積の割合としての開孔
率は25〜75%程度である。
【0033】本発明のめっき方法では、振動流動発生部
16によりめっき浴14に生ぜしめられる振動流動によ
り小開孔を介してのバレル52内へのめっき液の流通性
が改善されることに加えて、バレル52内においても互
いに隣接する被めっき物品Xの間へのめっき液の流通性
が改善される。更に、本実施形態では、バレル52を振
動させており、これによりバレル52内での被めっき物
品Xの凝集を防止して十分に転動させることができ、互
いに隣接する被めっき物品Xの間へのめっき液の流通性
が更に改善され、一層良好な膜厚均一性と成膜速度とを
達成することができる。
【0034】また、本発明においては、めっき浴14に
生ぜしめられる振動流動の作用により、被めっき物品X
と陽極金属部材との距離を近づけて電流密度を高めても
ショートが発生しにくい。このことも、ヤケやコゲなど
の不具合を生ずることなく良好な歩留で且つ高速でめっ
き膜を形成することができる要因であると考えられる。
【0035】この様な作用を良好に得るためには、めっ
き浴14の振動流動の3次元流速が150mm/秒以上
であるのが極めて好ましい。このような高い3次元流速
は、めっき浴を振動流動させることによって効果的に実
現されるものであり、通常の攪拌によっては実現困難で
あり実現するにしても極めて大規模な装置構成が必要と
なる不利がある。
【0036】本発明による電気めっき方法の実施に先立
ち、必要に応じて被めっき物品Xについて所要の前処理
工程を行う。これら前処理については、従来公知の電気
めっき方法の場合と同様にして行えばよい。この前処理
の例としては、例えば、次のような処理工程及び水洗工
程が挙げられる。
【0037】脱脂: ホウ酸ソーダ 20g/リットル(L) リン酸ソーダ 20g/L 界面活性剤 2g/L 40〜60℃ 3〜5分 エッチング: クロム酸 400g/L 硫酸 400g/L 65〜70℃ 5〜15分 中和: 濃塩酸 50mL/L 室温 30〜60秒 キャタリスト: 塩化パラジウム 0.2g/L 塩化第一スズ 5〜20g/L 塩酸 100〜200mL/L 室温 2〜5分 アクセラレーター: 硫酸 50〜100mL/Lまたは 塩酸 80〜150mL/L 30〜50℃ 2〜6分 無電解ニッケルめっき: 硫酸ニッケル 30g/L 次亜リン酸ソーダ 20g/L クエン酸アンモン 50g/L pH7.5〜9.5 30〜40℃ 5〜10分 特に、合成樹脂(フプラスチック)からなる粉末または
粒子に対して電気めっきを行う場合には、以上のような
導電化工程を必要とする。このような処理の際にも処理
浴を振動流動攪拌させることで、処理時間を著しく低減
することができる。
【0038】以上のような前処理後に本願発明の電気め
っき処理を施す。電気めっきは、例えば次のよう工程で
なされる。
【0039】硫酸銅めっき: 硫酸銅 200〜240g/L 硫酸 50〜60g/L 光沢剤 適量 20〜28℃ 電流密度2〜4A/dm2 15〜40分 その後、アルコール洗浄した後に、乾燥する。
【0040】プラスチック材料の場合には、上記前処理
を含む本発明の処理工程として、例えば、脱脂→水洗→
エッチング→水洗→中和→水洗→キャタリスト(触媒付
与)→水洗→アクセラレーター(活性化)→水洗→無電
気めっき→水洗→電気めっき→水洗→乾燥があげられ
る。即ち、プラスチック材料の場合には、その表面に電
気めっき膜を形成するためには予め表面に導電性膜を形
成して導体化することが必要であり、無電気めっきによ
り導体化した後に、金属材料と同様にして電気めっきを
行う。このようにして得られた表面導電性の樹脂粒子な
いし樹脂粉末は、電気めっき膜がスズ膜またははんだ膜
やその他の合金はんだ形成可能な材料の膜からなる積層
膜である場合には、はんだ接合の際の加熱溶融により合
成樹脂が蒸発して体積減少するはんだ材料として利用す
ることができる。
【0041】金属材料の場合には、上記前処理を含む本
発明の処理工程として、例えば、脱脂→水洗→アクセラ
レーター(活性化)→水洗→電気めっき→水洗→乾燥が
あげられる。
【0042】また、本発明方法においてめっき浴中に所
要の振動流動を発生させるのに使用される振動羽根を備
えた振動流動発生部としては、上記特開平11−189
880号公報に記載のもの(例えば該公報中の図7〜8
を参照して説明されているように振動羽根をめっき槽の
底部に配置し、振動モータから振動伝達枠を介して振動
を振動羽根に伝達し、振動羽根を水平方向に振動させる
ようにしたもの)や該公報中にて引用されている公報に
記載されているもの等を適宜使用することができる。
【0043】図7は本発明によるめっき方法の実施に使
用されるめっき装置の他の形態を示す断面図であり、図
8はその一部切欠平面図である。この形態は、振動流動
発生部16の構成が上記実施形態と異なる。即ち、めっ
き槽12の上端縁部に固定された取り付け部材118に
対してコイルバネ16bの下端が固定されており、該コ
イルバネ16bの上端が固定された振動部材16cの下
側に振動モータ16dが取り付けられている。尚、コイ
ルバネ16b内には、取り付け部材118に下端を固定
された下側ガイド部材124及び振動部材16cに上端
を固定された上側ガイド部材123が互いに適度の間隔
をおいて配置されている。
【0044】本発明では、電源回路34により直流電圧
ではなくパルス状電圧を印加して、いわゆるパルスめっ
きを行うことも可能である。その場合、電源回路34は
交流電圧から矩形波状電圧を作成することができるもの
であり、このような電源回路は例えばトランジスタを用
いた整流回路を有するものであり、パルス電源装置とし
て知られている。
【0045】本発明でめっき電流を発生させるのに使用
される電源回路(電源装置)としては、交流を整流(直
流成分の付加を含む)して出力するものが用いられる。
このような電源装置または整流器としては、トランジス
タ調整式電源、ドロッパー方式の電源、スイッチング電
源、シリコン整流器、SCR型整流器、高周波型整流
器、インバータデジタル制御方式の整流器(例えば
(株)中央製作所製のPower Master)、
(株)三社電機製作所製のKTSシリーズ、四国電機株
式会社製のRCV電源、スイッチングレギュレータ式電
源とトランジスタスイッチとからなりトランジスタスイ
ッチがON−OFFすることで矩形波状のパルス電流を
供給するもの、高周波スイッチング電源(交流をダイオ
ードにて直流に変換した後にパワートランドスタで20
〜30KHzの高周波をトランスに加えて再度整流、平
滑化し出力を取り出す)、PR式整流器、高周波制御方
式の高速パルスPR電源(例えばHiPRシリーズ
((株)千代田)などが利用可能である。
【0046】図9は電源回路34により陰極と陽極との
間に印加される電圧に基づき被めっき物品Xを介して流
れるめっき電流(電流密度)の変化を示すグラフであ
る。図示されているように、めっき電流は、第1の値I
1で第1の時間T1持続する第1状態と第2の値I2
(<I1)で第2の時間T2持続する第2状態とが交互
にあらわれるようなものである。ここで、第1の値I1
と第2の値I2とは同一極性である。I1はI2の6倍
以上(例えば6〜25倍)であり好ましくは8〜20倍
である。また、T1はT2の4倍以上(例えば4〜25
倍)であり好ましくは6〜20倍である。このようなめ
っき電流と上記振動流動発生部16によるめっき浴14
の振動流動を組み合わせることにより、微細な導電構造
パターンのめっきにおいても良好な品質及び高い成膜速
度を得ることができる。
【0047】第1の値I1及び第1の時間T1は、めっ
きの種類あるいはめっき浴の組成などに応じて適宜設定
されるが、例えば、I1は0.01〜100[A/dm
2 ]の範囲内とすることができ、T1は3〜300
[秒]の範囲内とすることができる。但し、これに限定
されるものではなく、最適なI1,I2,T1,T2
は、上記めっきの種類やめっき浴の組成などに応じて広
い範囲で変化することもあり、例えばめっきの進行に伴
いめっき浴の組成が変化することで変化したりする。
【0048】図10及び図11は本発明によるめっき方
法の実施に使用されるめっき装置を構成する振動流動発
生部のめっき槽への取り付けの他の形態を示す断面図で
あり、図12はその平面図である。図10及び図11は
それぞれ図12のX−X’断面及びY−Y’断面に相当
する。尚、これらの図では、めっき処理のためのバレル
や陰極、陽極及び電源回路等は図示を省略されている。
【0049】この形態では、振動吸収部材として上記コ
イルバネ16bに代えてゴム板2と金属板1,1’との
積層体3が用いられている。即ち、積層体3は、めっき
槽12の上端縁部に固定された取り付け部材118に防
振ゴム112を介して取り付けられた金属板1’をボル
ト131により固定し、該金属板1’上にゴム板2を配
置し、該ゴム板2上に金属板1を配置し、これらをボル
ト116及びナット117により一体化することで形成
されている。
【0050】振動モータ16dは支持部材115を介し
てボルト132により金属板1に固定されている。ま
た、振動伝達ロッド16eの上端部はゴムリング119
を介して積層体3特に金属板1とゴム板2とに取り付け
られている。即ち、上側金属板1は図1その他に記載さ
れている実施形態の振動部材16cの機能をも発揮する
ものであり、下側金属板1’は図1その他に記載されて
いる実施形態の基台16aの機能をも発揮するものであ
る。そして、これら金属板1,1’を含む積層体3(主
としてゴム板2)が図1その他に記載されているコイル
バネ16bと同様な振動吸収機能を発揮する。
【0051】図13は積層体3の平面図を示す。図10
〜12の形態に対応する図13(a)の例では、積層体
3には振動伝達ロッド16eを通すための貫通孔5が形
成されている。また、図13(b)の例では、積層体3
は貫通孔5を通る分割線により2分割された2つの部分
3a,3bからなり、これによれば装置組立の際に振動
伝達ロッド16eを容易に通すことができる。また、図
13(c)の例では、積層体3は、めっき槽12の上端
縁部に対応する環形状をなしており、中央部に開孔6が
形成されている。
【0052】図13(a),(b)の例では、めっき槽
12の上部が積層体3により塞がれ、これによりめっき
処理の際にめっき浴14から揮散するガスや飛散するめ
っき液が周囲へと漏れるのを防止することができる。
【0053】図14は、このような積層体3によるめっ
き槽上部の閉塞(シール)の様子を示す断面図である。
図14(a)の形態では、ゴム板2が貫通孔5において
振動伝達ロッド16eに当接してシールがなされる。ま
た、図14(b)の形態では、積層体3の開孔部6にお
いて該積層体3と振動伝達ロッド16eとに取り付けら
れこれらの間の空隙を塞ぐフレキシブルシール部材13
6が設けられている。
【0054】図15に振動吸収部材としての積層体3の
例を示す。図15(b)の例は上記図10〜12の実施
形態のものである。図15(a)の例では、積層体3は
金属板1とゴム板2とからなる。図15(c)の例で
は、積層体3は上側金属板1と上側ゴム板2と下側金属
板1’と下側ゴム板2’とからなる。図15(d)の例
では、積層体3は上側金属板1と上側ゴム板2と中間金
属板1”と下側ゴム板2’と下側金属板1’とからな
る。積層体3における金属板やゴム板の数は、例えば1
〜5とすることができる。尚、本発明においては、ゴム
板のみから振動吸収部材を構成することも可能である。
【0055】金属板1,1’,1”の材質としては、ス
テンレス鋼、鉄、銅、アルミニウム、その他適宜の合金
を使用することができる。金属板の厚さは、例えば10
〜40mmである。但し、積層体以外の部材に対して直
接固定されない金属板(例えば上記中間金属板1”)は
0.3〜10mmと薄くすることができる。
【0056】ゴム板2,2’の材質としては、合成ゴム
又は天然ゴムの加硫物を使用することができ、JISK
6386で規定される防振ゴムが好ましく、更に特に静
的剪断弾性率4〜22kgf/cm2 好ましくは5〜1
0kgf/cm2 、伸び250%以上のものが好まし
い。合成ゴムとしては、クロロプレンゴム、ニトリルゴ
ム、ニトリル−クロロプレンゴム、スチレン−クロロプ
レンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、イソプ
レンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム、エピクロルヒドリン系ゴム、アルキレンオキシド系
ゴム、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴ
ム、多硫化ゴム、フォスファビンゴムを例示することが
できる。ゴム板の厚さは、例えば5〜60mmである。
【0057】図15(e)の例では、積層体3は上側金
属板1とゴム板2と下側金属板1’ととからなり、ゴム
板2が上側ソリッドゴム層2aとスポンジゴム層2bと
下側ソリッドゴム層2cとからなる。下側ソリッドゴム
層2a,2cのうちの一方を除去してもよいし、更に複
数のソリッドゴム層と複数のスポンジゴム層とを積層し
たものであってもよい。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0059】実施例1:図1〜3に関して説明した装置
を使用した。ここで、振動モータ16dとして150W
×200V×3φのものを用い、めっき槽12として容
量300リットルのものを用いた。また、バレル52と
して、直径100mmで長さ170mmで、小開孔の径
が0.1mmで、円筒状外周面における小開孔の開孔率
(開孔率)が60%のものを用いた。
【0060】被めっき物品Xとして常法により所定の前
処理を施した寸法0.6mm×0.3mm×0.2mm
のセラミック製チップ抵抗体0603を約8万個用い
た。また、ダミーボールをバレル容積の約1/3加え
た。このセラミック製チップ抵抗体には、抵抗体機能部
としての抵抗体膜が形成されており、それに接続される
ようにして、チップの長手方向に関する両端の面及びこ
れに続く0.6mm×0.3mmの面の一部(両端面か
ら0.1mmまでの領域)に電極形成のための導体化処
理がなされていた。
【0061】このセラミックチップを、5ミリリットル
(mL)/リットル(L)の中性洗剤を含む50℃の洗
浄液中に5分間浸漬して脱脂し、次いで常温のイオン交
換水で30秒間洗浄した。その後、電源回路34により
陰極導電部材54と陽極金属部材56との間に10.5
Vの電圧を印加し37Aの電流を流して、60分間ニッ
ケルめっきを行った。ニッケルめっきの際のめっき浴1
4では、 硫酸ニッケル: 240g/L 塩化ニッケル: 45g/L ほう酸: 40g/L であり、めっき浴14の温度は55℃であった。これに
より、セラミックチップの所定部分に膜厚4μm±0.
5μmのニッケルめっき膜が形成された。
【0062】その後、このセラミックチップを、常温の
市水で30秒間洗浄し、電源回路34により陰極導電部
材54と陽極金属部材56との間に3.0Vの電圧を印
加し12Aの電流を流して、60分間スズめっきを行っ
た。スズめっきの際のめっき浴14では、 硫酸第一スズ: 50g/L 硫酸: 100g/L クレゾールスルホン酸:100g/L であり、めっき浴14の温度は30℃であった。これに
より、セラミックチップのニッケルめっき膜上に膜厚4
μm±0.5μmのスズめっき膜が形成された。
【0063】その後、このセラミックチップを、常温の
イオン交換水で30秒間洗浄し、常温の第三リン酸ソー
ダ2%液で中和し、更に常温のイオン交換水で30秒間
洗浄し、70℃の純水で30秒間洗浄し、メタノールで
純水と交換し、70℃のオーブン中で40分間の乾燥を
行った。
【0064】以上のニッケルめっき及びスズめっきの際
には、振動流動発生部16の振動モータ16dを38H
zで振動させて、振動羽根16fをめっき浴14中で振
幅0.2mm及び振動数750回/分で振動させた。ま
た、振動モータ48を25Hzで振動させて、バレル5
2をめっき浴14中で振幅0.15mm及び振動数25
0回/分で振動させた。また、バレル52の回転数は8
回/分であった。この時のめっき浴中の3次元流速を3
次元電磁流速計ACM300−A(アレック電子株式会
社製)で測定したところ200mm/秒であった。
【0065】以上のようにして形成されたセラミックチ
ップ抵抗体の全てについて、均一性良好な電極めっき膜
が形成されており、スズめっきにおける付着性がない
(良品率100%)ことが、カット断面の顕微鏡検査、
その他の検査の結果判明した。
【0066】比較例1−1:振動モータ48を振動させ
ず、従ってバレル52をめっき浴14中で振動させない
ことを除いて実施例1と同様な処理を行ったところ、ニ
ッケルめっき膜の膜厚が平均3μm(誤差±2μm)
で、スズめっき膜の膜厚が平均3μm(誤差±2.5μ
m)であり、良品率が約10%であった。付着した製品
が非常に多く、膜厚ばらつきなどの製品ばらつきが非常
に多く発生した。
【0067】比較例1−2:振動流動発生部16を作動
させないことを除いて実施例1と同様な処理を行ったと
ころ、ニッケルめっき膜の膜厚が平均3.5μm(誤差
±2.5μm)で、スズめっき膜の膜厚が平均2.7μ
m(誤差±3μm)であり、ヤケやコゲ等に基づく不良
発生があり、良品率が約5%であった。
【0068】以上のように、開孔寸法300μm以下の
小型バレルでは、振動流動攪拌装置でめっき浴に振動流
動攪拌を加えることによりはじめてバレル内のめっき液
の流動が可能になるのであって、振動流動攪拌装置を設
置しない場合には、バレル内外のめっき液の濃度差発生
などによりめっき不良が発生することがわかった。
【0069】実施例2:被めっき物品Xとして実施例1
で使用したと同様に所定の前処理を施した寸法0.6m
m×0.3mm×0.2mmのセラミック製チップ抵抗
体0603を約3mL用い、直径0.5mmのダミーボ
ール30mLを用い、バレルとして直径55mmで長さ
50mmで、小開孔の径が0.1mmのものを用いて、
実施例1と同様なニッケルめっき液で9.5V×7.5
Aで60分間のニッケルめっきを行った。その後、実施
例1と同様なスズめっき液で3.0V×2.5Aで60
分間のスズめっきを行った。これにより、ニッケルめっ
き膜厚4μm、スズめっき膜厚4μmの製品を得た。め
っき膜厚均一性良好であり、不良品はなかった(良品率
100%)。
【0070】振動流動発生部を停止させる(すなわち振
動流動攪拌装置によるめっき液の振動流動発生を停止さ
せる)と、バレルを振動させても、メッキ膜厚不均一な
どによる不良の発生が極めて多く、良品率は約20%で
あった。また、振動流動発生部を停止させずに、バレル
振動を停止させると、良品率は約50%となった。
【0071】実施例3:図1〜3に関して説明した装置
(振動モータ16d,48及びめっき槽12は実施例1
と同様)を使用し、バレル52として、直径100mm
で長さ170mmで、小開孔の径が100μmで、円筒
状外周面における小開孔の開孔率が60%のものを用
い、被めっき物品Xとして常法により所定の前処理を施
した平均径300μmのアクリロニトリル・ブタジエン
・スチレン共重合体(ABS樹脂)の粉末をバレル容量
の約1/3入れ、ダミーを使用せずに、表面全体に銅め
っき膜の形成を行った。
【0072】尚、前処理は、次のような(a)〜(k)
の脱脂−水洗−表面調整−水洗−プリディップ−キャタ
リスト(Sn, Pd)−水洗−アクセレーター(Sn
除去)−水洗−導体化のための化学ニッケルめっき(無
電解ニッケルめっき)−水洗を行うことによりなされ
た。
【0073】(a)脱脂工程 処理条件:クリーナー,55℃,5分 処理液(40mL/L): 有機キレート剤 7.5(W/V)% リン酸塩 1.0(W/V)% 水酸化ナトリウム 2.5(W/V)% 界面活性剤1 0.75(W/V)% 界面活性剤2 0.1(W/V)% 水 残部 (b)水洗工程 処理液:イオン交換水 (c)表面調整工程 処理条件:コンディショナー,40℃,5分 処理液(30mL/L): 有機化合物 10.0(W/V)% 水 残部 (d)水洗工程 処理液:イオン交換水 (e)プリディップ工程 処理条件:25℃,1分 処理液(50mL/L):35%塩酸 (f)キャタリスト工程 処理条件:40℃,5分 処理液1(30mL/L): パラジウム塩 0.5(W/V)% スズ塩 32.0(W/V)% 塩酸 16.0(W/V)% 水 残部 処理液2(200mL/L):35%塩酸 (g)水洗工程 処理液:イオン交換水 (h)アクセレーター工程 処理条件:40℃,5分 処理液1(20mL/L): 有機化合物 8.0(W/V)% 無機酸塩 2.0(W/V)% 水 残部 処理液2(100mL/L):95%硫酸 (i)水洗工程 処理液:イオン交換水 (j)無電解ニッケルめっき工程 処理条件:40℃,12分 処理液(125mL/L): (k)水洗工程 処理液:イオン交換水 銅めっきの際のめっき浴14としては、 硫酸銅: 200g/L 硫酸: 50g/L を用いた。60分間のめっきを行った。
【0074】振動流動発生部16の振動モータ16dを
インバーターで38Hzで振動させて、振動羽根16f
をめっき浴14中で振幅0.2mm及び振動数700回
/分で振動させた。また、振動モータ48を振動させ
て、被めっき物品Xをめっき浴14中で振幅0.15m
m及び振動数250回/分で振動させた。また、バレル
52の回転数は8回/分であった。この時のめっき浴中
の3次元流速を3次元電磁流速計ACM300−Aで測
定したところ210mm/秒であった。
【0075】以上のようにして形成された表面に銅めっ
き膜を有する合成樹脂粉末は、均一性良好な銅めっき膜
(膜厚5μm±0.5μm)が形成されている(良品率
100%)ことが、目視、カット断面の顕微鏡検査その
他の検査の結果判明した。
【0076】比較例3−1:振動モータ48を振動させ
ず、従ってバレル52をめっき浴14中で振動させない
ことを除いて実施例2と同様な処理を行ったところ、銅
めっき膜の膜厚が平均3μm(誤差±2μm)であり、
良品率が約40%であった。
【0077】比較例3−2:振動流動発生部16を作動
させないことを除いて実施例2と同様な処理を行ったと
ころ、銅めっき膜の膜厚が平均3μm(誤差±0.6μ
m)であり、ヤケやコゲ等に基づく不良発生があり、光
沢がなく、良品率が0%であった。
【0078】実施例4:被めっき物品Xとして実施例3
で使用したと同様に所定の前処理を施した平均径300
μmのアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体(ABS樹脂)の粉末を実施例2で使用したバレルに
その容量の約1/3入れ、更に直径0.5mmのダミー
ボール30mLをバレル内に入れて、実施例1と同様な
ニッケルめっき液で9.5V×7.5Aで60分間のニ
ッケルめっきを行った。その後、実施例1と同様なスズ
めっき液で3.0V×2.5Aで60分間のスズめっき
を行った。これにより、ニッケルめっき膜厚4μm、ス
ズめっき膜厚4μmの製品を得た。めっき膜厚均一性は
良好であり、不良品はなかった(良品率100%)。
【0079】更に、実施例3と同様なめっき液を使用
し、振動流動発生部16の振動モータを38Hzで振動
させて銅めっきを行った。めっき膜の膜厚均一性は良好
であり、不良品はなかった(良品率100%)。
【0080】振動流動発生部を停止させる(すなわち振
動流動攪拌装置によるめっき液の振動流動発生を停止さ
せる)と、バレルを振動させても、メッキ膜厚不均一な
どによる不良の発生が極めて多く、良品率は約30%で
あった。また、振動流動発生部を停止させずに、バレル
振動を停止させると、良品率は約60%となった。
【0081】実施例5:ABS樹脂粉末の表面の前処理
においてアクセレーター(Sn除去)−水洗−導体化の
ための化学ニッケルめっきの処理に代えてSn除去且つ
Cu析出による導体化を行うことを除いて実施例3と同
様な処理を行った。これは、ダイレクトめっきと呼ばれ
る方法である。
【0082】以上のようにして形成された表面に銅めっ
き膜を有する合成樹脂粉末は、均一性良好な銅めっき膜
が形成されている(良品率95%)ことが、目視、カッ
ト断面の顕微鏡検査その他の検査の結果判明した。
【0083】なお、以上の実施例では、陽極金属部材と
バレルとの間隔を約40mmに近づけることでめっき時
間の短縮化を図り且つ膜厚均一性の良好なめっき膜を形
成して高い良品率を得ることができたが、振動流動発生
部の動作を停止した比較例では陽極金属部材とバレルと
の間隔を約40mmとするとヤケやコゲが発生して高い
膜厚均一性と高い良品率とが得られなかった。振動流動
発生部の動作を停止する場合には、陽極金属部材とバレ
ルとの間隔を約100mmまで長くすることでヤケやコ
ゲの発生を抑制することができるが、その場合にはめっ
き時間が長くかかることになる。
【0084】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のバレル電気
めっき方法によれば、極小被めっき物品を良好な膜厚均
一性及び高い成膜速度をもって製造することができ、良
品率の向上と生産性の向上とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のめっき方法が実施されるめっき装置の
構成を示す断面図である。
【図2】本発明のめっき方法が実施されるめっき装置の
構成を示す断面図である。
【図3】本発明のめっき方法が実施されるめっき装置の
構成を示す平面図である。
【図4】振動部材への振動伝達ロッドの取り付け部の拡
大断面図である。
【図5】振動伝達ロッドへの振動羽根の取り付け部の拡
大断面図である。
【図6】振動伝達ロッドへの振動羽根の取り付け部の変
形例を示す図である。
【図7】本発明のめっき方法の実施に使用されるめっき
装置を示す断面図である。
【図8】図7のめっき装置の一部切欠平面図である。
【図9】被めっき物品を介して流れるめっき電流の変化
を示すグラフである。
【図10】本発明によるめっき方法の実施に使用される
めっき装置を構成する振動流動発生部のめっき槽への取
り付けを示す断面図である。
【図11】本発明によるめっき方法の実施に使用される
めっき装置を構成する振動流動発生部のめっき槽への取
り付けを示す断面図である。
【図12】本発明によるめっき方法の実施に使用される
めっき装置を構成する振動流動発生部のめっき槽への取
り付けを示す平面図である。
【図13】積層体の平面図である。
【図14】積層体によるめっき槽上部の閉塞の様子を示
す断面図である。
【図15】積層体を示す図である。
【符号の説明】
12 めっき槽 14 めっき浴 16 振動流動発生部 16a 基台 16b コイルバネ 16c 振動部材 16d 振動モータ 16e 振動伝達ロッド 16f 振動羽根 16g1,16g2 振動応力分散部材 16h1,16h2 ワッシャ 16i1,16i2;16i3,16i4 ナット 16j 振動羽根固定部材 16k スペーサリング 16m,16n ナット 16p 弾性部材シート 34 電源回路 44 振動フレーム 46 コイルバネ 48 振動モータ 49 バランスウェイト 50 バレル支持部材 52 バレル 52a パイプ部材 54 陰極導電部材 54’,56’ 絶縁被覆配線 56 陽極金属部材 X 被めっき物品

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき液が通過し得る多数の小開孔を有
    するバレル内に複数の被めっき物品を収容し、前記バレ
    ルをめっき浴内で運動させながら、前記バレル内の被め
    っき物品と接触可能に配置された陰極部材と前記バレル
    外にて前記めっき浴中に配置された陽極部材との間に電
    圧を印加して前記被めっき物品の表面にめっき膜を形成
    するバレル電気めっき方法であって、 前記被めっき物品は平均径が5〜500μmであり、 振動発生手段に連係して前記めっき浴内で振動する振動
    棒に一段または多段に固定された振動羽根を前記めっき
    浴内で振幅0.1〜10.0mm及び振動数200〜8
    00回/分で振動させることにより前記めっき浴に振動
    流動を発生させ、且つ前記バレルを振幅0.1〜5.0
    mm及び振動数100〜300回/分で振動させること
    を特徴とする、極小物品のバレル電気めっき方法。
  2. 【請求項2】 前記被めっき物品は金属からなるか又は
    導体化処理された合成樹脂またはセラミックからなるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のバレル電気めっき方
    法。
  3. 【請求項3】 前記バレルの運動は非鉛直方向の回転中
    心の周りでの自転運動であることを特徴とする、請求項
    1〜2のいずれかに記載のバレル電気めっき方法。
  4. 【請求項4】 前記めっき浴の振動流動は3次元流速が
    150mm/秒以上であることを特徴とする、請求項1
    〜3のいずれかに記載のバレル電気めっき方法。
  5. 【請求項5】 前記バレルの小開孔の径は3〜300μ
    mであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに
    記載のバレル電気めっき方法。
  6. 【請求項6】 前記振動発生手段は10〜500Hzで
    振動することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに
    記載のバレル電気めっき方法。
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