JP2001185836A - 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JP2001185836A
JP2001185836A JP36622499A JP36622499A JP2001185836A JP 2001185836 A JP2001185836 A JP 2001185836A JP 36622499 A JP36622499 A JP 36622499A JP 36622499 A JP36622499 A JP 36622499A JP 2001185836 A JP2001185836 A JP 2001185836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
electrolytic
nickel
film
gold plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36622499A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Ando
節夫 安藤
Toshimitsu Noguchi
利光 野口
Hisashi Sugiyama
寿 杉山
Kunihiro Yagi
邦博 矢木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP36622499A priority Critical patent/JP2001185836A/ja
Publication of JP2001185836A publication Critical patent/JP2001185836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】はんだ接合の際、ニッケルの酸化膜により界面
破断が起こるといった問題があった。置換金めっき工程
で生成するニッケル酸化膜を、電解フラッシュ金めっき
工程に変更することで、良好なはんだ接合が得られるめ
っき膜を提供する。 【解決手段】無電解用配線基板の無電解ニッケルめっき
後に、専用のめっき装置を用いて電解フラッシュ金めっ
きを組み合わせることで、良好なはんだ接合が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板、その製
造方法及びめっき装置に関わり、半導体のフリップチッ
プ接合あるいはBGAのはんだボール接合等の接続信頼
性を必要とする外部接続端子を備えた配線基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】配線基板には、電子部品等を搭載接続す
るために、数100個の外部接続端子が設けられてお
り、これら外部接続端子を除く基板表面には、配線パタ
ーンを保護するために、一般に耐熱性絶縁膜としてソレ
ダーレジストが被覆されている。
【0003】上記配線基板の外部接続端子は、はんだボ
ール接続信頼性確保のために、端子上にめっきが施され
るのが一般的である。例えば、無電解ニッケル−リン/
金めっき膜にはんだ接続した例は、(1)「American S
ociety of Mechanical Engineers」,97-WA-EEP-10(199
7)、(2)「Uemura Technical Reports」,15(1998)、
(3)「Metal Finishing」,42(1998)、または(4)
「エレクトロニクス実装学会誌」,Vol.1,No.5,392(199
8)に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えばニッケル膜とス
ズを含むはんだとの接続では、ニッケル/スズの合金が
形成され良好な接合が得られる。しかし文献(2)で指
摘されているように、電気ニッケル/電気金めっき膜に
はんだ接続した場合よりも、無電解ニッケル/無電解金
めっき膜にはんだ接続した場合の方が、接合強度が弱い
(ニッケルとはんだ界面での破断発生)といった問題が
あった。
【0005】また文献(4)では、はんだ接合に最適な
金膜厚は0.2μmであると報告されているが、金ワイ
ヤボンディングの場合、金膜厚は厚いほど良好である。
すなわちインタポーザ用配線基板のように基板の片側に
はんだ接合、もう一方に金ワイヤボンディングが必要な
場合、基板の表裏で金膜厚を変えることが理想的である
が、表裏同時めっきを最大の利点とする無電解めっきプ
ロセスには適さないといった問題があった。また無電解
めっきプロセスの中に置換金めっき工程があるが、下地
との密着性の点で一般的にはシアン系の置換金めっき液
が使用されており、作業性あるいは廃液処理等の環境問
題においても電解めっきプロセスの方が優位であった。
【0006】それ故に接合信頼性および金ワイヤボンデ
ィング性の良好な配線基板を形成するために、電解めっ
きプロセスが適用されてきた。
【0007】しかしトータル的には無電解めっきプロセ
スの方が多くのメリットがあることが判った。すなわ
ち、(1)導通リードがないので配線引き回しの自由度
が高く、より微細配線が可能 (2)導通リードがない
ので、パッケージ外周部でのモールドレジンとの接合不
良が起きにくい (3)導通リードのアンテナ作用によ
るノイズ発生の影響がない、 (4)通電するための専
用治具を必要としないので量産性に優れるといった点で
ある。
【0008】そこで本発明の第1の目的は、上記従来の
無電解めっきプロセスの問題点を解消し、はんだと良好
な接合あるいは良好な金ワイヤボンディングが得られる
めっき膜を付与した外部接続端子をもつ配線基板を提供
することである。そして第2の目的は、第1の目的を達
成するための配線基板製造方法及び製造装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、まずはん
だと無電解ニッケル−リン/無電解金めっき膜の界面破
断原因が、無電解ニッケル膜に起因するものであるのか
それとも無電解金めっき膜に起因するものであるのかを
切り分けるために、無電解ニッケル−リン/電解金めっ
きと電解ニッケル/無電解金めっきの組み合わせにおけ
るはんだとの接合強度をはんだボール剪断試験により比
較検討した。その結果を表1に示す。
【0010】
【表1】
【0011】すなわち無電解ニッケル−リン/電解金め
っき膜の場合、はんだとの界面破断は認められなかっ
た。一方、電解ニッケル/無電解金めっき膜でははんだ
との界面破断が一部認められた。剪断後界面破断面をマ
イクロオージェで分析した結果、ニッケルの著しい酸化
を確認した。
【0012】さらに本発明者等は、リンを含まない無電
解ニッケル−ボロン系のめっき膜でも、上記と同様のは
んだボール剪断実験を行なった。その結果、電解金めっ
き膜との組み合わせでははんだとの界面破断が認められ
ず、無電解金めっき膜との組み合わせでははんだとの界
面破断が一部認められた。また界面破断面のマイクロオ
ージェ分析により、ニッケル−リン系と同様ニッケルの
著しい酸化が確認された。
【0013】以上の知見より本発明者等は、はんだとの
拡散フロントに存在するニッケル酸化膜がはんだ接合強
度を低下させる原因の一つであると推定した。ニッケル
の酸化膜が形成される過程としては、基板をニッケルめ
っき槽から引き上げ、水洗槽へ搬送するまでの時間、水
洗時間、次工程の金めっき槽に投入されるまでの搬送時
間、金めっき中と多岐にわたる。これらの工程は無電
解、電解めっきプロセスに共通するものであるが、電解
めっきプロセスでは、一般的に浴温度が無電解めっき液
より低いので酸化速度が遅いことや電解ニッケルめっき
後の電解フラッシュ金めっきにより、たとえニッケル表
面が酸化していてもフラッシュ金めっき時発生する水素
ガスがニッケル酸化膜を除去しながら金膜を析出するた
め、はんだとの拡散フロントにニッケル酸化膜はほとん
ど存在しないので、良好なはんだ接合が得られると仮定
した。
【0014】一方無電解めっきプロセスにおけるニッケ
ルめっき後の置換金めっきでは、イオン化傾向の差を利
用してニッケル面に金皮膜を析出させる。この反応メカ
ニズム故に置換金めっき前にニッケルが酸化していた場
合、酸化膜除去効果は期待できない。
【0015】そこで発明者等は無電解めっき仕様の配線
基板に、置換金めっきの代わりに酸化膜除去効果が期待
できる電解フラッシュ金めっきを導入する方法を発明
し、以下に述べる無電解/電解混成めっきプロセス発明
に至った。
【0016】すなわち、図1のごとく無電解めっきプロ
セスにおいてニッケルめっき後、従来の置換金めっきの
代わりに電解フラッシュ金めっきを行なう方法である。
図2は一般的な従来の無電解めっきプロセスである。電
解フラッシュ金めっき膜厚は、従来の置換金めっき膜厚
と同様に、0.02〜0.20μm、より好ましくは
0.05〜0.08μmである。0.02μmより薄い
と、下地ニッケル膜の露出点が多く、次工程の無電解金
めっき液の安定性に影響が出る。また0.08μmより
厚いと、めっき時間が長くなるだけで効率的でない。金
膜厚をさらに厚くしたい場合は、電解フラッシュ金めっ
き後に厚付け無電解金めっきあるいは厚付け電解金めっ
きを行なうことが好ましい。但し電解金めっきで厚付け
する場合、電解めっき特有の基板内膜厚バラツキが顕著
となるので、電解めっき装置内に遮蔽板あるいはダミー
めっき板等を設置することが望ましい。しかしより好ま
しくは、電解フラッシュ金めっき後の厚付けは均一膜厚
性に優れた無電解金めっきを使用することである。
【0017】図3は本発明の電解フラッシュ金めっき装
置概略図であり、図4は一般的な電解フラッシュ金めっ
き装置概略図である。図3の電解フラッシュ金めっき液
は一例であり、本めっき装置は電解めっき液の種類を問
わないで使用可能である。なお本発明の原理を説明しや
すいように被めっき物としてここではニッケル板を用い
て示した。
【0018】本発明の電解めっき方法においては、被め
っき物は直接外部電源と接続しないでアノード及びカソ
ード両極間に設置することを特徴とする。また被めっき
物をめっき装置に浸積した際は、被めっき物によりアノ
ード極側とカソード極側のめっき液を完全に分断する必
要がある。これにより通電した際の電気力線は、被めっ
き物の導体部分を介してのみアノード極側からカソード
極側に抜ける。従って、被めっき物とめっき装置壁を例
えばOリング等で密着保持でき、かつ被めっき物がめっ
き液中に完全に水没しないよう高さを調整するための基
板ホルダーを装置内に設けることが望ましい。なおホル
ダー自体が導体の場合めっきが析出するので、塩ビ等の
絶縁体であれば基板ホルダーの材質等は特に限定されな
い。
【0019】電解金めっき時の電子移動を本発明のめっ
き装置断面から説明したものを図5に、比較例として従
来めっき装置を図6に示した。通電を開始すると図5の
ごとくアノード極板より電子が放出される。次に電子は
ニッケル板A面上で金イオンの還元に消費され、A面に
電解金めっき膜が形成される。同時にニッケル板B面上
からニッケルの溶解あるいは水の分解により電子が放出
される。放出された電子はカソード極板で再び金イオン
の還元に消費される。この一連の電子移動により被めっ
き物に直接外部電源を接続しなくとも電解金めっき膜が
付与できる。
【0020】なおアノード板及びカソード板には白金
板、白金/チタン板、パーマノード板、金板等使用でき
るが、溶解性のアノード板を使用する場合、溶解物がめ
っき液を分解に至らしめるものでなければ極板材質はこ
こに挙げた限りでない。
【0021】また本発明の電解めっき装置を用いれば、
被めっき物の両面に連続してしかも異なる膜厚で電解め
っき膜を付与できることも特徴のひとつである。すなわ
ち、まず被めっき物のアノード極板と対向する面に電解
フラッシュ金めっきを析出させた後、外部電源の極性を
反転させ再び通電すれば、被めっき物をめっき装置から
何ら抜き差しすることなくもう一方の面にも金めっき膜
を付与できる。表裏で異なる金膜厚が必要な場合、電解
フラッシュ金めっきの次工程にも本発明の電解めっき装
置に電解金めっき液を用いて、表裏でめっき時間を変え
れば所望の膜厚を得ることができる。一方表裏とも同一
金めっき膜厚が必要ならば、電解フラッシュ金めっきの
次工程は厚付け用無電解金めっきを用いてもよい。なお
めっき用外部電源の電流波形としてはDC(Direct Curr
ent)法、パルス法、PR(Periodic Reverse)法、 PW
VRC(Pulse-Width-Varied Reversal Current)法等、
従来の電解めっき技術同様に使用できる。
【0022】次に本発明の電解めっき装置の特徴のひと
つである、複数の被めっき物を同時にめっきする方法に
ついて述べる。一例として3枚同時電解めっきする場合
のめっき装置外観とその原理を図7及び図8に示した。
同時にめっきできる枚数は、めっき装置の規模、めっき
液の種類、被めっき物のめっき面積、膜厚等により左右
される。基本的には単数でも複数枚めっきする場合でも
被めっき物を介して電子が移動することで電流が流れる
という本発明の原理に変わりはない。
【0023】以上本発明の電解めっき方法について電解
フラッシュ金めっきを例に挙げ説明したが、めっき液は
電解フラッシュ金めっき液に限定されず、あらゆる市販
の電解めっき液に適用可能である。例えば配線基板の外
部端子に高融点はんだ(Au−Sn,Sn−Ag等)を
接合する場合、共晶はんだのリフロー温度では生成しな
いニッケル−リン合金(Ni3P等)が形成され、はん
だ接合強度に悪影響を及ぼすことが懸念される。この問
題を解決するために発明者等は図9のごとく、無電解ニ
ッケル−リンめっき後に本発明の電解めっき装置で電解
ニッケルめっき膜を付与することを考えた。事実この着
想はほぼ正しく、はんだとの拡散フロントとなるニッケ
ルめっき膜の表面層(約0.5〜2.5μm)のみ純ニ
ッケル膜を付与することで、ニッケル−リン合金のはん
だ接合部への影響を阻止でき良好な強度が得られた。
【0024】また無電解めっき液では存在しない、例え
ば金−コバルト合金めっき膜を付与したい場合も、本発
明のめっき装置に電解金−コバルトめっき液を使用する
ことで、耐磨耗性に優れた無電解用配線基板を提供する
ことが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図11を用
いて説明する。この図はCSP(Chip Size/Scale Packa
ge)実装におけるベアチップと外部端子をつなぐインタ
ポーザに、図1の無電解/電解混成めっきプロセスを適
用しめっきした過程を示す断面構造図である。
【0026】すなわち図11(A)は、基材がセラミック
基板1で内部接続がスルーホール接続による銅配線2断面
構造を示している。上面はベアチップ側配線で下面はは
んだボール接続のための接続端子を示す。そして図11
(B)は無電解ニッケルめっきにより両面同時にニッケル
めっき層3を形成した断面構造である。次に図11(C)
は本発明の電解めっき装置により基板上面のみ薄付け金
めっき層4を形成した断面構造である。さらに図11
(D)は電解めっき用電源の極性を反転させ基板下面にも
連続して薄付け金めっき層4を形成した断面構造であ
る。図11(E)はさらに金膜を厚付けするために無電解
金めっきにより両面同時に金めっき層5を形成した断面
構造を示している。
【0027】なお、実際の配線基板にはこの種の外部接
続端子が数100個形成されている。
【0028】以下、図1あるいは図9に示したプロセス
に従い本実施例を更に詳述する。
【0029】また、比較例は図2あるいは図10に示し
たプロセスに従い詳述する。
【0030】〈実施例1〉まず、セラミック(絶縁層)
1から露出した外部接続端子の形成領域(銅層)2の表
面を洗浄するために、酸性脱脂液(ワールドメタル社製
の脱脂液:Z-200、40℃、1分)に浸積した。
【0031】そして一次水洗、二次水洗各2分後、銅表
面のライトエッチング(過硫酸ナトリウム:10g/L、室
温、1分)を行った。
【0032】一次水洗、二次水洗後、銅酸化膜を除去す
るために酸処理(10%硫酸、室温、1分)を行い、さら
に銅表面を無電解ニッケルめっきに対して活性化するた
めに、Pd活性化処理(日立化成工業社製の触媒液:SA-1
00、室温、3分)した。
【0033】一次水洗、二次水洗各1分後、無電解ニッ
ケル−リンめっき(日本カニゼン社製のめっき液:S-79
5、90℃、25分)を行い、膜厚約7μmのニッケル−リ
ンめっき膜を形成した。
【0034】次に一次水洗、二次水洗各1分後、図3に
示した本発明の電解めっき装置にて、まず片面に電解フ
ラッシュ金めっき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネ
クスストライク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚
約0.1μmの金めっき膜を形成した。次に電源の極性
のみを反転させ、もう一方の面に電解フラッシュ金めっ
きを続けて行い、膜厚約0.05μmの金めっき膜を形
成した。
【0035】再び一次水洗、二次水洗各1分後、無電解
金めっき(日立化成工業社製のめっき液:HGS-2000、65
℃、60分)を行い、膜厚約0.7μmの金めっき膜を形
成した。
【0036】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そ
して、はんだリフロー(共晶はんだ、200℃以上、1分)
後、剪断試験による破断モードを観察した。その結果を
比較例と共に表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】〈実施例2〉本実施例では、図1に従いま
ず試料を上記実施例1のPd活性化処理(日立化成工業社
製の触媒液:SA-100、室温、3分)まで上記実施例1と
同様にして作成した。
【0039】一次水洗、二次水洗各1分後、無電解ニッ
ケル−ボロンめっき(ワールドメタル社製のめっき液:
ニボロン-KOM、65℃、60分)を行い、膜厚約7μmのニ
ッケル−ボロンめっき膜を形成した。
【0040】次に一次水洗、二次水洗各1分後、図3に
示した本発明の電解めっき装置にて、まず片面に電解フ
ラッシュ金めっき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネ
クスストライク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚
約0.05μmの金めっき膜を形成した。次に電源の極
性のみを反転させ、もう一方の面に電解フラッシュ金め
っきを続けて行い、膜厚約0.05μmの金めっき膜を
形成した。
【0041】再び一次水洗、二次水洗各1分後、無電解
金めっき(日立化成工業社製のめっき液:HGS-2000、65
℃、60分)を行い、膜厚約0.7μmの金めっき膜を形
成した。
【0042】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そし
て、はんだリフロー(高融点Sn-3Agはんだ、260℃、10
分)後、剪断試験による破断モードを観察した。その結
果を比較例と共に表2に示した。
【0043】〈実施例3〉本実施例では、図9に従いま
ず試料を上記実施例1の無電解ニッケル−リンめっき
(日本カニゼン社製のめっき液:S-795、90℃、25分)
まで実施例1と同様に作成した。
【0044】次に一次水洗、二次水洗各1分後、図3に
示した電解めっき装置にて、はんだと接続するための外
部接続端子側に電解ニッケルめっき(ワット浴:硫酸ニ
ッケル、250g/L、塩化ニッケル、45g/L、ほう酸35g/L、
ワールドメタル社製のめっき添加剤:ゼロオール、20mL
/L、47℃、2A/dm2)を行い、ニッケル−リンめっき膜
上に約0.2μmの電解ニッケルめっき膜を形成した。
【0045】次に一次水洗、二次水洗各1分後、図3に
示した電解めっき装置にて、まず片面に電解フラッシュ
金めっき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネクス ス
トライク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚約0.
05μmの金めっき膜を形成した。次に電源の極性のみ
を反転させ、もう一方の面に電解フラッシュ金めっきを
続けて行い、膜厚約0.05μmの金めっき膜を形成し
た。
【0046】再び一次水洗、二次水洗各1分後、無電解
金めっき(日立化成工業社製のめっき液:HGS-2000、65
℃、60分)を行い、膜厚約0.7μmの金めっき膜を形
成した。
【0047】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そ
して、はんだリフロー(高融点Au-20Snはんだ、320℃、
10分)後、剪断試験による破断モードを観察した。その
結果を比較例と共に表2に示した。
【0048】〈実施例4〉本実施例では、図10のごと
くまず試料を上記実施例1の銅表面のライトエッチング
(過硫酸ナトリウム:10g/L、室温、1分)まで同様にめ
っき前処理した。
【0049】次に一次水洗、二次水洗各1分後、本発明
の電解めっき装置にて、電解フラッシュニッケルめっき
(硫酸ニッケル:250g/L、塩化ニッケル:45g/L、塩
酸:45g/L、5A/dm2)を片面ずつ連続して行なった。さ
らに本発明の電解めっき装置にて、電解ニッケルめっき
(ワット浴:硫酸ニッケル、250g/L、塩化ニッケル、45
g/L、ほう酸35g/L、ワールドメタル社製のめっき添加
剤:ゼロオール、20mL/L、47℃、2A/dm2)を片
面ずつ連続して行い、約7μmの電解ニッケルめっき膜
を形成した。
【0050】次に一次水洗、二次水洗各1分後、本発明
の電解めっき装置にて、まず片面に電解フラッシュ金め
っき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネクス ストラ
イク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚約0.05
μmの金めっき膜を形成した。次に電源の極性のみを反
転させ、もう一方の面に電解フラッシュ金めっきを続け
て行い、膜厚約0.05μmの金めっき膜を形成した。
【0051】再び一次水洗、二次水洗各1分後、本発明
の電解装置にて、まず片面に厚付け電解金めっき(EEJA
社製のめっき液:ミクロファブAu140、55℃、0.3A/dm
2、65秒)を行い、膜厚約0.2μmの金めっき膜を形
成した。次に電源の極性のみを反転させ、もう一方の面
に電解金めっきを3分50秒行い、膜厚約0.7μmの金
めっき膜を形成した。次に一次水洗、二次水洗各2分後
ブロー乾燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥し
た。そして、はんだリフロー(高融点Au-20Snはんだ、3
20℃、10分)後、剪断試験による破断モードを観察し
た。その結果を比較例と共に表2に示した。
【0052】〈比較例1〉本比較例では図2に従い、ま
ず試料を上記実施例1の無電解ニッケル−リンめっき
(日本カニゼン社製のめっき液:S-795、90℃、25分)
まで実施例1と同様に作成した。
【0053】一次水洗、二次水洗各1分後、置換金めっ
き(日立化成工業社製のめっき液:HGS-500、80℃、5
分)を行ない、膜厚約0.05μmの金めっき膜を形成
した。
【0054】さらに一次水洗、二次水洗各1分後、金膜
を厚付けするために無電解金めっき(日立化成工業社製
のめっき液:HGS-2000、65℃、60分)を行い、膜厚約
0.7μmの金めっき膜を形成した。
【0055】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そし
て、はんだリフロー(共晶はんだ、200℃、1分)後、剪
断試験による破断モードを観察した。その結果を実施例
と共に表2に示した。
【0056】〈比較例2〉本比較例では図2に従い、ま
ず試料を上記実施例2の無電解ニッケル−ボロンめっき
(ワールドメタル社製のめっき液:ニボロン-KOM、65
℃、60分)まで実施例2と同様に作成した。
【0057】一次水洗、二次水洗各1分後、置換金めっ
き(日立化成工業社製のめっき液:HGS-500、80℃、7
分)を行ない、膜厚約0.05μmの金めっき膜を形成
した。
【0058】さらに一次水洗、二次水洗各1分後、金膜
を厚付けするために無電解金めっき(日立化成工業社製
のめっき液:HGS-2000、65℃、60分)を行い、膜厚約
0.7μmの金めっき膜を形成した。
【0059】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そ
して、はんだリフロー(高融点Sn-3Agはんだ、260℃、1
0分)後、剪断試験による破断モードを観察した。その
結果を実施例と共に表2に示した。
【0060】〈比較例3〉本比較例では図12に従い、
まず試料を酸性脱脂液(ワールドメタル社製の脱脂液:
Z-200、40℃、1分)に浸積した。
【0061】そして一次水洗、二次水洗各2分後、銅表
面のライトエッチング(過硫酸ナトリウム:10g/L、室
温、1分)を行った。
【0062】一次水洗、二次水洗各1分後、銅酸化膜を
除去するために酸処理(10%硫酸、室温、1分)を行っ
た。
【0063】次に窒素雰囲気炉(90℃、30分)で乾燥
後、電気めっき用電源層を形成するためにスパッタ装置
にて基板片面にスパッタ銅を約0.05μm付与した。
次に基板をスパッタ銅面を裏面になるように電解めっき
用治具に装着した後、従来方法による電解ニッケルめっ
き(ワット浴:硫酸ニッケル、250g/L、塩化ニッケル、
45g/L、ほう酸35g/L、ワールドメタル社製のめっき添加
剤:ゼロオール、20mL/L、47℃、2A/dm2)を行い、約
7μmの電解ニッケルめっき膜を形成した。
【0064】基板を電解めっき用治具に装着したまま一
次水洗、二次水洗各1分後、従来方法によ電解フラッシ
ュ金めっき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネクス
ストライク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚約
0.1μmの金めっき膜を形成した。
【0065】さらに一次水洗、二次水洗各1分後、従来
方法による電解金めっき(EEJA社製のめっき液:ミクロ
ファブAu140、55℃、0.3A/dm2、3分50秒)を行ない、
約0.7μmの金めっき膜を形成した。
【0066】基板のもう一方の面にもめっき膜を付与す
るために,一次水洗、二次水洗各1分後、基板を電解め
っき治具から取り出し、酸性脱脂液(ワールドメタル社
製の脱脂液:Z-200、40℃、1分)に浸積した。
【0067】そして一次水洗、二次水洗各2分後、スパ
ッタ銅をエッチングするために銅エッチング(過硫酸ナ
トリウム:10g/L、室温、2分)を行った。
【0068】一次水洗、二次水洗各2分後、窒素雰囲気
炉(90℃、30分)で乾燥し、すでにめっきした基板面に
給電層としての銅をスパッタ装置にて約0.05μmス
パッタした。次に基板をスパッタ銅面が裏面になるよう
に電解めっき用治具に装着した後、従来方法による電解
ニッケルめっき(ワット浴:硫酸ニッケル、250g/L、塩
化ニッケル、45g/L、ほう酸35g/L、ワールドメタル社製
のめっき添加剤:ゼロオール、20mL/L、47℃、2A/dm
2)を行い、約7μmの電解ニッケルめっき膜を形成し
た。
【0069】基板を電解めっき用治具に装着したまま一
次水洗、二次水洗各1分後、従来方法によ電解フラッシ
ュ金めっき(EEJA社製のめっき液:ニュートロネクス
ストライク、室温、3A/dm2、40秒)を行い、膜厚約
0.1μmの金めっき膜を形成した。
【0070】さらに一次水洗、二次水洗各1分後、従来
方法による電解金めっき(EEJA社製のめっき液:ミクロ
ファブAu140、55℃、0.3A/dm2、3分50秒)を行ない、
約0.7μmの金めっき膜を形成した。
【0071】次に一次水洗、二次水洗各2分後ブロー乾
燥し、さらに空気中150℃で4時間熱処理乾燥した。そし
て、はんだリフロー(高融点Au-20Snはんだ、320℃、10
分)後、剪断試験による破断モードを観察した。その結
果を実施例と共に表2に示した。
【0072】表1及び表2には、はんだ剪断試験破断モ
ードにおいて「ニッケル/はんだ界面破断」の有無を示
したものである。
【0073】なお、表中の「ニッケル/はんだ界面破断」
とは、試料とした配線基板に形成した数100個の外部
接続端子のうち、1個でもニッケル膜との接合界面では
んだが破断したものが存在した場合のモードを示したも
のである。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、所
期の目的を達成することができた。すなわち、本発明の
無電解/電解混成めっき方法及びめっき装置により、は
んだ界面接合低下原因である置換金めっき膜の代わりに
電解めっき膜を付与することができたので、接続信頼性
の高いはんだ接合が得られる外部接続端子を備えた配線
基板を実現することができた。
【0075】また本発明の無電解/電解混成めっき方法
及びめっき装置により、基板表裏のめっき膜厚を個別に
調整できるようになったので、はんだボール接合性およ
び金ワイヤボンディング性を共に満足する配線基板を実
現することができた。
【0076】さらに本発明の無電解/電解混成めっき方
法及びめっき装置によりシアン系の金めっき液を使用し
なくとも、下地との密着性の優れた配線基板を形成でき
るようになったので、環境に優しいめっきプロセスを実
現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例となるめっきプロセス工程図
である。
【図2】従来技術のめっきプロセス工程図である。
【図3】本発明の一実施例となるめっき装置概略図であ
る。
【図4】従来技術のめっき装置概略図である。
【図5】本発明の一実施例となるめっき装置内の電子移
動を模式的に表す図である。
【図6】従来技術のめっき装置内の電子移動を模式的に
表す図である。
【図7】本発明の一実施例となるめっき装置概略図であ
る。
【図8】本発明の一実施例となるめっき装置内の電子移
動を模式的に表す図である。
【図9】本発明の一実施例となるめっきプロセス工程図
である。
【図10】本発明の一実施例となるめっきプロセス工程
図である。
【図11】本発明の一実施例を模式的に表す配線基板の
断面図である。
【図12】従来のめっきプロセス工程図である。
【符号の説明】
1… セラミック基板 2… 銅配線 3… 無電解ニッケル-リンめっき膜 4… 電解フラッシュ金めっき膜 5… 無電解金めっき膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 寿 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 矢木 邦博 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 4E351 AA07 BB33 BB35 CC06 CC07 DD06 DD19 5E343 AA07 AA23 BB23 BB44 BB55 CC73 DD33 DD43 FF16 FF18 GG13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に貫通空洞がなくかつ基板表裏で導通
    のある配線または外部接続端子を有することを特徴とす
    る配線基板。
  2. 【請求項2】上記配線基板の配線または外部接続端子
    に、無電解/電解混成めっきプロセスによりめっき膜を
    形成したことを特徴とする請求項1記載の配線基板。
  3. 【請求項3】配線基板にめっき用外部電源を直接接続し
    ないで電解めっき膜を析出せしめる電解めっき工程を含
    むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】上記電解めっきが、めっき用外部電源と接
    続したアノード電極及びカソード電極間に配線基板を浸
    積してめっきすることを特徴とする請求項3記載の配線
    基板の製造方法。
  5. 【請求項5】配線基板を電解めっき装置に浸積する際、
    めっき装置内のめっき液が基板表裏で分断する構造を有
    して成る電解めっき装置。
JP36622499A 1999-12-24 1999-12-24 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置 Pending JP2001185836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36622499A JP2001185836A (ja) 1999-12-24 1999-12-24 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36622499A JP2001185836A (ja) 1999-12-24 1999-12-24 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001185836A true JP2001185836A (ja) 2001-07-06

Family

ID=18486239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36622499A Pending JP2001185836A (ja) 1999-12-24 1999-12-24 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001185836A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6855191B2 (en) 2002-01-30 2005-02-15 Kanto Kagaku Kabushiki Kaisha Electroless gold plating solution
CN102054712A (zh) * 2009-11-05 2011-05-11 北大方正集团有限公司 一种控制线路板表面粗糙度的方法
JP2019054053A (ja) * 2017-09-13 2019-04-04 大日本印刷株式会社 貫通配線を有する配線基板とその作製方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6855191B2 (en) 2002-01-30 2005-02-15 Kanto Kagaku Kabushiki Kaisha Electroless gold plating solution
CN100347339C (zh) * 2002-01-30 2007-11-07 关东化学株式会社 无电解镀金液
CN102054712A (zh) * 2009-11-05 2011-05-11 北大方正集团有限公司 一种控制线路板表面粗糙度的方法
JP2019054053A (ja) * 2017-09-13 2019-04-04 大日本印刷株式会社 貫通配線を有する配線基板とその作製方法
JP7020009B2 (ja) 2017-09-13 2022-02-16 大日本印刷株式会社 貫通配線を有する配線基板とその作製方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5026031B2 (ja) スズ層を有する金属デュプレックスの製造方法
US7488408B2 (en) Tin-plated film and method for producing the same
JP2008115449A (ja) 金バンプ又は金配線形成用非シアン系電解金めっき浴
JP7117747B2 (ja) 電子部品の製造方法
KR20070118073A (ko) 팔라듐층들을 증착하는 방법 및 이를 위한 팔라듐 배스
JP3795354B2 (ja) 金属−セラミックス接合基板の製造方法
JP2004339584A (ja) リードフレーム及びそのめっき方法
JP2001185836A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置
JPH10284667A (ja) 耐食性、耐酸化性に優れる電気電子機器用部品材料、及びその製造方法
JP2006104504A (ja) ポリイミド樹脂材の無電解めっき前処理方法および表面金属化方法、並びにフレキシブルプリント配線板およびその製造方法
JP4302095B2 (ja) 金属−セラミックス接合基板の製造方法
JP3836257B2 (ja) 耐食性に優れる電気電子機器用部品材料の製造方法
JP2008028069A (ja) 外部接合電極付き基板およびその製造方法
JP4704313B2 (ja) リードフレームのめっき方法
JP2001358444A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法及び製造装置
JP2000200963A (ja) 配線基板及びその製造方法
JPS6015706B2 (ja) 半田付け用AlおよびAl合金の表面処理法
JP7096955B1 (ja) Ni電解めっき皮膜を備えるめっき構造体及び該めっき構造体を含むリードフレーム
JPH05160551A (ja) 電子部品実装窒化アルミニウム基板の製造方法
JP2006093271A (ja) 配線基板の製造方法
JP2007009334A5 (ja)
JPH05243699A (ja) モジュール用基板及びその製造方法
JP4059539B2 (ja) 窒化アルミニウム回路基板
JPH10241465A (ja) 異方導電フィルムの製法およびそれによって得られた異方導電フィルム
JP2021130834A (ja) めっき積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060228