JP2002053850A - 温度成層型蓄熱用分散液 - Google Patents
温度成層型蓄熱用分散液Info
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- JP2002053850A JP2002053850A JP2000240519A JP2000240519A JP2002053850A JP 2002053850 A JP2002053850 A JP 2002053850A JP 2000240519 A JP2000240519 A JP 2000240519A JP 2000240519 A JP2000240519 A JP 2000240519A JP 2002053850 A JP2002053850 A JP 2002053850A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/14—Thermal energy storage
Abstract
(57)【要約】
【課題】温度成層型蓄熱槽に充填する蓄熱材において、
温度差を大きく取らなくても入水と出水の密度差が大き
く、しかも入水と出水の流速差が生じたり、振動などが
加わっても温度成層の乱れが生じにくい温度成層型蓄熱
槽に適した蓄熱材を提供する。 【解決手段】潜熱蓄熱材の分散液を温度成層型蓄熱槽に
充填することにより達成され、特に２５℃における粘度
が５〜５００ｍＰａ・ｓの範囲にある蓄熱材の微小粒子
の分散液を充填することにより達成される。蓄熱材の微
小粒子は蓄熱材を内包したマイクロカプセルであること
が好ましく、分散液のｐＨは４〜１１、蓄熱材は脂肪族
炭素化合物が好ましい。
温度差を大きく取らなくても入水と出水の密度差が大き
く、しかも入水と出水の流速差が生じたり、振動などが
加わっても温度成層の乱れが生じにくい温度成層型蓄熱
槽に適した蓄熱材を提供する。 【解決手段】潜熱蓄熱材の分散液を温度成層型蓄熱槽に
充填することにより達成され、特に２５℃における粘度
が５〜５００ｍＰａ・ｓの範囲にある蓄熱材の微小粒子
の分散液を充填することにより達成される。蓄熱材の微
小粒子は蓄熱材を内包したマイクロカプセルであること
が好ましく、分散液のｐＨは４〜１１、蓄熱材は脂肪族
炭素化合物が好ましい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は温度成層型蓄熱槽に
充填される蓄熱材分散液に関するものであり、更に詳し
くは、本発明の蓄熱材分散液を用いた蓄熱システムは水
を用いた同容量の蓄熱槽と比較して２倍以上の蓄熱能力
を有し、深夜電力や自然界の未利用エネルギーを有効に
利用した高密度の蓄熱が可能となる。
充填される蓄熱材分散液に関するものであり、更に詳し
くは、本発明の蓄熱材分散液を用いた蓄熱システムは水
を用いた同容量の蓄熱槽と比較して２倍以上の蓄熱能力
を有し、深夜電力や自然界の未利用エネルギーを有効に
利用した高密度の蓄熱が可能となる。
【０００２】
【従来の技術】従来より深夜電力や海水、河川水、地熱
などの自然界における未利用エネルギーを有効利用した
蓄熱法として水蓄熱システムがある。水蓄熱システムは
蓄熱材である水自身が安価であること、建屋の構造上必
要となる二重スラブを利用できるという経済的な面、及
び蓄熱材としての水の安定性、取り扱い易さなどから空
調用として最も普及したシステムである。更に水は比熱
が高いことと、そのまま熱搬送流体として使用できるこ
とも普及の大きな理由として挙げられる。
などの自然界における未利用エネルギーを有効利用した
蓄熱法として水蓄熱システムがある。水蓄熱システムは
蓄熱材である水自身が安価であること、建屋の構造上必
要となる二重スラブを利用できるという経済的な面、及
び蓄熱材としての水の安定性、取り扱い易さなどから空
調用として最も普及したシステムである。更に水は比熱
が高いことと、そのまま熱搬送流体として使用できるこ
とも普及の大きな理由として挙げられる。
【０００３】上記水蓄熱システムに対し、氷や無機系、
有機系蓄熱材を利用した潜熱蓄熱システムの開発が盛ん
である。潜熱蓄熱システムは蓄熱密度か大きく蓄熱槽が
小型化できるため蓄熱槽の設置面積が少なくて済み、新
たな工事が不必要であり建屋の屋上等にそのまま設置で
きる等の利点を有するため普及が著しい。
有機系蓄熱材を利用した潜熱蓄熱システムの開発が盛ん
である。潜熱蓄熱システムは蓄熱密度か大きく蓄熱槽が
小型化できるため蓄熱槽の設置面積が少なくて済み、新
たな工事が不必要であり建屋の屋上等にそのまま設置で
きる等の利点を有するため普及が著しい。
【０００４】本発明者は特開平５−１６３４８６、同５
−１１７６４２号公報等の明細書において蓄熱材マイク
ロカプセルを用いた蓄熱法及び熱搬送法を提案した。こ
れらのシステムはマイクロカプセル内の蓄熱材に多量の
潜熱を蓄え、尚かつその潜熱をそのまま搬送できるため
前記水蓄熱と潜熱蓄熱の両者の利点を兼ねそろえたシス
テムである。
−１１７６４２号公報等の明細書において蓄熱材マイク
ロカプセルを用いた蓄熱法及び熱搬送法を提案した。こ
れらのシステムはマイクロカプセル内の蓄熱材に多量の
潜熱を蓄え、尚かつその潜熱をそのまま搬送できるため
前記水蓄熱と潜熱蓄熱の両者の利点を兼ねそろえたシス
テムである。
【０００５】水蓄熱の蓄熱効率を増すための手法として
蓄熱槽に特徴を有するシステムが実用化されており、そ
の流体特性面から完全連結槽と温度成層型蓄熱槽があ
る。完全混合連結槽では水槽の水平面に押し出し流れを
実現しようとするものであるのに対し、後者の温度成層
型蓄熱法は蓄熱材、特に水を縦長の蓄熱槽に充填して冷
水と温水の温度差に基づく密度差を利用して温度の混合
汚染を避けようとするもので鉛直断面的に押し出し流れ
を実現しようとするものである。
蓄熱槽に特徴を有するシステムが実用化されており、そ
の流体特性面から完全連結槽と温度成層型蓄熱槽があ
る。完全混合連結槽では水槽の水平面に押し出し流れを
実現しようとするものであるのに対し、後者の温度成層
型蓄熱法は蓄熱材、特に水を縦長の蓄熱槽に充填して冷
水と温水の温度差に基づく密度差を利用して温度の混合
汚染を避けようとするもので鉛直断面的に押し出し流れ
を実現しようとするものである。
【０００６】温度成層型蓄熱法の特長として、蓄熱効率
が極めて高く安定している、静止時と運転時の水位差が
ほとんどない、槽内の温度分布が単調になるため、制御
が容易になる、等が挙げられる。一方、欠点として水の
温度差に基づく僅かな密度差を利用しているため蓄熱槽
に入り込む水（入水）と蓄熱槽から出ていく水（出水）
の流速を同じく、尚且つ遅くしないと槽内の温度成層は
容易に乱れてしまい、蓄熱効率が低下してしまう。入水
と出水の密度差を大きくするためには水温差を極力大き
く取らざるを得なくなり、冷凍機や加熱機への負担や冷
暖房効率の低下などが伴い容易に解決できることではな
い。
が極めて高く安定している、静止時と運転時の水位差が
ほとんどない、槽内の温度分布が単調になるため、制御
が容易になる、等が挙げられる。一方、欠点として水の
温度差に基づく僅かな密度差を利用しているため蓄熱槽
に入り込む水（入水）と蓄熱槽から出ていく水（出水）
の流速を同じく、尚且つ遅くしないと槽内の温度成層は
容易に乱れてしまい、蓄熱効率が低下してしまう。入水
と出水の密度差を大きくするためには水温差を極力大き
く取らざるを得なくなり、冷凍機や加熱機への負担や冷
暖房効率の低下などが伴い容易に解決できることではな
い。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は温度成
層型蓄熱槽に充填する蓄熱材において、温度差を大きく
取らなくても入水と出水の密度差が大きく、しかも入水
と出水の流速差が生じたり、振動などが加わっても温度
成層の乱れが生じにくい温度成層型蓄熱槽に適した蓄熱
材を提供することにある。
層型蓄熱槽に充填する蓄熱材において、温度差を大きく
取らなくても入水と出水の密度差が大きく、しかも入水
と出水の流速差が生じたり、振動などが加わっても温度
成層の乱れが生じにくい温度成層型蓄熱槽に適した蓄熱
材を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題は相変化を行う
潜熱蓄熱材の微小粒子分散液を温度成層型蓄熱槽に充填
することにより達成され、特に２５℃における粘度が５
〜５００ｍＰａ・ｓの範囲にある蓄熱材微小粒子の分散
液を充填することにより達成される。すなわち、温度成
層型蓄熱材として要求される温度差による密度差を大き
くするためには、水単独の場合よりも潜熱蓄熱材の相変
化前後の密度差が遥かに大きいことに着目し蓄熱材の微
小粒子を含む分散液を用いることにより本発明の課題が
達成される。
潜熱蓄熱材の微小粒子分散液を温度成層型蓄熱槽に充填
することにより達成され、特に２５℃における粘度が５
〜５００ｍＰａ・ｓの範囲にある蓄熱材微小粒子の分散
液を充填することにより達成される。すなわち、温度成
層型蓄熱材として要求される温度差による密度差を大き
くするためには、水単独の場合よりも潜熱蓄熱材の相変
化前後の密度差が遥かに大きいことに着目し蓄熱材の微
小粒子を含む分散液を用いることにより本発明の課題が
達成される。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の温度成層型蓄熱
用分散液について詳細に説明する。本発明の蓄熱材分散
液とは、実質的に水に不溶性で常温で液体または個体の
蓄熱材を水溶液中に微小滴状に分散させた乳化液または
分散液を意味するが、蓄熱材の周囲を水、蓄熱材に不溶
性の樹脂皮膜で覆ったマイクロカプセル分散液が好まし
い。マイクロカプセル化処理を施していない分散液でも
本発明の課題は達成されるが、長時間の蓄熱と放熱を繰
り返すうちに粒子同士が凝集、合一してきて、分散安定
性に劣る場合には水と蓄熱材が完全に分離がしてしまう
ことがある。
用分散液について詳細に説明する。本発明の蓄熱材分散
液とは、実質的に水に不溶性で常温で液体または個体の
蓄熱材を水溶液中に微小滴状に分散させた乳化液または
分散液を意味するが、蓄熱材の周囲を水、蓄熱材に不溶
性の樹脂皮膜で覆ったマイクロカプセル分散液が好まし
い。マイクロカプセル化処理を施していない分散液でも
本発明の課題は達成されるが、長時間の蓄熱と放熱を繰
り返すうちに粒子同士が凝集、合一してきて、分散安定
性に劣る場合には水と蓄熱材が完全に分離がしてしまう
ことがある。
【００１０】蓄熱材分散液の製法は界面活性剤を溶解し
た水溶液中に液状の蓄熱材を添加して機械的なシェアを
加えて所望の粒子径まで乳化、分散が施される。本発明
の蓄熱材粒子の平均粒子系は０．５〜３０μｍ、好まし
くは１〜２０μｍに設定することが好ましい。蓄熱材の
粒子径の制御は、分散剤の種類と濃度、分散工程時の温
度と時間、乳化比（水相と油相の体積比率）、乳化機、
分散機等と称される微粒化装置の運転条件（攪拌回転
数、時間等）等の因子で調節される。
た水溶液中に液状の蓄熱材を添加して機械的なシェアを
加えて所望の粒子径まで乳化、分散が施される。本発明
の蓄熱材粒子の平均粒子系は０．５〜３０μｍ、好まし
くは１〜２０μｍに設定することが好ましい。蓄熱材の
粒子径の制御は、分散剤の種類と濃度、分散工程時の温
度と時間、乳化比（水相と油相の体積比率）、乳化機、
分散機等と称される微粒化装置の運転条件（攪拌回転
数、時間等）等の因子で調節される。
【００１１】蓄熱材をマイクロカプセル化する方法とし
ては、複合エマルジョン法によるカプセル化法（特開昭
６２−１４５２号公報）、蓄熱材粒子の表面に熱可塑性
樹脂を噴霧する方法（同６２−４５６８０号公報）、蓄
熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法
（同６２−１４９３３４号公報）、蓄熱材粒子の表面で
モノマーを重合させ被覆する方法（同６２−２２５２４
１号公報）、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイ
クロカプセルの製法（特開平２−２５８０５２号公報）
等の方法を用いることができる。
ては、複合エマルジョン法によるカプセル化法（特開昭
６２−１４５２号公報）、蓄熱材粒子の表面に熱可塑性
樹脂を噴霧する方法（同６２−４５６８０号公報）、蓄
熱材粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法
（同６２−１４９３３４号公報）、蓄熱材粒子の表面で
モノマーを重合させ被覆する方法（同６２−２２５２４
１号公報）、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイ
クロカプセルの製法（特開平２−２５８０５２号公報）
等の方法を用いることができる。
【００１２】マイクロカプセルの皮膜膜形成材として
は、界面重合法、インサイチュー法等の手法で得られ
る、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミ
ド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレ
タン、アミノプラスト樹脂、またゼラチンとカルボキシ
メチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベ
ーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いら
れるが、本発明の如き比較的高融点の蓄熱材を内包する
マイクロカプセルの場合にはインサイチュー法によるメ
ラミンホルマリン樹脂が特に好ましい。
は、界面重合法、インサイチュー法等の手法で得られ
る、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミ
ド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレ
タン、アミノプラスト樹脂、またゼラチンとカルボキシ
メチルセルロース若しくはアラビアゴムとのコアセルベ
ーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いら
れるが、本発明の如き比較的高融点の蓄熱材を内包する
マイクロカプセルの場合にはインサイチュー法によるメ
ラミンホルマリン樹脂が特に好ましい。
【００１３】本発明の蓄熱材分散液の粘度は５〜５００
ｍＰａ・ｓ、好ましくは５〜２００ｍＰａ・ｓの範囲に
設定することにより温度成層型蓄熱材として最も安定で
且つ効率よく蓄熱と放熱が繰り返される。この粘度以下
になると水の粘度に極めて近づき温度成層が乱れやすく
なるが、５ｍＰａ・ｓ以上であれば極めて安定な温度成
層が得られることが分かった。また粘度が５００ｍＰａ
・ｓ以上になると液流が乱流に成りにくく伝熱性能が極
端に低下したり、ポンプ動力の負荷が大きくなり搬送に
要するエネルギー消費量が増えてしまい好ましくない。
尚、本発明における粘度の測定は、Ｅ型粘度計を用いた
２５℃における粘度を示す。
ｍＰａ・ｓ、好ましくは５〜２００ｍＰａ・ｓの範囲に
設定することにより温度成層型蓄熱材として最も安定で
且つ効率よく蓄熱と放熱が繰り返される。この粘度以下
になると水の粘度に極めて近づき温度成層が乱れやすく
なるが、５ｍＰａ・ｓ以上であれば極めて安定な温度成
層が得られることが分かった。また粘度が５００ｍＰａ
・ｓ以上になると液流が乱流に成りにくく伝熱性能が極
端に低下したり、ポンプ動力の負荷が大きくなり搬送に
要するエネルギー消費量が増えてしまい好ましくない。
尚、本発明における粘度の測定は、Ｅ型粘度計を用いた
２５℃における粘度を示す。
【００１４】蓄熱材分散液の粘度をこの範囲に設定する
ためには、特に分散液の固形分濃度、分散剤の種類の２
種が大きく影響を及ぼす。固形分濃度は分散液の粘度の
みならず、蓄熱材分散液の蓄熱容量にも大きく影響する
ため使用される蓄熱材の性能に応じて設定される。通常
の水蓄熱システムでは顕熱温度幅が５〜７℃に設定され
ている場合が多く、本発明の蓄熱材分散液は水蓄熱シス
テムの最低２倍以上蓄熱容量を可能とするものであるた
め、蓄熱材分散液の潜熱融解熱量が最低２１ｋＪ／ｋｇ
以上になるように固形分濃度が設定される。
ためには、特に分散液の固形分濃度、分散剤の種類の２
種が大きく影響を及ぼす。固形分濃度は分散液の粘度の
みならず、蓄熱材分散液の蓄熱容量にも大きく影響する
ため使用される蓄熱材の性能に応じて設定される。通常
の水蓄熱システムでは顕熱温度幅が５〜７℃に設定され
ている場合が多く、本発明の蓄熱材分散液は水蓄熱シス
テムの最低２倍以上蓄熱容量を可能とするものであるた
め、蓄熱材分散液の潜熱融解熱量が最低２１ｋＪ／ｋｇ
以上になるように固形分濃度が設定される。
【００１５】具体的な固形分濃度として１０〜６０％(w
/w)の範囲が適当であり、好ましくは３０〜５０％(w/w)
の範囲に設定される。本発明で使用される分散剤は水溶
性、油溶性何れでも使用可能であるが好ましくは水溶性
のアニオン性を示す界面活性剤、及び保護コロイド分散
剤が使用され、具体的には次の分散剤が挙げられる。
/w)の範囲が適当であり、好ましくは３０〜５０％(w/w)
の範囲に設定される。本発明で使用される分散剤は水溶
性、油溶性何れでも使用可能であるが好ましくは水溶性
のアニオン性を示す界面活性剤、及び保護コロイド分散
剤が使用され、具体的には次の分散剤が挙げられる。
【００１６】脂肪酸石鹸、金属石鹸、アルキル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ジアルキル
スルフォコハク酸塩、ポリ（メタ）アクリル酸、スチレ
ン無水マレイン酸共重合体加水分解物、α−アルキルス
チレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、メチルビニ
ルエーテル無水マレイン酸共重合体加水分解物、ビニル
トルエン無水マレイン酸共重合体加水分解物、スチレン
ベンジルメタクリレート無水マレイン酸共重合体加水分
解物、エチレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、イ
ソブチレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、酢酸ビ
ニル無水マレイン酸共重合体加水分解物、酢酸ビニルク
ロトン酸共重合体、（メタ）アクリル酸（メタ）アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン（メタ）アクリル酸
（メタ）アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレンス
ルフォン酸、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニル
アルコール、スルフォン化変性ポリビニルアルコール、
及びポリビニルリン酸等、及びそのアルカリ金属または
アンモニウム塩が挙げられる。
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ジアルキル
スルフォコハク酸塩、ポリ（メタ）アクリル酸、スチレ
ン無水マレイン酸共重合体加水分解物、α−アルキルス
チレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、メチルビニ
ルエーテル無水マレイン酸共重合体加水分解物、ビニル
トルエン無水マレイン酸共重合体加水分解物、スチレン
ベンジルメタクリレート無水マレイン酸共重合体加水分
解物、エチレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、イ
ソブチレン無水マレイン酸共重合体加水分解物、酢酸ビ
ニル無水マレイン酸共重合体加水分解物、酢酸ビニルク
ロトン酸共重合体、（メタ）アクリル酸（メタ）アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン（メタ）アクリル酸
（メタ）アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレンス
ルフォン酸、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニル
アルコール、スルフォン化変性ポリビニルアルコール、
及びポリビニルリン酸等、及びそのアルカリ金属または
アンモニウム塩が挙げられる。
【００１７】本発明で用いられる蓄熱材としては、脂肪
族炭化水素化合物（パラフィン類化合物）や、ラウリン
酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸類、ラウリルアルコー
ル、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリ
スチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メ
チル、ステアリン酸ステアリル、フタル酸ジステアリル
等のエステル化合物、及び無機塩類などの融解熱量が約
８０ｋＪ／ｋｇ以上の化合物が使用可能であるが、融解
時と凝固時の密度差が比較的大きい脂肪族炭化水素化合
物は蓄熱容量も大きいため好ましい蓄熱材として挙げら
れる。更に本発明において好ましいマイクロカプセル化
法であるインサイチュー法のメラミンホルマリン樹脂、
尿素ホルマリン樹脂と組み合わせることにより緻密性の
高い高強度のマイクロカプセルが得られるため好ましい
蓄熱材として挙げられる。これらの蓄熱材中には必要に
応じ過冷却防止材、比重調節材、劣化防止剤等を添加す
ることができる。
族炭化水素化合物（パラフィン類化合物）や、ラウリン
酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸類、ラウリルアルコー
ル、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、ミリ
スチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メ
チル、ステアリン酸ステアリル、フタル酸ジステアリル
等のエステル化合物、及び無機塩類などの融解熱量が約
８０ｋＪ／ｋｇ以上の化合物が使用可能であるが、融解
時と凝固時の密度差が比較的大きい脂肪族炭化水素化合
物は蓄熱容量も大きいため好ましい蓄熱材として挙げら
れる。更に本発明において好ましいマイクロカプセル化
法であるインサイチュー法のメラミンホルマリン樹脂、
尿素ホルマリン樹脂と組み合わせることにより緻密性の
高い高強度のマイクロカプセルが得られるため好ましい
蓄熱材として挙げられる。これらの蓄熱材中には必要に
応じ過冷却防止材、比重調節材、劣化防止剤等を添加す
ることができる。
【００１８】かくして得られた蓄熱材分散液は温度成層
型蓄熱槽に充填されるが、分散液のｐＨがあまりに酸性
またはアルカリ性であると蓄熱槽や金属配管の腐食が生
じたり、人体に付着した場合など安全性に問題があるた
めｐＨは４〜１１の範囲、好ましくは６〜１０の範囲に
設定される。本発明の蓄熱材分散液には、必要に応じ水
処理剤、ｐＨ緩衝剤、粘度調整剤、防腐剤等が蓄熱材分
散剤に悪影響がない範囲で添加される。
型蓄熱槽に充填されるが、分散液のｐＨがあまりに酸性
またはアルカリ性であると蓄熱槽や金属配管の腐食が生
じたり、人体に付着した場合など安全性に問題があるた
めｐＨは４〜１１の範囲、好ましくは６〜１０の範囲に
設定される。本発明の蓄熱材分散液には、必要に応じ水
処理剤、ｐＨ緩衝剤、粘度調整剤、防腐剤等が蓄熱材分
散剤に悪影響がない範囲で添加される。
【００１９】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。実施例中の部
数は固形重量部を表す。また、融点及び耐熱性の評価は
示差熱熱量計（ＤＳＣ）及び熱重量分析装置（ＴＧＡ）
を用い、いずれも米国パーキンエルマー社製、ＤＳＣ−
７型を、分散液の粘度は、（株）東京計器製、Ｅ型粘度
計ＶＩＳＣＯＮＩＣ−ＥＤ型を用いて測定した値を示
す。
数は固形重量部を表す。また、融点及び耐熱性の評価は
示差熱熱量計（ＤＳＣ）及び熱重量分析装置（ＴＧＡ）
を用い、いずれも米国パーキンエルマー社製、ＤＳＣ−
７型を、分散液の粘度は、（株）東京計器製、Ｅ型粘度
計ＶＩＳＣＯＮＩＣ−ＥＤ型を用いて測定した値を示
す。
【００２０】実施例１ メラミン粉末７部に３７％ホルムアルデヒド水溶液１
３．５部と水３０部を加え、ｐＨを８に調整した後、約
７０℃まで加熱してメラミンホルムアルデヒド初期縮合
物水溶液を得た。ｐＨを４．５に調整した１０％スチレ
ン無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液１００
部中に、蓄熱材としてn-テトラデカン３０部とn-ペンタ
デカン５０部の混合液（融点７℃、融解熱量１５５ｋＪ
／ｋｇ）を激しく撹拌しながら添加し平均粒子径が５．
０μｍになるまで乳化を行なった。この乳化液に上記メ
ラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加
し７０℃で２時間撹拌を施した後、固形分濃度４０％、
ｐＨを９に調製して２５℃における粘度１２０ｍＰａ・
ｓ、分散液の融解熱量５４ｋＪ／ｋｇの温度成層型蓄熱
材マイクロカプセル分散液を得た。
３．５部と水３０部を加え、ｐＨを８に調整した後、約
７０℃まで加熱してメラミンホルムアルデヒド初期縮合
物水溶液を得た。ｐＨを４．５に調整した１０％スチレ
ン無水マレイン酸共重合体のナトリウム塩水溶液１００
部中に、蓄熱材としてn-テトラデカン３０部とn-ペンタ
デカン５０部の混合液（融点７℃、融解熱量１５５ｋＪ
／ｋｇ）を激しく撹拌しながら添加し平均粒子径が５．
０μｍになるまで乳化を行なった。この乳化液に上記メ
ラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物水溶液全量を添加
し７０℃で２時間撹拌を施した後、固形分濃度４０％、
ｐＨを９に調製して２５℃における粘度１２０ｍＰａ・
ｓ、分散液の融解熱量５４ｋＪ／ｋｇの温度成層型蓄熱
材マイクロカプセル分散液を得た。
【００２１】この蓄熱材分散液の蓄熱材凝固時の４℃に
おける密度は約０．９６ｇ／ｃｍ3で、一方融解時の１
２℃における密度は約０．９１ｇ／ｃｍ3であり、その
差は約５％に達するのに対し、水の同温度差においては
僅か０．０５％の割合の差のみしか得られず温度成層型
蓄熱材として適していることは明らかである。
おける密度は約０．９６ｇ／ｃｍ3で、一方融解時の１
２℃における密度は約０．９１ｇ／ｃｍ3であり、その
差は約５％に達するのに対し、水の同温度差においては
僅か０．０５％の割合の差のみしか得られず温度成層型
蓄熱材として適していることは明らかである。
【００２２】実施例２ ｐＨを７．０、温度を６０℃に調整した５％濃度のポリ
スチレンスルホン酸ナトリウム水溶液中１００部中に、
蓄熱材として融点４７℃のパラフィンワックス６０部を
添加し平均粒径が１．０μｍになるまで乳化を行ない、
濃度４０％、２５℃における粘度１２ｍＰａ・ｓ、分散
液の融解熱量５９ｋＪ／ｋｇの温度成層型蓄熱材分散液
を得た。この分散液の蓄熱材凝固時の３６℃における密
度は約０．９５で、一方融解時の５０℃における密度は
０．９０で実施例１と同様約５％の密度差があることが
確認できた。
スチレンスルホン酸ナトリウム水溶液中１００部中に、
蓄熱材として融点４７℃のパラフィンワックス６０部を
添加し平均粒径が１．０μｍになるまで乳化を行ない、
濃度４０％、２５℃における粘度１２ｍＰａ・ｓ、分散
液の融解熱量５９ｋＪ／ｋｇの温度成層型蓄熱材分散液
を得た。この分散液の蓄熱材凝固時の３６℃における密
度は約０．９５で、一方融解時の５０℃における密度は
０．９０で実施例１と同様約５％の密度差があることが
確認できた。
【００２３】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
温度成層型蓄熱用分散液は蓄熱材が凝固時と融解時で大
きく密度が異なるため成層蓄熱に極めて適した性質を有
していることは明らかである。また、水に比べ２倍以上
の蓄熱容量を有するため蓄熱槽の小型化が可能であるに
もかかわらず、多量の冷熱、温熱を蓄えることが可能で
熱の取り出し効率も極めて高いものであった。
温度成層型蓄熱用分散液は蓄熱材が凝固時と融解時で大
きく密度が異なるため成層蓄熱に極めて適した性質を有
していることは明らかである。また、水に比べ２倍以上
の蓄熱容量を有するため蓄熱槽の小型化が可能であるに
もかかわらず、多量の冷熱、温熱を蓄えることが可能で
熱の取り出し効率も極めて高いものであった。
Claims (5)
- 【請求項１】 蓄熱材の微小粒子の分散液において、２
５℃における分散液の粘度が５〜５００ｍＰａ・ｓの範
囲にある温度成層型蓄熱用蓄熱材分散液。 - 【請求項２】 分散液の潜熱融解熱量が２１ｋＪ／ｋｇ
以上である請求項１記載の温度成層型蓄熱用分散液。 - 【請求項３】 蓄熱材の微小粒子が蓄熱材を内包したマ
イクロカプセルである請求項１記載の温度成層型蓄熱用
分散液。 - 【請求項４】 分散液のｐＨが４〜１１の範囲にある請
求項１記載の温度成層型蓄熱用分散液。 - 【請求項５】 蓄熱材が脂肪族炭化水素化合物である請
求項１記載の温度成層型蓄熱用分散液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000240519A JP2002053850A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 温度成層型蓄熱用分散液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000240519A JP2002053850A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 温度成層型蓄熱用分散液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002053850A true JP2002053850A (ja) | 2002-02-19 |
| JP2002053850A5 JP2002053850A5 (ja) | 2005-05-19 |
Family
ID=18731860
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000240519A Pending JP2002053850A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 温度成層型蓄熱用分散液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002053850A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004244485A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 熱媒体 |
| JP2004244484A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 熱媒体 |
| JP2005098677A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-04-14 | Sk Kaken Co Ltd | 蓄熱体 |
| JP2016008732A (ja) * | 2014-06-23 | 2016-01-18 | ミサワホーム株式会社 | 蓄熱ユニット及び冷暖房システム |
| JP2021511399A (ja) * | 2018-01-05 | 2021-05-06 | カストロール リミテッド | 熱交換流体／冷却材の相変化材料 |
| JP2021529413A (ja) * | 2018-07-04 | 2021-10-28 | ビーピー ピー・エル・シー・ | 多重冷却回路システムおよびその使用方法 |
-
2000
- 2000-08-09 JP JP2000240519A patent/JP2002053850A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004244485A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 熱媒体 |
| JP2004244484A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 熱媒体 |
| JP2005098677A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-04-14 | Sk Kaken Co Ltd | 蓄熱体 |
| JP2016008732A (ja) * | 2014-06-23 | 2016-01-18 | ミサワホーム株式会社 | 蓄熱ユニット及び冷暖房システム |
| JP2021511399A (ja) * | 2018-01-05 | 2021-05-06 | カストロール リミテッド | 熱交換流体／冷却材の相変化材料 |
| JP2021529413A (ja) * | 2018-07-04 | 2021-10-28 | ビーピー ピー・エル・シー・ | 多重冷却回路システムおよびその使用方法 |
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