JP2002050430A - 防水ゴム栓 - Google Patents

防水ゴム栓

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JP2002050430A
JP2002050430A JP2000232728A JP2000232728A JP2002050430A JP 2002050430 A JP2002050430 A JP 2002050430A JP 2000232728 A JP2000232728 A JP 2000232728A JP 2000232728 A JP2000232728 A JP 2000232728A JP 2002050430 A JP2002050430 A JP 2002050430A
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inner diameter
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JP2000232728A
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Yasuhiro Hattori
康弘 服部
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水ゴム栓の電線挿通孔内で電線に密着して
防水するための膨出部に対して、電線の装着時に端子を
通過させる際に、端子の当接で膨出部が傷つくのを防
ぐ。 【解決手段】 膨出部の内径を例えば端子の進行方向に
向けて徐々に小さくする。これにより、端子を電線挿通
孔3に通過させる際に、最初に端子が当接する膨出部1
1aの内径が最も大きくなり、その膨出部11aの損傷
が起きにくくなる。また、端子が各膨出部11a〜11
cを押し広げて通過するたびに、防水ゴム栓1自体が弾
性変形して後続する膨出部が広がり、後続する膨出部に
端子が当接したときにその膨出部に損傷が起きにくくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばコネクタ
ハウジングと、このコネクタハウジングから引き出され
る電線との間を封じるためなどに使用される防水ゴム栓
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、端子をコネクタハウジング内に
収容した電線は、コネクタハウジング後端の電線挿通路
から外部へ引き出される。そして、この電線外周には、
電線と電線挿通路との間を封じて、コネクタハウジング
内への水の浸入を防止する防水ゴム栓が装着される。
【0003】ここで、防水ゴム栓が、組み付けられる電
線の各々に取り付けられる場合、端子の小型化に伴い、
各々の電線に設けた防水ゴム栓が小型化の限界を画する
のを防止するため、小型多極コネクタにおいては、図1
2の如く、複数の電線4を一括に防水できる一体型の防
水ゴム栓1(従来例)が用いられている。
【0004】この従来例では、図12及び図13の如
く、防水ゴム栓1の電線挿通孔3に電線4を貫通するよ
うになっており、特に図13の如く、電線挿通孔3の内
壁には、環状の膨出部5が電線4の挿通方向に沿って間
隔を開けて複数形成されている。この各膨出部5の内径
は電線4の外径より若干小さくなっており、また全ての
膨出部5の内径が同一の寸法に設定されている。この防
水ゴム栓1の電線挿通孔3内に電線4を押し込むように
して装着すると、圧縮された各膨出部5が電線4の外周
にそれぞれ密着し、電線4と防水ゴム栓1との間が密閉
状態となる。かかる防水ゴム栓1を所定のコネクタ6に
装着することで、コネクタ6の内部の水密状態を保持す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例において、防水
ゴム栓1の電線挿通孔3内に電線4を挿入する場合、ま
ず図14のように電線4に接続された端子6の先端を防
水ゴム栓1の電線挿通孔3に近づける。ここで、端子6
の外径は電線挿通孔3の内径より大きく設定されてお
り、故に端子6の先端を図15のように電線挿通孔3の
端部に押し当て、電線挿通孔3の端部をこじ開けるよう
にして端子6を挿入する。端子6が最初の膨出部5aに
当接すると、図16のように、端子6が膨出部5aを外
周方向に押し広げるため、膨出部5aが潰れた状態にな
る。このように、複数の膨出部5(5a〜5c)を繰り
返し押し広げながら、端子6を電線挿通孔3内で図17
のように進行させる。
【0006】さらに端子6を進行させると、図18のよ
うに端子6が電線4の芯線8をカシメ固定するカシメ部
7が電線挿通孔3を通過し、さらにカシメ部7を含む端
子6の全体が図19のように電線挿通孔3を抜け出て、
各膨出部5が電線4の外周部に密着する。
【0007】ここで、図16のように、端子6が膨出部
5(5a〜5c)を越えて電線挿通孔3内を進行する
際、最初に端子6が当接する膨出部(以下「第一膨出
部」と称す)5aが端子6の先端やスタビライザ等の当
接によって傷つくことがある。これは、図15のように
電線挿通孔3の端部が端子6によってこじ開けられて
も、第一膨出部5aが端子6の外径ほど押し広げられて
いるわけではないことから、第一膨出部5aの横方向に
向けて端子6の先端部の応力が直接に印加され、第一膨
出部5aを横方向から押し倒そうとする結果、損傷が生
じるのである。この場合、複数の膨出部5(5a〜5
c)を形成しても、一部の膨出部5(具体的には第一膨
出部5a)に損傷が発生し、防水効果を低下させる要因
となっていた。特に、防水ゴム栓1の材料としてシリコ
ーンを使用する場合は、一旦傷がつくと、その傷が水圧
等によって拡大し易いため、膨出部5a〜5cの損傷を
防止することは極めて重要である。
【0008】尚、二番目に端子6が当接する膨出部5b
(以下「第二膨出部」と称す)については、この第二膨
出部5bに端子6が当接する時点で、既に第一膨出部5
aが端子6によって押し広げられている影響で、第二膨
出部5bの損傷の程度は第一膨出部5aより低くなる。
同様の理由で、三番目に端子6が当接する膨出部5c
(以下「第三膨出部」と称す)も、第二膨出部5bが端
子6によって押し広げられているため、損傷の程度は低
くて済む。したがって、膨出部の損傷の防止が、防水ゴ
ム栓全体の防水効果を確保する上で最大の課題となって
いる。
【0009】そこで、この発明の課題は、膨出部の損傷
を可及的に防ぎ得る防水ゴム栓を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、端子付き電線が挿通される電
線挿通孔を有し、その電線挿通孔の内周部に環状の膨出
部が前記端子の進行方向に沿って間隔を開けて複数突設
され、前記端子付き電線が前記電線挿通孔に挿通された
状態で前記各膨出部が前記電線に密接して防水する防水
ゴム栓であって、全ての前記膨出部の内径は前記電線の
外径よりも小さく設定され、且つ、前記各膨出部の内径
は、前記端子の挿入時の進行方向に沿って段階的に小さ
く設定されたものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、端子付き電線が
挿通される電線挿通孔を有し、その電線挿通孔の内周部
に環状の膨出部が前記端子の挿入時の進行方向に沿って
間隔を開けて3個以上突設され、前記端子付き電線が前
記電線挿通孔に挿通された状態で前記各膨出部が前記電
線に密接して防水する防水ゴム栓であって、全ての前記
膨出部の内径は前記電線の外径よりも小さく設定され、
且つ、中央に配された膨出部の内径が最も小さく、当該
中央に配された膨出部から離間するに従って前記膨出部
の内径が段階的に大きく設定されたものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の防水ゴム栓であって、前記電線挿通孔
の端部に、前記端子を前記電線挿通孔内に案内するテー
パが形成されたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】{第1の実施の形態}図1はこの
発明の第1の実施の形態に係る有弾性の防水ゴム栓1を
示す断面図である。尚、図1では、図12ないし図19
に示した従来例と同様の要素については同一符号を付し
ている。
【0014】一般に、防水ゴム栓1の内周面に内側に突
設された環状の膨出部11a〜11cを端子の進行方向
Pに沿って間隔を開けて形成しており、この膨出部11
a〜11cの内径(即ち、開口の度合い)が大きいほ
ど、各膨出部11a〜11cに対する端子6(図2〜図
5参照)の当接面積が小さくなり、よってその膨出部1
1a〜11cが損傷する程度が小さくなる。また、一旦
膨出部11a〜11cがこの順に端子6によって外側へ
押し広げられると、防水ゴム栓1の電線挿通孔3自体が
挿入方向に傾いて弾性変形して押し広げられ、その押し
広げられた電線挿通孔3に形成された他の膨出部11a
〜11cの内径が次々に増大するので損傷しにくくな
る。これらのことを考慮し、この実施の形態の防水ゴム
栓1は、図1の如く、3個の膨出部11a〜11cの内
径を、端子6が進行する方向Pに沿って段階的に小さく
設定したものである。
【0015】具体的に、この防水ゴム栓1の電線挿通孔
3の孔壁の内径は一定に設定され、また、膨出部11a
〜11cの電線挿通孔3の孔壁からの張り出し寸法が、
端子6の進行方向Pに沿って段階的に大きく設定され
る。したがって、端子6が最初に当接する第一膨出部1
1aの内径をr1、2番目に当接する第二膨出部11b
の内径をr2、最後に当接する第三膨出部11cの内径
をr3で表すとすると、 r1>r2>r3 …(1) となる。
【0016】また、全ての膨出部11a〜11cの内径
1,r2,r3は端子6及び電線の外径より小さく設定
されている。さらに、例えば、電線挿通孔3の内径は端
子6の外径より小さいことが望ましく、また電線の外径
より大きく設定されていることが望ましい。
【0017】尚、第三膨出部11cの内径r3は従来例
の膨出部5a〜5cと同等とされる。
【0018】また、電線挿通孔3の端子6を挿入する側
の端部には端子6を案内挿入するためのテーパ12が形
成されている。尚、既に貫通装着されている端子6付き
電線を逆向きに抜き去る場合を考慮して、電線挿通孔3
の逆側の端部についても同様のテーパ13を形成するこ
とが望ましい。
【0019】その他の構成は図12ないし図19に示し
た従来例と同様である。
【0020】上記構成の防水ゴム栓1において、その電
線挿通孔3内に電線を挿入する場合、まず電線に接続さ
れた端子6の先端を図1中のP方向に防水ゴム栓1の電
線挿通孔3に近づける。ここで、端子6の外径は電線挿
通孔3の内径より大きく設定されているため、端子6の
先端をP方向から電線挿通孔3の端部のテーパ12に押
し当て、端子6の押圧力により図2のように電線挿通孔
3の端部をこじ開けるようにして端子6を挿入する。こ
のとき、第一膨出部11aの内径は、端子が電線挿通孔
3の端部を押し広げたことに伴って、自然状態の内径r
1よりも増大し、(r1+α)となる。
【0021】そして、端子6が第一膨出部11aに当接
すると、端子6の先端が第一膨出部11aを外周方向に
押し広げる。そして、この端子6が第一膨出部11aを
押し広げることにより、図3のように防水ゴム栓1の電
線挿通孔3自体が弾性変形し、第二膨出部11bの形成
部分に至るまで押し広げられて、第二膨出部11bの内
径(図3中のr2+β)が自然状態の内径r2より大きく
なる。このときの第二膨出部11bの内径(r2+β)
は、例えば第一膨出部11aの自然状態における内径r
1と同程度になる。
【0022】そして、この状態で端子6を電線挿通孔3
内でさらにP方向に進行させ、端子6を第二膨出部11
bに当接させる。そうすると、この時点で既に第二膨出
部11bの内径(r2+β)が自然状態の内径r2より大
きくなっているため、端子6の第二膨出部11bに対す
る当接面積は、自然状態の内径r2のままの場合に比べ
て小さくなり、よって第二膨出部11bの損傷があまり
現れずに済む。したがって、第二膨出部11bをほとん
ど損傷すること無く、端子6を第二膨出部11bより超
えて進行させることができる。
【0023】このように端子6の当接により第二膨出部
11bを外周方向に押し広げながら図4のように進行さ
せると、防水ゴム栓1の電線挿通孔3自体が弾性変形し
て第三膨出部11cの形成部分に至るまで押し広げら
れ、第三膨出部11cの内径(r3+γ)が自然状態の
内径r3より大きくなる。また、このとき、第二膨出部
11bの電線挿通孔3の孔壁から張り出した張り出し寸
法が第一膨出部11aの張り出し寸法より大きいので、
端子6が第二膨出部11bを押し広げたときの電線挿通
孔3の変形寸法は、端子6が第一膨出部11a及び第二
膨出部11bを押し広げたときの電線挿通孔3の変形寸
法よりも大きくなる。このため、このときの第三膨出部
11cの内径(r3+γ)は、第二膨出部11bの自然
状態の内径r2よりもさらに大きく変形し、例えば第一
膨出部11aの自然状態における内径r 1と同程度にな
る。
【0024】そして、この状態で端子6を電線挿通孔3
内でさらにP方向に進行させ、端子6を第三膨出部11
cに当接させる。そうすると、既に第三膨出部11cの
内径が自然状態の内径r3より大きくなっているため、
端子6の第三膨出部11cに対する当接面積は、自然状
態の内径r3のままの場合に比べて小さくなり、よって
第三膨出部11cの損傷があまり現れずに済む。したが
って、図5のように、第三膨出部11cをほとんど損傷
すること無く、端子6を第三膨出部11cより超えて進
行させることができる。
【0025】さらに端子6を進行させると、端子6の全
体が電線挿通孔3を抜け出る(従来例の図19参照)。
これにより、それまで端子6によって押し広げられて弾
性変形していた防水ゴム栓1の電線挿通孔3は弾性復元
する。
【0026】このとき、各膨出部11a〜11cの内径
1,r2,r3を電線の外径より小さく設定しているの
で、膨出部11a〜11cは電線の外周を締め付けるよ
うに圧接する。そして、この実施の形態では、各膨出部
11a〜11cが端子6によって損傷することが殆どな
いため、各膨出部11a〜11cが電線の外周に密着
し、水密性が確保される。したがって、防水ゴム栓1の
防水性を高い信頼性で確保することが可能となる。
【0027】{第2の実施の形態}図6はこの発明の第
2の実施の形態に係る防水ゴム栓1を示す断面図であ
る。なお、図6では従来例及び第1の実施の形態と同様
の要素については同一符号を付している。
【0028】図6の如く、この実施の形態の防水ゴム栓
1は、第一膨出部11aの内径r1と第三膨出部11c
の内径r3とが同等とされ、これらの両内径r1,r3
り第二膨出部11bの内径r2が小さく設定されてい
る。したがって、次の(2)式及び(3)式を満たすよ
うに設定される。
【0029】r1>r2 …(2) r3>r2 …(3) ここで、第二膨出部11bの内径r2は従来例の膨出部
5a〜5cと同等とされる。
【0030】また、全ての膨出部11a〜11cの内径
1,r2,r3が端子6及び電線の外径より小さく設定
されている点、さらに、電線挿通孔3の内径は端子6の
外径より小さく且つ電線の外径より大きく設定されてい
る点については第1の実施の形態と同様である。
【0031】その他の構成は従来例及び第1の実施の形
態と同様である。
【0032】上記構成の防水ゴム栓1において、その電
線挿通孔3内に電線を挿入する場合、まず電線に接続さ
れた端子6の先端をP方向から電線挿通孔3の端部に押
し当て、電線挿通孔3の端部をこじ開けるようにして端
子6を挿入する。
【0033】そして、端子6を電線挿通孔3で進行させ
て、端子6の先端で第一膨出部11aを外周方向に押し
広げる。このとき、図3で説明した第1の実施の形態と
同様に、防水ゴム栓1の電線挿通孔3自体が弾性変形
し、第二膨出部11bの形成部分に至るまで押し広げら
れて、第二膨出部11bの内径(図3中の(r2+β)
参照)が自然状態の内径r2より大きくなる。このとき
の第二膨出部11bの内径は、例えば第一膨出部11a
の自然状態における内径r1と同程度になる。
【0034】そして、この状態で端子6を電線挿通孔3
内でさらにP方向に進行させ、端子6を第二膨出部11
bに当接させる。そうすると、この時点で既に第二膨出
部11bの内径(図3中の(r2+β)参照)が自然状
態の内径r2より大きくなっているため、端子6の第二
膨出部11bに対する当接面積は、自然状態の内径r2
のままの場合に比べて小さくなり、よって第二膨出部1
1bの損傷があまり現れずに済む。したがって、第二膨
出部11bをほとんど損傷すること無く、端子6を第二
膨出部11bより超えて進行させることができる。
【0035】このように端子6の当接により第二膨出部
11bを外周方向に押し広げながら進行させると、防水
ゴム栓1の電線挿通孔3自体が弾性変形して第三膨出部
11cの形成部分に至るまで押し広げられ、第三膨出部
11cの内径が自然状態の内径r3より大きくなる。ま
た、このとき、第二膨出部11bの電線挿通孔3の孔壁
から張り出した張り出し寸法が第一膨出部11a及び第
三膨出部11cの張り出し寸法より大きいので、この時
点の第三膨出部11cの内径は自然状態の内径r3より
十分に大きくなり、例えば第一膨出部11aの自然状態
の内径r1よりもかなり大きく変形する。よって、端子
6が第三膨出部11cを容易に通過する。したがって、
第三膨出部11cをほとんど損傷すること無く、端子6
を第三膨出部11cより超えて進行させることができ
る。
【0036】さらに端子6を進行させると、図7の如
く、端子6の全体が電線挿通孔3を抜け出る。このと
き、それまで端子6によって押し広げられて弾性変形し
ていた防水ゴム栓1の電線挿通孔3は弾性復元する。
【0037】このとき、各膨出部11a〜11cの内径
1,r2,r3を電線の外径より小さく設定しているの
で、膨出部11a〜11cは電線の外周を締め付けるよ
うに圧接する。そして、この実施の形態では、各膨出部
11a〜11cが端子6によって損傷することが殆どな
いため、各膨出部11a〜11cが電線の外周に密着
し、水密性が確保される。したがって、防水ゴム栓1の
防水性を高い信頼性で確保することが可能となる。
【0038】また、中央の第二膨出部11bの張り出し
寸法を、その両隣の第一膨出部11a及び第三膨出部1
1cの張り出し寸法より大きく設定しているので、図7
のように、第一膨出部11aが電線10を締め付ける方
向faと、第二膨出部11bが電線10を締め付ける方
向fbと、第三膨出部11cが電線10を締め付ける方
向fcとが異なる方向になる。したがって、電線10を
斜め方向に引っ張った場合にも、様々な方向fa〜fc
への各膨出部11a〜11cの締め付け力により、従来
例に比べて防水力を増大することができる。
【0039】次に、端子6を防水ゴム栓1の電線挿通孔
3から引き抜く場合について説明する。
【0040】まず、図7の如く、防水ゴム栓1の電線挿
通孔3内に既に貫通された端子6付き電線10を上記P
方向と逆方向のQ方向に進行させて、端子の隅部14を
電線挿通孔3の端部15に押し当て、この端部15をこ
じ開けるようにして端子6を電線挿通孔3内に挿入す
る。
【0041】端子6が第三膨出部11cに当接すると、
図8のように、端子6の先端が第三膨出部11cを外周
方向に押し広げて通過する。
【0042】そして、この状態で端子6を電線挿通孔3
内でさらにQ方向に進行させ、端子6を第二膨出部11
bに当接させると、第二膨出部11bは端子6によって
図9のように外側へ押し広げられる。これにより、防水
ゴム栓1の電線挿通孔3自体が弾性変形して第一膨出部
11aの形成部分に至るまで押し広げられ、第一膨出部
11aの内径が自然状態の内径r1(図6参照)より大
きくなる。したがって、第一膨出部11aの内径は、端
子6が第一膨出部11aを容易に通過できるような寸法
にまで拡大される。
【0043】続いて、さらに端子6をQ方向に進行させ
ると、図10に示すように、端子6は第一膨出部11a
を容易に押し広げて通過する。したがって、第一膨出部
11aをほとんど損傷すること無く、端子6を第一膨出
部11aより超えて進行させることができる。
【0044】さらに端子6を進行させると、端子6の全
体が電線挿通孔3を抜け出る。
【0045】このように、この実施の形態の防水ゴム栓
1では、第一膨出部11aの内径r 1を第二膨出部11
bの内径r2よりも大きく設定しているので、端子6が
第一膨出部11aに当接したときの第一膨出部11aの
損傷が少なくて済むとともに、第一膨出部11aが端子
6によって押し広げられる結果、防水ゴム栓1の弾性変
形により第二膨出部11bが外側に広げられることか
ら、端子6が第二膨出部11bに当接したときの第二膨
出部11bの損傷が少なくて済む。さらに、第二膨出部
11bが端子6によって押し広げられる結果、防水ゴム
栓1の弾性変形により第三膨出部11cも外側に広げら
れることから、端子6が第三膨出部11cに当接したと
きの第三膨出部11cの損傷が少なくて済む。さらにま
た、電線10を貫通した状態で各膨出部11a〜11c
が互いに異なる方向に電線10を締め付けることから、
電線10を斜め方向等の様々な方向にに引っ張った場合
にも十分に水密性を確保できる。そして、電線10が電
線挿通孔3内に挿入された状態から逆向けに引き抜く際
についても同様であるため、引き抜き時の各膨出部11
a〜11cの損傷をも防止できる。
【0046】尚、第1の実施の形態では、電線挿通孔3
内に3個の膨出部11a〜11cを形成していたが、2
個または4個以上の膨出部を形成してもよい。この場合
も、各膨出部の内径は、前記端子の挿入時の進行方向に
沿って段階的に小さく設定されることは言うまでもな
い。
【0047】また、第2の実施の形態においても、4個
以上の膨出部を形成してもよい。この場合も、中央に配
された膨出部の内径が最も小さく、当該中央に配された
膨出部から離間するに従って膨出部の内径が段階的に大
きく設定されることになる。したがって、5個以上の奇
数個の膨出部が形成されている場合は、中央に配された
1個の膨出部の内径を最も小さく設定すればよいし、ま
た、4個以上の偶数個の膨出部が形成されている場合
は、中央に配された2個の膨出部の内径を最も小さく設
定すればよい。
【0048】さらに、図11の如く、端子挿通孔3の端
部に設けられるテーパ12を大きく形成してもよい。こ
の場合には、テーパ12の作用により、端子6を一層容
易に電線挿通孔3に挿入ガイドすることが可能となる。
【0049】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、端子を
電線挿通孔に通過させる際に、最初に端子が当接する膨
出部の内径が最も大きいので、その最初の膨出部の損傷
が起きにくい。また、端子が膨出部を押し広げて通過す
るたびに防水ゴム栓自体が弾性変形して後続する膨出部
が広がるので、後続する膨出部に端子が当接したときに
その膨出部に損傷が起きにくい。したがって、各膨出部
の損傷が従来例に比べて少なくなり、防水性を可及的に
確保することができる。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、電線挿通
孔内の中央の膨出部の内径が最も小さく、端部に配置さ
れるに従って、膨出部の内径が段階的に大きく設定され
ているので、端子を電線挿通孔に通過させる際に、最初
に端子が当接する膨出部の内径が最も大きいことにな
り、その最初の膨出部の損傷が起きにくい。また、端子
付き電線が電線挿通孔に貫通されている状態から、端子
を含めて電線を逆方向に引き抜く際にも、この端子が最
初に当接する膨出部の内径が最も大きいことになり、そ
の最初の膨出部の損傷が起きにくい。また、電線の挿入
時及び引き抜き時に、端子が電線挿通孔の中央部に向か
って膨出部を押し広げて通過するたびに、防水ゴム栓自
体が弾性変形して後続する膨出部が広がるので、中央部
に向かって後続する膨出部に端子が当接したときにその
膨出部に損傷が起きにくい。さらに、電線の挿入時及び
引き抜き時に、端子が中央部を超えて進行する際に、既
に端子によって押し広げられている膨出部に比べて、後
続する膨出部の内径が大きいため、この後続する膨出部
に対して端子が容易に通過する。したがって、この後続
する膨出部の損傷は殆ど発生しないで済む。したがっ
て、各膨出部の損傷が従来例に比べて少なくなり、防水
性を可及的に確保することができる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、端子を電
線挿通孔に挿入する際に、テーパで端子を容易に電線挿
通孔内に案内することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る防水ゴム栓
を示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図3】この発明の第1の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る防水ゴム栓
を示す断面図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図9】この発明の第2の実施の形態に係る防水ゴム栓
の動作を示す断面図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態に係る防水ゴム
栓の動作を示す断面図である。
【図11】変形例に係る防水ゴム栓を示す断面図であ
る。
【図12】従来例に係る防水ゴム栓を示す斜視図であ
る。
【図13】従来例に係る防水ゴム栓を示す断面図であ
る。
【図14】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【図15】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【図16】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【図17】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【図18】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【図19】従来例に係る防水ゴム栓の動作を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 防水ゴム栓 3 電線挿通孔 6 端子 10 電線 11a〜11c 膨出部 12,13 テーパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 康弘 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 Fターム(参考) 5E087 FF12 LL03 LL12 RR11 RR12 RR25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子付き電線が挿通される電線挿通孔を
    有し、その電線挿通孔の内周部に環状の膨出部が前記端
    子の進行方向に沿って間隔を開けて複数突設され、前記
    端子付き電線が前記電線挿通孔に挿通された状態で前記
    各膨出部が前記電線に密接して防水する防水ゴム栓であ
    って、 全ての前記膨出部の内径は前記電線の外径よりも小さく
    設定され、 且つ、前記各膨出部の内径は、前記端子の挿入時の進行
    方向に沿って段階的に小さく設定されたことを特徴とす
    る防水ゴム栓。
  2. 【請求項2】 端子付き電線が挿通される電線挿通孔を
    有し、その電線挿通孔の内周部に環状の膨出部が前記端
    子の挿入時の進行方向に沿って間隔を開けて3個以上突
    設され、前記端子付き電線が前記電線挿通孔に挿通され
    た状態で前記各膨出部が前記電線に密接して防水する防
    水ゴム栓であって、 全ての前記膨出部の内径は前記電線の外径よりも小さく
    設定され、 且つ、中央に配された膨出部の内径が最も小さく、当該
    中央に配された膨出部から離間するに従って前記膨出部
    の内径が段階的に大きく設定されたことを特徴とする防
    水ゴム栓。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の防水ゴ
    ム栓であって、 前記電線挿通孔の端部に、前記端子を前記電線挿通孔内
    に案内するテーパが形成されたことを特徴とする防水ゴ
    ム栓。
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