JP2002050298A - ガス放電表示装置 - Google Patents
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Abstract
に比べて低い消費電力でありながら、良好な表示性能を
得るための放電規模を確保することが可能なガス放電表
示装置と、その製造方法を提供する。 【解決手段】 一対の表示電極(X電極22、Y電極23)
を、Agからなるバスライン221、231と、ITOからな
る透明電極220(230)で構成し、当該透明電極220(23
0)を内側突出部2202a(2302a)、連結部2203(230
3)で構成して、透明電極220(230)中に空孔領域2204
(2304)を設けるようにする。そして、この表示電極2
2、23とフロントパネルガラス21との間に、表示電極2
2、23のパターンに合わせて黒色層2205、2305を形成す
る。
Description
レイパネルなどのガス放電パネルを備えたガス放電表示
装置に関する。
品位で大画面のディスプレイに対する期待が高まってお
り、CRT、液晶ディスプレイ(以下LCDと記載す
る)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display P
anel、以下PDPと記載する)といった各ディスプレイ
についての研究開発がなされている。このようなディス
プレイにはそれぞれ次のような特徴がある。
り、従来からテレビなどに広く使用されている。しか
し、大画面化すると奥行きのサイズや重量が非常に増大
するといった課題があり、この問題をどう解決するかが
ポイントとされている。このことからCRTでは、40イ
ンチを超す大画面のものは作りにくいと考えられてい
る。一方、LCDはCRTに比べて消費電力が少なく、
奥行きのサイズが小さくて重量も軽いという優れた性能
を有しており、現在ではコンピュータのモニタとして普
及が進んでいる。しかし、LCDで代表的なTFT(Th
in Film Transistor)方式のものは非常に微細な構造を
有するので、TFT方式のLCDを製造するには複雑な
工程を幾つも経る必要がある。したがってLCDの画面
のサイズが増大すると、上記工程がさらに複雑化してし
まい、製造時の歩留まりが低下するといった性質があ
る。このため現在では、30インチを超えるサイズのLC
Dは作りにくいとされている。
やLCDとは違って、比較的軽量で大画面を実現するこ
とが有利なガス放電パネル表示装置である。したがって
次世代のディスプレイが求められている現在では、PD
Pを大画面化するための研究開発が特に積極的に進めら
れており、既に50インチを超える製品も開発されるに到
っている。
極と複数の隔壁をストライプ状に並設したガラス板と、
他方のガラス板とを対向させ、隔壁間にRGB各色毎に
蛍光体を塗布して気密接着し、隔壁と2枚のガラス板の
間の放電空間に封入した放電ガスが、前記複数対の表示
電極の放電によって発生する紫外線(UV)により蛍光
発光させる構成をもつ。ここで、図13(a)はフロント
パネルガラス21上に配設された従来のPDPにおける一
対の表示電極22、23を示す斜視図であり、図13(b)は
当該一対の表示電極22、23をz方向から見下ろした正面
図である。当図(a)、(b)のように一対の表示電極
22、23は、帯状体の透明電極220、230に金属製のバスラ
イン(バス電極)221、231を重ねた構成となっている。
340は、隣接する隔壁30で仕切られる画像表示のための
セルであり、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍
光体層を有する各セル340が表示電極22、23の長手方向
と平行に配設され、カラー表示のための画素を形成して
いる。
C(直流)型とAC(交流)型に分けられる。このうち
AC型が大画面化に適していると考えられており、これ
が一般的なPDPとして普及しつつある。
消費電力を抑えた電気製品が望まれる今日では、PDP
においても駆動時の消費電力を低くする期待が寄せられ
ている。特に昨今の大画面化および高精細化の動向によ
って、開発されるPDPの消費電力が増加傾向にあるた
め、省電力化を実現させる技術への要望が高くなってい
る。このようなことから、PDPの消費電力を低減させ
ることが望まれる。
らす対策を行うだけでは、前記複数対の表示電極間で発
生する放電規模が小さくなってしまい、十分な発光量が
得られなくなるので、消費電力を抑えながらも良好な表
示性能を得る(すなわち良好な発光効率を得る)必要が
ある。発光量が不足すればPDPの表示性能が低下する
ため、単純にPDPの消費電力を減らすといった対策
は、発光効率を向上させるための有効な対策とは言いが
たい。
蛍光体が紫外線を可視光に変換する際の変換効率を向上
させる研究もなされているが、現段階ではあまり際だっ
た改善は見られておらず、依然といして研究の余地が多
い。以上の問題は、PDPなどのガス放電パネルに限ら
ず、例えば(放電ガスを充満させたガラス容器中で放電
して発光する)PDP以外のガス放電デバイスを備えた
ガス放電表示装置においても存在する。
光効率を適切に確保することは、現在では非常に困難が
伴うとされている。本発明は上記問題に鑑みてなされた
ものであって、発光効率を適切に確保し、これによって
従来に比べて低い消費電力でありながら、良好な表示性
能を得るための放電規模を確保することが可能なガス放
電表示装置を提供することを目的とする。
た一対の基板間に、放電ガスが封入された複数のセルが
マトリクス状に配され、前記一対の基板のうち、第一の
基板の第二の基板に対向する面上に、一対以上の表示電
極が複数のセルにまたがる状態で配設されたガス放電表
示装置において、一対の表示電極は、前記マトリクスの
行方向に延伸された2本の延伸部と、当該2本の延伸部に
おいて、一方の延伸部に電気的に連結しつつ、他方の延
伸部に向かって突出して配設された複数の内側突出部
と、前記2本の延伸部の間で一定距離を保ちつつ、同一
の延伸部に配設された2個以上の内側突出部を電気的に
連結する連結部とを備えており、同一の延伸部には複数
の前記延伸部が配されることにより、一対の表示電極の
それぞれには各延伸部の長手方向に沿って複数の空孔領
域の配列パターンが形成され、且つ、前記複数の空孔領
域のサイズが、一対の表示電極の最短間隙から遠ざかる
につれて徐々に大きくなるように設定されているガス放
電表示装置とすることで実現できる。
部との組合せによって表示電極を形成することから、一
対の表示電極の間隙で発生する放電は、次第に各内側突
出部と、これらを連結する連結部によって拡大する。本
発明では特に連結部と各内側突出部とを電気的に連結す
るように設けることにより、表示電極の長手方向に沿っ
て良好に放電規模を拡大することが可能となっている。
数の空孔領域が存在する。当然この空孔領域には電荷が
蓄積されないので、ガス放電表示装置稼働時における放
電開始時には、従来より表示電極に蓄積される電荷量を
低減させる構成となっている。また、一旦放電が始まる
と、空孔領域のところにも放電が拡散し、拡大するの
で、放電規模は空孔領域が設けられているにも関わらず
良好な規模となる。
表示装置は、表示電極に蓄積される電荷量を低減して、
消費電力を抑えた構成でありながら、表示性能が従来と
同等以上に確保されている。つまり本発明では、表示部
の表示電極の面積(電気容量)を合理的に削減し、余分
な消費電力を省いて、発光効率に優れたガス放電表示装
置を実現することが可能である。
USP5587624などの文献では、表示電極に複数の突出
部を設ける例が開示されており、これによって発光効率
を向上させるなどの効果が得られると考えられる。しか
しながら、これらの文献には本発明のように、2個以上
の内部突出部を電気的に連結するように連結部を設ける
技術については開示されておらず、各突出部は独立して
設けられるためにその位置合わせが困難であった。この
ことから本発明では、前記連結部を表示電極に設けるこ
とによって、製造上の精度においてばらつきが生じて製
造コストが大幅アップする問題や、画像の均一性の劣化
といった問題を回避することが可能であり、この点でも
優れた効果を有している。
具体的にはPDPなどが挙げられる。PDPでは現在大
画面化に伴う電力消費量の増大を効果的に抑制すること
が課題となっており、本発明をPDPに適用することは
極めて有用であると考えられる。なお、本発明では、連
結部を延伸部のそれぞれに複数配設するようにしてもよ
い。
料で作製し、延伸部を金属材料で作製してもよい。この
場合、延伸部はバスラインとなる。透明電極材料は金属
材料よりも電気抵抗が高いため、本発明を適用すれば電
力消費を効率的に改善されるのが期待できる。さらに本
発明では、1本のバスラインの幅方向両端部を挟んで、
内側突出部と反対側の方向に外側突出部を設けるように
してもよい。こうすることで上記効果に加え、放電の規
模をバスラインよりも外側へ拡大させ、より優れた発光
効率を得ることが可能となる。
の一例である交流面放電型PDPのパネル部2の主要構
成を示す部分的な断面斜視図である。図中、z方向がP
DPの厚み方向、xy平面がPDPのパネル面に平行な
平面に相当する。当該xyz各方向は、以降に説明する
全図1〜13にわたって共通している。本PDPの構成
は、このパネル部2と、後述するパネル駆動部1とに大別
される。
互いに主面を対向させて配設されたフロントパネル20お
よびバックパネル26から構成される。フロントパネル20
の基板となるフロントパネルガラス21には、その片面に
一対の表示電極22、23(X電極22、Y電極23)がx方向
に沿って構成され、一対の表示電極22、23との間で面放
電を行うようになっている。表示電極22、23の詳細な構
成については後述する。
ガラス21には、当該ガラス21の面全体にわたって誘電体
層24がコートされ、さらに誘電体層24には保護層25がコ
ートされている。バックパネル26の基板となるバックパ
ネルガラス27には、その片面に複数のアドレス電極28が
y方向を長手方向として一定間隔でストライプ状に並設
され、このアドレス電極28を内包するようにバックパネ
ルガラス27の全面にわたって誘電体膜29がコートされて
いる。誘電体膜29上には、隣接するアドレス電極28の間
隙に合わせて隔壁30が配設され、そして隣接する隔壁30
の側面とその間の誘電体膜29の面上には、赤色(R)、
緑色(G)、青色(B)の何れかに対応する蛍光体層31
〜33が形成されている。これらのRGB各蛍光体層31〜
33はx方向に順次配され、パネルのカラー表示をなす。
とバックパネル26は、アドレス電極28と表示電極22、23
の互いの長手方向が直交するように対向させつつ、両パ
ネル20、26の外周縁部にて接着し封止されている。そし
て前記両パネル20、26の間にHe、Xe、Neなどの希
ガス成分からなる放電ガス(封入ガス)が所定の圧力
(従来は通常4×104〜8×104Pa程度)で封入され、隣
接する隔壁30間が放電空間38となり、隣り合う一対の表
示電極22、23と1本のアドレス電極28が放電空間38を挟
んで交叉する領域が、画像表示にかかるセル340(図2以
降に図示)に対応している。
ル駆動部1によって、アドレス電極28と表示電極22、23
のいずれか(本実施の形態ではこれをX電極22とする。
なお一般に、当該X電極22はスキャン電極、Y電極23は
サステイン電極と称される)、また一対の表示電極22、
23同士での放電によって短波長の紫外線(波長約147n
mおよび173nmを中心波長とする共鳴線)が発生し、
蛍光体層31〜33が発光して画像表示がなされる。
れたチップ管(不図示)を通して放電空間38内を脱気
し、その後に所定の圧力(本PDPでは2.6×105Pa)
で封入されるようになっている。放電ガス圧が大気圧よ
り高い場合には、フロントパネル20とバックパネル26は
隔壁30の頂部で接着するのが好ましい。ここで、図2は
表示電極22、23を配したフロントパネルガラス21と、表
示電極22、23およびアドレス電極28に接続したパネル駆
動部1の概略図である。
のものであって、各アドレス電極28と接続されたデータ
ドライバ101、各Y電極22と接続されたサステインドラ
イバ102、各X電極23と接続されたスキャンドライバ10
3、およびこれらのドライバ101〜103を制御する駆動回
路100等からなる。各ドライバ101〜103はぞれぞれ接続
先の各電極22、23、28等への通電を制御し、駆動回路10
0は各ドライバ101〜103の作動を統括して制御し、パネ
ル部2を適切に画面表示させる。
される映像データを一定期間記憶する記憶部、および記
憶した画像データを順次取り出し、ガンマ補正処理など
の画像処理を行うための複数の回路が内蔵されている。
次に、以上の構成100〜104からなるパネル駆動部1によ
る本PDPの大まかな駆動プロセスを、図3に従って説
明する。
03により、各X電極22に初期化パルスを印加し、各セル
340内に存在する電荷(壁電荷)を初期化する。次にパ
ネル駆動部1は、スキャンドライバ103と、データドライ
バ101を用いて、パネル平面において上から一番目のX
電極22に走査パルスを、表示を行うセル340に対応する
アドレス電極28に書き込みパルスをそれぞれ同時に印加
し、書き込み放電を行って誘電体層24の表面に壁電荷を
蓄積する。
2に走査パルスを、表示を行うセル340に対応するアドレ
ス電極28に書き込みパルスをそれぞれ同時に印加して書
き込み放電を行い、誘電体層24の表面に壁電荷を蓄積す
る。同様にパネル駆動部1は、継続する走査パルスで表
示を行うセル340に対応する壁電荷を誘電体層24の表面
に順次蓄積し、パネル1画面分の潜像を書き込んでい
く。
電)を行うため、アドレス電極28を接地し、スキャンド
ライバ103とサステインドライバ102を用いて任意の一対
の表示電極22、23に交互に維持パルスを印加する。これ
によって誘電体層24の表面に壁電荷が蓄積されたセル34
0では、誘電体層24の表面の電位が放電開始電圧を上回
って放電が発生し、維持パルスが印加されている期間
(図中に示す放電維持期間)において、その放電(すな
わち面放電)が維持される。
バ103を通じてX電極22に幅の狭いパルスを印加し、不
完全な放電を発生させて壁電荷を消滅させ、画面の消去
を行う(消去期間)。このような動作を繰り返すことに
より、パネル駆動部1はパネル部2の画面表示を行う。以
上が本PDPのパネル駆動部1とパネル部2の全体の構
成、およびそれらの大まかな動作である。ここにおいて
本発明の特徴は、主として表示電極22、23を中心とした
構成にある。
に形成された表示電極22、23をz方向(PDPの厚み方
向)から見た部分正面図である。図中、y方向に平行に
延伸された2本の点線間が、隣接する2本の隔壁30の間に
おけるx方向のセルピッチ(360μm)となる。また、
平行な一点鎖線の間が隔壁30の厚みに相当する。なお、
当該図4およびこれ以降図5から図9、図11では、簡単化
のためアドレス電極28等の図示を省略している。
30)とバスライン221(231)とから大きく構成される。
透明電極220(230)はインジウム酸化スズ(ITO)、
バスライン221(231)はCr/Cu/CrもしくはAg
(ここではAg)などからそれぞれなる。透明電極220
(230)は、当図のように基部2201(2301)、内側突出
部2202a(2302a)、および連結部2203(2303)の各部
分からなる。
帯状体(y方向幅40μm×z方向厚み0.5μm)であ
り、当該基部2201(2301)上に帯状体(y方向幅30μm
×z方向厚み4μm)のバスライン221(231)が電気的
に接触するように延伸されて積層されている。内側突出
部2202a(2302a)は一対の表示電極22、23の間隙にお
いて、基部2201(2301)よりy方向に延伸されたx方向
幅40μm×y方向長80μm×z方向厚み0.5μmの短冊
状体であり、x方向に沿って一定間隔毎(50μm毎)に
並設されている。本実施の形態1では、内側突出部2202
a(2302a)はセルピッチ内に4本ずつ(一対の表示電
極22、23で合計8本ずつ)対応して配設されている。
た帯状体(y方向幅30μm×z方向厚み0.5μm)であ
り、前記内側突出部2202a(2302a)の先端を連結して
いる。このような透明電極220(230)の構成により、当
該透明電極220(230)はx方向に沿ってセルピッチ毎に
複数のほぼ正方形状(x方向長50μm×y方向長50μ
m)の空孔領域2204(2304)が並んで配列パターンを形
成するようになっている。
の最短間隙である連結部2203、2303の放電間隙D1は40
μm、バスライン221、231同士の放電間隙D2は210μ
m、一対の表示電極22、23で、最大の放電間隙D3は280
μmである。また、y方向に隣接する表示電極22(23)
との間隙は、クロストーク等の発生を防止するために40
0μmに設定し、y方向のセルピッチは1080μmにして
いる。図4では本実施の形態1の透明電極220(230)の形
状の特徴を分かり易く図示するために、基部2201(230
1)、内側突出部2202a(2302a)等の幅や間隔を実際
よりも細く表示している。
の点を主に鑑みて作製されたものである。透明電極220
(230)を構成するITOなどは、バスライン221(23
1)に使用する金属材料(Agなど)よりも比較的高い
電気抵抗を有している。ここで、透明電極220(230)に
外部より供給される電力は、そのすべてが必ずしも紫外
線を発生する放電や、放電そのものに用いられる訳では
なく、透明電極220(230)中に余分に電荷を蓄積され、
無駄に消費される部分もある。
する(すなわち透明電極220(230)の隔壁30に近い)領
域付近では、折角透明電極を設けても発光に直接寄与す
る度合いが低く、前述の余分な電力消費に繋がりやすい
といえる。そこで本発明では、従来型の透明電極から上
述した余分な電力消費を生じる部分を削減するものとし
た。これに基づき、本実施の形態1の透明電極220(23
0)は、従来より面積を小さくして余分な電荷の蓄積を
避け、電力消費を抑える一方で、面放電の規模(特にx
方向への放電の広がり規模)を良好に維持する形状とし
てバランス良く設計されている。
好にするために一対の表示電極22、23の放電間隙に次の
ような工夫をしている。すなわち第一に、内側突出部22
02a、2302aの放電間隙D1は公知のパッシェン則に基
づいて設定している。つまり放電ガス圧をP、放電間隙
をdとするとき、Pd積と放電開始電圧との関係を示す
パッシェン曲線を用いて、上記放電ガス圧(2.6×105P
a)に対し、量産上の個体のばらつきを考慮して、放電
開始電圧が極小よりやや大なる間隙値として放電間隙D
1を約40μmに設定している。また、上記パッシェン曲
線に基づき、バスライン221、231間D2は、放電効率に
おいて放電維持電圧が極小付近となる値に合わせ、一対
の表示電極22、23で最大の放電間隔D3は十分な規模の
面放電が得られるように設定している。
種類によって異なるため、D1〜D3の値は各放電ガスの
パッシェン曲線に依存する性質がある。したがって、D
1〜D3を設定する場合は、パッシェン曲線に基づいて、
その都度適切にD1〜D3の値を調べるのが望ましい。ま
た本実施の形態1では、連結部2203(2303)によって複
数の内側突出部2202a(2302a)が電気的に連結されてい
るため、製造工程の誤差によって内側突出部の2202aと2
302aの位置が若干ずれてしまっても、それほど放電に影
響が及ばないようになっている。
DP駆動時の放電維持期間の初期において、一対の表示
電極22、23に維持パルスが印加されると、上記のパッシ
ェン則により開始放電に最適とされる放電間隙D1、す
なわち内側突出部2202a、2302aの先端部同士で面放電
が開始する。このとき放電間隙D1が約40μmと従来の
間隙に比べて狭いため、内側突出部を設けない場合より
開始放電に必要な電圧(放電開始電圧)は低くなり、消
費電力を抑えつつ良好に放電が開始する。
時間の経過に伴ってxy方向(パネル面方向)に広が
り、放電に寄与する表示電極22、23の領域がバスライン
221、231を経て拡大する。本発明では特に、x方向への
放電の拡大が連結部2203(2303)の配設によって良好に
なる。つまり本発明では、放電の規模は電荷の蓄積した
電極の領域以上に拡大する性質があることを利用し、空
孔領域2204(2304)を設けて透明電極220(230)の面積
を減らしているにもかかわらず、放電が開始すると空孔
領域2204(2304)にも放電が行きわたり、放電の規模を
良好に確保できるようになっている。
外側突出部222b、232bの最大放電間隙D3まで拡大さ
れ、広範囲にわたる面積の面放電が行われることとな
る。したがって本実施の形態1のPDPは、余分な電力
消費を抑制し、かつ十分な面放電の規模を確保している
ことから、発光と電力消費のバランス、すなわち発光効
率に優れたPDPとなっている。
(2302a)の本数は4本に限らず、これ以外の本数であ
ってもよい。さらに内側突出部2202a(2302a)をはじ
め、連結部2203(2303)等のサイズもセルサイズに合わ
せて適宜調節してもよい。ただし、連結部2203(2303)
などをあまり細くしすぎると電気抵抗が増大し、かえっ
てジュール熱損失などの余分な電力消費が生じる。この
ため、電力消費量と発光効率とのバランスを予め実験で
確認した上でサイズ設定するのが望ましい。また同様の
条件に基づき、これ以降の各実施の形態における透明電
極220(230)の各部サイズを変更してもよい。
る。なお、各実施の形態の特徴部分以外の重複する説明
を割愛する。 1-2.実施の形態2 前記実施の形態1では、基部2201(2301)を有する透明
電極220(230)としたが、この基部2201(2301)を省略
し、基部2201(2301)とバスライン221(231)がz方向
で重畳する領域における透明電極220(230)の電力消費
量をさらに減らす改良を行ってもよい。
図は、上記改良を行った本実施の形態2の特徴を示す図
である。本実施の形態2では上記改良の他に、一対の表
示電極22、23の間隙からy方向へ外側に向かって、内側
突出部2202a(2302a)より延長された外側突出部2202
b(2302b)(x方向幅40μm×y方向長30μm×z方
向厚み0.5μm)を配設している。すなわち、本実施の
形態2では、内側突出部2202a(2302a)と外側突出部2
202b(2302b)を一体化した突出部2202(2302)(x
方向幅40μm×y方向長110μm×z方向厚み0.5μm)
がバスライン221(231)と直交しており、内側突出部22
02a(2302a)の先端が連結部2203(2303)と連結して
いる。これにより、各放電間隙D1〜D3において、D1
は40μm、D2は200μm、D3は320μmの各値となる。
れぞれ360μmと1080μmに設定されている。このよう
な構成を有する本実施の形態2のPDPによれば、実施
の形態1の効果に加え、PDP駆動時の放電維持期間に
おいて、基部2201(2301)が存在する場合に蓄積する電
荷による余分な電力消費が低減されるため、省電力性の
さらなる向上が期待される。また、発生した放電がバス
ライン221(231)を超えて外側突出部2202b(2302b)
にまで広がるため、面放電の規模がその分さらに拡大さ
れ、良好な発光効率の面放電が可能となる。
なくともどちらか一方を設けるようにすれば良いが、上
記した良好な規模の面放電を確保するためには、やはり
2202bと2302bの両方を設けるのが望ましい。 1-3.実施の形態3 本実施の形態3の透明電極220(230)は前記実施の形態2
に基づいた上で、複数の連結部、すなわちここでは図6
の一対の表示電極22、23の正面図に示すように、第一連
結部2203a(2303b)、第二連結部2203b(2303b)と
を備え、突出部2204(2304)に当該各連結部2203a、…
…を連結した構成となっている。
201(2301)を省略し、突出部2202(2302)をバスライ
ン221(231)に直交させて、内側突出部2202a(2302
a)、外側突出部2202b(2302b)を設ける一方、第一
連結部2203a(2303a)、第二連結部2203b(2303b)
をx方向に平行に配設している。これにより、本実施の
形態3では、各透明電極220(230)において、xy方向
にマトリクス状に2段に配された複数の空孔領域2204(2
304)の配列パターンが存在する。
ズは、例えば以下の通りである。なお図4中では、透明
電極220(230)の形状を把握しやすくするため、空孔領
域2204(2304)等の形状を実際より若干変更してある。 ・第一連結部2203a(2303a)、第二連結部2203b(23
03b);y方向長20μm×z方向厚み0.5μm ・空孔領域2204(2304);x方向50μm×y方向10μm ・内側突出部2202a(2302a);x方向幅40μm×y方
向長80μm×z方向厚み0.5μm ・外側突出部2202b(2302b);x方向幅40μm×y方
向長30μm×z方向厚み0.5μm ・x方向、y方向の各セルピッチ;それぞれ360μm、1
080μm ・放電間隙D1、D2、D3;それぞれ40μm、200μm、
320μm このような構成を有する本実施の形態3のPDPによれ
ば、実施の形態2の効果に加え、PDP駆動時の放電維
持期間初期から以降において、合計4本の連結部(第一
連結部2203a、2203b、および第二連結部2303a、2303
b)によって、x方向への面放電の広がりがさらに良好
になるといった効果が期待される。
正面図のように、大体において実施の形態3と同様の構
成のPDPであるが、内側突出部2202a(2302a)の各
先端を連結部(図中では第二連結部2203b(2303b))
に揃えたことを特徴とするPDPである。
する本実施の形態4のPDPでは、実施の形態3の効果に
加え、放電初期に有効な最短の放電間隙D1がx方向に
一様に存在するため、PDP駆動時の放電維持期間初期
において、場所的に均一に放電を発生させられ、比較的
容易に放電を発生させることが可能である。 1-5.実施の形態5 本実施の形態5では、図8に示す一対の表示電極22、23の
正面図に示すように、透明電極220(230)にx方向に平
行な3本の第一〜第三連結部2203a〜c(2303a〜c)
を備え、このうち第三連結部2203c(2303c)で各内側
突出部2203a(2303a)の先端部を連結させたPDPと
している。そしてy方向に沿って3段に形成された配列
パターンを持つ各空孔領域2204(2304)の面積が、一対
の表示電極22、23の間隙から遠ざかるほど小さくなるよ
うに設定し、内側突出部2202a(2302a)のx方向幅
を、一対の表示電極22、23の間隙で対向する方向に沿っ
て次第に太くさせている。このような透明電極220(23
0)の形状は、放電間隙D3からD1に向かって電荷の蓄
積量を増大させることを意図して設定したものである。
Pによれば、PDP駆動時の放電期間の放電初期におい
て、透明電極220(230)では一対の表示電極22、23の最
短間隙D1付近で最も電荷がたまりやすいため、十分な
電荷量によって良好に放電が開始される。その後、面放
電が安定してくると、D1に比べて電荷量が低減されて
いる間隙D2、D3付近まで放電規模が広がり、結果とし
て広い範囲にわたって面放電がなされることとなる。こ
のように必要量に合わせて透明電極220(230)に適当量
の電荷を蓄積させることにより、過剰な電力を消費する
ことが回避され、電力消費と発光効率のバランスに優れ
たPDPとすることができる。
面積を変化させる例を示したが、この代わりに図9に示
すように、各空孔領域2204(2304)の面積を一定とし、
隣接する空孔領域2204(2304)のピッチ(すなわち内側
突出部2203a(2303a)のx方向幅)を、間隙D1に向
かって次第に太くなるようにしても、上記と同様の効果
が期待できる。
D1付近の透明電極220(230)の領域に電荷を蓄積し易
くし、最大の放電間隙D3に向かって徐々に電荷の蓄積
量が減少する構成としたが、本発明はこれに限定せず、
一対の表示電極22、23で電荷の蓄積量を別の形態で設定
するようにしてもよい。例えば図8の3段の各配列パター
ンを持つ空孔領域2204(2304)を、最短の放電間隙D1
からバスライン220(230)へ向かって大→小→中のサイ
ズに変化させることにより、同方向に沿って透明電極22
0(230)の電荷の蓄積量が、小→大→中になるようにし
てもよい。このような工夫により、一般に放電間隙から
バスライン221(231)方向へ広がっていく放電過程にお
いて、その放電過程の途中で電荷の蓄積量が高い、すな
わちエネルギー効率が高い領域で多くの蛍光体が励起さ
れるといった効果が得られることとなる。
大体において実施の形態1と同様であり(図4参照)、本
実施の形態6の特徴は主として保護層25の構成にある。
図10は、当該PDPの厚み方向(z方向)に沿った部分
断面図である。ここにおいて、フロントパネルガラス21
の全面に形成された誘電体層24を介し、内側突出部2202
a(2302a)に対応する領域(図10では内側突出部2202
a(2302a)の真上付近の領域)に酸化マグネシウム
(MgO)保護層251、それ以外の領域にアルミナ(A
l2O3)保護層252が形成されている。
マグネシウムはアルミナより電子放出率が高いため、こ
れによってPDP駆動時の放電期間の初期には、最短の
放電間隙である放電間隙D1で放電し易くなり、放電開
始電圧が低く抑えられ、開始放電時の消費電力を抑える
ことが可能である。その後、セル340全体に電子が充満
し、維持放電に以降すると、アルミナ保護層252でも放
電が行われるようになるが、発光に寄与しにくい余分な
電子の放出が抑制され、結果として電流量を減少させる
ことができる。このときの発光領域は、他の実施の形態
と同様に十分に確保される。
に限定せず、この他の材料を用いてもよい。また表示電
極の形状も前記実施の形態と同様に限定するものではな
く、可能な範囲で適宜変えてやってもよい。さらに、酸
化マグネシウム保護層251は上記のように、内側突出部2
202a(2302a)に対応させて配設する方法に限定せ
ず、図10に配した位置からD1に対応する領域まで一様
に設けても、同様の効果が期待される。
いて説明したが、これ以外の実施の形態に基づいて行っ
てもよい。以上、各実施の形態1〜6について説明してき
たが、本発明は表示電極を必ずしも透明電極材料からな
る突出部と金属材料からなるバスラインとで構成する方
法に限定するものではない。つまり、これら両者を同一
の材質で作製することも可能である。こうすることで製
造工程を容易にすることが可能であり、特に高精細のP
DPにおける微細な表示電極を作製する上ではメリット
が大きい。。具体的には、表示電極をすべて金属材料で
作製するのが望ましい。この場合の金属材料としては、
例えばAg材料が好適であり、この他にCu/Cr/Cu
等もある。
場合、表示電極で反射される放電発光の反射率は、80%
から最大95%以上に達することが本願発明者らの実験に
よって明らかにされている。したがって、セル内で発生
した発光が表示電極に当たっても(3、4回にわたって放
電発光が反射しても)、その発光量がほとんど減衰する
ことなくセル内に戻る。このため、セルの開口率にそれ
ほど影響されずに、表示電極で発生した放電が効率よく
発光表示に寄与されるといった効果が得られる。なお、
従来の一般的な透明電極の可視光透過率はほぼ80%以下
にとどまり、このことから本発明のような優れた放電効
率は得られにくい。
にブラックマトリクス処理を行ってもよい。ここで図11
は、ブラックマトリクス処理した実施の形態1の表示電
極を、PDPの表示側から見た正面図を示している。こ
のブラックマトリクス処理は、表示電極を形成する前
に、予め透明電極を形成するフロントパネルガラス上の
位置に金属酸化物またはAgを含む金属材料からなる黒
色材料を利用して黒色層2205、2305を設けることで形成
することができる。
ば、PDP駆動時の放電維持期間において、外部よりデ
ィスプレイに入射した可視光が表示電極22、23によって
きらつくのが防止される。これにより、従来に比べて格
段に視認性に優れる表示性能が得られることとなる。な
お、ここでは一例として実施の形態1の表示電極22、23
にブラックマトリクス処理を行う例を示したが、当然な
がら本発明ではこれに限定せず、これ以外の形状の表示
電極や、金属材料のみからなる表示電極に適用してもよ
い。 2.PDPの作製方法 次に、上記した各実施の形態のPDPの作製方法につい
て、その一例を説明する。
パネルガラスの面上に表示電極を作製する。これにはま
ず、透明電極を次のフォトエッチングにより形成する。
フロントパネルガラスの全面に、厚さ約0.5μmでフォ
トレジスト(例えば紫外線硬化型樹脂)を塗布する。そ
して一定のパターンのフォトマスクを上に重ねて紫外線
を照射し、現像液に浸して未硬化の樹脂を洗い出す。次
にCVD法により、透明電極の材料としてITO等を、
フロントパネルガラスのレジストのギャップに塗布す
る。この後に洗浄液などでレジストを除去すると、透明
電極が得られる。
成分とする金属材料により、前記透明電極上に厚さ約4
μmのバスラインを形成する。Agを用いる場合にはス
クリーン印刷法が適用でき、Cr/Cu/Crを用いる場
合には蒸着法またはスパッタリング法などが適用でき
る。なお、表示電極をすべてAgで作製する場合などに
は、例えば上記フォトエッチング等により一度に作製す
ることができる。
ストを厚さ約15〜45μmでフロントパネルガラスの全面
にわたってコートし、焼成して誘電体層を形成する。次
に誘電体層の表面に、厚さ約0.3〜0.6μmの保護層を蒸
着法あるいはCVD(化学蒸着法)などにより形成す
る。保護層には基本的に酸化マグネシウム(MgO)を
使用するが、部分的に保護層の材質を変える場合、例え
ばMgOとアルミナ(Al2O3)を区別して用いるに
は、適宜金属マスクを用いたパターニングにより形成す
る。
ネルガラスの表面上に、スクリーン印刷法によりAgを
主成分とする導電体材料を一定間隔でストライプ状に塗
布し、厚さ約5μmのアドレス電極を形成する。ここ
で、作製するPDPを例えば40インチクラスのNTSC
もしくはVGAとするためには、隣り合う2つのアドレ
ス電極の間隔を0.4mm程度以下に設定する。
ネルガラスの面全体にわたって鉛系ガラスペーストを厚
さ約20〜30μmで塗布して焼成し、誘電体膜を形成す
る。次に、誘電体膜と同じ鉛系ガラス材料を用いて、誘
電体膜の上に、隣り合うアドレス電極の間毎に高さ約60
〜100μmの隔壁を形成する。この隔壁は、例えば上記
ガラス材料を含むペーストを繰り返しスクリーン印刷
し、その後焼成して形成できる。
間で露出している誘電体膜の表面に、赤色(R)蛍光
体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光体のいずれかを
含む蛍光インクを塗布し、これを乾燥・焼成してそれぞ
れ蛍光体層とする。一般的にPDPに使用されている蛍
光体材料の一例を以下に列挙する。 赤色蛍光体; (YxGd1-x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn 青色蛍光体; BaMgAl10O17:Eu3+(或いはB
aMgAl14O23:Eu3+) 各蛍光体材料は、例えば平均粒径約3μm程度の粉末が
使用できる。蛍光体インクの塗布法は幾つかの方法が考
えられるが、ここでは公知のメニスカス法と称される極
細ノズルからメニスカス(表面張力による架橋)を形成
しながら蛍光体インクを吐出する方法を用いる。この方
法は蛍光体インクを目的の領域に均一に塗布するのに好
都合である。なお、本発明は当然ながらこの方法に限定
するものではなく、スクリーン印刷法など他の方法も使
用可能である。
ロントパネルガラスおよびバックパネルガラスをソーダ
ライムガラスからなるものとしたが、これは材料の一例
として挙げたものであって、これ以外の材料でもよい。 2-3.PDPの完成 作製したフロントパネルとバックパネルを、封着用ガラ
スを用いて貼り合わせる。その後、放電空間の内部を高
真空(1.1×10-4Pa)程度に排気し、これに所定の圧力
(ここでは2.7×105Pa)でNe-Xe系やHe-Ne-X
e系、He-Ne-Xe-Ar系などの放電ガスを封入す
る。
×105の範囲内に設定すると発光効率が向上することが
実験により知られている(詳細は特願平9─141954号公
報を参照のこと)。 3.その他の事項 上記各実施の形態1〜6では、一対の表示電極22、23で対
称的に透明電極220、230を形成する例を示したが、本発
明はこれに限定せず、必ずしも対称的な形状にしなくて
もよい。これには内側突出部2202a(2302a)や連結部
2203(2303)をどちらか一方のみ設けるようにしてもよ
い。また、一対の表示電極の片方を金属電極(すなわち
バスラインのみ)で構成し、他方を透明電極とバスライ
ンより構成してもよい。
02a(2302a)をy方向に対向するように設ける例を図
示したが、本発明はこれに限定せず、それぞれx方向に
ずれた位置に設けてもよい。また、各内側突出部2202a
(2302a)を設けるx方向のピッチも、一対の透明電極
220、230でそれぞれ異なるようにしてもよい。ただし当
該ピッチは、一致させた方が各セルで均一な放電規模が
得られると思われるため望ましい。
02b(2302b)を設ける例を示したが、これらは必ずし
も設けなくてもよい。また、外側突出部2202b(2302
b)は透明電極220、230の一方のみに設けてもよい。ま
た、外側突出部2202b(2302b)を内側突出部2202a
(2302a)と一体化し、突出部2202(2303)として配設
する例を示したが、本発明はこれに限定せず、一体化せ
ずに別々に設けてもよい。
突出部2202b(2302b)の本数も一致させる必要はな
く、互いのサイズを適宜変更してよい。また、連結部は
内側突出部2202a(2302a)だけに限定するものではな
く、さらに外側突出部2202b(2302b)にも設けてもよ
い。さらに、連結部2202a、……についても、各実施の
形態1〜6で示した本数に限定するものではなく、適宜本
数を調節してもよい。ただしこの場合、あまり本数をあ
まり多くしすぎると余分な電荷を蓄積してしまい、従来
の透明電極との差がなくなってしまうので注意が必要で
ある。
は正方形状)に限定するものではなく、これ以外の形状
であってもよい。さらに内側突出部2202a(2302a)ま
たは外側突出部2202b(2302b)はバスラインに直交す
る必要はなく、多少の傾斜を持たせるようにしてもよ
い。上記各実施の形態1〜6では、本発明をガス放電パネ
ル(PDP)に適用する例について説明した。しかしな
がら本発明はガス放電パネルへの適用のみに限定するも
のではなく、これ以外のデバイス(ガス放電デバイス)
であってもよい。ここで図12に示す構成はガス放電デバ
イスの一例である。当図12(a)に示すガス放電デバイ
ス400は、プレート(基板)401上に放電電極(表示電
極)422、423(Y電極422、X電極423)が配設されたプ
レート401の両面を、半円柱状の外殻を持つカバーガラ
ス401a、401bで被覆した構成を持つ。カバーガラス401
a、401bはプレート401に密着されており、その内部に
は放電ガスが封入されている。表示電極422、423は、こ
こでは図(b)に示すように、それぞれ複数の櫛歯状の
電極肢4220、4230を有するものであって、プレート401
上において各電極肢4220、4230が交互に位置するように
配設されている。この電極肢4220、4230を電極本体(ま
たはバスライン)として、各実施の形態1〜6に示したよ
うな連結部2202a、……、内側突出部2202a(2302
a)、外側突出部2202b(2302b)等が適宜配設され
る。本発明は、このようなガス放電デバイス400の表示
電極422、423に適用してもよい。
の表示電極422、423に前述したブラックマトリクス処理
を行ってもよい。
れた一対の基板間に、放電ガスが封入された複数のセル
がマトリクス状に配され、前記一対の基板のうち、第一
の基板の第二の基板に対向する面上に、一対以上の表示
電極が複数のセルにまたがる状態で配設されたガス放電
表示装置において、一対の表示電極は、前記マトリクス
の行方向に延伸された2本の延伸部と、当該2本の延伸部
において、一方の延伸部に電気的に連結しつつ、他方の
延伸部に向かって突出して配設された複数の内側突出部
と、前記2本の延伸部の間で一定距離を保ちつつ、同一
の延伸部に配設された2個以上の内側突出部を電気的に
連結する連結部とを備えており、同一の延伸部には複数
の前記延伸部が配されることにより、一対の表示電極の
それぞれには各延伸部の長手方向に沿って複数の空孔領
域の配列パターンが形成され、且つ、前記複数の空孔領
域のサイズが、一対の表示電極の最短間隙から遠ざかる
につれて徐々に大きくなるように設定されているので、
良好な発光効率を有するPDPなどのガス放電表示装置
を提供することが可能となる。
の部分的な断面斜視図である。
示電極等の概略図である。
ロセスを示す図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
を示す正面図である。
る。
の表示電極を示す正面図である。
成を示す図である。(a)はガス放電デバイスの全体斜
視図である。(b)はガス放電デバイスの放電電極の構
造を示す図である。
ある。(a)は従来の表示電極を示す部分斜視図であ
る。(b)は従来の表示電極を示す正面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 対向して設けられた一対の基板間に、放
電ガスが封入された複数のセルがマトリクス状に配さ
れ、前記一対の基板のうち、第一の基板の第二の基板に
対向する面上に、一対以上の表示電極が複数のセルにま
たがる状態で配設されたガス放電表示装置において、 一対の表示電極は、前記マトリクスの行方向に延伸され
た2本の延伸部と、 当該2本の延伸部において、一方の延伸部に電気的に連
結しつつ、他方の延伸部に向かって突出して配設された
複数の内側突出部と、 前記2本の延伸部の間で一定距離を保ちつつ、同一の延
伸部に配設された2個以上の内側突出部を電気的に連結
する連結部とを備えており、 同一の延伸部には複数の前記延伸部が配されることによ
り、一対の表示電極のそれぞれには各延伸部の長手方向
に沿って複数の空孔領域の配列パターンが形成され、且
つ、前記複数の空孔領域のサイズが、一対の表示電極の
最短間隙から遠ざかるにつれて徐々に大きくなるように
設定されていることを特徴とするガス放電表示装置。 - 【請求項2】 前記延伸部はバスライン、前記内側突出
部は透明電極材料からそれぞれ構成されており、前記複
数の空孔領域の配列パターンが、各延伸部の幅方向に沿
って2段以上形成されていることを特徴とする請求項1に
記載のガス放電表示装置。 - 【請求項3】 前記ガス放電表示装置はプラズマディス
プレイパネルであることを特徴とする請求項1または2に
記載のガス放電表示装置。 - 【請求項4】 前記複数の空孔領域の配列パターンのピ
ッチが、各延伸部において設けられた前記配列パターン
毎に異なる構成であることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載のガス放電表示装置。 - 【請求項5】 前記一対の表示電極の間隙において、2本
の延伸部にそれぞれ配設する2個以上の内側突出部の尖
端を連結部で電気的に連結し、2本の延伸部のそれぞれ
で前記2個以上の内側突出部の尖端を連結する連結部同
士の間隙が、当該一対の表示電極の最短間隙であること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガス放電表
示装置。 - 【請求項6】 前記2本の延伸部の対向する側と反対側の
端部の少なくとも一方より、列方向に沿って1個以上の
外側突出部が設けられていることを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載のガス放電表示装置。 - 【請求項7】 前記バスラインはAg材料からなること
を特徴とする請求項2に記載のガス放電表示装置。 - 【請求項8】 前記一対の表示電極はAg材料からなる
ことを特徴とする請求項1に記載のガス放電表示装置。
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