JP2002050296A - ガス放電表示装置とその駆動方法 - Google Patents

ガス放電表示装置とその駆動方法

Info

Publication number
JP2002050296A
JP2002050296A JP2000236230A JP2000236230A JP2002050296A JP 2002050296 A JP2002050296 A JP 2002050296A JP 2000236230 A JP2000236230 A JP 2000236230A JP 2000236230 A JP2000236230 A JP 2000236230A JP 2002050296 A JP2002050296 A JP 2002050296A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
discharge
panel
electrodes
sustain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000236230A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Nagao
宣明 長尾
Hidetaka Tono
秀隆 東野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000236230A priority Critical patent/JP2002050296A/ja
Publication of JP2002050296A publication Critical patent/JP2002050296A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた放電効率と良好な放電規模を有するPD
Pなどのガス放電パネルを備えるガス放電表示装置と、
その駆動方法を提供する。 【解決手段】 面放電型PDPをPDP部10に備えるガ
ス放電表示装置において、パネル駆動部50により、一対
の表示電極24、25およびアドレス電極32を維持放電期間
において駆動できるように、これらの電極24、25、32を
三相駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は表示デバイスなどに用いるガス放電パネルを備
えるガス放電表示装置に関するものであって、特にプラ
ズマディスプレイパネルを備えるガス放電表示装置に関
する。
【0001】
【従来の技術】近年、ハイビジョンをはじめとする高品
位で大画面の表示デバイスに対する期待が高まっている
中で、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディス
プレイパネル(PDP)といった各表示装置の各分野にお
いて期待に応えるべく研究開発が進められている。
【0002】従来からテレビのディスプレイとして広く
普及しているCRTは、解像度や画質の点で優れている
が、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が増す性質が
あり、40インチ以上の大画面化には不向きである。また
LCDは消費電力が少なく、奥行きと重量に対する問題も
回避できる利点があるが、実際に大画面化した場合にプ
ロセスコストや表示にかかる応答速度などの点におい
て、改良すべき問題を有している。
【0003】PDPは、一般的には電極と誘電体膜を配し
た2枚の薄いガラス板を隔壁を介して対向させ、隔壁の
間に蛍光体層を配し、両ガラス板の間に放電ガスを封入
して気密接着した構成を持ち、放電ガスの放電により蛍
光発光させるものである。したがって大画面化してもCR
Tのように奥行き寸法や重量が増大しにくく、またLCDの
ように視野角が限定されるという点で優れている。最近
では、60インチ以上の大画面のPDPが商品化されるに至
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、昨今ではデ
ィスプレイの大画面化および高精細化の動向によって、
PDPの電力消費量が増加傾向にある。このためできるだ
け消費電力を抑えた電気製品が望まれる今日では、PDP
などのガス放電パネルを備えるガス放電表示装置におい
ても駆動時の電力消費量を低くする期待が寄せられてい
る。
【0005】しかしながら、この問題に対して単にガス
放電表示装置に供給する電力を減らしただけでは、前記
表示電極によって発生する放電の規模が小さくなってし
まい、十分な発光量を得ることができない。その結果、
ディスプレイ性能を低下させてしまうことになる。この
ように、PDPなどのガス放電パネルを備えたガス放電表
示装置において、画面を大きくしつつも電力消費量と放
電規模のバランス(放電効率)を取ることは、現在では
非常に困難が伴うとされている。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的は優れた放電効率と良好な放電
規模を有するPDPなどのガス放電パネルを備えるガス放
電表示装置と、その駆動方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、一対以上の表示電極が、同一方向に延伸
されて配設された第一基板の面上と、複数のアドレス電
極が同一方向に延伸された第二基板の面上とを対向させ
てなるガス放電パネルと、前記ガス放電パネルの駆動時
の維持放電期間において、一対の表示電極を用いて維持
放電を行うパネル駆動部とを備えるガス放電表示装置で
あって、前記パネル駆動部は維持放電期間において、一
対の表示電極とアドレス電極のそれぞれに、矩形パルス
または正弦波形パルスによる、位相を互いにずらした繰
り返し信号波形で給電し、一対の表示電極間隙と、当該
表示電極およびアドレス電極の間隙で維持放電させる構
成とした。
【0008】これにより、同一面上に配設された三本の
電極による単純な三相駆動と異なり、フロントパネルの
一対の表示電極間、および当該表示電極とバックパネル
のアドレス電極との間で維持放電を行うため、放電で発
生する紫外線が蛍光体層に近接するようになり、自己吸
収による減衰を飛躍的に抑制できる。これにより、放電
による紫外線が効率よく蛍光発光に変換されることな
り、蛍光発光の規模拡大と放電効率の向上を実現するこ
とが可能となる。
【0009】また、従来同一の駆動電圧および駆動周波
数であっても、維持放電期間の周期単位における放電回
数が従来より増加するため、これによって高価な高速駆
動回路を用いなくてもパネル輝度の向上を図ることがで
きる。ここで、前記繰り返し信号波形を矩形パルスと
し、前記パネル駆動部は、一対の表示電極とアドレス電
極に給電するとき、任意の2つの信号波形において、先
行する矩形パルスを低レベルに移行させる前に次の矩形
パルスを高レベルに移行させるようにしてもよい。
【0010】これにより先のパルスにより発生した放電
の残留荷電粒子によるプライミング効果が得られ、次の
パルスによる放電開始電圧が低下するので、その分放電
が容易になされるようになる。また、このようなプライ
ミング効果により、輝度をほとんど落とさずに消費電力
を低減させるなど、一層の放電効率の改善を図ることが
できる。
【0011】また本発明は、第一基板の面上に、同一方
向に延伸されて配設された一組以上の表示電極と、第二
基板の面上に同一方向に延伸されて配設された複数のア
ドレス電極が形成され、第一基板と第二基板の各主面を
対向させてなるガス放電パネルと、前記ガス放電パネル
の駆動時の維持放電期間において、一組の表示電極を用
いて維持放電を行うパネル駆動部とを備えるガス放電表
示装置であって、前記ガス放電パネルの前記一組の表示
電極は、連続的に併設された第一電極、第二電極および
第三電極からなり、前記パネル駆動部は、第一基板の面
上において、第一電極、第二電極および第三電極のそれ
ぞれを独立駆動できる状態で電気的に配設され、維持放
電期間において、第二電極に、パルス幅N(Nは任意の
正の数)の矩形パルスで給電し、第一電極および第三電
極に、前記Nより大きいパルス幅の矩形パルスでそれぞ
れ給電することにより、第一電極および第二電極間隙
と、第二電極および第三電極間隙で放電させる構成を有
するものとした。
【0012】これにより、維持放電期間に表示電極の2
つの比較的狭い開始放電点(第一電極と第二電極間、第
二電極と第三電極間)で放電が発生するため、従来より
も放電開始電圧などの電力消費が低く抑えられる。ま
た、放電規模は第一電極から第三電極まで拡大するた
め、従来なみの放電規模が得られるので、全体として放
電効率が向上される。
【0013】また本発明では、前記パネル駆動部を、維
持放電期間において、第一および第二の電極間と、第二
および第三の電極間での各放電を交互に行うように第
一、第二および第三の各電極に給電する構成としてもよ
い。これによれば、一つの維持放電期間における前記2
つの開始放電点での発光回数が従来よりも多くなり、パ
ネル輝度が改善される。また、維持放電の発光期間は一
般に非常に短時間(例えば0.2〜1.0μs)なので、上記
2つの開始放電点で交互に発生する放電はセル全体にわ
たる規模に拡大しているように見えるため、従来なみの
放電規模を確保できる。
【0014】このようなパネル部の駆動は、例えば前記
一組の表示電極を、第一基板の面上において、ともにサ
ステイン電極である第一電極および第三電極の間隙に、
スキャン電極である第二電極が挟む構成にすることによ
って実現できる。また、このとき前記サステイン電極を
帯状とし、前記スキャン電極に、一対のサステイン電極
の方向に向かって突出部を有する形状とすると、一つの
開始放電点で発生した放電がスキャン電極を挟んで反対
側のサステイン電極側にまで拡大するので、さらに良好
な規模の放電を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】1.実施の形態1 本実施の形態1の特徴は、ガス放電表示装置の維持放電
期間において、一対の表示電極とアドレス電極を三相駆
動方式により駆動させることにある。そこで、まずガス
放電表示装置の構成とパネル部の作製方法を説明し、こ
れに続いて当該装置の駆動方法を詳細に説明する。
【0016】1-1.PDP部10の構成 図1は、実施の形態1にかかるガス放電表示装置(面放電
型PDP表示装置)のPDP部10の主要構成を示す部分的な断
面斜視図である。図中、z方向がPDP部10の厚み方向、
xy平面がPDP部10のパネル面に平行な平面に相当す
る。当該xyz各方向は、以降に説明する全図にわたっ
て共通している。
【0017】ガス放電表示装置の構成は、このPDP部10
と、後述するパネル駆動部40とに大別される。図1に示
すように、PDP部10は互いに主面を対向させて配設され
たフロントパネル20およびバックパネル30から構成され
る。フロントパネル20の基板となるフロントパネルガラ
ス21には、その片面に一対の表示電極24、25(X電極2
5、Y電極24)がx方向に沿って構成されている。表示電
極24、25は、ともに帯状の透明電極251、241上に金属製
のバスライン252、242が積層された構成を有している。
これらの表示電極24、25は、サステイン(維持)電極と
して動作する。透明電極材料にはITO、バスライン材料
にはAgまたはCr/Cu/Cr等が用いられる。
【0018】このような一対の表示電極24、25によっ
て、PDP部10では面放電(維持放電)を行うようになっ
ている。なお一例として、透明電極251、241(バスライ
ン242、252)は、幅が360μm(60μm)に設定され、
一対の表示電極24、25の間隙は80μmに設定されてい
る。表示電極24、25を配設したフロントパネルガラス21
には、当該ガラス21の面全体にわたって誘電体層22がコ
ートされ、さらに誘電体層22には保護層23がコートされ
ている。
【0019】バックパネル30の基板となるバックパネル
ガラス31には、その片面に複数のアドレス電極32がy方
向を長手方向として一定間隔でストライプ状に並設さ
れ、このアドレス電極32を内包するようにバックパネル
ガラス31の全面にわたって誘電体膜33がコートされてい
る。誘電体膜33上には、隣接するアドレス電極32の間隙
に合わせて複数の隔壁34が配設され、そして隣接する隔
壁34の側面とその間の誘電体膜33の面上には、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の何れかに対応する蛍光
体層35〜37が形成されている。これらのRGB各蛍光体層3
5〜37はx方向に順次配され、パネルのカラー表示をな
す。
【0020】このような構成を有するフロントパネル20
とバックパネル30は、アドレス電極32と表示電極24、25
の互いの長手方向が直交するように対向させつつ、両パ
ネル20、30の外周縁部にて接着し封止されている。そし
て前記両パネル20、30の間にHe、Xe、Neなどの希ガ
ス成分からなる放電ガス(封入ガス)が所定の圧力(従
来は通常4×104〜8×104Pa程度)で封入され、隣接する
複数の隔壁34間が放電空間38R〜38G(R〜Gは蛍光体層35
〜37の色に対応)となり、隣り合う一対の表示電極24、
25と1本のアドレス電極32が放電空間38R〜38Gを挟んで
交叉する領域が、画像表示にかかるセル340(図2以降に
図示)に対応する。そして、隣接するRGB計3色の蛍光体
層35〜37に対応する3個のセル340が1画素(ピクセル)
を構成する。
【0021】なお、PDP部10を駆動する時にはパネル駆
動部40によって、アドレス電極32と表示電極24、25のう
ちX電極25とアドレス放電を行う(すなわちX電極25がス
キャン電極を兼ねる)。その後、一対の表示電極24、25
の間隙において維持放電が行われ、短波長の紫外線(波
長約147nmおよび173nmを中心波長とする共鳴線)が
発生し、蛍光体層35〜37が発光して画像表示がなされ
る。
【0022】なお放電ガスは、バックパネル30に挿設さ
れたチップ管(不図示)を通して放電空間38R〜38G内を
脱気し、その後に所定の圧力(本PDPでは6.7×104Pa)
で封入されるようになっている。また、放電ガス圧が大
気圧より高い場合には、フロントパネル20とバックパネ
ル30は隔壁34の頂部で接着するのが好ましい。 1-2.パネル駆動部の構成 次に、上記表示電極24、25を駆動するためのパネル駆動
部40について説明する。
【0023】ここで図2は、表示電極24、25を配したフ
ロントパネルガラス21と、表示電極24、25およびアドレ
ス電極32に接続したパネル駆動部40の概略図である。こ
こでアドレス電極32はバックパネルガラス31側に配され
ているが、回路結線の説明のため図示している。当図に
示すパネル駆動部40は、各アドレス電極32と接続された
データドライバ403、各X電極25と接続されたスキャンド
ライバ401、各Y電極24と接続されたサステインドライバ
402、およびこれらのドライバ401〜403の動作を制御す
るパネル駆動回路400等からなる。
【0024】アドレス電極32およびスキャン電極(X電
極25)は、それぞれ1本ずつ独立している。これに対
し、サステイン電極(Y電極24)は、図2のように、パネ
ルの左縁端部付近のサステインドライバ402内におい
て、櫛歯状にまとめて結線されている。各ドライバ401
〜403はぞれぞれ接続先の各電極24、25、32等への通電
を制御し、パネル駆動回路400は各ドライバ401〜403の
動作を統括して制御し、PDP部10を適切に画面表示させ
る。
【0025】図3は、パネル駆動回路400の内部構成と、
これに接続されたスキャンドライバ401、サステインド
ライバ402、およびデータドライバ403の関係を具体的に
示す図である。当図が示すように、まずパネル駆動回路
400には、維持パルス発生タイミング制御装置41(以降
「維持パルス制御装置41」という)、主制御回路42、お
よびクロック回路43等が内蔵されている。
【0026】クロック回路43は内部にクロック発生部お
よびPLL回路を内蔵しており、所定のサンプリングクロ
ック(同期信号)を主制御回路42および維持パルス制御
装置41に送るようになっている。主制御回路42には、PD
Pの外部より入力される映像データを一定期間記憶する
記憶部(フレームメモリ)、および記憶した画像データ
を順次取り出し、ガンマ補正処理などの画像処理を行う
ための複数の画像処理回路(不図示)が内蔵されてい
る。主制御回路42には、クロック回路43より発生した同
期信号が送られるようになっており、この同期信号に基
づいて、映像データが主制御回路42に取り込まれ、各種
画像処理が行われる。当該画像処理後の画像データは、
ドライブ素子回路4011、4031へと送られる。
【0027】維持パルス制御装置41は公知のシーケンス
コントローラとマイクロコンピュータ(不図示)を内蔵
しており、クロック回路43の同期信号に基づき、前記マ
イクロコンピュータの制御プログラムによって、スキャ
ンドライバ401、サステインドライバ402およびデータド
ライバ403のそれぞれに所定のタイミングで合計3種類の
維持パルスを送る。維持パルス波形および各パルス出力
のタイミングは、前記マイクロコンピュータにより制御
される。
【0028】各ドライバ401、402、403は、それぞれ内
部にパルス出力装置4010、4020、4030を備えており、高
圧直流電源1〜3から送電される各電圧を、維持パルス制
御装置41から送られる維持パルスに基づいて矩形パルス
状にし、これを出力する。なおスキャンドライバ401
(データドライバ403)では、パルス出力装置4010(403
0)から送られた出力をドライブ素子回路4011(4031)
に送り、ここから所定のX電極25(アドレス電極32)へ
送電するように結線されている。ドライブ素子回路401
1、4031の制御は、前記主制御回路42によって行われ
る。サステインドライバ402からの出力は櫛歯状に結線
された各Y電極24へと送られる。
【0029】このような構成のパネル駆動部40におい
て、主制御回路42は制御プログラムにより各ドライバ40
1、402、403を介し、X電極25、Y電極24、アドレス電極3
2の3つの電極による三相駆動を駆動時の維持放電期間に
行う(駆動パルスのプロセスについては1-4で詳細に説
明する)。これは主として、次の効果を狙ったものであ
る。
【0030】1-3.本実施の形態の構成による効果 従来のPDPの維持放電時には、主に単相交流駆動により
フロントパネルの一対の表示電極の間隙で放電を発生さ
せている。しかしながら従来のPDPの構成では、フロン
トパネル側の表示電極はバックパネル側の蛍光体層と離
れており、一対の表示電極間で生じた紫外線(主に147
nmの共鳴線)が蛍光体層に到達するまでに、放電ガス
のXeの自己吸収によって減衰し、蛍光発光の規模、放
電規模、および放電効率などが優れにくい場合がある。
これに加えて従来の維持放電時には、駆動パルス波形の
周期単位当りの放電回数は2回しかないことが影響し、
放電規模の拡充とパネル輝度の向上が困難な向きもあ
る。
【0031】このような問題に対し、駆動パルスの立ち
上がりおよび立ち下がりの両方で放電させ、発光回数を
増加させる方法も提案されているが、パルスの立ち下が
りでの放電は、それ以前のパルスの立ち上がり時の放電
でセル内に蓄積された壁電圧を減少させてしまう自己消
去型放電であるため、維持動作を持続させるために通常
の維持電圧よりも更に100〜200V程度まで駆動電圧を上
昇させる必要がある。このため高耐圧の駆動回路が必要
となり、製造コストの増加を招く原因となる。
【0032】また、上記単相交流駆動の駆動パルスを増
加させ、これによって放電回数を増加させようとする
と、パルス幅を現行の10μs以下と非常に小さく抑えな
ければならず、これを実現するための駆動回路の構成が
複雑になって製造コストの増加を招きやすい。このよう
に、PDPを備えるガス放電表示装置では、放電効率と放
電規模の確保について、未だ改善の余地が残されてい
る。
【0033】ここにおいて実施の形態1は、同一面上に
配設された3本の電極による単純な三相駆動と異なり、
フロントパネルの一対の表示電極間、および当該表示電
極とバックパネルのアドレス電極との間で維持放電を行
うため、放電で発生する紫外線が蛍光体層に近接するよ
うになり、自己吸収による減衰を飛躍的に抑制できる。
これにより、放電による紫外線が効率よく蛍光発光に変
換されることなり、蛍光発光の規模拡大と放電効率の向
上を実現することが可能となる。
【0034】またさらに、従来例と同一駆動電圧、同一
駆動周波数であっても、維持放電期間の周期単位におけ
る放電回数が従来例の1.5倍(すなわち3回、詳細は1-4
で説明する)に増加でき、これによって高価な高速駆動
回路を用いなくてもパネル輝度の向上を図ることができ
る。 1-4.ガス放電表示装置の駆動プロセス 次に、以上の構成を有するガス放電表示装置によれば、
その駆動プロセスは次のようになる。本PDPの駆動プロ
セスを、図4の駆動プロセス図に従って説明する。
【0035】1-4-1.初期化期間 まず図4のように、初期化期間において、パネル駆動部4
0はスキャンドライバ401により、各スキャン電極(X電
極25)に初期化パルスを印加し、各セル340内に存在す
る電荷(壁電荷)を初期化する。 1-4-2.書き込み期間 次にパネル駆動部40は、図4のように、スキャンドライ
バ401とサステインドライバ402を用いて、まずX、Y電極
24、25の両方にベース電圧を印加する。このときX電極2
5には200V、Y電極24には50〜100Vのベース電圧値に設
定する。
【0036】次に、パネル平面において上から一番目の
スキャン電極(X電極25)に走査パルスを、表示を行う
セル340に対応するアドレス電極32に書き込みパルスを
それぞれ同時に印加し、アドレス電極32とX電極25との
間で書き込み放電を行って誘電体層22の表面に壁電荷を
蓄積する。同様にしてパネル駆動部40は、上から二番目
のスキャン電極(X電極25)とこれに対応するアドレス
電極32において書き込み放電を行い、誘電体層22の表面
に壁電荷を蓄積する。
【0037】このようにパネル駆動部40は、継続する走
査パルスを用い、書き込み放電によって表示を行うセル
340に対応する壁電荷を誘電体層22の表面に順次蓄積
し、パネル1画面分の潜像を書き込んでいく。 1-4-3.維持放電期間 この維持放電期間における維持放電が、実施の形態1の
最も特徴のあるところの一つである。次に示すように実
施の形態1では、PDP部10において、維持放電を一対の表
示電極24、25の間隙、および表示電極24、25とアドレス
電極32の間隙で生じさせるように、各電極24、25、32を
三相駆動方式によって駆動させるようになっている。
【0038】以降、維持パルスの印加による維持放電の
動作を詳しく説明する。ここでは図4に示すように、維
持放電期間を(a)〜(d)の短い期間に分割し、当該分
割した各期間(a)〜(d)に対応した動作を説明する。
なお一例として、縦の点線で区切られた各期間(a)〜
(d)のうち、(a)は1.0μs、(b)〜(d)は同じ短
い期間(1.67μs)としている。
【0039】書き込み期間終了間際;Y電極には高電圧
(200V)、X電極には低電圧(50〜100V)が印加され
た状態になっている。 期間(a);X、Y、アドレス各電極への電圧印加をすべ
て止める。 期間(b);X電極に電圧印加する。これにより、電位の
高いX電極から電位の低いY電極に向けて電流が流れ、維
持放電が発生する。
【0040】期間(c);次に、Y電極に電圧印加する
と、期間(b)と逆方向に電流が流れ、X電極とY電極と
の間で、期間(b)と同様の放電規模と放電位置で維持
放電が生じる。 期間(d);次にアドレス電極に電圧を印加する。これ
により、アドレス電極と、X電極もしくはY電極のいずれ
かとの間隙で放電が生じる。このときの維持放電は、基
本的にアドレス電極と表示電極との間で行われるが、そ
の主な放電方向は、X電極またはY電極のそれぞれの静電
量によって微妙に変化する。
【0041】そして、次に維持放電の動作は期間(b)
に戻る。これ以降、維持放電期間では、期間(b)〜
(d)の動作が繰り返される。このように維持放電期間
(a)〜(d)では、フロントパネルの一対の表示電極
間、および当該表示電極とバックパネルのアドレス電極
との間で維持放電を行うため、放電で発生する紫外線が
蛍光体層に近接し、自己吸収による減衰を飛躍的に抑制
できる。これにより、放電による紫外線が効率よく蛍光
発光に変換されることなり、蛍光発光の規模拡大と放電
効率の向上を実現することが可能となる。
【0042】また、これに加え、従来例と同一駆動電
圧、同一駆動周波数であるにも関わらず、維持放電期間
の周期単位における放電回数が、従来例の1.5倍(すな
わち3回)に増加するため、これによって高価な高速駆
動回路を用いなくてもパネル輝度の向上を図ることがで
きる。具体的には、実施の形態1を適用した場合、トー
タルの三相駆動プロセスにおいて、連続するパルスの電
圧立ち上がり速度は約0.2〜0.5kV/μs程度と十分に
高速になるため、表示電極とアドレス電極の各電極に印
加するパルス電圧が十分に上がりきってから放電が発生
され、優れた放電規模(発光効率)が獲得される。ま
た、このような電極の三相駆動は、従来のパネル駆動回
路の制御プログラムををわずかに調整するだけで実現で
き、コスト的に非常に有利である。さらに、デューティ
比50%未満のパルス駆動方式を採用することによって、
駆動回路中のパワーMOSFETのオン抵抗による熱損失が低
減されるようになり、これによってパネル駆動回路を含
めた全体での消費電力を減少させることも可能である。
【0043】1-4-4.消去期間 その後パネル駆動部40は、スキャンドライバ401を通じ
てX電極25に幅の狭いパルスを印加し、不完全な放電を
発生させて壁電荷を消滅させ、画面の消去を行う(消去
期間)。以上の1-4-1〜1-4-4の各動作を繰り返すことに
より、パネル駆動部40はPDP部10の画面表示を行う。
【0044】1-5.PDP部10の製造方法 ここでは上記したPDP部10の作製方法について、その一
例を説明する。 1-5-1.フロントパネルの作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラスからなるフロント
パネルガラスの面上に表示電極を作製する。これにはま
ず、透明電極を次のフォトエッチング法により形成す
る。
【0045】フロントパネルガラスの全面に、厚さ約0.
5μmでフォトレジスト(例えば紫外線硬化型樹脂)を
塗布する。そして一定のパターン(突出部を含む透明電
極のパターン)のフォトマスクを上に重ねて紫外線を照
射し、現像液に浸して未硬化の樹脂を洗い出す。次にC
VD法により、透明電極の材料としてITO等を、フロント
パネルガラスのレジストのギャップに塗布する。この後
に洗浄液などでレジストを除去すると、所定の形状を有
する透明電極が得られる。
【0046】次に、AgもしくはCr/Cu/Crを主成分とする
金属材料により、前記透明電極材料上に厚さ約4μm、
幅30μmのバスラインを形成する。Agを用いる場合には
スクリーン印刷法が適用でき、Cr/Cu/Crを用いる場合に
は蒸着法またはスパッタリング法などが適用できる。こ
のほか、Pt、Au、Pd、Al、Niなどの材料を用いること
ができる。
【0047】表示電極をすべてAgで作製する場合などに
は、例えば上記フォトエッチング等により一度に作製す
ることができる。次に、表示電極の上から鉛系ガラスの
ペーストを厚さ約15〜45μmでフロントパネルガラスの
全面にわたってコートし、焼成して誘電体層を形成す
る。次に誘電体層の表面に、厚さ約0.3〜0.6μmの保護
層を蒸着法あるいはCVD(化学蒸着法)などにより形成
する。保護層には基本的に酸化マグネシウム(MgO)を
使用するが、部分的に保護層の材質を変える場合、例え
ばMgOとアルミナ(Al2O3)を区別して用いるには、適宜
金属マスクを用いたパターニングにより形成する。
【0048】これでフロントパネルが作製される。 1-5-2.バックパネルの作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラスからなるバックパ
ネルガラスの表面上に、スクリーン印刷法により銀を主
成分とする導電体材料を一定間隔でストライプ状に塗布
し、厚さ約5μmのアドレス電極を形成する。ここで、
作製するPDPを例えば40インチクラスのNTSCもしくはVGA
とするためには、隣り合う2つのアドレス電極の間隔を
0.4mm程度以下に設定する。
【0049】続いて、アドレス電極を形成したバックパ
ネルガラスの面全体にわたって鉛系ガラスペーストを厚
さ約20〜30μmで塗布して焼成し、誘電体膜を形成す
る。次に、誘電体膜と同じ鉛系ガラス材料を用いて、誘
電体膜の上に、隣り合うアドレス電極の間毎に高さ約60
〜100μmの隔壁を形成する。この隔壁は、例えば上記
ガラス材料を含むペーストを繰り返しスクリーン印刷
し、その後焼成して形成できる。
【0050】隔壁が形成できたら、隔壁の壁面と、隔壁
間で露出している誘電体膜の表面に、赤色(R)蛍光
体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光体のいずれかを含
む蛍光インクを塗布し、これを乾燥・焼成してそれぞれ
蛍光体層とする。一般的にPDPに使用されている蛍光体
材料の一例を以下に列挙する。 赤色蛍光体; (YGd1-x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn 青色蛍光体; BaMgAl10O17:Eu3+(或いはBaMgAl
14O23:Eu3+) 各蛍光体材料は、例えば平均粒径約3μm程度の粉末が
使用できる。蛍光体インクの塗布法は幾つかの方法が考
えられるが、ここでは公知のメニスカス法と称される極
細ノズルからメニスカス(表面張力による架橋)を形成
しながら蛍光体インクを吐出する方法を用いる。この方
法は蛍光体インクを目的の領域に均一に塗布するのに好
都合である。なお、本発明は当然ながらこの方法に限定
するものではなく、スクリーン印刷法など他の方法も使
用可能である。
【0051】以上でバックパネルが完成される。なおフ
ロントパネルガラスおよびバックパネルガラスをソーダ
ライムガラスからなるものとしたが、これは材料の一例
として挙げたものであって、これ以外の材料でもよい。 1-5-3.PDP部10の完成 作製したフロントパネルとバックパネルを、封着用ガラ
スを用いて貼り合わせる。その後、放電空間の内部を高
真空(1.1×10-4Pa)程度に排気し、これに所定の圧力
(ここでは6.7×104Pa)でNe-Xe系やHe-Ne-Xe系、
He-Ne-Xe-Ar系などの放電ガスを封入する。
【0052】なお、封入時のガス圧は、1.1×105〜5.3
×105Paの範囲内に設定すると発光効率が向上すること
が実験により知られている。 1-6.実施の形態1の駆動バリエーション(1-A) 図5は、実施の形態1の駆動バリエーション(1-A)を示
す駆動プロセスである。
【0053】本実施の形態1との違いは、維持期間中に
各電極に駆動波形としてパルス電圧を印加するタイミン
グを、各パルスによる放電電流が極大となった時点で次
のパルス電圧を印加し始めることである(つまり連続す
る二つのパルスを部分的に重ね合わせる)。こうするこ
とによって、先のパルスにより発生した放電の残留荷電
粒子によるプライミング効果が得られ、次のパルスによ
る放電開始電圧が低下するので、その分放電が容易にな
されるようになる。また、このようなプライミング効果
により、輝度をほとんど落とさずに消費電力を低減させ
るなど、一層の放電効率の改善を図ることができる。
【0054】このような駆動バリエーション(1-A)
は、主制御回路42の駆動プロセスのプログラムを変更す
ることによって実現できる。実施の形態1は、このよう
に前記プログラムを適宜変更するだけでバリエーション
を広げられる特徴をも有している。なお、本バリエーシ
ョン1-Aでは基本的に、計3つの矩形パルスによる繰り
返し信号波形(駆動波形)の給電を行い、かつ前記計3
つの繰り返し信号波形のうち、任意の2つの信号波形を
重ねるとき、先行する矩形パルスを低レベルに移行させ
る前に次の矩形パルスを高レベルに移行させる波形にな
るように給電を行うようにすればよい。
【0055】1-7.実施の形態1の駆動バリエーション(1
-B) 図6は、実施の形態1の駆動バリエーション(1-B)を示
す駆動プロセスである。ここでは、維持期間中に放電セ
ルに印加する電圧波形を直流電源による矩形パルスでは
なく、交流電源による三相交流駆動波形としたことであ
る。この場合、主制御回路42の駆動プロセスのプログラ
ムを変更するとともに、各ドライバ401〜403に給電する
高圧直流電源1〜3(図3を参照)を、高圧交流電源に替
える。
【0056】実施の形態1では、このようなバリエーシ
ョンとしても、1-3で述べたものとほぼ同等の効果が得
られる。 1-8.実施例の性能評価 ここでは、実施の形態1、バリエーション1-A、バリエー
ション1-Bをそれぞれ実施例1、実施例2、実施例3とし
て、その各性能評価を行う。
【0057】なお、実施例1〜3は従来例と同様の構成を
基本とし、互いにパネル駆動回路による駆動方法のプロ
グラム、および実施例3に関してはドライバ401〜403へ
の電源を高圧交流電源にそれぞれ変更している。性能評
価を行うための駆動条件は次の通りである。駆動波形に
よる発光効率の変化の検討は、任意波形発生器の出力を
高速高圧アンプによって電圧増幅し、PDPの放電セルに
印加することによって、種々の波形で駆動を行った。
【0058】また、強誘電体等の特性評価に使用される
ソーヤタワー回路と同様の原理を用いて、放電セルに印
加した電圧Vによる放電セルに蓄積される電荷量Qの変
化をV−Qリサージュ図形を観測することによって、放
電時に放電セル内で消費された電力の相対比較を行っ
た。同時にフォトダイオードPDを用いて発光ピーク波形
の観測を行い、発光ピークの積分値から、発光輝度の相
対比較を行い、PDPの発光効率の相対比較を行った。
【0059】コントラストの測定は、暗室内でパネルの
一部分を白色に点灯させ、暗部と明部の輝度比を測定す
ることにより行った。この性能評価実験により得られた
データを次の表1にまとめた。
【0060】
【表1】
【0061】当表から明らかなように、実施例1では維
持期間中の駆動波形を3相の直流パルス電圧波形とした
ことによって、同一駆動電圧、同一駆動周波数であるに
もかかわらず、効率が約2割程度増加したことがわか
る。このように実施例1では従来例と同様の駆動電圧と
駆動周波数であっても、効率が高く非常に優れたPDPが
実現される。
【0062】実施例2(バリエーション1-A)では、実施
例1に比べて、効率がさらに1割程度増加することがわか
る。これは、先のパルスにより発生した放電の残留荷電
粒子によるプライミング効果によって、次のパルスによ
る放電開始電圧が低下するので、その分放電が容易にな
されるためである。これにより実施例2では、駆動電圧
が200Vより20V程度までも低下し、輝度を同程度に保
ったまま消費電力を約10%も低減させることができた。
【0063】このことから明らかなように、実施例2
(バリエーション1-A)においても、放電規模と放電効
率およびパネル輝度に優れたPDPが実現される。実施例3
(バリエーション1-B)では、維持期間中の駆動波形を3
相交流波形としたことによって、同一駆動電圧、同一駆
動周波数であるにもかかわらず、輝度が約6割程度増加
したことがわかる。
【0064】これは、実施例3では、一対の表示電極お
よびアドレス電極を維持放電時に利用するため、従来例
と同一駆動電圧、同一駆動周波数であるにも関わらず、
維持放電期間の周期単位における放電回数が、従来例の
1.5倍(すなわち3回)に増加するためである。さらに、
フロントパネル付近の面放電のみならず、バックパネル
側との対向放電も行うため、UV光の発生部分がより蛍
光体に近づき共鳴線の自己吸収による減衰も低減される
ため、パネル輝度が増加したと考えられる。
【0065】このことから明らかなように、実施例3
(バリエーション1-B)では、従来例より放電規模およ
び放電効率に優れたPDPが実現される。 2.実施の形態2 次に、本実施の形態2におけるガス放電表示装置につい
て説明する。実施の形態2のPDP部10の作製方法は実施の
形態1と同様であるため割愛する。また、実施の形態1と
同様の説明を適宜省略する。
【0066】2-1.PDP部10の構成 図7は、実施の形態2にかかるガス放電表示装置(交流面
放電型PDP表示装置)のPDP部10の主要構成を示す部分的
な断面斜視図である。フロントパネル20の基板となるフ
ロントパネルガラス21には、その片面に一組の表示電極
26〜28(A電極26、B電極27、C電極28)がx方向に沿っ
て構成され、一組の表示電極26〜28の内部で面放電(維
持放電)を行うようになっている。このように、本実施
の形態2では三本一組の表示電極26〜28の構成が特徴の
一つである。
【0067】なお、PDP部10を駆動する時にはパネル駆
動部50によって、アドレス電極32と表示電極26〜28内の
いずれかの電極(本実施の形態ではこれをB電極27とす
る。なお一般に、アドレス電極32とアドレス放電(書き
込み)を行う表示電極(B電極27)をスキャン電極、維
持放電を行う表示電極(A電極26およびC電極28)をサス
テイン電極とする)による開始放電、また一組の表示電
極26〜28内の維持放電によって、短波長の紫外線(波長
約147nmおよび173nmを中心波長とする共鳴線)が発
生し、蛍光体層35〜37が発光して画像表示がなされる。
【0068】2-2.表示電極の構成 次に表示電極26〜28の詳細な構成を説明する。これに対
し、本実施の形態2では図8の表示電極の正面図に示すよ
うに、3本の電極からなる一組の表示電極26〜28(A電極
26、B電極27、C電極28)として構成している。
【0069】これら表示電極26〜28は、駆動時の書き込
み(アドレス放電)期間中に点灯する放電セル340を選
択するための走査パルスを印加するスキャン電極(B電
極27)と、B電極27との間で維持放電を行うサステイン
電極としてのA電極26およびC電極28を配設している。A
電極26およびC電極28は、ともに帯状の透明電極261、24
1上に金属製のバスライン262、282が積層された構成を
有している。
【0070】B電極27はA電極26およびC電極28と同様
に、透明電極261およびバスライン262から構成される。
さらに当該B電極27は、図8に示すように、y方向で隣接
するセル340毎に、A電極26およびC電極28の両方向に向
かって突出した突出部271a、271bを備えている。突出部
271a、271bは帯状体であって、バスライン262と突出部2
71a、271bとの間には空孔が確保され、透明電極材料の
面積が削減されている。
【0071】表示電極26〜28の構成によって、次の3種
類の放電間隙が設定される。すなわち、突出部271a(27
1b)および透明電極261(281)の間隙Dmin1(Dmin2)、
さらに突出部271bおよび透明電極261(突出部271aおよ
び透明電極281)の間隙Dmid1(Dmid2)の各間隙が設定
されている。ここで一例として、表示電極26〜28の各サ
イズおよび放電間隙の数値は以下の通りである。本発明
ではもちろんこれらの数値に限定するものではない。
【0072】A電極およびC電極;x方向幅60μm B電極;x方向幅100μm 突出部;x方向高さ300μm×幅40μm バスライン;x方向幅30μm Dmin1、Dmin2;80μm Dmid1、Dmid2;800μm Dmax;880μm 以上の構成の表示電極26〜28を有する本PDP部10によれ
ば、後述するパネル駆動部50により、従来と同様の維持
放電期間に2箇所の放電開始点(最短の放電間隙Dmin1お
よびDmin2)で放電が交互に発生されるため、発光回数
が従来よりも多くなり、パネル輝度が改善されている。
また維持放電の規模も、突出部271a、271bを設けること
により、Dmidの規模まで拡大する。これはA電極26お
よびC電極28の最大間隙Dmaxに近い程度の規模まで拡大
されることになる。これに加え、前記突出部271a、271b
には空孔が設けられていることから、余分な静電量の削
減効果(省電性の効果)も得ることができるので、全体
として良好な放電効率が得られることとなる。
【0073】なおこの表示電極26〜28による維持放電の
動作については2-4で詳細を説明する。 2-3.パネル駆動部の構成 次に、上記表示電極26〜28を駆動するためのパネル駆動
部50について説明する。
【0074】ここで図9は、表示電極26〜28を配したフ
ロントパネルガラス21と、表示電極26〜28およびアドレ
ス電極32に接続したパネル駆動部50の概略図である。こ
こでアドレス電極32はバックパネルガラス31側に配され
ているが、回路結線の説明のため図示している。当図に
示すパネル駆動部50は、各アドレス電極32と接続された
データドライバ504、各A電極26と接続されたサステイン
ドライバ501、各B電極27と接続されたスキャンドライバ
503、各C電極28と接続されたサステインドライバ502、
およびこれらのドライバ501〜504の動作を制御するパネ
ル駆動回路500等からなる。
【0075】アドレス電極32およびスキャン電極(B電
極27)は、それぞれ1本ずつ独立している。これに対
し、サステイン電極(A電極26およびC電極28)は、パネ
ルの左右縁端部付近で櫛歯状に結線されている。各ドラ
イバ501〜504はぞれぞれ接続先の各電極26〜28、32等へ
の通電を制御し、パネル駆動回路500は各ドライバ501〜
504の動作を統括して制御し、PDP部10を適切に画面表示
させる。
【0076】図4は、パネル駆動回路500の内部構成と、
これに接続されたサステインドライバ501、502、および
スキャンドライバ503の関係を具体的に示す図である。
当図が示すように、まずパネル駆動回路500には、維持
パルス発生タイミング制御装置51(以降「維持パルス制
御装置51」という)、主制御回路52、およびクロック回
路53等が内蔵されている。この他にも、データドライバ
制御回路が内蔵されているが、これは公知と構成が同様
であるため、図示を省いている。
【0077】クロック回路53は前記クロック回路43と同
様の構成である。主制御回路52には、PDPの外部より入
力される映像データを一定期間記憶する記憶部(フレー
ムメモリ)、および記憶した画像データを順次取り出
し、ガンマ補正処理などの画像処理を行うための複数の
画像処理回路(不図示)が内蔵されている。主制御回路
52には、クロック回路53より発生した同期信号が送ら
れ、この同期信号に基づいて、映像データが主制御回路
52に取り込まれ、各種画像処理が行われる。当該画像処
理後の画像データは、ドライブ素子回路5031へと送られ
る。
【0078】維持パルス制御装置51は公知のシーケンス
コントローラとマイクロコンピュータ(不図示)を内蔵
しており、クロック回路53の同期信号に基づき、前記マ
イクロコンピュータの制御プログラムによって、サステ
インドライバ501、502およびスキャンドライバ503のそ
れぞれに所定のタイミングで合計3種類の維持パルスを
送る。維持パルス波形および各パルス出力のタイミング
は、前記マイクロコンピュータにより制御される。な
お、このときの維持パルスの波形およパルス出力のタイ
ミングについては、図5のところで詳細に説明する。
【0079】サステインドライバ501、502およびスキャ
ンドライバ503は、それぞれ内部にパルス出力装置501
0、5020、5030を備えており、高圧直流電源から送電さ
れる電圧を、維持パルス制御装置51から送られる維持パ
ルスに基づいて矩形パルス状にし、これを出力する。な
おスキャンドライバ503では、パルス出力装置5030から
送られた出力をドライブ素子回路5031に送り、ここから
所定のB電極27へ送電するように結線されている。ドラ
イブ素子回路5031の制御は、前記主制御回路52によって
行われる。サステインドライバ501、502からの出力は、
それぞれ櫛歯状に結線されたA電極26およびC電極28へと
送られる。
【0080】2-4.PDP表示装置の駆動プロセス 次に、以上の構成を有する本PDPによればその駆動プロ
セスは次のようになる。本PDPの駆動プロセスを、図8の
表示電極の正面図、図11のタイミングチャート、および
図5(a)〜(f)の維持放電模式図に従って説明する。 2-4-1.初期化期間 まず図11のように、初期化期間において、パネル駆動部
50はスキャンドライバ503により、各スキャン電極(B電
極27)に初期化パルスを印加し、各セル340内に存在す
る電荷(壁電荷)を初期化する。
【0081】2-4-2.書き込み期間 次にパネル駆動部50は、図11のように、スキャンドライ
バ503とサステインドライバ501、502を用いて、まずA〜
C電極24〜26のすべてにベース電圧を印加する。このと
き、A電極には200V、BおよびC電極には50〜100Vのベ
ース電圧値に設定する。
【0082】次に、パネル平面において上から一番目の
スキャン電極(B電極27)に走査パルスを、表示を行う
セル340に対応するアドレス電極32に書き込みパルスを
それぞれ同時に印加し、アドレス電極32とB電極27との
間で書き込み放電を行って誘電体層22の表面に壁電荷を
蓄積する。同様にしてパネル駆動部50は、上から二番目
のスキャン電極(B電極27)とこれに対応するアドレス
電極32において書き込み放電を行い、誘電体層22の表面
に壁電荷を蓄積する。
【0083】このようにパネル駆動部50は、継続する走
査パルスを用い、書き込み放電によって表示を行うセル
340に対応する壁電荷を誘電体層22の表面に順次蓄積
し、パネル1画面分の潜像を書き込んでいく。 2-4-3.維持放電期間 この維持放電期間における維持放電が、実施の形態2の
最も特徴のあるところの一つである。次に示すように実
施の形態2では、維持放電を二つの放電間隙Dmin1、Dmin
2で交互に生じさせるようになっている。
【0084】以降、維持パルスの印加による維持放電の
動作を詳しく説明する。ここでは図11に示すように、維
持放電期間を(a)〜(h)の短い区間に分割し、当該分
割した各区間(a)〜(h)に対応した動作を、表示電極
の部分正面図を示す図12の(a)〜(h)の各図に基づい
て説明する。なお、縦の点線で区切られた各区間(a)
〜(h)はすべて同じ短い時間間隔(0.83μs)として
いる。
【0085】図11のように下記の動作を行うために、各
維持パルスの幅は、B電極に対してAおよびC電極のパル
ス幅が2倍に設定され、さらにAおよびC電極の維持パル
ス周期は、c期間以降において、互いに3区間分ずつずれ
ている。なお本実施の形態2では、B電極のパルス幅をN
(Nは任意の正の数)とするとき、これに対してAおよ
びC電極のパルス幅をNよりも大きい値に設定すればよ
い。また、図11では便宜上、A、B、C電極は線状に図示
している。
【0086】書き込み期間終了間際;A電極には高電圧
(200V)、BおよびC電極には低電圧(50〜100V)が印
加された状態になっている。 期間(a);A、B、C電極すべての電圧印加を止める。こ
のとき壁電荷によって、図11(a)のように、B電極とA
電極との間に電位差が生じる。 期間(b);B電極に電圧印加する。これにより、電位の
高いB電極から電位の低いA電極に向けて電流が流れ、維
持放電が発生する。図11(a)の楕円が放電の位置、矢
印が電流の流れる方向を示す。なお、このときのB電極
のパルス幅は、これ以降のB電極のパルス幅よりも若干
狭く設定されている。これは、期間(b)のパルスとの
干渉を防ぐためである。
【0087】ここにおいて、期間(b)の維持放電は、A
電極26とB電極27の突出部271aとの間隙で、Dmin1→Dmid
1(図8を参照)の順に広がっていく。このように期間
(b)の維持放電の広がりは、最終的にバスライン262か
ら突出部271bまで(すなわちセル340の半分以上もの規
模にわたって)広がるので、良好な規模の維持放電がな
されることとなる。
【0088】また、これに加えて実施の形態2では、突
出部271a、271bの内側を空孔にして透明電極材料の面積
が減らされているので、この部分に蓄積される余分な電
力消費が抑制される。このように期間(b)では、放電
効率に優れ、良好な規模の維持放電がなされることとな
る。 期間(c);次に、A電極に電圧印加すると、A電極およ
びB電極間で、期間(b)と逆方向に電流が流れ、期間
(b)と同様の放電規模と放電位置で維持放電が生じ
る。
【0089】期間(d);次に、AおよびB電極に電圧を
印加し、B電極およびC電極の間で維持放電を起こす。こ
のときの維持放電は、B電極27の突出部261bとC電極28
との間隙において、Dmin2→Dmid2(図8を参照)の順に
広がり、期間(b)または期間(c)と同様の良好な放電
効率および放電規模で維持放電がなされる。 期間(e);次に、A、B、C電極のすべてに対して電圧印
加を止める。このときの壁電荷によって、図11(e)の
ように、B電極とA電極との間に電位差が生じた状態にな
る。
【0090】期間(f);次に、C電極に電圧印加する
と、C電極からB電極に向けて電流が流れ、維持放電が発
生する。このときの維持放電は期間(d)と同様であ
る。 期間(g);次に、BおよびC電極に電圧を印加し、A電極
およびB電極の間で維持放電を起こす。このときの電流
は、B電極からA電極に向けて流れ、期間(b)と同様の
維持放電がなされる。
【0091】期間(h);次に、A、B、C電極すべての電
圧印加を止める。このとき壁電荷によって、図11(h)
のように、B電極とA電極との間に電位差が生じる。そし
て、次に維持放電の動作は期間cに戻る。これ以降、期
間(c)〜(h)の動作が繰り返される。このように維
持放電期間(a)〜(h)では、短期間で2つの放電開始
間隙min1、min2において交互に維持放電が発生さ
れる。そしてこれらの維持放電は、min1→mid1、
min2→mid2へとほぼセル340全体にわたって拡大
する。
【0092】ここで、従来の維持放電期間における発光
回数を2回/4.8μs(=0.42回/μs)とすると、本実施
の形態では4回/4.8μs(=0.83回/μs)となり、維持
放電期間における発光回数がに比べて2倍に増加してい
る。これにより本実施の形態2では、パネル輝度の改善
もなされているほか、非常な短時間で2つの放電開始点
(Dmin1およびDmin2)で放電が繰り返されるため、従来
なみの放電規模を確保することができる。
【0093】なお、期間c以降のスキャン電極(B電極)
の維持パルス間隔は、0.05〜10μs、より好ましくは0.
1〜2μsとするのが望ましいことが実験より明らかにな
っている。また、期間dおよびgのスキャン電極(B電
極)の維持パルス立ち下がりと、サステイン電極(Aお
よびB電極)の立ち上がりタイミングは同時とするのが
望ましい。
【0094】また期間(b)は、(c)〜(h)と同一期
間としているが、これに限定されるものではなく、期間
(b)を30μs程度まで広げることによって、最初の維
持放電の放電確率を向上できることは言うまでもない。 2-4-4.消去期間 その後パネル駆動部50は、スキャンドライバ103を通じ
てX電極22に幅の狭いパルスを印加し、不完全な放電を
発生させて壁電荷を消滅させ、画面の消去を行う(消去
期間)。
【0095】以上の2-4-1〜2-4-4の各動作を繰り返すこ
とにより、パネル駆動部50はPDP部10の画面表示を行
う。なお、本実施の形態2ではセル340内において、ライ
ン状のサステイン電極を放電セルの上下にそれぞれ配置
し、放電セルの中心部分にスキャン電極を配置した電極
パターンを用いているが、この構成に限定されるもので
はなく、この逆の配置(すなわち二本のスキャン電極の
間に一本のサステイン電極を配置する)であってもよ
い。
【0096】また、スキャン電極(B電極)をサステイ
ン電極(AおよびC電極)と同様に帯状に形成してもよい
が、前記突出部271a、271bを設けた方が、良好な放電規
模を確保できるので望ましい。 2-5.実施例の性能測定 次に、上記1-5の方法に基づき実施の形態2のPDP部10を
実施例4として作製し、これについて1-6と同様の方法に
より、パネル輝度および発光効率を調べた。
【0097】この性能測定で得られたデータを以下の表
2に示す。なお、当表において、維持放電期間の電圧お
よび駆動周波数などの設定も合わせて示している。
【0098】
【表2】
【0099】当表2から明らかなように、実施例4は従来
例よりも輝度が約2程度増加し、効率が20%程度向上し
ている。これは、前述した実施の形態2の効果(2箇所の
放電開始点によってパネル輝度が向上し、突出部271a、
271bによって良好な規模の維持放電が確保されつつ、突
出部271a、271bの内側の透明電極材料が削減されて余分
な電力消費が抑えられるといった各相乗効果)が発揮さ
れたことによるものと考えられる。また、実施例4では
トータルのパルス間隔が従来例よりも短いため、維持放
電を行う際に、先のパルスで放電した際の残留荷電粒子
(プライミング粒子)が多く存在しているため、比較的
放電が発生しやすくなっており、これによって放電のた
めの電圧が少なくてすむ効果も奏していると思われる。
【0100】2-6.実施の形態2の駆動バリエーション(2
-A) 図13に示すように、バリエーション2-Aは突出部271a、2
71bの形状を台形状としたものである。本発明ではこの
ような構成のバリエーションであっても、Dmin1、Dmin
2、Dmid1、Dmid2、Dmaxが確保され、上記図8の構成と同
様の効果が奏される。
【0101】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、一対以上の表示電極が、同一方向に延伸されて配設
された第一基板の面上と、複数のアドレス電極が同一方
向に延伸された第二基板の面上とを対向させてなるガス
放電パネルと、前記ガス放電パネルの駆動時の維持放電
期間において、一対の表示電極を用いて維持放電を行う
パネル駆動部とを備えるガス放電表示装置であって、前
記パネル駆動部は維持放電期間において、一対の表示電
極とアドレス電極のそれぞれに、矩形パルスまたは正弦
波形パルスによる、位相を互いにずらした繰り返し信号
波形で給電し、一対の表示電極間隙と、当該表示電極お
よびアドレス電極の間隙で維持放電させる構成であり、
フロントパネルの一対の表示電極間、および当該表示電
極とバックパネルのアドレス電極との間で維持放電を行
うため、放電で発生する紫外線が蛍光体層に近接するよ
うになり、自己吸収による減衰を飛躍的に抑制できる。
これにより、ガス放電表示装置において、放電による紫
外線が効率よく蛍光発光に変換されることなり、蛍光発
光の規模拡大と放電効率の向上を実現することが可能と
なる。
【0102】また、従来同一の駆動電圧および駆動周波
数であっても、維持放電期間の周期単位における放電回
数が従来より増加するため、これによって高価な高速駆
動回路を用いなくてもパネル輝度の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のPDP部10の部分断面斜視図であ
る。
【図2】パネル駆動部の構成図である。
【図3】パネル駆動部の内部構成図である。
【図4】駆動プロセスを示す図である。
【図5】実施の形態1の駆動バリエーションの駆動プロセ
スを示す図である。
【図6】実施の形態1の駆動バリエーションの駆動プロセ
スを示す図である。
【図7】実施の形態2のPDP部10の部分断面斜視図であ
る。
【図8】表示電極の部分正面図である。
【図9】パネル駆動部の構成図である。
【図10】パネル駆動部の内部構成図である。
【図11】駆動プロセスを示す図である。
【図12】維持放電時の発光の様子を示す図である。
【図13】実施の形態2の表示電極のバリエーションの部
分正面図である。
【符号の説明】
10 PDP部 20 フロントパネル 24〜28 表示電極(Y電極24、X電極25、A電極26、B電
極27、C電極28) 30 バックパネル 32 アドレス電極 35、36、37 蛍光体層 38R、38G、38B 放電空間 40、50 パネル駆動部 41、51 維持パルス発生タイミング制御装置(維持パ
ルス制御装置) 42、52 主制御回路 43、53 クロック回路 241、251、261、271、281 透明電極 242、252、262、272、282 バスライン 340 セル 271a、271b 突出部 400、500 パネル駆動回路 401、503 スキャンドライバ 402、501、502 サステインドライバ 403、504 データドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 101 G09G 3/28 J E Fターム(参考) 5C040 FA01 GB03 GB14 GK07 MA12 5C058 AA11 BA02 BA26 5C080 AA05 BB05 CC03 DD26 DD30 FF12 HH02 HH04 HH05 JJ02 JJ04 JJ06 KK02 KK43

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対以上の表示電極が、同一方向に延伸
    されて配設された第一基板の面上と、複数のアドレス電
    極が同一方向に延伸された第二基板の面上とを対向させ
    てなるガス放電パネルと、 前記ガス放電パネルの駆動時の維持放電期間において、
    一対の表示電極を用いて維持放電を行うパネル駆動部と
    を備えるガス放電表示装置であって、 前記パネル駆動部は維持放電期間において、一対の表示
    電極とアドレス電極のそれぞれに、矩形パルスまたは正
    弦波形パルスによる、位相を互いにずらした繰り返し信
    号波形で給電し、一対の表示電極間隙と、当該表示電極
    およびアドレス電極の間隙で維持放電させる構成である
    ことを特徴とするガス放電表示装置。
  2. 【請求項2】 前記繰り返し信号波形は矩形パルスであ
    り、前記パネル駆動部は、一対の表示電極とアドレス電
    極に給電するとき、任意の2つの信号波形において、先
    行する矩形パルスを低レベルに移行させる前に次の矩形
    パルスを高レベルに移行させることを特徴とする請求項
    1に記載のガス放電表示装置。
  3. 【請求項3】 第一基板の面上に、同一方向に延伸され
    て配設された一組以上の表示電極と、第二基板の面上に
    同一方向に延伸されて配設された複数のアドレス電極が
    形成され、第一基板と第二基板の各主面を対向させてな
    るガス放電パネルと、 前記ガス放電パネルの駆動時の維持放電期間において、
    一組の表示電極を用いて維持放電を行うパネル駆動部と
    を備えるガス放電表示装置であって、 前記ガス放電パネルの前記一組の表示電極は、連続的に
    併設された第一電極、第二電極および第三電極からな
    り、 前記パネル駆動部は、第一基板の面上において、第一電
    極、第二電極および第三電極のそれぞれを独立駆動でき
    る状態で電気的に配設され、維持放電期間において、第
    二電極に、パルス幅N(Nは任意の正の数)の矩形パル
    スで給電し、第一電極および第三電極に、前記Nより大
    きいパルス幅の矩形パルスでそれぞれ給電することによ
    り、第一電極および第二電極間隙と、第二電極および第
    三電極間隙で放電させる構成を有することを特徴とする
    ガス放電表示装置。
  4. 【請求項4】 前記一組の表示電極は、第一基板の面上
    において、ともにサステイン電極である第一電極および
    第三電極の間隙に、スキャン電極である第二電極が挟ま
    れて配設されていることを特徴とする請求項3に記載の
    ガス放電表示装置。
  5. 【請求項5】 前記サステイン電極またはスキャン電極
    の少なくとも一方は、隣り合う電極との間隙において突
    出部を有する形状であることを特徴とする請求項4に記
    載のガス放電表示装置。
  6. 【請求項6】 第一基板の面上に、同一方向に延伸され
    て配設された一組以上の表示電極と、第二基板の面上に
    同一方向に延伸されて配設された複数のアドレス電極が
    形成され、一対の表示電極とアドレス電極のそれぞれの
    長手方向が交わる領域を放電セルに合わせつつ、第一基
    板と第二基板の各主面を対向させてなるガス放電パネル
    と、前記ガス放電パネルの駆動時の維持放電期間におい
    て、一対の表示電極を用いて維持放電を行うパネル駆動
    部とを備えるガス放電表示装置の駆動方式であって、 前記パネル駆動部は維持放電期間において、一対の表示
    電極とアドレス電極のそれぞれに、矩形パルスまたは正
    弦波形パルスによる、位相を互いにずらした繰り返し信
    号波形で給電し、一対の表示電極間隙と、当該表示電極
    およびアドレス電極の間隙で維持放電させることを特徴
    とするガス放電表示装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記繰り返し信号波形は矩形パルスであ
    り、前記パネル駆動部は、一対の表示電極とアドレス電
    極に給電するとき、任意の2つの信号波形において、先
    行する矩形パルスを低レベルに移行させる前に次の矩形
    パルスを高レベルに移行させることを特徴とする請求項
    6に記載のガス放電表示装置の駆動方法。
  8. 【請求項8】 第一基板の面上に、互いに間隔をおいて
    連続的に配設された第一電極、第二電極および第三の電
    極を一組としてなる表示電極と、第二基板の面上に同一
    方向に延伸されて配設された複数のアドレス電極が形成
    され、一組の表示電極とアドレス電極のそれぞれの長手
    方向が交わる領域を放電セルに合わせつつ、第一基板と
    第二基板の各主面を対向させてなるガス放電パネルと、
    前記ガス放電パネルの駆動時の維持放電期間において前
    記表示電極に給電し、一組の表示電極間で維持放電を行
    うパネル駆動部とを備えるガス放電表示装置の駆動方法
    であって、 前記パネル駆動部は、第一基板の面上において、第一電
    極、第二電極および第三電極のそれぞれを独立駆動でき
    る状態で電気的に配設され、維持放電期間において、第
    二電極に、パルス幅N(Nは任意の正の数)の矩形パル
    スで給電し、第一電極および第三電極に、前記Nより大
    きいパルス幅の矩形パルスでそれぞれ給電することによ
    り、第一電極および第二電極間隙と、第二電極および第
    三電極間隙で放電させる構成を有することを特徴とする
    ガス放電表示装置の駆動方法。
JP2000236230A 2000-08-03 2000-08-03 ガス放電表示装置とその駆動方法 Pending JP2002050296A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000236230A JP2002050296A (ja) 2000-08-03 2000-08-03 ガス放電表示装置とその駆動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000236230A JP2002050296A (ja) 2000-08-03 2000-08-03 ガス放電表示装置とその駆動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002050296A true JP2002050296A (ja) 2002-02-15

Family

ID=18728311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000236230A Pending JP2002050296A (ja) 2000-08-03 2000-08-03 ガス放電表示装置とその駆動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002050296A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004341531A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Thomson Plasma 維持放電のマトリクス起動によるプラズマディスプレイの駆動方法
WO2005119637A1 (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマディスプレイパネル駆動装置及びプラズマディスプレイ
JP2006276513A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Fujitsu Ltd ガス放電表示装置の駆動方法およびガス放電表示装置。

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004341531A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Thomson Plasma 維持放電のマトリクス起動によるプラズマディスプレイの駆動方法
WO2005119637A1 (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. プラズマディスプレイパネル駆動装置及びプラズマディスプレイ
JP2006276513A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Fujitsu Ltd ガス放電表示装置の駆動方法およびガス放電表示装置。

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6670754B1 (en) Gas discharge display and method for producing the same
JP4388232B2 (ja) Ac型プラズマディスプレイパネル
KR20040007618A (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 표시장치와 그 구동방법
JP2006286250A (ja) プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイ装置
JPH06251754A (ja) ガス放電表示装置
JP2001052623A (ja) ガス放電表示装置とその製造方法
JP4385568B2 (ja) プラズマ表示装置の駆動方法
JP3623386B2 (ja) プラズマ表示パネルの駆動方法
JP2001243883A (ja) ガス放電パネルおよびガス放電デバイスとその製造方法
JP2002042666A (ja) ガス放電表示装置
JP4664542B2 (ja) ガス放電表示装置
JP2002050296A (ja) ガス放電表示装置とその駆動方法
KR20100133009A (ko) 플라스마 디스플레이 패널
JP2002216639A (ja) プラズマディスプレイパネル
JP3440833B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法、並びにそれを用いたディスプレイ装置
KR100456437B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 에이징 방법
KR100293517B1 (ko) 플라즈마디스플레이패널과그구동방법
KR100397433B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널 및 그 구동방법
KR100432375B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 에이징 방법
KR100736261B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 에이징방법
JP2003346661A (ja) ガス放電表示装置
JPH0729498A (ja) 面放電型プラズマディスプレイパネル
JP4228872B2 (ja) プラズマディスプレイパネル
US8098013B2 (en) Plasma display panel and display device using the same
JP2004085755A (ja) プラズマディスプレイ装置の駆動方法