JP2002048225A - シンクロメッシュ式トランスミッションのための変速装置 - Google Patents

シンクロメッシュ式トランスミッションのための変速装置

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JP2002048225A JP2000238094A JP2000238094A JP2002048225A JP 2002048225 A JP2002048225 A JP 2002048225A JP 2000238094 A JP2000238094 A JP 2000238094A JP 2000238094 A JP2000238094 A JP 2000238094A JP 2002048225 A JP2002048225 A JP 2002048225A
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gear
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義幸 青山
Mitsutoshi Kamiya
充俊 神谷
Yoshie Miyazaki
剛枝 宮崎
Ryuji Choshi
竜二 調子
Yoshihiro Ichikawa
義裕 市川
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Aisin AI Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気的に制御されるアクチュエータによりシン
クロメッシュ式のトランスミッションの変速比を変化さ
せる変速装置において、トランスミッションの同期装置
におけるスリーブの軸方向荷重の実際値がより高い精度
で要求値に一致するようにアクチュエータを制御する。 【解決手段】スリーブ荷重の実際値をそれの現在値とは
異なる要求値に変化させることが必要である場合に、時
間と共に連続的に変化する駆動信号をアクチュエータに
供給する。具体的には、駆動信号のアクチュエータへの
供給開始時期からその駆動信号の値が要求値に対応する
値に到達する時期までの到達時間の長さを、その供給開
始時期におけるスリーブの速度である初速と、ステップ
状信号をアクチュエータに供給した場合にそれに応答し
てスリーブ荷重が振動する際の振動周期とに基づいて決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的に制御され
るアクチュエータによりシンクロメッシュ式のトランス
ミッションの変速比を変化させる技術に関するものであ
り、特に、そのアクチュエータの制御に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車両において動力源の回転を駆動車輪に
伝達するトランスミッションの形式としてシンクロメッ
シュ式が既に存在する。この形式のトランスミッション
においては、動力源から駆動車輪までの力伝達系に滑り
要素が存在しない。そのため、この形式のトランスミッ
ションには、オートマチック式のトランスミッションと
は異なり、運転者のアクセル操作に対して駆動車輪が敏
感に応答し、応答性の高い運転フィーリングが得られる
という利点や、燃料消費量が減少し、省エネに貢献する
という利点がある。
【0003】それらの利点を享受するとともに、運転者
による変速操作を従来のマニュアル式トランスミッショ
ンにおけるより簡単なものにするために、電気的に制御
されるアクチュエータによりシンクロメッシュ式のトラ
ンスミッションの変速比を変化させる技術が既に提案さ
れている。その一例を採用した変速装置が本出願人の特
開2000−46176号公報に開示されている。
【0004】この種の変速装置と共に使用されるトラン
スミッションは、各ギヤ対が常時噛み合わされるととも
にギヤ比が互いに異なる複数のギヤ対のいずれかを有効
ギヤ対として選択するために同期装置を備えている。そ
の同期装置は、ギヤ対の一方が遊動ギヤとして相対回転
可能に装着されたシャフトに対して相対回転不能かつ軸
方向に相対移動可能なスリーブと、遊動ギヤに対して相
対回転可能かつ軸方向に相対移動可能なシンクロナイザ
リングとを備えている。
【0005】この同期装置は、作動状態では、スリーブ
を軸方向に移動させてそのスリーブをシンクロナイザリ
ングに当接させ、それにより、そのシンクロナイザリン
グを、遊動ギヤに対して相対回転不能な摩擦面に押し付
けてその遊動ギヤとスリーブとの同期を行う。この同期
装置は、さらに、その同期が完了するまで、スリーブに
対して相対回転不能なクラッチが遊動ギヤに対して相対
回転不能なクラッチに噛み合うことを邪魔するボークを
行う。
【0006】そして、上述の変速装置は、外部からの信
号に応じて電気的に制御されることにより、スリーブを
軸方向に移動させるために荷重を発生させるアクチュエ
ータと、そのアクチュエータによる発生荷重をスリーブ
に伝達する伝達機構と、車両の運転者の意思とその車両
の状態とトランスミッションの状態との少なくとも一つ
に基づいてそのトランスミッションの変速比を変化させ
るためにアクチュエータを制御する制御装置とを備えて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種の変速装置にお
いては、荷重がアクチュエータから伝達機構を経てスリ
ーブまで伝達される荷重伝達系が、慣性を有する要素と
ばね要素とを含む場合がある。
【0008】この場合には、スリーブ荷重の実際値をそ
れの現在値とは異なる要求値に変化させることが必要で
ある場合に、ステップ状信号をアクチュエータに供給す
ると、その供給開始時期から、スリーブ荷重の実際値が
要求値に到達する時期までの間に、そのスリーブ荷重に
過渡状態が存在する。この過渡状態におけるスリーブ荷
重をサージ荷重と称することができる。
【0009】このサージ荷重は、スリーブ荷重の要求値
を超えてしまうことがある。このような過大なサージ荷
重は、トランスミッションの変速に際して、運転者にと
って耳障りな異音を発生させたり、運転者にショックを
与えたりして、運転者の運転フィーリングを阻害する原
因となり得る。さらに、そのような過大なサージ荷重
は、シンクロナイザリング等が損傷する原因ともなり得
る。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】これら
の事情を背景として、本発明は、スリーブ荷重の実際値
がより高い精度で要求値に一致するようにアクチュエー
タを制御することを課題としてなされたものであり、本
発明によって下記各態様が得られる。各態様は、請求項
と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じ
て他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本
明細書に記載の技術的特徴のいくつかおよびそれらの組
合せのいくつかの理解を容易にするためであり、本明細
書に記載の技術的特徴やそれらの組合せが以下の態様に
限定されると解釈されるべきではない。
【0011】(1) 車両において動力源の回転を駆動車
輪に伝達するシンクロメッシュ式トランスミッションで
あって、各ギヤ対が常時噛み合わされるとともにギヤ比
が互いに異なる複数のギヤ対のいずれかを有効ギヤ対と
して選択するために同期装置を備えており、かつ、その
同期装置が、(a)前記ギヤ対の一方が遊動ギヤとして
相対回転可能に装着されたシャフトに対して相対回転不
能かつ軸方向に相対移動可能なスリーブと、前記遊動ギ
ヤに対して相対回転可能かつ軸方向に相対移動可能なシ
ンクロナイザリングとを備え、かつ、(b)作動状態で
は、前記スリーブを軸方向に移動させてそのスリーブを
前記シンクロナイザリングに当接させ、それにより、そ
のシンクロナイザリングを、前記遊動ギヤに対して相対
回転不能な摩擦面に押し付けてその遊動ギヤと前記スリ
ーブとの同期を行うとともに、その同期が完了するま
で、前記スリーブに対して相対回転不能なクラッチが前
記遊動ギヤに対して相対回転不能なクラッチに噛み合う
ことを邪魔するボークを行うものであるトランスミッシ
ョンと共に使用され、そのトランスミッションの変速比
を変化させる変速装置であって、外部からの信号に応じ
て電気的に制御されることにより、前記スリーブを前記
軸方向に移動させるために荷重を発生させるアクチュエ
ータと、そのアクチュエータによる発生荷重を前記スリ
ーブに伝達する伝達機構と、前記車両の運転者の意思と
その車両の状態と前記トランスミッションの状態との少
なくとも一つに基づいてそのトランスミッションの変速
比を変化させるために前記アクチュエータを制御する制
御装置であって、前記スリーブに作用するスリーブ荷重
の実際値をそれの現在値とは異なる要求値に変化させる
ことが必要である場合に、時間と共に連続的に変化する
駆動信号を前記アクチュエータに供給するものとを含む
シンクロメッシュ式トランスミッションのための変速装
置[請求項1]。この変速装置においては、スリーブ荷
重の実際値をそれの現在値とは異なる要求値に変化させ
ることが必要である場合に、時間と共に連続的に変化す
る駆動信号がアクチュエータに供給される。したがっ
て、この変速装置によれば、不連続的に変化する信号で
あるステップ状信号をアクチュエータに供給する場合に
比較し、スリーブ荷重の過渡状態におけるそのスリーブ
荷重の変動が軽減され、その結果、スリーブ荷重の制御
精度が向上する。本項において「動力源」は、エンジン
(内燃機関)としたり、電動モータとしたり、エンジン
と電動モータとの双方とすることができる。本項におい
て「制御装置」は、運転者の意思を検出するセンサのう
ち運転者の変速に関する意思を検出するセンサ、例え
ば、シフトレバー等の変速操作部材の操作を検出するセ
ンサからの出力信号を主体にアクチュエータを制御する
形式とすることができる。さらに、「制御装置」は、運
転者の意思を検出するセンサのうち運転者の車両加減速
に関する意思を検出するセンサ、例えば、アクセルペダ
ル等の加速操作部材の操作を検出するセンサと、車両の
状態、例えば、車両速度、動力源の回転数を検出するセ
ンサとからの出力信号を主体にアクチュエータを制御す
る形式とすることができる。シンクロメッシュ式トラン
スミッションを備えた車両においては、一般に、それの
動力源とそのトランスミッションとの間にそれらの断続
を行うクラッチが搭載される。このクラッチには、運転
者により直接に作動させられる手動式と、電気的に制御
されるアクチュエータにより作動させられる自動式とが
ある。自動式のクラッチを採用する場合には、例えば、
本項の「制御装置」を、スリーブを制御するアクチュエ
ータと連動してそのクラッチのアクチュエータをも制御
する形式とすることができる。本項において「同期装
置」は、同じトランスミッションにおいて少なくとも一
つ使用される。また、同じ「同期装置」は、一般に、2
つのギヤ対のいずれかを有効ギヤ対として選択するよう
に構成される。さらに、本項において「アクチュエー
タ」は、モータ等、電気的な駆動源からの力を、その駆
動源またはそれに接続された制御機器を電気的に制御す
ることによって制御する電気的駆動源利用式としたり、
ポンプ、アキュムレータ等、圧力を発生させる圧力源か
らの圧力を、その圧力源またはそれに接続された電磁バ
ルブ等の制御機器を電気的に制御することによって制御
する圧力源利用式とすることができる。さらにまた、本
項において「伝達機構」は、単一の部材により構成した
り、互いに連結された複数の部材により構成することが
できる。さらにまた、本項に係る変速装置は、前記シャ
フトが前記駆動車輪に、前記ギヤ対のうち前記遊動ギヤ
でない非遊動ギヤが前記動力源にそれぞれ連結されるト
ランスミッションと共に使用可能であり、また、シャフ
トが動力源に、非遊動ギヤが駆動車輪にそれぞれ連結さ
れるトランスミッションと共に使用可能である。 (2) 前記制御装置が、前記駆動信号が時間と共に連続
的に変化するパターンを、その駆動信号の前記アクチュ
エータへの供給開始時期における前記スリーブまたはそ
れと一緒に移動させられる部材の速度である初速と、ス
テップ状信号を前記アクチュエータに供給した場合にそ
れに応答して前記スリーブ荷重が振動する際の振動周期
との少なくとも一方に基づいて変化させるパターン変化
手段を含む(1)項に記載のシンクロメッシュ式トラン
スミッションのための変速装置[請求項2]。本発明者
らの研究により、過渡状態におけるスリーブ荷重の変動
を抑制してそのスリーブ荷重の制御精度を向上させるた
めには、駆動信号が時間と共に連続的に変化するパター
ンを、その駆動信号のアクチュエータへの供給開始時期
におけるスリーブまたはそれと一緒に移動させられる部
材(例えば、前記伝達機構を構成する部材)の速度であ
る初速を考慮して決定することが有効であることが判明
した。過渡状態におけるスリーブ荷重の変動の特性は、
その初速、すなわち、運動エネルギーに依存するからで
ある。さらに、本発明者らの研究により、その駆動信号
のパターンを、ステップ状信号をアクチュエータに供給
した場合にそれに応答してスリーブ荷重が振動する際の
振動周期を考慮して決定することが有効であることも判
明した。過渡状態におけるスリーブ荷重の変動の特性
は、その振動周期にも依存するからである。これらの知
見に基づき、本項に係る変速装置においては、駆動信号
が時間と共に連続的に変化するパターンが、スリーブま
たはそれと一緒に移動させられる部材の速度である初速
とスリーブ荷重の振動周期との少なくとも一方に基づい
て変化させられる。したがって、この変速装置によれ
ば、駆動信号のパターンを、過渡状態におけるスリーブ
荷重の変動の特性との関係において容易に適正化し得、
よって、スリーブ荷重の制御精度を容易に向上させ得
る。 (3) 前記パターン変化手段が、前記駆動信号の前記
アクチュエータへの供給開始時期からその駆動信号の値
が前記要求値に対応する値に到達する時期までの到達時
間の長さを、前記初速と前記振動周期との少なくとも一
方に基づいて変化させるものである(2)項に記載のシ
ンクロメッシュ式トランスミッションのための変速装置
[請求項3]。本発明者らの研究により、過渡状態にお
けるスリーブ荷重の変動を抑制してそのスリーブ荷重の
制御精度を向上させるためには、駆動信号のアクチュエ
ータへの供給開始時期からその駆動信号の値が要求値に
対応する値に到達する時期までの到達時間の長さと、前
記(2)項における初速と振動周期との少なくとも一方
との間に一定の関係を成立させることが有効であること
が判明した。このような知見に基づき、本項に係る変速
装置においては、駆動信号の到達時間の長さが初速と振
動周期との少なくとも一方に基づいて変化させられる。
したがって、この変速装置によれば、駆動信号のパター
ンを定義する一要素である到達時間の長さと、初速と振
動周期との少なくとも一方との間に、過渡状態における
スリーブ荷重の変動を抑制するのに適当な関係が成立す
るようにアクチュエータを制御可能となり、よって、ス
リーブ荷重の制御精度を容易に向上させ得る。 (4) 前記パターン変化手段が、前記到達時間の長さ
を、前記初速が実質的に0である場合には、前記振動周
期と実質的に等しい長さに決定する一方、前記初速が実
質的に0ではない場合には、前記振動周期の半値と実質
的に等しい長さに決定するものである(3)項に記載の
シンクロメッシュ式トランスミッションのための変速装
置[請求項4]。本発明者らの研究により、過渡状態に
おけるスリーブ荷重の変動を抑制してそのスリーブ荷重
の制御精度を向上させるためには、駆動信号の到達時間
の適正値と初速とスリーブ荷重の振動周期との間に、初
速が実質的に0である場合には、到達時間の長さがスリ
ーブ荷重の振動周期と実質的に等しい一方、初速が実質
的に0ではない場合には、振動周期の半値と実質的に等
しいという関係を成立させることが有効であることが判
明した。このような知見に基づき、本項に係る変速装置
においては、到達時間の長さが、初速が実質的に0であ
る場合には、振動周期と実質的に等しい長さに決定され
る一方、初速が実質的に0ではない場合には、振動周期
の半値と実質的に等しい長さに決定される。したがっ
て、この変速装置によれば、駆動信号のパターンを定義
する一要素である到達時間の長さが、初速と振動周期と
の関係において適正化し得、よって、スリーブ荷重の制
御精度を容易に向上させ得る。 (5) さらに、前記スリーブ荷重の振動周期に応じて
変化する物理量を検出する振動周期関連量センサを含
み、前記制御装置が、その振動周期関連量センサの出力
信号に基づいて前記振動周期を取得する振動周期取得手
段を含み、前記パターン変化手段が、その振動周期取得
手段により取得された振動周期に基づいて前記パターン
を変化させるものである(2)ないし(4)項のいずれ
かに記載シンクロメッシュ式トランスミッションのため
の変速装置[請求項5]。スリーブ荷重の振動周期は、
製造される複数の同期装置の間において一定であるとは
限らず、厳密には、製造ばらつきに起因して変化する。
したがって、そのような製造ばらつきを問わず、駆動信
号のパターンをスリーブ荷重の振動荷重との関係におい
て適正にするためには、個々の同期装置に関してスリー
ブ荷重の振動周期の実際値を取得し、その結果を駆動信
号のパターンに反映させることが望ましい。このような
知見に基づき、本項に係る変速装置においては、スリー
ブ荷重の振動周期に応じて変化する物理量が検出され、
その結果に基づいてスリーブ荷重の実際の振動周期が取
得される。さらに、駆動信号のパターンが、その取得さ
れた振動周期に基づいて変化させられる。したがって、
この変速装置によれば、同期装置の製造ばらつきを問わ
ず、駆動信号のパターンをスリーブ荷重の振動周期との
関係において容易に適正化し得る。本項において「振動
周期関連量センサ」は例えば、スリーブ荷重またはそれ
に関連する荷重を検出するセンサとすることができる。
スリーブ荷重の振動周期が変化すれば、それに応じて、
スリーブ荷重またはそれに関連する荷重の時間的推移も
変化するからである。さらに、「振動周期関連量セン
サ」は、スリーブまたはそれと一緒に移動させられる部
材の移動位置または移動速度を検出するセンサとするこ
ともできる。図11ないし図13に示すように、スリー
ブの移動速度であるスリーブ速度は、スリーブ荷重と一
定の関係を有して変化するからであり、また、移動位置
の時間微分によって移動速度を取得可能であるからであ
る。さらに、「振動周期関連量センサ」は、スリーブの
クラッチが噛み合わされるべきクラッチを有する遊動ギ
ヤの回転数を検出するセンサとすることもできる。その
回転数も、スリーブ速度と同様に、スリーブ荷重と一定
の関係を有して変化するからである。 (6) さらに、前記スリーブまたはそれと一緒に移動
させられる部材の速度に関連する物理量を検出する速度
関連量センサを含み、前記制御装置が、その速度関連量
センサの出力信号に基づいて前記初速を取得する初速取
得手段を含み、前記パターン変化手段が、その初速取得
手段により取得された初速に基づいて前記パターンを変
化させるものである(2)ないし(5)項のいずれかに
記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのための
変速装置[請求項6]。この変速装置によれば、スリー
ブまたはそれと一緒に移動させられる部材の初速が取得
されるとともに、その取得された初速に基づいて駆動信
号のパターンが変化させられるため、駆動信号のパター
ンをその初速との関係において容易に適正化し得る。本
項において「速度関連量センサ」は、スリーブまたはそ
れと一緒に移動させられる部材の速度そのものを検出す
るセンサとしたり、その速度に関連する物理量であって
その速度を除くもの、例えば、スリーブまたはそれと一
緒に移動させられる部材の移動位置を検出するセンサと
することができる。移動位置の時間微分値が移動速度を
表すからである。 (7) 前記制御装置が、前記アクチュエータの制御
を、前記ボークが実質的に開始するボーク開始時期から
前記同期が実質的に完了する同期完了時期までの間、前
記ボーク開始時期から開始する初期制御と、前記同期完
了時期に終了する後期制御とを含むように行うものであ
り、かつ、前記パターン変化手段が、前記駆動信号の前
記アクチュエータへの供給開始時期からその駆動信号の
値が前記要求値に対応する値に到達する時期までの到達
時間の長さを、前記初期制御においては、前記振動周期
の半値と実質的に等しい長さに決定する一方、前記後期
制御においては、前記振動周期と実質的に等しい長さに
決定するものである(2)ないし(5)項のいずれかに
記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのための
変速装置[請求項7]。同期装置においては、一般に、
スリーブがシンクロナイザリングに当接し始めるボーク
の開始時期には、スリーブの移動速度が実質的に0では
ないのに対して、そのボーク開始の後であって同期完了
時期に近い時期には、実質的に0である。一方、前述の
ように、過渡状態におけるスリーブ荷重の変動を抑制し
てそのスリーブ荷重の制御精度を向上させるためには、
駆動信号の到達時間の適正値と初速とスリーブ荷重の振
動周期との間に、初速が実質的に0である場合には、到
達時間の長さがスリーブ荷重の振動周期と実質的に等し
い一方、初速が実質的に0ではない場合には、振動周期
の半値と実質的に等しいという関係を成立させることが
有効である。それらの知見に基づき、本項に係る変速装
置においては、アクチュエータの制御が、ボークが実質
的に開始するボーク開始時期から同期が実質的に完了す
る同期完了時期までの間、ボーク開始時期から開始する
初期制御と、同期完了時期に終了する後期制御とを含む
ように行われるとともに、駆動信号のパターンを定義す
る一要素である到達時間の長さが、初期制御において
は、スリーブ荷重の振動周期の半値と実質的に等しい長
さに決定される一方、後期制御においては、振動周期と
実質的に等しい長さに決定される。したがって、この変
速装置によれば、スリーブ荷重を制御するタイミングと
スリーブの運動状態との間の一定の関係を利用すること
により、スリーブの移動速度の検出を不可欠とすること
なく、スリーブ荷重を高い精度で制御し得る。 (8) 前記制御装置が、前記ボークの開始時期と前記
同期の完了時期との期間中に前記駆動信号を前記アクチ
ュエータに供給するものである(1)ないし(7)項の
いずれかに記載のシンクロメッシュ式トランスミッショ
ンのための変速装置[請求項8]。一般に、ボークの開
始時期と同期の完了時期との期間において、ステップ状
信号をアクチュエータに供給すると、それに応答してス
リーブ荷重が変動する傾向が強い。そこで、本項に係る
変速装置においては、ボークの開始時期と同期の完了時
期との期間中に、時間と共に連続的に変化する駆動信号
が前記アクチュエータに供給される。したがって、この
変速装置によれば、ボークの開始時期と同期の完了時期
との期間におけるスリーブ荷重の変動を効果的に抑制し
得る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1には、本発明の第1実施形態である変
速装置のハードウエア構成が概念的に示されている。こ
の変速装置は、動力源がエンジン(内燃機関)10であ
る車両に搭載されている。この車両においては、エンジ
ン10のアウトプットシャフト(図示しない)がクラッ
チ12およびシンクロメッシュ式のトランスミッション
14を経て図示しない複数の駆動車輪に連結されてい
る。
【0014】この車両は、それを加速させるために運転
者により操作されるアクセル操作部材としてのアクセル
ペダル20を備えている。この車両は、さらに、トラン
スミッション14を変速するために運転者により操作さ
れる変速操作部材としてのシフトレバー22を備えてい
る。
【0015】シフトレバー22は、トランスミッション
の変速が完全に手動により行われる車両においてその変
速のために運転者により操作されるシフトレバーと同じ
H字状パターンで操作されるように設計されている。し
たがって、シフトレバー22の変速操作は、車両前後方
向におけるシフト操作と、車両左右方向におけるセレク
ト操作とにより構成される。ただし、変速操作部材をそ
のようなシフトレバー22として構成することは本発明
を実施する際に不可欠なことではなく、例えば、運転者
により操作されるステアリングホイールに装着されたイ
ンクリメンタル式のスイッチとして構成することが可能
である。
【0016】トランスミッション14は、よく知られて
いるように、クラッチ12に接続されるインプットシャ
フト(図示しない)と、それと同軸のアウトプットシャ
フト26(図2参照)と、それらに平行に延びるカウン
タシャフト(図示しない)とを備えている。インプット
シャフトとカウンタシャフトとの間においては1つのギ
ヤ対により常時回転が伝達され、アウトプットシャフト
26とカウンタシャフトとの間においてはギヤ比が互い
に異なる複数のギヤ対のいずれかが有効ギヤ対として選
択されて回転が伝達される。その選択は複数の同期装置
により行われる。
【0017】図2には、1つの同期装置30が代表的に
示されている。この同期装置30は、イナーシャロック
型(ボーキング型ともいわれる)の一種であるボルグワ
ーナ式である。
【0018】同期装置30は、アウトプットシャフト2
6において、それと常時相対回転不能に装着されたクラ
ッチハブ32を備えている。そのクラッチハブ32の外
周部にはスリーブ34が、常時相対回転不能かつ軸方向
に移動可能に嵌合されている。スリーブ34の外周部に
は環状の溝36が形成されている。この溝36には図示
しない二股状のシフトフォークがスリーブ34を両側か
ら挟む姿勢で嵌合させられる。スリーブ34は、そのシ
フトフォークに対する相対回転が許容される状態でその
シフトフォークと共に軸方向に移動させられる。スリー
ブ34の内周部には複数の歯が周方向に並んで形成され
ている。それら複数の歯により、そのスリーブ34にお
いてクラッチ38が構成されている。
【0019】アウトプットシャフト26には、スリーブ
34を挟む2つの定位置においてそれぞれギヤAとギヤ
Bとが相対回転可能に装着されている。それらギヤAと
ギヤBとは共に、遊動ギヤとして機能するとともに、前
記カウンタシャフトに固定された各ギヤ(図示しない)
に常時噛み合わされている。
【0020】ギヤAの軸部のうちスリーブ34に近い部
分の外周部には、そのスリーブ34に近づくにつれて小
径となる円錐面を有するコーン42が形成されている。
すなわち、本実施形態においては、そのコーン42の円
錐面が請求項1における「摩擦面」の一例を構成してい
るのである。
【0021】そのコーン42には、それの円錐面を補完
する円錐面を有するシンクロナイザリング46が装着さ
れている。このシンクロナイザリング46の外周部には
複数の歯が周方向に並んで形成されている。それら複数
の歯は、スリーブ34のクラッチ38と選択的に噛み合
わされる。
【0022】ギヤAの軸部のうちコーン42に近い部分
の外周部にも複数の歯が形成されている。それら複数の
歯により、ギヤAにおいてクラッチ48が構成されてい
る。このクラッチ48は、スリーブ34のクラッチ38
と選択的に噛み合わされる。
【0023】クラッチハブ32とスリーブ34との間に
は複数のシフティングキー50が装着されている。それ
ら複数のシフティングキー50はクラッチハブ32の周
方向において互いに隔たった複数の定位置に保持されて
いる。シフティングキー50は、一定の幅を有してスリ
ーブ34の軸方向に延びている。シフティングキー50
は、それとクラッチハブ32との間に配置されたキース
プリング52により常時、スリーブ34の内周面に押し
付けられている。シフティングキー50はそれの外面に
形成された凸部において、スリーブ34の内面に形成さ
れた凹部に嵌合可能とされている。このような構造によ
り、スリーブ34が軸方向にスライドさせられる際、そ
のスリーブ34とシフティングキー50との間に作用す
る力が設定値を超えないために凹部が凸部の斜面を乗り
越えない状態では、それらスリーブ34とシフティング
キー50とが一体的に移動し、一方、上記力が設定値を
超えたために凹部が凸部の斜面を乗り越えた後には、シ
フティングキー50が置き去りにされてスリーブ34の
みが単独で移動させられる。
【0024】それら複数のシフティングキー50は常
時、シンクロナイザリング46にそれぞれ形成された複
数の凹部56に部分的に嵌り込んでいる。凹部56は、
一定の幅を有してシンクロナイザリング46の軸方向に
延びている。凹部56の幅寸法は、対応するシフティン
グキー50の幅寸法より少し長くされている。この寸法
設定により、スリーブ34とシンクロナイザリング46
との相対回転が一定範囲内で許容される。さらに、凹部
56の底面の位置は、スリーブ34もシンクロナイザリ
ング46も初期位置にある状態では、対応するシフティ
ングキー50の先端面との間にクリアランスが存在する
ように設定されている。このクリアランスは、シフティ
ングキー50がシンクロナイザリング46に接近するに
つれて減少し、やがて消滅する。この消滅状態では、シ
フティングキー50の軸力がシンクロナイザリング46
に伝達され、その結果、シンクロナイザリング46がコ
ーン42に押し付けられる。この押し付けにより、スリ
ーブ34とギヤAとの相対回転数が減少させられる。
【0025】シフティングキー50がシンクロナイザリ
ング46に当接した後にスリーブ34がさらに同じ向き
に移動させられれば、前述のように、スリーブ34のみ
が単独で移動させられ、それの歯の先端面においてシン
クロナイザリング46の歯の先端面に当接する。スリー
ブ34とギヤAとの相対回転数が実質的に0ではない状
態では、シフティングキー50と凹部56との幅方向ク
リアランスが消滅することにより、シンクロナイザリン
グ46がスリーブ34に対して自由に相対回転すること
が阻止される。そのため、スリーブ34のシンクロナイ
ザリング46へ向かう移動がそのシンクロナイザリング
46により邪魔される。スリーブ34がボーク状態にあ
るのである。しかし、それと同時に、スリーブ34がシ
ンクロナイザリング46をコーン42にさらに強く押し
付ける結果、やがてスリーブ34とギヤAとの相対回転
数が実質的に0に減少させられる。
【0026】その相対回転数が実質的に0である状態、
すなわち、同期完了状態においては、シンクロナイザリ
ング46とコーン42との間に摩擦力がほとんど発生せ
ず、そのため、シンクロナイザリング46がスリーブ3
4に対して自由に相対回転可能となる。したがって、そ
の後、スリーブ34の歯がシンクロナイザリング46の
歯を周方向に押し分けながら前進させられ、その結果、
スリーブ34の歯とシンクロナイザリング46の歯との
噛み合いが行われる。引き続いて、スリーブ34のクラ
ッチ38の歯がギヤAのクラッチ48の歯を周方向に押
し分けながら前進させられ、やがて、スリーブ34のク
ラッチ38がギヤAのクラッチ48に噛み合わされる。
【0027】ギヤAと同様に、ギヤBにも、コーン42
とクラッチ48とが形成されるとともに、そのコーン4
2にシンクロナイザリング46が装着されている。
【0028】そして、スリーブ34のクラッチ38の歯
がギヤA側のシンクロナイザリング46の歯とギヤAの
クラッチ48の歯とに噛み合わされている状態では、ギ
ヤAの回転がアウトプットシャフト26に伝達される。
この状態においては、ギヤAと、それと常時噛み合わさ
れた状態で前記カウンタシャフトと共に回転するギヤと
が「有効ギヤ対」を構成している。これに対して、スリ
ーブ34のクラッチ38の歯がギヤB側のシンクロナイ
ザリング46の歯とギヤBのクラッチ48の歯とに噛み
合わされている状態では、ギヤBの回転がアウトプット
シャフト26に伝達される。この状態においては、ギヤ
Bと、それと常時噛み合わされた状態で前記カウンタシ
ャフトと共に回転するギヤとが「有効ギヤ対」を構成し
ている。このように、ギヤAとギヤBとのうち回転がア
ウトプットシャフト26に伝達されるものがスリーブ3
4の移動に応じて変化させられ、その結果、トランスミ
ッション14の変速比も変化させられる。
【0029】この変速装置においては、トランスミッシ
ョン14の変速比の変化すなわち変速が自動的に行われ
る。この変速装置においては、複数の同期装置30の複
数のスリーブ34にそれぞれ係合させられる複数のシフ
トフォークが伝達機構を経てアクチュエータ装置に連結
されている。
【0030】アクチュエータ装置は、図1に示すよう
に、シフトレバー22のシフト操作に連動するシフトア
クチュエータ60と、セレクト操作に連動するセレクト
アクチュエータ62とを備えている。それらシフトアク
チュエータ60およびセレクトアクチュエータ62は、
前述の電気的駆動源利用式または圧力源利用式とするこ
とができる。
【0031】図3に示すように、伝達機構66は、複数
のスリーブ34の軸方向に平行に複数のシフトフォーク
から延びる複数のシフティングロッド68を備えてい
る。伝達機構66は、さらに、シフトアクチュエータ6
0の発生荷重をそれら複数のシフティングロッド68の
いずれかに伝達する伝達ロッド70を備えている。それ
ら複数のシフティングロッド68には複数の係合部72
がそれぞれ形成されており、それら複数の係合部72の
うち選択されたものに伝達ロッド70の係合部74が係
合させられる。係合部72の選択は、伝達ロッド70の
係合部74と複数のシフティングロッド68の複数の係
合部72との相対移動により行われ、その相対移動はセ
レクトアクチュエータ62により行われる。
【0032】クラッチ12は、よく知られた基本的な構
造により、エンジン10のアウトプットシャフトとトラ
ンスミッション14のインプットシャフトとを、それら
が互いに接続される接続状態と、互いに切断される切断
状態とに切り換える。この変速装置においては、そのク
ラッチ12の切換えも自動的に行われる。この自動切換
えは図1に示すクラッチアクチュエータ80により行わ
れる。クラッチアクチュエータ80も、シフトアクチュ
エータ60およびセレクトアクチュエータ62と同様
に、電気的駆動源利用式または圧力源利用式とすること
ができる。
【0033】それらクラッチアクチュエータ80、シフ
トアクチュエータ60およびセレクトアクチュエータ6
2は、図1に示す変速ECU(Electronic Control Uni
t)により制御される。その変速ECU82は、図4に
示すように、プロセシングユニット(以下、「PU」と
いう)84とリードオンリメモリ(以下、「ROM」と
いう)86とランダムアクセスメモリ(以下、「RA
M」という)88とがバス90により互いに接続された
コンピュータ92を主体として構成されている。PU8
4は、ROM86に記憶されている複数のプログラムを
一括して一つのプロセッサにより実行する形式とした
り、それら複数のプログラムを複数のプロセッサにより
個々に実行する形式とすることができる。
【0034】図1に示すように、その変速ECU82の
入力部には、車両に対する運転者の意思を検出するため
の複数のセンサが接続されている。それら複数のセンサ
は、シフトレバー22の操作位置を検出するシフト位置
センサ94と、アクセルペダル20の操作位置を検出す
るペダル位置センサ96とを含んでいる。
【0035】変速ECU82の入力部には、さらに、ト
ランスミッション14の作動状態を検出するための複数
のセンサが接続されている。それら複数のセンサは、伝
達ロッド70の移動位置を検出する位置センサ98と、
シフティングロッド68に作用する荷重をスリーブ荷重
と等価な荷重として検出する荷重センサ100と、伝達
ロッド70に作用する荷重をシフトアクチュエータ60
から伝達ロッド70への入力荷重と等価な荷重として検
出する荷重センサ101と、トランスミッション14の
インプットシャフトの回転数を検出するインプット回転
数センサ102と、アウトプットシャフト26の回転数
を検出するアウトプット回転数センサ104とを含んで
いる。
【0036】一方、変速ECU82の出力部には、シフ
トアクチュエータ60とセレクトアクチュエータ62と
クラッチアクチュエータ80とが接続されている。変速
ECU82は、上述の複数のセンサからの信号に基づ
き、それらアクチュエータ60,62,80に供給する
電気エネルギーの関連値(例えば、瞬間電流、瞬間電
圧、積分電流、積分電圧等)を制御する。
【0037】ここで、変速ECU82とアクチュエータ
60,62,80との接続を詳細に説明すれば、変速E
CU82は、よく知られている手法により、電源(図示
しない)に接続されたドライバ(図示しない)を介して
それらアクチュエータ60,62,80に接続されてい
る。変速ECU82は、そのドライバへの指令信号を制
御することにより、そのドライバを経て電源からアクチ
ュエータ60,62,80に供給される電気エネルギー
の関連値を制御する。ただし、本実施形態においては、
ドライバへの指令信号に関する説明を省略するととも
に、変速ECU82の指令信号に応じてドライバがアク
チュエータ60,62,80に電気エネルギーを供給す
ることを、変速ECU82がアクチュエータ60,6
2,80に駆動信号を出力する(または供給する)こと
として説明する。
【0038】変速ECU82は、同じ車両を制御する他
のECUとの通信を行う。他のECUの一例は、エンジ
ン10を制御するエンジンECU106である。変速E
CU82は、それにとって必要な信号を他のECUから
受信したり、他のECUにとって必要な信号をそれに送
信する。
【0039】図4のROM86には、図5ないし図8に
それぞれフローチャートで概念的に表されているメイン
プログラム、セレクトアクチュエータ制御プログラム、
シフトアクチュエータ制御プログラムおよびクラッチア
クチュエータ制御プログラムを始めとし、各種プログラ
ムが記憶されている。以下、各プログラムの内容を順に
説明する。
【0040】まず、図5のメインプログラムの内容を説
明する。このメインプログラムは、コンピュータ92の
電源投入後、繰返し実行される。各回の実行時には、ま
ず、ステップS101(以下、単に「S101」で表
す。他のステップについても同じとする。)において、
シフト位置センサ94を含むセンサから信号が取り込ま
れる。次に、S102において、その取り込まれた信号
に基づき、トランスミッション14において今回選択さ
れるべき目標変速段が決定される。トランスミッション
14の変速段(変速比)を1段に変更するのか、2段に
変更するのか等が決定されるのである。決定された目標
変速段を表すデータはRAM88に記憶される。
【0041】その後、S103において、セット状態で
は変速要求が出されたことを示す一方、リセット状態で
は出されていないこと示す変速要求フラグがセットされ
る。この変速要求フラグは、RAM88に設けられてい
て、コンピュータ92の電源投入に伴ってリセットされ
るように設計されている。以上で、このメインプログラ
ムの一回の実行が終了する。
【0042】次に、図6のセレクトアクチュエータ制御
プログラムの内容を説明する。このプログラムも上記メ
インプログラムと同様に、繰返し実行される。各回の実
行時には、まず、S201において、変速要求フラグが
セットされているか否かが判定される。セットされてい
ない場合には、判定がNOとなり、直ちにこのプログラ
ムの一回の実行が終了する。これに対して、セットされ
ている場合には、判定がYESとなり、S202におい
て、RAM88から目標変速段が読み込まれ、続いて、
S203において、その目標変速段を選択するのに必要
な駆動信号がセレクトアクチュエータ62に出力され
る。その結果、伝達ロッド70の係合部74が、複数の
シフティングロッド68のうち目標変速段に対応するも
のの係合部72に係合させられる。以上で、このプログ
ラムの一回の実行が終了する。
【0043】次に、図7のシフトアクチュエータ制御プ
ログラムの内容を説明する。このプログラムも上記メイ
ンプログラムおよびセレクトアクチュエータ制御プログ
ラムと同様に、繰返し実行される。各回の実行時には、
まず、S301において、変速要求フラグがセットされ
ているか否かが判定される。セットされていない場合に
は、判定がNOとなり、直ちにこのプログラムの一回の
実行が終了する。
【0044】これに対して、変速要求フラグがセットさ
れている場合には、S301の判定がYESとなり、S
302において、RAM88から目標変速段が読み込ま
れ、続いて、S303において、その目標変速段を選択
するためにシフトアクチュエータ60を作動させること
が必要である方向が決定される。複数の同期装置30の
うちセレクトアクチュエータ62により選択されたもの
のスリーブ34のクラッチ38を、目標変速段を実現す
るギヤのクラッチ48に噛み合せるためにスリーブ34
を移動させる方向が決定されるのである。
【0045】その後、S304において、スリーブ34
の前進がシンクロナイザリング46により邪魔されるボ
ークの前段階であるか否かが判定される。この判定にお
いては例えば、前記公報に記載されているように、一回
の変速制御において、インプット回転数センサ102に
より検出された回転数とアウトプット回転数センサ10
4により検出された回転数との差である相対回転数の時
間的変化量の絶対値が未だしきい値を超えていないか、
または超えたことがあるかが判定される。未だ超えてい
ないと判定された場合には、スリーブ34がボーク前の
状態にあると判定される。
【0046】スリーブ34がボーク前の状態にあると判
定された場合には、S304の判定がYESとなり、S
305に移行する。このステップにおいては、スリーブ
34が、トランスミッション14において、現在の変速
段実現のための位置から抜かれて目標変速段実現のため
の位置に入れられるシフト抜き入れ状態にあると判断さ
れる。スリーブ34の抜き作動と入れ作動とは、同じ同
期装置30において行われる場合と、2つの同期装置3
0においてそれぞれ行われる場合とがある。
【0047】その後、S306において、スリーブ34
に作用させることが要求される要求荷重Fが、そのシ
フト抜き入れに適した大きさを有するように決定され
る。続いて、S307において、S303において決定
された作動方向にスリーブ34を移動させるとともに、
S306において決定された要求荷重Fを実現するの
に必要な駆動信号がシフトアクチュエータ60に出力さ
れる。その後、S304に戻る。
【0048】それらS304ないしS307の実行が繰
り返された結果、スリーブ34がシンクロナイザリング
46に当接し、それにより、スリーブ34がボークの状
態であると判定されるに至ると、S304の判定がNO
となり、S308に移行する。このステップにおいて
は、同期制御が行われる。
【0049】このS308の詳細が図9に同期制御ルー
チンとしてフローチャートで概念的に表されている。こ
の同期制御ルーチンは、概略的に説明すれば、スリーブ
34がシンクロナイザリング46に当接し始めるボーク
開始時期から同期が実質的に完了する同期完了時期まで
の間、シフトアクチュエータ60の制御を、ボーク開始
時期から開始する初期制御と、同期完了時期に終了する
後期制御とを含むように行うために実行される。
【0050】さらに、この同期制御ルーチンは、初期制
御においても後期制御においても、時間と共に連続的に
変化する駆動信号をシフトアクチュエータ60に供給す
るために実行される。図10には、その駆動信号の時間
的推移の一例がタイムチャートで示されている。同図に
は、さらに、その駆動信号をシフトアクチュエータ60
に供給することに応答してそのシフトアクチュエータ6
0から伝達ロッド70に入力される入力荷重と、その入
力荷重が伝達ロッド70とシフティングロッド68とを
経てスリーブ34に伝達されることによってそのスリー
ブ34に作用するスリーブ荷重Fとの時間的推移もタイ
ムチャートで示されている。ここに、「入力荷重」は、
シフトアクチュエータ60が伝達ロッド70に加える荷
重、すなわち、シフトアクチュエータ60の発生荷重に
等しく、また、定常状態ではスリーブ荷重Fと大きさが
一致する。
【0051】さらに、この同期制御ルーチンは、駆動信
号のシフトアクチュエータ60への供給開始時期からそ
の駆動信号の値が要求荷重Fに対応する値に到達する
時期までの到達時間の長さを、初期制御においては、ス
リーブ荷重Fの振動周期T IBの半値と実質的に等し
い長さに決定する一方、後期制御においては、その振動
周期TVIBと実質的に等しい長さに決定するために実
行される。
【0052】ここで、実行される制御の種類が初期制御
であるか後期制御であるかということと、駆動信号の到
達時間の長さとの関係について説明する。
【0053】図11には、スリーブ34が静止している
状態で、連続的な駆動信号の代わりにステップ状信号を
シフトアクチュエータ60に供給した場合に、スリーブ
荷重Fと、前記入力荷重と、スリーブ34の移動速度と
が時間的に変化する様子がグラフで示されている。この
グラフから明らかなように、この場合には、入力荷重が
0からステップ状に増加して要求荷重Fに到達するの
に対し、スリーブ荷重Fは、値が大きく変動する過渡状
態を経た後に、要求荷重Fと等しい定常値に到達す
る。過渡状態におけるスリーブ荷重Fはサージ荷重と称
することができる。このサージ荷重は、一時的に要求荷
重Fを超えてしまい、このような過大なサージ荷重は
運転者にとって不快な異音やショックを発生させる。本
実施形態においては、このサージ荷重の振動周期すなわ
ちスリーブ荷重Fの振動周期TVI が0.15秒であ
る。
【0054】これに対して、図12には、スリーブ34
が静止している状態で、0から連続的に増加して要求荷
重Fに対応する値に到達する駆動信号をスリーブ荷重
Fの振動周期TVIBと等しい時間をかけてシフトアク
チュエータ60に供給した場合に、スリーブ荷重Fと、
入力荷重と、スリーブ34の移動速度とが時間的に変化
する様子がグラフで示されている。このグラフから明ら
かなように、この場合には、入力荷重は、0から要求荷
重Fに、スリーブ荷重Fの振動周期TVIBと等しい
時間をかけて連続的に増加する。この場合には、同図に
示すように、スリーブ荷重Fが、値が変動する過渡状態
を経て要求荷重Fと等しい定常値に到達するが、その
過渡状態におけるスリーブ荷重Fの変動は、図11に示
す場合におけるより軽減されており、サージ荷重の発生
が十分に抑制されている。
【0055】図13には、スリーブ34が運動している
状態で、0から連続的に増加して要求荷重Fに対応す
る値に到達する駆動信号をスリーブ荷重Fの振動周期T
VI の半値と等しい時間をかけてシフトアクチュエー
タ60に供給した場合に、スリーブ荷重Fと、入力荷重
と、スリーブ34の移動速度とが時間的に変化する様子
がグラフで示されている。このグラフから明らかなよう
に、この場合には、入力荷重が、0から要求荷重F
に、スリーブ荷重Fの振動周期TVIBの半値と等し
い時間をかけて連続的に増加する。さらに、この場合に
も、図12に示す場合と同様に、スリーブ荷重Fが、値
が変動する過渡状態を経て要求荷重Fと等しい定常値
に到達するが、その過渡状態におけるスリーブ荷重Fの
変動は、図11に示す場合におけるより軽減されてお
り、サージ荷重の発生が十分に抑制されている。
【0056】それら図11ないし図13から明らかなよ
うに、シフトアクチュエータ60に供給する連続的な駆
動信号の到達時間の長さをスリーブ荷重Fの振動周期T
VI と一致させるのか、それの半値と一致させるのか
ということは、その駆動信号のシフトアクチュエータ6
0への供給開始時期におけるスリーブ34の移動速度で
ある初速Vに依存すると考えることができる。一方、
スリーブ34の移動速度という観点から初期制御と後期
制御とを互いに比較すれば、初期制御はスリーブ34の
ボーク開始時期から開始され、よって、スリーブ34の
移動速度が実質的に0ではない状態から開始されるもの
であるのに対して、後期制御はスリーブ34の移動速度
が実質的に0である状態から開始されてスリーブ34の
同期完了時期に終了されるものである。したがって、初
期制御においてスリーブ34にサージ荷重が発生するこ
とを抑制するためには、駆動信号の到達時間の長さをス
リーブ荷重Fの振動周期TVIBの半値と一致させるこ
とが有効であり、これに対して、後期制御においてスリ
ーブ34にサージ荷重が発生することを抑制するために
は、駆動信号の到達時間の長さをスリーブ荷重Fの振動
周期TVIBと一致させることが有効である。
【0057】このような知見に基づき、この同期制御ル
ーチンにおいては、駆動信号の到達時間の長さが、初期
制御においては、スリーブ荷重Fの振動周期TVIB
半値と実質的に等しい長さに決定される一方、後期制御
においては、その振動周期T VIBと実質的に等しい長
さに決定される。
【0058】さらに、この同期制御ルーチンにおいて
は、初期制御においても後期制御においても、駆動信号
が時間と共に連続的に変化するパターンが、制御開始時
期におけるスリーブ荷重Fである最初荷重Fと、制御
終了時期における要求荷重である要求最終荷重Fとを
滑らかにつなぐように決定される。
【0059】本実施形態においては、駆動信号が時間と
共に連続的に変化するパターンは具体的には、図10に
示すように、入力荷重が最初荷重Fから一定の勾配で
増加して要求最終荷重Fに到達することを実現するも
のである。ただし、駆動信号が時間と共に連続的に変化
するパターンは他のパターンを採用可能である。例え
ば、勾配が0から徐々に増加して最大値となり、その
後、勾配が徐々に減少して要求最終荷重Fに到達する
パターンを採用可能である。
【0060】さらに、この同期制御ルーチンにおいて
は、その決定されたパターンに従い、前記入力荷重が、
最初荷重Fと要求最終荷重Fとの間において逐次実
現すべき複数の要求逐次荷重F (i)が決定される。
それら複数の要求逐次荷重F (i)は例えば、ROM
86に記憶されているn次の補間式を用いることによ
り、決定される。
【0061】さらに、この同期制御ルーチンにおいて
は、初期制御においても後期制御においても、それに対
して要求される要求実行時間TおよびT、すなわ
ち、駆動信号をシフトアクチュエータ60に供給し続け
る時間の長さが前記到達時間と等しい長さに決定され
る。
【0062】各制御の要求実行時間TおよびTは、
図12および図13に示すように、入力荷重が定常値に
到達した後、すなわち、駆動信号の到達時間の経過後に
スリーブ荷重Fが十分に安定するという事実に着目する
ことにより、その到達時間より長い時間に決定すること
が可能である。例えば、スリーブ荷重Fの整定時間と等
しい時間に決定することが可能である。
【0063】ここで、要求実行時間TおよびTを到
達時間と等しい長さに決定する場合と、スリーブ荷重F
の整定時間と等しい時間に決定する場合とを互いに比較
すれば、前者の場合には、各制御の実行時間を短縮可能
となって、トランスミッション14の変速動作を容易に
高速化し得るという利点があり、これに対して、後者の
場合には、各制御におけるスリーブ荷重Fの安定性およ
び制御精度を容易に向上し得、運転者にとって不快な異
音やショックの発生を一層確実に抑制し得るという利点
がある。
【0064】次に、具体的に説明すれば、この同期制御
ルーチンにおいては、まず、図9のS351において、
初期制御の要求実行時間Tの長さがスリーブ荷重Fの
振動周期TVIBの半値と実質的に等しい長さに決定さ
れる。スリーブ荷重Fの振動周期TVIBは、設計上ま
たは実験上評価された標準的な固定値としてROM86
に記憶されている。その後、S352において、経過時
間tが0にリセットされる。続いて、S353におい
て、荷重センサ101からの信号に基づき、初期制御の
開始時期における伝達ロッド70の荷重が実最初荷重F
として取得される。
【0065】その後、S354において、入力荷重の要
求最終値すなわちスリーブ荷重Fの要求最終荷重F
決定される。この要求最終荷重Fは固定値として決定
したり、例えば、初期制御の開始時期における前記相対
回転数、要求実行時間T等に基づく可変値として決定
することができる。
【0066】続いて、S355において、それら実最初
荷重Fと要求最終荷重Fと前記要求実行時間T
なわち前記到達時間とに基づき、入力荷重の逐次要求
値、すなわち、シフトアクチュエータ60が今回、伝達
ロッド70に出力すべき要求逐次荷重F (i)が決定
される。その後、S356において、その決定された今
回の要求逐次荷重F (i)を実現するのに必要な駆動
信号がシフトアクチュエータ60に出力される。
【0067】続いて、S357において、経過時間tの
現在値に増分Δtが加算されて経過時間tが更新され
る。その増分Δtの長さは、例えば、S355およびS
356の実行に必要な時間に基づいて設定される。続い
て、S358において、その更新された経過時間tが要
求実行時間T以上であるか否かが判定される。初期制
御が完了したか否かが判定されるのである。経過時間t
が要求実行時間T以上ではない場合には、判定がNO
となり、S355に戻る。それらS355ないしS35
8の実行が繰り返された結果、経過時間tが要求実行時
間T以上となれば、S358の判定がYESとなり、
以上で、今回の初期制御が終了する。
【0068】その後、上記S351ないしS358に準
じて、S359ないしS366が後期制御のために実行
される。具体的には、S359において、後期制御の要
求実行時間Tの長さがスリーブ荷重Fの振動周期T
VIBと実質的に等しい長さに決定される。その後、S
360において、経過時間tが0にリセットされる。続
いて、S361において、S353と同様にして、実最
初荷重Fが取得される。
【0069】その後、S362において、スリーブ荷重
Fの要求最終荷重Fが決定される。具体的には、例え
ば、要求実行時間Tの経過時に同期が実質的に完全に
終了するのに適当な大きさを有するように要求最終荷重
が決定される。また、本実施形態においては、その
要求最終荷重Fが、初期制御における要求最終荷重F
より大きい値に決定される。このように、一連の同期
制御の初期において後期におけるより要求最終荷重F
が小さく決定されるようになっているのは、初期におい
ては、スリーブ34がシンクロナイザリング46に衝突
するために、運転者にとって不快な異音やショックが発
生する傾向が強く、その傾向にもかかわらずそれら異音
やショックの発生を極力抑制するためである。
【0070】続いて、S363において、S355と同
様にして、シフトアクチュエータ60が今回、伝達ロッ
ド70に出力すべき要求逐次荷重F (i)が決定され
る。その後、S364において、その決定された今回の
要求逐次荷重F (i)を実現するのに必要な駆動信号
がシフトアクチュエータ60に出力される。
【0071】続いて、S365において、S357と同
様に、経過時間tの現在値に増分Δtが加算されて経過
時間tが更新される。その後、S366において、その
更新された経過時間tが要求実行時間T以上であるか
否かが判定される。後期制御が完了したか否かが判定さ
れるのである。経過時間tが要求実行時間T以上では
ない場合には、判定がNOとなり、S363に戻る。そ
れらS363ないしS366の実行が繰り返された結
果、経過時間tが要求実行時間T以上となれば、S3
66の判定がYESとなり、以上で、今回の後期制御が
終了する。
【0072】その後、S309において、インプット回
転数センサ102とアウトプット回転数センサ104と
からの出力信号に基づき、スリーブ34と、目標変速段
に対応する遊動ギヤとの相対回転数Nが0に近いしき
い値Nrthより小さいか否かが判定される。今回の同
期制御が継続させることが不要となったか否かが判定さ
れるのである。相対回転数Nがしきい値Nrthより
小さくはない場合には、判定がNOとなり、今回の同期
制御を継続させるため、シフトアクチュエータ60への
駆動信号が、図9のS362において決定された要求最
終荷重Fを実現するための値に維持される。やがて相
対回転数Nがしきい値Nrthより小さくなれば、図
7のS309の判定がYESとなり、S310に移行す
る。
【0073】このS309においては、スリーブ34が
現在、押し分け状態にあると判定される。スリーブ34
と、目標変速段を実現するギヤとの同期が完了した状態
において、スリーブ34のクラッチ38の歯が、シンク
ロナイザリング46の歯と、目標変速段を実現するギヤ
のクラッチ48の歯とを押し分けながら前進する状態に
あると判定されるのである。続いて、S311におい
て、スリーブ34に作用させることが要求される要求荷
重Fが、スリーブ34の押し分けに適した大きさを有
するように決定される。
【0074】その後、S312において、S303にお
いて決定された作動方向にスリーブ34を移動させると
ともに、S311において決定された要求荷重Fを実
現するのに必要な駆動信号がシフトアクチュエータ60
に出力される。続いて、S313において、セット状態
では今回の変速制御が完了したことを示す一方、リセッ
ト状態では完了していないことを示す変速完了フラグが
セットされる。この変速完了フラグもRAM88に設け
られていて、コンピュータ92の電源投入に伴ってリセ
ットされる。以上で、このシフトアクチュエータ制御プ
ログラムの一回の実行が終了する。
【0075】図8のクラッチアクチュエータ制御プログ
ラムも、以上説明したプログラムと同様に、繰返し実行
される。各回の実行時には、まず、S401において、
変速要求フラグがセットされているか否かが判定され
る。セットされていない場合には、判定がNOとなり、
直ちにこのプログラムの一回の実行が終了する。
【0076】これに対して、変速要求フラグがセットさ
れている場合には、S401の判定がYESとなり、S
402に移行する。このステップにおいては、クラッチ
12が接続状態から切断状態に移行するために必要な駆
動信号がクラッチアクチュエータ80に出力される。そ
の後、S403において、変速完了フラグがセットされ
るのが待たれる。セットされたならば、S404におい
て、クラッチ12が切断状態から接続状態に移行するた
めに必要な駆動信号がクラッチアクチュエータ80に出
力される。続いて、S405において、変速要求フラグ
と変速完了フラグとがリセットされる。以上で、このク
ラッチアクチュエータ制御プログラムの一回の実行が終
了する。
【0077】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、シフトアクチュエータ60が請求項1に
おける「アクチュエータ」の一例を構成し、変速ECU
82が同請求項における「制御装置」の一例を構成して
いるのである。さらに、変速ECU82のうち図9の同
期制御ルーチンを実行する部分が、請求項2における
「パターン変化手段」の一例と、請求項3における「パ
ターン変化手段」の一例と、請求項4における「パター
ン変化手段」の一例と、請求項7における「パターン変
化手段」の一例とを構成しているのである。
【0078】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
ただし、本実施形態は、第1実施形態と図9のS351
およびS359が異なるのみで、他の要素は共通するた
め、異なる要素のみを説明し、共通する要素について
は、第1実施形態の説明を代用することにより、説明を
省略する。
【0079】図14には、本実施形態である変速装置の
コンピュータ92のROM86に記憶されている同期制
御ルーチンのうち図9のS351およびS359に対応
する部分が要求実行時間決定ルーチンとしてフローチャ
ートで概念的に表されている。
【0080】まず、概略的に説明すれば、この要求実行
時間決定ルーチンにおいては、スリーブ荷重Fの振動周
期TVIBが実測されるとともに、シフトアクチュエー
タ60に供給されるべき駆動信号の到達時間の長さが、
初期制御においては、スリーブ荷重Fの振動周期T
VIBの実測値の半値と実質的に等しい長さに決定され
る一方、後期制御においては、その振動周期TVIB
実測値と実質的に等しい長さに決定される。
【0081】さらに、この要求実行時間決定ルーチンに
おいては、初期制御においても後期制御においても、上
記決定された到達時間の長さと等しくなるように要求実
行時間Tの長さが決定される。
【0082】次に、具体的に説明すれば、この要求実行
時間決定ルーチンにおいては、まず、S501におい
て、荷重センサ100の出力信号に基づき、スリーブ荷
重Fの振動周期TVIBが取得される。
【0083】具体的には、一回の車両走行における初回
の同期制御において、連続的な信号ではなくステップ状
信号がシフトアクチュエータ60に供給されるととも
に、荷重センサ100の出力信号に基づき、そのステッ
プ状信号に応答するスリーブ荷重Fが上ピーク値を示す
時期と下ピーク値を示す時期とが検出される。図15に
は、スリーブ荷重Fにおける上ピーク値と下ピーク値と
が示されている。スリーブ荷重Fがそれら上ピーク値と
下ピーク値とをそれぞれ示す2つの時期の間隔は、同図
に示すように、スリーブ荷重Fの振動周期TVIBの半
値と一致すると考えることができる。そこで、本実施形
態においては、それら2つの時期の間隔が実測されると
ともに、その実測された間隔を2倍したものが、スリー
ブ荷重Fの振動周期TVIBとして実測される。その実
測された振動周期TVIBはRAM88に記憶される。
このように、一回の車両走行における初回の同期制御に
おいては、振動周期TVIBが実測によって取得される
のである。これに対して、同じ回の車両走行における2
回目以後の同期制御においては、振動周期TVIBがそ
のRAM88から読み出されることによって取得され
る。
【0084】次に、図14のS502において、初期制
御の要求実行時間Tが、上記取得された振動周期T
VIBの半値と等しい長さに決定される。その後、S5
03において、後期制御の要求実行時間Tが、その振
動周期TVIBと等しい長さに決定される。以上で、こ
の要求実行時間決定ルーチンの一回の実行が終了する。
【0085】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、シフトアクチュエータ60が請求項1に
おける「アクチュエータ」の一例を構成し、変速ECU
82が同請求項における「制御装置」の一例とを構成し
ているのである。さらに、変速ECU82のうち図14
の要求実行時間決定ルーチンを実行する部分が、請求項
2における「パターン変化手段」の一例と、請求項3に
おける「パターン変化手段」の一例と、請求項4におけ
る「パターン変化手段」の一例と、請求項7における
「パターン変化手段」の一例とを構成しているのであ
る。さらに、荷重センサ100が請求項5における「振
動周期関連量センサ」の一例を構成し、変速ECU82
のうち図14のS501を実行する部分が同請求項にお
ける「振動周期取得手段」の一例を構成し、S502お
よびS503を実行する部分が同請求項における「パタ
ーン変化手段」の一例を構成しているのである。
【0086】以上、本発明の実施形態のいくつかを図面
に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前
記[課題を解決するための手段および発明の効果]の欄
に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種
々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるシンクロメッシュ
式トランスミッション14のための変速装置のハードウ
エア構成を概念的に示す系統図である。
【図2】図1に示す変速装置が使用される同期装置30
を示す正面断面図である。
【図3】図1に示す変速装置における伝達機構66を示
す斜視図である。
【図4】図1における変速ECU82の構成を概念的に
示すブロック図である。
【図5】図4におけるメインプログラムを概念的に表す
フローチャートである。
【図6】図4におけるセレクトアクチュエータ制御プロ
グラムを概念的に表すフローチャートである。
【図7】図4におけるシフトアクチュエータ制御プログ
ラムを概念的に表すフローチャートである。
【図8】図4におけるクラッチアクチュエータ制御プロ
グラムを概念的に表すフローチャートである。
【図9】図7におけるS308の詳細を同期制御ルーチ
ンとして概念的に表すフローチャートである。
【図10】図9における駆動信号の時間的変化パターン
を、シフトアクチュエータ60から伝達ロッド70への
入力荷重およびスリーブ34の荷重と共に示すグラフで
ある。
【図11】図9の同期制御ルーチンの内容を説明するた
めのグラフである。
【図12】図9の同期制御ルーチンの内容を説明するた
めの別のグラフである。
【図13】図9の同期制御ルーチンの内容を説明するた
めのさらに別のグラフである。
【図14】本発明の第2実施形態であるシンクロメッシ
ュ式トランスミッション14のための変速装置における
変速ECU82のコンピュータ92により実行される要
求実行時間決定ルーチンを概念的に表すフローチャート
である。
【図15】図14の要求実行時間決定ルーチンの内容を
説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 エンジン 14 トランスミッション 26 アウトプットシャフト 30 同期装置 34 スリーブ 46 シンクロナイザリング 60 シフトアクチュエータ 82 変速ECU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 剛枝 愛知県西尾市小島町城山1番地 アイシ ン・エーアイ株式会社内 (72)発明者 調子 竜二 愛知県西尾市小島町城山1番地 アイシ ン・エーアイ株式会社内 (72)発明者 市川 義裕 愛知県刈谷市昭和町2丁目3番地 アイシ ン・エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3J067 AA04 AA16 AA21 AB11 AB23 AC03 BA52 BB02 BB11 CA07 CA08 CA23 CA32 DB02 DB32 DB34 EA06 FB02 FB42 FB51 FB62 GA01 3J552 MA04 MA13 NA01 NB01 PA54 PA61 PA70 QC07 RA12 SA24 SA27 SA30 SB31 UA03 VA32Z VA37Z VA76W VA77W

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両において動力源の回転を駆動車輪に
    伝達するシンクロメッシュ式トランスミッションであっ
    て、各ギヤ対が常時噛み合わされるとともにギヤ比が互
    いに異なる複数のギヤ対のいずれかを有効ギヤ対として
    選択するために同期装置を備えており、かつ、その同期
    装置が、(a)前記ギヤ対の一方が遊動ギヤとして相対
    回転可能に装着されたシャフトに対して相対回転不能か
    つ軸方向に相対移動可能なスリーブと、前記遊動ギヤに
    対して相対回転可能かつ軸方向に相対移動可能なシンク
    ロナイザリングとを備え、かつ、(b)作動状態では、
    前記スリーブを軸方向に移動させてそのスリーブを前記
    シンクロナイザリングに当接させ、それにより、そのシ
    ンクロナイザリングを、前記遊動ギヤに対して相対回転
    不能な摩擦面に押し付けてその遊動ギヤと前記スリーブ
    との同期を行うとともに、その同期が完了するまで、前
    記スリーブに対して相対回転不能なクラッチが前記遊動
    ギヤに対して相対回転不能なクラッチに噛み合うことを
    邪魔するボークを行うものであるトランスミッションと
    共に使用され、そのトランスミッションの変速比を変化
    させる変速装置であって、 外部からの信号に応じて電気的に制御されることによ
    り、前記スリーブを前記軸方向に移動させるために荷重
    を発生させるアクチュエータと、 そのアクチュエータによる発生荷重を前記スリーブに伝
    達する伝達機構と、 前記車両の運転者の意思とその車両の状態と前記トラン
    スミッションの状態との少なくとも一つに基づいてその
    トランスミッションの変速比を変化させるために前記ア
    クチュエータを制御する制御装置であって、前記スリー
    ブに作用するスリーブ荷重の実際値をそれの現在値とは
    異なる要求値に変化させることが必要である場合に、時
    間と共に連続的に変化する駆動信号を前記アクチュエー
    タに供給するものとを含むシンクロメッシュ式トランス
    ミッションのための変速装置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置が、前記駆動信号が時間と
    共に連続的に変化するパターンを、その駆動信号の前記
    アクチュエータへの供給開始時期における前記スリーブ
    またはそれと一緒に移動させられる部材の速度である初
    速と、ステップ状信号を前記アクチュエータに供給した
    場合にそれに応答して前記スリーブ荷重が振動する際の
    振動周期との少なくとも一方に基づいて変化させるパタ
    ーン変化手段を含む請求項1に記載のシンクロメッシュ
    式トランスミッションのための変速装置。
  3. 【請求項3】 前記パターン変化手段が、前記駆動信号
    の前記アクチュエータへの供給開始時期からその駆動信
    号の値が前記要求値に対応する値に到達する時期までの
    到達時間の長さを、前記初速と前記振動周期との少なく
    とも一方に基づいて変化させるものである請求項2に記
    載のシンクロメッシュ式トランスミッションのための変
    速装置。
  4. 【請求項4】 前記パターン変化手段が、前記到達時間
    の長さを、前記初速が実質的に0である場合には、前記
    振動周期と実質的に等しい長さに決定する一方、前記初
    速が実質的に0ではない場合には、前記振動周期の半値
    と実質的に等しい長さに決定するものである請求項3に
    記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのための
    変速装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記スリーブ荷重の振動周期に
    応じて変化する物理量を検出する振動周期関連量センサ
    を含み、前記制御装置が、その振動周期関連量センサの
    出力信号に基づいて前記振動周期を取得する振動周期取
    得手段を含み、前記パターン変化手段が、その振動周期
    取得手段により取得された振動周期に基づいて前記パタ
    ーンを変化させるものである請求項2ないし4のいずれ
    かに記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのた
    めの変速装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記スリーブまたはそれと一緒
    に移動させられる部材の速度に関連する物理量を検出す
    る速度関連量センサを含み、前記制御装置が、その速度
    関連量センサの出力信号に基づいて前記初速を取得する
    初速取得手段を含み、前記パターン変化手段が、その初
    速取得手段により取得された初速に基づいて前記パター
    ンを変化させるものである請求項2ないし5のいずれか
    に記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのため
    の変速装置。
  7. 【請求項7】 前記制御装置が、前記アクチュエータの
    制御を、前記ボークが実質的に開始するボーク開始時期
    から前記同期が実質的に完了する同期完了時期までの
    間、前記ボーク開始時期から開始する初期制御と、前記
    同期完了時期に終了する後期制御とを含むように行うも
    のであり、かつ、前記パターン変化手段が、前記駆動信
    号の前記アクチュエータへの供給開始時期からその駆動
    信号の値が前記要求値に対応する値に到達する時期まで
    の到達時間の長さを、前記初期制御においては、前記振
    動周期の半値と実質的に等しい長さに決定する一方、前
    記後期制御においては、前記振動周期と実質的に等しい
    長さに決定するものである請求項2ないし5のいずれか
    に記載のシンクロメッシュ式トランスミッションのため
    の変速装置。
  8. 【請求項8】 前記制御装置が、前記ボークの開始時期
    と前記同期の完了時期との期間中に前記駆動信号を前記
    アクチュエータに供給するものである請求項1ないし7
    のいずれかに記載のシンクロメッシュ式トランスミッシ
    ョンのための変速装置。
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