JP2002046170A - 配向高分子フィルム - Google Patents

配向高分子フィルム

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JP2002046170A
JP2002046170A JP2000235624A JP2000235624A JP2002046170A JP 2002046170 A JP2002046170 A JP 2002046170A JP 2000235624 A JP2000235624 A JP 2000235624A JP 2000235624 A JP2000235624 A JP 2000235624A JP 2002046170 A JP2002046170 A JP 2002046170A
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JP
Japan
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polymer film
oriented polymer
film
stretching
thermal diffusivity
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JP2000235624A
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English (en)
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Iwao Okazaki
巌 岡崎
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性に特異的な異方性をもたせた配向高
分子フィルムを提供する。 【解決手段】 フィルム平面内における長手方向または
それと直交する幅方向の屈折率の大きい方をn1、小さ
い方をn2、n1に平行な方向の熱拡散率をt1(cm
2/s)、n2に平行な方向の熱拡散率をt2(cm2
s)とするとき、(t1/t2)/(N1/N2)の値
が2以上であることを特徴とする配向高分子フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配向高分子フィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】配向高分子フィルムとしては、例えば特
開平2−77431号公報等に記載されているものが知
られているが、これまで配向高分子フィルムの熱伝導性
の異方性に注目したものは見当たらない。
【0003】本発明者は、配向高分子フィルムの屈折率
の異方性と、熱拡散率の異方性について鋭意検討した結
果、特異的に熱伝導性に異方性をもたせたフィルムの作
製に成功し、本発明に至った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の課
題は、フィルム長手方向あるいはそれと直交する方向に
特異的に熱伝導性が高い配向高分子フィルムを提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る配向高分子フィルムは、フィルム平面
内における長手方向またはそれと直交する幅方向の屈折
率の大きい方をn1、小さい方をn2、n1に平行な方
向の熱拡散率をt1(cm2/s)、n2に平行な方向
の熱拡散率をt2(cm2/s)とするとき、(t1/
t2)/(N1/N2)の値が2以上であることを特徴
とするものからなる。
【0006】すなわち、本発明に係る配向高分子フィル
ムは、熱拡散率に特異的な異方性をもたせ、フィルム長
手方向あるいはそれと直交する方向に特異的に高い熱伝
導性を付与したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の配向高分子フィルムは、
少なくとも一軸に配向した高分子フィルムであることが
好ましい。また配向に異方性を有する二軸配向高分子フ
ィルムであってもよい。
【0008】本発明の配向高分子フィルムを構成する高
分子としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等、特に限定
されないが、配向のし易さから、熱可塑性樹脂が好まし
い。
【0009】熱可塑性樹脂としては特に限定されない
が、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン等が好
ましく例示される。なかでも配向性の点からポリエステ
ルが好ましく、ポリエステルとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジ
カルボキシレート)、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リプロピレンテレフタレート等が好ましい。なお、本発
明の目的を阻害しない範囲内で、他のポリマを混合して
もよいし、共重合ポリマを用いてもよい。また、本発明
の目的を阻害しない範囲内で酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤などの添加剤が通常添加される程度添加され
ていてもよい。
【0010】本発明の配向高分子フィルムにおいて、フ
ィルム平面内の長手方向またはそれと直交する幅方向の
屈折率のそれぞれ大きい方をn1、小さい方をn2、n
1に平行な方向の熱拡散率をt1(cm2/s)、n2
に平行な方向の熱拡散率をt2(cm2/s)としたと
き、値(t1/t2)/(n1/n2)が2以上とさ
れ、好ましくは2.2以上、さらに好ましくは2.5以
上とされる。これによって配向方向に、つまりn1方向
に、特に熱伝導性が高い配向高分子フィルムを提供する
ことができる。
【0011】本発明における屈折率n1の好ましい範囲
は、特に限定されないが1.60以上、さらに好ましく
は1.65以上、特に好ましくは1.70以上の場合
に、熱伝導の異方性が特に顕著になるので好ましい。
【0012】本発明における屈折率、熱拡散率は、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムの場合、 1.60≦n1 n2<1.60 0.0025≦t1 t2<0.0025 の範囲が特に好ましい。
【0013】本発明の配向高分子フィルムには粒子を含
有していてもよい。その場合の平均粒径は特に限定され
ないが、0.01〜3μmの範囲が好ましい。該粒子粒
径の相対標準偏差は、特に限定されないが、好ましくは
0.5以下が好ましい。かかる粒子としては、特に限定
されないが、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ア
ルミナ、シリカ、リン酸カルシウム、酸化チタン、有機
粒子等から選ばれる粒子が好ましく例示される。これら
の粒子を複数併用してもよい。
【0014】本発明の配向高分子フィルムの縦方向ヤン
グ率、横方向ヤング率は、特に限定されないが、少なく
とも一方向が300kg/mm2 以上であることが好ま
しい。
【0015】本発明の配向高分子フィルムは、熱転写リ
ボン用、包装用、磁気記録媒体用、プリペイドカード等
のカード用等、用途は特に限定されないが、特に熱伝導
性が要求されるフィルムとして、特に熱伝導性の異方性
が要求される用途に、好ましく用いることができる。
【0016】次に本発明の配向高分子フィルムの好まし
い製造方法を、ポリエステルを例として説明するが、こ
れに限定されるものではない。まず、本発明フィルムを
構成するポリエステルの製造方法としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレートの場合、テレフタル酸または
テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールからエステ
ル交換反応、重縮合反応を行い重合する方法を用いるこ
とができる。
【0017】ポリエステルに粒子を含有する場合は、ポ
リエステルを重合する際のジオール成分に粒子スラリー
を用いる方法、または、粒子の水スラリーをベント式2
軸混練押出機を用いて重合したポリエステルと混合し練
り込む方法等が好ましく例示される。また、粒子の含有
量を調節する方法としては、上記方法で高濃度マスター
を作っておき、それを製膜時に粒子を実質的に含有しな
いポリマで希釈して調節する方法が有効である。
【0018】次に、ポリエステルペレットを乾燥したの
ち、溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシート
状に押し出し、キャストドラム上で冷却固化させて未延
伸フィルムを作る。
【0019】次にこの未延伸フィルムを延伸し、配向さ
せる。延伸方法としては、縦一軸延伸、横一軸延伸、逐
次縦横二軸延伸、逐次横縦二軸延伸、同時二軸延伸、さ
らに、二軸延伸した場合にさらに再縦延伸、再横延伸す
る方法が例示されるが、特に本発明の範囲を満足するた
めに、配向に異方性を持たせる方法として、縦一軸延
伸、横一軸延伸、または、逐次二軸延伸+再縦延伸また
は再横延伸、同時二軸延伸+再縦延伸または再横延伸し
て、一方向の屈折率を1.60以上、好ましくは1.6
5以上とするのが好ましい。その場合の延伸条件として
は、例えば、縦一軸延伸の場合は、延伸温度80〜15
0℃、延伸倍率3〜6倍、延伸速度5,000〜50,0
00%/分の範囲で行なう方法が好ましく例示される。
幅方向の延伸方法としてはテンターを用いる方法が好ま
しく、延伸温度80〜150℃、延伸倍率は3〜6倍、
延伸速度1,000〜20,000%/分の範囲で行なう
のが好ましい。
【0020】次にこの配向フィルムを熱処理する。この
場合の熱処理温度は180〜240℃、特に180〜2
30℃、処理時間は0.5〜60秒の範囲が好適であ
る。
【0021】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次のとおりである。 (1)屈折率 ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッベ屈
折率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレ
ンを用い、25℃、65%RHにて測定した。また、レ
ーザー型屈折率計を用いて屈折率を測定してもよい。
【0022】(2)熱拡散率 基準距離(10cm)離れた点での熱拡散率を測定し
た。
【0023】(3)粒子の平均粒径 フィルムからポリマをプラズマ灰化処理法で除去し、粒
子を露出させる。処理条件はポリマは灰化されるが粒子
は極力ダメージを受けない条件を選択する。その粒子を
走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子画像をイメ
ージアナライザーで処理する。SEMの倍率はおよそ2
000〜10000倍、また1回の測定での視野は一辺
がおよそ10〜50μmから適宜選択する。観察箇所を
変えて粒子数5000個以上で、粒径との体積分率から
体積平均径dを得る。粒子が有機粒子等で、プラズマ低
温灰化処理法で大幅にダメージを受ける場合には、以下
の方法を用いてもよい。フィルム断面を透過型電子顕微
鏡(TEM)を用い、3000〜100000倍で観察
する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場所を変
えて500視野以上測定し、体積平均径dを求める。粒
子粒径の相対標準偏差は、粒径分布の標準偏差を平均粒
径で割った値と定義する。
【0024】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。 実施例1 テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールからエステ
ル交換反応、重縮合反応を行いポリエチレンテレフタレ
ート(PET)を重合した。また、0.3μm径ケイ酸
アルミニウム粒子のエチレングリコールスラリーを用い
て該粒子1重量%含有PETを同様に重合した。
【0025】PETペレットを180℃で8時間減圧乾
燥(3Torr)した後、0.3μm径ケイ酸アルミニウム
粒子0.1重量%含有PETポリマ(1重量%粒子含有
ポリマを無粒子ポリマで希釈したもの)を押出機に供給
して280℃で溶融し、高精度瀘過した後、静電印加キ
ャスト法を用いて表面温度25℃のキャストドラムに巻
きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。
【0026】この未延伸フィルムをテンターを用いて9
0℃で幅方向に3.6倍延伸した。このフィルムを定長
下で130℃にて3秒間熱処理し、厚さ36μmの一軸
配向フィルムを得た。このフィルムの長手方向屈折率は
1.5834、その方向の熱拡散率は0.0015cm
2/s、幅方向屈折率は1.6715、その方向の熱拡
散率は0.0042cm2/sであり、幅方向の熱伝導
が特異的に大きいものであった。
【0027】比較例1 実施例1と同様にして、未延伸フィルムを得た後、その
未延伸フィルムをテンターを用いて90℃で幅方向に
1.6倍延伸した。このフィルムを定長下で130℃に
て3秒間熱処理し、厚さ36μmの一軸配向フィルムを
得た。このフィルムの長手方向屈折率は1.5725、
その方向の熱拡散率は0.0021cm2/s、幅方向
屈折率は1.5920、その方向の熱拡散率は0.00
24cm2/sであり、屈折率の差以上に熱伝導に特異
性はなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明の配向高分子フィルムによれば、
屈折率の異方性の割に、熱拡散率が特異的に異方性を有
するようにしたので、特に熱伝導の異方性が要求される
用途に有益なフィルムを提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム平面内における長手方向または
    それと直交する幅方向の屈折率の大きい方をn1、小さ
    い方をn2、n1に平行な方向の熱拡散率をt1(cm
    2/s)、n2に平行な方向の熱拡散率をt2(cm2
    s)とするとき、(t1/t2)/(N1/N2)の値
    が2以上であることを特徴とする配向高分子フィルム。
  2. 【請求項2】 一軸配向高分子フィルムである請求項1
    記載の配向高分子フィルム。
  3. 【請求項3】 二軸配向高分子フィルムである請求項1
    記載の配向高分子フィルム。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂からなる請求項1〜3のい
    ずれかに記載の配向高分子フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルからなる請求項4に記載の
    配向高分子フィルム。
  6. 【請求項6】 1.60≦n1、n2<1.60、0.
    0025≦t1、t2<0.0025 であるポリエチレンテレフタレートを主体とする請求項
    1記載の配向高分子フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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