JP2002045777A - 粉体層積層体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents

粉体層積層体の製造方法及びその製造装置

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JP2002045777A JP2000237438A JP2000237438A JP2002045777A JP 2002045777 A JP2002045777 A JP 2002045777A JP 2000237438 A JP2000237438 A JP 2000237438A JP 2000237438 A JP2000237438 A JP 2000237438A JP 2002045777 A JP2002045777 A JP 2002045777A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、微粒子粉体を用いた場合でも、基
体上に設けた粘着層表面に、粉体の均一な粉体層を、高
い生産性で形成する方法を提供するものである。 【解決手段】 基体上の粘着層表面に、粉体層を形成し
た粉体層積層体の製造方法であって、基体上に粘着層を
設ける第1工程と、前記基体上の粘着層に、転写ロール
表面に付着せしめた粉体、または磁気ブラシ上に付着せ
しめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成させる第2
工程とを具備する粉体層積層体の製造方法及びその製造
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体上の粘着層表
面に、粉体層を形成した粉体層積層体の製造方法及びそ
の製造装置に関し、特にLCD、EL、FED等のディ
スプレイに平面レンズとして好適に用いられる粉体層積
層体の製造方法及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体層積層体の製造方法において、基体
に粉体を付着させる従来の方法としては、(1)荷電を
与えた粉体をエアースプレーにより基体に付着させる静
電スプレー法、(2)荷電されたエアーにより流動化状
態にされた粉体塗料中に基体を浸漬し、静電的に粉体を
付着させる静電流動浸漬法、(3)電荷を持つ粉体を液
体に分散させ、基体に電圧を印加して粉体を基体に担持
させる電着法が一般的である。更に、(4)予め基体の
表面に未硬化状態の樹脂からなる粘着層を形成してお
き、この粘着層に振動等の外力を用いて皮膜形成媒体の
表面に付着している粉体塗料を粘着層に埋め込ませる方
法が特開平5−302176号公報に示されている。ま
た(5)基体上に粘着層を形成した後、その粘着層上に
粉体を供給し、スキージングして表面を均一にした後、
プレス機や加圧ロール等で粉体を粘着層に埋め込む方法
が特開平9−318801号公報や特開平11−950
04号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)〜(3)の皮膜形成方法は、基体上に粉体を多量
に付着させるための方法であり、塗装原理的に見ても面
方向に均一にかつ高密度に粉体が充填された単層の粉体
層を形成出来るものではない。一方(4)の塗装方法で
は、未硬化状態の液状樹脂からなる粘着層に粉体が付着
し埋め込まれる際に、粘着層の液状樹脂が表面に押し出
され、更に粉体を付着させることになる。これは最終的
に液状樹脂のしみ出しが止まるまで繰り返されるためど
うしても複層皮膜となってしまう。またこの方法では皮
膜形成媒体と基体との両方を容器中で同時に振動または
攪拌させるものであるため、長尺のフィルムのように大
面積で可撓性の高い基体への適用は困難であって、装置
自体が大きくなり、粉体が飛散するため装置を汚染する
という問題を有していた。
【0004】また(5)の塗装方法は、フィルム状基体
には適しているが、面内で粉体の充填密度が密な部分と
粗な部分を生じたり、流れ方向に粉体が並んだり、また
筋状の傷が発生し易い等の問題があった。またこの方法
では、プレス機や加圧ロールからフィルムにかける圧力
の微妙なばらつきから、フィルム全面にわたって粉体を
粘着層中に均一な深さに埋め込むことも困難であった。
更にこの圧力むらに関しては、大きな圧力がかかった場
所ではしみ出した粘着剤に更に粉体が付着して粉体層が
複層になったり、圧力が小さかった部分では埋め込みが
不十分なため、次工程で余剰な粉体を除去する際に粉体
の脱離による欠陥を生じ易いといった問題があった。こ
のような現象は、大きな面積の基体を処理する場合や、
平均粒子径が15μm以下の微粒子粉体を用いる場合に
顕著に見られた。特に、平均粒子径15μm以下の粉体
では、比表面積が大きくなることにより、摩擦帯電によ
る静電気力やファンデルワールス力等の影響を大きく受
け、粉体の流動性が著しく低下するため、粘着層表面に
均一かつ高密度に粉体を付着させることが困難であっ
た。また流動性に問題がなかったとしても、このような
微粒子粉体では、加圧ロールの圧力が分散し、個々の粉
体へ加わる圧力が低下するため、既に粘着層上に付着し
ている粉体と粉体との間隙に他の粉体を均一な深さにま
で埋め込ませることは困難であった。
【0005】このように従来技術では、フィルム状基体
の表面に均一な粉体単層を形成することは困難であっ
た。従って、本発明では、平均粒子径が15μm以下の
微粒子粉体を用いた場合でも、フィルム状基体に設けた
粘着層表面に、粉体の均一な単層皮膜を、高い生産性で
形成する方法を提供するものである。なお本発明におけ
る「粉体単層」とは、面内で粉体が厚さ方向に重なり合
うことなく、お互いに接触する程度に密にかつほぼ同じ
高さで敷き詰められているような状態を指すものであ
る。この用途としては、美観付与と共に表面の耐久性や
強度を向上させるための一般的な塗膜の他、研磨用途、
滑り止めあるいは滑り性向上、光反射あるいは光反射防
止、電気絶縁性あるいは導電性、光を集光および拡散す
る平面レンズや透過型スクリーン等が挙げられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上の粘着
層表面に、粉体層を形成した粉体層積層体の製造方法で
あって、基体上に粘着層を設ける第1工程と、前記基体
上の粘着層に、転写ロール表面に付着せしめた粉体、ま
たは磁気ブラシ上に付着せしめた粉体を接触・転写させ
て粉体層を形成させる第2工程とを具備することを特徴
とする粉体層積層体の製造方法である。また、本発明
は、粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための転写
ロールと、粉体の所定量を転写ロールに供給する仕組み
と、転写ロールに付着した粉体を粘着層を設けた基体に
接触・転写するための支持部材とを具備することを特徴
とする粉体層積層体の製造装置である。また、本発明
は、粉体を入れる容器と、粉体を付着させるための磁気
ブラシと、粉体の所定量を磁気ブラシに供給する仕組み
と、磁気ブラシに付着した粉体を粘着層を設けた基体に
接触・転写するための支持部材とを具備することを特徴
とする粉体層積層体の製造装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の粉体層積層体としては、
例えば図1のa)及びb)に示すようにフィルム状基体
1上に粘着層2を有し、その粘着層2の表面から一部が
突出する状態で単層に埋め込まれた多数の粉体3からな
る粉体単層4を形成したものが挙げることができる。な
お、図1のa)は粉体層積層体の断面図であり、b)は
粉体単層面からみた粉体層積層体の斜視図である。ま
た、本発明の粉体層積層体の基体としては、上記フィル
ム状基体に限らず材質、形状を問わない。また、粘着層
表面に形成される粉体層は粉体が複層形成することもで
きる。
【0008】以下本発明の粉体層積層体の製造方法を構
成する第1工程と第2工程について順に詳細に説明す
る。 「第1工程」本発明における基体としては、特に形状や
材質について限定されないが、平板又はシート状の金
属、ガラス、セラミックス、プラスチック、木材、紙、
不織布等が使用できる。特に長尺のフィルム状基体は効
率良く粉体層を形成できるために好ましい。このような
フィルム状基体の材質としては、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボ
ネート(PC)、ポリアリレート、ポリイミド(P
I)、芳香族ポリアミド、ポリスルホン(PS)、ポリ
エーテルスルホン(PES)、セロファン、ポリエチレ
ン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアル
コール(PVA)等からなる各種樹脂類が挙げられる。
また紙や不織布、金属のフォイル等も使用可能である。
これらは単独または混合、更には積層したものを用いる
ことが出来る。またフィルム状基体としては、その用途
により透明なものでも不透明なものでも使用可能であ
り、その厚さは、生産性を考慮すると1μm〜5mmの
範囲のものを使用することが出来る。なおこれらのフィ
ルム状基体は、そのまま粘着層を設けてもよいし、フィ
ルム状基体と粘着層との間や粘着層を設けたフィルム状
基体の裏面に他の層を設けて使用することもできる。
【0009】本発明では、基体上に粘着性を有する粘着
層を設けるが、ここで粘着性とは、後述する粉体を常温
で付着せしめるだけの粘着性を有することを意味するも
のであり、基体および粉体の両者との結着力に優れてい
るものであればいずれの材料も使用可能である。このよ
うな粘着層の材料として具体的には、ポリエステル系、
エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系、ゴム系、
アクリル系樹脂等の樹脂製粘着剤を挙げることが出来
る。これらは単独もしくは2種類以上を混合して使用し
ても良い。特にアクリル系粘着剤は、耐水性、耐熱性、
耐光性等に優れ、粘着力、透明性が良く、更に光学用途
等に用いる場合には屈折率をそれに適合するように調整
し易いので好ましい。アクリル系粘着剤としては、アク
リル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステ
ル、アクリルアミド、アクリルニトリル等のアクリルモ
ノマーの単独重合体、もしくはこれらの共重合体、更に
前記アクリルモノマーの少なくとも1種と、酢酸ビニ
ル、無水マレイン酸、スチレン等の芳香族ビニルモノマ
ーとの共重合体を挙げることが出来る。特に粘着性を発
現するエチレンアクリレート、ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等の主モノマー、凝集力
成分となる酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルア
ミド、スチレン、メタクリレート、メチルアクリレート
等のモノマー、更に粘着力向上や、架橋剤との反応性を
有するメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロ
キシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメ
チルアミノメチルメタクリレート、アクリルアミド、メ
チロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、
無水マレイン酸等の官能基含有モノマーからなる共重合
体で、Tg(ガラス転移点)が−55〜−15℃の範囲
にあるものが好ましい。またこのアクリル系粘着剤の重
量平均分子量としては25万以上あるものが好ましい。
【0010】Tgが−55℃より低い粘着剤や、重量平
均分子量が25万未満の粘着剤では柔らかすぎるため、
一度付着した粉体が後述する第2工程における転写ロー
ル、磁気ブラシやメデイアの衝撃力により剥がされ、粉
体抜けが生じて均一な粉体単層を形成できなくなるおそ
れがある。また一度剥がされた粉体には粘着剤が付着し
ており、その粉体が粉体層上に再付着してしまうことも
ある。更に、柔らかすぎる粘着層では、転写ロール、磁
気ブラシやメデイアの衝撃により、粉体が粘着層表面で
回転して粘着剤が付着した粉体の部位が粉体層の表面に
現れたり、粘着剤が転写ロール、磁気ブラシやメデイア
の衝撃力や毛細管現象により粉体の隙間からしみ出した
りして、そこに新たに他の粉体が付着して複層になり易
いので好ましくない。一方Tgが−15℃より高い粘着
剤では粘着性が不足して、粉体との接触によっても粉体
が転写出来されなかったり、転写ロール、磁気ブラシや
メデイアの衝撃力をもってしても粉体を粘着層に固着出
来なかったり、余剰粉体を除去する工程等で粉体の脱離
が発生し易いので好ましくない。粘着層の粘着力(JI
S Z 0237:1980)としては、100g/2
5mm以上であることが好ましく、これより粘着力が低
いと粉体の脱離を生じ易く好ましくない。
【0011】また、粘着剤には、硬化剤として、例えば
金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の架
橋剤を必要に応じて1種あるいは2種以上混合して用い
ることができる。更に粘着剤中には、光重合性モノマ
ー、オリゴマー、ポリマー及び光重合開始剤を加えた光
硬化性の粘着剤を用いても良い。また粘着剤にはカップ
リング剤、表面張力調製剤、着色顔料、染料、ワック
ス、増粘剤、酸化防止剤、防錆剤、抗菌剤、紫外線吸収
剤等の各種添加剤を必要に応じて加えても良い。
【0012】後述する方法で基体上に粘着剤を設ける際
に、適当な膜厚を得るために、必要に応じて粘着剤を有
機溶剤で希釈することが出来る。具体的には、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシ
レン等の炭化水素類、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等のエー
テル類等が使用可能である。
【0013】上記基体の片面または両面に、直接あるい
は他の層を介して粘着層を設けるには、前記粘着剤を各
種コーテイングや印刷法等を用いて層状に形成するもの
である。コーテイング法としては、エアードクターコー
テイング、ブレードコーテイング、ナイフコーテイン
グ、リバースコーテイング、グラビアコーテイング、マ
イクログラビアコーテイング、キスコーテイング、スプ
レーコーテイング、ダムコーテイング、デイップコーテ
イング、ダイコーテイング等が挙げられる。また印刷法
としては、フレキソ印刷等の凸版印刷、ダイレクトグラ
ビア印刷、オフセットグラビア印刷等の凹版印刷、オフ
セット印刷等の平版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷
を使うことが出来る。
【0014】粘着層の厚さは、後述する転写ロール、磁
気ブラシやメデイアにより粉体が単層に埋め込まれるだ
けの膜厚を有することが必要である。すなわち、埋め込
む粉体の粒子径の0.01〜2倍が好ましい。粘着層の
厚さが粉体の粒子径の0.01倍より薄いと、粉体を粘
着層へ付着させる際に粉体の脱落が発生し易くなり、ま
た2倍より厚いと、埋め込まれ過ぎて表面が突出する状
態が得られなくなったり、粉体層から粘着剤が表面にし
み出して他の粉体を付着させて粉体単層が得られない可
能性が高くなり好ましくない。
【0015】また、基体上に粘着層を設ける方法として
は、予め離型フィルムに粘着層を設け、必要に応じて乾
燥を行い、この粘着面を基体と貼り合わせて、離型フィ
ルムを剥離し、基体上に粘着層を転写して設けることが
出来る。この基体/粘着層/離型フィルムの積層体は保
管することができるため、多品種生産対応や生産工程の
面等から有利である。
【0016】また、予め離型フィルム上に粘着層を設
け、更にこの粘着層の面に別の離型フィルムを貼合わせ
て離型フィルム/粘着層/離型フィルムとした積層体を
形成した後、一方の離型フィルムを剥離して、他方の離
型フィルム上に設けられた粘着層を基体上に貼り合わ
せ、その後その離型フィルムを剥離することにより基体
上に粘着層を転写形成させることも出来る。この離型フ
ィルム/粘着層/離型フィルムの積層体の巻き取りを作
製し、一旦保管しておけば、多品種の基体に粘着層を形
成することが可能となり、生産の融通性が極めて高くな
る。なおこの粘着層の両側に離型フィルムを配置した構
成では、両側の離型フィルムの離型力に差を付けておく
ことが好ましい。両側の離型フィルムの離型力が実質的
に同じである場合は、いずれかの離型フィルムを剥離す
ることが困難となる。
【0017】なお粘着層に硬化剤成分が含まれる場合に
は、上述の基体/粘着層/離型フィルム、離型フィルム
/粘着層/離型フィルムの積層体の形で、20〜80℃
程度の温度で3〜14日程度熟成させ、粘着剤と硬化剤
とを十分に反応させて、粘着層の硬さが安定した後に次
の工程に移ることが好ましい。
【0018】本発明では、粘着層を上記方法で設けた
後、直ちに後述する第2工程を行うこともできるが、そ
の前に、前記基体の表面に各種コーテイングや印刷法等
を用いて粘着層を形成した状態の粘着層上に離型フィル
ムを貼り合わせる工程と、前記離型フィルムを粘着層か
ら剥離して粘着層を露出する工程とを実施しても良い。
この離型フィルムとの貼り合わせは、上述の塗工や印刷
等の方法で粘着層を設け必要に応じて該粘着層を乾燥さ
せた後に行われ、この離型フィルムを貼り合わせた積層
体は、一旦保管することができる。その後離型フィルム
を剥離し、次の第2工程を行うことになる。このような
方法をとることにより、粘着層上に離型フィルムを貼り
合わせた積層体の状態で保管することが出来るため、そ
の後の粉体の種類を変える等で多品種の粉体層積層体を
作製することが容易になり、また生産工程を組み易い等
の利点が生じる。
【0019】また本発明では、後述する第2工程で磁気
ブラシを使用する場合には、その前に、前記粘着層を有
する基体上の粘着層に粉体を付着させる工程を有するこ
とが好ましい。これにより粘着層上へのキャリア粒子の
付着を防止することが出来ると共に、粉体の充填率を高
め、粉体抜けの欠陥を少なくすることができる利点があ
る。粘着層に粉体を付着させる具体的な方法としては、
単に容器中に入れた粉体の上面に粘着剤を接触させる、
粉体の中を通過させる、粉体を振りかける等が挙げられ
る。更に、容器中の粉体を振動もしくは流動化エアーに
より流動化させ、この流動化した粉体中に粘着層を設け
た基体を通過させる方法が考えられるが、粉体の粒子径
が小さい場合は流動化エアーを使用する方が、より効率
的である。更にエアースプレーにより粉体を粘着層に吹
き付ける方法があり、これは空気との混合も容易である
ため粉体を粘着層上に均一に付着させるのに好適であ
る。なおこの粘着層に粉体を付着する工程では、粘着層
の粘着力や静電吸着力により粉体が粘着層の表面に単に
付着していれば良く、複層に付着していても構わない。
【0020】「第2工程」次に前記基体上の粘着層に、
転写ロール表面に付着せしめた粉体、または磁気ブラシ
上に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形成
させるものである。上記本発明における粉体としては無
機物及び有機物のいずれも使用することができる。本発
明で使用される粉体の中で、無機物の具体例としては、
アルミニウム、亜鉛、銅、金、銀、ニッケル、タングス
テン、鉄、セリウム、チタン等の金属およびこれらの合
金、酸化物、窒化物、珪化物や、カーボンブラック、ダ
イヤモンド、グラファイト、シリカ、ガラス、アトマイ
ズケルメット、青銅、ソジウムモンモリナイト、ジルコ
ン砂、炭化珪素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、カオリン、
タルク、セリサイト、炭酸カルシウム等が挙げられる。
また有機物からなる粉体は、各種樹脂から形成されるも
のであり、具体的にはアクリル樹脂、ポリスチレン樹
脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、
シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、テフロン(登録商
標)、ポリフッ化ビニリデン樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂等が挙げられる。
【0021】上記のような粉体を基体上に設けられた粘
着層表面に接触・転写する際に、また後述するメデイア
の衝撃力で、粉体を前記粘着層に高い充填密度で、均一
の深さに埋め込むには、粉体が球状でその粒子径分布も
狭いことが好ましい。具体的な粒子径分布は0.8〜
1.0の範囲が好ましく、より好ましくは0.9〜1.
0である。また球状粒子の真円度は80%以上が好適で
あり、より好ましくは90%以上である。なお上記の粉
体の粒子径分布は下記一般式(1)で定義される。な
お、個数平均粒子径及び体積平均粒子径は、粉体を光学
顕微鏡又は透過型電子顕微鏡で撮影して投影像を得、そ
れを画像解析することにより得られる。 粒子径分布=個数平均粒子径/体積平均粒子径 (1) ・個数平均粒子径:無作為に抽出した100個の粉体の
直径を測定した平均値。 ・体積平均粒子径:粉体を真球と見なし無作為に抽出し
た100個の粉体の直径から合計体積を算出し、小さい
体積の粉体から累積していき、その累積体積が合計体積
の50%となった粉体の直径。
【0022】また真円度は、下記一般式(2)で定義さ
れるが、具体的には粉体を光学顕微鏡又は透過型電子顕
微鏡で撮影して投影像を得、それを画像解析することに
より得たA、Bから算出することが出来る。 真円度(%)=(4πA/B2)×100 (2) A:粉体の投影面積、B:粉体の周囲長
【0023】本発明の粉体の粒子径(体積平均粒子径)
としては、1〜50μmが好適であり、3〜30μmが
より好ましい。これよりも小さい粒子径の粉体では、粘
着層に単層で埋め込むことが困難であり、またこれより
も大きな粒子径の粉体では、その重量や体積の点から粘
着層への埋め込みが不均一になり易く、また後述する余
剰な粉体を除去する工程等で脱離する可能性が高くなる
からである。
【0024】なお本発明を光拡散等の機能を有する光学
フィルムに適用する場合は、粉体の材料としてアクリル
樹脂やスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹
脂、シリコーン樹脂等の光学的透明性の高い材質が好ま
しく、また、2〜15μmの粒子径(体積平均粒子径)
を有し、粒子径分布と真円度も高いものが好ましい。
【0025】次に本発明の粉体層積層体の製造装置を説
明しながら第2工程について詳述する。図2は、基体上
の粘着層に転写ロール表面に付着せしめた粉体を接触・
転写させて粉体層を形成させる装置の一例である。図2
において、11は粉体3を入れる容器であって、該容器
11には、転写ロール12、該転写ロール12表面に粉
体3の所定量を供給するロール状の供給部材13及び粉
体3を撹拌して粉体の流動性を高め転写ロール12表面
に粉体3を付着しやすくする撹拌機14が配置されてい
る。転写ロール12は矢印方向に回転することにより、
転写ロール12表面上の粉体3は、ドクターブレード等
の層厚規制部材15によって付着した粉体量が調整さ
れ、多数の粉体3からなる粉体付着層16が転写ロール
12表面に形成される。粘着層2を設けたフィルム状基
体からなる基体1は、図の矢印方向に搬送されながら粘
着層2を転写ロール12表面に形成された粉体付着層1
6に接触させるようになっている。粘着層2に接触され
た粉体付着層16は、その一部の粉体3が粘着層2表面
に転写され、粘着層2表面に粉体層が形成される。
【0026】転写ロール12はその表面が弱粘着性を有
し、その粘着力は、基体1上に設けられた粘着層2の有
する粘着力よりも弱く設定されている。このように設定
することにより、粘着層2に接触された粉体付着層16
は、その一部の粉体3が粘着層2表面に転写される。転
写ロール12と粘着層2の粘着力が同等、または転写ロ
ール12の粘着力の方が強い場合は、粘着層2に粉体3
を転写できない。弱粘着性を有する転写ロール12のロ
ール材質としてはゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム
等が挙げられ、その表面に前記粘着剤等を塗工する。塗
工する粘着剤の種類や配合、ロールの硬度等により粘着
性を調整することが出来る。基体1の背面には支持部材
17であるバックロール17a、17b、17cが、基
体1上の粘着層2と転写ロール12の表面に付着された
粉体付着層16との接触を一定に保つために配置してあ
る。基体1の搬送速度と転写ロール12の線速度とは、
後者をやや大きくして粘着層2上に粉体3を多量に供給
し、こすりつけるように構成することが好ましい。
【0027】また、転写ロール12としては、静電気力
により粉体3を表面に付着せしめる帯電ロールを使用す
ることが出来る。ここで粉体3を転写ロール12表面に
付着せしめる静電気力は、転写ロール12と粉体3との
摩擦帯電により生じる。また転写ロール12に外部より
電圧を印可して転写ロール12を帯電させることも有効
である。ここで使用される転写ロール12としては、ア
ルミ等の金属ロールや、ウレタンゴム等の弾性ロールが
使用される。弾性ロールの場合は、外部電圧印加が可能
なために導電性物質をロールの内部または表面に使用し
て電気抵抗を最適化する必要がある。また使用する粉体
の帯電系列を考慮して、ロールの材質や印加電圧を調整
することも必要である。さらにまた、ロール表面は平滑
でも構わないが、粉体を付着し易いように凹凸を設ける
こともできる。
【0028】また、図3は、基体上の粘着層に磁気ブラ
シ上に付着せしめた粉体を接触・転写させて粉体層を形
成させる装置の一例である。磁気ブラシとは、ステンレ
ス製等のロール内部にSとNの磁極を交互に有する磁石
を配置した磁性ロール表面に、鉄やフェライトからなる
磁性粉体であるキャリア粒子を磁力によりブラシ状に付
着させたものである。キャリア粒子の粒径は40〜20
0μmであり、粉体はこのキャリア粒子の表面に静電気
力や磁力により弱く付着している。図3において、磁気
ブラシ21は磁石22を内包した磁性ロール23の表面
に形成されており、該磁性ロール23が矢印方向に回転
することによってその磁気ブラシ21は、矢印方向に移
動する長尺のフィルム状基体1上の粘着層2に接触す
る。磁気ブラシ21は、個々のキャリア粒子の表面に粉
体3が静電気力や磁力により付着されており、この粉体
3が付着されたキャリア粒子が磁気作用で連なって穂と
なって形成されている。粘着層2に接触した磁気ブラシ
21中の粉体3は、キャリア粒子との静電気力や磁力よ
りも粘着層2との粘着力が大きいために粘着層2表面に
転写される。粘着層2に接触して磁気ブラシ21中の粉
体3が転写した後の磁気ブラシ3は、磁性ロール23の
回転によって容器11内においてキャリア粒子と粉体と
が摩擦帯電等の作用により、磁気ブラシ23中に粉体3
が補充される。
【0029】容器11には、撹拌部材14を有すること
が好ましい。撹拌部材14は容器中の粉体3を撹拌する
ことにより磁気ブラシ21に粉体3を帯電付着させやす
くするためのものである。図3では撹拌部材14の形状
を羽根状としているが、この形状は特に限定されず、他
の形状としてスパイラル状等が挙げられる。また撹拌部
材14は複数あってもよい。また、磁気ブラシ21に対
しては、穂高規制部材24によって磁気ブラシ21の穂
高を規制することが粘着層2に高密度に粉体3を充填す
ることができるため好ましい。磁性ロール23に内包さ
れている磁石22は図3では回転していないが、この磁
石を回転させてもよく、その回転方向は特に限定されな
い。また、磁性ロール23は矢印方向に回転している
が、回転方向がこの逆でもよい。
【0030】前記キャリア粒子の具体例としては、磁気
を有する材質であって、鉄粒子、フェライト粒子、マグ
ネタイト粒子が挙げられる。フェライト粒子としてはM
eO−Fe23の混合焼結体が本発明に使用される。こ
の場合のMeとはMn、Zn、Ni、Ba、Co、C
u、Li、Mg、Cr、Ca、V等であり、そのいずれ
か1種又は2種以上用いれらる。また、マグネタイト粒
子としてはMeO−Fe 34の混合焼結体が使用され
る。この場合のMeは上記フェライト粒子の場合と同様
である。また、このような鉄粒子、フェライト粒子、マ
グネタイト粒子の表面には、シリコーン系樹脂、アクリ
ル系樹脂、フッ素樹脂等の樹脂をコートしたものを用い
てもよい。
【0031】粘着層2を設けた基体1には、その移動を
スムーズに行うことができるように支持部材17を設け
る。支持部材17は粘着層2を設けた基体1を支えて粘
着層2に磁気ブラシ21が接触しやすいようにする作用
効果も有する。支持部材17は図3に示すごとく回転可
能なロールが好ましいが回転しないロール等基体1を支
えることができれば特にその形状は問わない。支持部材
17は、粘着層2を設けた基体1を挟んで磁性ロール2
1に対向する位置17bに設けることが粘着層2に高密
度の粉体を埋め込むことができるため好ましいが、17
a及び17cの2箇所のみに有していてもよく、基体1
を支えることができればその数及び位置は特に問わな
い。容器11は、基体が前記のようなフィルム状基体の
場合は、フィルム状基体上の粘着層に対してその全幅に
磁気ブラシが接触するように設定することが好ましい。
【0032】上記基体上の粘着層表面に粉体を接触・転
写させる方法は、使用する粉体の性質、すなわち電気
的、磁気的性質やサイズ比重等によって使い分ける必要
がある。摩擦帯電し易い粉体では、静電気力により粉体
を付着する帯電ロール表面や磁気ブラシを、弱い磁性を
有する粉体では磁気ブラシを使用することが好ましい。
また磁性を有せず導電性の高い金属等の粉体では、弱粘
着ロールを使用することが好ましい。更に粉体の接触・
転写においては、転写ロールまたは磁気ブラシと基体上
の粘着層表面とで粉体を引き合う現象であることから、
転写を有効に行うためには、粘着層と粉体との接着力よ
りも転写ロールまたは磁気ブラシと粉体との付着力の方
が弱くなるように、転写ロール等の材質や粉体との組み
合わせを最適化する必要がある。磁気ブラシを使用する
方法では、粉体だけでなくキャリアも粘着面に転写する
可能性もあることから、磁性ロールとキャリアの付着力
を充分に強くする必要がある。
【0033】また図2及び図3には図示されていないが
粉体を入れる容器に粉体を供給する装置を取り付けるこ
とも可能である。更に又、図2及び図3では容器は上部
が露出しているように描かれているが、異物混入防止及
び粉体の飛散防止のために蓋をすることが好ましい。な
お磁気ブラシを使用する方法は、粘着面に転写された粉
体に後続のキャリアが接触することがあるため、キャリ
アが粉体を打撃して粉体を粘着層に埋め込む機能を発揮
し、より均一な粉体層を形成することが期待できる。ま
た本発明では、より均一な粉体単層を形成するために、
以上の第2工程の処理時間を長くしたり、複数回実施す
ることも出来る。
【0034】本発明では前記第2工程で基体上の粘着層
表面に粉体を接触・転写させて、粉体層を形成するもの
であるが、より均一な粉体層を作製するために、また粉
体の粘着層中への埋め込み具合を制御するために、メデ
イアを使用することが出来る。メデイアは粉体と共に容
器中に入れられ、この容器を振動させることにより得ら
れるメデイアの衝撃力で前記粉体を打撃し、当該粉体を
前記粘着層に埋め込むものである。特に、第2工程で粘
着層に付着した粉体と粉体との間隙に、更に他の粉体を
押し込んで、粉体層の充填密度をより高く均一にする機
能を有するため極めて重要である。このメデイアは、直
径が0.1〜3.0mmの粒状物、好ましくは球状物で
あり、高い充填率でかつ均一な深さに粉体を粘着層に埋
め込むためには、前記の粉体ほどではないが、やはり粒
子径分布と真円度が高い方が好ましい。直径が0.1m
m未満のメデイアでは、粉体と一緒に粘着層に付着して
しまったり、粉体を粘着層に埋め込む能力が不十分で、
またあまり小さすぎるためにハンドリングの点でも問題
がある。一方3.0mm以上の大きさのメデイアは、衝
撃力は十分に大きいが、逆に粉体を粘着層に高い充填率
でかつ均一な深さに埋め込ませることは難しくなるため
好ましくない。
【0035】メデイアの具体例としては、鉄、炭素鋼、
合金鋼、銅及び銅合金、アルミニウム及びアルミニウム
合金、その他の各種金属、合金からなるもの、あるいは
アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、炭化珪素等
のセラミックからなるもの、さらには、ガラス、石英、
硬質プラスチック、硬質ゴム等が挙げられる。硬質プラ
スチックや硬質ゴム等については、その中に上述の各種
金属や合金、セラミックス、ガラス等の微粒子を含有さ
せたものも使用することが出来る。
【0036】本発明で使用するメデイアは、粘着層の厚
さや粘着力、粉体の粒子径や比重、粉体を埋め込む深さ
等により最適なものを選定する必要がある。メデイアの
粒子径が大きいと、衝撃力は大きいが、粘着層に力を伝
える機会が少ないため均一性が乏しく、また粉体を脱離
させ易い傾向がある。逆に粒子径が小さい場合は、均一
性は高くなるが衝撃力が小さいため、埋め込む力は弱く
なる。また粉体の埋め込み具合は、メデイアの比重とも
密接に関係し、高比重の材質を使用すれば同じ粒子径で
も衝撃力は大きくなり、低比重のものでは衝撃力が小さ
くなり粉体を埋め込む力は劣ることになる。従って、一
般には比較的粒子径が小さく、比重の高いメデイアを使
用する方が好ましい傾向がある。
【0037】本発明の製造方法は、上記のとおり第1工
程と第2工程より構成されるが、請求項12で特定する
余剰な粉体を除去する工程について下記に説明する。第
2工程または上述のメデイアを使用して粉体を粘着層に
埋め込んだ後、粘着層上には静電気力やファンデルワー
ルス力等の粒子間力により余剰の粉体が付着しているた
め、これを除去することが好ましい。その方法として
は、ブレードでかき取る、ブラシや刷毛で払い取る、布
等でふき取る、エアーブローで吹き飛ばす等が挙げられ
る。これらはそれなりに有効ではあるが、余剰粉体を完
全に除去するには不十分であり、これらの方法を使用し
ても最後は水または洗浄助剤を添加した水溶液による湿
式洗浄を行うことが必要である。湿式洗浄の中で、水を
ノズルから勢い良く吹き出して行うウオータージェット
は有効であるが、粉体の粒子径が15μm以下の微粒子
に対しては、流体圧による除去だけでは不十分になるお
それがあるため、界面活性剤等の洗浄助剤が添加された
イオン交換水等に浸漬させて超音波洗浄等を行った後、
脱イオン水等で十分にすすぐことが好ましい。またこの
ような湿式洗浄を行った後では、最終的に水分を除去す
ることが必要である。これには、ゴムロール間を通して
水分を絞ったり、吸水性のロールやマット等で水分を吸
収・拭き取ったり、エアーブローで水分を吹き飛ばした
りする方法が挙げられる。基体や粉体の種類によっては
これだけの方法で水分を完全に除去することが出来ない
場合は、別途十分な時間冷風や熱風を当てたり、赤外線
ヒーターで加熱したりして乾燥することも必要である。
【0038】また、本発明の粉体層積層体の製造方法に
おいては、請求項14で特定するように、粘着層のタッ
ク性を無くす、表面強度を向上させる等の目的で、粉体
層上に更に別の樹脂層を設けることが好ましい。光学フ
ィルム用途では、この方法により、光学特性としての全
光線透過率やヘイズ値の調整、ブロッキング防止、光学
特性の信頼性向上等を果たすことが出来る。
【0039】ここで粉体層上に設ける樹脂層の材料とし
ては、特に限定されないが、塗工や印刷等の方法でこれ
を設ける際に、粉体が埋め込まれている粘着層を侵して
粉体層中に敷き詰められた粉体の配列を乱したり、破壊
したり、傷を発生したりすることのないものから選択す
る必要がある。樹脂材料として有機溶剤に溶解・希釈し
た塗料又はインキを使用するのであれば、これらの溶剤
が、粉体が埋め込まれている粘着層を膨潤・溶解させる
ことのない、または少ないことが必要である。粘着層材
料としてアクリル系粘着剤を使用する場合は、これがケ
トン、エステル、芳香族炭化水素系溶剤への溶解性が高
いために粉体層上に設ける樹脂層の溶剤としては使用出
来ず、水やアルコール、脂肪族炭化水素系溶剤を使うこ
とが好ましい。逆に言えばここにおいて使用できる樹脂
としては、これらの溶剤に可溶または希釈可能なもので
あることが必須となる。
【0040】アルコール系溶剤としては、具体的にはメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−
ブタノール等が挙げられ、これらに可溶な樹脂として
は、ポリイソブチルメタクリレート、メチルメタクリレ
ート/ブチルメタクリレート共重合体等のアクリル系樹
脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロース
アセテートブチレート等のセルロース系樹脂、ブチラー
ル樹脂、酒精塗料に使用されるセラック等が挙げられ
る。脂肪族炭化水素系溶剤としては、化学組成的にはn
−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプ
タン、n−オクタン、n−デカン、n−ヘキサデカン、
n−トリデカン等があり、蒸留により分けられた工業用
ガソリンとして石油エーテル、石油ベンジン、ゴム揮発
油、大豆揮発油、ミネラルスピリット等がある。これら
の脂肪族炭化水素系溶剤に可溶な樹脂としては、ロジン
系樹脂、石油樹脂、ゴム系樹脂、テルペン樹脂等が挙げ
られる。また水性塗料の場合は、各種の水溶性樹脂やエ
マルジョン類から選択することが可能である。更に無溶
剤の紫外線硬化樹脂をそのまま、または上記のアルコー
ル系等の溶剤で希釈して使用することも可能である。紫
外線硬化樹脂には、アクリル系のオリゴマーやモノマー
を配合したものに光ラジカル重合開始剤を添加したもの
や、エポキシ樹脂やオキセタン化合物に光カチオン重合
開始剤を配合したものがあり、更に主骨格からウレタン
アクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシア
クリレート、シリコーンアクリレート等に分類される。
なお本発明で使用されるこれらの樹脂として、塗工基体
表面の粘着層や粉体と強固に接着するものであることは
当然である。
【0041】各種溶剤を使用してこれらの樹脂を粉体層
上に設けるには、先に粘着層を設ける際に説明した各種
の塗工・印刷方法が使用可能であるが、粉体層に出来る
だけ損傷を与えないよう方法を選択する必要がある。更
に、粉体層は、各粉体の一部が突出したいわゆる凹凸の
大きい表面であることから、その上に塗料・インキを塗
工・印刷する際に、はじきや空気の巻き込みを防ぐ目的
で、必要に応じて界面活性剤等の添加剤を使用すること
が出来る。また機能付与や塗工適性向上の目的で、この
樹脂層塗料・インキ中に各種の染料や顔料を添加するこ
とも可能である。
【0042】なおこの粉体層上に設ける樹脂層は、通常
その下層である粘着層と粉体の上に積層されるが、粘着
層上だけに積層して粉体の上には積層しない場合もあ
り、このいずれも本発明では有用である。
【0043】本発明では、以上説明した層構成以外に、
基体と粘着層との間や基体裏面に、接着層や着色層、導
電層、帯電層、帯電防止層等を設けることが出来る。ま
た粉体層上にそれぞれ異なる樹脂を複数層積層すること
も可能である。本発明を光学フィルムに適用する場合
は、更に基体、粘着層、粉体、必要に応じて粉体層上に
設ける樹脂層について、屈折率を考慮することにより、
光透過性能や反射性能、光拡散性能等を微妙に調整する
ことが出来る。
【0044】本発明では、基体としてフィルム状基体を
用いる場合は、前記全ての工程を連続して行い粉体層積
層体を製造することも可能であるし、また各工程を不連
続に行うこともできる。ただし、粘着層を設けた後は、
そのままで巻き取って保管することは出来ないため、一
旦離型フィルムを貼り合わせて巻き取り保管するか、粘
着層に粉体を付着・転写させた後に巻き取り保管する
か、更にメデイアと接触させて粉体を粘着層に埋め込ん
だ後に巻き取り保管することが好ましい。粘着層に粉体
を付着・転写させたり、粉体とメデイアに接触させて粘
着層に粉体を埋め込んだものは、もはや粘着性を示さな
いためそのまま巻き取り保管することが可能である。こ
の場合、必ずしもその後の工程を連続して行う必要はな
いが、この状態では、粉体が粘着層上に単層以上付着
し、また裏面にも粉体が付着している可能性が高いた
め、そのまま巻き取ると基体及び粘着層に圧痕を生じる
ことがある。従って、これらの工程の直後に余剰な粉体
を除去する工程を連続して実施することが好ましい。も
し余剰な粉体を除去する工程を連続して行わない場合
は、柔らかい材質の紙やフィルムを間に挟んで巻き取っ
たり、両耳にテープ状の紙やフィルムを挟んで巻き取る
等して、基体及び粘着層に上述の圧痕を生じるような圧
力がかからないように工夫することもできる。本発明に
おいて粉体層は、同時又は順次基体の両面に設けること
もできるが、片面だけに設けた場合は、その後裏面に塗
工・蒸着・粘着加工等の別の加工を行い粉体層積層体に
別の機能を付加させることもできる。
【0045】
【実施例】次に、本発明に基づく実施例および比較例に
より、本発明の効果をより明らかにする。 a.アクリルポリマーの調製 まず、各実施例および比較例の粘着層に用いるアクリル
系粘着剤の主成分であるアクリルポリマーの調製につい
て説明する。温度計、攪拌機、還流冷却管、窒素導入管
を備えたフラスコ中にn−ブチルアクリレート94重量
部、アクリル酸3重量部、2−ヒドロキシアクリレート
1重量部、過酸化ベンゾイル0.3重量部、酢酸エチル
40重量部、トルエン60重量部を加え、窒素導入管か
ら窒素を導入してフラスコ内を窒素雰囲気とした後、6
5℃に加温して10時間重合反応を行い、重量平均分子
量約100万、Tg約−50℃のアクリルポリマー溶液
を得た。次いで、このアクリルポリマー溶液に固形分が
20重量%となるようにメチルイソブチルケトンを加
え、アクリルポリマーを調製した。
【0046】b.粉体層積層体の製造 次いで、上記アクリルポリマーを用いた粘着層を備える
実施例1〜4および比較例1の粉体層積層体の製造につ
いて説明する。 <実施例1>基体として、厚さ80μmのトリアセチル
セルロース(商品名:富士タックUVD80、富士写真
フィルム社製)を用い、この透明なフィルムの片面上
に、上記アクリルポリマーの100重量部に対しイソシ
アネート系硬化剤(商品名:L−45、綜研化学社製)
を0.35重量部、エポキシ系硬化剤(商品名:E−5
XM、綜研化学社製)を0.15重量部添加した粘着剤
を、乾燥後の厚さが3μmになるようにリバースコータ
ーで塗工し、100℃で2分間乾燥した。次いで、この
塗工面に剥離PETフィルム(商品名:3801、リン
テック社製)をラミネートして巻き取り、40℃の恒温
槽中に1週間放置して粘着層を硬化させ粘着シートを作
製した。
【0047】次に、粉体として、体積平均粒子径4.5
μm、粒子径分布0.94、屈折率1.43、真円度9
6%のメチルシリコーンビーズ(商品名:トスパール1
45、GE東芝シリコーン社製)を用い、この粉体を図
2に示す粉体層積層体の製造装置の容器中に入れた。上
記製造装置における転写ロールはシリコーンゴムロール
であって、その表面には予め弱粘着性のシリコーン系粘
着剤が塗工されており、上記粉体を容器中にいれた後、
該転写ロールを回転させて表面に粉体付着層を形成させ
た。その後、前記粘着シートから剥離PETフィルムを
剥離して、粘着層を表面に有する透明基体フィルムを図
2のように搬送させ粘着層の表面に粉体層を形成させ
た。なお、粉体層積層体の製造装置周辺は粉体による汚
染はなかった。
【0048】次に、イオン交換水に界面活性剤(商品
名:リポノックス NC−95、ライオン社製)を加え
た0.1%水溶液中に上記積層体を浸漬し、超音波を与
えることにより余剰な粉体を洗浄除去した。次いで、イ
オン交換水により十分に洗浄した後、エアーナイフによ
り表面の水切りをした。その後、40℃の恒温層で3日
間放置して十分に乾燥させ、常温で冷却した。
【0049】<実施例2>実施例1において、表面に弱
粘着性を有する転写ロールを有する粉体層積層体の製造
装置の代わりに、導電性物質を表面に有するウレタンゴ
ムからなる転写ロールに電圧を印加した粉体層積層体の
製造装置を使用した以外は同様にして粉体層積層体を得
た。この粉体層積層体の製造装置を使用した場合では、
粉体は転写ロール表面に静電気力により付着している。
なお、粉体層積層体の製造装置周辺は粉体による汚染は
なかった。
【0050】<実施例3>実施例1において、図2の粉
体層積層体の製造装置を使用する代わりに図3の粉体層
積層体の製造装置を使用した以外は同様にして粉体層積
層体を得た。キャリア粒子は、平均粒子径が90μmの
フェライト粒子を用いた。なお、粉体層積層体の製造装
置周辺は粉体による汚染はなかった。 <実施例4>実施例1において粉体層を形成した粉体層
積層体を、洗浄する前に、容器中で振動させている粉体
とメデイアに接触させ、その後実施例1と同じく洗浄を
行った。具体的には、下部に振動装置を有する容器内
に、メデイアとして直径0.5mmの真球状ジルコニア
球と前記粉体とを入れて振動させ両者を混合した。この
振動している粉体とメデイアとの混合物中に、上記粉体
層を有するフィルムを5回通過させることによって、真
球状ジルコニア球の衝撃により粉体を打撃し、粉体を粘
着層に埋め込み粉体層積層体を得た。
【0051】<比較例1>実施例1の剥離PETフィル
ムを剥がした粘着層を設けた透明基体フィルムに、実施
例1のメチルシリコーンビーズを用い、静電粉体塗装ガ
ン(商品名:GX−108、秩父小野田社製)で印可電
圧をかけず該フィルム上の粘着層に吹き付け、粘着層の
表面に粉体を付着させた。次いで、YBA型ベーカーア
プリケーター(ヨシミツ精機社製)を用いて粉体付着層
の厚さが12.5μm以下になるように表面を平らにし
た(スキージング)。その後、加圧ローラー(商品名:
Lamipacker PD3204、Fujipla
Inc.社製)を用いて、1.5cm/秒のスピード
で粉体の付着したフィルムを加圧ローラーに挿入してフ
ィラーを粘着層に埋め込み粉体層積層体を得た。次に実
施例1と同様の余剰な粉体を除去する工程を行い乾燥さ
せた。
【0052】c.粉体層の観察 上記方法で得られた実施例1〜4及び比較例1の粉体層
の平面及び断面を、電子顕微鏡によって観察した。図4
及び図5は実施例1の粉体層の平面及び断面を2000
倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写真である。図4の平面
写真から、粉体が均一にかつ高密度に充填されているこ
とが確認された。また、図5の断面写真から、粉体が結
着層の表面から一部が突出した構成で均一な深さに埋め
込まれていることが確認された。実施例2〜4について
は図示しないが、実施例1と同様に粉体が均一にかつ高
密度に充填され、粉体が結着層の表面から一部が突出し
た構成で均一な深さに埋め込まれていることが確認され
た。一方、図6は比較例1の粉体層の平面を1500倍
で撮影した電子顕微鏡写真であり、図7は比較例1の粉
体層の断面を2000倍の倍率で撮影した電子顕微鏡写
真である。これを図4及び図5と比べると、加圧ローラ
によって粉体を埋め込んだ比較例1の粉体層では、粉体
の充填密度にムラが生じ、粉体が複層に埋め込まれてい
る部位や、粉体の充填密度が低い部位が存在し、粉体の
埋め込み深さが不均一であることが確認された。
【0053】
【発明の効果】本発明は、微粒子の粉体を用いた場合で
も、基体上の粘着層に高密度の粉体層を形成することが
できる。また、粘着層表面に、粉体の均一な単層を高い
生産性で形成することができる。また、本発明の製造装
置は、粉体の飛散等による装置汚染がなく、基体上の粘
着層に高密度の粉体層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法で得られる粉体層積層体の
概略図である。
【図2】 転写ロールを使用する粉体層積層体の製造装
置の概略図である。
【図3】 磁気ブラシを使用する粉体層積層体の製造装
置の概略図である。
【図4】 実施例1の粉体層の平面を2000倍で示し
た電子顕微鏡写真である。
【図5】 実施例1の粉体層の断面を2000倍で示し
た電子顕微鏡写真である。
【図6】 比較例1の粉体層の平面を1500倍で示し
た電子顕微鏡写真である。
【図7】 比較例1の粉体層の断面を2000倍で示し
た電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 基体 2 粘着層 3 粉体 4 粉体単層 11 容器 12 転写ロール 17 支持部材 21 磁気ブラシ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 24/00 C23C 24/00 4K044 G02B 3/00 G02B 3/00 A 5/02 5/02 C Fターム(参考) 2H042 BA03 BA15 BA19 BA20 4D075 AC27 AC35 AC41 AC48 AC72 AC80 AC84 AE03 BB05Y BB12Y BB24Z BB65Z CA02 CA13 CA15 CA18 CA22 CA23 CA32 CA38 CB02 CB04 DA04 DA06 DB01 DB13 DB14 DB18 DB20 DB21 DB33 DB36 DB40 DB48 DB53 DB55 DC24 EA02 EA07 EA35 EB01 EB12 EB13 EB14 EB17 EB18 EB19 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB38 EB43 EB45 4F040 AA22 AB15 AC01 BA29 CA02 CA13 CB05 CB24 CB36 DB11 DB18 4F042 AA22 AB06 DC00 EC00 ED02 4F100 AJ06 AK25G AK52 AK52G AK53G AT00A BA02 DD07B DE01B EH46 EH461 EJ08 EJ081 EJ502 EJ82 EJ822 EJ85 EJ852 EJ86 EJ861 EJ862 GB41 JL13G 4K044 AA01 AA12 AA13 AA16 AB02 BA01 BA02 BA06 BA08 BA10 BA12 BA13 BA14 BA18 BA19 BA21 BB11 BB14 CA22 CA27

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上の粘着層表面に、粉体層を形成し
    た粉体層積層体の製造方法であって、 基体上に粘着層を設ける第1工程と、 前記基体上の粘着層に、転写ロール表面に付着せしめた
    粉体、または磁気ブラシ上に付着せしめた粉体を接触・
    転写させて粉体層を形成させる第2工程とを具備するこ
    とを特徴とする粉体層積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 粉体層が、基体上の粘着層表面から一部
    が突出する状態で単層に埋め込まれた多数の粉体からな
    る粉体単層であることを特徴とする請求項1に記載の粉
    体層積層体の製造方法。
  3. 【請求項3】 基体がフィルム状基体であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の粉体層積層体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 転写ロールが、その表面に弱粘着性を有
    し、その粘着力により粉体を付着せしめたものであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    粉体層積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 転写ロールが、電圧の印加及び/又は粉
    体との摩擦で生じる静電気力により表面に粉体を付着せ
    しめたものであることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  6. 【請求項6】 磁気ブラシが、磁性ロールの表面に磁力
    により形成されたキャリア粒子の穂からなるものであ
    り、該キャリア粒子表面に静電気力及び/または磁力に
    より粉体を付着せしめたものであることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載の粉体層積層体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1工程が、予め離型フィルム上に
    設けた粘着層を基体上に貼り合わせ、その後離型フィル
    ムを剥離することにより基体上に粘着層を転写して基体
    上に粘着層を設けることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれか1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1工程後に、粘着層上に離型フィ
    ルムを貼り合わせる工程と、前記離型フィルムを粘着層
    から剥離して粘着層を露出する工程とを具備することを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粉体
    層積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2工程の後、基体上の粘着層に、
    容器中で振動させている粉体とメデイアを接触させ、該
    粘着層表面に粉体を埋め込む工程を有することを特徴と
    する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の粉体層積層
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記メデイアは、直径が0.1〜3.
    0mmの粒状物であり、このメデイアを振動させること
    により衝撃力で前記粉体を打撃し、当該粉体を粘着層に
    埋め込むことを特徴とする請求項9に記載の粉体層積層
    体の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記粘着層は、アクリル系粘着剤を含
    有し、前記メデイアにより粉体が単層に埋め込まれるだ
    けの膜厚を有するものであることを特徴とする請求項9
    または10に記載の粉体層積層体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2工程の後、粉体層積層体に付
    着した余剰な粉体を除去する工程を有することを特徴と
    する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の粉体層積
    層体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記余剰な粉体を除去する工程におい
    て、水または洗浄助剤を添加した水溶液による湿式洗浄
    を行った後に、積層体を乾燥させる工程を具備すること
    を特徴とする請求項12に記載の粉体層積層体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記粉体層上に更に樹脂層を設ける工
    程を有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれ
    か1項に記載の粉体層積層体の製造方法。
  15. 【請求項15】 粉体を入れる容器と、粉体を付着させ
    るための転写ロールと、粉体の所定量を転写ロールに供
    給する仕組みと、転写ロールに付着した粉体を粘着層を
    設けた基体に接触・転写するための支持部材とを具備す
    ることを特徴とする粉体層積層体の製造装置。
  16. 【請求項16】 粉体の所定量を転写ロールに供給する
    仕組みが、供給部材と層厚規制部材とを具備することを
    特徴とする請求項15に記載の粉体層積層体の製造装
    置。
  17. 【請求項17】 支持部材がロールであることを特徴と
    する請求項15または16に記載の粉体層積層体の製造
    装置。
  18. 【請求項18】 基体がフィルム状基体であることを特
    徴とする請求項15乃至17のいずれか1項に記載の粉
    体層積層体の製造装置。
  19. 【請求項19】 粉体を入れる容器と、粉体を付着させ
    るための磁気ブラシと、粉体の所定量を磁気ブラシに供
    給する仕組みと、磁気ブラシに付着した粉体を粘着層を
    設けた基体に接触・転写するための支持部材とを具備す
    ることを特徴とする粉体層積層体の製造装置。
  20. 【請求項20】 磁気ブラシが、磁石を内包した磁性ロ
    ールの表面に形成されたキャリア粒子の穂であって、粉
    体の所定量を磁気ブラシに供給する仕組みが、磁性ロー
    ルが回転することよってキャリア粒子表面に粉体が付着
    するものであることを特徴とする請求項19に記載の粉
    体層積層体の製造装置。
  21. 【請求項21】 支持部材がロールであることを特徴と
    する請求項19又は20に記載の粉体層積層体の製造装
    置。
  22. 【請求項22】 基体がフィルム状基体であることを特
    徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載の粉
    体層積層体の製造装置。
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