JP2017014416A - 接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱溶解積層方式の3Dプリンターにおいて、成形品の平面性が優れ、ダミー層を削り取る余分な作業をなくし、且つ、成形品の取り外し後は、接着剤の水による容易な除去性を実現する。【解決手段】熱溶解積層方式の3Dプリンターにおいて、基板と成形品との間に使用する接着剤として、水溶性高分子ポリビニルピロリドンにグリコール類を添加することにより、ポリビニルピロリドンを可塑化し、弱い粘着性を持たると同時に、微小粒子を添加することにより基盤と成形品との接着力を調整することを可能にして、成形品の基板への接着性を確保し、且つ成形品の取り外し後に接着剤を水洗いにより容易に除去できる。【選択図】なし
Description
本発明は、流動性のある半固体状に材料を加熱溶解し、ノズルにより細い糸状に押し出して一筆書きの要領で造形する熱溶解積層方式の3Dプリンターに使用する接着剤に関するものである。
従来の熱溶解積層方式の3Dプリンターでは基板との接着性を維持するために、成形品と同じ材料で、成形物よりも大きな網状平面形状や造形後の除去ができるだけ容易な形状を接着のためのダミー層として設けることで基板との接着を保っていた。しかし、完成した成形品は最終的にはダミー層ごと基板から取り外され、その後にダミー層を削り取る作業が発生し余分な工程が必要になることと、成形品の精度も低下するというデメリットが生じていた。
そのため、成型品と基板との間の接着性を維持し、最終的には容易に除去できる接着剤が要求され、接着剤に使用する素材の選定と、その素材に有効な可塑化剤の選定および適正量の最適化が必要となっていた。さらには大きな成形品の成形の場合には、成形時の熱ひずみによる基板からのはがれにも耐えられる接着層の強度が必要となる。
そのため、成型品と基板との間の接着性を維持し、最終的には容易に除去できる接着剤が要求され、接着剤に使用する素材の選定と、その素材に有効な可塑化剤の選定および適正量の最適化が必要となっていた。さらには大きな成形品の成形の場合には、成形時の熱ひずみによる基板からのはがれにも耐えられる接着層の強度が必要となる。
特許文献1は、熱溶解積層方式による3Dプリンターの装置に関するものであるが、成形品の基板との接着を増すために基板上に下地としてサンドペーパーあるいは研磨布を両面テープでつけるとか、剥離を良くするために水性ワックスを使用するとかの例が記述されている。しかしながら接着が良く容易にそれを除去できる材料については言及されていない。市販品では水溶性ポリマーを酢酸メチルおよびメチルアルコールに溶解させたものが販売されている。これは高粘度液体であり塗布ムラが出やすく、使用されている有機溶媒は環境保全上問題である。
熱溶解積層方式の3プリンターでは、例えば、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂を溶融させ、細いノズルから押し出し、同時にノズルを2次元データに基づいて動作させて溶融したAB樹
脂をガラスもしくは金属の基板上に積層してゆく。積層された溶融ABS樹脂は、基板に融着しながら固化してゆくのであるが、本来ABS樹脂はガラス、金属に対して接着の良くない材料であるため、基板との間に剥離が起こり、成形品が変形するトラブルが発生する。
脂をガラスもしくは金属の基板上に積層してゆく。積層された溶融ABS樹脂は、基板に融着しながら固化してゆくのであるが、本来ABS樹脂はガラス、金属に対して接着の良くない材料であるため、基板との間に剥離が起こり、成形品が変形するトラブルが発生する。
そのため、熱溶解積層方式の3Dプリンターでは基板との接着性を維持するために、成形品と同じ材料で、成形物よりも大きな網状平面を接着のためのダミー層として設けることで基板との接着を保っていた。しかし、完成した成形品は最終的にはダミー層ごと基板から取り外され、その後にダミー層を削り取る作業が発生し余分な工程が必要になることと、成形品の精度も低下するというデメリットが生じていた。
これらの課題を解消するために、基板上に薄層の接着剤を設け3Dプリンターのノズルから溶出した熱可塑性樹脂と基板との間が適正な接着力で密着し、成形時の変形を防止し、取りし後は容易に除去出来る接着剤が求められている。
成形時にはノズルから溶融した熱可塑性樹脂が熱いまま基板上の接着層に接触し、その瞬間に冷えて固化する。そして、接着層の粘着性は低下することなく成形物との接着は維持されるが、この工程が繰り返されるに従い接着層自体の温度が上昇し、接着層の強度の低下が生じてくる。そして、成形工程終了時には接着層の強度低下による接着層の凝集破壊が成形品の底面端部に発生し、成形品が基板から剥離し変形した状態となる。その結果、成形品の面精度が悪くなる。
また、最終的に成形品に付着した接着層は除去する必要がある。その際ABS樹脂をはじめとして多くの熱可塑性樹脂は、有機溶剤に耐久性がなく、有機溶媒に侵される性質を持つ。そのため、接着層の除去には有機溶剤は使用できず、単純な水により容易に溶解し除去できることが求められる。
成形時にはノズルから溶融した熱可塑性樹脂が熱いまま基板上の接着層に接触し、その瞬間に冷えて固化する。そして、接着層の粘着性は低下することなく成形物との接着は維持されるが、この工程が繰り返されるに従い接着層自体の温度が上昇し、接着層の強度の低下が生じてくる。そして、成形工程終了時には接着層の強度低下による接着層の凝集破壊が成形品の底面端部に発生し、成形品が基板から剥離し変形した状態となる。その結果、成形品の面精度が悪くなる。
また、最終的に成形品に付着した接着層は除去する必要がある。その際ABS樹脂をはじめとして多くの熱可塑性樹脂は、有機溶剤に耐久性がなく、有機溶媒に侵される性質を持つ。そのため、接着層の除去には有機溶剤は使用できず、単純な水により容易に溶解し除去できることが求められる。
本発明の接着剤は、熱溶解積層方式の3Dプリンターでの成形品の製作に適したものであり、一般用途としての木材や紙製品及びプラスチック類などの接着には適していない。
本発明の材料としては、前記の課題である、接着性及び水による除去性を確保するために、多くの実験を行い、接着剤としては、弱い粘着性を有し水溶性の材料を基板上に薄層に塗布す
ることが効果的であることが判明した。
水溶性樹脂は多くの種類があり、例えばポリビニルアルコール樹脂、カルボキシルセルロース樹脂、カゼイン樹脂、アルギン酸ナトリウムポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン樹脂、などがある。
これらの水溶性樹脂を実際に使用してみると、多くの樹脂はABSとの接着が悪く、実用性がなかった。この中で唯一プリンターの成形に適していたのはポリビニルピロリドン樹脂であった。
さらに接着層は弱い粘着性が必要とされるため、可塑剤としてエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、などのグリコール類の添加を行い、ポリビニルピロリドンを可塑化し、弱い粘着性を持たせることが好ましい事が、実験により判明した。
本発明の材料としては、前記の課題である、接着性及び水による除去性を確保するために、多くの実験を行い、接着剤としては、弱い粘着性を有し水溶性の材料を基板上に薄層に塗布す
ることが効果的であることが判明した。
水溶性樹脂は多くの種類があり、例えばポリビニルアルコール樹脂、カルボキシルセルロース樹脂、カゼイン樹脂、アルギン酸ナトリウムポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン樹脂、などがある。
これらの水溶性樹脂を実際に使用してみると、多くの樹脂はABSとの接着が悪く、実用性がなかった。この中で唯一プリンターの成形に適していたのはポリビニルピロリドン樹脂であった。
さらに接着層は弱い粘着性が必要とされるため、可塑剤としてエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、などのグリコール類の添加を行い、ポリビニルピロリドンを可塑化し、弱い粘着性を持たせることが好ましい事が、実験により判明した。
グリコール類の添加量としては、ポリビニルピロリドン樹脂に対して、15重量%から36重量%が好ましいが、さらには15重量%から33重量%がより好ましい。添加が少ないと粘着性が得られず、添加量が過剰であると接着層の強度不足になる。
このように、グリコール類の添加は接着層の粘着性を付与すると同時に、接着層膜の強度劣化も発生させてしまうので、接着層膜の強度保持と粘着性と両立させる必要がある。膜強度の保持のために無機乃至は有機の微粒子の添加を行うことが有効である。接着層の粘着性と接着層の膜強度の両立を図る微小粒子の添加の適正量は、実際に3Dプリンターで成形を行うことで確認することが有効な手段である。
無機の微小粒子としては、炭酸カルシウム、シリカなどが使用できる。有機の微小粒子としては、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂などの有機溶剤に耐久性のある合成樹脂が使用できる。これらの添加量としては、ポリビニルピロリドン樹脂に対して10重量%から50重量%が好ましい。また、これらの粒子径は、0.5μmから5.0μmが好ましい。
接着層を基板の上に設ける手段としては二つ方法があり。一つは、接着剤の溶液を基板の上に塗布する方法である。もう一つは、接着剤の溶液をあらかじめ離型紙等に均一に形成しておき、それを基板の上に密着させて付着させる方法である。実施例では、接着剤の溶液を基板の上に塗布する方法を採用している。
そして、実験から接着層厚みが10μmから100μmが適正でることが判った。接着層の厚みが10μ以下と薄すぎた場合には層の均一性がなくなり、100μm以上と厚すぎると、成形品の成形精度が低下する事がわかった。理想的には、均一な必要最小限の厚みがあれば十分である。
このように、グリコール類の添加は接着層の粘着性を付与すると同時に、接着層膜の強度劣化も発生させてしまうので、接着層膜の強度保持と粘着性と両立させる必要がある。膜強度の保持のために無機乃至は有機の微粒子の添加を行うことが有効である。接着層の粘着性と接着層の膜強度の両立を図る微小粒子の添加の適正量は、実際に3Dプリンターで成形を行うことで確認することが有効な手段である。
無機の微小粒子としては、炭酸カルシウム、シリカなどが使用できる。有機の微小粒子としては、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂などの有機溶剤に耐久性のある合成樹脂が使用できる。これらの添加量としては、ポリビニルピロリドン樹脂に対して10重量%から50重量%が好ましい。また、これらの粒子径は、0.5μmから5.0μmが好ましい。
接着層を基板の上に設ける手段としては二つ方法があり。一つは、接着剤の溶液を基板の上に塗布する方法である。もう一つは、接着剤の溶液をあらかじめ離型紙等に均一に形成しておき、それを基板の上に密着させて付着させる方法である。実施例では、接着剤の溶液を基板の上に塗布する方法を採用している。
そして、実験から接着層厚みが10μmから100μmが適正でることが判った。接着層の厚みが10μ以下と薄すぎた場合には層の均一性がなくなり、100μm以上と厚すぎると、成形品の成形精度が低下する事がわかった。理想的には、均一な必要最小限の厚みがあれば十分である。
本発明の3Dプリンタ−用接着剤を使用することにより、3Dプリンターのノズルから溶出した熱可塑性樹脂と基板との間が適正な接着力で密着し、成形時の接着層の温度上昇に伴う接着層の凝集破壊による成形品の変形を防止し、取り外し後は容易に接着剤を除去できることが実現できる。使用する材料として水溶性で人体に安全な材料で構成することができた。
本発明の接着剤は3Dプリンターに用いるために、プリンターの操作に最適な特性を発揮できるように、接着剤の使用樹脂および組成を選択したものである。
以下実施例にて説明をする。
以下実施例にて説明をする。
ポリビニルピロリドンK60(アイエスピー・ジャパン株式会社製PVP K60)3.8gを、エチルアルコール95gに撹拌溶解し、この溶液にプロピレングリコール0.75gを添加し撹拌溶解した。この溶液に架橋アクリル樹脂微小粒子ケミスノー(綜研化学株式会社製)
を添加し、ホモジナイザーを使用し13500rpmで5分間撹拌分散した。この溶液を接着剤として、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にABS樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。
を添加し、ホモジナイザーを使用し13500rpmで5分間撹拌分散した。この溶液を接着剤として、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にABS樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。
表1に架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径とポリビニルピロリドンK60に対する添加量を変化させた時の評価結果を示す。表中の〇印は、成形品底面の平面性が優れており、且つ、
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、架橋アクリル樹脂微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、架橋アクリル樹脂微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
ポリビニルピロリドンK90(アイエスピー・ジャパン株式会社製PVP K90)3.0gを、エチルアルコール95gに撹拌溶解し、この溶液にプロピレングリコール1.55gを添加し撹拌溶解した。この溶液に架橋アクリル樹脂微小粒子ケミスノー(綜研化学株式会社製)
を添加し、ホモジナイザーを使用し13500rpmで5分間撹拌分散した。この溶液を接着剤として、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にABS樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。
を添加し、ホモジナイザーを使用し13500rpmで5分間撹拌分散した。この溶液を接着剤として、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にABS樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。
表2に架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径とポリビニルピロリドンK90に対する添加量変化させた時の評価結果を示す。表中の〇印は、成形品底面の平面性が優れており、且つ、
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、架橋アクリル樹脂微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、架橋アクリル樹脂微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。
架橋アクリル樹脂微小粒子の平均粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
ポリビニルピロリドンK90(アイエスピー・ジャパン株式会社製PVP K90)3.0gを、エチルアルコール95gに撹拌溶解し、この溶液にジエチレングリコール1.55gを添加し撹拌溶解する。この溶液に炭酸カルシウム微小粒子ノーベライト(日東粉化工業株式会社製)1.2gを添加しホモジナイザーを使用し13500rpmで5分間撹拌分散した。この溶液を接着剤として、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にPLA樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。
表3に炭酸カルシウム微小粒子の平均粒子径とポリビニルピロリドンK90に対する添加量変化させた時の評価結果を示す。表中の〇印は、成形品底面の平面性が優れており、且つ、
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
炭酸カルシウム微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、炭酸カルシウム微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。
炭酸カルシウム微小粒子の粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
この成形品を基板から外す際には非常に少ない力で外すことができたものである。
炭酸カルシウム微小粒子の平均粒子径が大きくなると剥離性が増す方向であり、小さくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。また、炭酸カルシウム微小粒子の添加量が多くなると剥離性が増す方向であり、少なくなると接着層の凝集破壊が少なくなる方向である。
炭酸カルシウム微小粒子の粒子径としては、0.5μmから5.0μm、添加量としては10重量%から50重量%が良好であった。
ポリビニルピロリドンK90(アイエスピー・ジャパン株式会社製PVP K90)3.0gを、エチルアルコール95gに撹拌溶解し、この溶液にジエチレングリコール1.5gを添加し撹拌溶解する。この溶液に酸化ケイ素微小粒子SYLYSIA(富士シリシア化学株式会社製)1.5gを添加し、直径3mmのガラスビーズ100gと共に内容碩450mlのガラス瓶に入れシェイカーで30分シェイクし混合分散した。この接着剤液を、ガラス基板に100平方センチメートル当たり2mlを滴下して全面に広げて、そのまま20分間室温で自然乾燥によりエチルアルコールを蒸発させて接着層を得た。この上にPLA樹脂を市販の3Dプリンターで積層し成形品を作成した。成形品の底面の平面性は非常に優れていた。また、この成形品を基板からはずす際に非常に少ない力で容易にとることができた。
熱溶解積層方式の3Dプリンターのみならず、基板に積層して造形する方式の3Dプリンター例えば、結着剤噴射方式、材料噴射方式、シート積層方式用の接着剤としても適用できる。
Claims (3)
- 水溶性高分子ポリビニルピロリドンにグリコール類を添加するとともに無機乃至は有機の微小粒子を添加することにより、ポリビニルピロリドンを可塑化し、接着層の表面に弱い粘着性を持たせると同時に、基板と成形品との接着力を調整することを可能にした3Dプリンター用接着剤
- 前記微小粒子の添加量が水溶性高分子ポリビニルピロリドンに対して10重量%から50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の3Dプリンター用接着剤
- 前記微小粒子の平均粒子径が0.5μmから5.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の3Dプリンター用接着剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015133486A JP2017014416A (ja) | 2015-07-02 | 2015-07-02 | 接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015133486A JP2017014416A (ja) | 2015-07-02 | 2015-07-02 | 接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017014416A true JP2017014416A (ja) | 2017-01-19 |
Family
ID=57827978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015133486A Pending JP2017014416A (ja) | 2015-07-02 | 2015-07-02 | 接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017014416A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023238676A1 (ja) * | 2022-06-10 | 2023-12-14 | ナガセケムテックス株式会社 | 部品捕捉用水溶性粘着組成物及び部品捕捉用水溶性粘着シート並びに電子部品の製造方法 |
-
2015
- 2015-07-02 JP JP2015133486A patent/JP2017014416A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023238676A1 (ja) * | 2022-06-10 | 2023-12-14 | ナガセケムテックス株式会社 | 部品捕捉用水溶性粘着組成物及び部品捕捉用水溶性粘着シート並びに電子部品の製造方法 |
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