JP2002043565A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2002043565A
JP2002043565A JP2000225740A JP2000225740A JP2002043565A JP 2002043565 A JP2002043565 A JP 2002043565A JP 2000225740 A JP2000225740 A JP 2000225740A JP 2000225740 A JP2000225740 A JP 2000225740A JP 2002043565 A JP2002043565 A JP 2002043565A
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film
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metal
oxygen
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Masato Koyama
正人 小山
Akira Nishiyama
彰 西山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 付加的に生じる不具合を何等伴なうことなく
界面SiO2形成を確実に抑止することができるととも
に、ゲート絶縁膜形成以降の後工程においてもSiO2
の再成長を起こさない、汎用性の高いHigh−Kゲー
ト絶縁膜を形成し得る半導体装置の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 シリコン基板(1)表面に、金属を含む
酸素と結合可能な薄膜(9)を積層する工程と、前記薄
膜の上に、金属酸化物膜(3)を形成する工程と、前記
薄膜および金属酸化物膜が形成されたシリコン基板に熱
処理を施し、前記薄膜を酸化させて金属酸化薄膜を形成
して、金属酸化物薄膜および金属酸化物膜を含むゲート
絶縁膜を得る工程とを具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係り、特に金属酸化物をゲート絶縁膜として使用
する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サブ0.1μm世代のCMOS(Com
plementaly Metal−Oxide−Se
miconductor)デバイスにおけるゲート絶縁
膜は、SiO2換算で1.5nmという高いスペックが
要求される。厚さ1.5nmのSiO2は、直接トンネ
ル電流のために絶縁性が劣化しているため、SiO2
りも比誘電率の大きな材料を利用して物理的な膜厚を大
きくすることによって絶縁性を確保しつつ、SiO2
算1.5nmの絶縁膜容量を得るという、いわゆるHi
gh−K絶縁膜技術の研究開発が盛んに行なわれてい
る。
【0003】High−K材料をCMOSのゲート絶縁
膜に適用する際の最大の課題は、High−K材料とS
i基板との界面をいかに制御するかということである。
High−K材料とSi基板との界面にはSiO2層が
不可避的に形成され、このSiO2層の厚みを制御する
ことが、極めて重要な技術課題となっている。界面に形
成されるSiO2層とHigh−K材料との積層構造の
全体の厚さでSiO2換算1.5nmにする必要がある
ので、界面SiO2層の厚さは、1.5nm未満に抑え
ることが要求される。
【0004】現在、High−K材料とSi基板との界
面におけるSiO2形成を抑制するためのいくつかの方
法が実現されている。High−K材料の形成法は多様
であるが、ここでは、2つの具体例を挙げてSiO2
成抑止方法の公知例を説明する。
【0005】第一の例は、Si基板表面をオキシナイト
ライドで被覆し、その上にHigh−K材料を構成する
金属を物理堆積し、その金属を酸化して金属酸化物(H
igh−Kゲート絶縁膜)を構成する方法である。(H
igh−K材料とは、一般に一元以上の金属の酸化物な
ので、以下、金属酸化物という記述をHigh−K材料
と同義に用いる)。金属を酸化してHigh−K材料を
得るこの手法では、オキシナイトライドを挿入すること
によって、確かにSi基板表面の酸化が抑制される。し
かしながら、その抑止力は十分でなく、3nm以上の厚
さでSiO2層が形成されることが報告されている。所
望のHigh−K材料を得るための金属酸化には、十分
高い温度が必要とされるという制約があるため、こうし
た手法を用いて、例えばSiO2換算1.5nmという
スペックを得ることは困難と予測される。
【0006】第二の例は、Si基板表面にHigh−K
材料を構成する金属を薄く堆積し、これを真空中でアニ
ールして、それに引き続き、酸素/アルゴンの混合比を
厳密に管理した混合ガスによる反応性スパッタで金属酸
化物を堆積するという手法である。この手法では、初期
に堆積される金属薄膜が、その後の金属酸化物堆積時に
おけるSi基板表面の酸化に対するバリア層として機能
する。この手法の問題点として、金属堆積後の真空アニ
ールが挙げられる。真空アニールの役割は明言されてい
ないが、このアニールにより金属とSiとが反応して、
金属シリサイドが形成されると予測され、金属シリサイ
ドの形成に伴なって金属原子のSi中への拡散が避けら
れない。Si中に拡散した金属原子は、キャリアにとっ
ての捕獲生成中心となってデバイスの性能を劣化させ
る。
【0007】これらの方法に共通な問題点として、ゲー
ト絶縁膜形成後の後工程における界面SiO2の再成長
が挙げられる。高濃度不純物領域の電気的活性化のため
には900℃以上の高温熱処理が必要とされるものの、
このような高温に曝されることによって、High−K
膜とSiとの間に新たなSiO2膜の成長が起きてしま
う。この追加的な酸化を起こす起源となる酸素は、金属
酸化物中に含まれている余剰酸素であることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のHigh−Kゲート絶縁膜の形成方法においては、界
面SiO2制御を試みているものの、原理的にSiO2
成抑止力が不充分であった。仮に界面SiO2の形成を
抑止できたところで、不可避的にSi基板中への金属拡
散が生じてデバイス性能に劣化が生じた。さらには、ゲ
ート絶縁膜形成以降の後工程において、SiO2の再成
長を抑制できないという問題を抱えていた。
【0009】本発明は、上述の問題点を考慮してなされ
たものであり、その目的は、付加的に生じる不具合を何
等伴なうことなく界面SiO2形成を抑止することがで
きるとともに、ゲート絶縁膜形成以降の後工程において
もSiO2の再成長を抑制する、汎用性の高いHigh
−Kゲート絶縁膜を形成し得る半導体装置の製造方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、シリコン基板表面に、金属を含む酸素と
結合可能な薄膜を積層する工程と、前記薄膜の上に、金
属酸化物膜を形成する工程と、前記薄膜および金属酸化
物膜が形成されたシリコン基板に熱処理を施し、前記薄
膜を酸化させて金属酸化物薄膜を形成して、金属酸化物
薄膜および金属酸化物膜を含むゲート絶縁膜を得る工程
とを具備する半導体装置の製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明の半導体装置の製造方法において
は、シリコン基板上に、まず金属を含む酸素と結合可能
な薄膜を形成し、引き続いて金属酸化物膜を形成する。
金属を含む酸素と結合可能な薄膜は、その後に熱処理を
施すことにより酸素と結合することによってSi表面酸
化防止膜として作用する。
【0013】従来の方法においても金属膜をSi酸化防
止膜に用いる例は存在しているが、この方法では、金属
堆積後にアニールが必要であり、このことがSi側への
金属拡散を引き起こして、デバイス性能劣化をもたらす
ことは上述した通りである。これに対して本発明では、
Si表面酸化防止膜として作用する、金属を含む酸素と
結合可能な薄膜は、金属酸化物堆積初期過程におけるS
i表面の酸化を抑制する。加えて、その後の熱処理時に
は、Siと反応するよりも早く酸素と反応し、それを取
り込むことによってSi表面の酸化を抑制する。しか
も、酸素を吸収し酸素と金属との結合を生じ、金属を含
む酸素と結合可能な薄膜はそれ自体が安定な金属酸化物
薄膜となる。
【0014】また、従来法ではゲート絶縁膜形成以降の
後工程における高温熱処理の際に、界面にSiO2が再
成長して、ゲート絶縁膜容量が低下するという問題があ
った。高温熱処理時における界面SiO2の再成長は、
金属酸化物内に含まれる余剰酸素に起因するものである
が、本発明においては、金属酸化物内の余剰酸素は、熱
処理によって全て、金属を含む酸素と結合可能な薄膜
(Si表面酸化防止膜)に取り込まれる。したがって、
従来のような追加的なSiO2再成長を抑制することが
可能となった。
【0015】本発明においてSi基板上に形成される、
金属を含む酸素と結合可能な薄膜は、酸素と結合できる
能力を有していればよく、金属あるいは金属以外のもの
を用いることができる。例えば、金属窒化物、および化
学量論組成から酸素不足側に組成のずれた金属酸化物を
用いることもできる。Si基板と酸化物との間の界面特
性が良好な点から、金属酸化膜が特に好ましい。薄膜が
具備する金属としては、Ti、Ta、Zr、Hf、L
a、Mg、Al、Y、Bi、およびCeが挙げられ、酸
化物の熱的安定性、比誘電率の高さ、Siによる還元性
の低さの点から、Ti、Zr、Hf、Laが特に好まし
い。また、薄膜の中にSi原子が混入していても構わな
い。
【0016】金属を含む酸素と結合可能な薄膜の成膜方
法は特に限定されず、スパッタ法、CVD法、および電
子ビーム蒸着法などのいずれ方法により成膜してもよ
い。この薄膜の形成時にSi表面酸化を防止するために
は、堆積雰囲気は酸素濃度の低い系で行なうことが好ま
しく、酸素を含まないことがより好ましい。薄膜を堆積
する際の酸素濃度は、10-3Pa以下程度とすることが
望まれる。
【0017】また、その膜厚は使用する金属の材質、酸
化物の比誘電率、リーク電流の大きさ等により適宜決定
することができる。例えば、TiOx(x<2)の場合
には、0.5〜2nm程度とすることが好ましい。
【0018】金属を含む酸素と結合可能な薄膜の上に
は、金属酸化物膜が引き続いて形成される。この金属酸
化物としては、TiO2、ZrO2、HfO2、La
23、Ta25、MgO、Al23、Y25、BiO2
およびCeO2などが挙げられる。Siとの界面安定
性、および材料自体の熱的安定性が求められるので、T
iO2、ZrO2、HfO2、およびLa23などが特に
好ましい。また、これらの金属酸化物中に、Siが混入
していてもよい。金属を含む酸素と結合可能な薄膜と金
属酸化物膜との界面安定性や、プロセスの簡略化を考慮
すると、金属酸化物膜に含まれる金属は、酸素と結合可
能な薄膜に含まれる金属と同一であることが好ましい
が、異なっていてもよい。この金属酸化物膜は、例え
ば、スパッタ法、CVD法、および電子ビーム蒸着法な
どを用いて堆積することができる。堆積に当たっては、
雰囲気中の酸素はなるべく少ないことが望まれる。酸素
が過剰に存在していると次のような不都合が生じるおそ
れがあるからである。例えば酸素と結合可能な薄膜が金
属からなる場合には、この金属が全て酸化してしまい、
酸素不足組成の金属酸化物の場合には、化学量論組成の
膜になってしまう。いずれの場合も、本発明の目的を達
成することが困難になる。
【0019】こうした不都合を避けるためには、酸素と
結合可能な薄膜および金属酸化物膜は、同一装置内で連
続的に堆積して、大気雰囲気からの酸素、二酸化炭素、
および水等の吸着を排除することが望まれる。しかしな
がら、現実には、金属酸化物膜の堆積時に雰囲気酸素を
皆無にすることはほぼ不可能なので、酸素と結合可能な
薄膜がある程度の酸素を受け入れてしまうことを見越し
た厚さで、酸素と結合可能な薄膜を準備しておくことが
好ましい。
【0020】金属酸化物膜の厚さは、この金属酸化物膜
の比誘電率、リーク電流等に応じて適宜決定することが
できる。例えば、TiO2の場合には、1〜5nm程度
とすることができる。
【0021】本発明の方法においては、上述したような
酸素と結合可能な薄膜および金属酸化物膜が形成された
シリコン基板に熱処理を施す。熱処理の温度および時間
は、世代ごとに要求されるゲート絶縁膜容量のスペッ
ク、リーク電流の許容値等に応じて適宜決定することが
できる。ただし、熱処理の温度は、半導体装置の製造プ
ロセスにおける最大温度、すなわち900〜1050℃
で行なうことが好ましい。これは、これらの熱プロセス
に酸素と結合可能な薄膜への酸素吸収を兼ねさせること
によって、余分な熱工程を減らすためである。
【0022】なお、この熱処理によって、酸素と結合可
能な薄膜のみならず、シリコン基板表面も酸化してもよ
い。ただし、シリコン基板表面の酸化は、0.5nm程
度以下であることがゲート絶縁膜容量を高い値に保つ点
から好ましい。
【0023】こうした熱処理を施すことによって、上層
に形成された金属酸化物中の酸素は、ほとんど全て酸素
と結合可能な薄膜中に吸収されるので、後の工程におい
て界面SiO2は抑制される。
【0024】以上のような本発明の方法により、デバイ
ス性能の劣化を何等伴なうことなく、Si基板表面酸化
を制御した形で、後工程にも強靭な金属酸化物/Siの
ゲート絶縁膜構造を形成することが初めて可能となっ
た。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を用いたMISFET(Metal−Insulato
r−Semiconductor Field Eff
ect Transistor)の製造方法を説明す
る。
【0026】実施例1 図1は、本発明の方法により製造されたMISFETの
断面構造である。
【0027】図示するように、Si基板1上には、金属
膜2/金属酸化物層3/ゲート絶縁膜層4の積層MIS
構造が形成され、この積層MIS構造は、SiO2など
からなるゲート側壁5により取り囲まれている。また、
Si基板1中には、MIS構造に自己整合的に高濃度に
不純物を拡散した深い拡散領域6および浅い拡散領域7
が形成されており、その表面にはサリサイド11が形成
されている。
【0028】図2には、本発明にかかる半導体装置の製
造方法の工程の一例を表わす断面図を示す。
【0029】まず、通常の工程により素子分離8を施し
たSi基板1を準備し、この基板上に一様に薄い金属を
含む酸素と結合可能な薄膜(Si表面酸化防止膜)9を
堆積して、図2(a)に示す構造を得る。
【0030】本実施例においては、金属TiをRFスパ
ッタ法により1nmの厚さで堆積して、酸素と結合可能
な薄膜9を形成した。堆積に当たっては、Tiターゲッ
トを用い、ベース真空度10-3Pa、堆積時真空度1P
a、Ar流量22sccm、電力60Wの条件で行なっ
た。これにより、薄い金属Ti膜からなる酸素と結合可
能な薄膜9をSi基板1上に連続的に堆積することがで
きる。
【0031】酸素と結合可能な薄膜9の上には、金属酸
化物膜3を図2(b)に示すように形成する。
【0032】本実施例においては、酸素と結合可能な薄
膜9として形成された膜厚1nmの金属Ti膜上に、T
iO2からなる金属酸化物膜3をRFスパッタリングに
より3nm堆積する。堆積に当たっては、TiO2ター
ゲットを用いて、ベース真空度10-3Pa、堆積時真空
度1Pa、Ar流量22sccm、酸素流量1.2sc
cm、電力300Wの条件で行なった。この堆積過程に
おいて、酸素と結合可能な薄膜9として形成された金属
Ti膜は、1nmのうちの約0.5nmが約1nmのT
iO2へと変性し、図2(b)に示される界面反応層1
0を形成する。残りの約0.5nmの金属Ti膜9は、
この界面反応層10とSi基板1との間に残される。
【0033】次いで、熱処理を施すことによって、Si
基板1と金属酸化物層3との界面に薄く残された酸素と
結合可能な薄膜9を酸化し、図3(a)に示すように金
属酸化物3としてゲート絶縁膜構造を完成させる。残っ
た酸素と結合可能な薄膜を酸化する酸素の起源は種々あ
るが、一つには、金属酸化物中に過剰に混入した酸素原
子があり、雰囲気から拡散する酸素原子の場合もある。
【0034】本実施例においては、TiO2/Ti/S
i積層構造に、Ar雰囲気中で700℃、60分の熱処
理を施した。この熱処理により約0.5nm残されてい
た金属Tiは酸化されて、約1nmのTiO2へと変性
する。700℃でTiが酸化することは公知の事実であ
る。これにより、TiO2/Siが直接接触するゲート
絶縁膜を形成することが可能である。
【0035】現実には、金属酸化物膜3とSi基板1と
の間に薄いSiO2層を挿入することによって、界面の
電気的特性は格段に向上する。このため、酸素と結合可
能な薄膜は、完全な金属酸化膜/Si系にならないよう
に、若干薄く設計して、金属酸化物形成後の熱処理によ
って、図3(b)に示すように下のSi基板を極わずか
酸化し、SiO2膜4を得ることが好ましい。
【0036】ここで、TiO2/Si構造において、界
面を酸化した場合と、そうでない場合とのMISFET
のトランジスタ特性を比較して図4のグラフに示す。6
00℃の熱処理を施して界面を酸化することによって、
TiO2/Si界面の特性は理論的にSiO2/Si界面
のそれに匹敵するものとなる。
【0037】金属酸化膜堆積時にSi基板表面を金属で
覆っておくことは、リーク電流の低減にも効果がある。
Si基板上に2nmの金属Ti膜をスパッタ堆積した後
にTiO2膜を堆積して上述した手法によりゲート絶縁
膜を形成したところ、ゲート絶縁膜のリーク電流密度
は、TiO2をSi基板上に直接スパッタ堆積した場合
より2桁以上も低下した。これは、Si表面酸化防止の
ために挿入した金属膜が、スパッタ成膜時の基板へのダ
メージ混入をも阻止する機能を果たしたためと思われ
る。
【0038】こうして形成されたゲート絶縁膜上には、
図3(c)に示すようにゲート電極2を堆積して、MI
SFETを形成する。以降の工程は、常法により行なう
ことができる。ここでは一例としてTiNをゲート電極
として堆積して常法によって加工し、浅い拡散層7をセ
ルフアラインプロセスによって基板1中に形成する。浅
い拡散層7は、イオン注入と活性化熱処理とによって形
成され、この活性化熱処理は900℃以上の高温で行な
われる。従来の手法では、この際に金属酸化物/Si界
面で追加的にSiO2の成長が起きることが危惧され
る。しかしながら、本発明の製造方法においては、金属
酸化物膜3の内部に存在する可能性のある余剰な酸素
は、全て酸素と結合可能な薄膜9によって取り込まれて
いるため、加熱雰囲気からの酸化拡散のみをケアすれ
ば、原理的にはSiO2の成長が起きることはない。
【0039】なお、図3(a)に示した構造を得るため
の700℃アニールを省略して、浅い拡散層7を形成す
るための活性化熱処理によって酸素と結合可能な薄膜9
を酸化することもできる。
【0040】この後、通常の製造方法によってゲート側
壁5形成、深い拡散層6形成、およびサリサイド形成を
行なって、図1に示したMISFET構造を得ることが
できる。
【0041】実施例2 図5を参照して、本実施例を説明する。
【0042】まず、図5(a)に示すようにSi基板1
表面を水素終端して、Si基板1表面を酸素から保護す
る。
【0043】次に、Si基板1上には、図5(b)に示
すように、金属を含む酸素と結合可能な薄膜を形成す
る。第一の実施例では保護膜は単層であったが、本実施
例では酸素不足の金属酸化物12と、酸素不足のシリコ
ン酸化膜13との積層で形成される。
【0044】こうした積層酸化防止膜は、以下のように
してスパッタリングにより形成することができる。ま
ず、化学量論組成の金属酸化物ターゲットを用いて、ア
ルゴンガス流量22sccm、電力300Wの条件で、
2nm程度のごく薄い金属酸化膜をRFスパッタリング
によりSi基板1上に堆積する。これにより、Si表面
はわずかに酸化されて図5(b)のごとき構造となる。
この堆積の際、酸素をプロセスガスとして混入させる
と、Si基板1の表面酸化が極端に進行してしまうた
め、酸素ガスを混入させないことがポイントとなる。
【0045】引き続き、アルゴン流量22sccm、酸
素流量1.2sccmの混合ガスを用い、電力300W
で金属酸化物をスパッタリングして、図5(c)の構造
を得る。
【0046】その後、900℃、30分程度の熱処理を
施すことによって、前述の図3(b)と同様の構造を形
成することができる。
【0047】上述したように、本実施例においては、酸
素不足のシリコン酸化膜と、この上に形成された酸素不
足の金属酸化膜との積層構造により酸素と結合可能な薄
膜を構成する。こうした酸素と結合可能な薄膜のうち、
上層の金属酸化物は、その上に化学量論組成の金属酸化
膜を形成する際、あるいはその後の熱処理の際に、余分
な酸素と結合する。こうして、その下部にあるシリコン
基板の酸化を防止する役割を果たす。その一方、下層の
シリコン酸化膜は、基板との良質な界面特性を得るため
に有効に作用する。しかも、このシリコン酸化膜は、上
層の金属酸化膜と結合しきれなかった酸素を吸収してそ
の下のシリコン基板の酸化を抑制する機能を有してい
る。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、付
加的に生じる不具合を何等伴なうことなく界面SiO2
形成を確実に抑止することができるとともに、ゲート絶
縁膜形成以降の後工程においてもSiO2の再成長を起
こさない、汎用性の高いHigh−Kゲート絶縁膜を形
成し得る半導体装置の製造方法が提供される。本発明
は、ゲート絶縁膜として金属酸化物を用いた半導体装置
の製造に有効に用いられ、その工業的価値は絶大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造されたMISFETの
断面図。
【図2】本発明の半導体装置の製造方法の一例を表わす
工程断面図。
【図3】本発明の半導体装置の製造方法の一例を表わす
工程断面図。
【図4】本発明の実施例1にかかるMISFETの静特
性を表わすグラフ図。
【図5】本発明の半導体装置の製造方法の他の例を表わ
す工程断面図。
【符号の説明】
1…Si基板 2…ゲート電極 3…金属酸化物 4…ゲート絶縁膜 5…ゲート側壁 6…深い拡散層 7…浅い拡散層 8…素子分離 9…金属を含む酸素と結合可能な薄膜(Si表面酸化防
止膜) 10…金属酸化物 11…サリサイド 12…酸素不足の金属酸化膜 13…酸素不足のシリコン酸化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/316 H01L 29/78 301G 29/43 29/62 G Fターム(参考) 4M104 AA01 BB30 CC05 DD02 DD04 EE03 EE12 EE15 EE16 EE17 GG08 HH10 5F040 DA19 EC04 ED03 ED07 EH02 EK01 FA05 FB02 FB04 FC19 5F058 BA20 BC03 BD01 BD04 BD05 BE10 BF12 BF52 BF62 BH03 BJ01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板表面に、金属を含む酸素と
    結合可能な薄膜を積層する工程と、 前記薄膜の上に、金属酸化物膜を形成する工程と、 前記薄膜および金属酸化物膜が形成されたシリコン基板
    に熱処理を施し、前記薄膜を酸化させて金属酸化物薄膜
    を形成して、金属酸化物薄膜および金属酸化物膜を含む
    ゲート絶縁膜を得る工程とを具備する半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記金属を含む酸素と結合可能な薄膜は
    酸素を含まない雰囲気中で形成され、前記金属酸化物膜
    は、酸素を含む雰囲気中で形成される請求項1に記載の
    半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属を含む酸素と結合可能な薄膜
    は、Ti、Ta、Za、Hf、Mg、Al、Y、Bi、
    Ce、La、およびSiからなる群から選択される少な
    くとも1種の金属を備える請求項1または2に記載の半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記金属を含む酸素と結合可能な薄膜
    は、Ti、Ta、Za、Hf、Mg、Al、Y、Bi、
    Ce、La、およびSiからなる群から選択される少な
    くとも1種の金属の酸化物を備え、この酸化物の組成は
    化学量論組成よりも酸素が少ない請求項1または2に記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属を含む酸素と結合可能な薄膜
    は、Ti、Ta、Za、Hf、Mg、Al、Y、Bi、
    Ce、La、およびSiからなる群から選択される少な
    くとも1種の金属の窒化物を備える請求項1または2に
    記載の半導体装置の製造方法。
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