JP2002040471A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

液晶装置の製造方法

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JP2002040471A JP2000231468A JP2000231468A JP2002040471A JP 2002040471 A JP2002040471 A JP 2002040471A JP 2000231468 A JP2000231468 A JP 2000231468A JP 2000231468 A JP2000231468 A JP 2000231468A JP 2002040471 A JP2002040471 A JP 2002040471A
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Hiroo Nomura
浩朗 野村
Takaaki Tanaka
孝昭 田中
Nobutaka Suzuki
信孝 鈴木
Yoichi Momose
洋一 百瀬
Kenichi Honda
賢一 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示品質の低下を招くことなく、狭額縁化に
よる小型化を図ることができる液晶装置の製造方法の提
供。 【解決手段】 互いに対向してシール材27によって貼
り合わされた第1と第2の基板2,3間に液晶層28が
挟持された液晶装置の製造方法であって、第1の基板2
の外面上に駆動用IC10を実装し、IC10を配線1
1と走査電極用引き廻し配線と電気的に接続する実装工
程後、第1の基板2と第2の基板3とを信号電極6と走
査電極7とを互いに内面で対向するようにシール材27
を介し貼り合わせるとともに、走査電極用引き回し配線
において一対の基板2,3間での上下導通を行う基板貼
り合わせ工程を備えた液晶装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置の製造方
法に関し、特に液晶装置の小型化にあたって表示領域外
の領域を極力狭くした構造の液晶表示パネルの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ノートパソコン、携帯電話機、腕
時計等の携帯用電子機器において、各種の情報を表示す
る手段として液晶表示パネルが広く使用されている。特
に携帯用電子機器等では、筐体内部の限られた空間に液
晶表示パネルを収容し、しかも表示し得る情報量を多く
したいという要求から、表示領域を極力広く、表示領域
外の部分(以下、本明細書ではこの部分を非表示領域ま
たは額縁などという)を狭くする構成が望まれている。
【0003】通常、この種の液晶表示装置、特にパッシ
ブマトリクス(単純マトリクス)型と呼ばれる液晶表示
装置では、2枚の透明基板間に液晶が封入され、各透明
基板の対向面に互いに直交するストライプ状の透明電極
が形成されている。この液晶表示装置では、2枚の基板
上の透明電極が互いに交差する部分が画素となり、液晶
を各画素毎に外部から駆動する方式が採用されている。
液晶を外部から駆動するためには、例えば各透明基板上
の非表示領域を互いに対向する基板の外側に張り出さ
せ、その領域に各基板の透明電極に対して信号を供給す
る駆動用ICをそれぞれ実装し、各駆動用ICの端子と
各透明電極とを引き廻し配線を用いて電気的に接続する
構成が採用されていた。
【0004】ところがその後、液晶表示パネルの狭額縁
化、駆動用ICの使用数の削減等を目的として、画素数
がそれ程多くない小規模のパネルの場合には、2枚の透
明基板上の全ての電極を一方の基板上の非表示領域に設
けた多数の引き廻し配線に導通させ、これら引き廻し配
線に接続した1個の駆動用ICで駆動する方式が提案さ
れた。図37、図38はこの方式の液晶表示装置の構成
例を示している。
【0005】図37はチップ部品をフィルム(可撓性)
基板上に実装したいわゆるCOF(Chip On Film)実装
と呼ばれる形態の回路基板を液晶表示パネルに接合した
ものであり、下側基板100の一辺側が上側基板101
の外側に張り出しており、この部分に1個の駆動用IC
102が搭載されたフレキシブルプリント配線基板10
3(Flexible Printed Circuit, 以下、FPCと略記す
る)が電気的に接合されている。下側基板100および
上側基板101の対向面には互いに直交する方向に多数
のストライプ状電極104,105が形成されている。
【0006】図38はチップ部品をガラス基板上に実装
したいわゆるCOG(Chip On Glass)実装と呼ばれる
形態のものであり、下側基板(ガラス基板)110の一
辺側が上側基板111の外側に張り出しており、この部
分に駆動用IC112が直接搭載され、さらに駆動用I
C112に駆動信号を供給するためのFPC113が電
気的に接合されている。
【0007】いずれの形態にしても、下側基板の電極用
の引き廻し配線と上側基板の電極用の引き廻し配線は全
て、FPCや駆動用ICが実装された下側基板の一辺側
に集められている。
【0008】液晶表示パネルを構成する上側基板、下側
基板の引き廻し配線の接続構造の一例を図39、図40
を用いて詳細に説明する。図39は上側基板120の電
極および引き廻し配線の配置を示す平面図であり、図4
0は下側基板130の電極および引き廻し配線の配置を
示す平面図である。図39に示すように、上側基板12
0においては、図中横方向に延在する短冊状の走査電極
121がストライプ状に多数配置されている。ここで、
多数の走査電極121が形成された領域が液晶表示装置
としての表示領域122となる。そして、表示領域12
2の外方(図中表示領域122の右側と左側)の非表示
領域に、各走査電極121に信号を供給するための走査
電極用引き廻し配線123がそれぞれ配置されている。
この引き廻し配線123は電極の延在方向に引き出され
た後、屈曲して上側基板120の一辺側(図中下側の
辺)の両端部に集められている。
【0009】一方、図40に示すように、下側基板13
0においては、上側基板120に形成された走査電極1
21と直交する方向(図中縦方向)に延在する短冊状の
信号電極131がストライプ状に多数配置されている。
そして、表示領域122の外方(図中表示領域122の
下側中央部)の非表示領域に、各信号電極131に信号
を供給するための信号電極用引き廻し配線132がそれ
ぞれ配置されている。また、これら信号電極用引き廻し
配線132が配置された領域の両側方に、上側基板12
0の走査電極用引き廻し配線123と電気的に接続する
ための走査電極用引き廻し配線133が走査電極121
の数と同数、配置されている。また、この走査電極用引
き廻し配線133のピッチは上側基板120の走査電極
用引き廻し配線123のピッチと一致している。なお、
本構成例においては、全ての引き廻し配線123,13
2は走査電極121もしくは信号電極131と一体に形
成されており、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxid
e, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜で形成さ
れている。
【0010】前記構成の上側基板120と下側基板13
0を貼り合わせると、下側基板130の外形よりも上側
基板120の外形の方が小さく、上側基板120上の走
査電極用引き廻し配線123の下端と下側基板130上
の走査電極用引き廻し配線133の上端とが、図中符号
134で示す上下導通部で対向するように位置する。上
下導通部134には例えば異方性導電膜、導電ペース
ト、導電性粒子を含む導電材等が設けられており、これ
を介して上側基板120上の走査電極用引き廻し配線1
23と下側基板130上の走査電極用引き廻し配線13
3とが電気的に接続される。このようにして、全ての走
査電極用引き廻し配線133と全ての信号電極用引き廻
し配線132が下側基板130の一辺側に集められたこ
とになるので、この部分に例えば図37に示したような
COF実装された基板との接続を行えば、COF実装基
板上の1個の駆動用ICから全ての走査電極121と信
号電極131に対して信号を供給することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成の液晶表示装置には、以下のような問題点があった。
すなわち、従来の液晶表示装置を構成する基板には、前
記のように表示領域の外側に引き廻し配線を形成する領
域が必ず必要になる。上述したように、近年の液晶表示
装置においては表示容量がますます増加する傾向にある
が、表示容量(画素数)が増加する程、この引き廻し配
線の本数が増えて引き廻し配線の形成領域が広くなって
しまうため、これが狭額縁化の障害となる。
【0012】表示容量を増やしても引き廻し配線形成領
域が広くならないようにするには、引き廻し配線のピッ
チ(配線幅+配線間隔)を小さくすることも考えられる
が、その場合、引き廻し配線抵抗の増大を招き、表示品
質に悪影響を与える恐れがある。例えば100本の引き
廻し配線を50μmピッチで形成する場合、5mm程度
の引き廻し配線形成領域が必要になる。この時の引き廻
し抵抗は数kΩ〜MΩオーダーにまで達し、信号波形な
まりなどの問題が生じる場合がある。
【0013】引き廻し配線の抵抗増大を抑えるために
は、引き廻し配線を構成する透明導電膜の低抵抗化、低
抵抗の金属補助配線の付加等の方法がある。しかしなが
ら、前者の方法の場合、透明導電膜は電極の部分では充
分な光透過率を確保することが重要であり、高い透過率
を維持したままでの低抵抗化は困難である。また、後者
の方法の場合は、製造工程の負荷が増大するという問題
がある。結局のところ、引き廻し配線の抵抗を増大させ
ることなく、引き廻し配線形成領域の縮小化を図る有効
な手段は今まで存在しなかった。
【0014】また、図37、図38に示したように、従
来の液晶表示装置ではFPCや駆動用ICを実装する領
域が必要なため、一方の基板を他方の基板から大きく張
り出させなければならず、液晶表示装置を電子機器の筐
体内に収容する場合、この部分が無駄な空間となってい
た。そのため、液晶表示装置の非表示(額縁)領域の確
保、及び拡大に繋がっていた。
【0015】なお、液晶表示装置の狭額縁化を目的とし
て、基板の裏面側に電子回路および駆動用ICを搭載す
る技術が特開平5−323354号公報に開示されてい
る。同様に、一方の基板に画素パターン配線基板と駆動
回路配線基板としての機能を兼用させる技術が特開平7
−159802号公報に開示されている。しかしなが
ら、この公報には、ただ単に一方の基板の表面側の駆動
線をビアホール(コンタクトホール)を介して裏面側に
導通させ、裏面側の駆動回路および駆動用ICに接続す
ることが記載されているだけであって、液晶表示装置の
全体構成は不詳である。
【0016】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであって、引き廻し抵抗の増大などによる表
示品質の低下を招くことなく、狭額縁化による小型化を
図ることができる液晶装置の製造方法を提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の液晶装置の製造方法は、互いに対向して
シール材によって貼り合わされた一対の基板間に液晶層
が挟持され、前記一対の基板のうち第1の基板には、前
記液晶層に面する側の内面上に第1の導電部が設けら
れ、該第1の導電部と電気的に接続されるとともに前記
第1の基板内部を介して前記内面上から該内面と反対側
の外面上に電気的に接続される第1の引き廻し導電部が
形成され、前記一対の基板のうち第2の基板には、前記
液晶層に面する側の内面上に第2の導電部が設けられ、
前記一対の基板間での上下導通により前記第2の導電部
と電気的に接続されるとともに前記第1の基板内部を介
して更に前記第1の基板の内面上から該内面と反対側の
外面上に電気的に接続される第2の引き廻し導電部が形
成され、前記第1の基板の外面上には前記第1の引き廻
し導電部および/または前記第2の引き廻し導電部と電
気的に接続された電子部品が実装された液晶装置の製造
方法であって、前記第1の基板の外面上に前記電子部品
を実装し、前記第1の引き廻し導電部および/または前
記第2の引き廻し導電部と電気的に接続する実装工程
後、該第1の基板と前記第2の基板とを前記第1の導電
部と第2の導電部とを互いに内面で対向するように前記
シール材を介し貼り合わせるとともに、前記第2の引き
廻し導電部において前記一対の基板間での前記上下導通
を行う基板貼り合わせ工程を備えたことを特徴とする。
【0018】本発明の液晶装置の製造方法では、第2の
基板と貼り合わせ前の第1の基板の外方又は外面側に、
第1の基板内面の第1の導電部および第2の基板内面の
第2の導電部と電気的に接続された電子部品を実装して
いる。ここで言う「第1の導電部」、「第2の導電部」
とは、具体的にはパッシブマトリクス型液晶装置におけ
る走査電極、信号電極等の電極、もしくはアクティブマ
トリクス型液晶装置における走査線、データ線等の配線
のことを指す。
【0019】また、第1の基板の外面側に実装される
「電子部品」とは、具体的には、液晶装置の駆動回路に
用いる駆動用IC、コンデンサ等のことを指し、また、
第1の基板の外方に実装される「電子部品」とは、具体
的には、液晶装置の駆動回路に用いる駆動用IC等を搭
載したCOF等のことを指す。詳細には、第1の導電部
を、第1の基板の内面から基板内部を通り第1の基板の
外面にわたって設けられた第1の引き廻し導電部を介し
て電子部品に電気的に接続している。一方、第2の導電
部を、第2の基板の内面から基板間をわたって第1の基
板の内面へ、さらに第1の基板の内面から基板内部を通
り第1の基板の外面にわたって設けられた第2の引き廻
し導電部を介して電子部品に電気的に接続している。
【0020】よって、従来の液晶装置の構成で言えば、
引き廻し配線が第1の基板の内面上の電極形成領域(言
い換えると表示領域)の外側の領域(非表示領域)に引
き廻されていたのに対し、本発明の製造方法で製造され
た液晶装置では、引き廻し導電部(引き廻し配線)が第
1の基板の内面側から基板内部を通って外面側に引き廻
されている。
【0021】したがって、本発明の製造方法で製造され
た液晶装置の構成によれば、従来の液晶装置の構成にお
いて第1の基板内面の表示領域外側に設けていた引き廻
し領域が不要となるので、その分だけ従来に比べて大幅
に額縁部分を狭くすることができる。また、表示領域内
を含めて第1の基板の外面側全面に引き廻し導電部をレ
イアウトすることができ、引き廻し導電部間のピッチを
余裕を持って設計することができるため、引き廻し抵抗
が増大するという問題が生じることもない。また、この
ように引き廻し導電部の低抵抗化によりクロストークの
発生を改善でき、表示品位を向上できる。
【0022】また、表示容量の増加に伴って引き廻し導
電部(引き廻し配線)の本数を多くしても、上述したよ
うに引き廻し導電部を第1の基板の外面側全面にレイア
ウトすることができるので、引き廻し領域を第1の基板
内面の表示領域外側に設けていた従来の液晶装置と比べ
て、引き廻し導電部の線幅およびピッチを余裕を持って
設計することができ、引き廻し導電部の断線等の不良が
発生し難い。
【0023】また、本発明の製造方法において第1の基
板の外面側に電子部品を実装する場合には、この製造方
法により得られた液晶装置の第1の基板は、液晶装置そ
のものを構成する一方の基板として機能すると同時に、
駆動回路の搭載基板としても機能する。したがって、場
合によっては、フレキシブルテープ等の接続用部品の削
減を図ることもでき、さらに部品数の削減によるコスト
ダウンおよび液晶装置の小型化が可能である。また、第
1の基板の外面側に電子部品が実装された液晶装置を得
ることもできるので、対向する第1と第2の基板の端面
や周囲に電子部品やこれと接続されたFPCが付いてな
いため、従来の液晶表示装置のように一方の基板を他方
の基板より大きく張り出させてCOF実装したものやC
OG実装したものと比べて、電子機器に取り付ける際に
取り扱い易い。
【0024】さらに、本発明の液晶装置の製造方法で
は、第2の基板と貼り合わせ前の第1の基板の外方又は
外面側に電子部品を実装しているので、第1と第2の基
板の貼り合わせ工程後に第1の基板の外方または外面側
に電子部品を実装する場合と比べて、電子部品をボンデ
ィング等のフェイスアップ実装等で実装し易く、また、
後述するように第1の基板の外面上に第1の引き廻し導
電部や第2の引き廻し導電部の第1の部分等を覆う第1
の保護層を設けておけば、第1の引き廻し導電部や第2
の引き廻し導電部の第1の部分等を保護することができ
る。
【0025】また、第1の基板と第2の基板を貼り合わ
せた後、第1の基板の外方または外面側に電子部品をフ
ェイスダウン実装等により実装する場合には、貼り合わ
せ後の第1と第2の基板に電子部品を実装する際のエポ
キシ系接着剤の加熱、硬化の影響を受けて基板間の間隔
にばらつきが生じなどの不都合が生じ、表示品質に影響
がでる恐れがある。これに対して第2の基板と貼り合わ
せ前の第1の基板の外方又は外面側に予め電子部品を実
装しておけば、貼り合わせ後の第1と第2の基板には電
子部品の実装時の熱がかからないので、得られる液晶装
置の表示品質を良好に保つことができる。
【0026】また、前記のように本発明により製造され
た液晶装置は前記のように狭額縁化あるいはこれに加え
て部品数の削減により小型化できるので、電子機器の小
型化および低価格化を実現できる。
【0027】なお、本発明の第2の引き廻し導電部は、
前記第1の基板の内面から基板内部を通り前記内面と反
対の外面にかけて形成した第2の引き廻し導電部の第1
の部分と、第2の基板の内面から基板間をわたって第1
の基板の内面にかけて形成した第2の引き廻し導電部の
第2の部分とから構成され、第2の引き廻し導電部の具
体的な構成は、第2の引き廻し導電部の第2の部分は、
第1の基板と第2の基板との間に設けられ第2の導電部
と電気的に接続された基板間接続部から構成され、第2
の引き廻し導電部の第1の部分は、第1の基板の内面側
と外面側との間に設けられた孔の内部に設けられ、前記
基板間接続部と電気的に接続された第2の孔内接続部
と、前記第1の基板の外面上において第2の孔内接続部
と電子部品とを電気的に接続する第2の外面上接続部と
を有する構成とすることができる。
【0028】また、第1の基板における第1の引き廻し
導電部の具体的な構成は、第1の基板の内面側と外面側
との間に設けられた孔の内部に設けられ、第1の導電部
と電気的に接続された第1の孔内接続部と、第1の基板
の外面上において第1の孔内接続部と電子部品とを電気
的に接続する第1の外面上接続部とを有する構成とする
ことができる。
【0029】また、本発明の液晶装置の製造方法は、さ
らに前記第1の基板の内面側に光反射部を設け、前記第
2の基板の外面側に偏光手段を設けることにより反射型
液晶装置を製造する場合に適用することもでき、その場
合に引き廻し導電部を基板外面側に引き廻した後はこれ
を表示領域内に配線を形成しても表示上何ら支障はな
い。また、これらの配線に電気的に接続される電子部品
も同様に第1の基板外面の表示領域に相当する領域内に
配置することができる。しかも、本発明の製造方法で製
造された液晶装置の引き廻し導電部の基本構成は、電子
部品が実装された側の基板である第1の基板上の第1の
引き廻し導電部のみならず、液晶層を挟んで対峙する第
2の基板からの第2の引き出し導電部についても同様で
ある。すなわち、一対の基板の全ての引き廻し導電部が
第1の基板の内部を通って最終的に第1の基板の外面側
に引き廻され、電子部品に接続される構成になってい
る。
【0030】また、本発明の液晶装置の製造方法は、第
1、第2の引き廻し導電部としてともに透光性を有する
導電材料から構成し、さらに前記第1の基板の外面側お
よび前記第2の基板の外面側にそれぞれ偏光手段を設け
ることにより透過型液晶装置を製造する場合に適用する
こともでき、その場合に引き廻し導電部を第1の基板外
面側に引き廻した後は平面的に表示領域内に相当する領
域内に配線を形成してもすれば表示上何ら支障はない。
つまり、一対の基板の全ての引き廻し導電部が第1の基
板の内部を通って第1の基板の外面側に引き廻してお
り、第1の基板の外面に対して例えばCOF実装を行え
ば、COF上の1個の駆動用ICから第1、第2の導電
部全てに対して信号を供給することができる。
【0031】本発明の液晶装置の製造方法により製造で
きる液晶装置の方式としては、例えば、パッシブマトリ
クス型液晶装置、スイッチング素子に薄膜ダイオード
(ThinFilm Diode, 以下、TFDと略記する)を用いた
アクティブマトリクス型液晶装置、スイッチング素子に
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TF
Tと略記する)を用いたアクティブマトリクス型液晶装
置などが挙げられる。
【0032】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記基板貼り合わせ工程前に、前記第1の基板の
外面上に、少なくとも第1の引き廻し導電部と第2の引
き廻し導電部を覆う第1の保護層を形成する工程が備え
られることが望ましい。
【0033】このような第1の保護層の形成工程が備え
られると、第1と第2の基板をシール材を介して貼り合
わせる際には、通常、シール材を介して対向させた第1
と第2の基板を定盤上に配置後圧力をかけて一体化して
いるので、このときに前記のような第1の保護層が形成
されていると、第1の基板の外面側の第1の引き廻し導
電部や第2の引き廻し導電部に傷が付いたり汚染される
ことがなく、コンタクト不良を防止でき、さらに前記第
1の保護層は絶縁も兼ねることができるので、導電性の
塵等の付着によるショートを防止できる。また、後工程
で第1の基板の内面側に配向膜等を形成する場合に、配
向等の形成工程で使用する有機溶剤等の薬液で第1の基
板の外面側の第1の引き廻し導電部と第2の引き廻し導
電部が腐食するのを防止できる。また、この第1の保護
層は前記したように絶縁も兼ねることができるので、取
り扱い易く、電子機器に組み込み易い。
【0034】また、電子部品を第1の基板の外面側にフ
ェイスアップ実装した場合には、前記第1と第2の引き
廻し導電部と前記電子部品との接続部も第1の保護層で
保護することもでき、接続部の傷付きや汚染に起因する
コンタクト不良や導電性の塵等の付着に起因するショー
トを防止できる。
【0035】また、第1の基板の外面側に第1の引き廻
し導電部や第2の引き廻し導電部の第1の部分が形成さ
れているだけでは、すなわち、第1の保護層が形成され
ていない状態では、第1の基板の外面側は凹凸を有し、
特に第1の基板として可撓性を有する基板を用いた場合
に、この第1の基板に基板貼り合わせ工程等で熱がかか
った際に基板と導電部との熱膨張率の違いにより外面側
に生じた凹凸により内面側に凹凸が生じ、これにより基
板間の間隔にばらつきが生じ、表示品質に影響がでる恐
れがある。これに対して前記第1の保護層を第1の基板
の外面側の略全面に形成する場合には、第1の基板の外
面側を平坦化できるので、特に第1の基板として可撓性
を有する基板を用いた場合に、この第1の基板に基板貼
り合わせ工程等で熱がかかっても第1の基板の外面側に
凹凸が生じるのを防止でき、基板間の間隔にばらつきが
生じるのを防止でき、セル厚を均一にでき、得られる液
晶装置の表示品質を向上できる。
【0036】また、前記第1の保護層を第1の基板の外
面側の略全面に形成する場合には、第1の基板の外面を
平坦とすることができるので、第1と第2の基板を定盤
上に配置して一体化する際に、表面が平坦な通常の定盤
を使用できる上、第1と第2の基板に均等に圧力をかけ
ることができ、得られる液晶装置の品質を向上できる。
【0037】また、前記電子部品の実装工程において、
前記第1の基板に予め形成した凹部に前記電子部品の少
なくとも一部を埋め込むようにしてもよい。その場合に
用いられる第1の基板の材質としては、ガラス基板やガ
ラス強化プラスチック基板が好適に用いられる。
【0038】本発明の製造方法では、前記第1の基板お
よび/または前記第2の基板として可撓性を有する基板
を用いてもよい。第1の基板および/または第2の基板
として可撓性を有する基板を用いると、この製造方法に
より得られる液晶装置の薄型化、軽量化が図れる、基板
の割れ等の破損が生じにくくなる、基板を湾曲させるこ
とで曲面表示が可能になる、等の利点が得られ、携帯機
器等の電子機器に好適な液晶装置を製造できる。 ま
た、第1の基板が可撓性を有する基板であると、この第
1の基板に例えばレーザー加工、ケミカルエッチング等
の操作を施すことにより容易にスルーホールを形成する
ことができる。さらに、このスルーホール内への銀ペー
スト等の充填、電解メッキ等を施すことにより、スルー
ホール内に導電性材料からなる第1の引き廻し導電部の
一部(第1の孔内接続部)や第2の引き回し導電部の第
1の部分の一部(第2の孔内接続部)を形成することが
できる。
【0039】一方、第1の外面上接続部や第2の外面上
接続部は、導電膜の成膜、パターニング等の通常の配線
形成技術によって容易に形成することができ、また、基
板間接続部は、シール材に導電材を混入する等の方法に
より設けることができる。
【0040】従って、前記方法により第1の孔内接続部
を形成することにより、この第1の孔内接続部を介して
第1の導電部と第1の外面上接続部を電気的に接続で
き、前記の方法により第2の孔内接続部を形成すること
により該第2の孔内接続部と基板間接続部を介して第2
の導電部と第2の外面上接続部を電気的に接続できるの
で、第1と第2の基板の全ての引き廻し導電部が第1の
基板の内部を通って第1の基板の外面側に引き廻すこと
ができ、さらに、この第1の基板の外面側に電子部品を
実装することで、第1の基板を液晶装置そのものを構成
する一方の基板として機能させると同時に、駆動回路の
搭載基板としても機能させることができる。
【0041】また、第1の基板としては、内面側の第1
の導電部、外面側の第1の引き廻し導電部(第1の外面
上接続部)の他、基板内部に1層以上の内部導電部(内
部導電層)を有する基板、いわゆる多層プリント配線基
板のような基板を用いてもよい。この場合には、第1の
基板の内面から外面にわたる孔は、第1の基板の内面と
内部導電部との間、第1の基板の外面と内部導電部との
間、もしくは相互の内部導電部の間に設けられた複数の
ビアホールから構成されるものとなる。
【0042】この種の基板を用いると、例えば引き廻し
導電部の数が増え、第1の基板の外面上だけに多数の引
き廻し導電部を配置するのが難しくなった場合に、一部
の引き廻し導電部を内部導電部を用いて引き廻すことも
でき、引き廻しの自由度が向上するので、表示容量を増
大させた液晶装置の製造に対応することが可能になる。
【0043】また、第1の基板としては、外面側の第1
の引き廻し導電部(第1の外面上接続部)を有する構成
の場合、内面側の第1の導電部と外面側の引き廻し導電
部(第1の外面上接続部)を同じ導電性材料で構成した
ものを用いてもよい。
【0044】この構成にすると、第1の基板の内面側と
外面側に導電膜を成膜した後、内面側と外面側の両面に
フォトリソグラフィー、エッチングを施し、両面の導電
膜を同時にパターニングして第1の導電部と第1の外面
上接続部を形成することができるので、製造工程の簡略
化を図ることができる。
【0045】また逆に、第1の基板としては、内面側の
第1の導電部と外面側の第1の引き廻し導電部(第1の
外面上接続部)を異なる導電性材料で構成したものを用
いることもできる。
【0046】この構成においては、後述するように第1
の導電部、例えばパッシブマトリクス型液晶装置におけ
る電極が光反射部を兼ねる場合、第1の導電部には光反
射率の高い銀(又は銀を含有する合金)、アルミニウム
等の金属材料を用い、第1の外面上接続部には引き廻し
抵抗低減のために低抵抗材料である銅等の金属材料を用
いるというように、第1の導電部、第1の外面上接続部
各々の機能に最適な導電材料を選択することができる。
その結果、製造工程の簡略化という前記の利点は得られ
ない代りに、得られる液晶装置の表示品質を高めること
ができる。
【0047】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記電子部品の実装工程において、第1の基板の
外面上であって、非表示領域に対応する部分に前記電子
部品を実装することが望ましい。ここでいう「非表示領
域」とは、第1の基板の電極形成領域(言い換えると表
示領域)の外側の領域、あるいは、第1と第2の基板間
のシール材形成位置より外側の領域(シール材と同じ位
置も含む)、あるいは前記シール材より僅かに液晶層側
に入った位置より外側の領域のことを指す。
【0048】第1の基板の外面側に電子部品を実装する
際、第1の基板に局所的に熱がかかる場合があるが、電
子部品の実装位置が非表示領域であれば、表示領域内に
実装する場合と比べて表示領域が小さくなるが、実装時
の熱が表示領域に悪影響が及ぼすのを回避でき、表示ム
ラ等の発生を防止する効果が優れる。また、第1の基板
が可撓性を有する基板である場合には、電子部品の実装
時の熱により第1の基板に凹凸が生じる場合があるが、
電子部品の実装位置が非表示領域であれば、前記凹凸が
表示に悪影響を及ぼすことを回避でき、表示品質を保つ
ことができる。また、本発明の液晶装置の製造方法にお
いては、前記電子部品の実装前の第1の基板として、外
面側周縁部に前記駆動用IC等の電子部品の入力端子と
電気的に接続される外部接続端子が設けられたものを用
いることが望ましい。このような外部接続端子を第1の
基板の外面側周縁部に設けておけば、駆動用ICに駆動
信号を供給するためのFPCなどをさらに実装するよう
な場合、外部接続端子とFPCの端子を接合する際の位
置合わせを容易に行うことができる。また、FPC接合
時もしくは接合後、接合部分に応力が発生する場合があ
るが、その位置が表示領域から外れた基板周縁部であれ
ば、前記応力が表示に悪影響を及ぼすこともない。
【0049】また、本発明の液晶装置の製造方法におい
ては、前記電子部品の実装前の第1の基板として、外面
側周縁部に前記第1の引き廻し導電部および/または前
記第2引き廻し導電部と電気的に接続された外部接続端
子が設けられたものを用いることが望ましい。このよう
な外部接続端子を第1の基板の外面側周縁部に設けてお
けば、COFなどを実装するような場合、外部接続端子
とCOFの端子を接合する際の位置合わせを容易に行う
ことができる。また、COF接合時もしくは接合後、接
合部分に応力が発生する場合があるが、その位置が表示
領域から外れた基板周縁部であれば、前記応力が表示に
悪影響を及ぼすこともない。
【0050】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の液晶装置の製造方法の第1の実施の形態で得られた
液晶装置を図1〜図13を参照して説明する。
【0051】本実施の形態は、本発明の液晶装置の製造
方法をパッシブマトリクス型液晶表示装置の製造方法に
適用した例であって、光反射部を兼ねた表示電極、いわ
ゆる反射電極を有する液晶表示装置の製造例である。
【0052】図1は本実施の形態で得られた液晶表示装
置全体を上面側から見た斜視図、図2は下面側から見た
斜視図、図3は下側基板の上面(電極形成面)図、図4
は下側基板を下面側から観た透過平面図(電子部品の実
装面側から観た透過平面図)、図5は上側基板の下面
(電極形成面)図、図6は上側基板と下側基板を重ね合
わせた状態を示す透過平面図、図7は図6のA−A’線
に沿う断面図、図8は図6のB−B’線に沿う断面図で
ある。なお、以下の全ての図面においては、各層や各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0053】本実施の形態の製造方法で得られた液晶表
示装置1は、図1に示すように、下側基板2(第1の基
板)と上側基板3(第2の基板)とが対向配置され、こ
れら基板間に液晶層(図1では図示略)が挟持されてい
る。本実施の形態では、下側基板2としてポリイミド等
からなる不透明基板が用いられ、上側基板3としてポリ
カーボネート、ポリエーテルスルホン、アクリル系樹脂
等からなる透明基板が用いられている。以下の説明で
は、双方の基板の液晶層に面する側の面を「内面」、そ
れと反対側の面を「外面」という。即ち、双方の基板に
おいて液晶層が配置される側の面を「内面」、それと反
対側の面を「外面」という。また、上側基板3の外面側
に、位相差板4(λ/4板)、偏光板5(偏光手段)が
順次貼着されている。なお、図2以降の図面では、位相
差板4、偏光板5の図示を省略する。
【0054】下側基板2の内面上には多数の信号電極6
(第1の導電部)がストライプ状に設けられ、それと対
向する上側基板3の内面上には信号電極6と直交する方
向に延在する多数の走査電極7(第2の導電部)がスト
ライプ状に設けられている。そして、信号電極6と走査
電極7が交差する部分が個々の画素8となり、多数の画
素8がマトリクス状に配列した領域が表示領域9とな
る。なお、本実施の形態では下側基板2側の電極を信号
電極、上側基板3側の電極を走査電極として説明する
が、これは逆であっても一向にかまわない。
【0055】図2に示すように、下側基板2の外面上に
おいて、平面的に表示領域9に対する領域内に、駆動用
IC10(電子部品)が実装されている。この駆動用I
C10は、外部回路(図示せず)から外部接続端子26
を通じて入力された信号を受けて信号電極6に対しては
画像信号を、走査電極7に対しては走査信号を供給する
ものである。また、下側基板2の外面上には、後述する
信号電極用引き廻し配線(第1の引き廻し導電部)の一
部を構成する信号電極用接続配線12(第1の外面上接
続部)、および走査電極用引き廻し配線(第2の引き廻
し導電部)の第1の部分の一部を構成する走査電極用接
続配線14(第2の外面上接続部)がそれぞれ配設され
ており、駆動用IC10の端子(図2、図4は図示省
略)と電気的に接続されている。
【0056】図3に示すように、下側基板2の内面上
に、アルミニウムや銀(又は銀を含有する合金)などの
光反射率の高い金属薄膜からなる多数の信号電極6がス
トライプ状(帯状)に設けられている。これら信号電極
6は反射層を兼ねており、表示時には偏光板5、位相差
板4を介して上側基板3の外方から入射し、液晶層を透
過した光が下側基板2の内面に達してこれら信号電極6
の表面で反射し、画像表示がなされるようになってい
る。信号電極6の一端はそのまま電極の延在方向に細く
延び、その先端が円形に形成され、後述する孔内接続部
(第1の孔内接続部)と接続するためのランド16とな
っている。ランド16は下側基板2において信号電極6
の延在方向の基板辺に沿って端部に配置されている。ラ
ンド16の中央には、下側基板2の内面、外面間を貫通
するスルーホールが形成されている。信号電極6の端部
のこの部分が、信号電極6と駆動用IC10とを電気的
に接続する信号電極用引き廻し配線の一部を構成する信
号電極用接続配線18となる。
【0057】本実施の形態の場合、信号電極用接続配線
18は、図3における最上部の信号電極6から順に、信
号電極6の左側、右側、左側、…というように交互に反
対側の領域に引き出されているため、上下方向に隣接す
る接続配線間の間隔が広く、接続配線同士が短絡しにく
く信頼性が確保されている。しかしながら、特に接続配
線間の間隔等に問題がなければ、全ての接続配線を同方
向に引き出したり、例えば上側半分の接続配線を左側、
下側半分の接続配線を右側と分けて引き出すなど、接続
配線の引き出し方向は任意で良い。また、スルーホール
を直線的に配置するのではなく、ジグザク(千鳥配列)
に配置することで狭ピッチにも対応可能になる。さら
に、特に接続配線として信号電極6よりも細い部分を作
らなくても、単に信号電極6の端部にスルーホールを設
けた構成でも良い。
【0058】また、下側基板2においてランド16が端
部で配置された基板辺と隣接する他の一方の基板辺の端
部には、後述する上下導通部(基板間接続部)と孔内接
続部(第2の孔内接続部)との間を電気的に接続する多
数の走査電極用接続配線21(第2の内面上接続部)が
形成されている。これら走査電極用接続配線21は上側
基板3の各走査電極7とランド22で上下基板間の上下
導通により電気的に接続されるものである。本実施の形
態の場合、各走査電極用接続配線21の一端は上下導通
部に接する矩形のランド22、他端は孔内接続部に接す
る円形のランド23となっており、円形のランド23の
中央には下側基板2の内面、外面間を貫通するスルーホ
ールが形成されている。これら走査電極用接続配線21
も信号電極6と同じアルミニウムなどの材料で形成され
ている。
【0059】図4は、図3に示す下側基板2を裏返した
状態を示している。下側基板2の外面上には、図3に示
した信号電極用接続配線18のランド16の中に形成さ
れたスルーホール、走査電極用接続配線21のランド2
3の中に形成されたスルーホールの位置に対応して円形
のランド24,25がそれぞれ設けられている。さら
に、下側基板2の外面上には、信号電極用接続配線18
のランド16の中に形成されたスルーホールに対応する
各ランド24から駆動用IC10の実装領域に向けて信
号電極用接続配線12がそれぞれ設けられ、同様に走査
電極用接続配線21のランド23の中に形成されたスル
ーホールに対応する各ランド25から駆動用IC10の
実装領域に向けて走査電極用接続配線14が設けられて
いる。
【0060】下側基板2の周縁部の4辺(四つの基板
辺)のうち、3辺(三つの基板辺)に沿って前記多数の
ランド24,25が配置されており、上側基板3の内面
に形成された走査電極7との電気的接続(上下導通)が
なされる基板辺(ランド25が配置される基板辺)と対
向する残りの1辺に沿って多数の外部接続端子26が形
成されている。つまり、下側基板2の外面上に形成され
る外部接続端子26は、上側基板3の内面に形成された
走査電極7の延在方向に位置する下側基板2の基板辺に
沿って端部で配列形成されている。外部接続端子26
は、この液晶表示装置1と駆動用外部回路等をFPCや
異方性導電コネクター(又はラバーコネクター)などの
接続用部品を用いて接続する際にそのFPCの端子と接
続するための端子である。そして、これら外部接続端子
26の各々から駆動用IC10の実装領域に向けて、駆
動用IC10に駆動信号を供給するための信号入力用配
線41がそれぞれ設けられている。本実施の形態の場
合、下側基板2の外面に形成された信号電極用接続配線
12、走査電極用接続配線14、外部接続端子26、信
号入力用配線41等は全て、内面側の信号電極6、各接
続配線18,21等と同じく、アルミニウムや銀(又は
銀を含有する合金)等の材料から形成されている。つま
り、上側基板3の内面に形成された走査電極7以外の配
線、及び電極は同じ材料から形成されている。
【0061】なお、下側基板2の外面には、図2と図4
の二点鎖線で示す領域、すなわち、駆動用IC10の実
装領域および外部接続端子26の形成領域を除く、配線
が露出した領域をポリイミド、レジスト等の樹脂からな
る第1の保護層82を形成し、この第1の保護層82に
より信号電極用接続配線12(第1の外面上接続部)お
よび走査電極用接続配線14(第2の外面上接続部)、
信号入力用配線41等が被覆されていることが望まし
い。このような第1の保護層82を形成すると、信号電
極用接続配線12、走査電極用接続配線14、信号入力
用配線41等の配線の腐食、断線、ショート等の不具合
を防止することができ、また、第1の保護層82は絶縁
も兼ねることができるので、取り扱い易い。また、第1
の保護層82は、外部接続端子26の形成領域上を除
く、下側基板2の略全面に形成されていてもよい。第1
の保護層82が下側基板2の略全面に形成されている
と、この第1の保護層82によって前記各接続配線1
2、14と、これら接続配線と駆動用IC10との接続
部と、駆動用IC10が覆われて、下側基板2の外面を
平坦とすることができ、より取り扱い易い。
【0062】図5に示すように、上側基板3の内面上
に、ITOなどの透明導電性薄膜からなる多数の走査電
極7がストライプ状(帯状)に設けられている。図5に
おける各走査電極7の長さ方向(配線形成方向)の端部
が上下導通部に接続される部分となる。なお、図示しな
い上側基板3の外面側は何も形成されていない平坦な面
となっている。
【0063】上記構成の下側基板2と上側基板3を重ね
合わせると、図6に示すようになる。図6において、2
点鎖線で示した符号27の部材は両基板を接着すると共
に液晶層を基板間に封止するためのシール材である。信
号電極6と走査電極7が交差する部分が個々の画素8と
なり、多数の画素8がマトリクス状に配列した領域が表
示領域9となる。本実施の形態の場合、下側基板2の外
形よりも上側基板3の外形の方が小さく、下側基板2の
周縁部は上側基板3の外側にはみ出している。下側基板
2の内面上の各信号電極用接続配線18の先端のランド
16の部分は、それぞれ上側基板3の外側にはみ出して
位置している。つまり、各信号電極6から導出される各
信号電極用接続配線18はシール材の形成部を突き抜
け、更に上側基板3の外形(外周)よりも外側に延在し
て形成され、その先端部分にランド16が配置されてい
る。一方、下側基板2の内面上の各走査電極用接続配線
21については、上下導通部に接する矩形のランド22
の部分がシール材27の部分に位置し、スルーホールが
設けられた円形のランド23の部分が上側基板3の外側
にはみ出して位置している。
【0064】図7は図6のA−A’線に沿う断面図、す
なわち信号電極6に沿った方向に切断した断面図であ
る。この図に示すように、下側基板2と上側基板3との
間にシール材27が挟持され、下側基板2と上側基板3
とシール材27とにより密閉された空間に液晶層28が
挟持されている。ここでは、液晶層28として例えばS
TN(Super Twisted Nematic)液晶等の一般的な液晶
を用いることができる。
【0065】下側基板2の内面上に信号電極6および信
号電極6と一体形成された信号電極用接続配線18が形
成されるとともに、下側基板2の外面上には信号電極用
接続配線12が形成され、双方の信号電極用接続配線1
2,18の先端のランドの部分には基板を貫通するスル
ーホール17が形成されている。スルーホール17の内
部には銀ペースト等の導電性材料が充填されており、こ
の導電性材料が、内面側の信号電極用接続配線18と外
面側の信号電極用接続配線12とを電気的に接続する孔
内接続部15を構成している。
【0066】ここで、孔内接続部15のより詳細な構成
としては、例えば図11(a)に示すように、スルーホ
ール17の内部に銀ペースト等の導電性材料を埋め込ん
で孔内接続部15を形成した後、導電性材料の表面を絶
縁性の樹脂で被覆するなどして被覆層29を形成する
と、導電性材料の腐食を防止することができる。もしく
は、図11(b)に示すように、スルーホール17の内
部に導電性材料を埋め込んで孔内接続部15を先に形成
した後、孔内接続部15の上面および下面を覆うように
下側基板2の内面上および外面上にそれぞれ信号電極用
接続配線18,12を形成してもよい。
【0067】もしくは、孔内接続部は、内面側および外
面側の信号電極用接続配線同士を電気的に接続できれば
よいのであって、必ずしも孔の内部全体に埋め込まれて
いなくてもかまわない。したがって、図12に示すよう
に、電解メッキ法を用いてスルーホール17の内壁にの
み導電性材料を付着させ、孔内接続部30としてもよ
い。
【0068】また図7に示すように、下側基板2の外面
上に形成された信号電極用接続配線12のスルーホール
17が設けられた側と反対側の端部には、駆動用IC1
0の端子31が接続されている。以上のような配線構造
を採ることにより、駆動用IC10から出力された画像
信号は、下側基板2の外面上の信号電極用接続配線1
2、孔内接続部15、下側基板2の内面上の信号電極用
接続配線18を経由して各信号電極6に供給される。よ
って、これら下側基板2の外面上の信号電極用接続配線
12、孔内接続部15、下側基板2の内面上の信号電極
用接続配線18が信号電極用引き廻し配線11を構成す
ることになる。
【0069】図7に示す駆動用IC10の実装形態は、
ICの表面(端子形成面)側を基板側に向けた、いわゆ
るフェイスダウン実装(もしくはILB(Inner Lead B
onding)実装)と呼ばれるものであり、例えばマトリク
ス状に配置された半田ボールが端子31を構成するBG
A(Ball Grid Array)型半導体素子やバンプ電極をI
Cの外形周辺部に沿って配置された半導体素子などが用
いられる。
【0070】もしくは、図10に示すように、駆動用I
C32の裏面側を下側基板2上に固定し、IC表面側の
電極パッド33と信号電極用接続配線12とをワイヤー
34でボンディングした、いわゆるフェイスアップ実装
(もしくはOLB(Outer Lead Bonding)実装)と呼ば
れる実装形態により駆動用ICを実装してもよい。
【0071】また図7に示すように、上側基板3の内面
には多数の走査電極7が形成されている。そして、下側
基板2、上側基板3双方の液晶層28に接する側の最上
層には配向膜35,36がそれぞれ形成されている。配
向膜35,36はポリイミド等の膜からなり、ラビング
等の配向処理が施されたものである。また、下側基板2
と上側基板3の間には基板間の間隔(以下、セルギャッ
プという)を一定に保持するためのスペーサ37が散布
されている。
【0072】一方、図8は図6のB−B’線に沿う断面
図、すなわち走査電極7に沿った方向に切断した断面図
であり、走査電極用引き廻し配線13の構成が示されて
いる。この図に示すように、上側基板3の内面上に、シ
ール材27の上面と走査電極7の端部で接触するように
走査電極7が形成されている。また、下側基板2の内面
上には、多数の信号電極6が形成されるとともに、シー
ル材27の下面と接触するように走査電極用接続配線2
1が形成されている。ここで、シール材27の内部には
樹脂等のバインダー中に金属粒子、プラスチックボール
の表面を金属めっきした粒子等の導電材が混入されてお
り、シール材27の上面および下面にそれぞれ接触した
走査電極7と走査電極用接続配線21とが異方性を有し
て電気的に接続されて上下導通部(基板間接続部、第2
の引き廻し導電部の第2の部分)19を構成している。
【0073】以下、下側基板2の内面から外面にわたっ
て電気的に接続される構成は、信号電極用引き廻し配線
11の場合と同様である。すなわち、下側基板2の外面
上に走査電極用接続配線14が形成され、内面側、外面
側双方の走査電極用接続配線21,14の先端のランド
23,25の部分にスルーホール38が形成されてい
る。スルーホール38の内部には銀ペースト等の導電性
材料が充填され、この導電性材料が孔内接続部(第2の
孔内接続部、第2の引き廻し導電部の第1の部分の一
部)20を構成し、内面側、外面側の走査電極用接続配
線21,14を互いに電気的に接続している。
【0074】また、下側基板2の外面上の走査電極用接
続配線14の一端にはスルーホール38が設けられ、反
対側の端部には駆動用IC10の端子31が接続されて
いる。以上のような配線構造を採ることにより、駆動用
IC10から出力された走査信号は、下側基板2の外面
上の走査電極用接続配線14、孔内接続部20、下側基
板2の内面上の走査電極用接続配線21、上下導通部1
9を経由して各走査電極7に供給される。よって、これ
ら下側基板2の外面上の走査電極用接続配線14、孔内
接続部20、下側基板2の内面上の走査電極用接続配線
21、および上下導通部19が走査電極用引き廻し配線
13を構成することになる。
【0075】なお、シール材27の内部に導電材を混入
してこの部分を上下導通部19とすることに代えて、例
えば図9に示すように、上側基板2の内面上でシール材
27外側の下側基板2のスルーホール38の上方にあた
る位置まで走査電極7を延在させ、下側基板2のスルー
ホール38の上方に任意の上下導通材39を形成し、こ
の部分を上下導通部(基板間接続部、第2の引き廻し導
電部の第2の部分)40としてもよい。この上下導通材
39は、例えば銀ペースト等の印刷により形成すること
ができる。この構成の場合、シール材27の部分では電
気的導通がないが、上下導通材39の形成部分で基板間
の導通がなされ、導通経路としては図8の配置、及び接
続構造とほとんど同様になる。
【0076】以下、本発明の液晶装置の製造方法を前記
の構成のパッシブマトリクス型液晶表示装置の製造方法
に適用した第1の実施の形態について説明する。
【0077】下側基板2の材料としてポリイミド基板を
用意し、基板の表裏両面にアルミニウム等の金属材料か
らなる導電性薄膜を成膜する。次に、基板両面の導電性
薄膜上に感光性レジストを塗布した後、基板両面上にフ
ォトマスクを配置し、同時に露光を行う。次いで、周知
のフォトリソグラフィー、エッチング技術を用いて下側
基板の表裏両面の導電性薄膜のパターニングを同時に行
うことにより、上述の下側基板2内面側の信号電極(第
1の導電部)6、各接続配線18,21、外面側の信号
電極用接続配線(第1の外面上接続部)12、走査電極
用接続配線(第2の外面上接続部)14、信号入力用配
線41、外部接続端子26等を一括して形成する。
【0078】次に、この基板上の各接続配線端部の所定
の箇所にCO2レーザー等を照射することによって基板
を貫通するスルーホール17,38を形成する。スルー
ホールの他の形成方法としては、レジストパターンをマ
スクとしたケミカルエッチング等を用いてもよい。その
後、スルーホール17,38の内部に銀ペースト等の導
電性材料を充填して孔内接続部15,20を形成し、下
側基板2両面の各接続配線間を電気的に導通させる。ま
た、孔内接続部の他の形成方法としては、電解メッキ処
理等を用いてスルーホールの内壁に導電性材料を付着さ
せる方法でもよい。いずれにしても、本実施の形態の場
合、基板の表裏両面の導電性薄膜材料を同じにしたこと
によって、1回のフォトリソグラフィー、エッチング工
程で下側基板2内面側の信号電極等と外面側の各種接続
配線等を同時に形成できるため、製造工程を大幅に簡略
化することができる。このようにすると、内面側に信号
電極6とこれに接続された信号電極用接続配線18と、
走査電極用接続配線21が設けられ、外面側に信号電極
用接続配線12、走査電極用接続配線14、信号入力用
配線41が設けられ、信号電極用接続配線18と信号電
極用接続配線12とが孔内接続部15を介して電気的に
導通され、走査電極用接続配線21と走査電極用接続配
線14とが孔内接続部20を介して電気的に導通された
下基板2が得られる。
【0079】この後、駆動用IC10との接続領域にあ
る信号電極用接続配線12の端部(電子部品と接続する
第1の引き廻し導電部の端子部)と、走査電極用接続配
線14の端部(電子部品と接続する第2の引き廻し導電
部の端子部)と、信号入力用配線41の端部に、すなわ
ち、下側基板2の外面側の電子部品の接続領域に、フェ
イスダウン実装、フェイスアップ実装等の形態で駆動用
IC(電子部品)10を実装する。図24は、フェイス
ダウン実装の場合を図示している。
【0080】この後、駆動用IC10の実装領域と外部
接続端子26の形成領域上を除く下側基板2の外面にポ
リイミド、レジスト等の樹脂を塗布、硬化して第1の保
護層82を形成し、外面側の各接続配線を被覆しておく
ことが好ましい。ここでの第1の保護層82を形成する
際、下側基板2の外面の略全面に亘ってポリイミド、レ
ジスト等の樹脂を塗布、硬化したのち、駆動用IC10
の実装領域と外部接続端子26の形成領域上の前記の樹
脂を部分的剥離するようにしてもよい。
【0081】なお、駆動用IC10をフェイスアップ実
装で実装した場合には、各接続配線12、14、41
と、駆動用IC10との接続部も第1の保護層82で被
覆しておくことがより好ましい。また、第1の保護層8
2は、外部接続端子26の形成領域上を除く、下側基板
2の略全面に形成して、前記信号入力用配線41と、各
接続配線12、14と、これら接続配線と駆動用IC1
0との接続部と、駆動用IC10とを覆って、下側基板
2の外面を平坦にしておくことがさらに好ましい。
【0082】一方、上側基板3の材料としてポリカーボ
ネート、ポリエーテルスルホン、アクリル系樹脂等の透
明基板を用意し、基板の一面(内面となる面)側にIT
O等の透光性導電膜を成膜する。次いで、周知のフォト
リソグラフィー、エッチング技術を用いて透光性導電膜
をパターニングし、ストライプ状の走査電極7を形成す
る。
【0083】次に、駆動用IC10が実装された下側基
板2、上側基板3双方の内面上にポリイミド等を塗布、
焼成した後、ラビング法等による配向処理を施して配向
膜35,36をそれぞれ形成すると、図24(a)に示
すような上側基板3と、図24(b)に示すような駆動
用IC10が実装された下側基板2が得られる。なお、
図24(a)は、走査電極7と交差する方向に沿った方
向の上側基板3の断面図である。一方、図24(b)
は、信号電極6に沿った方向の下側基板2の断面図であ
るため、走査電極用接続配線14、21、孔内接続部2
0は、隠れているため図示していない。ここで下側基板
2の内面上に配向膜35を形成するとき、下側基板3の
外面に形成された信号電極用接続配線12、走査電極用
接続配線14、信号入力用配線41は、第1の保護層8
2で保護されているので、傷が付いたり有機溶剤等の薬
液で腐食するのを防止でき、また、導電性の塵等の付着
を防止できる。
【0084】次いで、駆動用IC10が実装された下側
基板2、上側基板3のいずれか一方の基板を定盤上に配
置し、この基板上にセルギャップを保持するためのスペ
ーサ37を散布し、シール材27となる樹脂材料を印刷
した後、下側基板2と上側基板3を重ね合わせ、加圧し
て貼り合わせ、シール材27を硬化させて、空セルを作
製する。本実施の形態の場合、シール材27の部分を上
下導通部とするためにシール材27となる樹脂材料の中
に金属粒子等の導電材を混入させておく。このようにす
ると、シール材27と孔内接続部20を介して走査電極
7と走査電極用接続配線21が電気的に接続される。
【0085】ここで基板2、3を貼り合わせるとき、下
側基板3の外面に形成された信号電極用接続配線12、
走査電極用接続配線14、信号入力用配線41は、第1
の保護層82で保護されているので、傷が付いたり、導
電性の塵等が付着するのを防止できる。また、第1の保
護層82を下側基板2の外面側の略全面に形成した場合
には、下側基板2の外面側は第1の保護層82により平
坦化されているので、基板2、3の貼り合わせ工程で熱
がかかった際に基板3と配線との熱膨張率の違いにより
下側基板2の外面側に凹凸が生じるのを回避でき、基板
間の間隔(セルギャップ)にばらつきが生じるのを防止
でき、セル厚を均一にできる。また、このように下側基
板2の外面側が平坦となっているので、定盤の表面に対
向させて配置した基板2、3に均等に圧力をかけやす
い。
【0086】次に、空セル内に、真空注入法等によりシ
ール材の液晶注入口から液晶を注入し、液晶注入口を封
止することで図24(c)に示すような液晶セル90が
得られる。
【0087】ついで、液晶セル90の上側基板3の外面
側に位相差板4、偏光板5を順次貼着する。以上の工程
により、本実施の形態の液晶表示装置1が完成する。
【0088】下側基板2に形成された信号電極接続配線
12、走査電極用配線14、信号入力用配線41を第1
の保護層82で覆った場合には、第1の保護層82は絶
縁も兼ねることができるので、得られた液晶表示装置1
は取り扱い易く、電子機器に組み込み易い。
【0089】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法で
は、信号電極6を下側基板2の内面から基板内部を通り
下側基板2の外面にわたって設けられた信号電極用引き
廻し配線11を介して駆動用IC10に電気的に接続し
ており、一方、走査電極7を、上側基板3の内面から基
板間をわたって下側基板2の内面へ、さらに下側基板2
の内面から基板内部を通り下側基板2の外面にわたって
設けられた走査電極用引き廻し配線13を介して駆動用
IC10に電気的に接続しているので、信号電極用引き
廻し配線11、走査電極用引き廻し配線13の双方が、
下側基板2、上側基板3各々の内面から下側基板2の内
部を通って下側基板2の外面側に引き廻された液晶表示
装置1が得られ、また、下側基板2の外面側に駆動用I
C10を実装しているので、下側基板2を液晶表示装置
そのものを構成する一方の基板として機能させると同時
に、駆動回路の搭載基板としても機能させることができ
る。
【0090】したがって、本実施の形態の製造方法で製
造された液晶表示装置1によれば、従来の構成において
下側基板内面の表示領域外側に設けていた引き廻し領
域、さらにはFPCや電子部品の実装領域が不要となる
ので、その分だけ従来に比べて大幅に額縁を狭くするこ
とができる。また、表示領域9内を含めて下側基板2の
外面側全面に多数の接続配線をレイアウトすることがで
き、接続配線間のピッチを余裕を持って設計することが
できるので、引き廻し抵抗が増大するという問題が生じ
ることもない。また、このように引き廻し配線の低抵抗
化によりクロストークの発生を改善でき、表示品位を向
上できる。
【0091】また、表示容量の増加に伴って引き廻し配
線の本数を多くしても、上述したように引き廻し導電部
を下側基板2の外面側全面にレイアウトすることができ
るので、引き廻し領域を下側基板内面の表示領域外側に
設けていた従来の液晶装置と比べて、引き廻し配線の線
幅およびピッチを余裕を持って設計することができ、引
き廻し配線の断線等の不良が発生し難い。
【0092】さらに、本実施形態では、上側基板3と貼
り合わせ前の下側基板2の外面側に駆動用IC10を実
装しているので、基板2、3の貼り合わせ工程後に下側
基板2の外面側に駆動用IC10を実装する場合と比べ
て、駆動用ICをフェイスアップ実装等で実装し易く、
また、下側基板2の外面上に接続配線12、14等を覆
う第1の保護層82を設けておけば、接続配線12、1
4等を保護することができる。
【0093】また、下側基板2と上側基板3を貼り合わ
せた後、下側基板2の外面側に駆動用IC10をフェイ
スダウン実装等により実装する場合には、液晶セルに電
子部品を実装する際のエポキシ系接着剤の加熱、硬化の
影響を受けて基板間の間隔にばらつきが生じなどの不都
合が生じ、表示品質に影響がでる恐れがある。これに対
して本実施形態では下側基板2と貼り合わせ前の上側基
板3の外面側に予め駆動用IC10等の電子部品を実装
するので、液晶セル90が上記のようなフェイスダウン
実装時の熱がかかることがなく、得られる液晶装置の表
示品質を良好に保つことができる。
【0094】また、本実施形態により製造された液晶表
示装置1は前記のように狭額縁化あるいはこれに加えて
部品数の削減により小型化できるので、電子機器の小型
化および低価格化を実現できる。
【0095】さらに、本実施の形態で下側基板2の材料
にポリイミドを用いたように、下側基板2は必ずしも透
明基板である必要はないため、液晶表示装置の基板材料
として従来から一般的なガラス、石英等の透明基板の
他、ポリイミド等の樹脂基板、セラミック基板等を用い
ることもでき、下側基板2の材料選択の自由度が向上す
る。例えば下側基板2にセラミック基板を用いた場合、
下側基板の剛性が向上するので、基板の変形が生じにく
くなり、セルギャップの均一性、ひいては表示の均一性
に優れた液晶表示装置が得られる。
【0096】また、上下の基板ともにプラスチックフィ
ルム基板等の可撓性を有する基板を用いても良い。この
構成にすると、得られる液晶表示装置の薄型化、軽量化
が図れる、基板の割れ等の破損が生じにくくなる、基板
を湾曲させることで曲面表示が可能になる、等の利点が
得られ、携帯機器等の電子機器に好適な液晶表示装置を
製造できる。
【0097】また、下側基板2としては、プラスチック
フィルム基板を用いる場合、この基板の両面にガスバリ
ア層を形成したものを用いることが好ましい。ここでの
ガスバリア層としては、SiOx等や、プラスチックフ
ィルム基板より稠密な有機膜を用いることができる。そ
れは、プラスチックフィルム基板は、ガラス基板に比べ
て稠密性に劣るため、前記のようなガスバリア層が形成
されていないと、空気中の水分や酸素がプラスチック基
板を通って液晶層28に進入し、液晶層28の劣化が早
くなってしまう恐れがある。
【0098】また、下側基板2が可撓性を有する基板で
あると、この下側基板2に上述したようなレーザー加
工、ケミカルエッチング等の操作を施すことにより容易
にスルーホールを形成することができる。さらに、この
スルーホール内への銀ペースト等の充填、電解メッキ等
を施すことにより、スルーホール内に導電性材料からな
る第1の孔内接続部15,30や、第2の孔内接続部2
0を形成することができる。一方、第1の外面上接続部
12や第2の外面上接続部14は、上述したように導電
膜の成膜、パターニング等の通常の配線形成技術によっ
て容易に形成することができ、また、基板間接続部1
9,40は、シール材に導電材を混入する等の方法によ
り設けることができる。
【0099】従って、前記方法により第1の孔内接続部
15又は30を形成することにより、この第1の孔内接
続部15又は30を介して信号電極6と第1の外面上接
続部12を電気的に接続でき、前記の方法により第2の
孔内接続部20を形成することにより該第2の孔内接続
部20と基板間接続部19を介して走査電極7と第2の
外面上接続部14を電気的に接続できるので、下側と上
側基板2,3の全ての引き廻し導電部が下側基板2の内
部を通ってこの基板2の外面側に引き廻すことができ、
さらに、この下側基板2の外面側に駆動用IC10を実
装することで、下側基板2を液晶表示装置そのものを構
成する一方の基板として機能させると同時に、駆動回路
の搭載基板としても機能させることができる。
【0100】また、下側基板2外面側周縁部に外部接続
端子26を設けたことにより、駆動用IC10に駆動信
号を供給するためのFPCなどをさらに実装するような
場合、外部接続端子26とFPCの端子を接続する際の
位置合わせを容易に行うことができる。また、FPC接
合時もしくは接合後、接合部分に応力が発生する場合が
あるが、その位置が表示領域9から外れた基板周縁部で
あれば、前記応力が表示に悪影響を及ぼすこともない。
【0101】本実施の形態の場合、下側基板2のスルー
ホール17,38の位置をシール材27の外側に配置し
たため、スルーホール17,38の孔内接続部15,2
0の部分が下側基板2上で若干盛り上がった形状となっ
たとしても、その影響でシール材27内部の表示領域9
のセルギャップが変わるようなこともなく、画像表示上
何ら支障がない。
【0102】また本実施の形態では、上述したように、
下側基板2の内面側の信号電極6等と外面側の各種接続
配線等をアルミニウムなどの同じ材料を用いて形成した
ため、製造工程の簡略化を図ることができたが、下側基
板2の内面側の信号電極6等と外面側の各種接続配線等
を異なる材料で形成してもよい。例えば、内面側の信号
電極6には光反射率の高い銀(又は銀を含有する合
金)、アルミニウム等の金属材料を用い、外面側の接続
配線には低抵抗材料である銅等の金属材料を用いるよう
にしても良い。このようにすると、製造工程の簡略化と
いう前記の利点は得られない代りに、引き廻し抵抗のよ
り一層の低減を図ることができる。
【0103】また下側基板2の構成に関しては、基板の
内外面に導電層を形成し基板を貫通するスルーホールに
より、内外面の導電層の導通を図る基板だけでなく、例
えば図13に示すように、下側基板2の内部に1層以上
の内部導電層42を有する基板、いわゆる多層プリント
配線板のような基板を用いてもよい。この場合には、下
側基板2の内面と外面の間の電気的導通は、下側基板2
の内面と内部導電層42との間を貫通及び導通するビア
ホール43内の孔内接続部44、および下側基板2の外
面と内部導電層42との間を貫通及び導通するビアホー
ル45内の孔内接続部46(もしくは内部導電層が2層
以上ある場合には相互の内部導電層間を貫通及び導通す
るビアホール内の孔内接続部)によってなされることに
なる。
【0104】下側基板2にこの種の基板を用いると、例
えば引き廻し配線の数が増え、下側基板の外面上だけで
多数の引き廻し配線を引き廻すことが難しくなった場合
に、一部の引き廻し配線を内部導電層を経由して引き廻
すこともできる。そうすれば、引き廻しの自由度が向上
するので、表示容量の増大にも対応することが可能にな
る。
【0105】[第2の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第2の実施の形態で得られた液晶装置
を図14〜図16を参照して説明する。
【0106】本実施の形態も第1の実施の形態と同様、
本発明の液晶装置の製造方法をパッシブマトリクス型液
晶表示装置の製造方法に適用した例であって、光反射部
を兼ねた表示電極、いわゆる反射電極を有する液晶表示
装置の製造例である。
【0107】第1の実施の形態で得られた液晶表示装置
と異なる点は、上側基板と下側基板がほぼ同一形状であ
り下側基板上のスルーホールの位置、及び外部接続端子
の位置が異なっている。第1の実施の形態では、下側基
板を上側基板の外形より大きくしてスルーホールをシー
ル材の外側に配置するとともに、外部接続端子は下側基
板の外面上で上側基板から下側基板が張り出した領域の
基板辺に沿って配置されたのに対し、本実施の形態で
は、上側基板と下側基板をほぼ等しい大きさにしてスル
ーホールをシール材の直下に配置している。即ち、シー
ル材の形成領域にスルーホールを配置している。また、
更に、外部接続端子の配置は、下側基板の外面上で上下
両基板の重なる領域に配置されている。
【0108】このように、本実施の形態で得られた液晶
表示装置の概略構成は第1の実施の形態で得られた液晶
表示装置と共通であるため、共通な構成については図示
および説明を省略する。図14は第1の実施の形態で示
した図6に対応する図であって、上側基板と下側基板を
重ね合わせた状態を示す透視図、図15は図14のA−
A’線に沿う断面図、図16は図14のB−B’線に沿
う断面図である。なお、これらの図面において、図1〜
図13と共通の構成要素については同一の符号を付す。
【0109】本実施の形態で得られた液晶表示装置50
は、図14に示すように、下側基板2の内面上に多数の
信号電極6(第1の導電部)がストライプ状に設けられ
ており、各信号電極6の長さ方向(配線形成方向)の一
端には、先端のランド16の中央にスルーホールを有す
る信号電極用接続配線18が設けられている。これと対
向する上側基板3の内面上には、信号電極6と直交する
方向に多数の走査電極7(第2の導電部)がストライプ
状に設けられている。そして、図15、図16に示すよ
うに、下側基板2の外面上には、信号電極用引き廻し配
線11(第1の引き廻し導電部)の一部を構成する信号
電極用接続配線12(第1の外面上接続部)、および走
査電極用引き廻し配線13(第2の引き廻し導電部)の
一部を構成する走査電極用接続配線14(第2の外面上
接続部)がそれぞれ配設されており、駆動用IC10と
電気的に接続されている。さらに、下側基板2の外面上
には、外部接続端子26、信号入力用配線41等が設け
られている。以上の構成は、第1の実施の形態で得られ
た液晶表示装置と同様である。
【0110】また第1の実施の形態で製造した液晶表示
装置の場合、スルーホール38の位置がシール材27
(上下導通部)の位置の外側に離れて配置されていたの
で、下側基板2のシール材の外側の内面上に、シール材
27とスルーホール38内の孔内接続部20との間を電
気的に接続する走査電極用接続配線21が形成されてい
た。これに対して、本実施の形態で製造した液晶表示装
置の場合、スルーホール38とシール材27とが同じ位
置にあるので、第1の実施の形態における下側基板2内
面上の走査電極用接続配線21に相当するものは特に必
要がない。従って、下側基板2の内面上のシール材27
が配置される領域には、これに対向する位置に配置され
る上側基板3上の各走査電極7の本数に対応する数の矩
形のランド22が設けられている。これらランド22の
中央には下側基板2の内面、外面間を貫通するスルーホ
ール38が形成されている。
【0111】すなわち、図6と図14を改めて比較する
と、第1の実施の形態で製造した液晶表示装置では、図
6に示すように、下側基板2の内面上の各信号電極用接
続配線18のランド16の部分がシール材27の外側
(上側基板3の外側)にはみ出して位置し、各走査電極
用接続配線21の端部のスルーホール38が設けられた
円形のランド23の部分がシール材27の外側(上側基
板3の外側)にはみ出して位置している。これに対し
て、本実施の形態で製造した液晶表示装置においては、
図14に示すように、下側基板2の内面上の各信号電極
用接続配線18のランド16の部分がシール材27の直
下に位置し、各走査電極7に対応して設けられた上下導
通用の矩形のランド22の部分もシール材27の直下に
位置している。つまり、上下基板間の導通を図るランド
22、並びに下側基板2の内面上から外面上への導通を
図るランド16,23とスルーホール17,38の全て
をシール材27の形成領域内に配置されている。
【0112】この構成を断面構造で見ると、図15、図
16に示す通りである。すなわち、信号電極6に沿った
方向に切断すると、図15に示すように、下側基板2の
内面上の信号電極6および信号電極6と一体の信号電極
用接続配線18が形成されるとともに、下側基板2の外
面上には信号電極用接続配線12が形成されている。そ
して、シール材27の直下にあたる双方の信号電極用接
続配線18,12のランド16,24の部分には基板を
貫通するスルーホール17が形成されている。スルーホ
ール17の内部には銀ペースト等の導電性材料が充填さ
れ、この導電性材料が内面側の信号電極用接続配線18
と外面側の信号電極用接続配線12を接続することで孔
内接続部15を構成している。また、下側基板2の外面
上の信号電極用接続配線12のスルーホール17が設け
られた側と反対側の端部には、駆動用IC10の端子3
1が接続されている。孔内接続部の具体的な構成とし
て、図11(a)、(b)、図12に示したような種々
の構造が採用できることは、第1の実施の形態で製造し
た液晶表示装置と同様である。
【0113】以上のような配線構造を採ることにより、
駆動用IC10からの画像信号は、下側基板2の外面上
の信号電極用接続配線12、孔内接続部15、下側基板
2の内面上の信号電極用接続配線18を経由して各信号
電極6に供給される。よって、これら下側基板2の外面
上の信号電極用接続配線12、孔内接続部15、下側基
板2の内面上の信号電極用接続配線18が信号電極用引
き廻し配線(第1の引き廻し導電部)11を構成するこ
とになる。
【0114】一方、走査電極7に沿った方向に切断する
と、図16に示すように、上側基板3の内面上に、シー
ル材27の上面と接触するように走査電極7が形成され
ている。また、下側基板2の内面上には、多数の信号電
極6とともに、シール材27の下面と接触するように走
査電極7との接続用のランド22が形成されている。シ
ール材27の内部には金属粒子等の導電材が混入されて
おり、シール材27の上面および下面にそれぞれ接触し
た走査電極7とランド22とが電気的に接続されて上下
導通部19を構成している。
【0115】さらに、下側基板2の内面側のランド2
2、外面側の走査電極用接続配線14の先端のランド2
5の部分にスルーホール38が形成されている。スルー
ホール38の内部には銀ペースト等の導電性材料が充填
され、この導電性材料が孔内接続部20を構成し、内面
側のランド22と外面側の走査電極用接続配線14とを
電気的に接続している。また、下側基板2の外面上の走
査電極用接続配線14のスルーホール38が設けられた
側と反対側の端部には、駆動用IC10の端子31が接
続されている。以上のような配線構造を採ることによ
り、駆動用IC10から出力された走査信号は、下側基
板2の外面上の走査電極用接続配線14、孔内接続部2
0、下側基板2の内面上のランド22、上下導通部19
を経由して各走査電極7に供給される。よって、これら
下側基板2の外面上の走査電極用接続配線14、孔内接
続部20、下側基板2の内面上のランド22、および上
下導通部19が走査電極用引き廻し配線13を構成する
ことになる。
【0116】第2の実施の形態の液晶表示装置の製造方
法が、第1の実施の形態と異なるところは、第1の実施
の形態では、下側基板2の両面に成膜した導電性薄膜の
パターニングを行って下側基板2内面側の信号電極6、
各接続配線18,21、外面側の信号電極用接続配線1
2、走査電極用接続配線14、信号入力用配線41等を
一括して形成し、また、下側基板2にスルーホール38
を形成する際、後工程で基板2、3を貼り合わしたとき
に孔内接続部20がシール材27(上下導通部)の位置
が離れるようにするために、スルーホール38をシール
材27より外側の位置に形成していたのに対し、この第
2の実施の形態では、下側基板2にスルーホール38を
形成する際、後工程で基板2、3を貼り合わしたときに
孔内接続部20ががシール材27(上下導通部)の直下
になるように、スルーホール38をシール材27と同じ
位置に形成し、また、このようにスルーホール38をシ
ール材27の真下に配置することにより、先の工程で下
側基板2の両面に成膜した導電性薄膜のパターニングを
行って各電極や接続用配線を形成するとき、走査電極用
接続配線21は形成しない点である。
【0117】本実施の形態で製造された液晶表示装置の
場合、第1の実施の形態で製造された液晶表示装置のよ
うに下側基板2の内面上の各信号電極用接続配線18の
ランド16や走査電極7と接続されるランド22の部分
がシール材27の外側にはみ出していないので、下側基
板2の外形と上側基板3の外形とを同じ程度の大きさに
できる。その結果、第1の実施の形態で製造された液晶
表示装置に比べてさらに狭額縁化を図ることができる。
【0118】[第3の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第3の実施の形態で得られた液晶装置
を図17、図18を参照して説明する。
【0119】本実施の形態も第1、第2の実施の形態と
同様、本発明の液晶装置の製造方法をパッシブマトリク
ス型液晶表示装置の製造方法に適用した例であって、光
反射部を兼ねた表示電極、いわゆる反射電極を有する液
晶表示装置の製造例である。そして、本実施の形態で製
造された液晶表示装置は下側基板にカラーフィルターを
備え、反射型カラー液晶表示装置を実現した例である。
【0120】本実施の形態で得られた液晶表示装置の概
略構成は第1、第2の実施の形態で得られた液晶表示装
置と共通であるため、共通な構成については図示および
説明を省略する。図17は第1の実施の形態で示した図
7(図6のA−A’線に沿う断面図)に対応する断面
図、図18は第1の実施の形態で示した図8(図6のB
−B’線に沿う断面図)に対応する断面図である。な
お、これらの図面において、図7、図8と共通の構成要
素については同一の符号を付す。
【0121】本実施の形態で製造された液晶表示装置5
2においては、図17および図18に示すように、下側
基板2の信号電極6を覆うように表示領域全域に絶縁膜
53が形成され、その絶縁膜53上にカラーフィルター
54が形成されている。カラーフィルター54は、各画
素に対応して形成された赤(R)、緑(G)、青(B)
の3色の色材層55と、金属膜、ブラックレジスト等か
らなる格子状の遮光膜56(ブラックマトリクス)とか
ら構成されている。そして、カラーフィルター54上に
配向膜35が形成されている。信号電極6、走査電極7
等の電極構成、信号電極用引き廻し配線11、走査電極
用引き廻し配線13等の配線構成に関しては、前記第1
の実施の形態と全く同様である。
【0122】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法
が、第1の実施の形態と異なるところは、第1の実施の
形態では、下側基板2の信号電極6上に信号電極6を覆
うように配向膜35を形成していたのに対し、この第3
の実施の形態では、下側基板2の信号電極6上にこの信
号電極6を覆うように表示領域全域に絶縁膜53を形成
し、その絶縁膜53上にカラーフィルター54を形成
し、さらに、このカラーフィルター54上に配向膜35
を形成する点である。
【0123】本実施の形態の製造方法で得られた液晶表
示装置においては、下側基板2の内面上にカラーフィル
ター54を備えているので、狭額縁による小型化が図
れ、表示品質の高いカラー液晶表示装置を実現すること
ができ、今後、カラー化がさらに進むことが予想される
携帯電子機器等に好適なものとなる。また、本実施例に
おいては、カラーフィルタを下側基板側に形成している
が、上側基板側に形成してもよく、その効果には何ら支
障をきたすものではない。
【0124】[第4の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第4の実施の形態で得られた液晶装置
を図19、図20を参照して説明する。
【0125】本実施の形態も第1〜第3の実施の形態と
同様、本発明の液晶装置の製造方法をパッシブマトリク
ス型液晶表示装置の製造方法に適用した例である。しか
しながら、第1〜第3の実施の形態では反射電極を有す
るタイプの反射型液晶表示装置の製造例であったのに対
して、本実施の形態の液晶表示装置の製造方法は反射層
と表示電極とを別個に有するタイプの反射型液晶表示装
置の製造例である。
【0126】本実施の形態で得られた液晶表示装置の全
体構成は、第1、第2の実施の形態と共通であるため、
共通な構成については図示および説明を省略する。図1
9は第1の実施の形態で示した図7(図6のA−A’線
に沿う断面図)に対応する断面図、図20は第1の実施
の形態で示した図8(図6のB−B’線に沿う断面図)
に対応する断面図である。なお、これらの図面におい
て、図7、図8と共通の構成要素については同一の符号
を付す。
【0127】本実施の形態で製造された液晶表示装置5
8においては、図19および図20に示すように、下側
基板2上の表示領域全域にアルミニウム、銀(又は銀を
含有する合金)等の光反射率の高い金属薄膜からなる反
射層59が形成されている。そして、この反射層59を
覆うように絶縁膜60が形成され、その絶縁膜60上に
多数の信号電極6がストライプ状に形成されている。信
号電極6は、絶縁膜60および反射層59の形成領域外
では下側基板2上に直接形成された状態となっているた
め、スルーホール17,38の部分の接続構造は第1の
実施の形態と全く同様である。
【0128】また、図21に示すように、信号電極用接
続配線18を反射層59を形成する際に同時に形成し、
少なくとも表示領域内の反射層59表面に絶縁膜59が
形成し、絶縁膜60上に多数の信号電極6がストライプ
状に形成されている。信号電極6は延伸され信号電極用
接続配線18と電気的に導通させる構成としてもよい。
【0129】本実施の形態で製造された液晶表示装置5
8の場合、信号電極6は光反射層を兼ねておらず、信号
電極6の下方に反射層59が別個に形成されている。し
たがって、表示時には上側基板3の外方から入射し、液
晶層28を透過した光が反射層59の表面で反射し、画
像表示がなされるようになっているので、反射層59の
上方に位置する信号電極6は透明でなければならない。
したがって、本実施の形態では、信号電極6は上側基板
3の走査電極7と同様、ITO等の透光性導電膜で形成
されている。また第1の実施の形態で製造した液晶表示
装置と同様、図20に示すように、下側基板2の内面上
には、シール材27の部分の上下導通部19とスルーホ
ール38の部分の孔内接続部20とを電気的に接続する
走査電極用接続配線21が設けられているが、この走査
電極用接続配線21は、反射層59と同じ材料であるア
ルミニウム、銀(又は銀を含有する合金)等の金属膜で
形成してもよいし、信号電極6と同じ材料であるITO
等の透光性導電膜で形成してもよい。いずれにしろ、反
射層59または信号電極6と同じ材料を用いる限り、製
造工程が増えることはない。
【0130】一方、下側基板2の外面側には、信号電極
用接続配線12、走査電極用接続配線14、信号入力用
配線等が設けられており、これら配線の引き廻しについ
ては第1の実施の形態と同様であるが、配線の材料とし
ては銅等の低抵抗金属材料が用いられている。
【0131】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法
が、第1の実施の形態と異なるところは、第1の実施の
形態では、下側基板2の内面にアルミニウム等の金属材
料からなる導電性薄膜をパターニングして信号電極6を
形成していたのに対し、この第4の実施の形態では、下
側基板2上の表示領域全域にアルミニウム、銀等の光反
射率の高い金属薄膜を形成して反射層59を形成し、こ
の反射層59を覆うように絶縁膜60が形成され、反射
層59および絶縁膜60の形成領域外の基板2上と絶縁
膜60上に形成したITO等の透光性導電膜をパターニ
ングして多数の信号電極6をストライプ状に形成する点
である。
【0132】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法に
おいても、下側基板2にスルーホール17,38を設
け、信号電極6、走査電極7それぞれの引き廻し配線1
1,13を下側基板2の外面側に引き廻し、駆動用IC
10を実装したことにより狭額縁化を図ることができ
る、という第1〜第3の実施の形態と同様の効果を得る
ことができる。
【0133】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法の
場合、反射層59と信号電極6とを別個に設けるため、
液晶表示装置に備えられる反射層として必要な特性と信
号電極として必要な特性を分けて考えることができ、特
に信号電極の設計の自由度を上げることができる。しか
も本実施の液晶表示装置の製造方法の場合、下側基板2
外面の各種接続配線等には銅等の低抵抗金属材料を用い
るため、内面側の導電層材料と異なることで製造プロセ
スが若干複雑にはなるものの、引き廻し抵抗をが低減で
き、液晶表示装置の表示品質の向上を図ることができ
る。
【0134】[第5の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第5の実施の形態で得られた液晶表示
装置を図22を参照して説明する。
【0135】前記第1〜第4の実施の形態ではパッシブ
マトリクス型液晶表示装置の製造例を示したが、本実施
の形態では、TFDをスイッチング素子に用いたアクテ
ィブマトリクス方式の反射型液晶表示装置の製造方法へ
の本発明の適用例を示す。図22(a)は本実施の形態
で得られた液晶表示装置の全体構成を示す斜視図であ
り、図22(b)は図22(a)における一画素の拡大
図である。
【0136】本実施の形態で得られた液晶表示装置61
は、図22(a)に示すように、2枚の基板、すなわち
TFD素子が形成された側の素子基板62(第1の基
板)と対向基板63(第2の基板)とが対向配置され、
これら基板間に液晶(図示略)が封入されている。な
お、図示は省略するが、実際には液晶と接する各基板の
内面には配向膜が形成されている。素子基板62の内面
側には、多数のデータ線64(第1の導電部)が設けら
れており、各データ線64に対して多数の画素電極65
がTFD素子66を介して接続されている。一方、対向
基板63の内面側には、短冊状の多数の走査線67(第
2の導電部)がデータ線に交差する方向に形成されてい
る。
【0137】また、素子基板62の外面には、データ線
用接続配線および走査線用接続配線(いずれも図示略)
が設けられ、データ線64、走査線67をそれぞれ駆動
するデータ線駆動回路、走査線駆動回路(いずれも図示
略)がそれぞれ形成されている。また、この素子基板6
2の外面には、前記データ線駆動回路と走査線駆動回路
が形成された領域を除く領域に第1の保護層(図示略)
が形成されており、この第1の保護層により、前記デー
タ線用接続配線と前記走査線用接続配線が覆われてい
る。
【0138】TFD素子66は、図22(b)に示すよ
うに、例えばタンタル膜からなる第1の導電膜68と、
第1の導電膜68の表面に陽極酸化によって形成された
タンタル酸化膜からなる絶縁膜69と、絶縁膜69の表
面に形成されたクロム、アルミニウム、チタン、モリブ
デン等の金属膜からなる第2の導電膜70とから構成さ
れている。そして、TFD素子66の第1の導電膜68
がデータ線64に接続され、第2の導電膜70が画素電
極65に接続されている。本実施の形態で得られた液晶
表示装置の場合、画素電極65が光反射層を兼ねる反射
電極であり、アルミニウム等の光反射率の高い金属薄膜
から形成されている。もしくは、第4の実施の形態のよ
うに、画素電極65をITO等の透光性導電膜で形成
し、画素電極65の下方に反射層を別個に形成してもよ
い。一方、対向基板63の内面の走査線67は、ITO
等の透光性導電膜で形成されている。
【0139】そして、本実施の形態で得られた液晶表示
装置61の場合、素子基板62の内面の各データ線64
の一端が矩形状に形成され、この部分に素子基板62の
内面側と外面側を貫通するスルーホール71が形成され
ている。断面構造は、第1の実施の形態で示した図7お
よび図8において、信号電極6を本実施の形態のデータ
線64に置き換えたものと同様になる。
【0140】すなわち、素子基板62の内面上にデータ
線64が形成される一方、素子基板62の外面上にはデ
ータ線用接続配線が形成され、双方の配線の先端には基
板を貫通するスルーホール71が形成されている。スル
ーホール71の内部には銀ペースト等の導電性材料が充
填されており、この導電性材料が内面側のデータ線と外
面側のデータ線用接続配線を接続することで孔内接続部
を構成する。そして、データ線用接続配線の他端にはデ
ータ線駆動回路(駆動用IC)が接続されている。以上
のような配線構造を採ることにより、駆動用ICから出
力された画像信号は、素子基板62の外面上のデータ線
用接続配線、孔内接続部を経由して各データ線64に供
給される。つまり、これら素子基板62の外面上のデー
タ線用接続配線、孔内接続部がデータ線用引き廻し配線
を構成することになる。
【0141】一方、対向基板63の走査線67側につい
ては、シール材の上面と接触するように走査線67が形
成されている。シール材中には金属粒子等の導電材が混
入されており、シール材の上面および下面が電気的に接
続されて上下導通部を構成する。素子基板62の上下導
通部の下部にあたる部分はランドおよびスルーホールが
形成されており、スルーホールの内部に銀ペースト等の
導電性材料が充填され、この導電性材料が孔内接続部を
構成し、この孔内接続部と上下導通部を介して対向基板
63の内面側の走査線67と素子基板62の外面側の走
査線用接続配線を電気的に接続している。また、素子基
板の外面上の走査線用接続配線の他端には走査線駆動回
路(駆動用IC)が接続されている。以上のような配線構
造を採ることにより、駆動用ICから出力された走査信
号は、素子基板62の外面上の走査線用接続配線、孔内
接続部、上下導通部を経由して対向基板63上の各走査
線67に供給される。つまり、これら素子基板62の外
面上の走査線用接続配線、孔内接続部、および上下導通
部が走査線用引き廻し配線を構成することになる。
【0142】以下、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法について説明する。
【0143】まず、素子基板62の材料としてポリイミ
ド基板を用し、この基板の一面(内面となる面)上にデ
ータ線64とTFD素子66と画素電極65を形成し、
一方、他方の面(外面となる面)にデータ線用接続配線
と走査線用接続配線を形成する。 次に、この基板上の
データ線64の端部の所定の箇所にデータ線用のスルー
ホール71を形成し、さらにこの基板には、後工程で基
板62、63をシール材を介して貼り合わしたときに、
シール材の真下に位置する走査線用のスルーホールを形
成する。その後、データ線用のスルーホール71の内部
に銀ペースト等の導電性材料を充填して孔内接続部を形
成し、基板両面の各データ線64とデータ線用接続配線
間を電気的に導通させ、一方、走査用のスルーホールの
内部に銀ペースト等の導電性材料を充填して孔内接続部
を形成し、この孔内接続部と基板62外面の走査線用接
続配線間を電気的に導通させる。
【0144】この後、素子基板62の外面側に形成され
た駆動回路の接続領域にデータ線駆動回路と走査線駆動
回路を実装する。ここで駆動回路の接続領域には、デー
タ線用接続配線の端部(電子部品と接続する第1の引き
廻し導電部の端子部)と走査線用接続配線の端部(電子
部品と接続する第2の引き廻し導電部の端子部)がある
ので、フェイスダウン実装、フェイスアップ実装等の形
態で前記の各配線の端部と前記駆動回路を接続する。こ
の後、前記駆動回路の実装領域を除く素子基板62の外
面にポリイミド、レジスト等の樹脂を塗布、硬化して第
1の保護層を形成し、外面側のデータ線用接続配線と走
査線用接続配線を保護する。
【0145】一方、対向基板63の材料としてポリカー
ボネート等の透明基板を用意し、基板の一面(内面とな
る面)側に走査線67を形成する。ここで走査線67を
形成する際、後工程で基板62、63をシール材を介し
て貼り合わしたときにシール材の上面と走査線67の端
部が接触するように形成する。
【0146】次に、両基板の双方の内面上に配向膜をそ
れぞれ形成すると、駆動回路が実装された素子基板62
と、対向基板63が得られる。
【0147】次いで、素子基板62、対向基板63のい
ずれか一方の基板を定盤上に配置し、この基板上にスペ
ーサを散布し、シール材となる樹脂材料を印刷した後、
素子基板2と対向基板3を重ね合わせ、加圧して貼り合
わせ、前記シール材を硬化させて、空セルを作製する。
本実施の形態の場合、シール材の部分を上下導通部とす
るためにシール材となる樹脂材料の中に金属粒子等の導
電材を混入させておく。このようにすると、シール材と
孔内接続部を介して走査線67と走査電極用接続配線が
電気的に接続される。
【0148】次に、空セル内に、シール材の液晶注入口
から液晶を注入し、液晶注入口を封止することで液晶セ
ルが得られる。
【0149】ついで、前記液晶セルの対向基板63の外
面側に位相差板(図示略)、偏光板(図示略)を順次貼
着する。以上の工程により、液晶表示装置61が完成す
る。
【0150】本実施の形態はTFD素子を用いたアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の製造例であるが、この
場合も前記第1〜第4の実施の形態のパッシブマトリク
ス型液晶表示装置の製造例と同様の効果を得ることがで
きる。すなわち、本実施の形態の製造方法で得られた液
晶表示装置は、素子基板62の内面の表示領域外部に引
き廻し配線を配置するスペースが要らなくなり、しかも
TFDアクティブマトリクス型液晶表示装置に必要なデ
ータ線駆動回路、走査線駆動回路等の形成領域を素子基
板62の外面側に配置できるので、大幅な狭額縁化を図
ることができる。また、素子基板62の外面側全域を引
き廻し配線のためのスペースとできるので、充分な配線
ピッチを確保することができ、引き廻し抵抗の増大を招
くこともない。
【0151】[第6の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第6の実施の形態で得られた液晶装置
を図23を参照して説明する。
【0152】本実施の形態では、TFTをスイッチング
素子に用いたアクティブマトリクス方式の反射型液晶表
示装置の製造方法への本発明の適用例を示す。図23
(a)は本実施の形態で得られた液晶表示装置の全体構
成を示す斜視図であり、図23(b)は図23(a)に
おける一画素の拡大図である。
【0153】本実施の形態で得られた液晶表示装置73
は、図23(a)に示すように、第5の実施の形態の製
造方法で得られたTFD型液晶表示装置とほぼ同様の構
成を有している。すなわち、TFT素子が形成された側
の素子基板74(第1の基板)と対向基板75(第2の
基板)とが対向配置され、これら基板間に液晶(図示
略)が封入されている。素子基板74の内面側には、多
数のソース線76(データ線、第1の導電部)および多
数のゲート線77(走査線、第1の導電部)が互いに交
差するように格子状に設けられている。各ソース線76
と各ゲート線77の交差点の近傍にはTFT素子78が
形成されており、各TFT素子78を介して画素電極7
9が接続されている。一方、対向基板75の内面側全面
には、表示領域に対応して共通電極80(第2の導電
部)が形成されている。
【0154】また、素子基板74の外面にはソース線用
接続配線およびゲート線用接続配線(いずれも図示略)
が設けられ、ソース線76、ゲート線77をそれぞれ駆
動するソース線駆動回路、ゲート線駆動回路(いずれも
図示略)がそれぞれ形成されている。また、この素子基
板74の外面には、前記ソース線駆動回路(駆動用I
C)とゲート線駆動回路(駆動用IC)が形成された領域
を除く領域に第1の保護層(図示略)が形成されてお
り、この第1の保護層により、前記ソース線用接続配線
と前記ゲート線用接続配線が覆われている。
【0155】TFT素子78は、図23(b)に示すよ
うに、ゲート線77から延びるゲート電極81と、ゲー
ト電極81を覆う絶縁膜(図示略)と、絶縁膜上に形成
された多結晶シリコン、アモルファスシリコン等からな
る半導体層82と、半導体層82中のソース領域に接続
されたソース線76から延びるソース電極83と、半導
体層82中のドレイン領域に接続されたドレイン電極8
4とを有している。そして、TFT素子78のドレイン
電極84が画素電極79に接続されている。本実施の形
態で得られた液晶表示装置の場合も第5の実施の形態で
得られた液晶表示装置と同様、画素電極79が光反射層
を兼ねる反射電極であり、アルミニウム等の光反射率の
高い金属薄膜から形成されている。もしくは、第4の実
施の形態のように、画素電極79をITO等の透光性導
電膜で形成し、画素電極79の下方に反射層を別個に形
成してもよい。一方、対向基板75側の共通電極80
は、ITO等の透光性導電膜で形成されている。
【0156】そして、本実施の形態で得られた液晶表示
装置73の場合、素子基板74の内面の各ソース線76
の一端が矩形状に形成され、この部分に素子基板74の
内面側と外面側を貫通するスルーホール85が形成され
ている。同様に、各ゲート線77の一端も矩形状に形成
され、この部分に素子基板74の内面側と外面側を貫通
するスルーホール86が形成されている。スルーホール
85,86の部分の断面構造は、第1の実施の形態で示
した図7および図8において、信号電極6を本実施の形
態のソース線76もしくはゲート線77に置き換えたも
のと同様になる。
【0157】すなわち、素子基板74の内面上にソース
線76が形成される一方、素子基板74の外面上にはソ
ース線用接続配線が形成され、双方の配線の先端には基
板を貫通するスルーホール85が形成されている。スル
ーホール85の内部には銀ペースト等の導電性材料が充
填されており、この導電性材料が内面側のソース線76
と外面側のソース線用接続配線を接続することで孔内接
続部を構成する。そして、ソース線用接続配線の他端に
はソース線駆動回路(駆動用IC)が接続されている。
以上のような配線構造を採ることにより、駆動用ICか
ら出力された画像信号は、素子基板74の外面上のソー
ス線用接続配線、孔内接続部を経由して各ソース線76
に供給される。よって、これら素子基板74の外面上の
ソース線用接続配線、孔内接続部がソース線用引き廻し
配線を構成することになる。
【0158】ゲート線側も同様の配線構造を採ってお
り、ゲート線駆動回路(駆動用IC)から出力された走
査信号は、素子基板74の外面上のゲート線用接続配
線、孔内接続部を経由して各ゲート線77に供給され
る。よって、これら素子基板74の外面上のゲート線用
接続配線、孔内接続部がゲート線用引き廻し配線を構成
することになる。
【0159】一方、対向基板75の共通電極80につい
ては、共通電極80の一部がシール材の上面と接触する
ように形成されている。シール材中には金属粒子等の導
電材が混入されており、シール材の上面および下面が電
気的に接続されて上下導通部を構成する。素子基板74
の上下導通部の下部にあたる部分はランドおよびスルー
ホールが形成されており、スルーホールの内部に銀ペー
スト等の導電性材料が充填され、この導電性材料が孔内
接続部を構成し、この孔内接続部と上下導通部を介して
対向基板75の内面側の共通電極80と素子基板74の
外面側の共通電極用接続配線を電気的に接続している。
共通電極用接続配線は素子基板74の外面側の任意の箇
所で接地されている。
【0160】以下、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法について説明する。
【0161】まず、素子基板74の材料としてポリイミ
ド基板を用し、この基板の一面(内面となる面)上にソ
ース線76とゲート線77とTFT素子78と画素電極
79を形成し、一方、他方の面(外面となる面)にソー
ス線用接続配線とゲート線用接続配線、共通電極用接続
配線を形成する。
【0162】次に、この基板上のソース線76の端部の
所定の箇所にスルーホール85を形成するとともにゲー
ト線77の端部の所定の箇所にスルーホール86を形成
し、さらにこの基板には、後工程で基板74、75をシ
ール材を介して貼り合わしたときに、シール材の真下に
位置する共通電極用のスルーホールを形成する。その
後、スルーホール85の内部に銀ペースト等の導電性材
料を充填して孔内接続部を形成し、基板両面の各ソース
線76とソース線用接続配線間を電気的に導通させると
ともに、スルーホール86の内部に銀ペースト等の導電
性材料を充填して孔内接続部を形成し、基板両面の各ゲ
ート線77とゲート線用接続配線間を電気的に導通さ
せ、一方、共通電極用のスルーホールの内部に銀ペース
ト等の導電性材料を充填して孔内接続部を形成し、この
孔内接続部と基板74外面の共通電極用接続配線間を電
気的に導通させる。
【0163】この後、素子基板74の外面側に形成され
た駆動回路の接続領域にフェイスダウン実装、フェイス
アップ実装等の形態でソース線駆動回路とゲート線駆動
回路を実装する。
【0164】この後、前記駆動回路の実装領域を除く素
子基板74の外面にポリイミド、レジスト等の樹脂を塗
布、硬化して第1の保護層を形成し、外面側のソース線
用接続配線とゲート線用接続配線と共通電極用接続配線
を保護する。
【0165】一方、対向基板75の材料としてポリカー
ボネート等の透明基板を用意し、基板の一面(内面とな
る面)側に共通電極80を形成する。ここで共通電極8
0を形成する際、後工程で基板74、75をシール材を
介して貼り合わしたときにシール材の上面と共通電極8
0の一部が接触するように形成する。
【0166】次に、両基板の双方の内面上に配向膜をそ
れぞれ形成すると、駆動回路が実装された素子基板74
と、対向基板75が得られる。
【0167】次いで、駆動回路が実装された素子基板7
4、対向基板75のいずれか一方の基板を定盤上に配置
し、この基板上にスペーサを散布し、シール材となる樹
脂材料を印刷した後、素子基板74と対向基板75を重
ね合わせ、加圧して貼り合わせ、前記シール材を硬化さ
せて、空セルを作製する。本実施の形態の場合、シール
材の部分を上下導通部とするためにシール材となる樹脂
材料の中に金属粒子等の導電材を混入させておく。この
ようにすると、シール材と孔内接続部を介して共通電極
80と共通電極用接続配線が電気的に接続される。
【0168】次に、空セル内に、シール材の液晶注入口
から液晶を注入し、液晶注入口を封止することで液晶セ
ルが得られる。
【0169】ついで、前記液晶セルの対向基板75の外
面側に位相差板(図示略)、偏光板(図示略)を順次貼
着する。以上の工程により、液晶表示装置73が完成す
る。
【0170】本実施の形態はTFT素子を用いたアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置の製造例であるが、この
場合も前記第5の実施の形態のアクティブマトリクス型
液晶表示装置の製造例と同様の効果を得ることができ
る。すなわち、本実施の形態の製造方法で得られた液晶
表示装置は、素子基板74の内面の表示領域外部に引き
廻し配線を配置するスペースが要らなくなり、しかもT
FTアクティブマトリクス型液晶表示装置に必要なソー
ス線駆動回路、ゲート線駆動回路等の駆動回路形成領域
を素子基板74の外面側に配置できるので、大幅な狭額
縁化を図ることができる。また、素子基板74の外面側
全域を引き廻し配線のためのスペースとできるので、充
分な配線ピッチを確保することができ、引き廻し抵抗の
増大を招くこともない。
【0171】[第7の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第7の実施の形態で得られた液晶装置
を図25を参照して説明する。
【0172】本実施の形態も第1乃至第2の実施の形態
と同様、本発明の液晶装置の製造方法をパッシブマトリ
クス型液晶表示装置の製造方法に適用した例であって、
光反射部を兼ねた表示電極、いわゆる反射電極を有する
液晶表示装置の製造例である。
【0173】本実施の形態で得られた液晶表示装置の概
略構成は第1、第2の実施の形態で得られた液晶表示装
置と共通であるため、共通な構成については図示および
説明を省略する。図25は第1の実施の形態で示した図
7(図6のA−A’線に沿う断面図)や図10(図6の
A−A’線に沿う断面図)に対応する断面図である。な
お、図25において、図7と図10と共通の構成要素に
ついては同一の符号を付す。
【0174】この第7の実施の形態で得られた液晶表示
装置85が、第1乃至第2の実施の形態で得られた液晶
表示装置と異なる点は、下側基板の材料としてガラス基
板やガラス強化プラスチック基板が用いられ、下側基板
2に予め形成された凹部2aに駆動用IC10が埋め込
まれ、駆動用IC10の表面側に設けられた電極パッド
33と信号電極用接続配線12と、電極パッド33と走
査電極用接続配線をワイヤー34でボンディングした、
いわゆるフェイスアップ実装(もしくはOLB(Outer
Lead Bonding)実装)と呼ばれる実装形態により駆動用
IC10が実装され、さらに、外部接続端子26の形成
領域を除いて下側基板2の外面側に第1の保護層82が
形成されて、この保護層82により、信号電極用接続配
線12、走査電極用接続配線14、駆動用IC10、こ
の駆動用IC10と各接続配線との接続部が覆われた点
である。
【0175】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法
が、第1の実施の形態と異なるところは、下側基板の材
料としてガラス基板やガラス強化プラスチック基板を用
い、この下側基板には駆動用ICの実装前に予め凹部2
aを形成しておくことと、駆動用IC10の実装工程で
は、下側基板2に予め形成された凹部2aに駆動用IC
10を埋め込み、駆動用IC10の表面側に設けられた
電極パッド33と信号電極用接続配線12と、電極パッ
ド33と走査電極用接続配線をワイヤー34でボンディ
ングすることにより駆動用IC10を実装し、さらに駆
動用IC10の実装後に、信号電極用接続配線12、走
査電極用接続配線14、駆動用IC10、この駆動用I
C10と各接続配線との接続部上に第1の保護層82を
形成して、下側基板2の外面側を平坦化する点である。
【0176】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法で
は、上記のような第1の保護層82を形成する工程を行
っているので、液晶表示装置85の下側基板2の外面側
の接続配線12、14と、これら接続配線12、14と
駆動用IC10の接続部と、駆動用IC10が第1の保
護層82で保護され、接続配線12、14や、これら接
続配線12、14と駆動用IC10との接続部に傷が付
いたり、汚染されるのを防止でき、また、この第1の保
護層82は絶縁も兼ねることができるので、この製造方
法で得られた液晶表示装置85が取り扱い易くなり、電
子機器に組み込み易い。
【0177】また、第1の保護層82を下側基板2の外
面側の略全面に形成しているので、下側基板2の外面側
が平坦化され、より取り扱い易い液晶表示装置85が得
られる。特に下側基板2の材料として可撓性を有する基
板を用いた場合に、この下側基板2に基板貼り合わせ工
程等で熱がかかっても下側基板2の外面側に凹凸が生じ
るのを防止でき、基板2、3間の間隔にばらつきが生じ
るのを防止でき、セル厚を均一にでき、得られる液晶表
示装置の表示品質を向上できる。また、基板2、3を定
盤上に配置して一体化する際に、表面が平坦な通常の定
盤を使用できる上、基板2、3に均等に圧力をかけるこ
とができ、得られる液晶表示装置の品質を向上できる。
【0178】また、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法においても、狭額縁による小型化が図れるという第
1乃至第2の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0179】なお、第1〜第7の実施の形態において
は、駆動用IC等の電子部品を下側基板(第1の基板)
の外面で表示領域内に実装する場合について説明した
が、前記電子部品は第1の基板の外面の非表示領域に実
装してもよく、その場合には表示領域内に実装する場合
と比べて表示領域が小さくなるが、実装時の熱により表
示領域に悪影響を及ぼすのを回避でき、表示ムラ等の発
生の防止効果が優れる。
【0180】[第8の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第8の実施の形態で得られた液晶装置
を図26〜図30を参照して説明する。
【0181】本実施の形態は、本発明の液晶装置の製造
方法を第1の実施の形態と同様のパッシブマトリクス型
液晶表示装置の製造方法に適用した例であって、透過型
液晶表示装置の製造例である。
【0182】図26は本実施の形態で得られた液晶表示
装置全体を上面側から見た斜視図、図27は下面側から
見た斜視図、図28は下側基板を下面側から観た透過平
面図(電子部品の実装面側から観た透過平面図)、図2
9は上側基板と下側基板を重ね合わせた状態を示す透過
平面図、図30は図29のA−A’線に沿う断面図、図
31は図29のB−B’線に沿う断面図である。
【0183】本実施の形態で得られた液晶表示装置の第
1の実施の形態で得られた液晶表示装置と共通な構成に
ついては図示および説明を省略する。なお、図26〜図
30において、第1の実施の形態で得られた液晶装置と
共通の構成要素については同一の符号を付す。
【0184】本実施の形態で得られた液晶表示装置91
が、第1の実施の形態で得られた液晶表示装置と異なる
点は、第1の実施の形態で得られた液晶表示装置1で
は、反射型液晶表示装置であるため、下側基板2と上側
基板3のうち少なくとも上側基板3の材料として透明基
板が用いられ、また、下側基板2、3に形成される信号
電極6、走査電極7、信号電極用引き廻し配線11、走
査線用引き廻し配線13のうち少なくとも上側基板3に
形成される走査電極7は透光性を有する導電材料から構
成され、下側基板2上に形成される第1の保護層82は
不透明であってもよく、また、信号電極6は反射層を兼
ねているのに対し、この第8の実施の形態で得られた液
晶表示装置91では、透過型液晶表示装置であるため、
対向配置された下側基板2(第1の基板)と上側基板3
(第2の基板)の材料としてガラス等からなる透明基板
が用いられており、下側基板2、3に形成される信号電
極6、走査電極7、信号電極用引き廻し配線11、走査
線用引き廻し配線13はいずれも透光性を有する導電材
料から構成され、また、下側基板2上に形成される第1
の保護層82は透光性を有しており、また、信号電極6
は反射層を兼ねていない。
【0185】また、第1の実施の形態で得られた液晶表
示装置1では、駆動用IC10は、下側基板2の外面上
に設けられた信号入力用配線41、信号電極用接続配線
12、走査線用接続配線14の各端部に接続されること
により下側基板2の外面上に実装されており、下側基板
2の外面側周縁部に形成された外部接続端子26に信号
入力配線41の他端部が接続されており、また、第1の
保護層82は外部接続端子26上および駆動用IC10
の実装領域上以外の下側基板2の外面上に設けられてい
るのに対し、本実施の形態で得られた液晶表示装置91
では、下側基板2の外面上には信号入力用配線41は設
けられておらず、下側基板2の外面上に設けられた信号
電極用接続配線12、走査線用接続配線14の各端部に
外部接続端子26が接続され、この外部接続端子26に
駆動用IC10等を搭載したCOF47が接続されるこ
とにより、駆動用IC10は下側基板10の外方に実装
されており、また、第1の保護層82は外部接続端子2
6上以外の下側基板2の外面上に設けられる点である。
【0186】また、第1の実施の形態で得られた液晶表
示装置1では、位相差板4は偏光板5と上側基板3の間
に配置されていたのに対し、本実施の形態で得られた液
晶表示装置91では、偏光板5と上側基板3の間には位
相差板は配置されておらず、下側基板2の外面側にも偏
光板5aが配置され、この偏光板5aの外方にバックラ
イト88(照明手段)が取り付けられている点である。
【0187】なお、図27以降の図面では、偏光板5、
5a、バックライト88の図示を省略する。
【0188】また、本実施の形態の場合、全ての信号電
極用接続配線18は、図29における信号電極6の右側
の領域に引き出されているが、右側と左側に振り分けて
引き出しても良いし、接続配線の引き出し方向は任意で
良い。
【0189】また、この実施の形態で得られた液晶表示
装置91では、図28に示すように下側基板2の外面上
に、信号電極用接続配線18のスルーホール、走査電極
用接続配線21のスルーホールの位置に対応して円形の
ランド24,25がそれぞれ設けられ、信号電極用接続
配線18のスルーホールに対応する各ランド24から信
号電極用接続配線12がそれぞれ設けられ、走査電極用
接続配線21のスルーホールに対応する各ランド25か
ら走査電極用接続配線14が設けられている。
【0190】下側基板2の周縁部の4辺のうち、2辺に
沿って上記多数のランド24,25が配置されており、
ランド25が配列された辺と対向する1辺に沿って多数
の外部接続端子26が形成されている。これら外部接続
端子26の各々は信号電極用接続配線12もしくは走査
電極用接続配線14と接続されている。
【0191】この透過型液晶表示装置91では、図30
に示すように、外部接続端子26から入力された画像信
号は、下側基板2の外面上の信号電極用接続配線12、
孔内接続部15、下側基板2の内面上の信号電極用接続
配線18を経由して各信号電極6に供給される。
【0192】以下、下側基板2の内面から外面にわたる
走査電極用引き廻し配線13の構成は、信号電極用引き
廻し配線11の場合と同様である。この透過型液晶表示
装置91では、外部接続端子26から入力された走査信
号は、下側基板2の外面上の走査電極用接続配線14、
孔内接続部20、下側基板2の内面上の走査電極用接続
配線21、上下導通部19を経由して各走査電極7に供
給される。
【0193】以下、本発明の液晶表示装置の製造方法を
前記の構成の透過型液晶表示装置の製造方法に適用した
実施の形態について説明する。
【0194】下側基板2の材料としてガラス基板等の透
明基板を用意し、基板の表裏両面にITO等の透光性導
電膜を成膜した後、これら両面の透光性導電膜のパター
ニングを同時に行うことにより、上述の下側基板2内面
側の信号電極6、各接続配線18,21、外面側の信号
電極用接続配線12、走査電極用接続配線14等を一括
して形成する。
【0195】次に、ケミカルエッチングやレーザー加工
等により下側基板2上の各接続配線端部の所定の箇所に
基板を貫通するスルーホール17,38を形成する。そ
の後、スルーホール17,38の内部に導電性材料を充
填する方法等により孔内接続部15,20を形成し、下
側基板2両面の各接続配線間を電気的に導通させる。こ
の後、下側基板2の外面の略全面に亘ってポリイミド、
レジスト等の樹脂を塗布、硬化させて第1の保護層82
を形成し、外面側の各種接続配線を保護する。この後。
外部接続端子26上に形成された第1の保護層82を部
分的に剥離して外部接続端子26を露出させておく。
【0196】一方、上側基板3の材料としてガラス基板
等の透明基板を用意し、基板の一面(内面となる面)側
にITO等の透光性導電膜を成膜後、パターニングし走
査電極7を形成する。
【0197】次に、下側基板2、上側基板3双方の内面
上に配向膜35,36をそれぞれ形成する。
【0198】この後、下側基板2の外面側周縁部に設け
られた外部接続端子26に、駆動用IC(電子部品)1
0等を搭載したCOF47を接続して、下側基板2の外
方に駆動用IC(電子部品)10を実装する。
【0199】次いで、これら下側基板2、上側基板3の
いずれか一方の基板を定盤上に配置し、この基板上にス
ペーサ37を散布し、樹脂材料中に導電材を混入させた
シール材27材料を印刷した後、下側基板2と上側基板
3とを貼り合わせ、シール材27を硬化させて、空セル
を作製する。
【0200】次に、空セル内に、シール材の液晶注入口
からSTNモード等に用いられるカイラルネマチック液
晶等の液晶を注入し、液晶注入口を封止することで液晶
セルが作製される。
【0201】ついで、前記液晶セルの上側基板3の外面
側に偏光板5a、下側基板2の外面側に偏光板5aをそ
れぞれ貼着した後、下側基板2の外面側にバックライト
88を取り付ける。
【0202】以上の工程により、本実施の形態の透過型
液晶表示装置91が完成する。
【0203】第8の実施の形態の液晶表示装置の製造方
法では、信号電極6を下側基板2の内面から基板内部を
通り下側基板2の外面にわたって設けられた信号電極用
引き廻し配線11に接続しており、一方、走査電極7
を、上側基板3の内面から基板間をわたって下側基板2
の内面へ、さらに下側基板2の内面から基板内部を通り
下側基板2の外面にわたって設けられた走査電極用引き
廻し配線13に電気的に接続しているので、信号電極用
引き廻し配線11、走査電極用引き廻し配線13の双方
が、下側基板2、上側基板3各々の内面から下側基板2
の内部を通って下側基板2の外面側に引き廻された液晶
表示装置が得られる。
【0204】また、下側基板2外面の周縁部に引き廻し
配線11、13と接続された外部接続端子26を設けて
いるので、COFや、駆動用ICが搭載されたCOFな
どを実装するような場合、外部接続端子26とCOFの
端子を接続する際の位置合わせを容易に行うことができ
る。また、COF接合時もしくは接合後、接合部分に応
力が発生する場合があるが、その位置が表示領域9から
外れた基板周縁部であれば、前記応力が表示に悪影響を
及ぼすこともない。
【0205】[第9の実施の形態]以下、本発明の液晶
装置の製造方法の第9の実施の形態で得られた液晶装置
を図32、図33を参照して説明する。
【0206】本実施の形態も第8の実施の形態と同様、
本発明の液晶装置の製造方法をパッシブマトリクス型液
晶表示装置の製造方法に適用した例であって、透過型液
晶表示装置の製造例である。第8の実施の形態で得られ
た液晶表示装置と異なる点は、第8の実施の形態で製造
した液晶表示装置91は駆動用ICの実装形態としてC
OF実装を採用したのに対し、本実施の形態で製造され
た液晶表示装置92ではCOG実装が採用された点であ
る。
【0207】このように、本実施の形態で得られた液晶
表示装置92の概略構成は第8の実施の形態で得られた
液晶表示装置91と共通であるため、共通な構成につい
ては図示および説明を省略する。図32は第8の実施の
形態で示した図27に対応する図であって、本実施の形
態で得られた液晶表示装置全体を下面側から見た斜視
図、図33は図32のB−B’線に沿う断面図である。
なお、これらの図面において、図26〜図31と共通の
構成要素については同一の符号を付す。
【0208】第8の実施の形態で得られた液晶表示装置
91の場合、下側基板の外面上には信号電極用接続配線
12、走査電極用接続配線14、およびこれら接続配線
12、14と接続された外部接続端子26が形成され、
この外部接続端子26に駆動用IC10が搭載されたC
OF47を接続して下側基板2の外方に駆動用IC10
を実装していたが、本実施の形態で得られた液晶表示装
置92の場合、図32に示すように、下側基板2の外面
上に信号電極用接続配線12、走査電極用接続配線1
4、信号入力用配線41、および信号入力配線41と接
続された外部接続端子26が形成され、信号電極用接続
配線12、走査電極用接続配線14、および信号入力用
配線41の各端部に駆動用IC10を接続して下側基板
2の外面側の非表示領域に駆動用IC10を実装してい
る。
【0209】また、第8の実施の形態で得られた液晶表
示装置91では、第1の保護層82は外部接続端子26
上以外の下側基板2の外面上に設けられているのに対
し、本実施の形態で得られた液晶表示装置92では、第
1の保護層82は外部接続端子26上および駆動用IC
10の実装領域上および信号入力用配線41上以外の下
側基板2の外面上に設けられている点である。
【0210】本実施の形態で得られた液晶表示装置92
の場合、下側基板の内面上の信号電極用接続配線は、隣
接する信号電極において、信号電極6の左側、右側、左
側、…というように交互に反対側の領域に引き出されて
いる。そして、信号電極用接続配線のスルーホールに対
応する複数のランド24が、下側基板2の周縁部の4辺
のうち、対向する2辺に沿って設けられ、これらのラン
ド24から駆動用IC10の実装領域に向けて信号電極
用接続配線12がそれぞれ設けられている。また、走査
電極用接続配線のスルーホールに対応する各ランド25
が下側基板2の周縁部の1辺に沿って設けられ、これら
のランド25から駆動用IC10の実装領域に向けて走
査電極用接続配線14が設けられている。
【0211】本実施の形態で得られた液晶表示装置92
は透過型液晶表示装置であるから、表示領域9内に駆動
用IC10を配置することはできず、下側基板2の1辺
側が上側基板3の外側、すなわち非表示領域に延び、こ
の部分に駆動用IC10が実装されている。
【0212】図33は、本実施の形態で得られた液晶表
示装置92を走査電極7に沿った方向に切断した断面図
であり、走査電極用引き廻し配線13の構成が示されて
いる。この図に示すように、上側基板3の内面上に、内
部に樹脂等のバインダー中に金属粒子等の導電材が混入
されたシール材27の上面と接触するように走査電極7
が形成されている。また、下側基板2の内面上には、多
数の信号電極6が形成されるとともに、シール材27の
下面と接触するように走査電極用接続配線21が形成さ
れている。
【0213】ここで、導電材が混入されたシール材27
の上面および下面にそれぞれ接触した走査電極7と走査
電極用接続配線21とが電気的に接続されて上下導通部
19を構成している。
【0214】下側基板2の外面上に走査電極用接続配線
14が形成され、内面側、外面側双方の走査電極用接続
配線21,14の先端のランド23,25の部分にスル
ーホール38が形成されている。スルーホール38の内
部には銀ペースト等の導電性材料が充填され、この導電
性材料が孔内接続部20を構成し、内面側、外面側の走
査電極用接続配線21,14を互いに電気的に接続して
いる。
【0215】また、下側基板2の外面上の走査電極用接
続配線14のスルーホール38が設けられた側と反対側
の端部には、駆動用IC10の端子32が接続されてい
る。以上のような配線構造を採ることにより、駆動用I
C10から出力された走査信号は、下側基板2の外面上
の走査電極用接続配線14、孔内接続部20、下側基板
2の内面上の走査電極用接続配線21、上下導通部19
を経由して各走査電極7に供給される。よって、これら
下側基板2の外面上の走査電極用接続配線14、孔内接
続部20、下側基板2の内面上の走査電極用接続配線2
1、および上下導通部19が走査電極用引き廻し配線1
3を構成することになる。
【0216】図示しない信号電極用引き廻し配線の構成
も同様であって、駆動用IC10から出力された画像信
号は、下側基板2の外面上の信号電極用接続配線12、
孔内接続部、下側基板2の内面上の信号電極用接続配線
を経由して各信号電極6に供給される。よって、これら
下側基板2の外面上の信号電極用接続配線12、孔内接
続部、下側基板2の内面上の信号電極用接続配線が信号
電極用引き廻し配線を構成することになる。
【0217】第9の実施の形態の液晶表示装置の製造方
法が、第8の実施の形態と異なるところは、第8の実施
の形態では、下側基板2内面側の信号電極6、各接続配
線18,21、外面側の信号電極用接続配線12、走査
電極用接続配線14、これら接続配線12,14と接続
された外部接続端子26を一括して形成し、また、下側
基板2に形成された第1の保護層82を部分的に剥離す
る際、外部接続端子26上に形成された部分を剥離して
いたのに対し、第9の実施の形態では下側基板2内面側
の信号電極6、各接続配線18,21、外面側の信号電
極用接続配線12、走査電極用接続配線14、信号入力
用接続配線41、これと接続された外部接続端子26を
一括して形成し、また、第1の保護層82の形成前に下
側基板2の外面側の非表示領域に駆動用IC10を実装
後、下側基板2の外面側に略全面に亘って第1の保護層
82を形成し、第1の保護層82を部分的に剥離する
際、外部接続端子26上および駆動用IC10の実装領
域上および信号入力用配線41上に形成された部分を剥
離している点である。
【0218】また、第8の実施の形態では、駆動用IC
10等を搭載したCOF47を外部接続端子26に接続
して下側基板2の外方に駆動用IC10を実装している
のに対し、第9の実施の形態では、下側基板2の非表示
領域に設けられた接続領域に駆動用IC10をフェイス
ダウン実装等により実装し、信号電極用接続配線12、
走査電極用接続配線14、および信号入力用接続配線4
1の各端部と駆動用IC10を接続する点である。
【0219】本実施の形態の液晶表示装置の製造方法に
おいては、下側基板2の1辺側を上側基板3の外側に延
在させ、その部分に駆動用IC10を実装しているの
で、駆動用IC10を実装する領域を設けた分、液晶表
示装置の額縁部分は若干広くなるものの、駆動用ICを
搭載したCOF等を接続する必要がなくなり、接続用部
品の削減を図ることができる。
【0220】また、非表示領域に駆動用IC10を実装
したことにより、表示領域内に実装する場合と比べて表
示領域が小さくなるが、実装時の熱により表示領域に悪
影響を及ぼすのを回避でき、表示ムラ等の発生の防止効
果が優れる。また、下側基板2が可撓性を有する透明基
板である場合には、駆動用IC10の実装時の熱により
下側基板に凹凸が生じる場合があるが、駆動用ICの実
装位置が非表示領域であれば、前記凹凸が表示に悪影響
を及ぼすことを回避でき、表示品質が良好な液晶表示装
置を製造できる。
【0221】[電子機器]前記のいずれかの実施の形態
の製造方法で得られた液晶表示装置を備えた電子機器の
例について説明する。
【0222】図34は、携帯電話の一例を示した斜視図
である。図34において、符号1000は携帯電話本体
を示し、符号1001は前記のいずれかの実施の形態の
製造方法で得られた液晶表示装置を用いた液晶表示部を
示している。
【0223】図35は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図35において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は前記のいずれかの実施の形
態の製造方法で得られた液晶表示装置を用いた液晶表示
部を示している。
【0224】図36は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図36に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は前記のいずれかの実施の形態の製
造方法で得られた液晶表示装置を用いた液晶表示部を示
している。
【0225】図34〜図36に示す電子機器は、前記の
いずれかの実施の形態で得られた液晶表示装置を用いた
液晶表示部を備えているので、狭額縁化による小型の液
晶パネルを備えたことにより装置全体が小型である割に
表示領域が広く、携帯性に優れた電子機器を実現するこ
とができる。
【0226】なお、本発明の技術範囲は前記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば第1、第2の実施の形態では反射電極を有するパッ
シブマトリクス型液晶表示装置においてスルーホールの
形成位置が異なる製造例、第3の実施の形態ではカラー
フィルターを備えた液晶表示装置の製造例、第4の実施
の形態では反射層と表示電極を別個に有する液晶表示装
置の製造例、第5の実施の形態ではTFDアクティブマ
トリクス型液晶表示装置の製造例、第6の実施の形態で
はTFTアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造例
をそれぞれ説明したが、これら実施の形態の特徴点を適
宜組み合わせたものであってもよい。
【0227】また、前記実施の形態で例示した製造方法
や、実施の形態で製造する各液晶表示装置の構成材料、
形状等の具体的な記載に関しては、適宜変更が可能なこ
とは勿論である。また、本発明の液晶装置の製造方法
は、直視型のみならず、投射型液晶装置(プロジェク
タ)の液晶ライトバルブの製造方法に適用することもで
きる。
【0228】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の液
晶装置の製造方法においては、第1と第2の引き廻し導
電部が第1の基板の内面側から基板内部を通って外面側
に引き廻しており、さらに、前記第1の基板の外方又は
外面側に電子部品を実装しているので、本発明の製造方
法で製造された液晶装置では、従来の液晶装置の構成に
おいて第1の基板内面の表示領域外側に設けていた引き
廻し領域が不要となるので、その分だけ従来の液晶装置
に比べて大幅に額縁部分を狭くすることができる。ま
た、表示領域内を含めて第1の基板の外面側全面に引き
廻し導電部をレイアウトすることができ、引き廻し導電
部間のピッチを余裕を持って設計することができるた
め、引き廻し抵抗が増大するという問題が生じることも
ない。また、このように引き廻し導電部の低抵抗化によ
りクロストークの発生を改善でき、表示品位を向上でき
る。
【0229】また、表示容量の増加に伴って引き廻し導
電部の本数を多くしても、上述したように引き廻し導電
部を第1の基板の外面側全面にレイアウトすることがで
きるので、引き廻し領域を第1の基板内面の表示領域外
側に設けていた従来の液晶装置と比べて、引き廻し導電
部の線幅およびピッチを余裕を持って設計することがで
き、引き廻し導電部の断線等の不良が発生し難い。
【0230】本発明の製造方法で製造された液晶装置の
第1の基板は、液晶装置そのものを構成する一方の基板
として機能すると同時に、駆動回路の搭載基板としても
機能する。したがって、場合によっては、フレキシブル
テープ等の接続用部品の削減を図ることもでき、さらに
部品数の削減によるコストダウンおよび液晶装置の小型
化が可能である。また、第1の基板の外面側に電子部品
が実装された液晶装置を得ることもできるので、対向す
る第1と第2の基板の端面や周囲に電子部品やこれと接
続されたFPCが付いてないため、従来の液晶表示装置
のように一方の基板を他方の基板より大きく張り出させ
てCOF実装したものやCOG実装したものと比べて、
電子機器に取り付ける際に取り扱い易い。
【0231】さらに、本発明の液晶装置の製造方法で
は、第2の基板と貼り合わせ前の第1の基板の外方又は
外面側に電子部品を実装しているので、第1と第2の基
板の貼り合わせ工程後に第1の基板の外方または外面側
に電子部品を実装する場合と比べて、電子部品をボンデ
ィング等のフェイスアップ実装等で実装し易く、また、
第1の基板の外面上に第1の引き廻し導電部や第2の引
き廻し導電部の第1の部分等を覆う第1の保護層を設け
ておけば、第1の引き廻し導電部や第2の引き廻し導電
部の第1の部分等を保護することができる。
【0232】また、第2の基板と貼り合わせ前の第1の
基板の外方又は外面側に予め電子部品を実装するので、
貼り合わせ後の第1と第2の基板には電子部品の実装時
の熱がかからないので、得られる液晶装置の表示品質を
良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶装置の製造方法の第1の実施の
形態で製造された液晶表示装置全体を上面側から見た斜
視図である。
【図2】 同、液晶表示装置を下面側から見た斜視図で
ある。
【図3】 同、液晶表示装置を構成する下側基板の上面
(電極形成面)図である。
【図4】 同、下側基板を下面側から観た透過平面図で
ある。
【図5】 同、液晶表示装置を構成する上側基板の下面
(電極形成面)図である。
【図6】 同、上側基板と下側基板とを重ね合わせた状
態を示す透過平面図である。
【図7】 同、液晶表示装置の断面構造を示す図であっ
て、図6のA−A’線に沿う断面図である。
【図8】 同、図6のB−B’線に沿う断面図である。
【図9】 同、液晶表示装置の上下導通部の他の例を示
す断面図である。
【図10】 同、液晶表示装置の駆動用ICの実装形態
の他の例を示す断面図である。
【図11】 同、下側基板の孔内接続部の例を示す図で
ある。
【図12】 同、孔内接続部の他の例を示す図である。
【図13】 同、孔内接続部のさらに他の例を示す図で
ある。
【図14】 本発明の液晶装置の製造方法の第2の実施
の形態で製造された液晶表示装置において、上側基板と
下側基板とを重ね合わせた状態を示す透視図である。
【図15】 同、液晶表示装置の断面構造を示す図であ
って、図14のA−A’線に沿う断面図である。
【図16】 同、図14のB−B’線に沿う断面図であ
る。
【図17】 本発明の液晶装置の製造方法の第3の実施
の形態で製造された液晶表示装置の断面構造を示す図で
あって、図6のA−A’線に相当する断面図である。
【図18】 同、液晶表示装置の断面構造を示す図であ
って、図6のB−B’線に相当する断面図である。
【図19】 本発明の液晶装置の製造方法の第4の実施
の形態で製造された液晶表示装置の断面構造を示す図で
あって、図6のA−A’線に相当する断面図である。
【図20】 同、液晶表示装置の断面構造を示す図であ
って、図6のB−B’線に相当する断面図である。
【図21】 同実施の形態において、信号電極と信号電
極用接続配線との接続構造の他の例を示す、図6のA−
A'線に相当する断面図である。
【図22】 本発明の液晶装置の製造方法の第5の実施
の形態で製造された液晶表示装置を示す図であって、
(a)全体を上面側から見た斜視図、(b)一画素の拡
大図である。
【図23】 本発明の液晶装置の製造方法の第6の実施
の形態で製造された液晶表示装置を示す図であって、
(a)全体を上面側から見た斜視図、(b)一画素の拡
大図である。
【図24】 本発明の液晶装置の製造方法の第1の実施
の形態を工程順に示す図であって、(a)走査電極と交
差する方向に沿った上側基板の断面図、(b)信号電極
に沿った方向の下側基板の断面図、(c)電子部品の実
装後の下側基板と、上側基板を貼り合わした液晶セルを
示す断面図である。
【図25】 本発明の液晶装置の製造方法の第7の実施
の形態で製造された液晶表示装置の断面構造を示す図で
あって、図6のA−A’線に相当する断面図である。
【図26】 本発明の液晶装置の製造方法の第8の実施
の形態で製造された液晶表示装置全体を上面側から見た
斜視図である。
【図27】 同、液晶表示装置を下面側から見た斜視図
である。
【図28】 同、下側基板を下面側から観た透過平面図
である。
【図29】 同、上側基板と下側基板とを重ね合わせた
状態を示す透過平面図である。
【図30】 同、液晶表示装置の断面構造を示す図であ
って、図29のA−A’線に沿う断面図である。
【図31】 同、図29のB−B’線に沿う断面図であ
る。
【図32】 本発明の液晶装置の製造方法の第9の実施
の形態で得られた液晶表示装置全体を下面側から見た斜
視図である。
【図33】 同、図32のB−B’線に沿う断面図であ
る。
【図34】 本発明の電子機器の一例を示す斜視図であ
る。
【図35】 本発明の電子機器の他の例を示す斜視図で
ある。
【図36】 本発明の電子機器のさらに他の例を示す斜
視図である。
【図37】 COF実装を適用した従来の液晶装置の一
例を示す斜視図である。
【図38】 COG実装を適用した従来の液晶装置の一
例を示す斜視図である。
【図39】 従来のパッシブマトリクス型液晶装置にお
ける上側基板の構成を示す平面図である。
【図40】 同、下側基板の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1,50,52,58,61,73,85,91,92
液晶表示装置(液晶装置) 2 下側基板(第1の基板) 2a 凹部 3 上側基板(第2の基板) 5 偏光板(偏光手段) 6 信号電極(第1の導電部) 7 走査電極(第2の導電部) 10,32 駆動用IC(電子部品) 11 信号電極用引き廻し配線(第1の引き廻し導電
部) 12 信号電極用接続配線(第1の外面上接続部) 13 走査電極用引き廻し配線(第2の引き廻し導電
部) 14 走査電極用接続配線(第2の外面上接続部、第2
の引き廻し導電部の第1の部分の一部) 15,30,44,46 孔内接続部(第1の孔内接続
部) 17,38 スルーホール 18 信号電極用接続配線 19,39,40 上下導通部(基板間接続部、第2の
引き廻し導電部の第2の部分) 20 孔内接続部(第2の孔内接続部、第2の引き廻し
導電部の第1の部分の一部) 21 走査電極用接続配線(第2の内面上接続部) 26 外部接続端子 27 シール材 28 液晶層 42 内部導電層 43,45 ビアホール 54 カラーフィルター 59 反射層 62,74 素子基板(第1の基板) 63,75 対向基板(第2の基板) 64 データ線(第1の導電部) 66 TFD素子 67 走査線(第2の導電部) 76 ソース線(データ線、第1の導電部) 77 ゲート線(走査線、第1の導電部) 78 TFT素子 80 共通電極(第2の導電部) 82 第1の保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 信孝 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 百瀬 洋一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 本田 賢一 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H089 NA24 NA45 NA53 QA11 TA02 TA03 TA05 TA06 TA07 TA12 TA13 2H090 HA02 LA01 LA04 LA15 2H092 GA32 GA36 GA46 GA48 GA50 GA60 HA04 JA46 MA32 NA15 NA25 NA28 PA01 PA05 PA06 PA08 PA09 5G435 AA18 BB12 EE40 EE41

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向してシール材によって貼り合
    わされた一対の基板間に液晶層が挟持され、前記一対の
    基板のうち第1の基板には、前記液晶層に面する側の内
    面上に第1の導電部が設けられ、該第1の導電部と電気
    的に接続されるとともに前記第1の基板内部を介して前
    記内面上から該内面と反対側の外面上に電気的に接続さ
    れる第1の引き廻し導電部が形成され、前記一対の基板
    のうち第2の基板には、前記液晶層に面する側の内面上
    に第2の導電部が設けられ、前記一対の基板間での上下
    導通により前記第2の導電部と電気的に接続されるとと
    もに前記第1の基板内部を介して更に前記第1の基板の
    内面上から該内面と反対側の外面上に電気的に接続され
    る第2の引き廻し導電部が形成され、前記第1の基板の
    外面上には前記第1の引き廻し導電部および/または前
    記第2の引き廻し導電部と電気的に接続された電子部品
    が実装された液晶装置の製造方法であって、 前記第1
    の基板の外面上に前記電子部品を実装し、前記第1の引
    き廻し導電部および/または前記第2の引き廻し導電部
    と電気的に接続する実装工程後、 該第1の基板と前記第2の基板とを前記第1の導電部と
    第2の導電部とを互いに内面で対向するように前記シー
    ル材を介し貼り合わせるとともに、前記第2の引き廻し
    導電部において前記一対の基板間での前記上下導通を行
    う基板貼り合わせ工程を備えたことを特徴とする液晶装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基板貼り合わせ工程前に、前記第1
    の基板の外面上において、少なくとも第1の引き廻し導
    電部と第2の引き廻し導電部を覆う第1の保護層を形成
    する工程を設けることを特徴とする請求項1記載の液晶
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記電子部品の実装工程において、前記
    第1の基板の外面上に予め形成した凹部に前記電子部品
    の少なくとも一部を埋め込むことを特徴とする請求項1
    乃至2のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の基板および/または前記第2
    の基板として可撓性を有する基板を用いることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の基板として、基板内部に1層
    以上の内部導電部を有する基板を用いることを特徴とす
    る請求項4に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の基板として、内面側の第1の
    導電部と外面側の引き廻し導電部とを同じ導電性材料で
    構成したものを用いることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の基板として、内面側の第1の
    導電部と外面側の第1の引き廻し導電部とを異なる導電
    性材料で構成したものを用いることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記電子部品の実装工程において、第1
    の基板の外面上であって、非表示領域に対応する部位に
    前記電子部品を実装することを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記電子部品の実装前の第1の基板とし
    て、外面側周縁部に前記電子部品の入力端子と電気的に
    接続される外部接続端子が設けられたものを用いること
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液
    晶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記電子部品の実装前の第1の基板と
    して、外面側周縁部に前記第1の引き廻し導電部および
    /または前記第2の引き廻し導電部と電気的に接続され
    た外部接続端子が設けられたものを用いることを特徴と
    する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶装置の
    製造方法。
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