JP2009076526A - 実装構造体、実装構造体の検査方法及び電気光学装置 - Google Patents

実装構造体、実装構造体の検査方法及び電気光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置の端子を弾性変形させた状態で半導体装置を基板上に実装してなる実装構造体において、半導体装置の端子と基板の端子との接触状態を目視にて容易に確認できるようにする。
【解決手段】基板3上にNCF4を介して実装された半導体装置2を有する実装構造体1である。基板3の面S1上には複数の端子21,22が設けられている。半導体装置2は面11a上に形成された複数のバンプ12と、弾性を有する検査用バンプ18とを有している。バンプ12は弾性を有する突起体14と、突起体14上に設けられた島状の導電膜15とを有し、複数の導電膜15は複数の端子21,22に個々に接触し、検査用バンプ18に対応する部分の基板3上には、検査用バンプ18が基板3に接触する接触面24の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線を含む検査用パターン30が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、IC(Integrated Circuit:集積回路)等といった半導体装置を基板上に実装して成る実装構造体及びその実装構造体の検査方法に関する。また、本発明は、その実装構造体を用いて構成される電気光学装置に関する。
IC等といった半導体装置を基板上に実装する実装構造体においては、いわゆるCOG(Chip On Glass)方式やCOF(Chip On Film)方式等といった実装方式によって接着剤を用いて半導体装置を基板上に実装している。半導体装置を基板に実装する方法として、半導体装置と基板とをACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)を用いて接着する方法が知られている。この方法では、半導体装置の入力用又は出力用端子となる突起状の端子(以下、バンプという)が、ACF内にランダムに配置された導電性粒子を介して、基板上に形成された基板側端子に導電接続される。
また、半導体装置を基板に実装する他の方法として、電子部品と基板とをNCF(Non Conductive Film:非導電膜)を用いて接続する方法が知られている。この方法では、半導体装置に弾性変形可能なバンプを設け、その半導体装置を基板に適宜の押圧力の下に接着(以下、圧接ということがある)することによりそのバンプを変形させて基板側端子に接触させる。こうしてバンプと端子とを直接的に接続している。
半導体装置と基板との実装が正常であるかどうかは、半導体装置のバンプと基板側端子との接触状態に大きく影響される。このため、半導体装置のバンプと基板側端子との実際の接触部分を人間が顕微鏡を用いて目視で確認することにより両者の接触状態を検査する場合がある。この場合、あらかじめ用意された判定基準を元に確認が行われる。しかしながら、人間の目視で確認する場合には、その作業者が熟練した技術を有することが必要である。特にACFを用いた接続方法では、基板側端子の領域内における導電性粒子の数、分布状態、潰れ形状等を判定基準に基づき判断するので、目視にて良否を正確に判断することは困難である。
そこで、従来、高度な機能を有するカメラ等を備えた実装構造体の検査装置が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。これらの特許文献1〜5に開示された検査装置は、カメラ、微分干渉顕微鏡及びそれらを制御するコンピュータ等を有し、それらを用いて半導体装置の実装状態を判定している。
特開2003−269934号公報(第6〜7頁、図4) 特開2007−53207号公報(第5〜6頁、図1) 特開2005−227217号公報(第5頁、図2) 特開2006−186179号公報(第6頁、図1) 特開2006−266804号公報(第5〜6頁、図1)
しかしながら、特許文献1〜5に開示された検査装置はカメラ等の構成要素が非常に高価であり、その検査装置を用いて実装状態の検査を行うことにすれば、検査のためのコストが増加する。そして、その検査装置を用いた検査工程を実装構造体の製造工程に組み入れれば、実装構造体の製造工程全体のコストが増加するという問題がある。
ところで、上記の弾性変形可能なバンプを備えた半導体装置をNCFを用いて基板上に実装する方法においては、その実装状態の良否判定を、半導体装置を実装した状態における当該半導体装置のバンプの変形量に基づいて判定することが可能である。例えば、半導体装置のバンプが所定の変形量だけ弾性変形していれば、当該バンプと基板側端子との接触面積が十分に確保されていることになり、その接触状態が適正であると判定することができる。ACFを用いた接着方法によって作製された実装構造体を検査する際にはカメラが必要であったが、バンプの変形量に基づいた本判定方法によれば、カメラ等といった高価な装置を用いなくても人間の目視によって接触状態を確認することができる。しかしながら、この場合においても、作業者の熟練度に依存しないための簡単且つ明確な判定基準が必要である。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、半導体装置の端子を弾性変形させて半導体装置を基板に実装する構成において、半導体装置の端子と基板の端子との接触状態を目視にて容易に確認できる実装構造体、その実装構造体の検査方法及びその実装構造体を備えた電気光学装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の実装構造体は、透光性基板と、該透光性基板上に接着剤を介して実装された半導体装置と、を有する実装構造体であって、前記透光性基板の前記半導体装置を実装する面上には複数の基板側端子が設けられ、前記半導体装置は、前記透光性基板に実装される面上に形成された複数の半導体側端子と、弾性を有する少なくとも1つの検査用突起とを有し、前記半導体側端子は、島状又は複数の前記半導体側端子間で繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられた島状の導電膜とを有し、前記複数の島状の導電膜は前記複数の基板側端子に個々に接触し、前記検査用突起に対応する部分の前記透光性基板上には、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査するための検査用パターンが設けられ、該検査用パターンは、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線を含んでいることを特徴とする。
上記の実装構造体を構成する半導体装置は、樹脂によって形成した核(コア)となる突起体の表面に導電膜を形成してなるバンプ、いわゆる樹脂コアバンプを有する半導体装置である。本発明の実装構造体において、半導体側端子の構成要素である突起体は、1つの半導体側端子に対応して個々に分離された島状に形成される場合もあれば、複数の半導体端子間で繋がった一体形状に形成される場合もある。複数の半導体側端子間で繋がった形状に形成される場合も、その突起体の一部分に導電膜が島状に形成されて1つの半導体側端子を構成することになる。
この半導体装置では、弾性を有する突起体上に設けられた導電膜が、例えば半導体装置内部に導電接続された電極まで延びて導電接続されることにより、導電膜が半導体装置内部の電子素子等に導電接続される。すなわち、半導体装置の内部と当該半導体装置が実装される基板の端子とが導電膜を介して導電接続される。
半導体装置は、導電膜と基板側端子とが直接的に接触した状態で接着剤を用いて透光性基板上に実装される。上記構成の半導体装置を用いた実装構造体では、導電粒子を用いないで導電膜と基板側端子とを導電接続できるので、互いに隣接する導電膜の間、又は互いに隣接する基板側端子の間に導電粒子が介在するということがなく、よって、それらの端子間にて短絡が生じてしまうことがなくなる。また、半導体装置を基板に実装した後に、使用環境によって導電接続部が離れてしまった場合でも、それに応じて突起体が弾性変形するため、その復元力により突起体上の導電膜と基板側端子との接触が維持されて接触不良が生じることがなくなる。
本発明に係る第1の実装構造体では、透光性基板上であって半導体装置の検査用突起に対応する位置に検査用パターンを設け、その検査用パターンを用いて、複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査する。この検査用パターンは、透光性基板のうちの半導体装置が実装された側と反対側から、当該透光性基板を通して観察することができる。この検査用パターンを判定基準として用いて導電膜と基板側端子との接触状態を検査することにより、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。その結果、高度なカメラ等を備えた検査装置を用いて検査する場合に比べて、検査に掛かるコストを著しく低減でき、ひいては実装工程全体のコストを低く抑えることができる。
また、検査用パターンは前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線を有している。検査用パターンを1組の平行線を有するパターンとすれば、その平行線を、接触面の幅や面積を検査する際の基準とすることができる。また、前記平行線は前記接触面との相対的な位置関係が判断できる位置にあることが望ましい。例えば、顕微鏡で観察したときに顕微鏡の1つの視野内に収まる領域内に平行線と接触面とが収まることが望ましい。こうすれば、接触面の幅と1組の平行線の間隔との相対的な関係により、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を行うことができる。
次に、本発明に係る第2の実装構造体は、透光性基板と、該透光性基板上に接着剤を介して実装された半導体装置と、を有する実装構造体であって、前記透光性基板の前記半導体装置を実装する面上には複数の基板側端子が設けられ、前記半導体装置は、前記透光性基板に実装される面上に形成された複数の半導体側端子と、弾性を有する少なくとも1つの検査用突起とを有し、前記半導体側端子は、島状又は複数の前記半導体側端子間で繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられた島状の導電膜とを有し、前記複数の島状の導電膜は前記複数の基板側端子に個々に接触し、前記検査用突起に対応する部分の前記透光性基板上には、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査するための検査用パターンが設けられ、該検査用パターンは、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで対称に配置される少なくとも1組の対称線を含んでいることを特徴とする。
本発明に係る第2の実装構造体では、上記第1の実装構造体と同様に、透光性基板上であって半導体装置の検査用突起に対応する位置に検査用パターンを設け、その検査用パターンを用いて、複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査する。この検査用パターンは、透光性基板のうちの半導体装置が実装された側と反対側から、当該透光性基板を通して観察することができる。この検査用パターンを判定基準として用いて導電膜と基板側端子との接触状態を検査することにより、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。その結果、高度なカメラ等を備えた検査装置を用いて検査する場合に比べて、検査に掛かるコストを著しく低減でき、ひいては実装工程全体のコストを低く抑えることができる。
また、検査用パターンは前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の対称線を有している。1組の対称線は、接触面の中心線を境に線対称に配設された1組の線であり、例えば、当該接触面の中心線に対してそれぞれが異なる方向に傾斜する1組の線である。このような1組の対称線は、例えば一端側の間隔が狭く、他端側の間隔が広い形状、すなわちハ字形状とすることができる。また、1組の対称線は、例えば、突起体に対して平行である1組の平行線とすることもできる。
検査用パターンを1組の対称線を含むパターンとすれば、その対称線を、接触面の幅や面積を検査する際の基準とすることができる。また、前記対称線は前記接触面との相対的な位置関係が判断できる位置にあることが望ましい。例えば、顕微鏡で観察したときに顕微鏡の1つの視野内に収まる領域内に平行線と接触面とが収まることが望ましい。こうすれば、接触面の幅と1組の対称線の間隔との相対的な関係により、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を行うことができる。
次に、本発明に係る実装構造体において、前記検査用突起上に島状の導電膜を設けることが望ましい。本発明態様における検査用突起は弾性を有する突起体上に島状の導電膜が形成された構成である。この構成の検査用突起において、突起体は、半導体側端子を構成する突起体と同じ形状、同じ大きさ、及び同じ材質とすることができる。また、突起体上に形成される導電膜は、半導体側端子の導電膜と同じ形状、同じ大きさ、及び同じ材質とすることができる。こうすれば、前記半導体側端子と前記検査用突起とをほぼ同じ大きさとすることができる。そして、検査用突起は外観形状的に半導体側端子と同じ構成とすることができる。このように、検査用突起を外観形状的に半導体側端子と同じ構成とすることにより、実際の導電接続部分である半導体側端子の導電膜と基板側端子との接触状態と略同じ状態で検査を行うことができる。
なお、本発明態様において、検査用突起は、検査のための専用の端子(以下、ダミー端子ということがある)として形成することができる。この場合、検査用突起の導電膜は半導体装置内部の素子等に導電接続されていない、すなわち、導電膜が電気的に独立した状態に形成される。この検査用突起は、専ら導電膜と基板側端子との接触状態の検査のために用いられる。また、検査用突起の突起体は、半導体側端子の突起体とは別体に形成することもできるし、半導体端子の突起体と一体にその一部分として形成することもできる。また、この場合、検査用突起は、通常は、透光性基板上の基板側端子以外の部分(例えば、基板の基材上)に接触することになるが、検査用パターンはそのような検査用突起に対応する部分の透光性基板上に設けられる。この実装構造体においては、基板側端子以外の部分に接触する検査用突起と検査用パターンを判定基準として用いて、複数の半導体側端子の導電膜とそれらに個々に対向した複数の基板側端子との接触状態を検査することができる。
また、突起体上に島状の導電膜を設けた構成の検査用突起は、半導体側端子として形成することもできる。この場合、検査用突起の導電膜は半導体装置内部の素子等に導電接続されて、実際の導電接続部分として機能する。また、この場合には、複数の基板側端子の少なくとも1つがある所に検査用パターンを設けることになる。このような検査用パターンの構成としては、例えば、基板側端子と一体に検査用パターンを形成した構成が考えられる。このような検査用パターンは、基板側端子を既存のパターニング方法、例えばフォトエッチングによってパターニングする際に基板側端子と一体に検査用パターンを形成するという方法が考えられる。また、検査用パターンの他の構成としては、平面的に見て基板側端子に重なる位置に基板側端子と別体の検査用パターンを形成する構成が考えられる。
上記のように検査用パターンを基板側端子がある所に設ければ、実際に導電接続される導電膜と基板側端子を利用してそれらの間の接触状態の検査を行うことができる。その結果、基板側端子と別の所に検査用パターンを設ける場合と比べて、導電膜と基板側端子との接触状態をより正確に確認することができる。また、検査のためのダミー端子を半導体装置に設ける必要がないので、ダミー端子が設けられた半導体装置と比べて、ダミー端子分のスペースを省いて半導体装置を小型に形成することができる。また、ダミー端子の代わりに実際に半導体装置の駆動に用いられる半導体側端子を増設することもできる。
次に、本発明に係る各実装構造体において、前記平行線は前記接触面の中心を挟んで互いに対向して配置されていることが望ましい。接触面が正方形や長方形といった矩形であれば、接触面の中心は対角線の交点である。接触面が矩形に近い形であれば、接触面の中心は近似的に対角線とみなせる線の交点である。接触面が円形であれば、接触面の中心は円の中心である。接触面が円形に近い形状であれば、接触面の中心は近似的に円とみなした図形の中心である。半導体装置を透光性基板に実装するには、複数の導電膜と複数の基板側端子が位置的に一致するように半導体装置と透光性基板との間で位置決めが行われた上で、半導体装置が透光性基板に実装される。そのようにして半導体装置が基板に実装された状態で、平行線が接触面の中心を挟んで配置されていれば、導電膜と基板側端子との接触状態を判定する上でその平行線が判定基準として有効に機能する。
なお、本発明に係る実装構造体の「接触面」とは、(1)検査用突起が半導体側端子であるときの半導体側端子の導電膜と基板側端子との接触面、(2)検査用突起が突起体だけから成るときの突起体と検査用パターンとの接触面、(3)検査用突起の突起体と検査用パターンの周辺の透光性基板との接触面、(4)検査用突起の突起体と検査用パターン及びその周辺の透光性基板との接触面、(5)検査用突起が突起体と導電膜とから成るときの導電膜と検査用パターンとの接触面、(6)検査用突起の導電膜と検査用パターンの周辺の透光性基板との接触面、又は(7)検査用突起の導電膜と検査用パターン及びその周辺の透光性基板との接触面のいずれかのことである。以下の説明において、単に「接触面」という場合には、上記(1)〜(7)のいずれの場合も含むものである。
次に、本発明に係る各実装構造体において、前記接触面は平面視で正方形状又は長方形状(以下、矩形状ということがある)であり、該接触面は、前記半導体装置の実装時の圧力によって前記突起体が弾性変形するのに従って形状が変化する方向を有し、前記平行線は前記形状が変化する方向の延在方向に沿って間隔を空けて設けられ、前記形状が変化する方向に対して直角に延びる他の辺と前記平行線とが成す角度をθとしたとき、
0°≦θ<90°
であることが望ましい。
ここでいう接触面の正方形状又は長方形状とは、正方形状又は長方形状に近い形状を含むものである。例えば、正方形状又は長方形状の角部が丸みを帯びていたり、正方形状又は長方形状の縁辺の一部が欠けていたり、縁辺がわずかに曲がっている場合も含むものである。このような正方形状又は長方形状の接触面は、接触面における前記長さが変化する辺に沿った前記突起体の断面形状を、当該突起体が弾性変形していない状態で、底部から頂部にかけて幅が徐々に狭くなる形状とすることにより実現できる。このような断面形状としては、例えば、底部から頂部にかけて曲線を有する半円形状、半楕円形状、半長円形状、又は直線的な傾斜を有する多角形状が考えられる。
矩形状の接触面は、透光性基板を通して観察することができる。半導体装置を基板上に実装するために適宜の押圧力で半導体装置を基板へ押し付けると、半導体側端子又は検査用突起の構成要素である突起体が押圧力のためにつぶれた状態へと弾性変形する。そして、突起体がそのように弾性変形すると、突起体の表面の接触面又はその表面にある導電膜の接触面は形状が大きくなる状態へ向けて変化する。押圧力が小さければ突起体の変形量が少ないので、接触面における上記形状の変化は小さい。一方、押圧力が大きければ突起体の変形量が多いので、上記形状は大きく変化する。
本発明態様においては、接着面における形状が変化する方向に対して直角方向に延びる他の辺に対して1組の平行線を0°≦θ<90°の角度範囲だけ傾けた。このうち平行線の傾斜角度が0°<θ<90°の範囲内であれば、透光性基板を通して接触面を観察する際、接触面の他の辺と平行線とは線状に重なることなく互いに交差するので、平行線と接触面の辺とを容易に見分けることができる。従って、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を目視によって行うことが簡単になる。また、半導体装置を基板上に実装する際には、半導体装置の実装位置にズレが生じることがある。この場合であっても、そのズレ量が平行線の長さの範囲内であれば接触面の他の辺に対する平行線の傾斜角度θは変わらない。従って、仮に半導体装置の実装位置にズレが生じた場合であっても、接触面と平行線の間隔との相対的な関係により、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を行うことができる。
なお、平行線の傾斜角度がθ=0°である場合には、接触面の他の辺と平行線とが線状に重なることにより、平行線と接触面の辺とが見分け難くなることがあるが、平行線の間隔と接触面における形状が変化する方向とが明確に異なれば接触状態の良否判定を目視によって行うことが可能である。
次に、本発明に係る各実装構造体において、前記検査用パターンは前記半導体装置が実装される側の前記透光性基板の面に設けられ、当該検査用パターンは前記基板側端子と同一の導電材料を用いて同じ工程で形成されることが望ましい。このように検査用パターンを基板側端子と同じ材料を用いて形成すれば、材料コストを増やすことなく検査用パターンを設けることができる。また、検査用パターンを基板側端子と同じ工程で形成すれば、製造工程を増やすことなく検査用パターンを設けることができる。
次に、本発明に係る各実装構造体において、前記検査用パターンは透光性の材料を用いて形成されることが望ましい。この透光性の材料としては、例えば基板上の端子や電極を形成する透光性の導電材料であるITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)やIZO(Indium Zinc Oxide:インジウム亜鉛酸化物)を用いることができる。また、基板上に絶縁膜を形成する材料であるSiOやSiN等を用いることもできる。このように透光性の材料を用いて検査用パターンを形成すれば、接触面が検査用パターンによって隠れることがなくなる。従って、接触面の全体を観察することができるので、導電膜と基板側端子との接触状態を見やすくすることができる。
次に、本発明に係る実装構造体の検査方法は、複数の基板側端子が設けられた透光性基板と、前記透光性基板に実装される面上に形成されて前記基板側端子に対応して島状又は複数の前記基板側端子間に対応して繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられ前記複数の基板側端子に対応する島状の複数の導電膜と、を有する複数の半導体側端子を含む半導体装置とを、接着剤を介して実装する実装構造体の検査方法である。この実装構造体の検査方法において、前記半導体装置の前記透光性基板に実装される面上には弾性を有する検査用突起を設け、前記透光性基板には、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟むように互いに対向する少なくとも1組の平行線、又は前記接触面の一部又は全部を挟んで対称に配置される少なくとも1組の対称線を含む検査用パターンを設け、前記半導体装置を前記透光性基板に実装する時に、前記半導体装置の前記検査用突起を前記透光性基板に接触させ弾性変形させることで、前記透光性基板に接触される前記検査用突起と前記検査用パターンとの相対的な位置関係に基づいて、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する前記基板側端子との接触状態を検査することを特徴とする。
本発明に係る実装構造体の検査方法では、透光性基板上であって半導体装置の検査用突起に対応する位置に設けられた検査用パターンと、検査用突起の接触面との相対的な位置関係に基づいて、複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査する。こうすれば、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。その結果、高度なカメラ等を備えた検査装置を用いて検査する場合に比べて、検査に掛かるコストを著しく低減でき、ひいては実装工程全体のコストを低く抑えることができる。
また、上記の実装構造体の検査方法において、検査用パターンは、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線、又は前記接触面の一部又は全部を挟んで対称に配置される少なくとも1組の対称線を有することができる。検査用パターンを1組の平行線又は1組の対称線を有するパターンとすれば、それらの平行線又は対称線を、接触面の幅や面積を検査する際の基準とすることができる。また、前記平行線又は前記対称線は前記接触面との相対的な位置関係が判断できる位置にあることが望ましい。例えば、顕微鏡で観察したときに顕微鏡の1つの視野内に収まる領域内に平行線と接触面又は対称線と接触面とが収まることが望ましい。こうすれば、接触面の幅と1組の平行線の間隔との相対的な関係、又は接触面の幅と1組の対称線の間隔との相対的な関係により、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を行うことができる。
なお、本発明に係る実装構造体の検査方法では、検査用突起を検査のための専用の端子であるダミー端子として用いることができる。この場合には、透光性基板上の基板側端子以外の部分に接触する検査用突起に対応する部分に設けられた検査用パターンを用いることになる。この実装構造体の検査方法においては、基板側端子以外の部分に接触する検査用突起と検査用パターンを判定基準として用いて、複数の半導体側端子の導電膜とそれらに個々に対向した複数の基板側端子との接触状態を検査することができる。
また、本発明に係る実装構造体の検査方法では、検査用突起上に島状の導電膜を設けることができるので、この構成の検査用突起を半導体側端子として用いることもできる。この場合には、複数の基板側端子の少なくとも1つがある所に設けられた検査用パターンを用いることになる。このような検査用パターンの構成としては、例えば、基板側端子と一体に検査用パターンを形成した構成が考えられる。また、検査用パターンの他の構成としては、平面的に見て基板側端子に重なる位置に基板側端子と別体の検査用パターンを形成する構成が考えられる。このように検査用パターンを基板側端子がある所に設ければ、実際に導電接続される導電膜と基板側端子を利用してそれらの間の接触状態の検査を行うことができる。その結果、基板側端子と別の所に検査用パターンを設ける場合と比べて、導電膜と基板側端子との接触状態をより正確に確認することができる。
次に、本発明に係る実装構造体の検査方法において、前記検査用パターンに含まれる前記1組の平行線又は前記1組の対称線は、前記接触面の中心線に対して傾斜していることが望ましい。半導体装置を透光性基板に実装するには、複数の導電膜と複数の基板側端子が位置的に一致するように半導体装置と透光性基板との間で位置決めが行われた上で、半導体装置が透光性基板に実装される。そのようにして半導体装置が基板に実装された状態で、平行線又は対称線が接触面の中心線に対して傾斜していれば、導電膜と基板側端子との接触状態を判定する上でそれらの平行線又は対称線が判定基準として有効に機能する。
また、本発明に係る実装構造体の検査方法では、前記半導体装置は前記突起体と前記導電膜が設けられた基材をさらに有し、前記基材は能動面において前記透光性基板に実装され、該能動面は長方形状であり、前記複数の導電膜は少なくとも前記能動面の互いに対向する2つの辺に沿って配設され、前記検査用突起は前記能動面の少なくとも2つの隅部の近傍に設けられ、前記検査用パターンは前記検査用突起に対応する位置に設けられ、個々の前記検査用パターンとそれに対応する前記検査用突起の接触面との相対的な位置関係を検査し、全ての前記検査用パターンとそれに対応する前記検査用突起の接触面との相対的な位置関係が正常であれば、前記半導体装置の実装状態が正常であると判定することが望ましい。
本発明態様では、少なくとも2つの検査用突起を能動面に設け、その検査用突起に対応する位置に検査用パターンを設けた。そのようにして設けた全ての検査用パターンと検査用突起との間で接触状態の良否判定を行うことができる。こうすれば、導電膜と基板側端子との接触状態の検査を1組の検査用突起と検査用パターンの間で行う場合に比べて、検査の精度が向上する。また、検査用突起を能動面の少なくとも2つの隅部近傍に設けた。こうすれば、能動面上の互いに離れた位置に在る検査用突起において検査用パターンとの接触状態を検査できるので、それらの間に設けられた複数の導電膜と基板側端子との接触状態について間接的に検査することができる。また、半導体装置が透光性基板の表面に対して傾いて実装された場合も、その傾きによる半導体装置の実装の良否を2箇所以上の検査用パターンと検査用突起との接触状態で判定できる。
次に、本発明に係る実装構造体の検査方法において、前記検査用パターンは当該検査用パターンに対応した接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線を有し、前記導電膜の接触面は平面視で矩形状であり、該接触面は前記半導体装置の実装時の圧力によって前記突起体が弾性変形するのに従って形状が変化する方向を有し、前記接触面の前記形状が変化する方向に対して直角方向に延びる他の辺と前記平行線との交点同士を結ぶ仮想線の傾斜方向に応じて、前記複数の導電膜とそれらの個々に接触する基板側端子との接触状態を検査することが望ましい。
本発明態様は、接触面における長さが変化する辺に直交する他の辺と1組の平行線とが交差する場合に、導電膜と基板側端子との接触状態の良否を容易に判定できる方法である。平行線の傾斜方向の設定により、判定結果に対する前記仮想線の傾斜方向をあらかじめ決めておくことができる。例えば、導電膜と基板側端子との接触状態が正常の場合は仮想線が右下がりに傾斜し、不良の場合は左下がりに傾斜する、という設定にすることができる。こうすれば、人間の目視によって仮想線の傾斜方向を判定するだけで、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る実装構造体の検査方法において、前記検査用パターンは、1組の第1平行線と、該第1平行線より間隔が広い1組の第2平行線とを有し、前記接触面における形状が変化する方向に沿った前記第1平行線の間隔は前記接触面の許容最小幅であり、前記接触面における形状が変化する方向に沿った前記第2平行線の間隔は前記接触面の許容最大幅であり、前記接触面、前記第1平行線及び前記第2平行線の相対的な位置関係に基づいて、前記複数の導電膜とそれらの個々に接触する基板側端子との接触状態を検査することが望ましい。
本発明態様においては、第1平行線の間隔を接触面の許容最小幅に設定し、第2平行線の間隔を接触面の許容最大幅に設定することにより、接触面の幅に応じて、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を行うことができる。例えば、接触面の幅が第1平行線で規定された許容最小幅より小さければ導電膜と基板側端子との接触状態が不良と判定できる。また、接触面の幅が第2平行線で規定された許容最大幅より大きければ導電膜と基板側端子との接触状態が不良と判定できる。また、接触面の幅が第1平行線で規定された許容最小幅より大きく、しかし第2平行線で規定された許容最大幅より小さければ導電膜と基板側端子との接触状態が適正であると判定できる。
次に、本発明に係る電気光学装置は、以上に記載した構成の実装構造体を有することを特徴とする。本発明に係る実装構造体によれば、透光性基板上であって半導体装置の導電膜の少なくとも1つに対応する位置に検査用パターンを設け、その検査用パターンを用いて、複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査することにより、導電膜と基板側端子との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。その結果、高度なカメラ等を備えた検査装置を用いて検査する場合に比べて、検査に掛かるコストを著しく低減でき、実装工程全体のコストを低く抑えることができる。従って、その実装構造体を有する本発明に係る電気光学装置も不良品の発生が少なく、しかも低コストで作製できる。
(実装構造体とその検査方法の第1実施形態)
以下、本発明に係る実装構造体及びその実装構造体を検査する検査方法を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これからの説明では必要に応じて図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る構造のうち重要な構成要素を解り易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸法で示す場合がある。
図1は、本実施形態に係る実装構造体の一実施形態を示す平面図である。図2(a)は、図1のA−A線に従った実装構造体の断面構造を拡大して示している。図2(b)は、半導体装置が実装された側と反対側(図2(a)の矢印C側)から見た実装構造体の平面構造を示しており、主に透光性基板を通して見た半導体装置の能動面上の構造を示している。図3(a)は、図1の実装構造体を構成する半導体装置を端子等が設けられた能動面側(図2(a)の矢印Cで示す側)から見た斜視図を示している。また、図3(b)は、図3(a)のC−C線に従って1つのバンプの断面構造を拡大して示している。
図1において、実装構造体1は、半導体装置2と、当該半導体装置2が実装された透光性基板3とを有する。半導体装置2と透光性基板3とは接着剤としてのNCF(Non Conductive Film:非導電膜)4によって互いに接着されている。透光性基板3は、透光性を有する材料、例えば透光性ガラスや透光性樹脂等から成る基材上に、配線23、入力用端子21及び出力用端子22を形成することよって形成されている。端子21,22は配線23の先端部分である。透光性基板3上には必要に応じて他の要素、例えば保護膜が形成される。入力用端子21及び出力用端子22は基板側端子である。
半導体装置2は、図3(a)に示すように、基材11と、該基材11の能動面11a上に形成された半導体側端子である複数のバンプ12とを有する。能動面とは、半導体素子が形成された面であると共に半導体素子を含む内部回路につながった端子(パッドと呼ばれることがある)が外部に臨み出ている面である。基材11は、例えばシリコン(Si)等の材料を用いて略直方体形状に形成されている。半導体装置2は、例えば液晶表示装置等といった電気光学装置の画素を駆動する駆動用IC等に用いられる。半導体装置2の能動面下には、図示は省略するが、例えば薄膜トランジスタ等といった複数の電子素子や各電子素子間を接続する配線等が形成されている。
バンプ12は、複数個が能動面11aの互いに対向する2つの長辺11b及び11cに沿って一定の間隔をおいて配設されている。個々のバンプ12は、矢印Dで拡大して示すように、電極パッド13と、突起体14と、導電膜15とによって構成されている。電極パッド13は、例えばAl(アルミニウム)等といった導電性の金属材料を用いて形成されている。この電極パッド13は、上述した半導体装置2内の電子素子等に接続される電極である。従って、導電膜15は電極パッド13を介して半導体装置2内部の電子素子等に導電接続されている。なお、半導体装置2の能動面11aの全域には、図3(b)に示すように、例えばSiN等から成るパッシベーション膜16が形成されている。各電極パッド13に対応する位置のパッシベーション膜16には開口部16aが形成され、その開口部16aから電極パッド13が能動面11aの表面に臨んでいる。
突起体14は、図3(a)に示すように、能動面11aの長辺11b及び11cに沿って直線状に延在している。この突起体14は、図3(b)に示すように、その延在方向に対して直角方向の断面(図3(a)のC−C線に従った断面)の形状が半円形状となっている。なお、突起体の断面形状は、半円形状に限られず、底部から頂部へ向かって徐々に狭くなる形状であれば良い。例えば半楕円形状、半長円形状、三角形状等に形成できる。突起体14は、弾性を有する樹脂、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂等により形成されている。
導電膜15は、電極パッド13の表面から突起体14の表面にわたって形成されている。この導電膜15は、導電性の金属材料、例えばAu(金)、TiW(チタンタングステン)、Cu(銅)、Ni(ニッケル)、Al(アルミニウム)、Cr(クロム)等を用いて単層構造又は多層構造に形成することができる。本実施形態では、TiW層15aの上にAu層15bを積層して成る2層構造を採用している。このようにTiW層15aの上にAu層15bを積層することにより、導電層15の電気抵抗を低減することができる。この導電膜15を突起体14の表面に島状に等間隔に複数個並べて形成することにより、図3(a)に示すように複数のバンプ12から成る1つのバンプ群17が形成される。
本実施形態において、上記バンプ群17の両端部、すなわち、バンプ群17のうち能動面11aの隅部に最も近い位置には、半導体装置2の透光性基板3への実装状態を検査するための検査用突起としての検査用バンプ18が設けられている。この検査用バンプ18は、能動面11aの四隅の近傍に1個ずつ、合計4個設けられている。この検査用バンプ18は、矢印Dで拡大して示すように、バンプ12と同様に、突起体14の表面に導電膜15が形成された構成となっている。ただし、検査用バンプ18に関しては基材11内に電極パッド13は設けられていない。従って、検査用バンプ18は半導体装置2内部の電子素子等とは導通せずに電気的に絶縁されている。
上記構成のバンプ12及び検査用バンプ18は、以下のプロセスによって形成することができる。まず、図3(b)の開口16aが形成された状態のパッシベーション膜16の表面に、突起体14の材料である感光性樹脂を、例えばスピンコートにより成膜する。次に、成膜した感光性樹脂をフォトリソグラフィ処理によって、図3(a)の長辺11b及び11cに沿った直線状にパターニングする。その後、樹脂に対して熱処理(いわゆるキュア)を行うことにより突起体14の断面を半円形状に形成する。
その後、能動面11aの全体にTiW層とAu層をスパッタにより成膜する。次に、Au層の上にレジストを所定パターンに形成し、エッチング処理によってAu層をパターニングする。レジストを除去した後、Au層をマスクとして用いてTiW層をパターニングして、図3(b)のTiW層15aとAu層15bから成る導電膜15が形成される。このとき、バンプ12を構成する導電膜15は平面的に見て開口部16aに重なることができる形状にパターニングする。検査用バンプ18(図3(a)参照)を構成する導電膜15へは予め開口部を形成させない。以上により、バンプ12及び検査用バンプ18が形成される。
図1に戻って、複数の入力用端子21及び複数の出力用端子22は、透光性基板3のうちの半導体装置2を実装する側(図1の紙面手前側)の面S上であって、半導体装置2のバンプ12に対応する位置に設けられている。また、配線23は個々の入力用端子21及び個々の出力用端子22から延びるように基板3上にパターニングによって形成されている。
各入力用端子21には、矢印Eで示すように、FPC(Flexible Printed Circuit:可撓性プリント回路)基板等といった配線基板(図示せず)及び配線23を介して外部から電気信号が入力される。一方、各出力用端子22には半導体装置2からの電気信号が出力され、その出力信号は配線23を介して矢印Eで示す方向へ伝送される。なお、各出力用端子22を通じて出力された電気信号は、例えば、図示しない信号処理回路等による処理の用に供される。入力用端子21、出力用端子22及び配線23は、導電性の金属材料、例えばAl,Mo(モリブデン),W(タングステン)等によって形成される。なお、以下の説明において、入力用端子21と出力用端子22を、単に、基板側端子という場合がある。
また、透光性基板3のうちの半導体装置2を実装する側の面S上であって、半導体装置2の検査用バンプ(すなわち、能動面11aの四隅に最も近い位置に設けられたバンプ)18に対応する位置には、検査用パターン30が設けられている。この検査用パターン30については後に詳しく説明する。
次に、半導体装置2を透光性基板3上に実装する方法について説明する。まず、図2(a)に示すように、バンプ12と入力用端子21との相対位置、及びバンプ12と出力用端子22との相対位置を合わせた状態で、半導体装置2を透光性基板3上に載せる。そして、半導体装置2に矢印B方向及び矢印C方向から所定の圧力を加えた状態で、当該半導体装置2をNCF4によって透光性基板3に接着する。このとき、バンプ12の突起体14が接着時の圧力によってつぶれた状態へ弾性変形し、その変形に従って、その表面の導電膜15が平らになるように変形する。その結果、導電膜15と基板側端子21,22は、互いに面状に接触することになる。このときの導電膜15と基板側端子21,22との接触面は、図2(b)に符号24で示すように平面的に見て長方形状又は正方形状となる。
本実施形態の実装構造体では、導電膜15と基板側端子21,22との接触面24の状態を確認することにより、半導体装置2の実装状態を検査する。以下、その実装状態を検査するための検査用パターン30について図4を用いて詳しく説明する。
図4(a)は、図1において矢印Z1で示す1つの検査用パターン30が設けられた部分、すなわち半導体装置2の検査用バンプ18に平面的に重なる部分を拡大して示す図である。図4(b)は、図4(a)に示す検査用パターン30が有する1組の第1平行線L1,L1を示している。また、図4(c)は、図4(a)に示す検査用パターン30が有する1組の第2平行線L2,L2を示している。なお、図4(a)〜図4(c)の各図は、半導体装置2が実装された側と反対側(図1の紙面奥側)から透光性基板3を通して見た状態の検査用パターン30、第1平行線L1,L1及び第2平行線L2,L2を平面的に示している。また、図4(a)においては、要部を分かり易く示すために、検査用パターン30の手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある検査用パターン30を実線で示している。また、参考のために、端子21,22を鎖線で示している。図1において、検査用バンプ18は4箇所に設けられているが、検査用パターン30は全て同じパターンであるので、以下の説明では矢印Z1部分の1つのみを挙げて説明する。
図4(a)において、検査用パターン30は、平面視で横方向に見て二等辺三角形状の第1金属膜30aと、同じく平面視で二等辺三角形状の第2金属膜30bとを有する。そして第1金属膜30aの下側の1辺と第2金属膜30bの上側の1辺とが所定間隔を空けて互いに平行になるように対向して配置されている。それらの対向した一対の辺が、図4(b)に示す1組の第1平行線L1,L1を形成している。また、図4(a)において、第1金属膜30aの他の一辺と第2金属膜30bの他の一辺とが、第1平行線L1、L1よりも広い間隔を空けて互いに平行になっており、これらの辺が図4(c)に示す第2平行線L2,L2を形成している。図4(a)の第1金属膜30a及び第2金属膜30bは、図1の配線23、入力用端子21及び出力用端子22と同じ材料、例えばAl、Mo、W等を用いてそれらと同時にパターニングにより形成される。なお、本実施形態において、1組の第1平行線L1,L1と他の1組の第2平行線L2,L2とは、後述する間隔W1、間隔W2及び傾斜方向が異なっており、線の長さ及び傾斜角度の絶対値は同じである。
図4(a)に示すように、第1平行線L1と第2平行線L2は、鎖線で示す突起体14の中心線X0に対して傾斜している。図4(b)及び図4(c)において、第1平行線L1,L1及び第2平行線L2,L2の傾斜角度は、突起体14の中心線X0と第1平行線L1,L1とが成す角度の絶対値、及び突起体14の中心線X0と第2平行線L2,L2とが成す角度の絶対値、をいずれもθとしたとき、
0°≦θ<90°
の範囲内に設定される。但し、第1平行線L1の傾斜方向と第2平行線L2との傾斜方向は逆である。
また、第1平行線L1,L1及び第2平行線L2,L2の突起体14の中心線X0に沿った長さ成分をW3とし、突起体14の中心線X0と直角方向に沿ったそれらの長さ成分をW4とする。ここで、符号21,22は検査用パターン30以外の所で導電接続用のバンプ12に接触する基板側端子を仮想的に示している。本実施形態において幅W3は、基板側端子21,22の幅と、実装時のズレ量とを考慮して約20μmとしている。また、幅W4は1.5μm(すなわち、θが約4.3°)以上としている。W3=20μmに対してW4≧1.5μmとすれば、接触面24の縁線(図2(b)参照)と第1平行線L1、又は接触面24の縁線と第2平行線L2とを目視で明確に区別することができる。その結果、検査用バンプ18との接触状態を目視で容易に確認することが可能である。
また、図4(b)において、突起体14の中心線X0に対して直角方向(すなわち、図の上下方向)における第1平行線L1,L1の間隔W1は、図2(b)の導電膜15と基板側端子21,22の接触面24の許容最小幅に設定する。許容最小幅とは、半導体装置2を透光性基板3に実装した状態で、導電膜15と基板側端子21,22とが正常に接続されていると判定できる最小の幅である。本実施形態では、図4(b)に示す間隔W1を10μmに設定している。
また、図4(c)において、突起体14の中心線X0に対して直角方向(すなわち、図の上下方向)における第2平行線L2,L2の間隔W2は、図2(b)の導電膜15と基板側端子21,22の接触面24の許容最大幅に設定する。許容最大幅とは、半導体装置2を透光性基板3に実装した状態で、導電膜15と基板側端子21,22とが正常に接続されていると判定できる最大の幅である。本実施形態では、図4(c)に示す間隔W2を25μmに設定している。
以下、本実施形態の実装構造体の検査方法について説明する。
本実施形態の実装構造体の検査方法は、図2(a)に示すように半導体装置2を透光性基板3に実装した状態の実装構造体に対して、矢印C方向から透光性基板3を通して顕微鏡を用いた目視によって行われる。特に、図3(a)における基材11の4つの隅部に設けた検査用バンプ18に対して行われる。具体的には、図1において検査用バンプ18が設けられている4つの個所に着目し、一対の検査用パターン30及びその間に在る透光性基材を含む領域(以下、検査用パターン30領域という)と、検査用バンプ18の構成要素である導電膜15(図3(a)参照)との接触面24(図2(b)参照)の状態を検査用パターン30を用いて検査する。このときの接触面24と検査用パターン30との相対的な位置関係に基づいて、個々の導電接続用のバンプ12と個々の端子21,22との接触状態の良否、すなわち半導体装置2の透光性基板3への実装状態の良否を判定することができる。
次に、個々の検査用バンプ18と検査用パターン30との接触状態又は位置関係について図5〜図7を用いて説明する。なお、本実施形態において、図1の基板側端子21,22の表面は段差のない平面状態に形成されている。これに対し、検査用パターン30は、図4(a)に示すように2つの相対する三角形状の金属膜30a,30bによって形成されていることから、それらの金属膜30a,30bの間に自身の膜厚分の段差が生じている。従って、基板側端子21,22とバンプ12との接触状態と、検査用パターン30領域と検査用バンプ18との接触状態とは必ずしも一致しないことが考えられる。しかしながら、金属膜30a,30bの膜厚は非常に薄いものであり、バンプ18の弾性変形に関して影響を与えるものではない。従って、検査用バンプ18と検査用パターン30領域との接触状態をもってバンプ12と基板側端子21,22との接触状態の良否判定を行うことは実用上何等の問題もない。
次に、図4(b)の第1平行線L1,L1を用いて判定する場合を説明する。図5は、図4(b)の第1平行線L1,L1を用いて実装状態を判定する場合の検査用バンプ18と検査用パターン30領域との接触状態を示している。図5(a)は検査用バンプ18と検査用パターン30領域との接触状態が正常な場合の接触部分を側面から見た状態を示し、図5(b)は、図5(a)の矢印C方向から透光性基板3を通して接触部分を見た状態を示している。図5(c)は検査用バンプ18と検査用パターン30領域との接触状態が不良である場合の接触部分を側面から見た状態を示し、図5(d)は、図5(c)の矢印C方向から透光性基板3を通して接触部分を見た状態を示している。なお、図5(b)及び図5(d)では、要部を見易く示すために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある金属膜30a,30bを実線で示している。また、接触面24は金属膜30a,30bの裏側で平面的に重なる部分があるが、見易くするために、その重なる部分も実線で示している。
図5(a)において、検査用バンプ18は、特に突起体14が変形した状態で検査用パターン30領域に接触している。これを矢印C方向から透光性基板3を通して見た場合、図5(b)に示すように、接触面24は、鎖線で示す突起体14の延在方向(図の左右方向)に沿った辺24aを長辺とする長方形状になっている。このとき、接触面24の1組の長辺24a,24aと検査用パターン30の1組の第1平行線L1,L1とがそれぞれ交点P1,P1において交差している。この長辺24aと第1平行線L1との交点P1同士を結ぶ仮想線(破線)Liは、接触面24の上下方向の幅が十分に広いために、右下がりに傾斜している。
次に、図5(c)では、図5(a)の場合に比べて圧着押圧力が不十分で検査用バンプ18の、特に突起体14の変形量が少なくなっている。これを矢印C方向から透光性基板3を通して見た場合、図5(d)に示すように、接触面24は、図5(b)の場合と同じく突起体14の延在方向に沿った辺24aを長辺とする長方形状となっている。一方、辺24aと直角方向(図の上下方向)の短辺の長さが図5(b)の場合の長さより短くなっている。このとき、接触面24の1組の長辺24a,24aと検査用パターン30の1組の第1平行線L1,L1とがそれぞれ交点P2,P2において交差している。この長辺24aと第1平行線L1との交点P2同士を結ぶ仮想線Liは、図5(b)の場合とは逆に、左下がりに傾斜している。
接触状態の良否を判定するには、図5(b)の場合と図5(d)の場合とで、仮想線Liの傾き方向について検討する。既述のように、図4(b)において、第1平行線L1,L1の間隔W1は接触面24の許容最小幅であり、本実施形態ではこの間隔W1を10μmとしている。
図5(b)の例では、仮想線Liが右下がりに傾いている。すなわち、仮想線Liは第1平行線L1,L1と同じ方向に傾いている。この場合、接触面24の幅(すなわち、短辺の長さ)が第1平行線L1,L1の間隔W1より大きいことを示している。すなわち、接触面24の幅が許容最小幅より大きいことを示している。従って、この場合の検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。
一方、図5(d)の例では、仮想線Liが左下がりに傾いている。すなわち、仮想線Liは第1平行線L1,L1と反対の方向に傾いている。この場合は、接触面24の幅が第1平行線L1,L1の間隔W1より小さいことを示している。すなわち、接触面24の幅が許容最小幅より小さいことを示している。従って、この場合の検査用バンプ18の接触状態は1つの不良状態であると判定できる。
次に、図4(c)の第2平行線L2,L2を用いて実装状態を判定する場合を説明する。図6は、その場合の検査用バンプ18と検査用パターン30領域の接触状態を示している。図6(a)は検査用バンプ18と検査用パターン30領域との接触状態が正常な場合の接触部分を側面から見た状態を示し、図6(b)は、図6(a)の矢印C方向から透光性基板3を通して接触部分を見た状態を示している。図6(c)は検査用バンプ18と検査用パターン30との接触状態が1つの不良状態である場合の接触部分を側面から見た状態を示し、図6(d)は、図6(c)の矢印C方向から透光性基板3を通して接触部分を見た状態を示している。なお、図6(b)及び図6(d)では、要部を見易く示すために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある金属膜30a,30bを実線で示している。また、接触面24は金属膜30a,30bの裏側に平面的に重なる部分があるが、見易くするために、その重なる部分も実線で示している。
図6(a)において、検査用バンプ18は変形した状態で検査用パターン30領域に接触している。これを矢印C方向から透光性基板3を通して見た場合、図6(b)に示すように、接触面24は、突起体14の延在方向(図の左右方向)に沿った辺24aを短辺とする長方形状となっている。このとき、接触面24の1組の短辺24a,24aと検査用パターン30の1組の第2平行線L2,L2とがそれぞれ交点P3,P3において交差している。そして、短辺24aと第2平行線L2との交点P3同士を結ぶ仮想線(破線)Liは右下がりに傾斜している。
次に、図6(c)では、図6(a)の場合に比べて圧着時の押圧力が大きくなって検査用バンプ18の変形量が多くなっている。これを矢印C方向から透光性基板3を通して見た場合、図6(d)に示すように、接触面24は、図6(b)の場合と同じく突起体14の延在方向に沿った辺24aを短辺とする長方形状となっている。一方、辺24aと直角方向(図の上下方向)の長辺の長さが図6(b)の長さより長くなっている。このとき、接触面24の1組の短辺24a,24aと検査用パターン30の1組の第2平行線L2,L2とがそれぞれ交点P4,P4において交差している。この短辺24aと第2平行線L2との交点P4同士を結ぶ仮想線Liは、図6(b)の場合とは逆に、左下がりに傾斜している。
接触状態の良否を判定するには、図6(b)の場合と図6(d)の場合とで、仮想線Liの傾き方向について検討する。既述のように、図4(c)において、第2平行線L2,L2の間隔W2は接触面24の許容最大幅であり、本実施形態ではこの間隔W2を25μmとしている。
図6(b)の例では、仮想線Liが右下がりに傾いている。すなわち、仮想線Liは第2平行線L2,L2と反対の方向に傾いている。この場合、接触面24の幅(すなわち、長辺の長さ)が第2平行線L2,L2の間隔W2より小さいことを示している。すなわち、接触面24の幅が許容最大幅より小さいことを示している。従って、この場合の検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。
一方、図6(d)の例では、仮想線Liが左下がりに傾いている。すなわち、仮想線Liは第2平行線L2,L2と同じ方向に傾いている。この場合、接触面24の幅が第2平行線L2,L2の間隔W2より大きいことを示している。すなわち、接触面24の幅が許容最大幅より大きいことを示している。従って、この場合の検査用バンプ18の接触状態は1つの不良状態であると判定できる。
以上のように、本実施形態の実装構造体の検査方法では、図5及び図6に示すように、透光性基板3を通して仮想線Liの傾き方向を目視にて判定することにより、検査用パターン30領域と検査用バンプ18との接触状態又は位置関係を非常に容易に判定できる。
なお、本実施形態では、第1平行線L1,L1と第2平行線L2,L2とは、傾斜方向が互いに逆になっている。こうすることにより、第1平行線L1,L1を用いて検査を行う場合と第2平行線L2,L2を用いて検査を行う場合とで、良否の判定結果と仮想線Liの傾斜方向との関係を一致させている。具体的には、第1平行線L1,L1を用いた検査において良判定である場合と、第2平行線L2,L2を用いた検査において良判定である場合は、仮想線Liがいずれの場合も右下がりに傾斜している。一方、第1平行線L1,L1を用いた検査において不良判定である場合と、第2平行線L2,L2を用いた検査において不良判定である場合は、仮想線Liがいずれの場合も左下がりに傾斜している。すなわち、第1平行線L1,L1を用いる場合でも、あるいは第2平行線L2,L2を用いる場合でも、仮想線Liの傾斜方向が右下がりであるか又は左下がりであるかを判定するだけの簡単な作業で、導電膜15と検査用パターン30領域の接触状態の良否を判定できる。
次に、図7(a)〜図7(e)は、上記以外の種々の判定例を示している。図7(a)〜図7(e)では、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある金属膜30a,30bを実線で示している。また、接触面24は金属膜30a,30bの裏側に平面的に重なる部分があるが、見易くするために、その重なる部分も実線で示している。
図5及び図6に示した判定例は、いずれも突起体14の延在方向に沿った接触面24の辺24aと第1平行線L1,L1又は第2平行線L2,L2との交点を結ぶ仮想線Liを基準に判定している。図7(a)〜図7(e)に示した例は、その仮想線Liを結ぶことができない場合である。このような場合であっても検査用パターン30に基づいて実装状態の良否を容易に判定できる。
まず、図7(a)は、接触面24の辺24a,24aが第1平行線L1と第2平行線L2の間に位置し、線L1及び線L2のいずれにも交差しない場合を例示している。この場合には、接触面24の幅が許容最小幅から許容最大幅の間(10μm〜25μm)に在ることが明らかであるので、検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。
次に、図7(b)は、接触面24の一対の辺24aのうちの上側の一方が第1平行線L1と交差し、他方が第1平行線L1と第2平行線L2の間に位置している。この場合においても、接触面24の幅が許容最小幅から許容最大幅の間(10μm〜25μm)に入っていることが明らかであるので、検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。
次に、図7(c)は、接触面24の一対の辺24aのうちの下側の一方が第1平行線L1と交差し、他方が1組の第1平行線L1,L1の間に位置している。この場合、接触面24の幅は明らかに許容最小幅であるW1以下であることが即座に判定できるので、検査用バンプ18の接触状態は不良であると判定できる。
次に、図7(d)は、接触面24の一対の辺24a,24aが1組の第1平行線L1,L1の間に位置しており、両方の辺24aがL1と接触していない。すなわち、接触面24の全体が1組の平行線L1,L1の間に位置している。この場合も、接触面24の幅が明らかに許容最小幅W1以下であることが即座に判定できるので、検査用バンプ18の接触状態は不良であると判定できる。
次に、図7(e)は、接触面24の一対の辺24aのうちの上側の一方が第2平行線L2と交差し、他方が第2平行線L2の外側に位置している。そして、接触面24の長辺が全ての平行線を跨いでいる。この場合、接触面24の幅が明らかに許容最大幅であるW2以上であることが即座に判定できるので、検査用バンプ18の接触状態は不良であると判定できる。
以上の図5〜図7に代表的な判定例を示した。これらの各判定例によって、個々の検査用バンプ18の接触状態又は位置関係を確認することができる。そして、図1に示す4箇所全ての検査用バンプ18において、接触状態が正常であると判定されることにより、半導体装置2の実装状態が正常であると判定することができる。仮に、4箇所のうちの1箇所でも検査用バンプ18の接触状態が不良であると判定された場合には、半導体装置2が透光性基板3上の所定位置からずれていたり、半導体装置2が基板3の実装面に対して傾いていることが考えられるので、半導体装置2の実装状態を不良であると判定することができる。この場合には、半導体装置2及びNCF4を透光性基板3から剥離して、再度、位置合わせ等を行った上で実装すること、いわゆるリワークを行うことができる。
ところで、従来の実装構造体の検査方法では、導電接続用のバンプと基板側端子との接触状態を確認するための検査装置を、高度な機能を有するカメラ、微分干渉顕微鏡及びそれらを制御するコンピュータ等を用いて構成し、その検査装置を用いて半導体装置の実装状態を判定していた。しかしながら、このような検査装置を構成するカメラ等は高価であり、そのカメラを有した検査装置も高価であった。それ故、カメラを用いた従来の実装構造体の検査方法を半導体装置の実装方法に導入した場合には、その半導体装置の実装方法の全体のコストが増加するという問題があった。
これに対し、本実施形態の実装構造体では、図1に示すように、半導体装置2の四隅の近傍に検査用バンプ18を設け、透光性基板3上であって検査用バンプ18の導電膜15(図3(a)参照)に対応する位置に、導電膜15と基板側端子21,22との接触状態を検査する検査用パターン30が設けられている。この検査用パターン30は、透光性基板3のうちの半導体装置2が実装された側と反対側(すなわち、図1の紙面奥側)から、当該透光性基板3を通して観察することができる。そして、本実施形態の実装構造体の検査方法では、検査用バンプ18の構成要素である導電膜15の接触面24と検査用パターン30との相対的な位置関係に基づいて、複数のバンプ12の導電膜15とそれらに個々に対応した基板側端子21,22との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。その結果、高度なカメラ等を備えた検査装置を用いて検査する場合に比べて、検査に掛かるコストを著しく低減でき、ひいては実装工程全体のコストを低く抑えることができる。
(実装構造体とその検査方法の第2実施形態)
次に、本発明に係る実装構造体の他の実施形態を説明する。本実施形態の実装構造体の全体的な構成は図1及び図2に示した第1実施形態とほぼ同じとすることができるので、本実施形態の全体的な構成の図示は省略することにする。図8(a)は、本実施形態に係る実装構造体の要部である1つの検査用パターンの平面構造を示している。図8(b)は、図8(a)のF−F線に従った検査用パターンの断面構造を示している。なお、図8(a)は、図1において半導体装置2が実装された側と反対側から透光性基板3を通して見た状態の検査用パターンを示している。図8(a)では、要部を見易くするために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある要素を実線で示している。図4に示す第1実施形態では、検査用パターン30は、2個の三角形状の金属膜30a,30bを用いて形成している。これに対し本実施形態では、検査用パターンを透光性の材料で一体に構成する点が第1実施形態と異なっている。以下、その異なっている点を中心として本実施形態を詳しく説明する。
本実施形態では、図1に示した、基板側端子21,22と配線23を含んでなる透光性基板3及び半導体装置2を有する構成とほぼ同じ構成を採用する。但し、本実施形態の検査用パターン40は、図8(a)に示すように、平面的に見て長方形状に形成された透光性の膜40aの表面に所定のパターンを形成することにより構成されている。この長方形状の透光性膜40aは、図1の基板側端子21,22と同じ形状及び同じ大きさに形成されている。そして、この透光性膜40aには、図8(b)に示すように、2つの凹部41a,41bが形成されている。これらの凹部41a,41bは、透光性膜40aを既知のパターニング方法を用いてパターニングする際に同時に形成できる。
凹部41a及び41bの平面形状は、それぞれ、図4(a)に示した第1金属膜30a及び第2金属膜30bの平面形状と同じである。すなわち、図8(a)において、凹部41a及び凹部41bは平面視で図の縦縁を底辺とする二等辺三角形状に形成されている。そして凹部41aの下側の一辺と凹部41bの上側の一辺とが所定間隔を空けて互いに平行になっている。それらの対向した一対の辺が、1組の第1平行線L1,L1を形成している。また、凹部41aの他の一辺と凹部41bの他の一辺とが、第1平行線L1,L1よりも広い間隔を空けて互いに平行になっており、これらの辺が第2平行線L2,L2を形成している。このように形成された第1平行線L1,L1と第2平行線L2,L2は、透光性基板3のうちの半導体装置が実装される側とは反対側(図8(b)の矢印C側)から透光性基板3を通して観察することができる。
本実施形態の検査用パターン40を用いて、図1の半導体装置2の実装状態を検査する方法は、図5〜図7に示した検査用パターン30を用いた方法と同じであるので、その説明は省略する。なお、本実施形態において、検査用パターン40は、透光性膜40a上に凹部41a,41bを形成した構成となっている。そのため、透光性膜40aが設けられた領域内で透光性基板3の構成要素である透光性基材の表面が露出している部分はない。従って、検査用バンプ18の導電膜15(図3(a)部分拡大図参照)が接触する相手側は、透光性膜40aによって形成された検査用パターン40である。
本実施形態の検査用パターン40を構成する透光性膜40aは、例えばITOやIZO等といった透光性の導電材料を用いて形成することができる。また、透光性膜40aは、SiOやSiN等といった材料を用いて形成することができる。ITOやIZOは、実装構造体又はその実装構造体を有する電気光学装置等において、電極、配線又は端子等を構成する材料として一般に用いられるものである。また、SiOやSiNは絶縁層を形成する材料として一般に用いられるものである。従って、本実施形態の検査用パターン40は、実装構造体の他の要素を形成する際に、同じ材料を用いて同時に形成できるので、製造コストを増やすことなく設けることができる。
また、図4(a)に示すように金属を用いて形成した検査用パターン30では、その検査用パターン30に重なる部分(例えば、図6(b)の斜線で示す部分)の接触面24が当該検査用パターン30に隠れて見えなくなる。この場合でも接触状態の判定は可能であるが、本実施形態のように透光性材料で形成した図8の検査用パターン40によれば、接触面24の全体を観察することができるので、接触状態をより判定し易くすることができる。
(実装構造体とその検査方法の第3実施形態)
次に、本発明に係る実装構造体のさらに他の実施形態を説明する。図9は、本実施形態の実装構造体の全体的な構成を示す平面図である。図9のA−A線に従った断面構造は、図2に示した第1実施形態と同じとすることができる。図10(a)は、図9に矢印Z2で示す部分の拡大図であり、本実施形態に係る実装構造体の要部である検査用パターンを有した基板側端子の平面構造を示している。図10(b)は、図10(a)のG−G線に従った断面構造を示している。なお、図10(a)は、図9において半導体装置2が実装された側と反対側から透光性基板3を通して見た状態の検査用パターンを示している。図10(a)では、要部を見易くするために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある要素を実線で示している。図4に示す第1実施形態では、2個の三角形状の金属膜30a,30bを基板側端子21,22(図1参照)とは別体に形成することにより検査用パターン30を設けている。これに対し本実施形態では、検査用パターンを基板側端子21,22内に形成している。以下、先の実施形態と異なる点を中心として本実施形態を詳しく説明する。
本実施形態では、図9に示すように、半導体装置2の四隅の最も近くに設けられた導電接続用のバンプ12は、他の多数のバンプ12と同様に半導体装置2内部の電子素子等に導電接続している。つまり、本実施形態の半導体装置2には、図3に矢印Dで拡大して示す検査用バンプ18は設けられていない。そして、半導体装置2の四隅に設けられたバンプ12に対応する位置の透光性基板3上には、それぞれに配線23が接続された入力用端子21又は出力用端子22が配設され、それらの端子21,22がそれら四隅のバンプ12の構成要素である導電膜15に導電接続されている。
半導体装置2の四隅に最も近づいて設けられたバンプ12に対応する基板側端子21,22には、検査用パターン50が形成されている。この検査用パターン50は、図10(a)に示すように、平面的に見て長方形状に形成された基板側端子21,22内に所定のパターンを形成することにより構成されている。具体的には、平面的に見て三角形状である2つの開口50a及び50bが形成されている。これらの開口50a,50bは、図10(b)に示すように、基板側端子21,22をそれら自身の厚み方向に貫通しておりそれらの開口50a,50bからは透光性基板3の基材の表面を見ることができる。
開口50a,50bは、図10(a)に示すように、平面視で二等辺三角形状に形成されている。そして、開口50aの下側の一辺と開口50bの上側の一辺とが所定間隔を空けて互いに平行になっている。それらの対向した一対の辺が、1組の第1平行線L1,L1を形成している。また、開口50aの他の一辺と開口50bの他の一辺とが、第1平行線L1,L1よりも広い間隔を空けて互いに平行になっており、これらの辺が第2平行線L2,L2を形成している。
本実施形態の検査用パターン50を用いて、半導体装置2の実装状態を検査する方法は、図5〜図7に示した検査用パターン30を用いた方法と同じであるので、その説明は省略する。なお、本実施形態では、基板側端子21,22の開口50a,50bからその下層である透光性基板3の基材が臨んでいる。従って、検査用パターン50に対応するバンプ12の導電膜15が接触する相手側は、基板側端子21,22及び開口50a,50bから臨み出ている透光性基板3の基材となる。
本実施形態の検査用パターン50は、透光性基板3の基板側端子21,22内に形成されるので、検査用パターンを基板側端子21,22と別体に形成する場合と異なって、検査用パターンを設けるための専用のスペースが必要なくなる。そのため、透光性基板3の小型化に寄与できる。また、半導体装置2に検査用のダミーバンプを設ける必要がなくなるので、半導体装置2の小型化にも寄与でき、ひいては実装構造体1の全体の小型化に寄与できる。また、実際に信号や電力の伝送の用をなすバンプ12と基板側端子21,22との接触状態が直接的な検査対象となるので、他の複数のバンプ12と基板側端子21,22との接触状態により近い状態で検査することができ、実装状態の検査をより確実に行うことができる。
(実装構造体とその検査方法の第4実施形態)
次に、本発明に係る実装構造体のさらに他の実施形態を説明する。本実施形態の実装構造体の全体的な構成は図9に示した第3実施形態と同じとすることができるので、本実施形態の全体的な構成の図示は省略することにする。図11(a)は、図9の矢印Z2で示す部分の拡大図であり、本実施形態に係る実装構造体の要部である検査用パターンを有した基板側端子の平面構造を示している。図11(b)は、図11(a)のH−H線に従った断面構造を示している。なお、図11(a)は、図9において半導体装置2が実装された側と反対側から透光性基板3を通して見た状態の検査用パターンを示している。図11(a)では、要部を見易くするために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある要素を実線で示している。図10(a)に示す第3実施形態では、配線23と基板側端子21,22とを同じ材料を用いて一体に形成し、基板側端子21,22に検査用パターン50を構成する開口50a,50bを形成している。これに対し本実施形態では、互いに別体に形成した配線と検査用パターンとを透光性の導電膜で導電接続している。以下、先の実施形態と異なる点を中心として本実施形態を詳しく説明する。
本実施形態において、図9の半導体装置2の構成は、先の実施形態のものと同じである。本実施形態の検査用パターン60は、図11(a)に示すように、配線23とは別体な第1金属膜30aと第2金属膜30bとによって構成されている。第1金属膜30a及び第2金属膜30bは図4(a)に同じ符号を用いて示した金属膜と同じ形状である。そして、図11(b)に示すように、配線23、第1金属膜30a及び第2金属膜30bの上にそれらを覆う形状に透光性導電膜61を形成することにより、第1金属膜30aと第2金属膜30bとを導電接続している。透光性導電膜61は、図11(a)に示すように、平面的に見て長方形状に形成され、この長方形状に形成された透光性導電膜61によって基板側端子21,22が形成されている。透光性導電膜61は、例えばITOやIZO等を用いて形成できる。
検査用パターン60の構成は、図4(a)に示す第1実施形態の検査用パターン30と同じであるので、その説明は省略する。また、その検査用パターン60を用いて、半導体装置2の実装状態を検査する方法も、図5〜図7に示した検査用パターン30を用いた方法と同じであるので、その説明は省略する。なお、本実施形態において、検査用パターン60を形成する第1金属膜30aと第2金属膜30bの上には、それらを覆う透光性導電膜61が形成されている。従って、第1金属膜30a及び第2金属膜30bの周辺領域において透光性基板3の基材は露出していない。従って、バンプ12の導電膜15が接触する相手側は、透光性導電膜61によって形成された基板側端子21,22である。
本実施形態の検査用パターン60も、図10(a)の検査用パターン50と同様に、透光性基板3の基板側端子21,22内に形成される。その結果、検査用パターンを基板側端子と別体に形成する場合と異なって検査用パターンを設けるための専用のスペースが必要なくなるので、透光性基板3の小型化に寄与できる。また、半導体装置2に検査用のダミーバンプを設ける必要がなくなるので、半導体装置2の小型化にも寄与でき、ひいては実装構造体1の小型化に寄与できる。また、実際に信号や電力の伝送の用をなすバンプ12と基板側端子21,22との接触状態を直接的に見ることができるので、他の複数のバンプ12と基板側端子21,22との接触状態により近い状態で検査することができ、実装状態の検査をより確実に行うことができる。
(実装構造体とその検査方法の第5実施形態)
次に、本発明に係る実装構造体とその検査方法のさらに他の実施形態を説明する。本実施形態の実装構造体の全体的な構成は、検査用パターンの構成を除いて、図1及び図2に示した実施形態とほぼ同じとすることができるので、本実施形態の全体的な構成の図示は省略することにする。図12(a)は、本実施形態に係る実装構造体の要部である1つの検査用パターンの平面構造を示している。図12(b)は、図12(a)に示す検査用パターンが有する1組の対称線を示している。なお、図12(a)及び図12(b)は、図2において半導体装置2が実装された側と反対側から透光性基板3を通して見た状態の検査用パターンを示しており、要部を見易くするために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある要素を実線で示している。
図4に示す第1実施形態では、検査用パターン30は1組の第1平行線L1,L1と、1組の第2平行線L2,L2とを有し、それらの第1平行線L1,L1及び第2平行線L2,L2を基準として検査用バンプ18の接触状態の良否判定を行っている。これに対し、本実施形態では、検査用パターンが互いに平行ではない1組の対称線を有し、その対称線を基準として検査用バンプ18の接触状態の良否判定を行う。
まず、本実施形態の検査用パターンと対称線の構成について説明する。
図12(a)において、検査用パターン65は、平面視で横方向に見て二等辺三角形状の第1金属膜65aと、同じく平面視で二等辺三角形状の第2金属膜65bとを有する。そして第1金属膜65aの下側の1辺と第2金属膜65bの上側の1辺とが所定間隔を空けて対向して配置されている。第1金属膜65a及び第2金属膜65bは、それぞれが図4に示す第1金属膜30a及び第2金属膜30bと同じ材料を用いて同じ形状に形成されている。しかしながら、図12(a)の第1金属膜65a及び第2金属膜65bは、それらの配置の方向が図4の第1金属膜30a及び第2金属膜30bと異なっている。
図12(a)において、第1金属膜65aと第2金属膜65bとは、横方向に見て二等辺三角形状が同じ方向を向いた状態で配置されている。すなわち、第1金属膜65aと第2金属膜65bとは、鎖線で示す突起体14の中心線X0を挟んで線対称に配置されている。従って、第1金属膜65aの下側の1辺と第2金属膜65bの上側の1辺も中心線X0を挟んで線対称となっている。それらの対向した一対の辺が図12(b)に示す1組の対称線L3,L3を形成している。
対称線L3,L3は、鎖線で示す突起体14の中心線X0に対して傾斜している。対称線L3,L3の傾斜角度は、突起体14の中心線X0と対称線L3,L3とが成す角度の絶対値をθとしたとき、
0°≦θ≦90°
の範囲内に設定される。但し、図12(a)の第1金属膜65aが形成する線L3の傾斜方向と第2金属膜65bが形成する線L3の傾斜方向は逆である。
また、図12(b)の対称線L3,L3の突起体14の中心線X0に沿った長さ成分W3は、図4(b)の検査用パターン30と同様に、基板側端子21,22の幅と実装時のズレ量を考慮して約20μmに設定されている。また、対称線L3,L3の突起体14の中心線X0と直角方向に沿った長さ成分W4は、目視での見易さを考慮して1.5μm以上に設定されている。また、突起体14の中心線X0に対して直角方向における対称線L3,L3の間隔W1は、以下に説明する検査方法の判断基準に応じて適宜に設定される。
本実施形態の実装構造体の検査方法は、図2(a)に示すように半導体装置2を透光性基板3に実装した状態の実装構造体に対して、矢印C方向から透光性基板3を通して顕微鏡を用いた目視によって行われること、及び一対の検査用パターン及びその間の透光性基材を含む領域と検査用バンプ18の構成要素である導電膜15(図3(a)参照)との接触面24(図2(b)参照)の状態を検査用パターンを用いて検査することに関して第1実施形態と同じであるので、その詳しい説明は省略する。以下、本実施形態の検査用パターン65を用いたときの良否判定の基準について説明する。
図13は、図12(b)の対称線L3,L3を用いて実装状態を判定する場合の検査用バンプ18と検査用パターン65領域との接触状態をそれぞれ示している。なお、図13は透光性基板3を通して接触部分を見た状態を平面的に示している。図13(a)は、接触面24の突起体14の延在方向(図の左右方向)に沿った辺24aが対称線L3,L3の間に位置する状態、すなわち対称線L3,L3が接触面24の全部を挟んでいる状態を示している。図13(b)は、接触面24の辺24aが対称線L3,L3と交差している状態を示している。図13(c)は、接触面24の辺24aが対称線L3,L3を越えた状態、すなわち対称線L3,L3が接触面24の一部を挟んでいる状態を示している。
まず、本実施形態における第1の判定基準について説明する。接触面24と対称線L3,L3との位置関係としては、図13(a)〜図13(c)の3つの態様が考えられる。これら3つの態様のうちのいずれか1つを良否判定の基準(すなわち、正常な接触状態)として用い、その基準以外の態様を不良と判定することができる。
まず、図13(a)に示すように対称線L3,L3が接触面24の全部を挟んでいる状態を基準とした場合、図13(b)及び図13(c)に示す状態は、検査用バンプ18の変形量が多すぎる(すなわち、圧着押圧力が強すぎる)として不良と判定できる。次に、図13(b)に示すように接触面24の辺24aが対称線L3,L3と交差している状態を基準とした場合、図13(a)に示す状態は、検査用バンプ18の変形量が少なすぎる(圧着押圧力が不十分)として不良と判定できる。また、図13(c)に示す状態は、検査用バンプ18の変形量が多すぎる(圧着押圧力が強すぎる)として不良と判定できる。次に、図13(c)に示すように接触面24の辺24aが対称線L3,L3を越えた状態を基準とした場合、図13(a)及び図13(b)に示す状態は、検査用バンプ18の変形量が少なすぎる(圧着押圧力が不十分)として不良と判定できる。
次に、本実施形態における第2の判定基準について説明する。この判定基準では、対称線L3,L3の間隔W1を、図2(b)の導電膜15と基板側端子21,22の接触面24の許容最大幅又は許容最小幅に設定する。本実施形態では、対称線L3,L3の間隔が広い方(図の左側)の端部における間隔をW1としている。そして、検査用パターン65領域に接触する検査用バンプ18の接触面24の幅が許容最大幅以下であるか、又は許容最小幅以上であるかを検査することにより接触状態の良否を判定することができる。
まず、対称線L3,L3の間隔W1を接触面24の許容最大幅に設定した場合、図13(a)及び図13(b)に示す状態は、接触面24の幅が許容最大幅W1より狭くなっているので、検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。一方、図13(c)に示す状態は、接触面24の幅が許容最大幅W1を超えているので、検査用バンプ18の接触状態は不良であると判定できる。
次に、対称線L3,L3の間隔W1を接触面24の許容最小幅に設定した場合、図13(a)及び図13(b)に示す状態は、接触面24の幅が許容最小幅W1より狭くなっているので、検査用バンプ18の接触状態は不良であると判定できる。一方、図13(c)に示す状態は、接触面24の幅が許容最小幅W1より広くなっているので、検査用バンプ18の接触状態は正常であると判定できる。
以上のように、図12(a)に示す対称線L3,L3を有する検査用パターン65を用いることによっても、図1に示す複数のバンプ12の導電膜15とそれらに個々に対応した基板側端子21,22との接触状態の良否判定を人間の目視によって簡単且つ明確に行うことができる。
(実装構造体とその検査方法のその他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、上記の第1実施形態では、図4(a)において、検査用パターン30を三角形状の第1金属膜30aと同じく三角形状の第2金属膜30bとを用いて構成している。しかしながら、検査用パターンは、第1平行線L1,L1と第2平行線L2,L2を設けることができれば、他の形状の金属膜によって形成することもできる。図14(a)〜図14(d)に、変形例に係る検査用パターン70,80,90,95を示す。なお、図14(a)〜図14(d)の各図では、検査用パターン70,80,90,95を半導体装置が実装された側と反対側から透光性基板3を通して見た状態を示している。これらの図14(a)〜図14(d)では、要部を見易くするために、手前側にある透光性基板3の透光性基材を鎖線で示し、当該透光性基材の奥側にある検査用パターンを実線で示している。
図14(a)は、3つの金属膜70a,70b,70cを組み合わせて検査用パターン70を構成している。金属膜70aと70bの間に平面形状が第1金属膜30a(図4(a)参照)と同じ三角形状の開放部を設け、金属膜70bと70cの間に平面形状が第2金属膜30b(図4(a)参照)と同じ三角形状の開放部を設けた構成となっており、それらの開放部から透光性基板3を通して接触面24を見ることができる。そして、金属膜70bの上下両辺が第1平行線L1,L1を形成し、金属膜70aの下側の一辺と金属膜70cの上側の一辺とが第2平行線L2,L2を形成している。
次に、図14(b)は、2つの平行四辺形状の金属膜80a,80bを用いて検査用パターン80を構成している。そして金属膜80aの下側の一辺と金属膜80bの上側の一辺が第1平行線L1,L1を形成し、金属膜80aの上側の一辺と金属膜80bの下側の一辺とが第2平行線L2,L2を形成している。この場合には、第1平行線L1,L1の傾斜方向と第2平行線L2,L2の傾斜方向とが同じ方向となっている。そのため、仮想線Li(図5又は図6参照)を用いて接触状態の良否判定を行う場合であって判定結果が良判定で同じ又は不良判定で同じとなるときに、第1平行線L1,L1と第2平行線L2,L2とで仮想線Liの傾斜方向が逆になることに注意を要する。
次に、図14(c)は、2種類の金属膜90a,90bを用いて、第1平行線L1,L1を有する検査用パターン91aと第2平行線L2,L2を有する検査用パターン91bとを、隣接する2つの検査用バンプに対応する位置にそれぞれ形成している。左側に設けられた金属膜90aの下側の一辺と金属膜90bの上側の一辺とが第1平行線L1,L1を形成し、右側に設けられた金属膜90aの下側の一辺と金属膜90bの上側の一辺とが第2平行線L2,L2を形成している。この場合、例えば、まず検査用パターン91aにおいて第1平行線L1,L1を用いて接触状態の判定を行い、接触面の長さが長いために第1平行線L1,L1では判定できないときには検査用パターン91bにおいて第2平行線L2,L2を用いて判定を行う、という検査方法を実施することになる。
次に、図14(d)は、図14(c)の金属膜90a,90bと同じ形状(すなわち1辺が傾斜した四角形状)の金属膜95a,95bを用いて検査用パターン95を構成している。そして、金属膜95aの下側の一辺と金属膜95bの上側の一辺が対称線L3,L3を形成している。この検査用パターン95では、図13に示した判定基準を用いて判定を行う。
また、上記の各実施形態では、図4(b)に示すように、第1平行線L1,L1及び第2平行線L2,L2を突起体14の中心線X0に対して角度θだけ傾斜させている。また、図12(b)に示すように、対称線L3,L3を突起体14の中心線X0に対して角度θだけ傾斜させている。これらに代えて、第1平行線L1,L1、第2平行線L2,L2及び対称線L3,L3を突起体14の中心線X0に対して平行(すなわち、θ=0°)とすることもできる。
また、図1に示した実施形態では、導電接続用のバンプ12と同じく検査用バンプ18にも導電膜15を設けている。しかしながら、検査用バンプ18には導電膜を必ずしも設けなくても良い。ただし、導電膜15を設けない場合には、その導電膜15の膜厚分だけ、導電接続用のバンプ12と検査用バンプ18の間で変形量に差が生じる可能性がある。そのため、バンプの変形量の差を補償する手段が必要である。例えば、導電膜15を設けた図1の実施形態に対して、検査用パターン30の第1平行線L1,L1の間隔W1及び第2平行線L2,L2の間隔W2を変更することにより変形量の差を補償できる。
また、上記の各実施形態では、図1に示すように、半導体装置2の能動面11aの四隅に最も近い位置に検査用バンプ18とそれに対応した検査用パターン30を配設している。しかしながら、検査用バンプ18と検査用パターン30は少なくとも1箇所に設けられていれば良い。また、検査用バンプ18と検査用パターン30を2箇所以上の複数箇所に設ける場合には、例えば、半導体装置2の能動面11aの対角2箇所でも良いし、能動面11aの四隅に最も近い位置と能動面11aの長辺11b,11cの中心の2箇所とを合わせた6箇所に設けても良い。
また、上記の第3実施形態では、図10に示すように、配線23及び基板側端子21,22をAl等の金属を用いて形成している。これに代えて、配線23及び基板側端子21,22をITO等といった透光性の導電膜を用いて形成することもできる。この場合、検査用パターンの構成は、図8に示す凹部41a,41bから成る検査用パターン40と同じ構成とすることができる。
(電気光学装置の実施形態)
次に、本発明に係る電気光学装置の一実施形態を説明する。なお、この実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。図15は、本発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置100を模式的に示す平面図である。本実施形態の液晶装置100は、透過型でカラー表示が可能なアクティブマトリクス方式の液晶パネルを備えた液晶装置である。また、スイッチング素子としては、アモルファスシリコンTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)素子を用いている。
液晶装置100は、電気光学パネルとしての液晶パネル101と、その液晶パネル101の表示面側と反対側に設けられた照明装置(図示せず)とを有している。液晶パネル101は、紙面奥側に配置された素子基板102と、その素子基板102に対向して紙面手前側に配置されたカラーフィルタ基板103とをそれらの周囲で枠状のシール材104によって貼り合せて形成されている。素子基板102とカラーフィルタ基板103の間であってシール材104で囲まれた領域内には、例えばTN(Twisted Nematic)モード等の液晶が封入されて液晶層が形成されている。
本実施形態では、観察側(紙面手前側)にカラーフィルタ基板103が配置され、観察側から見て背面側(紙面奥側)に素子基板102が配置されている。従って、照明装置は図15で素子基板102に対向して紙面奥側に配置されている。なお、図15では、奥側の素子基板102の内部構造を見易く示すため、手前側のカラーフィルタ基板103の一部を破断して示している。
まず、素子基板102の構成について説明する。素子基板102は、観察側から平面的に見て長方形又は正方形の第1透光性基材102aを有する。この第1透光性基材102aは、例えば透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成される。この第1透光性基材102aの外側(すなわち、紙面奥側)の表面には、偏光層等といった光学要素(図示せず)が必要に応じて設けられている。第1透光性基材102aの内側(液晶層側)面には、主に、ソース線111、ゲート線112、TFT素子113、画素電極114等が、それぞれ、複数形成されている。
各ソース線111は列方向Y(すなわち、図15の上下方向)に延びている。また、各ゲート線112が行方向X(すなわち、図15の左右方向)に延びている。そして、スイッチング素子として機能するアクティブ素子であるTFT素子113がソース線111及びゲート線112に接続して形成されている。ソース線111、ゲート線112、及び画素電極114は、それぞれ、TFT素子113のソース、ゲート、及びドレインに接続されている。なお、ソース線111は、TFT素子113にデータ信号を伝送するデータ線として機能する。一方、ゲート線112は、TFT素子113に走査信号を伝送する走査線として機能する。
一方、素子基板102に対向するカラーフィルタ基板103は、観察側から平面的に見て長方形又は正方形の第2透光性基材103aを有する。この第2透光性基材103aは、例えば透光性のガラス、透光性のプラスチック等によって形成されている。この第2透光性基材103aの外側(すなわち、紙面手前側)の表面には、偏光層等といった光学要素(図示せず)が必要に応じて設けられている。第2透光性基材103aの内側(液晶層側)面には、例えば格子状の遮光層(図示せず)、着色層125及び共通電極126が設けられている。
着色層125の個々はR(赤)、G(緑)、B(青)の1つを通過させる光学的特性に設定され、それらR,G,Bの着色層125が平面的に見て所定の配列、本実施形態ではストライプ配列で並べられている。遮光層は、異なる色の着色層125を重ねたり、あるいは、所定の材料(例えば、Cr)によって形成される。
共通電極126は、カラーフィルタ基板103の表面の略全域に設けられている。一方、素子基板102上に設けられた複数の画素電極114は平面的に見て行方向X及び列方向Yに沿ってマトリクス状に並んでいる。これらの画素電極114とカラーフィルタ基板103上に設けられた共通電極126とは、平面的に見て複数のドット状(すなわち島状)の領域で重なっている。このように重なり合った領域が表示のための単位領域であるサブ画素Pを形成している。そして、複数のサブ画素Pが行方向X及び列方向Yにマトリクス状に並ぶことにより長方形状又は正方形状の有効表示領域Vが形成され、この有効表示領域V内に文字、数字、図形等といった像が表示される。有効表示領域Vは共通電極126と略等しい面積であるので、図では共通電極126と同じ線で示している。
素子基板102を構成する第1透光性基材102aは基板103の外側へ張り出す張出し部105を有している。この張出し部105の表面には、配線118が、例えばフォトエッチング処理等によって形成されている。配線118は複数本形成されており、それらの複数本が行方向Xに沿って互いに間隔を空けて並べられている。また、張出し部105の辺端近傍には複数の配線119が行方向Xに沿って互いに間隔を空けて並ぶように形成されている。これらの配線119の一端は、張出し部105の辺端に配設され、FPC基板122上の配線端子が導電接続される外部基板側端子115として機能する。配線119の他端は、後述する駆動用IC120のバンプに対応する位置に配設され、基板側端子としての入力用端子116として機能する。
複数の配線118は、張出し部105からシール材104に囲まれた領域内に向けて列方向Yに延びるように形成されている。これらの配線118の一部は、シール材104に囲まれた領域内において基板102a上のソース線111に直接に繋がってデータ線として機能する。また、複数の配線118の他の一部は、シール材104によって囲まれた領域内で基板102aの側辺に沿って列方向Yに延びるように形成され、さらに折れ曲って行方向Xに延びるパターンとして形成されている。このパターンの配線118は、基板102a上のゲート線112に直接に繋がって走査線として機能する。一方、張出し部105上に位置する配線118の端部は、後述の駆動用IC120のバンプに対応する位置に配設され、基板側端子としての出力用端子117として機能する。
張出し部105の表面には、NCF121を用いて、半導体装置としての駆動用IC120が実装されている。駆動用IC120は、ソース線111へデータ信号を伝送し、ゲート線112へ走査信号を伝送する。ソース線111とゲート線112が接続されたスイッチング素子群である複数のTFT素子113は、駆動用IC120を用いて駆動される。すなわち、TFT素子113が備えられた複数のサブ画素Pは、駆動用IC120によって駆動される。
以上の構成の液晶パネル101は、その駆動時に次の動作を行う。
走査線としてのゲート線112に順次に走査信号(オン信号)が伝送され、その走査ライン内の適宜のソース線(データ線)111にデータ信号が伝送されると、該当するTFT素子113がオン状態になり、該当するサブ画素P内の液晶への書き込みが行われる。また、引続いてTFT素子113がオフ状態になると、書き込まれた状態が保持される。この一連の書き込み動作及び保持動作により液晶分子の配向が制御される。照明装置から出射した光が液晶層に入射すると、その液晶層を通過する偏光が上記の配向制御に従って変調され、その変調された偏光の進行が偏光層によって調整されることにより所望の表示が行われる。
以上の構成の液晶装置100において、駆動用IC120を素子基板102に実装してなる実装構造体として、図1の実装構造体1を適用できる。すなわち、図15の駆動用IC120は、図1の半導体装置2と同じく、複数のバンプ12と検査用バンプ18とを有している。また、図15の素子基板102は、検査用バンプ18に対応する位置に、図1に示す検査用パターン30を有している。
駆動用IC120を素子基板102上に実装した状態で、駆動用IC120の一方の辺120aに沿って設けられた複数のバンプ12が素子基板102の複数の入力用端子116に押圧されて接触し、他方の辺120bに沿って設けられた複数のバンプ12が複数の出力用端子117に押圧されて接触している。駆動用IC120の構成要素である基材の四隅の近傍に位置するバンプが検査用バンプ18であり、当該検査用バンプ18が図4(a)から理解されるように検査用パターン30及びその周囲の第1透光性基材102aと接触して接触面を形成する。
本実施形態の液晶装置100においても、張出し部105の駆動用IC120が実装された側と反対側(紙面奥側)から、検査用バンプ18と検査用パターン30等との接触面を顕微鏡像として観察し、さらに、例えば図5〜図7の判定例に基づいて判定を行うことにより、バンプ12と入力用端子116の接触状態、及びバンプ12と出力用端子117の接触状態の良否判定を人間の目視によって容易に行うことができる。これにより、駆動用IC120の基板102aに対する実装状態の良否を容易に判定することができる。
(電子機器への第1の適用例)
本発明に係る電気光学装置は種々の電子機器に適用できる。その適用例の一例を示している。ここに示す電子機器は、液晶装置201と、これを制御する制御回路202とを有する。液晶装置201は液晶パネル203及び駆動回路204を有する。また、制御回路202は、表示情報出力源205、表示情報処理回路206、電源回路207及びタイミングジェネレータ208によって構成されている。
表示情報出力源205は、RAM(Random Access Memory)等といったメモリや、各種ディスク等といったストレージユニットや、ディジタル画像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミングジェネレータ208により生成される各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等といった表示情報を表示情報処理回路206に供給する。
表示情報処理回路206は、増幅・反転回路や、ローテーション回路や、ガンマ補正回路や、クランプ回路等といった周知の回路を多数備え、入力した表示情報の処理を実行して、画像信号をクロック信号CLKと共に駆動回路204へ供給する。ここで、駆動回路204は、走査線駆動回路やデータ線駆動回路と共に、検査回路等を総称したものである。また、電源回路207は、上記の各構成要素に所定の電源電圧を供給する。
液晶装置201は、例えば、図15に示した液晶装置100を用いて構成する。この液晶装置100によれば、駆動用IC120に検査用バンプ18を設け、素子基板102に検査用パターン30(図1参照)を設けたので、張出し部105の駆動用IC120が実装された側と反対側(紙面奥側)から検査用バンプ18の接触面を観察することにより、バンプ12と入力用端子116の接触状態、及びバンプ12と出力用端子117の接触状態の良否判定を人間の目視によって容易に行うことができる。これにより、駆動用IC120の実装状態の良否を安価に且つ正確に判定することができる。従って、この液晶装置100を用いた図16の電子機器は、表示部において不良の発生が少なく、しかも安価に製造できる。
(電子機器への第2の適用例)
図17は、本発明に係る電気光学装置の電子機器への他の適用例である携帯電話機を示している。ここに示す携帯電話機210は、本体部211と、この本体部211に対して開閉可能に設けられた表示体部212とを有する。表示体部212には表示装置213及び受話部214が設けられる。電話通信に関する各種表示は、表示装置213の表示画面215に表示される。表示装置213の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部211又は表示体部212の内部に格納される。本体部211には操作ボタン216及び送話部217が設けられる。
表示装置213は、例えば、図15に示した液晶装置100を用いて構成する。この液晶装置100によれば、駆動用IC120に検査用バンプ18を設け、素子基板102に検査用パターン30(図1参照)を設けたので、張出し部105の駆動用IC120が実装された側と反対側(紙面奥側)から検査用バンプ18の接触面を観察することにより、バンプ12と入力用端子116の接触状態、及びバンプ12と出力用端子117の接触状態の良否判定を人間の目視によって容易に行うことができる。これにより、駆動用IC120の実装状態の良否を安価に且つ正確に判定することができる。従って、この液晶装置100を用いた図17の携帯電話機210は、表示部において不良の発生が少なく、しかも安価に製造できる。
なお、本発明に係る電気光学装置は、携帯電話機に限られず、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話装置、POS端末、デジタルスチルカメラ、電子ブック、等といった各種の電子機器に適用できる。
本発明に係る実装構造体の一実施形態を示す平面図である。 (a)は図1のA−A線に従った実装構造体の断面図であり、(b)は(a)の矢印C側から見た平面図である。 図1の実装構造体を構成する半導体装置を示す図であり、(a)は図2(a)の矢印B方向から見た全体斜視図、(b)は(a)のC−C線に従った断面図である。 図1の主要部である検査用パターンを示しており、(a)は検査用パターンの平面構造、(b)は検査用パターンの構成要素である第1平行線、(c)は検査用パターンの他の構成要素である第2平行線を示している。 図4(b)の第1平行線を用いた実装状態の判定例を示す図である。 図4(c)の第2平行線を用いた実装状態の判定例を示す図である。 実装状態の他の判定例を示す図である。 本発明に係る実装構造体の他の実施形態の主要部を示しており、(a)は検査用パターンの平面構造を示し、(b)は(a)のF−F線に従った断面構造を示している。 本発明に係る実装構造体のさらに他の実施形態を示す平面図である。 図9の実装構造体の要部を示しており、(a)は検査用パターンの平面構造を示し、(b)は(a)のG−G線に従った断面構造を示している。 本発明に係る実装構造体のさらに他の実施形態の主要部を示しており、(a)は検査用パターンの平面構造を示し、(b)は(a)のH−H線に従った断面構造を示している。 本発明に係る実装構造体のさらに他の実施形態の主要部を示しており、(a)は検査用パターンの平面構造を示し、(b)は検査用パターンの構成要素である対称線を示している。 図12(b)の対称線を用いた実装構造体の判定例を示す平面図である。 図4(a)の検査用パターンの変形例を示す平面図である。 本発明に係る電気光学装置の一実施形態を示す平面図である。 本発明に係る電気光学装置の応用例を示す回路ブロック図である。 本発明に係る電気光学装置の他の応用例である携帯電話機を示す斜視図である。
符号の説明
1.実装構造体、 2.半導体装置、 3.透光性基板、
4,121.NCF(接着剤)、 11.基材、 11a.能動面、
12.バンプ(半導体側端子)、 13.電極パッド、 14.突起体、
15.導電膜、16.パッシベーション膜、 16a.開口部、 17.バンプ群、
18.検査用バンプ(検査用突起)、 21.入力用端子(基板側端子)、
22.出力用端子(基板側端子)、 23.配線、 24.接触面、
24a.接触面の辺、
30,40,50,60,65,70,80,90,95.検査用パターン、
30a,65a.第1金属膜、 30b,65b.第2金属膜、 40a.透光性膜、
41a,41b.凹部、 50a,50b.開口、
70a,70b,70c,80a,80b,90a,90b,95a,95b.金属膜、
100.液晶装置(電気光学装置)、 101.液晶パネル、
102.素子基板(透光性基板)、 102a.第1透光性基材、
103.カラーフィルタ基板、 103a.第2透光性基材、 104.シール材、
105.張出し部、 111.ソース線、 112.ゲート線、 113.TFT素子、
114.画素電極、 115.外部基板側端子、 116.入力用端子(基板側端子)、
117.出力用端子(基板側端子)、 118,119.配線、
120.駆動用IC(半導体装置)、 120a,120b.駆動用ICの辺、
122.FPC基板、 125.着色層、 126.共通電極、 201.液晶装置、
202.制御回路、 203.液晶パネル、 204.駆動回路、
210.携帯電話機(電子機器)、 L1.第1平行線、 L2.第2平行線、
L3.対称線、 Li.仮想線、 W1.第1平行線及び対称線の間隔、
W2.第2平行線の間隔、 W3,W4.平行線及び対称線の長さ成分、
P1,P2,P3,P4.交点 P.サブ画素、 V.表示領域

Claims (8)

  1. 透光性基板と、該透光性基板上に接着剤を介して実装された半導体装置と、を有する実装構造体であって、
    前記透光性基板の前記半導体装置を実装する面上には複数の基板側端子が設けられ、
    前記半導体装置は、前記透光性基板に実装される面上に形成された複数の半導体側端子と、弾性を有する少なくとも1つの検査用突起と、を有し、
    前記半導体側端子は、島状又は複数の前記半導体側端子間で繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられた島状の導電膜とを有し、
    前記複数の島状の導電膜は前記複数の基板側端子に個々に接触し、
    前記検査用突起に対応する部分の前記透光性基板上には、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査するための検査用パターンが設けられ、
    該検査用パターンは、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで互いに対向する少なくとも1組の平行線を含んでいる
    ことを特徴とする実装構造体。
  2. 透光性基板と、該透光性基板上に接着剤を介して実装された半導体装置と、を有する実装構造体であって、
    前記透光性基板の前記半導体装置を実装する面上には複数の基板側端子が設けられ、
    前記半導体装置は、前記透光性基板に実装される面上に形成された複数の半導体側端子と、弾性を有する少なくとも1つの検査用突起と、を有し、
    前記半導体側端子は、島状又は複数の前記半導体側端子間で繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられた島状の導電膜とを有し、
    前記複数の島状の導電膜は前記複数の基板側端子に個々に接触し、
    前記検査用突起に対応する部分の前記透光性基板上には、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する基板側端子との接触状態を検査するための検査用パターンが設けられ、
    該検査用パターンは、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟んで対称に配置される少なくとも1組の対称線を含んでいる
    ことを特徴とする実装構造体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の実装構造体において、前記検査用突起上に島状の導電膜を設けることを特徴とする実装構造体。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の実装構造体において、前記検査用パターンは、前記接触面の中心を挟んで配置されていることを特徴とする実装構造体。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の実装構造体において、前記半導体側端子と前記検査用突起はほぼ同じ大きさであることを特徴とする実装構造体。
  6. 複数の基板側端子が設けられた透光性基板と、
    前記透光性基板に実装される面上に形成され、前記基板側端子に対応して島状又は複数の前記基板側端子間に対応して繋がった形状であると共に弾性を有する突起体と、該突起体上に設けられ前記複数の基板側端子に対応する島状の複数の導電膜とを有する複数の半導体側端子を含む半導体装置とを接着剤を介して実装する実装構造体の検査方法であって、
    前記半導体装置の前記透光性基板に実装される面上には弾性を有する検査用突起を設け、
    前記透光性基板には、前記検査用突起が前記透光性基板に接触する接触面の一部又は全部を挟むように互いに対向する少なくとも1組の平行線、又は前記接触面の一部又は全部を挟んで対称に配置される少なくとも1組の対称線を含む検査用パターンを設け、
    前記半導体装置を前記透光性基板に実装する時に、
    前記半導体装置の前記検査用突起を前記透光性基板に接触させ弾性変形させることで、前記透光性基板に接触される前記検査用突起と前記検査用パターンとの相対的な位置関係に基づいて、前記複数の導電膜とそれらに個々に接触する前記基板側端子との接触状態を検査する
    ことを特徴とする実装構造体の検査方法。
  7. 請求項6記載の実装構造体の検査方法において、前記検査用パターンは、前記接触面の中心線に対して傾斜していることを特徴とする実装構造体の検査方法。
  8. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の実装構造体を有することを特徴とする電気光学装置。
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