JP2002039343A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JP2002039343A
JP2002039343A JP2000222018A JP2000222018A JP2002039343A JP 2002039343 A JP2002039343 A JP 2002039343A JP 2000222018 A JP2000222018 A JP 2000222018A JP 2000222018 A JP2000222018 A JP 2000222018A JP 2002039343 A JP2002039343 A JP 2002039343A
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佳郎 守本
Hiroki Suzuki
宏樹 鈴木
Takashi Kitagawa
貴史 北川
Masashi Arai
正志 荒井
Michitaka Iwamoto
倫卓 岩本
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Suzuki Motor Corp
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断線等、レシオコントロールソレノイド故障
時であっても、急激なダウンシフト及びベルトスリップ
を生じさせないだけでなく、再発進が可能な無段変速機
の制御装置の提供を目的とする。 【解決手段】 電気信号によって動作して、プライマリ
プーリ3へ圧油を供給する油圧供給回路8に設けられた
変速制御弁17の制御を行うレシオコントロールソレノ
イド16を有し、プライマリプーリ3とセカンダリプー
リ4との間に巻掛けられたベルト5の回転半径を、変速
制御弁17を制御することによって可変して、変速比を
無段階に変える無段変速機の制御装置である。プライマ
リプーリ3と、変速制御弁17との間にプライマリプー
リ3への圧油を排出位置に切り替え可能な切り替え弁1
8を設けると共に、切り替え弁18の排出位置で、プラ
イマリプーリ3と連通する排出回路19に、保圧弁20
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に車両用の無段
変速機にかかり、特に電気系統の断線等のフェイルセー
フ等の後、再発進可能な無段変速機の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、図5乃至図7に示すような特開平
5−87222号公報等に記載されている無段変速機の
制御装置が知られている。
【0003】この種の従来の無段変速機の制御装置で
は、内燃機関1に近接されて設けられた変速機ケース2
内に、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4とが、
回動自在となるように軸支されている。
【0004】これらのプライマリプーリ3とセカンダリ
プーリ4とには、各々固定プーリ部材3a,4aと、可
動プーリ部材3b,4bとが設けられていて、各プーリ
部材3a,3b及び4a,4b間を圧油の供給排出によ
って開閉し、これらの各プーリ部材3a,3b及び4
a,4b間との間に巻掛けられたベルト5の回転半径を
可変して、変速比を無段階に変えるように構成されてい
る。
【0005】この圧油は、オイルポンプ9からレシオコ
ントロールソレノイド6の油圧信号に応じて圧油供給量
を可変する変速制御弁7を介し、前記プライマリプーリ
3の可動プーリ部材3b背面側まで、油圧供給回路8を
通じて導かれるように構成されている。
【0006】このレシオコントロールソレノイド6は、
与えられる電気信号の状態に比例して、電気信号値が低
い場合、レシオコントロールソレノイド6から油路12
を介して前記変速制御弁7に導かれる油圧信号を減少さ
せる。
【0007】また、前記セカンダリプーリ4の可動プー
リ部材4b背面側には、油路10を介して、前記オイル
ポンプ9から圧油が導かれて、図5に示すスプリング部
材11の付勢力と共に所望の挟持力が前記セカンダリプ
ーリ4に与えられるように構成されている。
【0008】次に、このように構成された従来の無段変
速機の制御装置の作用について説明する。
【0009】すなわち、レシオコントロールソレノイド
6に与えられる電気信号の状態に比例して、レシオコン
トロールソレノイド6から油路12を介して前記変速制
御弁7に導かれる油圧信号が増大するので、アップシフ
ト時には、図6に示す油圧供給回路8へこの変速制御弁
7を介して前記オイルポンプ9から導かれる圧油が増大
し、しかも、ドレインポート13が閉塞されて、前記プ
ライマリプーリ3に供給される油量が増大される。
【0010】このため、固定プーリ部材3a及び可動プ
ーリ部材3b間が閉じて、変速比を高速側に可変させ
る。この際、油路10も、前記オイルポンプ9に連通し
て、所定の挟持力が保たれながら固定プーリ部材4a及
び可動プーリ部材4b間が拡開される。
【0011】また、ダウンシフト時には、図6に示す油
圧供給回路8は、前記変速制御弁7のドレインポート1
3と連通されて、圧油が排出される。このため、プライ
マリプーリ3の固定プーリ部材3a及び可動プーリ部材
3b間が拡開されるが、前記固定プーリ部材4a及び可
動プーリ部材4b間は、前記スプリング部材11及び油
路10を介してオイルポンプ9から導かれた圧油によっ
て近接方向に付勢されているので、閉じて、低速側の変
速比に移行する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された従来の無段変速機の制御装置では、前記
変速を制御するレシオコントロールソレノイド6が、断
線等により、非通電状態となると、前記変速制御弁7へ
の油圧信号が最小値となり、油圧供給回路8が前記ドレ
インポート13と連通させられる。
【0013】このため、前記プライマリプーリ3に前記
油圧供給回路8を介して供給されている圧油が急激にこ
のドレインポート13から排出されることとなり、前記
プライマリプーリ3及びセカンダリプーリ4によるベル
ト張力が低下する。このようなベルト張力の低下は、ク
ランプ力不足を招き、ベルト5にスリップが生じたり、
急激なダウンシフトが生じる虞があった。また、上記断
線等のソレノイド故障時に急激なダウンシストをさせな
い方法としては特願平1−328990号出願のように
断線時、悲通電時にプライマリ圧を最大にして高速段に
変速制御するものが示されている。
【0014】ところが、上記急激速は回避できるが、発
進時には最小変速比で発進しなければならないので発進
性を著しく損なう等の問題がある。
【0015】本発明は上記の事情に鑑みて為され、断線
等、レシオコントロールソレノイド故障時であっても、
前記プライマリブーリー3の圧油の急激な排出によるベ
ルト張力の低下が招くクランプ力不足及びベルト5のス
リップ及び急激なダウンシストを改善し、また中間変速
段に変速比を保ち発進性を改善する無段変速機の制御装
置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載された第1発明の変速機は、電気
信号によって動作して、プライマリプーリへ圧油を供給
する油圧供給回路に設けられた変速制御弁の制御を行う
レシオコントロールソレノイドを有し、前記プライマリ
プーリとセカンダリプーリとの間に巻掛けられたベルト
の回転半径を、前記変速制御弁を制御することによって
可変して、変速比を無段階に変える無段変速機の制御装
置において、前記プライマリプーリと、前記変速制御弁
との間に前記プライマリプーリへの圧油を排出位置に切
り替え可能な切り替え弁を設けると共に、該切り替え弁
の排出位置で、前記プライマリプーリと連通する排出回
路に、排出保持手段を設けた無段変速機の制御装置を特
徴としている。
【0017】このように構成された請求項1記載のもの
では、前記プライマリプーリへの圧油を排出位置に切り
替え可能な切り替え弁が、前記プライマリプーリと、前
記変速制御弁との間に設けられて、該切り替え弁の排出
位置で、前記プライマリプーリと連通する排出回路に設
けられた排出保持手段が、排出される圧油を、所望の圧
力に保持する。
【0018】このため、プライマリプーリの圧油は、所
望の圧力で、前記ベルトを挟持するので、ベルト張力の
低下が防止されてクランプ力が保たれ、ベルトのスリッ
プが生じたり、急激なダウンシフトが生じる虞がない。
【0019】また、請求項2に記載されたものでは、前
記排出保持手段は、保圧弁である請求項1記載の無段変
速機の制御装置を特徴としている。
【0020】このように構成された請求項2記載のもの
では、前記排出保持手段が、保圧弁であるので、前記切
り替え弁が排出位置に切り替えられても、前記プライマ
リプーリの圧油が、所望の圧力に保たれる。
【0021】更に、請求項3に記載されたものでは、前
記保圧弁は、前記レシオコントロールソレノイドへの電
気信号が非通電状態で、前記油圧供給回路内の圧油を、
中間変速比に保つように設定されている請求項2記載の
無段変速機の制御装置を特徴としている。
【0022】このように構成された請求項3記載のもの
では、前記保圧弁が、前記レシオコントロールソレノイ
ドへの電気信号が非通電状態で、前記油圧供給回路内の
圧油を、中間変速比に保つように設定されている。
【0023】このため、再発進後、整備工場等までの緊
急走行が可能である。
【0024】そして、請求項4に記載されたものでは、
前記保圧弁は、前記レシオコントロールソレノイドへの
電気信号が特定の電気信号状態で、前記油圧供給回路内
の圧油を中間変速比に保つように設定されている請求項
2記載の無段変速機の制御装置を特徴としている。
【0025】このように構成された請求項4記載のもの
では、前記保圧弁が、前記レシオコントロールソレノイ
ドへの電気信号が特定の電気信号状態で、前記油圧供給
回路内の圧油が、中間変速比を保つように設定されてい
る。
【0026】このため、例えば、電気系統の断線或い
は、ショートが生じても、前記特定の電気信号状態とし
て検出することにより、再発進及び走行が可能である。
【0027】また、請求項5に記載されたものでは、前
記保圧弁は、前記レシオコントロールソレノイドへの電
気信号が、通電状態から非通電状態となることで生ずる
前記油圧供給回路内の油圧を所定値の減圧値とすること
で、変速比変化を低減させるように設定されている請求
項2記載の無段変速機の制御装置を特徴としている。
【0028】このように構成された請求項5記載のもの
では、前記レシオコントロールソレノイドへの電気信号
により前記保圧弁が、通電状態から非通電状態となるこ
とで、前記油圧供給回路内の油圧を所定値の減圧値とす
る。
【0029】このため、断線等、非通電状態となる際
に、変速比変化が低減されて、急激な変速比変動が防止
される。
【0030】更に、請求項6に記載されたものでは、前
記レシオコントロールソレノイド非通電時に、前記レシ
オコントロールソレノイドから前記切り替え弁への出力
圧が最大となるとともに、該切り替え弁を排出位置に切
り替えることで、前記プライマリプーリへ供給される圧
油の減圧を行う請求項1記載の無段変速機の制御装置を
特徴としている。
【0031】このように構成された請求項6記載のもの
では、前記レシオコントロールソレノイド非通電時に
は、前記レシオコントロールソレノイドから前記切り替
え弁への出力圧を最大とすることにより、断線等、レシ
オコントロールソレノイド故障時にも、該プライマリプ
ーリの圧油を確保することにより中間変速比を確保する
ことができる。
【0032】このため、ソレノイド故障時であっても、
前記プライマリープーリ3の圧油の急激な排出によるベ
ルト張力の低下が招くクランプ力不足及びベルトスリッ
プ等が生じる慮がないだけでなく再発進も可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図示例と共に説明する。なお、前記従
来例と同一乃至均等な部分については同一符号を付して
説明する。
【0034】図1乃至図4、及び図8は、この発明の実
施の形態1の無段変速機の制御装置を示すものである。
なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同
一符号を付して説明する。
【0035】まず、構成から説明すると、この実施の形
態1では、内燃機関1に近接されて設けられた変速機ケ
ース2内に、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ4
とが、回動自在となるように軸支されている。
【0036】これらのプライマリプーリ3とセカンダリ
プーリ4とには、各々固定プーリ部材3a,4aと、可
動プーリ部材3b,4bとが設けられていて、各プーリ
部材3a,3b及び4a,4b間を圧油の供給排出によ
って開閉し、これらの各プーリ部材3a,3b及び4
a,4b間との間に巻掛けられたベルト5の回転半径を
可変して、変速比を無段階に変えるように構成されてい
る。
【0037】この圧油は、オイルポンプ9から、制御手
段15に接続され、この制御手段15からの電気信号に
よって変速を制御するレシオコントロールソレノイド1
6及びこのレシオコントロールソレノイド16からの油
圧信号に応じて圧油供給量を可変する変速制御弁17に
よって、前記プライマリプーリ3の可動プーリ部材3b
背面側まで、油圧供給回路8の油路8a,8bを通じて
導かれるように構成されている。
【0038】このレシオコントロールソレノイド16
は、与えられる電気信号の状態に反比例して、レシオコ
ントロールソレノイド16から油路12を介して前記変
速制御弁17に導かれる油圧信号を減少させる。
【0039】また、前記セカンダリプーリ4の可動プー
リ部材4b背面側には、油路10を介して、前記オイル
ポンプ9から圧油が導かれて、図2に示すスプリング部
材11の付勢力と共に所望の挟持力が前記セカンダリプ
ーリ4に与えられるように構成されている。
【0040】そして、前記プライマリプーリ3と、前記
変速制御弁17との間には、切り替え弁18が設けられ
ている。
【0041】この切り替え弁18は、内蔵されるスプー
ル18eを摺動させることにより、前記プライマリプー
リ3への圧油を、連通ポート18a及び排出ポート18
bに連通させる位置に、切り替え可能とするように構成
されている。
【0042】すなわち、この切り替え弁18では、前記
スプール18eの摺動によって、図1中上側に示すスプ
ール18eの位置に切り替えられることにより、前記油
路8bが接続されるポートに排出ポート18bが連通さ
れて、前記プライマリプーリ3への油圧回路8bが、排
出回路19に連通されるように構成されている。
【0043】また、この排出回路19には、排出保持手
段としての保圧弁20が設けられている。
【0044】この実施の形態1の保圧弁20は、ピロー
ボール20a及び、このピローボール20aを弁閉塞方
向に所定の付勢力で付勢するスプリング部材20bとを
主に有していて、一定圧力以上の圧油が作用した場合
に、弁を開放して、圧油をドレイン20cに排出するこ
とにより、前記レシオコントロールソレノイド16への
電気信号が非通電状態で、前記油圧回路8b内の圧油
を、中間変速比(例えば、4,5段付き自動変速機の
2,3段相当変速比)に保つように設定されている。
【0045】また、この実施の形態1では、前記排出回
路19に、急激な排油を防止するオリフィス21が設け
られている。
【0046】更に、この実施の形態1では、前記制御手
段15が、特定の電気信号状態として電気系統の断線或
いは、ショートを検出すると、前記油圧回路8b内の圧
油が調圧されて、中間変速比を保つように設定されてい
る。
【0047】即ち、前記保圧弁20は、前記レシオコン
トロールソレノイド16への電気信号が、通電状態から
非通電状態となることで生ずる前記油圧回路8b内の油
圧を所定値の減圧値とすることで、変速比変化を低減さ
せるように設定されている。
【0048】また、前記レシオコントロールソレノイド
16が非通電である時、前記レシオコントロールソレノ
イド16から前記切り替え弁18への出力圧が最大とな
るとともに、この切り替え弁18を、図1中上段に示す
排出位置に切り替えることで、前記プライマリプーリ3
へ供給される圧油の減圧を行うように構成されている。
【0049】なお、図2中符号22は、前進、後進の切
り替えを行う、前,後進行方向切り替え手段である。
【0050】次に、この実施の形態1の無段変速機の制
御装置の作用について説明する。
【0051】このように構成されたこの実施の形態1の
無段変速機の制御装置では、前記プライマリプーリ3へ
の圧油を排出位置に切り替え可能な切り替え弁18が、
前記プライマリプーリ3と、前記変速制御弁17との間
を連通する油圧供給回路8に設けられている。
【0052】通常走行状態では、この切り替え弁18の
切り替え位置が、前記スプール18eの摺動移動によっ
て、連通ポート18aと前記油路8bとを連通させる位
置となり、前記変速制御弁17から前記プライマリプー
リ3へ制御圧油が供給される。
【0053】また、レシオコントロールソレノイド16
に与えられる電気信号の状態に反比例して、レシオコン
トロールソレノイド16から油路12を介して前記変速
制御弁17に導かれる油圧信号が減少するので、アップ
シフト時には、前記変速制御弁17内のスプールが、図
1中下側位置に切り替わり、オイルポンプ9から供給さ
れる圧油が、前記切り替え弁18を介して、プライマリ
プーリ3の可動プーリ部材3bの背面側に導かれる。こ
のため、プライマリプーリ3の固定プーリ部材3a及び
可動プーリ部材3b間が閉じられる。
【0054】前記ベルト5は、前記セカンダリプーリ4
によって所定のテンションが与えられているが、このセ
カンダリプーリ4の可動プーリ部材4bの背面側からの
付勢力に抗して、前記固定プーリ部材4a及び可動プー
リ部材4b間が拡開される。
【0055】従って、ベルト5は、スリップしない挟持
力を保ちながら、高速側の変速比(例えば、4,5段付
き自動変速機の4,5段相当変速比)に無段階に移行す
る。
【0056】また、ダウンシフト時には、ドレインポー
ト23へのドレイン量が増大して調圧が行われる。
【0057】図4に示す常用域w内では、前記切り替え
弁18の対向室18d内に導かれる油圧が、スプリング
18cの付勢力よりも高くなることがない。
【0058】このため、前記プライマリプーリ3に供給
されていた圧油は、前記油圧供給回路8を介してドレイ
ンポート23から排出される。
【0059】従って、ベルト5は、低速側の変速比(例
えば、4,5段付き自動変速機の1,2段相当変速比)
に無段階に移行する。
【0060】また、前記制御手段15と前記レシオコン
トロールソレノイド16とを接続する制御線25が断線
等によって、電気信号の入力が無くなったり、或いは、
前記制御手段15で、特定の電気信号状態として電気系
統の断線或いは、ショートが検出されると、前記レシオ
コントロールソレノイド16の油圧信号は、最大値とな
る(図8参照)。
【0061】このため、前記切り替え弁18のスプール
18eの切り替え位置は、図1中上側位置となり、前記
プライマリプーリ3と連通する排出回路19に設けられ
た保圧弁20が、油圧回路8b内から排出される圧油
を、所望の圧力に保持する(図4参照)。
【0062】前記プライマリプーリ3に供給される圧油
は、所望の圧力で、前記ベルト5を挟持するので、ベル
ト張力の低下が防止されてクランプ力が保たれ、ベルト
のスリップが生じたり、急激なダウンシフトが生じる虞
がない。
【0063】また、この実施の形態1では、排出時は、
前記オリフィス21によって、急激な排出が緩和され
る。しかも、前記保圧弁20が、前記切り替え弁18が
排出位置に切り替えられても、前記プライマリプーリ3
の圧油を、中間変速比(例えば、4,5段付き自動変速
機の2,3段相当変速比)を保つように所定の圧力で保
持する。
【0064】このため、エンジン停止後、所定時間が経
過した後、再びエンジンを始動させても、前記プライマ
リプーリ3には、所定の圧油が保持された状態となって
いるため、再発進可能である。
【0065】更に、前記保圧弁20の保持する圧力は、
前記レシオコントロールソレノイド16への電気信号が
非通電状態で、前記油圧供給回路8内の圧油が、中間変
速比を保つように設定されている。
【0066】このため、再発進後、整備工場等までの緊
急走行が可能である。
【0067】また、この実施の形態1では、前記制御手
段15によって、例えば、電気系統の断線或いは、ショ
ートが生じても、前記特定の電気信号状態として検出す
ることにより、前記保圧弁20が、前記油圧供給回路8
内の圧油を、中間変速比を保つように保持し、再発進及
び走行が可能である。
【0068】このように、断線等、非通電状態となる際
に、変速比変化が低減されて、急激な変速比変動が防止
される。従って、従来のように、急激なダウンシフトが
生じる虞がない。
【0069】以上、この発明の実施の形態1を図面によ
り詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態1に
限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更
等があってもこの発明に含まれる。
【0070】例えば、前記実施の形態1では、前記制御
手段15によって、例えば、電気系統の断線或いは、シ
ョートが生じても、前記保圧弁20が、前記油圧供給回
路8内の圧油を、中間変速比を保つように保持する構成
としたが、特にこれに限らず、例えば、実施の形態1に
示すように、前記制御線25の断線のみによって、切り
替え弁18を排出状態に切り替えるように構成しても良
いことは当然である。
【0071】また、前記実施の形態1では、排出回路1
9にオリフィス21が形成されているが、特に設けなく
てもよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の請求
項1に記載されたものでは、前記プライマリプーリへの
圧油を排出位置に切り替え可能な切り替え弁が、前記プ
ライマリプーリと、前記変速制御弁との間に設けられ
て、該切り替え弁の排出位置で、前記プライマリプーリ
と連通する排出回路に設けられた排出保持手段が、排出
される圧油を、所望の圧力に保持する。
【0073】このため、プライマリプーリの圧油は、所
望の圧力で、前記ベルトを挟持するので、ベルト張力の
低下が防止されてクランプ力が保たれ、ベルトのスリッ
プが生じたり、急激なダウンシフトが生じる虞がない。
【0074】また、請求項2に記載されたものでは、前
記排出保持手段が、保圧弁であるので、前記切り替え弁
が排出位置に切り替えられても、前記プライマリプーリ
の圧油が、所望の圧力に保たれる。
【0075】更に、請求項3に記載されたものでは、前
記保圧弁が、前記レシオコントロールソレノイドへの電
気信号が非通電状態で、前記油圧供給回路内の圧油を、
中間変速比に保つように設定されている。
【0076】このため、再発進後、整備工場等までの緊
急走行が可能である。
【0077】そして、請求項4に記載されたものでは、
前記保圧弁が、前記レシオコントロールソレノイドへの
電気信号が特定の電気信号状態で、前記油圧供給回路内
の圧油を、中間変速比に保つように設定されている。
【0078】このため、例えば、電気系統の断線或い
は、ショートが生じても、前記特定の電気信号状態とし
て検出することにより、再発進及び走行が可能である。
【0079】更に、請求項5記載のものでは、前記レシ
オコントロールソレノイドへの電気信号により前記保圧
弁が、通電状態から非通電状態となることで、前記油圧
供給回路内の油圧を所定値の減圧値とする。
【0080】このため、断線等、非通電状態となる際
に、変速比変化が低減されて、急激な変速比変動が防止
される。
【0081】しかも、請求項6に記載されたものでは、
前記レシオコントロールソレノイド非通電時には、前記
レシオソレノイドから前記切り替え弁への出力圧を最大
とすることにより、断線等、レシオコントロールソレノ
イド故障時にも、該プライマリプーリへの供給圧油を確
保することで、中間変速比を保持して、再発進が可能に
なる。
【0082】また、前記切り替え弁が、前記レシオコン
トロールソレノイド非通電時に、排出位置に切り替えら
れることで、前記プライマリプーリへ供給される圧油の
減圧が行われる。
【0083】このため、プライマリプーリに供給される
圧油は、減圧された圧力となり、前記ベルトを挟持す
る。このため、ベルト張力の低下が防止されて、ベルト
のスリップ等が生じる虞がない、といった実用上有益な
効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の無段変速機の制御装
置の制御回路で、主に油圧回路の構成を説明する模式図
である。
【図2】実施の形態1の無段変速機の制御装置で、各プ
ーリ及びベルトの配置を説明する変速機内の一部断面図
である。
【図3】実施の形態1の無段変速機の制御装置で、油圧
回路図である。
【図4】実施の形態1の無段変速機の制御装置のレシオ
コントロールソレノイド圧とプライマリプーリに供給さ
れるプライマリ圧との関係を示すグラフ図である。
【図5】従来例の無段変速機内の構成を説明する一部断
面図である。
【図6】従来例の無段変速機の制御装置で、主に油圧回
路の構成を説明する模式図である。
【図7】従来例の無段変速機の制御装置で、油圧回路図
である。
【図8】無段変速機の制御装置の電気信号Eと、レシオ
コントロールソレノイド圧との関係を示すグラフ図であ
る。
【符号の説明】
3 プライマリプーリ 4 セカンダリプーリ 8 油圧供給回路 8a,8b 油路 16 レシオコントロールソレノイド 17 変速制御弁 19 排出回路 20 保圧弁(排出保持手段) 25 制御線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 宏樹 静岡県富士市吉原宝町1番1号 ジヤト コ・トランステクノロジー株式会社内 (72)発明者 北川 貴史 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 (72)発明者 荒井 正志 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 (72)発明者 岩本 倫卓 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 Fターム(参考) 3J552 MA07 MA13 NA01 NB01 PB02 QA24C QA26C QA28C QA42C SA52 SB03 VA52W

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気信号によって動作して、プライマリプ
    ーリへ圧油を供給する油圧供給回路に設けられたレシオ
    コントロールソレノイドの制御を行うレシオコントロー
    ルソレノイドを有し、前記プライマリプーリとセカンダ
    リプーリとの間に巻掛けられたベルトの回転半径を、前
    記レシオコントロールソレノイドを制御することによっ
    て可変して、変速比を無段階に変える無段変速機の制御
    装置において、 前記プライマリプーリと、前記レシオコントロールソレ
    ノイドとの間に前記プライマリプーリへの圧油を排出位
    置に切り替え可能な切り替え弁を設けると共に、該切り
    替え弁の排出位置で、前記プライマリプーリと連通する
    排出回路に、排出保持手段を設けたことを特徴とする無
    段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】前記排出保持手段は、保圧弁であることを
    特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】前記保圧弁は、前記レシオコントロールソ
    レノイドへの電気信号が非通電状態で、前記油圧供給回
    路内の圧油を、中間変速比に保つように設定されている
    ことを特徴とする請求項2記載の無段変速機の制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記保圧弁は、前記レシオコントロールソ
    レノイドへの電気信号が特定の電気信号状態で、前記油
    圧供給回路内の圧油を、中間変速比に保つように設定さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の無段変速機の
    制御装置。
  5. 【請求項5】前記保圧弁は、前記レシオコントロールソ
    レノイドへの電気信号が、通電状態から非通電状態とな
    ることで生ずる前記油圧供給回路内の油圧を所定値の減
    圧値とすることで、変速比変化を低減させるように設定
    されていることを特徴とする請求項2記載の無段変速機
    の制御装置。
  6. 【請求項6】前記レシオコントロールソレノイド非通電
    時に、前記レシオコントロールソレノイドから前記切り
    替え弁への出力圧が最大となるとともに、該切り替え弁
    を排出位置に切り替えることで、前記プライマリプーリ
    の圧油の減圧を行うことを特徴とする請求項1記載の無
    段変速機の制御装置。
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