JP2002038252A - 耐熱性構造体、耐ハロゲン系腐食性ガス材料および耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体 - Google Patents

耐熱性構造体、耐ハロゲン系腐食性ガス材料および耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体

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JP2002038252A
JP2002038252A JP2000226865A JP2000226865A JP2002038252A JP 2002038252 A JP2002038252 A JP 2002038252A JP 2000226865 A JP2000226865 A JP 2000226865A JP 2000226865 A JP2000226865 A JP 2000226865A JP 2002038252 A JP2002038252 A JP 2002038252A
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Morimichi Watanabe
守道 渡邊
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NGK Insulators Ltd
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも金属アルミニウムを含有する基体上
に窒化処理物を備えた構造体において、この構造体の熱
サイクルに対する耐久性を向上させる。 【解決手段】少なくとも金属アルミニウムを含有する基
体と、この基体上に形成されている窒化処理物とを備え
ている耐熱性構造体を提供する。窒化処理物が、主とし
て窒化アルミニウム相と金属アルミニウム相とからな
る。好ましくは、窒化膜が、周期律表第2A族、3A
族、4A族及び4B族から選ばれる少なくとも一つの金
属元素を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性構造体、耐
ハロゲン系腐食性ガス材料および耐ハロゲン系腐食性ガ
ス性構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体や液晶パネルなどの配線の微細化
に伴い、ドライプロセスによる微細加工化が進みつつあ
る。この微細加工の要求に伴って、半導体などの成膜ガ
ス及びエッチングガスなどにはハロゲン系腐食性ガスが
用いられている。ハロゲン系腐食性ガスに対しては、窒
化アルミニウムが高い耐腐食性を示すことが知られてい
る。したがって、半導体製造装置や液晶パネル製造装置
などには、窒化アルミニウムを表面に有する部材が用い
られつつある。
【0003】アルミニウムは、空気と接するとその表面
が酸化されて薄い酸化膜を形成する。この酸化膜は極め
て安定な不動態相であるため、簡易な窒化法ではそのア
ルミニウム表面を窒化することができないでいた。そこ
で、特にアルミニウム表面を改質して窒化アルミニウム
を形成する方法としては、以下のような方法が開発され
てきた。
【0004】特開昭60−211061号公報には、チ
ャンバー内を所定の圧力にまで減圧した後、水素ガスな
どを導入して放電を行ってアルミニウムなどの部材の表
面を所定の温度にまで上昇させ、さらにアルゴンガスを
導入して放電を行うことにより前記部材の表面を活性化
させ、次いで、窒素ガスを導入することによりアルミニ
ウム部材の表面をイオン窒化する方法が開示されてい
る。また、特開平7−166321号公報では、アルミ
ニウム粉末からなる窒化処理用助剤をアルミニウムの表
面に接触させ、窒素ガス雰囲気中で加熱処理することに
よって、窒化アルミニウムをアルミニウムの表面に形成
する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】窒化アルミニウム膜
は、それ自体は高い耐熱性、耐熱サイクル性を有してお
り、かつビッカース硬度が高い。しかし、アルミニウム
基体上に窒化アルミニウム膜を形成する技術では、得ら
れた窒化アルミニウム膜と金属アルミニウムとの熱膨張
差や、基体と窒化アルミニウム膜との界面の状態によっ
ては、熱サイクルが加わったときに窒化アルミニウム膜
が基体から剥離する傾向があった。
【0006】本発明の課題は、少なくとも金属アルミニ
ウムを含有する基体上に窒化処理物を備えた構造体にお
いて、この構造体の熱サイクルに対する耐久性を向上さ
せることである。
【0007】また、本発明の課題は、少なくとも金属ア
ルミニウムを含有する基体と、この基体上に形成されて
いる窒化処理物とを備えている構造体において、この構
造体のハロゲン系腐食性ガスに対する耐久性を更に改善
することである。
【0008】更に、本発明の課題は、ふっ酸やハロゲン
系腐食性ガスに対する耐久性が高く、かつ耐熱性の高い
窒化処理物材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも金
属アルミニウムを含有する基体と、この基体上に形成さ
れている窒化処理物とを備えている耐熱性構造体であっ
て、窒化処理物が、主として窒化アルミニウム相と金属
アルミニウム相とからなることを特徴とする、耐熱性構
造体に係るものである。
【0010】本発明者は、このような積層構造体が、窒
化アルミニウム膜を金属アルミニウム上に形成した場合
に比べて、高い耐熱性、特に耐熱サイクル性を有してい
ることを見出した。この理由は明確ではないが、膜が金
属アルミニウムと金属アルミニウム層の混合相であるた
め、その膨張係数が窒化アルミニウム膜の場合に比し
て、基体たるアルミニウム近くになり、基体と窒化処理
物との界面における応力を緩和しているものと思われ
る。
【0011】本発明においては、窒化処理物が、主とし
て窒化アルミニウム相と金属アルミニウム相とからなっ
ていてよいが、他の結晶相または非晶質相が存在してい
てもよい。ただし、窒化アルミニウム相と金属アルミニ
ウム相との合計は、80mol%以上であることが好ま
しく、90mol%以上であることが更に好ましい。
【0012】好適な実施形態においては、窒化処理物
は、周期律表第2A族、3A族、4A族及び4B族から
選ばれる少なくとも一つの金属元素を含有している。
【0013】特に好適な実施形態においては、窒化処理
物が、周期律表第2A族、3A族および4A族から選ば
れる少なくとも一つの金属元素を含有している。こうし
た金属元素を含有させると、本構造体のハロゲン系腐食
性ガス、特にフッ素系腐食性ガスに対する耐久性が著し
く向上することを発見した。
【0014】即ち、半導体製造プロセス等で用いられる
ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマは、処理され
るべき基体と強い化学的相互作用および物理的相互作用
を示すことが知られている。こうした相互作用を利用
し、珪素、酸化珪素などのエッチングが行われている。
本発明者は,こうしたハロゲン系腐食性ガスのプラズマ
に対して各種の本発明構造体を曝露させた結果、周期律
表第2A族、3A族、4A族及び4B族から選ばれる少
なくとも一つの金属元素を窒化処理物中に含有させるこ
とで、ハロゲン系腐食性ガスのプラズマによる化学的腐
食に対する耐久性が向上することを発見した。即ち、窒
化処理物中に含まれる前記金属元素は、ハロゲンガスお
よびそのプラズマと反応し、窒化処理物の表面で不働態
化膜の生成を促進させることを見出した。この不働態化
膜によって、窒化処理物の内部への腐食の伸展が抑制さ
れた。
【0015】ハロゲン系腐食性ガスのプラズマ中では、
不働態化膜自体も、高エネルギーのガスの衝撃を受ける
ことによって、物理的にエッチングを受ける。しかし、
窒化処理物中、更には下地の基体中に存在する、周期律
表第2A族、3A族および4A族から選ばれる少なくと
も一つの金属元素が、窒化処理物の表面へと向かって拡
散することで、不働態化膜を再生する。従って、不働態
化膜の再生回数、つまり耐久性は、膜内および基体内の
前記金属元素の濃度に依存することが判明した。
【0016】以上の発見をまとめると、本構造体は、次
の2点の特徴を有している。 (1)表面の窒化処理物は窒化アルミニウム相と金属ア
ルミニウム相との複合した膜として、基体との熱膨張差
を緩和している。 (2)少なくとも窒化処理物中に、周期律表第2A族、
3A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの金属
元素を含有させることによって、ハロゲン系腐食性ガス
およびそのプラズマ、とりわけフッ素系ガスとそのプラ
ズマにさらされた際に、当該金属元素が形成するハロゲ
ン化物が表面に形成する不動態膜によって、これらに対
する化学的な耐蝕性が向上している。
【0017】これらの組み合わせによって、本構造体
は、ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマに曝露さ
れる環境下、特に200℃以上の高温で曝露される環境
下において、極めて安定である。
【0018】周期律表第2A族、3A族および4A族か
ら選ばれる金属元素の中でも、特にマグネシウムは、フ
ッ素系ガスにさらされた際に形成するフッ化物の蒸気圧
が特に低いものの一つであることに加えて、窒化膜を形
成するための処理においても有効に働くのでで、窒化処
理物がマグネシウムを含有することは好ましい。
【0019】好適な実施形態においては、窒化処理物
は、周期律表第2A族、3A族および4A族から選ばれ
る少なくとも一つの金属元素を1−10atm%含有す
る。更に好ましくは、窒化処理物は、前記金属元素を3
atm%以上含有する。
【0020】また、好適な実施形態においては、基体
が、周期律表第2A族、3A族および4A族から選ばれ
る少なくとも一つの金属元素を1−10atm%含有す
る。これによって、窒化処理物上に生成した不働態化膜
が物理的腐食によって徐々に減損したときに、基体側か
らも前記金属元素が徐々に窒化処理物側、更には不働態
化膜側へと移動し、不働態化膜を再生させる。この観点
からは、基体は、前記金属元素を3atm%以上含有す
ることが更に好ましい。
【0021】また、本発明者は、窒化処理物中に周期律
表第4B族から選ばれる金属元素が含有されていると、
ハロゲン系腐食性ガスおよびそのプラズマに対して曝露
されたときに、この金属元素が揮発し易く、このために
化学的腐食の原因となりやすいことを発見した。
【0022】従って、この観点からは、窒化処理物にお
ける周期律表第4B族から選ばれる金属元素の量は、
0.5atm%以下であることが好ましく、珪素原子の
量は実質的に0.5atm%以下であることが好まし
い。また、珪素原子は実質的に含有されていないことが
更に好ましい。
【0023】本発明における窒化処理物とは、金属アル
ミニウムの窒化処理によって得られた物のことを指して
おり、更に特定的には、金属アルミニウムが部分的に窒
化されて得られた物のことを意味している。従って、金
属アルミニウムの一部は窒化されずに窒化処理物中に残
留している。
【0024】窒化処理物における窒化アルミニウム相の
割合は、両者の合計を100mol%としたときに、1
0−90mol%であることが好ましい。
【0025】窒化アルミニウム相が10mol%以下で
あると、窒化が不十分であって、窒化処理物の硬度が低
く、その物理的腐食に対する耐久性が低い。この観点か
らは、窒化アルミニウム相の割合を20mol%以上と
することが更に好ましい。
【0026】窒化アルミニウム相が90mol%を超え
ると、構造体の熱サイクルに対する耐久性が低下し、窒
化処理物が剥離しやすくなる。この観点からは、窒化ア
ルミニウム相の割合を80mol%以下とすることが更
に好ましい。
【0027】窒化処理物の物理的、化学的耐久性を発揮
させる上で、窒化処理物の厚さを3μm以上とすること
が好ましい。この厚さは更に10μm以上とすることが
好ましい。窒化処理物の厚さは上限は特にない。
【0028】窒化処理物中においては、他の金属元素、
例えば前述した周期律表第2A族、3A族、4A族及び
4B族から選ばれる金属元素が含有されていてよい。こ
れらのアルミニウム以外の金属元素は、金属窒化物の形
で含有されていて良いが、アルミニウム中に合金として
固溶していることが特に好ましい。
【0029】基体の種類は限定されないが、金属アルミ
ニウムを含む金属であることが好ましい。これには、純
金属アルミニウムと、金属アルミニウムと他の金属との
合金が挙げられる。他の金属は限定されないが、前述し
たような金属元素を含む。
【0030】また、より高い耐熱性を求めるために、基
体は、アルミニウム原子を含む金属間化合物であってよ
く、また金属アルミニウムを含む金属と金属間化合物と
の複合材料であってよい。アルミニウム原子を含む金属
間化合物としては、Al3 Ni、Al3 Ni2 、AlN
i、AlNi3 、AlTi3 、AlTi、Al3 Ti等
が挙げられる。また、金属アルミニウムを含む金属は、
純金属アルミニウム、または金属アルミニウムと他の金
属との合金が挙げられる。
【0031】更に、基体は、金属アルミニウムを含む金
属と低熱膨張材料との複合材料であることも好ましく、
また、前記金属間化合物と低熱膨張材料との複合材料で
あることも好ましい。その場合、低熱膨脹材料が、Al
N、SiC、Si 34 、BeO、Al23 、BN、
Mo、W、及びカーボンから選ばれる少なくとも一つの
低熱膨脹材料が好ましい。低熱膨張材料の含有量は10
〜90vol%が好ましい。
【0032】また、金属、セラミックス、金属間化合物
及びこれらの複合材料などからなる部材の表面を、アル
ミニウム又はアルミニウム合金により被覆したものを、
基体として用いることもできる。
【0033】また、本発明は、少なくとも金属アルミニ
ウムを含有する基体と、この基体上に形成されている窒
化処理物とを備えている耐ハロゲン系腐食性ガス性構造
体であって、窒化処理物が、主として窒化アルミニウム
相と金属アルミニウム相とからなっており、窒化処理物
が、周期律表第2A族、3A族および4A族から選ばれ
る少なくとも一つの金属元素を1−10atm%含有し
ていることを特徴とする。
【0034】また,本発明は、主として窒化アルミニウ
ム相と金属アルミニウム相とからなり、周期律表第2A
族、3A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの
金属元素を1−10atm%含有していることを特徴と
する、耐ハロゲン系腐食性ガス材料に係るものである。
これは、前記構造体とは異なり、必ずしも膜形態をして
いる必要はない。また、基体から切り離されている板
状、膜状、シート状等の各種形態を有していて良い。
【0035】また、本発明は、少なくとも金属アルミニ
ウムを含有する基体と、この基体上に形成されている窒
化処理物と、この上に形成されている不動態膜とを備え
ている耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体であって、窒化
処理物が主として窒化アルミニウム相と金属アルミニウ
ム相とからなり、周期律表第2A族、3A族および4A
族から選ばれる少なくとも一つの金属元素を1−10a
tm%含有しており、不働態化膜が、主として窒化アル
ミニウム相、金属アルミニウム相および金属元素のフッ
化物相を含有していることを特徴とする。
【0036】また、本発明は、主として窒化アルミニウ
ム相と金属アルミニウム相とからなり、周期律表第2A
族、3A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの
金属元素を1−10atm%含有している耐ハロゲン系
腐食性ガス材料と、この上に形成されている不動態膜と
を備えており、不働態化膜が、主として窒化アルミニウ
ム相、金属アルミニウム相および前記金属元素のフッ化
物相を含有していることを特徴とする、耐ハロゲン系腐
食性ガス性構造体に係るものである。
【0037】前記金属元素は、フッ化のプロセスにおい
て、金属アルミニウムに比べて蒸気圧が低いので、生成
したフッ化物による不働態化膜の安定性は高い。
【0038】不働態化膜中の窒化アルミニウム相と金属
アルミニウム相との合計値を100mol%としたとき
には、窒化アルミニウム相の割合は30−80mol%
とすることが前述の理由から好ましい。
【0039】また、不働態化膜中の周期律表第2A族、
3A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの金属
元素の割合は、1−10mol%とすることが好まし
い。
【0040】次に、本発明の耐熱性構造体、耐ハロゲン
系腐食性ガス性構造体の製造方法について述べる。
【0041】これらを製造するためには、金属アルミニ
ウムを含む基体を高い真空度において、より好ましくは
周期律表第2A族、3A族、4A族および4B族から選
ばれる少なくとも一つの金属を含有する物質の存在下、
もしくはそれらの蒸気の存在下に加熱し、続けて他の処
理を介在させることなく窒素雰囲気下で加熱する。高真
空度での加熱処理によって、アルミニウム基材表面のア
ルミナ不動態膜が除去され、表面が窒化されやすくなる
ものと考えられる。こうしたプロセスそれ自体は、特願
平11−59011号明細書(優先日1999年2月4
日:本出願時未公開)にも記載されている。
【0042】本発明の耐熱性構造体および耐ハロゲン系
腐食性ガス性構造体を製造するためには、基体を10-3
torr以下の真空中で加熱処理することが必要であ
り、好ましくは5×10-4torr以下である。
【0043】また、加熱処理における真空中の圧力の下
限は特に限定されるものではないが、10-6torrで
あることが好ましく、さらには10-5torrであるこ
とが好ましい。これ以上の真空度を達成するためには、
大型のポンプや高真空対応のチャンバーが必要となって
コスト高になる。さらには、窒化処理物の形成速度など
にも影響を及ぼさない。
【0044】加熱処理の温度の下限は、基材表面に窒化
処理物を形成できるものであれば特に限定されるもので
はない。しかしながら、窒化処理物を簡易かつ短時間で
形成するためには450℃であることが好ましく、さら
には500℃であることが好ましい。
【0045】また、加熱処理の温度の上限についても特
に限定されるものではないが、650℃であることが好
ましく、さらには600℃であることが好ましい。これ
によって、アルミニウムを含有した基材の加熱変形を防
止することができる。
【0046】加熱窒化処理における窒素雰囲気として
は、N2 ガス、NH3 ガス、及びN2 /NH3 の混合ガ
スなどの窒素を含有したガスを用いることができる。加
熱処理した基材の表面に、窒化処理物を比較的短時間で
厚く形成するためには、前記窒素雰囲気中のガス圧力を
1kg/cm2 以上にすることが好ましく、さらには1
〜2000kg/cm2 の範囲に設定することが好まし
く、特には1.5〜9.5kg/cm2 の範囲に設定す
ることが好ましい。
【0047】また、加熱窒化処理における加熱温度は、
前記基材の表面に窒化処理物を形成できれば特に限定さ
れるものではない。しかしながら、上記同様に、比較的
厚い窒化処理物を比較的短時間で形成するためには、加
熱温度の下限が450℃であることが好ましく、さらに
は500℃であることが好ましい。
【0048】さらに、加熱窒化処理の加熱温度の上限
は、650℃であることが好ましく、さらには600℃
であることが好ましい。これによって、基体の加熱変形
を効果的に防止することができる。
【0049】基体の表面に形成された窒化処理物は、必
ずしも層状、膜状に存在する必要はない。すなわち、基
体自体に耐腐食性を付与することのできる状態に窒化処
理物が形成されていれば、窒化処理物の形態については
限定されない。したがって、微細な窒化処理物の粒子が
密に分散したような状態や、窒化処理物と基体との界面
が明確ではなく、窒化処理物の組成が基材に向かって傾
斜しているような状態をも含むものである。もっとも、
窒化処理物が膜状あるいは層状をなして連続しているこ
とが最も好ましい。
【0050】窒化処理物中の酸素濃度は,基体中の酸素
濃度の2/3以下であることが好ましい。
【0051】本発明の構造体を作製する際には、基体
を、真空装置を具えたチャンバー内のサンプル台上に設
置する。次いで、このチャンバー内を真空ポンプで所定
の真空度になるまで排気する。次いで、チャンバー内に
設置された抵抗発熱体などの加熱装置により、基体を所
定の温度にまで加熱する。そして、この温度において1
〜10時間保持する。
【0052】加熱処理が終了した後、チャンバー内に窒
素ガスなどを導入してチャンバー内を窒素雰囲気にす
る。そして、加熱装置の入力パワーを調節することによ
って、基体を所定の温度にまで加熱する。そして、この
温度において1〜30時間保持する。
【0053】所定の時間が経過した後、加熱を中止する
ともに窒素ガスの導入を中止して加熱窒化処理を終了す
る。その後、炉内冷却して、基体を外部に取り出す。
【0054】本発明の構造体および耐ハロゲン系腐食性
ガス性材料は、耐食性が要求される半導体製造装置用部
品、液晶製造装置用部品、及び自動車部品などに使用す
ることができる。さらに、本発明の構造体は、放熱性に
優れている。したがって、放熱性が要求される放熱部品
においても好適に用いることができる。
【0055】本発明の耐ハロゲン系腐食性ガス性材料お
よび耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体は、Cl2 、BC
3 、ClF3 、HCl等の塩素系腐食性ガス、ClF
3 ガス、NF3 ガス、CF4 ガス、WF6 、SF6 等の
フッ素系腐食性ガス、およびこれらのガスのプラズマに
対して高い耐蝕性を有している。また、これらのガスま
たはプラズマに対する曝露時の周囲温度は、室温から8
00℃まで広範に適用できる。特に、本発明の構造体お
よび材料は、200−800℃の高温領域であっても、
高い耐蝕性を有する。
【0056】
【実施例】(実施例1−6)前述の方法に従い、表1に
示す各加熱処理条件、各加熱窒化処理条件を採用して、
本発明の実施例1−6に係る各構造体を作製した。
【0057】具体的には、寸法20×20×2mmの各基体
を準備した。各基体の材質は、実施例1、4では純アル
ミニウム(A1050 :Al含有量は99.5%超)、Mg-Si
系Al合金(A6061 :1Mg-0.6Si-0.2Cr-0.3Cu )、Al-Mg
合金(A5083 :4.1Mg-0.25Cr)を用いた。反応容器とし
て、黒鉛(気孔率10%)製コップ型容器と黒鉛製蓋(ね
じ込み式)との組み合わせを使用した。容器の寸法は、
すべて内径90mm、高さ7mm のコップ型とした。
【0058】容器の前処理として、2000℃、圧力1 ×1
-3Torr以下で2時間真空ベーキングを施した。基
体を容器内にそれぞれ3枚ずつ設置した。各反応容器を
黒鉛ヒーター製電気炉内に設置し、真空ポンプ、拡散ポ
ンプによって炉内の真空度が表1に示すような値になる
まで排気した。次いでヒーターを通電加熱することで、
表1に示す温度まで加熱した後、この加熱温度において
表1に示す時間だけ真空で保持した。なお、純アルミニ
ウムの窒化膜形成時には、A1050 ×3枚の他、A6061 ×
3枚を共存させた。
【0059】次に、表1に示す設定圧力になるまで、電
気炉内に窒素ガスを導入した。設定圧力に到達後、2リ
ットル/分の割合で窒素ガスを導入し、炉内圧力が設定
圧力の±0.05kg/cm2 になるように制御した。
その後、基材の温度及び保持時間を表1に示すように設
定して各基体の表面に窒化膜を形成した。窒化膜の形成
された基体の温度が50℃以下になったところで、基体
をチャンバーから取り出した。
【0060】窒化部材の表面をX線回折によって調べた
ところ、いずれの部材からも窒化アルミニウム、金属ア
ルミニウムのピークが観測された。
【0061】また、各試料の各窒化膜の表面をEDS 分析
したところ、アルミニウムの他にN 、Mg、Si等が検出さ
れた。EDS 分析の定量値を表2に示す。EDS 分析装置
は、フィリップス社製SEM (型式XL-30 )、EDAX社製ED
S 検出器(型式CDU-SUTW)を組み合わせて使用した。分
析条件は加速電圧20kV、倍率1000倍で面分析を行っ
た。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表2から明らかなように、AlとN の定量値
は、基体、窒化条件によって異なるが、いずれもアルミ
ニウムリッチであった。EDS の厚み方向に対する感度は
数μmと言われている。窒化膜の膜厚(後述)が10μ
m以上であることから、表面EDS 分析結果は、窒化膜内
部の情報であることが判る。従って、窒化膜はアルミニ
ウムを多く含む組成であることが確認された。
【0065】更に窒化膜断面のSEM/EDS 観察を行い、膜
厚、組成分布を調査した。得られた結果を表2に示す。
表2より明らかなように、膜厚は窒化条件、基体の種類
に依存する結果となった。また、断面EDS の分析結果
は、表面からのEDS分析を支持し、N/Al比が1未満であ
ることを示した。
【0066】X線回折の結果より、窒化膜中にはAlN 結
晶が形成されていることが確認された。EDS 分析の結果
より、窒化膜がアルミニウムを多く含む組成であること
が示された。以上の結果から、窒化膜は窒化アルミニウ
ム単相で形成される膜ではなく、金属アルミニウムが多
量に混入した膜であることが判った。またEDS 分析か
ら、基体の種類によっては窒化膜中にMg,Si の存在も確
認され、AlN/Al/Mg 等の最低三相からなる膜であること
が示された。
【0067】次に、得られた各試料の熱サイクル試験及
び熱衝撃試験を、膜剥離試験と共に行った。試験条件は
以下のとおりである。これらの結果を表3に示す。 (耐熱サイクル試験)室温から200℃まで昇温速度10
℃/分で昇温し、200℃で1時間保持し、この後に4
時間で室温まで放冷する。このサイクルを1サイクルと
し、10サイクルを実施する。 (耐熱衝撃試験)450 ℃に試料を加熱した後、試料を室
温の水中へ落下させた。 (膜剥離試験)市販のガムテープを10mm幅に切断し、
切断したテープを窒化膜の表面に貼付け、テープを剥離
させた。
【0068】
【表3】
【0069】いずれの基体の窒化膜にも、耐熱サイクル
試験、対熱衝撃試験の後に膜の剥離、ひび等の不良部が
形成されなかった。膜剥離試験においても、膜の剥離は
認められなかった。
【0070】また、得られた各試料部材に対して、フッ
素系腐食ガスに対する耐食試験を行った。各試料をNF
3 ガスのプラズマに曝露した。具体的には、NF 3 ガス
を、550℃で、誘導結合プラズマによってプラズマ化
した。混合ガスの流量は75SCCMであり、窒素ガス
の流量は100SCCMであり、圧力は0.1Torr
であり、交流電力は800ワットであり、その周波数は
13.56MHzであり、暴露時間は2時間であった。
試験後の重量減少は、(曝露前の試料の重量−曝露後の
試料の重量)/露出面積によって算出した。この腐食試
験後のEDS分析結果を表2に示し、重量減少量を表3
に示す。
【0071】実施例1−6では、試験前後の重量変化は
何れも0.1−0.6g/cm2 程度の重量増加となっ
ており、表面ではMgとF が高濃度化していた。上記の結
果から、フッ素系腐食ガスに曝された際、試料の重量は
増加し、エッチング現象は生起しないことがわかる。こ
れは、窒化膜及び基体内部から表面方向にマグネシウム
が拡散析出し、フッ素と化合物(恐らくMgF2と思われ
る)を形成して不動態化することによると推察される。
特に実施例3、6の試料は高い耐蝕性を示した。
【0072】次いで、実施例3、6について、腐食試験
後の試料の表面をエメリー紙で研磨し、MgF 系化合物を
除去後、再び上記腐食試験を施したところ、1回目の試
験とほぼ同様の結果となり、表面にはMg,Fの化合物が生
成し、不動態化した。半導体製造装置のような低温プラ
ズマ環境下では、化学反応だけでなく、スパッタリング
も生起すると考えられ、腐食環境によっては不動態膜が
物理的に除去されてしまう可能性がある。しかし、上記
試験により、不動態膜除去後も、再び不動態膜が形成さ
れることが確認された。つまり、腐食ガスに対して自発
的に不動態膜を形成しうる部材であることが示された。
【0073】次に、各試料について、HF溶液に対する
耐食性試験を実施した。
【0074】半導体製造装置では、しばしば大気パージ
後の試料の腐食が問題となる。これは、試料表面に付着
したハロゲンガスが、大気解放後に、大気中のH2O と反
応してHF、HCl 等を形成し、これらによって試料が腐食
される現象と考えられている。本実施例では、5%HF
水溶液に対して各試料を5分間浸漬し、浸漬前後の重量
変化、および浸漬試験後の試料表面の走査型電子顕微鏡
による観察により、HF溶液に対する耐食性を調査した。
この結果を表3に示す。
【0075】いずれの試料も重量増加が見られず、表面
形態に差異は見られなかった。この結果から、HF溶液に
対して本発明の窒化処理物は安定であり、半導体プロセ
スに使用した際、大気中腐食の影響は小さいと判断され
る。
【0076】(比較例1−7)現在、半導体製造装置
(フッ素系プラズマ装置)用部材として知られている、
各種アルミニウム試料(表面処理が特に施されていない
もの)、あるいは各種アルミニウム合金にアルマイト処
理(アルミニウム部材の陽極酸化膜)した試料につい
て、比較例として試験を行った。
【0077】具体的には、アルマイト処理したアルミニ
ウム合金の基材を比較例1−3として使用した。各試料
の寸法は、20×20×2mmである。アルミニウムの種類
は、純アルミニウム(A1050 :Al含有量>99.5% )、Mg
-Si 系Al合金(A6061:1Mg-0.6Si-0.2Cr-0.3Cu )、Al
-Mg 合金(A5083 :4.1Mg-0.25Cr)である。陽極酸化膜
の厚さは、いずれも50μmである。
【0078】また、特に表面処理を施していないアルミ
ニウム合金からなる比較例4、5、6、7の各試料を準
備した。なお、半導体製造装置部材として広く使用され
ているAl-SI 系合金(A4047 :Al-12Si )も、比較例7
として評価した。
【0079】各試料の表面のEDSによる分析結果を表
4に示す。また、各試料について、実施例と同様にし
て、耐熱サイクル試験、耐熱衝撃試験、膜剥離試験、N
F3ガスに対する腐食試験、HF溶液浸に対する腐食試験
を行った。各試料の験結果の詳細を表3に示す。また、
NF3ガスに対する腐食試験後の各試料の表面のEDS
による分析結果を表4に示す。
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】陽極酸化膜を使用した比較例1−3の試料
は、腐食ガス耐食試験では良好な結果を示したが、耐熱
サイクル試験、耐熱衝撃試験ともに、試験後に膜剥離を
生じた。またHF浸漬試験では大幅な重量減となり、膜が
多孔質になっていることが判った。
【0083】比較例4−7の試料は、腐食ガス耐食性試
験において、重量増加量はAl-Si 系を除いていずれも同
程度であったが、腐食状況に基材の種類に対する依存性
を示した。純Al(A1050 )(比較例4)は、腐食ガス試
験後に、表面に膜剥離、ひび割れが生起した。EDS 分析
によると、純Al表面ではAlF3膜が形成されていると考え
られるが、AlF3膜と基体との熱膨張率差が大きいため、
降温時に膜破壊を起こしたと考えられる。
【0084】Al-Mg 系(比較例6)及びAl-Mg-Si系(比
較例5)では、窒化膜と同様にMg,F系化合物を形成して
表面不動態化し、表面形態も試験前と変化がなかった。
【0085】Al-Si 合金(比較例7)はSiの偏析部が選
択的にエッチングされ、基体の表面は多孔質状態となっ
た。これはSi-F系化合物の蒸気圧が高いためであると推
測され、耐食性は極めて低いと言える。したがって、フ
ッ素系腐食ガス耐食性向上にはSiの低減が必要であると
考えられる。以上の結果から、Al合金に対する腐食ガス
耐食性は、Mg含有合金が良好であった。
【0086】HF溶液浸漬試験では、Mg含有合金を含む全
ての基材において極めて高い腐食速度を示し、HF溶液に
対する耐食性は低い結果となった。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも金属アルミニウムを含有する基体上に窒化処
理物を備えた構造体において、この構造体の熱サイクル
に対する耐久性を向上させることができる。また、少な
くとも金属アルミニウムを含有する基体と、この基体上
に形成されている窒化処理物とを備えている構造体にお
いて、この構造体のハロゲン系腐食性ガスに対する耐久
性を更に改善することができる。更に、本発明によれ
ば、ふっ酸やハロゲン系腐食性ガスに対する耐久性が高
く、かつ耐熱性の高い窒化処理物材料を提供できる。

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも金属アルミニウムを含有する基
    体と、この基体上に形成されている窒化処理物を備えて
    いる耐熱性構造体であって、 前記窒化処理物が、主として窒化アルミニウム相と金属
    アルミニウム相とからなることを特徴とする、耐熱性構
    造体。
  2. 【請求項2】前記窒化処理物が、周期律表第2A族、3
    A族、4A族及び4B族から選ばれる少なくとも一つの
    金属元素を含有することを特徴とする、請求項1記載の
    耐熱性構造体。
  3. 【請求項3】前記窒化処理物が、周期律表第2A族、3
    A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元
    素を含有することを特徴とする、請求項1記載の耐熱性
    構造体。
  4. 【請求項4】前記窒化処理物がマグネシウムを含有する
    ことを特徴とする、請求項3記載の耐熱性構造体。
  5. 【請求項5】前記窒化処理物が、周期律表第2A族、3
    A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元
    素を1−10atm%含有することを特徴とする、請求
    項3または4記載の耐熱性構造体。
  6. 【請求項6】前記基体が、周期律表第2A族、3A族お
    よび4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元素を1
    −10atm%含有することを特徴とする、請求項1−
    5のいずれか一つの請求項に記載の耐熱性構造体。
  7. 【請求項7】前記窒化処理物中の周期律表第4B族から
    選ばれる金属元素の量が0.5atm%以下であること
    を特徴とする、請求項1−6のいずれか一つの請求項に
    記載の耐熱性構造体。
  8. 【請求項8】前記窒化処理物中に珪素原子が実質的に含
    有されていないことを特徴とする、請求項7記載の耐熱
    性構造体。
  9. 【請求項9】前記窒化処理物中に、周期律表第4B族か
    ら選ばれる金属元素が実質的に含有されていないことを
    特徴とする、請求項8記載の耐熱性構造体。
  10. 【請求項10】前記基体中に、珪素原子が実質的に含有
    されていないことを特徴とする、請求項1−9のいずれ
    か一つの請求項に記載の耐熱性構造体。
  11. 【請求項11】前記窒化処理物における窒化アルミニウ
    ム相と金属アルミニウム相との割合が、10−80mo
    l%:90−20mol%であることを特徴とする、請
    求項1−10のいずれか一つの請求項に記載の耐熱性構
    造体。
  12. 【請求項12】前記窒化処理物の厚さが3μm以上であ
    ることを特徴とする、請求項1−11のいずれか一つの
    請求項に記載の耐熱性構造体。
  13. 【請求項13】前記基体が、少なくとも金属アルミニウ
    ムを含む金属、アルミニウム原子を含む金属間化合物、
    少なくとも金属アルミニウムを含む金属とアルミニウム
    原子を含む金属間化合物との複合材料、金属アルミニウ
    ムを含む金属と低熱膨張材料との複合材料、アルミニウ
    ム原子を含む金属間化合物と低熱膨張材料との複合材
    料、または少なくとも金属アルミニウムを含む金属とア
    ルミニウム原子を含む金属間化合物と低熱膨張材料との
    複合材料からなることを特徴とする、請求項1−12の
    いずれか一つの請求項に記載の耐熱性構造体。
  14. 【請求項14】前記低熱膨脹材料が、AlN、SiC、
    Si34 、BeO、Al23 、BN、Mo、Wおよ
    びカーボンからなる群より選ばれる少なくとも一つの低
    熱膨脹材料であることを特徴とする、請求項13記載の
    耐熱性構造体。
  15. 【請求項15】少なくとも金属アルミニウムを含有する
    基体と、この基体上に形成されている窒化処理物とを備
    えている耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体であって、 前記窒化処理物が、主として窒化アルミニウム相と金属
    アルミニウム相とからなっており、前記窒化処理物が、
    周期律表第2A族、3A族および4A族から選ばれる少
    なくとも一つの金属元素を1−10atm%含有してい
    ることを特徴とする、耐ハロゲン系腐食性ガス性構造
    体。
  16. 【請求項16】前記窒化処理物が、周期律表第2A族、
    3A族および4A族から選ばれる少なくとも一つの金属
    元素を3atm%以上含有することを特徴とする、請求
    項15記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  17. 【請求項17】前記窒化処理物が、1−10atm%の
    マグネシウムを含有することを特徴とする、請求項15
    記載の耐ハロゲン系腐食性ガス構造体。
  18. 【請求項18】前記窒化処理物における周期律表第4B
    族から選ばれる金属元素の量が0.5atm%以下であ
    ることを特徴とする、請求項15−17のいずれか一つ
    の請求項に記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  19. 【請求項19】珪素原子が実質的に含有されていないこ
    とを特徴とする、請求項18記載の耐ハロゲン系腐食性
    ガス性構造体。
  20. 【請求項20】周期律表第4B族から選ばれる金属元素
    が実質的に含有されていないことを特徴とする、請求項
    19記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  21. 【請求項21】主として窒化アルミニウム相と金属アル
    ミニウム相とからなり、周期律表第2A族、3A族およ
    び4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元素を1−
    10atm%含有していることを特徴とする、耐ハロゲ
    ン系腐食性ガス材料。
  22. 【請求項22】周期律表第2A族、3A族および4A族
    から選ばれる少なくとも一つの金属元素を3atm%以
    上含有することを特徴とする、請求項21記載の耐ハロ
    ゲン系腐食性ガス材料。
  23. 【請求項23】1−10atm%のマグネシウムを含有
    することを特徴とする、請求項21記載の耐ハロゲン系
    腐食性ガス材料。
  24. 【請求項24】周期律表第4B族から選ばれる金属元素
    の量が0.5atm%以下であることを特徴とする、請
    求項21−23のいずれか一つの請求項に記載の耐ハロ
    ゲン系腐食性ガス材料。
  25. 【請求項25】珪素原子が実質的に含有されていないこ
    とを特徴とする、請求項24記載の耐ハロゲン系腐食性
    ガス材料。
  26. 【請求項26】周期律表第4B族から選ばれる金属元素
    が実質的に含有されていないことを特徴とする、請求項
    25記載の耐ハロゲン系腐食性ガス材料。
  27. 【請求項27】少なくとも金属アルミニウムを含有する
    基体と、この基体上に形成されている窒化処理物と、こ
    の上に形成されている不動態膜とを備えている耐ハロゲ
    ン系腐食性ガス性構造体であって、 前記窒化処理物が主として窒化アルミニウム相と金属ア
    ルミニウム相とからなり、周期律表第2A族、3A族お
    よび4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元素を1
    −10atm%含有しており、前記不働態化膜が、主と
    して窒化アルミニウム相、金属アルミニウム相および前
    記金属元素のフッ化物相を含有していることを特徴とす
    る、耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  28. 【請求項28】前記フッ化物相がフッ化マグネシウム相
    であることを特徴とする、請求項27記載の耐ハロゲン
    系腐食性ガス性構造体。
  29. 【請求項29】前記窒化処理物が、1−10atm%の
    マグネシウムを含有することを特徴とする、請求項27
    または28記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  30. 【請求項30】前記窒化処理物における周期律表第4B
    族から選ばれる金属元素の量が0.5atm%以下であ
    ることを特徴とする、請求項27−29のいずれか一つ
    の請求項に記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  31. 【請求項31】珪素原子が実質的に含有されていないこ
    とを特徴とする、請求項30記載の耐ハロゲン系腐食性
    ガス性構造体。
  32. 【請求項32】周期律表第4B族から選ばれる金属元素
    が実質的に含有されていないことを特徴とする、請求項
    31記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
  33. 【請求項33】主として窒化アルミニウム相と金属アル
    ミニウム相とからなり、周期律表第2A族、3A族およ
    び4A族から選ばれる少なくとも一つの金属元素を1−
    10atm%含有している耐ハロゲン系腐食性ガス材料
    と、この上に形成されている不動態膜とを備えており、
    前記不働態化膜が、主として窒化アルミニウム相、金属
    アルミニウム相および前記金属元素のフッ化物相を含有
    していることを特徴とする、耐ハロゲン系腐食性ガス性
    構造体。
  34. 【請求項34】前記フッ化物相がフッ化マグネシウム相
    であることを特徴とする、請求項33記載の耐ハロゲン
    系腐食性ガス性構造体。
  35. 【請求項35】前記耐ハロゲン系腐食性ガス性材料が、
    1−10atm%のマグネシウムを含有することを特徴
    とする、請求項33または34記載の耐ハロゲン系腐食
    性ガス性構造体。
  36. 【請求項36】耐ハロゲン系腐食性ガス材料における周
    期律表第4B族から選ばれる金属元素の量が0.5at
    m%以下であることを特徴とする、請求項33−35の
    いずれか一つの請求項に記載の耐ハロゲン系腐食性ガス
    性構造体。
  37. 【請求項37】珪素原子が実質的に含有されていないこ
    とを特徴とする、請求項36記載の耐ハロゲン系腐食性
    ガス性構造体。
  38. 【請求項38】周期律表第4B族から選ばれる金属元素
    が実質的に含有されていないことを特徴とする、請求項
    37記載の耐ハロゲン系腐食性ガス性構造体。
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