JPH0471880B2 - - Google Patents

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JPH0471880B2
JPH0471880B2 JP62164895A JP16489587A JPH0471880B2 JP H0471880 B2 JPH0471880 B2 JP H0471880B2 JP 62164895 A JP62164895 A JP 62164895A JP 16489587 A JP16489587 A JP 16489587A JP H0471880 B2 JPH0471880 B2 JP H0471880B2
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JP
Japan
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carbon
coating
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ash
film
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JP62164895A
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Seiji Minora
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はシリコンウエハーなどのエピタキシヤ
ル気相成長や、その他各種絶縁膜および多結晶膜
の気相成長などの工程に使用される半導体ウエハ
ー加熱処理用治具(以下、治具という)の改良に
関するものである。 [従来の技術] 一般に半導体ウエハーの製造工程に用いる耐熱
治具は、炭素基材の表面に炭化珪素を被覆したも
のが多く用いられているが、炭化珪素自身があま
り良い耐熱衝撃性を持つていないことに加え、炭
素基材と炭化珪素被膜との間の熱膨張係数の差が
大きいために、急熱急冷等の処理を受けると被膜
にクラツクや剥離が発生し、露出した炭素基材か
ら種々の不純物が拡散してウエハーを汚染する欠
点があつた。またウエハー処理工程において、治
具に付着したシリコン等を除去するために高温の
HClガスによるエツチング処理が施されるが、こ
のとき同時に炭化珪素膜も腐食を受けるため、繰
り返しの使用によりピンホールの発生が誘起さ
れ、治具の寿命を低下させる問題があつた。 一方、これら欠点を解決するために、より化学
的に不活性で熱的特性の優れた材料である熱分解
炭素を炭素基材上に被覆する方法が提案され、例
えば特公昭47−1003号公報では、基材炭素の多孔
性を利用して膜の密着強度を高めた熱分解炭素被
膜を形成した治具が記載されている。この熱分解
炭素被膜を形成した治具では、高温のHClガス等
の耐腐食性に対しては改善が認められたが、被膜
の密着性、とくに急熱急冷等の熱サイクル時にお
ける被膜の剥離やクラツクの発生に対しては充分
な解決がみられず、また、炭素基材内にFe,Ni
等の不純物が存在すると、高温H2雰囲気に曝ら
されるエピタキシヤル成長を行つた場合、分解反
応が促進され、熱分解炭素の被膜中にピンホール
が発生する等の欠点があるため、被膜材として有
益な特性を持ちながら今だ実用化されていないの
が現実となつている。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は、熱サイクル時の剥離やクラツクの発
生が起こることなく、半導体製造工程で使用され
る加熱処理治具として有用な熱分解炭素被覆治具
を提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は、被膜材として有効な熱分解炭素を
治具としての実用に耐えうる材料とするため、
種々の検討を重ねた結果、熱分解炭素被膜の厚み
と、被覆される炭素基材の熱膨張係数をある限定
された範囲内に設定した場合、急熱急冷等の熱衝
撃に対し剥離やクラツクが発生することなく、十
分に耐えうるものとなることを見出し、また炭素
基材中の灰分の濃度を、ある限度された値以下に
おさめれば、被膜中にピンホールの発生が起こる
ことがなく、治具として有用な材料が提供できる
ことを究明するに至つた。 本発明による半導体ウエハー加熱処理用治具は
化学蒸着法により被覆される熱分解炭素被膜の厚
さが5〜120μmであり、かつ被膜される炭素基
材の20〜400℃の平均熱膨張係数が1.3〜3.5
(10-6/℃)である等方性黒鉛材料から成るもの
であり、その基材中に含まれる灰分が300ppm以
下で、さらにその灰分のうちFe,Ni,Co,V含
有量がそれぞれ50ppm以下、Na,Ca,Al含有量
がそれぞれ20ppm以下であることを特徴とするも
のである。 この場合、炭素基材の平均熱膨張係数のみ、ま
たは熱分解炭素被膜の厚みのみを上記範囲内に設
定するだけでは上述した効果は得られず、また基
材中の灰分もそれぞれ本発明に記述した値以下で
ないと治具としての有効性は得られない。すなわ
ち熱膨張係数、被膜厚み相方を所定範囲内に設定
し、また灰分も同様にそれぞれを所定範囲内にお
さめることによつて、はじめて膜の剥離やクラツ
ク、またはピンホール等の発生をおさえることが
できるのである。 本発明における炭素基材の平均熱膨張係数を上
記記載範囲に限定した理由は、その値が1.3×
10-6/℃未満、もしくは3.5×10-6/℃より大き
くなつた場合、相方とも熱分解炭素被膜との熱膨
張の差が大きくなり、膜の剥離やクラツクの発生
が起こるためである。また熱分解炭素被膜の厚み
を上記記載範囲に限定した理由は、その厚みを
5μm未満にすると黒鉛基材からの脱ガスを完全
に防止できるほどの気体気密性を得ることが出来
ず、また被膜自体の耐腐食性等の特性も低下しピ
ンホールが生じやすくなるためであり、また厚み
が120μmを越えると急熱急冷等の過酷な条件で
使用した場合、被膜内に限度以上の熱応力が作用
し、クラツクや剥離が発生しやすくなることによ
る。 使用する炭素基材は、熱膨張係数の異方比が小
さく、また寸法安定性に優れた等方性黒鉛材料が
必要である。熱膨張係数の異方比が大きいと、被
膜内に部分的に応力のかかる箇所が多くなり、ク
ラツク、剥離の発生する可能性が高い。このため
望ましくは使用する黒鉛材熱膨張係数異方比を
1.25以下にすることが適当である。また使用する
等方性黒鉛材料の気孔率は、被膜との密着性を考
慮して5〜20%の範囲内にすることが望ましい。
5%未満であると被膜の基材に対するアンカー効
果が小さくなり、被膜の密着性が弱くなる。また
20%を越えると基材表面の凹凸が大きくなる結
果、そこに被覆される被膜の微小な部位で応力が
集中し、剥離、クラツク等が発生しやすくなる。 被覆される基材に含まれる灰分の量を限定する
理由は、灰分中の種々の不純物が被膜中に転移拡
散して一種の触媒作用を起こし、たとえばエピタ
キシヤル成長を行う場合、高温でH2雰囲気に曝
らされると被膜の分解反応の促進が行われ、ピン
ホール発生の原因となりうるためであり、とくに
含有灰分総量が300ppmを越えるとその効果は顕
著となる。また灰分中Fe,Ni,Co,V,Na,
Ca,Alの元素分が多いと上記の影響が大きくな
り、とくにFe,Ni,Co,V含有量がそれぞれ
50ppm、またNa,Ca,Al含有量がそれぞれ
20ppmを越えるとピンホールの発生率が高くな
る。また灰分中に含まれる他の元素分として、
B,P等があげられるが、これらの元素分はシリ
コンウエハーのエピタキシヤル反応を行う場合の
ドープ材となるもので、治具からの汚染は半導体
製造において大きな悪影響を与える。そのため、
治具としての有用性を高めるために、その含有量
は10ppm以下にすることが望ましい。 本発明で得られる熱分解炭素被膜は、通常用い
られる各種化学蒸着法(CVD法)により形成さ
れるものであり、たとえばこのようなものとし
て、800〜2800℃に加熱された炭素基材上に、炭
素水素やハロゲン化炭化水素を水素ガス共存下で
接触させ、基材表面に炭素質被膜を形成させる方
法があげられる。これらの反応は常圧もしくは減
圧下で行われるが、被膜の均一性、平滑性を考慮
すると減圧下で行うことが望ましい。 [発明の効果] この発明により得られる熱分解炭素被覆ウエハ
ー加熱処理用治具は、急熱急冷等の熱サイクルを
繰り返しても膜の剥離やクラツクの発生が起こる
ことが無く、またピンホールの発生も抑制できる
ため、治具としての高寿命化を可能にするもので
ある。また、熱分解炭素被膜のもつ高い化学的不
活性、純度性、さらに優れた耐熱衝撃性、高熱伝
導性が付加されるため、従来と比べて非常に有益
な治具となりうるものである。 [実施例] 次に本発明の実施例を説明する。 実施例 1〜9 20〜400℃の平均熱膨張係数1.3〜3.5(10-6
℃)、寸法200×450×10mmの等方性黒鉛材料から
成る各種炭素基材に、炭化水素原料をメタンと
し、蒸着温度1300〜2500℃、圧力10〜300Torrの
条件下において、膜厚5〜120μmの熱分解炭素
の被膜を形成し、半導体ウエハー加熱用治具を得
た。これら治具を評価するために、室温と1400℃
の急熱急冷試験(昇温速度100℃/min,冷却速
度60℃/min)を30回繰り返し、熱分解炭素膜の
クラツク及び剥離の発生を顕微鏡下で観察した。
また同時に気体の透過性も検討した。その結果を
表1に示した。 比較例 1〜7 種々の熱膨張係数をもつ等方性黒鉛材料から成
る炭素基材上(寸法200×450×10mm)に膜厚3〜
150μmの熱分解炭素を被覆したものについて実
施例1〜10と同様の試験を行ない評価を行つた。
また、炭素基材に押出し成形による黒鉛材料から
成るものを使用した場合についても前記と同様の
試験を行なつた。その結果を表2に示した。 実施例10,11 20〜400℃の平均熱膨張係数2.8(10-6/℃)、寸
法70×100×10mmの等方性黒鉛材料から成る炭素
基材を、ハロゲンガス雰囲気中2500℃で熱処理
し、高純度化した。処理後、数種のものを任意に
取り出し、発光分光分析法を用いて基材の灰分内
のこれら含有量を確認した。基材中に含まれる灰
分が300ppm以下で灰分中のFe,Ni,Co,V含
有量がすべて50ppm以下、Na,Ca,Al含有量が
すべて20ppm以下であるものについて高純度メタ
ンガス(99.999%)を原料として膜厚30μmの熱
分解炭素を被覆した後、1600℃、水素ガス雰囲気
中に1000時間さらし、走査電子顕微鏡を用いてピ
ンホールの発生の有無を観察した。その結果を表
3に示した。 比較例 8〜15 実施例10,11と同様、20〜400℃の平均熱膨張
係数2.8(10-6/℃)、寸法70×100×10mmの等方性
黒鉛材料から成る炭素基材を、ハロゲンガス雰囲
気中2500℃で熱処理し、高純度化した。処理後、
数種のものを任意に取り出し、Fe,Ni等の不純
物を添加し、発光分光分析法を用いて基材の灰分
内のこれら含有量を確認した。基材中に含まれる
灰分が300ppmを越えるもの、あるいは灰分中の
Fe,Ni,Co,V含有量のいずれかが50ppmを越
えるもの、あるいはNa,Ca,Al含有量のいずれ
かが20ppmを越えるものについて高純度メタンガ
ス(99.999%)を原料として膜厚30μmの熱分解
炭素を被覆した後、1600℃、水素ガス雰囲気中に
1000時間さらし、走査電子顕微鏡を用いてピンホ
ールの発生の有無を観察した。その結果を表4に
示した。
【表】
【表】 ○〓無 ×〓有
【表】 ○〓無 ×〓有
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素基材表面に熱分解炭素被膜を形成せしめ
    てなる治具であつて、熱分解炭素被膜の厚さが5
    〜120μmであり、かつ被覆される炭素基材の20
    〜400℃の平均熱膨張係数が1.3〜3.5(10-6/℃)
    である等方性黒鉛材料から成るものであり、その
    基材中に含まれる灰分が300ppm以下で、さらに
    その灰分のうちFe,Ni,Co,V含有量がそれぞ
    れ50ppm以下、Na,Ca,Al含有量がそれぞれ
    20ppm以下であることを特徴とする半導体ウエハ
    ー加熱処理用治具。
JP16489587A 1987-06-30 1987-06-30 Jig for heat-treating semiconductor wafer Granted JPS649900A (en)

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