JP2002037574A - エレベータのドア装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアモータ１の駆動軸に固定された第１のプ
ーリ１０と、かご４に枢着された第２のプーリ１１と、
これら両プーリ間に巻き掛けられたＶベルト１２とを備
えたエレベータのドア装置において、Ｖベルト１２のテ
ンションの調整を容易かつ迅速に行うこと。 【解決手段】 ドアモータ１が取り付けられているベー
ス２と、かご４に固定されベース２が取り付けられてい
るフレーム３とに、それぞれ孔を空け、この孔にバイン
ダー２３を通して、このバインダー２３を絞めることに
より、ベース２を移動させ、第１のプーリ１１と第２の
プーリ１２との距離を調整するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータのドア
モータの駆動力を伝達するベルトのテンションを調整す
る装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータのドア装置の主要部を
図により説明する。図３は正面図、図４は要部平面図で
ある。図において、１はベース２に取り付けられたドア
モータ、３はエレベータかご４に固定されたサポートフ
レームであり、長穴を介してボルト５によりベース２が
位置調節可能に取り付けられるとともに、アングル６が
溶接固定されている。７はアングル６に固定されたボル
トで、その先端はベース２の屈曲部を貫通しナット８に
よってベース２に固定されている。

【０００３】１０はドアモータ１の駆動軸に固定された
第１のプーリ、１１はかご４に枢着された第２のプーリ
で、両者にはＶベルト１２が巻き掛けられている。１３
はプーリ１１と同軸の第３のプーリで、歯付プーリとな
っている。１４はプーリ１３に巻き掛けられた歯付ベル
トで、ドア１５のブラケット１６が固定されている。１
７はドア１５のハンガー、１８はハンガーローラ、１９
はハンガーレールである。

【０００４】このドア装置においては、Ｖベルト１２の
テンションを調整する場合、ボルト５を緩め、ナット８
を回してベース２及びドアモータ１を移動させ、最適な
テンションの位置でボルト５を絞める。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術による
ベルトのテンション調整方法では、ボルト７・ナット８
をセットするのに時間がかかり、またベース２の形状が
複雑になるという問題がある。更に調整時には、ボルト
５を緩めてあるため、Ｖベルト１２が張ってくるとドア
モータ１やベース２が斜めに傾き、Ｖベルト１２の芯出
しがやりにくくなるという問題もあった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ベースとフレ
ームにそれぞれ孔を空けておき、紐状のバインダーをこ
れらの孔に通して、このバインダーを引っ張って絞める
ことにより、ベースを移動させるものである。更に、本
発明はフレームとベースとの間に複数のピンを設けるこ
とにより、ベースの移動方向を制限し、ベースが傾くの
を防止したものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図１，図２
により説明する。図１，図２は図３，図４に相当する図
であり、図３，図４と同一符号は同一のものを示してい
る。図において、２０はベース２に空けられた孔、２１
はフレーム３に空けられた孔である。

【０００８】本実施形態においてＶベルト１２のテンシ
ョンを調整するときには、ベース２に空けられている孔
にロールピン２２を打ち込む。このロールピン２２はフ
レーム３の側面に接するように位置してベース２の移動
方向がフレーム３の長手方向のみになるように制限して
いる。次に、ボルト５を緩め、孔２０，２１に一端が輪
になったバインダー２３を通し、他端をこの輪に通して
絞める。これにより、ベース２は図１の左方向へ移動す
る。そしてＶベルト１２のテンションが最適になったら
ボルト５を絞めて、バインダー２３を外す。

【０００９】本実施形態によれば、従来のようにベース
２の形状を複雑にする必要がなく、しかもボルト７・ナ
ット８を使用するよりも作業が簡単で速い。またバイン
ダー２３は軽くてコストも安く、テンションの再調整時
の場合でも容易に対応が可能である。更に、ロールピン
２２を使用しているのでドアモータ１やベース２が傾く
ことがないため、Ｖベルト１２の芯出しも容易になると
いう効果がある。

【００１０】前記の実施形態においては、バインダー２
３を使用しているが、可撓性のある紐状のものであれば
他のものでもよい。また図２に示したように、ベース２
の左右両側に孔２０を設けておけば、勝手反対の現場に
も適用できる。更にバインダー２３をベース２とフレー
ム３の孔に通しているが、Ｖベルト１２を挟んで、一方
は第１のプーリ１０が取り付いている側、他方は第２の
プーリ１１が取り付いている側に孔を空け、これらの孔
にバインダー２３通すようにすればよく、ベース２とフ
レーム３に限定されるものではない。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ベルトのテンションの調整作業を容易かつ迅速に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す正面図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】従来のエレベータのドア装置の主要部を示す図
である。

【図４】図３の要部平面図である。

【符号の説明】

１ ドアモータ ２ ベース ３ フレーム ４ かご １０ 第１のプーリ １１ 第２のプーリ １２ Ｖベルト ２０，２１ 孔 ２２ ロールピン ２３ バインダー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアモータの駆動軸に固定された第１の
   巻掛体と、かご側に枢着された第２の巻掛体と、これら
   両巻掛体間に巻き掛けられた巻掛条体とを備え、前記ド
   アモータの回転を減速伝達してドアを開閉するエレベー
   タのドア装置において、 前記ドアモータ側と前記かご側とにそれぞれ孔部を設
   け、これらの孔部に紐状体を通し、この紐状体により前
   記第１の巻掛体と第２の巻掛体との距離を調整するよう
   に構成したことを特徴とするエレベータのドア装置。
2. 【請求項２】 エレベータかごに固定されたフレームに
   取り付けられたベースと、このベースに取り付けられた
   ドアモータと、このドアモータの駆動軸に固定された第
   １のプーリと、前記かご側に枢着された第２のプーリ
   と、これら両プーリ間に巻き掛けられたベルトとを備
   え、前記ドアモータの回転を減速伝達してドアを開閉す
   るエレベータのドア装置において、 前記ベースと前記フレームとにそれぞれ孔を空け、これ
   らの孔に紐状体を通してこの紐状体を引くことによっ
   て、前記ベースを移動させ、前記第１のプーリと第２の
   プーリとの距離を調整するように構成したことを特徴と
   するエレベータのドア装置。
3. 【請求項３】 前記フレームと前記ベース間に複数のピ
   ンを設けることにより、ベースの移動方向を制限するよ
   うにした請求項２記載のエレベータのドア装置。