JP2002037174A - 自動二輪車におけるエンジンの排気装置支持構造 - Google Patents

自動二輪車におけるエンジンの排気装置支持構造

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JP2002037174A
JP2002037174A JP2000223872A JP2000223872A JP2002037174A JP 2002037174 A JP2002037174 A JP 2002037174A JP 2000223872 A JP2000223872 A JP 2000223872A JP 2000223872 A JP2000223872 A JP 2000223872A JP 2002037174 A JP2002037174 A JP 2002037174A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排気装置を支持するにあたって部品点数を低減
し、組付工数の低減を可能とする。 【解決手段】車体フレーム15の幅方向に長く形成され
てエンジンEおよび後輪間に配置される排気マフラー5
4の一端および排気ポート51を結ぶ第1排気管53の
第1重心G1と、排気マフラー54ならびに該排気マフ
ラー54の他端に接続される第2排気管55の第2重心
G2とを結ぶ直線59上で第1排気管53の上流端がエ
ンジン本体22に締結され、排気マフラー54が第2重
心G2で車体フレーム15に支持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンが後輪よ
りも前方で車体フレームに搭載され、排気マフラーを備
えるとともに前記エンジンのエンジン本体に設けられた
排気ポートに接続される排気装置が、前記車体フレーム
に支持される自動二輪車に関し、特に、排気装置の支持
構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動二輪車では、たとえば特開平
5−131963号公報で開示されるように、排気装置
が備える排気マフラーは、自動二輪車の前後方向に長く
形成されて後輪の一側に配置され、排気装置が接続され
るエンジンの排気ポートが車体中心線に近い位置に配置
されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ような排気装置を車体フレームに支持するにあたって
は、排気装置が全体として車体中心線の一側に配置され
るので、排気装置がエンジン本体に接続される部分を除
く複数箇所で、排気装置を車体フレームに強固に支持す
る必要があり、排気装置を支持するための部品点数が多
くなるとともに、排気装置を車体フレームに組付ける際
の組付工数も多くなる。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、排気装置を支持するにあたって部品点数を低
減し、組付工数の低減を可能とした自動二輪車における
エンジンの排気装置支持構造を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、エンジンが後輪よりも前方
で車体フレームに搭載され、排気マフラーを備えるとと
もに前記エンジンのエンジン本体に設けられた排気ポー
トに接続される排気装置が、前記車体フレームに支持さ
れる自動二輪車において、前記排気マフラーが、前記車
体フレームの幅方向に長く形成されて前記エンジンおよ
び後輪間に配置され、排気マフラーの一端および前記排
気ポートを結ぶ第1排気管の第1重心と、前記排気マフ
ラーならびに該排気マフラーの他端に接続される第2排
気管の第2重心とを結ぶ直線上で第1排気管の上流端が
エンジン本体に締結され、前記排気マフラーが第2重心
で車体フレームに支持されることを特徴とする。
【0006】このような構成によれば、車体フレームに
搭載されたエンジンのエンジン本体および前記車体フレ
ームに、排気装置全体の重心を通る直線上で排気装置が
支持されることになり、排気装置の支持部に作用する曲
げ荷重を小さくし、排気装置の前後2箇所の支持でも充
分な支持強度で排気装置を支持することが可能である。
しかも前記2箇所のうち第1排気管のエンジン本体への
支持部は、排気装置のエンジン本体への接続部であり、
排気装置を支持するための専用支持部は、排気マフラー
を車体フレームに支持する部分の1箇所であり、排気装
置を支持するにあたって部品点数を低減し、それに伴っ
て組付工数を低減することができる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記エンジンからの動力を
後輪に伝達するためのドライブチェーンが車体中心線の
一側に配置され、車体中心線に関して前記ドライブチェ
ーンと反対側に、第1排気管の前記第1重心と、前記排
気マフラーおよび第2排気管の前記第2重心とが配置さ
れることを特徴とし、かかる構成によれば、エンジンお
よび後輪間の駆動力伝達系との干渉を回避しつつ排気マ
フラーをエンジンに極力近接させて地上高を確保しつつ
低重心化させることができ、さらに排気装置の組付が容
易となる。
【0008】さらに請求項3記載の発明は、上記請求項
2記載の発明の構成に加えて、前記排気マフラーの一端
が、鉛直面に沿う平面状に形成されるとともに前記ドラ
イブチェーンよりも車体中心線寄りに配置されることを
特徴とし、かかる構成によれば、ドライブチェーンの揺
動に必要なスペースの側方に、排気マフラーを有効に配
置することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明す
る。
【0010】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
であり、図1は自動二輪車の側面図、図2は図1の要部
拡大図、図3はクランクケース内を示すための縦断側面
図、図4は図2の4矢視底面図、図5は図2の5−5線
断面図である。
【0011】先ず図1において、自動二輪車の車体フレ
ーム15が前端に備えるヘッドパイプ16には、前輪W
Fを軸支するフロントフォーク17が操向可能に枢支さ
れる。該フロントフォーク17の上端にはバーハンドル
18が連結され、前輪WFの上方を覆うフロントフェン
ダ19がフロントフォーク17に支持される。また車体
フレーム15の中間部に固着された左右一対の支持ブラ
ケット40…には後輪WRを軸支するリヤフォーク20
が枢支され、車体フレーム15の後部およびリヤフォー
ク20間にリヤクッション21が設けられる。
【0012】車体フレーム15の中間部には水冷式のエ
ンジンEが搭載されており、該エンジンEのエンジン本
体22および車体フレーム15に支持されるラジエータ
24が前記エンジン本体22の前部上方に配置されると
ともに、車体フレーム15に支持されるエアクリーナ2
3がエンジン本体22の前部上方に配置される。またエ
ンジン本体22よりも後部上方に配置される燃料タンク
25と、電装部品を収納可能として該燃料タンク25の
上方に配置される収納ボックス26とが、車体フレーム
15に支持される。
【0013】前記車体フレーム15の前部、エンジン
E、エアクリーナ23およびラジエータ24は、車体フ
レーム15に取付けられる合成樹脂製のレッグシールド
29で覆われる。また車体フレーム15の後部、燃料タ
ンク25および収納ボックス26は、車体フレーム15
に取付けられる合成樹脂製のリヤカバー30で覆われて
おり、該リヤカバー30に後輪WRの後部上方を覆うリ
ヤフェンダ31が連設される。リヤカバー30上には、
収納ボックス26の上端開口部を開閉可能としてシート
32が設けられており、該シート32にドライバが座乗
可能である。
【0014】図2において、エンジンEのエンジン本体
22は、車体フレーム15の前後方向にほぼ沿うシリン
ダボア33を有するシリンダブロック34と、該シリン
ダブロック34の前部に締結されるシリンダヘッド35
と、前記シリンダブロック34の後部に締結されるクラ
ンクケース36とを備え、シリンダブロック34および
クランクケース36が、車体フレーム15に固着された
支持ブラケット39,40…に支持される。
【0015】図3を併せて参照して、クランクケース3
6は、左右のクランクケース半体37,38が相互に締
結されて成るものであり、クランクシャフト41が両ク
ランクケース半体37,38で回転自在に支承される。
【0016】クランクケース36内には変速機Mが収
納、配置されており、該変速機Mは、クランクシャフト
41から動力が伝達される主変速機軸42と、主変速機
軸42と平行な副変速機軸43と、主変速機軸42およ
び副変速機軸43間に設けられる複数変速段の歯車列4
4と、それらの歯車列44の1つを選択して確立するた
めのシフト機構45とを備える。
【0017】主変速機軸42は、クランクシャフト41
の軸線を通って前後方向に延びるほぼ水平な直線46に
軸線を直交させてクランクシャフトよりも後方側でクラ
ンクケース36に回転自在に支承され、副変速機軸43
は、直線46に軸線を直交させて主変速機軸42よりも
後方側でクランクケース36に回転自在に支承される。
【0018】副変速機軸43の一端は、クランクケース
36における左クランクケース半体37を貫通した外部
に突出されており、該副変速機軸43の一端突出部に駆
動スプロケット47が固定され、後輪WRに動力を伝達
するための無端状のドライブチェーン48が駆動スプロ
ケット47に巻掛けられる。
【0019】左クランクケース半体37の外面には、前
記駆動スプロケット47へのドライブチェーン48の巻
掛けブラケットを覆うチェーンカバー49が取付けら
れ、リヤフォーク20には、ドライブチェーン48の一
部上方を覆うチェーンカバー50が取付けられる。
【0020】図4を併せて参照して、エンジン本体22
におけるシリンダヘッド35の下部側面には排気ポート
51が設けられており、該排気ポート51に排気装置5
2が接続される。この排気装置52は、排気ポート51
に上流端が接続される第1排気管53と、エンジンEの
クランクケース36および後輪間に配置されて前記第1
排気管53の下流端に接続される排気マフラー54と、
該排気マフラー54に上流端が接続される第2排気管5
5とで構成される。
【0021】排気マフラー54は、横断面形状を楕円形
とするとともに両端を閉じて車体フレーム15の幅方向
に長く形成されるケーシング54aを備えるものであ
り、変速機Mの主および副変速機軸42,43に対応し
たクランクケース36の底壁後部36aは、その底壁後
部36aの下方に排気マフラー54の少なくとも一部
(この実施例では一部)を配置するスペースを確保し得
るようにして、クランクシャフト41に対応したクラン
クケース36の底壁前部36bよりも高く形成される。
【0022】クランクケース36の底壁前部36bが底
壁後部36aよりも低く形成されることにより、クラン
クシャフト41に対応したクランクケース36内の前部
にオイル溜まり56が形成されることになり、該オイル
溜まり56に貯溜されたオイルを図示しないポンプで汲
上げるための吸入口57が、底壁前部36bに連なって
クランクケース36内に設けられる。
【0023】またクランクケース36を共同して構成す
る左右クランクケース半体38,39には、クランクシ
ャフト41が備えるクランクウエイト41aの外面が描
く回転軌跡に対応して彎曲した仕切り壁58…が、左右
クランクケース半体38,39の結合時に相互に近接対
向するようにして設けられ、両仕切り壁58…は、オイ
ル溜まり56に貯溜されるオイルの液面Lと、クランク
シャフト41のクランクウエイト41との間に介在する
ように形成される。
【0024】図5を併せて参照して、前記排気装置52
の第1排気管53は、車体フレーム15よりも右側でシ
リンダヘッド35の下部側壁に設けられている排気ポー
ト51から車体フレーム15の右側でエンジン本体22
の下方を通って後方に延出され、クランクケース36の
後部に対応する部分では、後部底壁36aの下方を通っ
て車体フレーム15の左側に屈曲され、車体フレーム1
5の左側で第1排気管53の下流端が排気マフラー54
の一端に接続される。また第2排気管55は、排気マフ
ラー54の他端に接続されており、下流端が後方を向く
ように略L字状に屈曲される。
【0025】しかも第1排気管53、排気マフラー54
および第2排気管55は、第1排気管53の第1重心G
1と、排気マフラー54および第2排気管55の第2重
心G2とを結ぶ直線59が、車体中心線60に近接して
ほぼ平行となるように配置され、前記直線59上で第1
排気管52の上流端が複数組のボルト70…およびナッ
ト71…によりエンジン本体22のシリンダヘッド35
に締結される。また排気マフラー54の上部には支持ス
テー61が固着されており、第2重心G2に対応する部
分で前記支持ステー61が、左右一対の支持ブラケット
40,40のうち右側の支持ブラケット40に、ボルト
72およびナット73により締結される。すなわち第1
排気管53の上流端のシリンダヘッド35への結合部
と、支持ブラケット40への排気マフラー54の支持部
との2箇所で排気装置52が車体フレーム15に支持さ
れることになる。
【0026】ところでエンジンEからの動力を後輪WR
に伝達するためのドライブチェーン48が車体中心線6
0の左側に配置されるのに対し、車体中心線60に関し
てドライブチェーン48と反対側すなわち車体中心線6
0の右側に、第1排気管53の前記第1重心G1と、排
気マフラー54および第2排気管55の第2重心G2と
が配置されており、それらの重心G1,G2を結ぶ直線
59は、車体中心線60の右側に近接した位置で該車体
中心線60とほぼ平行である。
【0027】さらに排気マフラー54の一端は鉛直面に
沿う平面状に形成されており、ドライブチェーン48よ
りも車体中心線60寄りに配置されている。
【0028】クランクケース36における底壁後部36
aの下面には、左右に分かれた2箇所で一対ずつ対をな
す2組の支持ボス62,63…が一体に設けられてお
り、それらの支持ボス62,63…には、左右両端を上
方に立ち上げるように形成されたステップホルダ64が
締結される。このステップホルダ64の左右両端には、
非使用状態では起立するように畳むことを可能としてス
テップ65,65が取付けられる。而してクランクケー
ス36の底壁後部36aは、比較的高い位置にあるの
で、ステップホルダ64のクランクケース36への締結
位置と、左右のステップ65,65の位置との差は、比
較的小さくてすむ。したがってステップホルダ64の左
右両端での立ち上げ量を比較的小さくして、ステップホ
ルダ64に作用する強度的負荷を軽減することが可能で
あり、ステップホルダ64を補強する部材等を不要と
し、ステップホルダ64の軽量化を図ることができる。
【0029】またステップホルダ64の左端寄りの部分
には、スタンド支持部材66が締結されており、自動二
輪車を停止状態で支持するためのスタンド67が、はね
上げることを可能として該スタンド支持部材66に連結
される。
【0030】次にこの実施例の作用について説明する
と、クランクケース36内に収納、配置される変速機M
が備える主および副変速機軸42,43に対応したクラ
ンクケース36の底壁後部36aが、該底壁後部36a
の下方に排気マフラー54の少なくとも一部を配置する
スペースを確保し得るようにして、クランクシャフト4
1に対応したクランクケース36の底壁前部36bより
も高く形成されている。したがってクランクケース36
の前部の底を後部よりも深くして、オイルをクランクケ
ース36の前部側だけの比較的狭いスペースに比較的深
く貯溜することができる。これによりクランクケース3
6内に貯溜するオイルの量を極力低減しつつ、簡単な汲
上げ構造でオイルを効率的に汲上げることが可能とな
る。
【0031】しかもクランクケース36の底壁後部36
aよりも下方に、排気マフラー54の少なくとも一部が
配置されることにより、排気マフラー54からの輻射熱
でクランクケース36が温められるので、オイル量が比
較的少ないこととも相まってオイルを速やかに昇温する
ようにしてエンジンEの暖機性能を向上することができ
る。
【0032】またクランクケース36には、クランクシ
ャフト41が備えるクランクウエイト41aの外面が描
く回転軌跡に対応して彎曲した仕切り壁58…が、クラ
ンクシャフト41に対応してクランクケース36内の前
部に形成されたオイル溜まり56に貯溜されるオイルの
液面Lとクランクウエイト41aとの間に介在するよう
にして設けられている。このためクランクウエイト41
aでオイルが攪拌されることを極力回避し、エンジンE
のフリクションロス低減により低燃費化を図ることがで
きる。
【0033】また排気マフラー54が、車体フレーム1
5の幅方向に長く形成されてエンジンEおよび後輪WR
間に配置され、排気マフラー54の一端およびシリンダ
ヘッド35の排気ポート51を結ぶ第1排気管53の第
1重心G1と、排気マフラー54ならびに該排気マフラ
ー54の他端に接続される第2排気管55の第2重心G
2とを結ぶ直線59上で、第1排気管53の上流端がエ
ンジン本体22のシリンダヘッド35に締結され、排気
マフラー54が第2重心G2で車体フレーム15に支持
されている。
【0034】すなわち車体フレーム15に搭載されたエ
ンジンEのエンジン本体22および車体フレーム15
に、排気装置52全体の重心を通る直線59上で排気装
置52が支持されることになり、排気装置52の支持部
に作用する曲げ荷重を小さくし、排気装置52の前後2
箇所の支持でも充分な支持強度で排気装置52を支持す
ることが可能である。
【0035】しかも前記2箇所のうち第1排気管53の
シリンダヘッド35への支持部は、排気装置52のエン
ジン本体22への接続部であり、排気装置52を支持す
るための専用支持部は、排気マフラー54を車体フレー
ム15に支持する部分の1箇所である。またエンジンE
のエンジン本体22を車体フレーム15に支持するため
の一対の支持ブラケット40,40の一方に、排気マフ
ラー54に固着された支持ステー61が締結されること
で排気マフラー54が車体フレーム15に支持されるよ
うにして一方の支持ブラケット40を共用化している。
したがって排気装置52を支持するにあたって部品点数
を低減し、それに伴って組付工数を低減することができ
る。
【0036】またエンジンEからの動力を後輪WRに伝
達するためのドライブチェーン48が車体中心線60の
左側に配置され、車体中心線60に関してドライブチェ
ーン48とは反対側に、第1排気管53の前記第1重心
G1と、排気マフラー54および第2排気管55の第2
重心G2とが配置されるので、エンジンEおよび後輪W
R間の駆動力伝達系との干渉を回避しつつ排気マフラー
54をエンジンEに極力近接させて地上高を確保しつつ
低重心化させることができ、さらに排気装置52の組付
が容易となる。
【0037】さらに排気マフラー54の一端が、鉛直面
に沿う平面状に形成されるとともにドライブチェーン4
8よりも車体中心線60寄りに配置されるので、ドライ
ブチェーン48の揺動に必要なスペースの側方に、排気
マフラー54を有効に配置することができる。
【0038】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0039】たとえば上記実施例ではエンジンEを4サ
イクルエンジンとしたが、自動二輪さに搭載された2サ
イクルエンジンの排気装置にも本発明を適用可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、車体フレームに搭載されたエンジンおよび前記車体
フレームに、排気装置全体の重心を通る直線上で排気装
置が支持されることになり、排気装置の支持部に作用す
る曲げ荷重を小さくし、排気装置の前後2箇所の支持で
も充分な支持強度で排気装置を支持することが可能であ
る。しかも排気装置を支持するための専用支持部は、排
気マフラーを車体フレームに支持する部分の1箇所であ
り、排気装置を支持するための部品点数を低減し、それ
に伴って組付工数を低減することができる。
【0041】また請求項2記載の発明によれば、エンジ
ンおよび後輪間の駆動力伝達系との干渉を回避しつつ排
気マフラーをエンジンに極力近接させて地上高を確保し
つつ低重心化させることができ、排気装置の組付が容易
となる。
【0042】さらに請求項3記載の発明によれば、ドラ
イブチェーンの揺動に必要なスペースの側方に、排気マ
フラーを有効に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】クランクケース内を示すための縦断側面図であ
る。
【図4】図2の4矢視底面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【符号の説明】
15・・・車体フレーム 22・・・エンジン本体 48・・・ドライブチェーン 51・・・排気ポート 52・・・排気装置 53・・・第1排気管 54・・・排気マフラー 55・・・第2排気管 59・・・直線 60・・・車体中心線 G1・・・第1重心 G2・・・第2重心 E・・・エンジン WR・・・後輪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)が後輪(WR)よりも前
    方で車体フレーム(15)に搭載され、排気マフラー
    (54)を備えるとともに前記エンジン(E)のエンジ
    ン本体(22)に設けられた排気ポート(51)に接続
    される排気装置(52)が、前記車体フレーム815)
    に支持される自動二輪車において、前記排気マフラー
    (54)が、前記車体フレーム(15)の幅方向に長く
    形成されて前記エンジン(E)および後輪(WR)間に
    配置され、排気マフラー(54)の一端および前記排気
    ポート(51)を結ぶ第1排気管(53)の第1重心
    (G1)と、前記排気マフラー(54)ならびに該排気
    マフラー(54)の他端に接続される第2排気管(5
    5)の第2重心(G2)とを結ぶ直線(59)上で第1
    排気管(53)の上流端がエンジン本体(22)に締結
    され、前記排気マフラー(54)が第2重心(G2)で
    車体フレーム(15)に支持されることを特徴とする自
    動二輪車におけるエンジンの排気装置支持構造。
  2. 【請求項2】 前記エンジン(E)からの動力を後輪
    (WR)に伝達するためのドライブチェーン(48)が
    車体中心線(60)の一側に配置され、車体中心線(6
    0)に関して前記ドライブチェーン(48)と反対側
    に、第1排気管(53)の前記第1重心(G1)と、前
    記排気マフラー(54)および第2排気管(55)の前
    記第2重心(G2)とが配置されることを特徴とする請
    求項1記載の自動二輪車におけるエンジンの排気装置支
    持構造。
  3. 【請求項3】 前記排気マフラー(54)の一端が、鉛
    直面に沿う平面状に形成されるとともに前記ドライブチ
    ェーン(48)よりも車体中心線(60)寄りに配置さ
    れることを特徴とする請求項2記載の自動二輪車におけ
    るエンジンの排気装置支持構造。
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