JP2002036083A - 眼鏡レンズ用レイアウト・ブロック・加工装置 - Google Patents

眼鏡レンズ用レイアウト・ブロック・加工装置

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JP2002036083A
JP2002036083A JP2000223008A JP2000223008A JP2002036083A JP 2002036083 A JP2002036083 A JP 2002036083A JP 2000223008 A JP2000223008 A JP 2000223008A JP 2000223008 A JP2000223008 A JP 2000223008A JP 2002036083 A JP2002036083 A JP 2002036083A
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lens
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JP2000223008A
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Hisanori Akiyama
久則 秋山
Masahiro Jinbo
昌宏 神保
Shinichi Yokoyama
伸一 横山
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単焦点レンズ、累進多焦点レンズおよび多焦
点レンズの3種類のレンズのレイアウト・ブロックおよ
び縁摺り加工を連続して自動的に行う。 【解決手段】 搬送路41の周囲に、レンズ供給部42
と、第1、第2のホルダ供給部43,44と、ABS部
45と、ABM部46と、縁摺り加工部47を配設す
る。縁摺り加工部47に3台の縁摺り加工装置600と
1台の周長測定装置601を配設する。ABS部45に
おいて、単焦点レンズの光学特性を測定し、レンズホル
ダを弾性シールを介して前記単焦点レンズに装着する。
ABM部46において、累進多焦点レンズまたは多焦点
レンズのマーク検出と、光学特性の測定を行い、レンズ
ホルダを弾性シールを介して前記累進多焦点レンズまた
は多焦点レンズに装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未加工の眼鏡レン
ズの光学特性を測定したりマーク検出を行って加工中心
を決定し、この加工中心に加工治具を取付け、しかる後
レンズの外周を眼鏡枠形状に適合する形状に縁摺り加工
する一連の工程を自動化した眼鏡レンズ用レイアウト・
ブロック・加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】未加工の眼鏡レンズ(以下、レンズとい
う)を眼鏡フレームの枠形状に適合した形状に加工する
には、先ずその前工程として処方レンズの光学中心、幾
何学中心、アイポイント位置、遠用度数測定位置、外
径、レンズ度数、乱視軸等の光学特性を確認し、このレ
ンズ情報とレンズ枠形状データおよび装用者の処方デー
タから加工中心およびレンズに対する加工治具(以下、
レンズホルダという)の取付角度等を決定する。このよ
うな作業をここでは光学的レイアウトまたはレイアウト
という。レンズの加工中心は、単焦点レンズの場合、そ
の光学中心であり、累進多焦点レンズと多焦点レンズ
(一般的には二重焦点レンズ)の場合、レンズのアイポ
イント位置である。次に、レンズホルダの中心をレンズ
の加工中心に位置付けし、レンズホルダをレンズに弾性
シールを介して取付ける。このような作業をここではブ
ロックという。しかる後、レンズをレンズホルダととも
に縁摺り加工装置に装着し、装用者の瞳孔中心(アイポ
イント)とレンズの光学中心またはアイポイント位置が
一致するようにレンズの外周を砥石またはカッタによっ
て縁摺り加工し、眼鏡フレームの枠形状に適合した形状
にする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来はレンズの縁摺り
加工のための前工程であるレンズの光学的レイアウトお
よびブロック作業を作業者が専用の装置を用いて手作業
によって行っていた。しかしながら、このような作業は
著しく非能率的で生産性が低く、省力化の大きな障害と
なっていた。また、レンズを汚したり、傷つけたり、破
損したりしないようにその取扱いに細心の注意を払う必
要があるため、作業者の負担が大きいという問題もあっ
た。
【0004】このため、最近ではレンズの光学的レイア
ウトとブロック作業を自動化することにより作業能率を
向上させるようにした、単焦点レンズ用と、累進多焦点
および多焦点レンズ用のレイアウト・ブロック装置(A
BS;Auto Blocker for Single Visoion Lens 、AB
M;Auto Blocker for Multifocal Lens )の開発が要
請されている。
【0005】しかしながら、専用機であるABS装置と
ABM装置を別々に製作すると、現状では単焦点レンズ
と、累進多焦点、多焦点レンズの取扱量の割合が多いた
め、取扱量の少ない累進多焦点、多焦点レンズの場合は
ABM装置の稼働率がABS装置に比べて著しく低いと
いう問題が発生する。また、装置の設置台数、設置スペ
ース、装置のメンテナンス、作業人員等も増加する。さ
らに、レイアウト・ブロックが終了したレンズを縁摺り
加工装置に搬送して装着する作業を作業員が行うと、そ
の作業も繁雑になる。したがって、単焦点レンズ、累進
多焦点レンズ、多焦点レンズの3種類のレンズをバッチ
方式により処理することができる汎用型の装置、特に、
レンズとレンズホルダの供給、レンズの光学的レイアウ
トおよびブロックから縁摺り加工までの一連の工程を完
全自動化した装置(以下、このような装置をレイアウト
・ブロック・加工装置という)の開発が要請されてい
る。
【0006】本発明は上記した従来の問題および要請に
応えるためになされたもので、その目的とするところ
は、単焦点レンズ、累進多焦点レンズおよび多焦点レン
ズの3種類のレンズのレイアウト・ブロックおよび縁摺
り加工を連続して自動的に行い得るようにした眼鏡レン
ズ用レイアウト・ブロック・加工装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数種のレンズを供給するレンズ供給部
と、レンズの凸面の曲率に応じて異なった曲率のレンズ
保持面を有する複数種のレンズホルダを供給するホルダ
供給部と、前記レンズ供給部から供給された単焦点レン
ズの光学特性を測定するとともに、前記ホルダ供給部か
ら供給されたレンズホルダに弾性シールを貼着し、この
弾性シールを介して前記レンズホルダを前記単焦点レン
ズの凸面の加工中心に装着する単焦点レンズ用レイアウ
ト・ブロック部と、前記レンズ供給部から供給された累
進多焦点レンズまたは多焦点レンズのマークを検出する
とともに光学特性を測定し、前記ホルダ供給部から供給
されたレンズホルダに弾性シールを貼着し、この弾性シ
ールを介して前記レンズホルダを前記累進多焦点レンズ
または多焦点レンズの凸面の加工中心に装着する累進多
焦点レンズ、多焦点レンズ用レイアウト・ブロック部
と、レンズの縁摺り加工を行う縁摺り加工部と、前記各
供給部、レイアウト・ブロック部および加工部を駆動制
御する制御部とを備え、前記各供給部、レイアウト・ブ
ロック部および加工部を搬送路の周囲に配設し、前記縁
摺り加工部に複数台の縁摺り加工装置を配設したもので
ある。
【0008】本発明においては、単焦点レンズ用のレイ
アウト・ブロック部と、累進多焦点レンズ、多焦点レン
ズ用のレイアウト・ブロック部を備えているので、単焦
点レンズ、累進多焦点、多焦点レンズのレイアウト・ブ
ロック処理を供給順序にしたがって順次行うことができ
る。各処理工程の処理時間が著しく異なる場合、最も長
い処理時間が装置の処理能力を決定付ける。したがっ
て、装置の処理能力を高めるためには個々の処理時間を
略一定になるように揃える必要がある。各種処理工程の
うち縁摺り加工に要する時間は、1個のレンズに対して
2〜4分程度で最も長い処理時間を要する。そこで、複
数台の縁摺り加工装置を設けておくと、縁摺り加工に要
する時間がその台数分の1となり、他の処理工程の処理
時間と略等しくすることができる。したがって、縁摺り
加工部での待機時間がなく一連の工程を連続して行うこ
とができ、装置の処理能力が高められる。
【0009】レンズの種類は、単焦点レンズ、累進多焦
点レンズおよび多焦点レンズの3種類である。また、同
一種類のレンズであっても、1つのレンズ度数D(ディ
オプター)に対して凸面カーブと凹面カーブの組み合わ
せにより無限ともいえるほどレンズの種類が多くなるた
め、実際は凸面カーブの種類を少なくして凹面カーブを
違えるレンズ設計を採用することにより、例えば累進多
焦点レンズでは凸面カーブが2カーブから9カーブの8
種類くらいまで用意され、単焦点レンズの場合には一般
的に対応する度数範囲が広いので、例えば0カーブから
11カーブまでの12種類が用意される場合がある。な
お、0カーブのレンズは凸面がフラットなレンズであ
る。このような各種レンズの凸面にレンズホルダを装着
する場合、安定した装着のためにはレンズの凸面と略一
致する曲率のレンズ保持面を有するレンズホルダを装着
することが望ましい。このため、レンズ保持面の曲率が
異なる複数種のレンズホルダを用意し、レンズの凸面カ
ーブに応じたレンズ保持面を有するレンズホルダがホル
ダ供給部より供給される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明に係る眼
鏡レンズ用レイアウト・ブロック・加工装置(以下、加
工装置と略称する)によって処理されるレンズの種類、
レンズホルダおよび弾性シールを図1〜図3に基づいて
説明する。
【0011】本発明による加工装置によって処理される
加工対象レンズの種類は、単焦点レンズ(以下、レン
ズ、被検レンズともいう)HT、累進多焦点レンズ(以
下、レンズ、被検レンズともいう)HRおよび多焦点レ
ンズ(以下、レンズ、被検レンズともいう)HNの3種
類である。なお、これらのレンズHT,HR,HNを総
称して呼ぶときはレンズHという。また、特に、右眼用
のレンズを示す場合はレンズH(R)、左眼用のレンズ
を示す場合はレンズH(L)と称し、図中ではRとLを
表示して区別する。さらに、本加工装置によって取り扱
うレンズHはいずれもプラスチック製で、凸側レンズ面
(凸面)a、凹側レンズ面(凹面)bおよび外周面c
(図1)を備えている
【0012】図1において、単焦点レンズHTは、球面
レンズからなり、光学中心がアイポイントの位置で幾何
学中心と略一致してしている。
【0013】図2において、累進多焦点レンズHRは、
幾何学中心Oを通る水平基準線2上の前記中心Oから等
距離(例えば17mm)離れた2箇所に隠しマークと呼
ばれるマーク3A,3Bを表示しており、これらの隠し
マーク3A,3Bの位置からレンズHRの幾何学中心
O、遠用度数測定部分5、近用度数測定部分6の光学中
心、アイポイント7の位置等を導き出せるように設計さ
れているため、これらの隠しマーク3A,3Bの位置か
ら遠用度数測定部分5を見つけて度数(遠用度数)の測
定を行うようにしている。
【0014】隠しマーク3A,3Bは、同一の小円また
は小円と文字で表示され、また、各マークの下にはレン
ズHRの加入度数(遠用部の外側頂点屈折力と近用部の
外側頂点屈折力の差)を表示する数字8と、レンズの種
類を表示する識別マーク9(例えば、G1)が表示され
ている。加入度数を表示する数字8は、装用時に耳側に
位置する隠しマークの下に3桁の数字(例えば300)
で表示される。したがって、この3桁の数字が左右どち
らの隠しマークの下に表示されているかを知ることによ
り、左眼用レンズであるか右眼用レンズであるかを識別
することができる。この場合、図2においては、右眼用
のレンズを示し、左側の隠しマーク3Aを小円「○」
で、右側の隠しマーク3Bをローマ字「H」で表示して
いる。なお、隠しマーク3A,3B、加入度数を表示す
る数字8および識別マーク9は、成形時にレンズHRの
凸面に微小な突起(2〜4μm程度)の形で形成され
る。
【0015】遠用度数測定部分5、近用度数測定部分6
およびアイポイント7の位置は、レンズHRの設計によ
って異なるが、幾何学中心Oから離れた所定の基準位
置、例えばアイポイント7の位置は幾何学中心Oの上方
に所定距離d1 (例えば、2mm)だけ離れた位置に、
また遠用中心10はアイポイント7の位置から上方に所
定距離d2 (例えば、4mm)だけ離れた位置に決めら
れている。したがって、隠しマーク3A,3Bの画像を
取り込み、画像処理してその位置座標を算出すれば、幾
何学中心O、アイポイント7および遠用中心10の位置
等を求めることができる。なお、11は遠くを見る部分
(遠用部)、12は近くを見る部分(近用部)、13は
度数が連続的に変わる部分(累進部)である。
【0016】図3において、多焦点レンズHNは、台玉
15Aと小玉15Bを有し、小玉15Bの上縁17を基
準マークとして幾何学中心O、近用度数測定部の光学中
心18、アイポイント19の位置を求めることができる
ように設計されていため、小玉15Bの上縁17の位置
からアイポイント19の位置を見つけて度数(遠用度
数)の測定を行うようにしている。
【0017】前記小玉15Bは、プラスティック製レン
ズの場合、台玉15Aの表面に側面視くさび形に突出し
た形で形成されており、その上縁17が幾何学中心Oを
通る水平基準線2の下方に所定距離d3 (例えば、5m
m)だけ離れるように形成されている。また、小玉15
Bは、右眼用レンズの場合、近用度数測定部の光学中心
18が幾何学中心Oから右方に所定距離d4 (例えば、
5mm)だけずれるように形成されている。また、アイ
ポイント19の位置は、水平基準線2上で幾何学中心O
から所定距離d5 (例えば、2.5mm)だけ小玉15
B側にずれた位置に決められている。したがって、小玉
15Bの画像を撮像し、その上縁17の中央の位置座標
を画像処理によって算出すれば、幾何学中心Oやアイポ
イント19の位置を求めることができる。この場合、小
玉15Bの上縁17は、前記累進多焦点レンズHRにお
ける隠しマーク3A,3Bに相当している。また、小玉
15Bが幾何学中心Oから左右のどちら側にずれている
かを知ることにより、左眼用か右眼用かを識別すること
ができる。20は遠用度数測定部である。なお、図3に
おいては、右眼用のレンズを示している。
【0018】このようなレンズHT、HR,HNは、同
一種類のものであっても、1つのレンズ度数D(ディオ
プター)に対して凸面カーブD1 と凹面カーブD2 の組
み合わせにより無限ともいえるほどレンズの種類が多く
なるため、実際は凸面カーブの種類を少なくして凹面カ
ーブを違えるレンズ設計を採用することにより、例えば
累進多焦点レンズHRでは凸面カーブが2カーブから9
カーブの8種類くらいまで用意され、単焦点レンズHT
の場合には一般的に対応する度数範囲が広いので、例え
ば凸面カーブが0から11カーブまでの12種類が用意
される。そして、レンズホルダ25の共通化を図るため
に、凸面カーブの大、中、小によって3つのレンズ群、
例えば凸面カーブが0〜3カーブの第1レンズ群、4〜
6カーブの第2レンズ群および7〜11カーブの第3レ
ンズ群に分類されている。
【0019】レンズ度数Dは凸面カーブD1 と凹面カー
プD2 との曲率の差で表されるが、単焦点レンズHTや
累進多焦点レンズHRのセミフィニッシュレンズの場合
は、凸面カーブD1 のみでレンズ度数の種類分けをして
いる。例えばレンズ度数Dが4の単焦点レンズHTの場
合、4カーブのレンズと呼んでおり、その曲率半径はD
=(N−1)×1000/R(mm)によって求められ
る。この場合、NはレンズHTの屈折率で、最も汎用的
なプラスチックレンズ材料であるジエチレングリコール
ビスアリルカーボネートの場合、1.50である。Rは
凸面aの曲率半径である。したがって、4カーブの場合
は、前記式に代入すると、4=(1.5−1)×100
0/Rから、R=125mmとなる。同様に、7カーブ
の場合は曲率半径に換算すると、約71mm、11カー
ブの場合は約45mmとなる。
【0020】図1において、前記レンズホルダ25は、
3種類のレンズHT,HR,HNに対して共通に使用さ
れるもので、軸線がレンズHの凸面aの加工中心に位置
付けられ弾性シール26を介して装着される。
【0021】このようなレンズホルダ25は、ステンレ
ス等の金属によって鍔付の筒状体に形成されることによ
り、嵌合軸部27と、この嵌合軸部27の外周で先端寄
りと先端部に一体に設けられたフランジ28およびレン
ズ保持部29を備えている。嵌合軸部27は、例えば長
さが35mm程度、外径が14mmφ程度で、中心孔3
0の穴径が10mmφ程度である。
【0022】前記フランジ28は、後述する縁摺り加工
装置の一方のクランプ軸に嵌合軸部27が嵌合する嵌合
量を規定するもので、厚さが5mm程度、外径が20m
mφ程度である。また、フランジ28の周面の一部に
は、前記クランプ軸に対するレンズホルダ25の回転を
防止する回転防止部としての切欠き溝31が軸線方向に
形成されている。
【0023】前記レンズ保持部29は、嵌合軸部27の
先端側外周に設けられて前記フランジ28と厚さおよび
外径が略等しく、フランジ28との間に5mm程度の間
隔が設定されている。このレンズ保持部29の前記弾性
シール26が密接される面は、レンズHの凸面aに対応
した凹球面状のレンズ保持面32を形成している。
【0024】レンズ保持面32の曲率半径は、レンズH
の凸面aの曲率半径より大きいとレンズ保持面32の中
心部のみが凸面aに接触して外周部が非接触となるた
め、不安定な保持となる。反対に小さいとレンズ保持面
32の外周部のみが凸面aに接触して中心部が非接触と
なるため、安定した保持となる。したがって、レンズホ
ルダ25は、レンズHの安定保持のために凸面カーブが
異なる個々のレンズHに対して専用のものを用いること
が最も望ましいが、そうするとホルダ自体の種類が著し
く増加するため、実際には1種類のレンズホルダで凸面
カーブの異なる何種類かのレンズをカバーできるよう
に、レンズ保持面32の曲率を段階的に異ならせたもの
を数種類用意しておき、凸面カーブに応じて選択して使
用する。具体的には、凸面カーブが0〜11カーブまで
の12種類の単焦点レンズHTの場合は、レンズ保持面
が4カーブ、7カーブ、11カーブの3種類のレンズホ
ルダを用意し、4カーブのレンズホルダを0〜3カーブ
のレンズからなる第1レンズ群用として、7カーブのレ
ンズホルダを4〜6カーブのレンズからなる第2レンズ
群用として、11カーブのレンズホルダを7〜11カー
ブのレンズからなる第3レンズ群用としてそれぞれ用い
る。累進多焦点レンズHRと多焦点レンズHNについて
も同様に4,7,11カーブのレンズホルダを用いる。
なお、4カーブ、7カーブ、11カーブからなる3種類
のレンズホルダ25は、レンズ保持面32の曲率半径の
みが異なるだけで、その他の構造は全く同一である。
【0025】また、前記レンズ保持面32には、前記弾
性シール26との密着結合力を高めるために、多数の微
小な突状体33が全周にわたって放射状に形成されてい
る。突状体33は、断面形状が二等辺三角形に形成され
ることにより、その頂点33aを境に、レンズホルダ2
5の回転方向側の壁面33bと反対側の壁面33cとが
同一の傾斜角度(例えば45°)の斜面に形成されてい
る。このように同一角度にすると、両方の斜面に均等に
弾性シール26が密着することになり、接触面積の増大
により、シートの適当な可撓性や変形性が生かされ、レ
ンズ保持力を増大させることができる。また、同じ傾斜
角度の両斜面に均等に弾性シール26が圧接するので、
アンバランスな回転力が相殺されて発生しなくなり、弾
性シール26が回転ずれしてレンズHの保持精度が低下
することもなくなる。
【0026】前記フランジ28とレンズ保持部29の周
面には、レンズホルダ25を収納する後述するホルダ収
納用カセット104の係合部と係合する回転防止部34
が形成されている。この回転防止部34は、フランジ2
8とレンズ保持部29の周面の一部を軸線と直交する方
向から切削して形成した溝からなり、前記切欠き溝31
とは背中合わせになるように180°位相を異ならせて
形成されている。
【0027】さらに、レンズホルダ25の内部で嵌合軸
部27の基端部側には、レンズホルダ25の種類を識別
するための部材36が圧入されており、その一端面がレ
ンズホルダ25の基端面と略同一面を形成している。こ
の識別用部材36は、合成樹脂によって所要の色に着色
された筒状体に形成されている。識別用部材36の色
は、例えば4カーブのホルダの場合は白色に、7カーブ
のホルダの場合は赤色に、11カーブのホルダの場合は
青色にそれぞれ着色されている。したがって、識別用部
材36の色を見て確認することにより、レンズホルダ2
5が、4カーブ、7カーブ、11カーブのいずれである
かを一目で識別することができる。
【0028】前記弾性シール26は、厚さが0.5〜
0.6mm程度の薄いゴムによって、外径が前記レンズ
保持面32の外径より大きく(22mmφ程度)、内径
がレンズホルダ25の中心孔30の穴径より小さい(8
mm程度)中心孔29aを有するリング状に形成され、
両面に粘着剤を塗布したものが用いられる。
【0029】図4は本装置によるレンズのレイアウト、
ブロック、加工作業のフローを示すもので、以下のステ
ップ(以下、Sと記す)による。 〔S1〕加工処理すべきレンズHをトレーに収納してレン
ズ供給位置に供給する。 〔S2〕レンズHの種類を判別する。 〔S3〕レンズHをトレーから取り出してセンタリングを
行う。
【0030】「A.レンズが単焦点レンズHTの場合」 〔S4〕 レンズが単焦点レンズHTの場合はABS部の
ブロック位置に搬送する。 〔S5〕 ブロック位置に供給された単焦点レンズHTを
高さ測定位置に搬送して凹面の高さを測定する。 〔S6〕 高さ測定が終了すると度数測定位置に搬送して
レンズ度数を測定し、光学中心位置を検出する。する。 〔S7〕 度数測定が終了すると再びブロック位置に戻
し、レンズHTの光学レイアウトを終了する。 〔S8〕 レンズHTの光学レイアウトと並行してレンズ
ホルダをホルダ供給位置に供給する。 〔S9〕 レンズホルダをABS部の芯出し位置に搬送し
て芯出しする。 〔S10〕 ABS部のシール貼着位置に弾性シールを供給
する。 〔S11〕 芯出しされたレンズホルダをシール貼着位置に
搬送して弾性シールを貼着する。 〔S12〕 弾性シールが貼着されたレンズホルダをブロッ
ク位置に搬送する。 〔S13〕 ブロック位置において、レンズホルダをレンズ
HTに弾性シールを介して装着する。 〔S14〕 レンズホルダが装着されたレンズHTを元のト
レーに戻す。 〔S15〕 トレーを縁摺り加工部に搬送する。 〔S16〕 トレーからレンズHTを取り出し、縁摺り加工
を行う。 〔S17〕 縁摺り加工されたレンズHTの周長を測定して
加工処理の良否を判定する。 〔S18〕 周長測定されたレンズHTを元のトレーに戻
し、良品と不良品に選別してレンズHTの加工処理を終
了する。
【0031】「B.レンズが累進多焦点レンズHRまた
は多焦点レンズHNの場合」 〔S19〕 上記ステップS2においてレンズHが累進多焦点
レンズHRまたは多焦点レンズHNと判定した場合は、
レンズHRまたはレンズHNをABM部のブロック位置
に供給する。 〔S20〕 レンズHRまたはレンズHNをマーク検出位置
に搬送してマーク検出を行い、アイポイントの位置を算
出する。 〔S21〕 マーク検出が終了すると、高さ兼度数測定位置
に搬送して凹面の高さを測定する。 〔S22〕 凹面高さの測定が終了すると、引き続き遠用度
数の測定を行う。 〔S23〕 度数測定が終了すると、再びブロック位置に戻
し、レンズHRまたはレンズHNの光学レイアウトを終
了する。 〔S24〕 レンズHRまたはレンズHNの光学レイアウト
と並行してレンズホルダをABM部のホルダ供給位置に
供給する。 〔S25〕 レンズホルダを芯出しする。 〔S26〕 弾性シールをABM部のシール貼着位置に供給
する。 〔S27〕 芯出しされたレンズホルダをシール貼着位置に
搬送して弾性シールを貼着する。 〔S28〕 弾性シールが貼着されたレンズホルダをブロッ
ク位置に搬送する。 〔S29〕 ブロック位置において、レンズホルダをレンズ
HRまたはレンズHNに装着し、ブロックを終了する。 〔S30〕 レンズホルダが装着されたレンズHRまたはレ
ンズHNを元のトレーに返却する。 〔S15〕 トレーを縁摺り加工部に搬送する(ステップS1
5 )。 〔S16〕 トレーからレンズHRまたはレンズHNを取り
出して縁摺り加工を行う。 〔S17〕 縁摺り加工が終了するとレンズHRまたはレン
ズHNの周長を測定して加工処理の良否を判定する。 〔S18〕 周長測定されたレンズHRまたはレンズHNを
元のトレーに戻し、良品と不良品に選別してレンズHR
またはレンズHNの加工処理を終了する。
【0032】次に、本加工装置の構成等を図5〜図37
に基づいて説明する。図5は本発明に係る加工装置の概
略平面図、図6は同加工装置の概略正面図である。
【0033】これらの図において、全体を符号40で示
す加工装置は、上記した3種類のレンズHT,HR,H
Nのレイアウト・ブロックおよび縁摺り加工を自動的に
行うもので、搬送路41を備えている。また、この搬送
路41の周囲に設けられたレンズ供給部42と、第1、
第2のホルダ供給部43,44と、単焦点レンズ用レイ
アウト・ブロック部(以下、ABS部という)45と、
累進多焦点レンズ、多焦点レンズ用レイアウト・ブロッ
ク部(以下、ABM部という)46と、縁摺り加工部4
7と、制御盤48と、加工が終了したレンズHを回収す
るレンズ回収部49等を備え、制御盤48の制御部によ
って前記各供給部42,43,44、レイアウト・ブロ
ック部45,46、加工部47等を駆動制御するように
している。
【0034】前記搬送路41は、加工装置40の左右方
向(X方向)に長く延在する直線状に形成され、左端が
上流側、右端が下流側で、上流側端に前記レンズ供給部
42が設けられ、下流側端に前記レンズ回収部49が設
けられている。搬送路41の中間部には、前記ABS部
45と、ABM部46が搬送路41を挟んで加工装置4
0の前後方向に設けられ、前記ABS部45、ABM部
46より下流側に前記縁摺り加工部47が設けられてい
る。また、前記レンズ供給部42とABS部45、AB
M部46との中間部には、操作パネル50が取付けられ
ている。さらに、前記ABS部45とABM部46との
間の搬送路部分には、レンズHのセンタリングを行うセ
ンタリング装置51と、レンズHを収納するトレー52
を第1のトレー待避部53に一時待避させる第1のトレ
ー待避装置54が設けられ、縁摺り加工部47に対応す
る搬送路部分にはトレー52を第2のトレー待避部55
に一時待避させる第2のトレー待避装置56が設けられ
ている。
【0035】図7(a)、(b)、(c)はトレーの平
面図、VI−VI線断面図および正面図である。同図に
おいて、前記トレー52は合成樹脂によって上方に開放
する矩形の箱型に形成され、右眼用と左眼用の2つのレ
ンズH(R),H(L)を水平に並べて収納するに十分
な大きさを有している。レンズH(R),H(L)は、
注文に応じて装用者の処方データと一致するものがスト
ックレンズの中から選択され、ストックレンズにない場
合は工場側で注文に応じて製造されると、前記トレー5
2に凸面aを上にして収納される。レンズH(R)とレ
ンズH(L)は、トレー52をその前面側から見たと
き、左側にレンズH(R)が、右側にレンズH(L)が
それぞれ位置するように収納される。また、本加工装置
40においては、処理のためにトレー52からレンズを
取り出す場合、右眼用レンズH(R)から取り出して所
定の処理を行うようにしている。
【0036】前記トレー52の内底面で長手方向の両端
部寄りには、各レンズH(R)、H(L)がそれぞれ載
置される左右一対のレンズ受部58が設けられている。
これらのレンズ受部58は、放射状に形成された6個の
突起からなり、上面外周部にレンズH(R)、レンズH
(L)の径方向の移動を規制する立ち上がり壁60が一
体に突設されている。また、トレー52の内底面で前記
各レンズ受部58の中央には、Y字型の挿通孔59が形
成されるとともに、この挿通孔59の周囲を取り囲むY
字型の筒部61が一体に突設されている。さらに、トレ
ー52の前面側には、レンズH(R),H(L)の加工
指示票63が差し込まれるポケット64が設けられてい
る。
【0037】各トレー52に収納されるレンズH
(R),H(L)の処方データは、トレー52毎に予め
ホストコンピュータに記憶されている。このホストコン
ピュータに記憶されているレンズH(R),H(L)の
処方データは、トレー52に装着された前記加工指示票
63に表示しているバーコードを読取ることにより、呼
び出すことができる。そして、この呼び出された処方デ
ータに基づいて制御盤48の制御部が前記各供給部4
2,43,44、ABS部45、ABM部46、縁摺り
加工部47、第1のトレー待避装置54、第2のトレー
待避装置56等を駆動制御することにより、レンズH
(R),H(L)のレイアウト・ブロックおよび縁摺り
加工が自動的に順次行われるように構成されている。
【0038】図5において、前記レンズ供給部42に
は、注文に応じて装用者の処方データと一致するレンズ
H(R),H(L)がトレー52に収納された状態で供
給される。レンズ供給部42へのレンズH(R),H
(L)の供給順序は、その種類に関係なく注文に応じて
順次供給されるが、これに限らずレンズHの種類毎に供
給順序を決定してもよい。なお、前記制御盤48は図6
に示すようにレンズ供給部42の前面側に取付けられて
いる。
【0039】図8は第1のトレー待避部とトレー待避装
置の正面図、図9は第1のトレー待避部とトレー待避装
置の断面図である。図6、図8および図9において、7
0,71は前記搬送路41を形成する側壁板で、これら
の側壁板70,71は加工装置40の前後に対向するよ
うに設けられている。また、各側壁板70,71の内側
には、前記トレー52を搬送する前後一対のチェーン7
2がそれぞれ張設されており、これらのチェーン72を
図示しないモータによってトレー52の搬送方向(図8
の矢印73方向)に同期させて走行させるようにしてい
る。
【0040】前記第1のトレー待避部53は、ABS部
45またはABM部46にレンズHを供給するためのレ
ンズ供給位置であるとともに、レンズHのレイアウト・
ブロックを行うために右眼用と左眼用の2つのレンズH
(R),H(L)がトレー52から取り出されている
間、空になったトレー52を搬送路41から一時待避さ
せておくための空間で、前記ABS部45とABM部4
6との間の搬送路部分の上方に設けられている。この場
合、本実施の形態においては、第1のトレー待避部53
を第1、第2、第3の待避空間53a,53b,53c
で構成し、最大で3個のトレー52を搬送方向に並べて
待避させることができるようにしている。
【0041】また、第1のトレー待避部53の上方に
は、各待避空間53a,53b,53cに待避させたト
レー52を係止する係止ピン74が配設されている。こ
の係止ピン74は下端側がテーパ状で、第1のトレー待
避部53の上方に設けた前後一対のバー75,75の下
面に6個ずつ、合計12個垂設されている。これらの係
止ピン74は、各待避空間53a,53b,53cに待
避されるトレー52に対して4個ずつ用いられるもの
で、図7(a)に示すようにトレー52の各隅角部に挿
入され、トレー内壁面との摩擦力によってトレー52を
係止する。前記バー75は前記各側壁板70,71の上
方に取付板76を介して配設されている。
【0042】前記第1のトレー待避部53にトレー52
を待避させる前記第1のトレー待避装置54は、前記各
側壁板70,71の外側面に前記各待避空間53a,5
3b,53cの下方に対向するように並設された前後一
対からなる3組のトレー昇降用シリンダ77を備えてい
る。これらのシリンダ77は、可動ロッドの上端に取付
けた保持金具78を備えている。保持金具78は、上端
部にトレー52の鍔部79を保持するコ字状の保持部8
0を有して前記各側壁板70,71の上端から搬送路4
1内に挿入されている。
【0043】トレー52を第1のトレー待避部53の空
になっている待避空間、例えば第1の待避空間53aに
待避させる場合、搬送路41に沿って搬送されてくるト
レー52を第1の待避空間53aの下方位置に後述する
トレーストッパ装置83によって停止させる。この停止
した状態において、トレー52は第1の待避空間53a
の下方に位置する前後一対のエアシリンダ77,77の
保持金具78と対応し、鍔部79が保持金具78の保持
部80に挿入されている。したがって、前記一対のエア
シリンダ77,77を駆動して保持金具78を所定距離
上昇させると、トレー52は保持金具78によって持ち
上げられ、第1の待避空間53aに待避される。このと
き、4本の係止ピン74はトレー52の各隅角部にそれ
ぞれ挿入され、トレー52を係止する。トレー52を第
1の待避空間53aに待避させた状態において、前記一
対のシリンダ77,77は作動状態を保持し続けること
により、トレー52の落下を防止する。なお、第1のト
レー待避部53の各待避空間53a,53b,53cに
トレー52が待避していて空いている待避空間がないと
きは、後続のトレー52を搬送路41の第1のトレー待
避部53より上流側の所定位置に停止させ、いずれかの
待避空間が空になるまで待機させておく。
【0044】図9において、前記トレーストッパ装置8
3は、前記搬送路41の下方に搬送路41と平行に配設
されたスライドガイド85と、このスライドガイド85
の上に搬送路41の長手方向に移動自在に配設されたス
ライド板86と、このスライド板86の上面に上向きに
設置されたエアシリンダ87と、このエアシリンダ87
によって上下動されるストッパ88を備えている。ま
た、スライドガイド85の内部には、前記スライド板8
6を往復移動させる図示しない駆動装置が組み込まれて
いる。この駆動装置はモータ、ねじ棒等からなり、制御
部からの駆動信号によって駆動することにより前記スラ
イド板86をトレー52が待避していない待避空間、例
えば待避空間53aの下方に移動させるように構成され
ている。ストッパ88は、通常搬送路41より下方に位
置しており、トレー52が空になっている前記待避空間
53aの下方に送られてくる直前に前記エアシリンダ8
7の駆動によって搬送路41内に突出されることによ
り、トレー52を停止させるように構成されている。
【0045】また、前記スライド板86には、レイアウ
ト・ブロック処理が終了したレンズH(R)、H(L)
を元のトレー52に戻すとき、レンズホルダ25を下方
から保持する保持装置90が配設されている。この保持
装置90は、スライド板86の前、後端部にトレー52
の各挿通孔59に対応するように上向きに取付けられた
2つのエアシリンダ91,91を備え、各エアシリンダ
91の作動ロッドの上端にはレンズホルダ25の嵌合軸
部27(図1)が嵌合する筒体92がそれぞれ取付けら
れている。筒体92の円筒部分は、嵌合軸部27の嵌合
を容易にするために上端側がスリットの形成によって周
方向に3分割されている。このような筒体92は、前記
ストッパ88と同様に通常搬送路41の下方に位置して
おり、エアシリンダ91の駆動によって上昇されると、
第1のトレー待避部53に待避しているトレー52の挿
通孔59から当該トレー内に挿入され、レンズホルダ2
5を受け取るように構成されている。
【0046】上記したように搬送路41の上方に第1の
トレー待避部53を設け、空のトレー52を第1のトレ
ー待避部53に一時待避させると、搬送路41を短くす
ることができるので、加工装置40の小型化に有利であ
る。また、3個のトレー52に収納されているレンズH
のレイアウト・ブロック処理を並行して行えるため、処
理時間を短縮することができる。
【0047】図5および図6において、前記第2のトレ
ー待避部55は、縁摺り加工部47においてレンズHの
縁摺り加工を行なうためにレンズHがトレー52から取
り出されている間、空になったトレー52を搬送路41
から一時待避させておくための空間ある。この第2の待
避部55は、前記第1のトレー待避部53と同様に搬送
路41の上方に設けられることにより、搬送路41の短
縮化を可能にしている。また、この第2のトレー待避部
55は、6つの待避空間94a〜94fを有し、最大で
6個のトレー52を待避させることができる点が前記第
1の待避部53と異なる。このため、トレー52を待避
させるためのトレー待避装置56は、前記各待避空間9
4a〜94fに対して2個ずつ、合計12個のエアシリ
ンダ95を備えている点が前記第1のトレー待避部53
のトレー待避装置54と異なっている。第2のトレー待
避部55に6つの待避空間94a〜94fを設けた理由
は、搬送路41を短縮し加工装置40の小型化を図ると
ともに、縁摺り加工部47において6個のトレー52に
収納されているレンズHの加工処理を順次行うことによ
り、加工装置40の処理能力を高めるためである。この
点については後述する。
【0048】また、第2のトレー待避部55にトレー5
2を待避させるための時間と、搬送路41に戻すための
時間を短縮するために、それぞれ2つからなるトレース
トッパ装置96と保持装置97を第2のトレー待避部5
5の前半部と後半部の下方にそれぞれ設けている。これ
らのトレーストッパ装置96、保持装置97は、上記し
たトレーストッパ装置83、保持装置90と構造が同一
である。したがって、第2のトレー待避部55、トレー
ストッパ装置96および保持装置97の詳細については
これ以上の説明を省略する。
【0049】図5、図6および図8において、前記セン
タリング装置51は、前記第1のトレー待避部53の手
前側に配設されている。このセンタリング装置51は、
トレー52から取り出されたレンズHを前記ABS部4
5またはABM部46に受け渡す前にセンタリングする
もので、レンズHが凸面aを上にして載置される基台
と、この基台の中心に向かって同期して移動することに
よりレンズHの外周を押圧しレンズHの幾何学中心を基
台の中心と一致させる複数個の押圧部材等で構成されて
いる(例えば、本件特許出願人の特願平11−1739
80号)。また、通常センタリング装置51は、従来か
ら周知であるため、その詳細な構造については図示を省
略する。
【0050】次に、前記第1のホルダ供給部43とAB
S部45の詳細な構造等を図10〜図28に基づいて詳
述する。
【0051】図10は第1のホルダ供給部とABS部の
平面図、図11はホルダ排出装置の初期状態を示す断面
図、図12は同ホルダ排出装置の切り出し動作を示す図
である。図13(a)、(b)は第1のホルダ搬送装置
の平面図および正面図、図14(a)、(b)は芯出し
装置によるレンズホルダの芯出し動作を示す図、図15
第2のホルダ搬送装置の断面図、図16(a)、(b)
はクランプ装置によるレンズホルダの保持を示す図、図
17は位置関係を示す図である。
【0052】図10〜図12において、前記第1のホル
ダ供給部43は、レンズHTの凸面カーブに応じたレン
ズ保持面32を有するレンズホルダ25をABS部45
に供給するもので、前記ABS部45の基台100上に
ホルダ供給方向(図11の矢印101方向)に所要角度
傾斜して幅方向に並設された3つのシュート102を備
えている。また、各シュート102の上端側開口部には
所要個数(例えば42個)のレンズホルダ25をその種
類毎に一列に整列させて収納したレンズホルダ用カセッ
ト104がそれぞれ着脱可能に装着されている。具体的
には、装置前方側より1列目のカセット104は、4カ
ーブのレンズホルダ25を収納し、2列目のカセット1
04は、7カーブのレンズホルダ25を収納し、3列目
のカセット104は11カーブのレンズホルダ25をそ
れぞれ収納している。シュート102およびカセット1
04の傾斜角度は同一角度で、レンズホルダ25が自重
によって滑動可能な角度、例えば20°とされる。
【0053】前記各シュート102の終端部下方には、
レンズホルダ25を1つずつ切り離してシュート102
から排出し前記ABS部45に供給するホルダ排出装置
105が配設されている。また、各シュート102の底
板106(図10)の終端部には、レンズホルダ25の
供給方向に長い長孔107が形成されるとともに、シュ
ート102の下端側開口部108より下方に延在する延
長部109が一体に延設されている。
【0054】前記ホルダ排出装置105は、シュート1
02の終端部下方に位置して前記基台100に垂直に設
置されたエアシリンダ111と、このエアシリンダ11
1のピストンロッド111Aの上端に4節平行リンク1
12を介して連結された係止ピン113とで構成されて
いる。四節平行リンク112は、逆くの字状に屈曲した
2本のリンク112A,112Bを備え、一方のリンク
112Aの上端が前記係止ピン113に回動自在に連結
され、下端が前記ピストンロッド111Aに同じく回動
自在に連結され、中間部が基台100上に立設した部材
115に連結ピン116を介して回動自在に連結されて
いる。他方のリンク112Bは、上端が前記係止ピン1
13に回動自在に連結され、下端が前記部材115に同
じく回動自在に連結されている。
【0055】前記係止ピン113は、前記エアシリンダ
111よりシュート102の下流側に位置し、通常はシ
ュート102の前記長孔107よりシュート102内に
挿入されるとともに終端部に位置する下から1番目のレ
ンズホルダ25Aの中心孔30に挿入されており、これ
によって前記1番目のレンズホルダ25Aをシュート1
02の終端部上に係止している。この状態において、制
御部からの駆動信号によってエアシリンダ111が駆動
してピストンロッド111Aを図12に示すように上昇
させ、四節平行リンク112を時計方向に回動させる
と、係止ピン113は回動下降して1番目のレンズホル
ダ25Aをシュート102の下端側開口部108から強
制的に排出し、延長部109上に移動させる。1番目の
レンズホルダ25Aが係止ピン113によって移動され
シュート102から排出されると、係止ピン113は1
番目のレンズホルダ25Aから抜け出す。図12はこの
状態を示す。このとき、2番目のレンズホルダ25Bは
1番目のレンズホルダ25Aと接触した状態で自重によ
りシュート102を滑動し、前記長孔107の位置に移
動して停止する。
【0056】1番目のレンズホルダ25Aの排出が終了
すると、エアシリンダ111への圧縮空気の供給を切り
替えてピストンロッド111Aを下降させ元の状態に復
帰させる。ピストンロッド111Aが下降すると、係止
ピン113は四節平行リンク112の回動に伴い反時計
方向に回動して長孔107より2番目のレンズホルダ2
5Bに挿入され、当該レンズホルダ25Bをシュート1
02の上流側に押し戻す。したがって、2番目のレンズ
ホルダ25Bは、1番目のレンズホルダ25Aから切り
離されて次に排出されるべき1番目のレンズホルダとし
てシュート102の終端部に待機する。そして、このよ
うな動作を繰り返すことにより、レンズホルダ25は前
記ABS部45に1つずつ自動的に供給される。
【0057】図10において、前記ABS部45は、前
記基台100上に設けられた第1、第2のホルダ搬送装
置120,121と、第1のシール供給装置122と、
第1のレンズ搬送装置123と、レンズメータの機能を
備えた第1の光学測定ユニット(以下、第1のレンズメ
ータという)124を備えている。
【0058】前記第1のホルダ搬送装置120は、レン
ズHTの凸面カーブに応じて前記第1のホルダ供給部4
3より選択的に供給される4カーブ、7カーブまたは1
1カーブのレンズホルダ25を保持して搬送し、前記第
2のホルダ搬送装置121に受け渡すためのもので、前
記シュート102の終端と対向するように前記基台10
0上に配設されたYステージ126を備えている。この
Yステージ126は、前記基台100上に設置したY方
向に延在する左右一対のガイドレール127およびボー
ルねじ128によって移動自在に保持されており、駆動
モータ129の駆動によるボールねじ128の回転が伝
達されると、ホルダ供給位置B1 ,B2,B3 と芯出し
・クランプ位置B4 との間を往復移動するように構成さ
れている。前記ホルダ供給位置B1 ,B2 ,B3 には、
各シュート102の延長部109が位置付けられてい
る。
【0059】また、前記Yステージ126の上面には、
前記シュート102の延長部109上に供給されるレン
ズホルダ25を受け止めるストッパ130と、レンズホ
ルダ25を挾持する一対のホルダハンド131A,13
1B(図13)と、これらのホルダハンド131A,1
31Bを互いに接近離間する方向に同期して作動させる
エアシリンダ132(図11)が配設されている。ホル
ダハンド131A,131Bの先端部はレンズホルダ2
5を保持する保持部を形成し、前記シュート102の延
長部109の上方に位置している。
【0060】このようなステージ126は、制御部から
の駆動信号によって3つのシュート102のうちレンズ
ホルダ25を供給しようとするシュートのホルダ供給位
置、例えばB1 位置に予め移動してホルダハンド131
A,131Bを開いた状態で待機しており(図13
(a))、1番目のレンズホルダ25Aがシュート10
2の延長部109上に供給されると、ストッパ130が
レンズホルダ25Aを受け止めて停止させる。次いで、
エアシリンダ132の駆動により一対のホルダハンド1
31A,131Bが閉じて1番目のレンズホルダ25A
を挟持する。このとき、一対のホルダハンド131A,
131Bによって挟持されるレンズホルダ25Aと、シ
ュート102の終端部に前記ホルダ排出装置105によ
って係止されている2番目のレンズホルダ25Bとは互
いに切り離されて両ホルダ25A,25B間に適宜な隙
間が形成されているので、ホルダハンド131A,13
1Bは2番目のレンズホルダ25Bに干渉することなく
1番目のレンズホルダ25Aを確実に挾持することがで
きる。
【0061】前記ステージ126は、ホルダハンド13
1A,131Bがレンズホルダ25を挟持すると、この
レンズホルダ25を芯出し・クランプ位置B4 (図1
0、図14)に搬送し、この位置でレンズホルダ25の
芯出しを行った後に前記第2のホルダ搬送装置121へ
のレンズホルダ25の受け渡しが行われる。
【0062】図14において、前記芯出し・クランプ位
置B4 には、前記ホルダハンド131A,131Bによ
って挾持されているレンズホルダ25の芯出しを行う芯
出し装置134が配設されている。この芯出し装置13
4は、昇降テーブル135と、この昇降テーブル135
を昇降させるエアシリンダ136とで構成されている。
昇降テーブル135の上面には、前記レンズホルダ25
のレンズ保持部29の外径より若干大きい穴径で比較的
浅い凹部137が形成されている。また、この凹部13
7の中央には、レンズホルダ25の内径より僅かに小さ
い外径を有する円形の凸部138が突設されている。こ
のような昇降テーブル135は、通常芯出し・クランプ
位置B4 の真下に位置し(図14(a))、レンズホル
ダ25の芯出しに際してエアシリンダ136の駆動によ
って上昇すると(図14(b))、凹部137がレンズ
ホルダ25のレンズ保持部29を受け止め、凸部138
とレンズホルダ25の中心孔30が嵌合することによ
り、レンズホルダ25の中心と凸部138の中心が一致
し、これによってレンズホルダ25が芯出される。この
時、一対のホルダハンド131A,131Bは芯出しを
可能にするために若干開いてレンズホルダ25を左右、
前後方向に移動可能に保持している。そして、レンズホ
ルダ25が芯出しされると、ホルダハンド131A,1
31Bは再び閉じてレンズホルダ25を確実に保持す
る。続いて昇降テーブル135が下降して元の初期位置
に復帰することによりレンズホルダ25の芯出工程が終
了する。
【0063】図10、図15〜図17において、前記第
2のホルダ搬送装置121は、前記第1のホルダ搬送装
置120の一側で前記第1のシール供給装置122と第
1のレンズ搬送装置123の間の空間に配設されてい
る。この第2のホルダ搬送装置121は、前記第1のホ
ルダ搬送装置120から芯出しされたレンズホルダ25
を受け取ると、シール貼着位置B5 に搬送して受け取っ
たレンズホルダ25のレンズ保持面32に前記弾性シー
ル26を貼着し、しかる後ブロック位置B6 に搬送して
レンズホルダ25を弾性シール26を介してレンズHT
に装着するものである。このような第2のホルダ搬送装
置121は、水平面内において回動自在な回動アーム1
40と、この回動アーム140の先端部下面に取付けら
れたクランプ装置141と、回動アーム140を回動さ
せるステッピングモータ142と、クランプ装置141
を上下動させるエアシリンダ143等を備えている。
【0064】前記回動アーム140は、前記基台100
上に立設した垂直な回転軸145の上端部に固定されて
おり、前記駆動モータ142の回転がプーリ146−タ
イミングベルト147−プーリ148を介して前記回転
軸145に伝達されることにより間欠的に回動され、こ
れによって前記クランプ装置141を前記芯出し・クラ
ンプ位置B4 、シール貼着位置B5 、ブロック位置B6
および受渡位置B7 の上方に移動させるようにしてい
る。回動アーム140の最大回動角度は、本実施の形態
においては300°である。
【0065】前記クランプ装置141は、前記レンズホ
ルダ25の嵌合軸部27が嵌合する筒状の本体150
と、前記レンズホルダ25を本体150に固定し脱落を
防止するホルダ固定機構151等で構成されている。前
記本体150は、前記回動アーム140の先端部に設け
た保持軸152の下端に固定されている。前記ホルダ固
定機構151は、前記本体150の外周にピン154に
よって回動自在に取付けた押圧部材153と、この押圧
部材153に図15において反時計方向の復帰習性を付
与する引張りコイルばね155と、前記押圧部材153
を回動させ前記レンズホルダ25の外周に押し付けるエ
アシリンダ156等を備えている。押圧部材153は、
通常は押圧部が本体150の外部に突出しており、レン
ズホルダ25が本体150に嵌合するとエアシリンダ1
56の駆動によって図15において時計方向に回動され
ることにより、前記レンズホルダ25を押圧して本体1
50の内周面に押付け、これによってレンズホルダ25
の脱落を防止するようにしている。
【0066】前記保持軸152は、前記回動アーム14
0の先端部に固定した外筒160内に上下動自在にかつ
回転自在に貫通して配設されている。この保持軸152
の上端は前記エアシリンダ143にカプリング161を
介して連結され、下端部がスリーブ162を回転自在に
かつ上下動自在に貫通している。前記カプリング161
は、エアシリンダ143の可動ロッドに固定された第1
カプリング161aと、この第1カプリング161aに
対して連結ピン164によって連結された第2カプリン
グ161bとからなり、第2カプリング161bによっ
て前記保持軸152の上端を回転自在に軸支している。
前記連結ピン164の各端部は、内筒165に設けた軸
線方向のガイド溝166にそれぞれ摺動自在に挿入され
ている。したがって、前記エアシリンダ143を駆動す
ると、前記クランプ装置141を保持軸152とともに
上下動させることができる。このとき、連結ピン164
は、前記ガイド溝166に沿って上下動し、保持軸15
2の回転を防止する。
【0067】また、前記回動アーム140には、前記保
持軸152を回動させるステッピングモータ170が設
置されている。このステッピングモータ170は、クラ
ンプ装置141がレンズホルダ25を保持する際、レン
ズHTの乱視軸の角度に応じて前記クランプ装置141
を回動させるために用いられるもので、その出力軸17
0aの回転が歯車171−歯車172−プーリ173−
タイミングベルト174−プーリ175を介して前記保
持軸152に伝達されるように構成されている。プーリ
175は、前記スリーブ162と前記内筒165との間
に2つのベアリング176を介して回転自在に配設され
ている。また、このプーリ175は前記保持軸152に
対してスプライン嵌合によって相対摺動自在に取付けら
れている。このため、保持軸152の外周には軸線方向
に長い溝177が形成されている。一方、プーリ175
の内周面には前記溝177に摺動自在に嵌合する突状体
が突設されている。したがって、前記駆動モータ170
を制御部からの信号によって駆動すると、その回転は前
記歯車171,172によって減速された後、プーリ1
73、タイミングベルト174およびプーリ175を介
して前記保持軸152に伝達され、これによってクラン
プ装置141がレンズHTの乱視軸の角度だけ回動され
る。
【0068】前記外筒160には、前記保持軸152を
原点位置に位置決めするための原点センサ180と、保
持軸152の回動範囲を360°に制限するリミットセ
ンサ181が配設されている。
【0069】前記基台100には、前記回転軸145が
貫通する筒体185が立設されている。また、この筒体
185には、アーム固定装置186が取付板187を介
して取付けられており、このアーム固定装置186に対
応して前記回動アーム140の下面には回り止め部材1
88が固定されている。前記アーム固定装置186は、
前記クランプ装置141が前記回動アーム140の回動
によって前記ブロック位置B6 の上方に移動して停止し
たとき、回動アーム140をその回動位置に一時的に係
止することにより、レンズHTのブロッキング時、すな
わちレンズホルダ25をレンズHTに押し付けたときの
クランプ装置141の回転を防止するためのものであ
る。このようなアーム固定装置186としては、エアシ
リンダ190が用いられ、その可動ロッド190aの上
端には逆V字状の係合部材191が取付けられている。
前記回り止め部材188の下面には、V字状の溝192
が形成されている。一方、前記クランプ装置141が前
記ブロック位置B6 の上方に移動して停止すると、前記
係合部材191は前記エアシリンダ190の駆動によっ
て前記V字状溝192に係合し、これによって回動アー
ム140の回動が防止される。
【0070】前記芯出し・クランプ位置B4 、シール貼
着位置B5 、ブロック位置B6 および受渡位置B7 は、
図17に示すように前記回動アーム140の回転中心O
を中心としクランプ装置141までの距離を半径とする
同一円周上に位置するように設けられている。芯出し・
クランプ位置B4 は、クランプ装置141が前記第1の
ホルダ搬送装置120からレンズホルダ25を受け取っ
て保持する位置で、この位置からシール貼着位置B5 が
反時計方向に120°ずれ、受渡位置B7 が230°ず
れ、ブロック位置B6 が270°ずれている。前記シー
ル貼着位置B5は、クランプ装置141に保持されてい
るレンズホルダ25に前記弾性シール26を貼着する位
置で、前記第1のシール供給装置122が配設されてい
る。前記ブロック位置B6 は、クランプ装置141によ
って保持されているレンズホルダ25をレンズHTに弾
性シール26を介して装着する位置で、後述するレンズ
載置台250が配設されている。前記受渡位置B7 は、
レンズホルダ25が装着されたレンズHTを元のトレー
52に戻すために後述する第1の搬送ロボットに受け渡
す位置である。なお、芯出し・クランプ位置B4 とブロ
ック位置B6 との間には、クランプ装置141を待機さ
せる待機位置B8 が設けられている。
【0071】次に、図10、図18〜図22に基づいて
前記第1のシール供給装置122の詳細な構成等を説明
する。図18はシール貼着装置の正面図、図19はシー
ル貼着位置付近の平面図である。図20はシール貼着位
置付近の断面図、図21(a)、(b)はシール剥離機
構の平面図および側面図、図22はシールテープを示す
図である。
【0072】、前記第1のシール供給装置122は、弾
性シール26をシール貼着位置B5 へ間欠的に供給する
ためのもので、前記第1のホルダ搬送装置120を挟ん
で前記第1のホルダ供給部43と対向するように配設さ
れている。
【0073】前記シール貼着位置B5 に供給される前記
弾性シール26は、図22に示すように弾性シール26
を台紙200と保護紙201によって覆いロール状に巻
回したシールテープ202の形態でシール貼着装置12
2のテープ装填部203(図18)に装填される。台紙
200は幅が32mmで、幅方向中央にピッチ24mm
で位置決め用孔205が形成され、この位置決め用孔2
05に中心孔26aを一致させて弾性シール26が貼着
されている。位置決め用孔205と弾性シール26の中
心孔26aは、同一の穴径(8mmφ)である。前記保
護紙201は台紙200と同一の幅を有している。
【0074】図18において、このようなシールテープ
202は、スプール207に巻回されており、その軸2
08の各端部が前記テープ装填部203を形成する互い
に対向した一対の側板209に設けた軸受孔210に上
方から挿抜自在に挿入されて支持されている。また、左
右一対の側板209には、保護紙201を台紙200か
ら剥離する保護紙剥離機構211と、保護紙201が剥
離されたシールテープ202を前記テープ貼着位置B5
に送り込む送りローラ212が配設されている。前記保
護紙剥離機構211は、第1、第2のローラ213,2
14を有し、これらのローラ213,214にシールテ
ープ202から剥離された保護紙201が添接されてお
り、シールテープ202が繰り出されると自重によって
落下させるようにしている。
【0075】さらに、前記一対の側板209のうち装置
前面側の側板209には、前記シールテープ202の残
量を検出するテープ残量検出用センサ215が配設され
ている。テープ残量検出用センサ215は、シールテー
プ202の残量が一定量になるとONして残量を検出
し、その検出信号が制御部に送出されるように構成され
ている。
【0076】前記基台100の下方には、前記テープ装
填部203に装填されているシールテープ202を間欠
的に送り出し前記シール貼着位置B5 に供給するテープ
搬送装置220が配設されている。このテープ搬送装置
220は、基台100の下面側に取付けたステッピング
モータ221と、このモータ221の回転がタイミング
ベルト222を介して伝達されるギア223と、押し付
けローラ224等を備え、この押し付けローラ224に
よって用済みの台紙200をギア223に所定圧で押し
付けている。また、テープ搬送装置220は、前記ロー
ラ212と、前記基台100の上方に回転自在に配設さ
れた台紙用送りローラ225を備えている。したがっ
て、ステッピングモータ221の駆動によって前記ギア
223および押し付けローラ224をテープ送り方向に
回転させると、シールテープ202はテープ装填部20
3から繰り出される。前記基台100の下方には、前記
ギア223と押し付けローラ224によって下方に導か
れる用済みの台紙200を回収する台紙収納部226が
設けられている。
【0077】前記基台100の上面には、搬送路形成部
材228が設置されており、その上面中央部がシールテ
ープ202のテープ搬送路229を形成している。テー
プ搬送路229の前方部分は前記シール貼着位置B5 と
され、この位置に押えローラ230が配設されている。
この押えローラ230は、一対のベアリング231を有
してテープ搬送路229を横断し、両端部が引張りコイ
ルばね232によって下方に付勢されることにより、前
記ベアリング231のアウターレースによって台紙20
0の端部を搬送路形成部材228の上面(テープ搬送
面)に押し付けることによりテープ202の浮き上がり
を防止している。一対のベアリング231は、台紙20
0との摩擦力を小さくしシールテープ202の円滑な搬
送を得るために用いられるもので、台紙200の端部に
接触するように弾性シール26の外径より大きな間隔で
押えローラ230に取付けられている。
【0078】図20において、前記シール貼着位置B5
には、ゴム等の弾性部材235が金属板236を介して
配設されている。弾性部材235の上面は、前記搬送路
形成部材228の上面と同一面で、テープ搬送路229
の一部を形成し、テープ装填部203側の上面に前記ベ
アリング231のアウターレースが接触している。ま
た、弾性部材235の中央部には、円形の穴237が貫
通して形成されている。この穴237は弾性シール26
の中心孔26aと同一の穴径を有し、中心が前記シール
貼着位置B5 の中心と一致している。また、前記金属板
236にも前記穴237と同径の穴238が貫通して形
成されており、この穴238に前記台紙200の位置決
め用孔205(図22)を検出する反射形の光センサ2
4が配設されている。
【0079】前記光センサ240は、前記台紙220の
位置決め用孔205の前縁(テープ搬送側の孔縁)を検
出するとONして弾性シール26の到来を検出するもの
で、、その検出信号が制御部に送出されると、制御部が
一定時間後に前記ステッピングモータ221を停止さ
せ、これによって弾性シール26をシール著着位置B5
に位置付けるようにしている。光センサ240が位置決
め用孔205の前縁を検出した時から制御部がステッピ
ングモータ221に信号を送出して同ステッピングモー
タ221を停止させるまでの時間は、シールテープ20
2が位置決め用孔205の半径分だけ移動するに要する
時間と等しく、これによって弾性シール26がシール貼
着位置B5 の中心に正確に位置決めされて停止する。そ
して、この停止位置は弾性シール26の貼着基準位置と
される。
【0080】前記シール貼着位置B5 の直後には、レン
ズホルダ25が弾性シール26に押し付けられると台紙
200から弾性シール26を剥離するシール剥離装置2
41が配設されている。このシール剥離装置241は、
図21に示すようにシール貼着位置B5 の直後のテープ
搬送路229を挟んでその上方および下方に対向して配
設された一対の挾持部材242A,242Bと、これら
の挾持部材242A,242Bを同期して互いに接近、
離間する方向に動作させる第1のエアシリンダ243
と、前記挾持部材242A,242Bが台紙200を挟
持した後にこれら挾持部材を前記第1のエアシリンダ2
43とともに一定量下降させる第2のエアシリンダ24
4とで構成されている。挾持部材242A,242Bは
上下対称な板体からなり、台紙200の両側縁部のみを
挾持する。前記第2のエアシリンダ244は、前記基台
100上に設けたブラケット245に固定されている。
【0081】このようなシール剥離装置241は、前記
シール貼着位置B5 においてクランプ装置141の下降
によりレンズホルダ25が弾性シール26に押し付けら
れると、第1のエアシリンダ243の駆動によって一対
の挾持部材242A,242Bが互いに接近する方向に
動作して台紙200の両側縁部を挟持する。次いで、第
2のエアシリンダ244の駆動によって第1のエアシリ
ンダ243と一対の挾持部材242A,242Bを一定
量下降させることにより、台紙200を強制的に一定量
引き下げる。これに同期してクランプ装置141を上昇
復帰させると、レンズホルダ25のレンズ保持面32に
貼着された弾性シール26は台紙200から剥離する。
したがって、弾性シール26のレンズホルダ25への貼
着を確実に行うことができる。この後、クランプ装置1
41は、保持しているレンズホルダ25を回動アーム1
40の回動によってブロック位置B6 の上方に搬送し、
前記レンズ載置台250の上に載置されているレンズH
Tに装着する。なお、ブロック位置B6 に移動する途中
において、反射形のセンサ246(図18〜図20)が
レンズホルダ25に弾性シール26が貼着されているか
否かを検出し、その検出信号が制御部に送出される。弾
性シール26がレンズホルダ25に貼着されていない場
合は、センサ246からの信号により制御部が第2のホ
ルダ搬送装置121に信号を送出し、弾性シール26の
貼着動作を再度実行させる。
【0082】図23(a)、(b)、(c)はレンズ載
置台の平面図、断面図および底面図である。同図におい
て、ブロック位置B6 に配設される前記レンズ載置台2
50は、基台100上に設置された金属製の円筒体25
1と、この円筒体251の上端開口部に一体的に取付け
たゴム等の弾性材からなるリング252を備え、このリ
ング252の上にレンズHTが凹面bを下にして載置さ
れるように構成されている。また、レンズ載置台250
の内部には、レンズ支持機構253が組み込まれてい
る。
【0083】前記レンズ支持機構253は、レンズ載置
台250上に載置されたレンズHTに前記第1のレンズ
搬送装置123の後述する吸着手段を押し付けて吸着保
持するとき、およびレンズHTのブロッキング時にレン
ズHTの傾きを防止し凸面aを水平に保持させるための
ものである。このため、レンズ支持機構253は、ジン
バル機構を採用し、同一平面上で交差する2本の軸(カ
ルダン軸)254,255を用いて揺動板256と首振
り環257を直交する2方向に揺動自在に支持してい
る。揺動板256は円板状に形成されており、前記基台
100の下方に位置している。また、揺動板256の外
周を首振り環257によって取り囲み、さらにその外周
を固定リング258によって取り囲んでいる。2本の軸
のうち第1の軸254は、首振り環257の内面に対向
して設けた一対の支持ピンからなり、前記揺動板256
を揺動自在に軸支している。第2の軸255は固定リン
グ258の内面に対向して設けた一対の支持ピンからな
り、前記首振り環257を前記揺動板256の揺動方向
と直交する方向に揺動自在に軸支している。前記固定リ
ング258は、前記基台100に対して固定されてい
る。
【0084】また、前記レンズ支持機構253は、前記
揺動板256の上に上下動自在に配設された3本のサポ
ート260を備えている。これらのサポート260は全
て同一長さで、前記揺動板256の中心を中心とする同
一円周上に周方向に等距離離間して配置され、前記基台
100に設けた挿通孔261を摺動自在に貫通してい
る。各サポート260の上端部は、前記円筒体251を
通り前記リング252の内部で上端開口部付近に位置し
ている。
【0085】図24は第1のレンズ搬送装置の要部の断
面図、図25は吸着手段の正面図、図26は同吸着手段
の平面図である。図10、図24〜図26において、前
記第1のレンズ搬送装置123は、前記ブロック位置B
6 に供給されるレンズHTを吸着保持して第1のレンズ
メータ124の高さ測定位置C1 と度数測定位置C2
(図17)に順次搬送し、レンズHTの凹面bの高さと
光学特性の測定が終了すると、レンズHTを再び元のブ
ロック位置B6 に戻し、この位置でブロッキングが行わ
れた後、レンズホルダ25が装着されたレンズHTを受
渡位置B7 に搬送するものである。このため、直交する
3方向(X,Y,Z方向)にそれぞれ独立して移動自在
な3つのテーブル272,275,276を備えてい
る。
【0086】3つのテーブル272,275,276の
うち、テーブル272は、基台100上に2本のガイド
レール270と、ボールねじ271によって装置の前後
方向(Y方向)に移動自在に配設されることによりYテ
ーブルを形成し、図示しないYテーブル用ステッピング
モータによって駆動されるように構成されている。テー
ブル275はYテーブル272上に2本のガイドレール
273とボールねじ274により装置の左右方向(X方
向)に移動自在に配設されることによりXテーブルを形
成し、図示しないXテーブル用ステッピングモータによ
って駆動されるように構成されている。テーブル276
は、前記Xテーブル275の上にスライドガイド284
によって上下方向(Z方向)に移動自在に配設されるこ
とによりZテーブルを形成し、Zテーブル用ステッピン
グモータ277によって駆動されるように構成されてい
る。前記駆動モータ277は、前記Xテーブル275の
上面に下向きに設置されており、その出力軸278の回
転が歯付きプーリ279、タイミングベルト280、歯
付きプーリ281およびねじ棒282を介して前記Zテ
ーブル276の下面側に設けたナット283に伝達され
るように構成されている。
【0087】また、前記Zテーブル276には、レンズ
HTを吸着保持するレンズ保持機構285が取付けられ
ている。このレンズ保持機構285は、前記Zテーブル
276に固定されたフレーム286を備えている。フレ
ーム286は、先端部が図26に示すように平面視コ字
状で、その互いに対向する内側面にレンズHTの凸面a
の外周寄りの4箇所を吸着保持する吸着手段290がそ
れぞれ2個ずつ配設されている。
【0088】前記吸着手段290は、吸引筒292と、
この吸引筒292の下端側に一体的に設けたゴム等の弾
性材からなる吸着パッド293を有し、前記フレーム2
86に対して上下動自在に配設したスライド部材291
に取付けられている。また、吸着手段290は、図示し
ない真空ポンプに配管を介して接続されている。前記ス
ライド部材291は、前記フレーム286に取付けたガ
イドレール294に対して上下動自在に配設され、引張
りコイルばね295によって下方に付勢されることによ
り、上端が通常フレーム286の上面に圧接されてい
る。なお、4つの吸着手段290は、前記フレーム28
6の先端部の略中央を中心O(図26)とする同一円周
上に略等間隔おいて位置するように配設されている。前
記中心Oから各吸着手段290までの距離Rは、凹面高
さの測定、度数測定およびレンズホルダ25の装着の妨
げとならないように十分大きく設定されている。このよ
うな吸着手段290はブロック位置B6 において前記レ
ンズ載置台250上に載置されているレンズHTを吸着
保持すると、前記第1のレンズメータ124の高さ測定
位置C1 の上方に搬送する。
【0089】前記レンズ載置台250に載置されている
レンズHTを吸着手段290によって吸着保持するに
は、上方から吸着パッド293をレンズHTの凸面aに
押し付けて吸着手段290を真空排気すればよい。この
とき、各吸着手段290は引張りコイルばね295によ
るばね力によってレンズHTに押し付けられるので、吸
着位置の表面高さが異なっていても全ての吸着手段29
0を略一定の押圧力で押し付けることができる。したが
って、レンズHTの吸着保持が良好でレンズHTの破損
を防止することができる。また、前記フレーム286に
は、4つのセンサ296が前記各吸着手段290に対応
して設けられている。このセンサ296についてはさら
に後述する。
【0090】また、レンズ載置台250は前述したレン
ズ支持機構253(図23)を備えているので、レンズ
HTを吸着手段290に対して水平に吸着保持させるこ
とができる。すなわち、吸着手段290をレンズHTに
押し付けるとリング252が圧縮されるため、レンズH
Tの凹面bがサポート260に押し付けられる。このと
き、レンズHTが傾くと、傾き側とは反対側のサポート
260が押し下げられることにより、揺動板256およ
び首振り環257が揺動してサポート260の高さを全
て等しい高さとし、これによりレンズHTの傾きを補正
する。したがって、レンズHTは水平な状態で吸着保持
される。
【0091】吸着手段290によるレンズHTの吸着保
持が終了した後も真空ポンプを作動し続け、Z軸テーブ
ル用ステッピングモータ277を駆動してZテーブル2
76を所定高さまで上昇させ、レンズHTをレンズ載置
台250から持ち上げる。レンズHTをレンズ載置台2
50の上方に持ち上げると、全ての吸着手段290は引
張りコイルばね295の力によって引き下げられて元の
同一高さに戻る。そして、この状態でYテーブル272
およびXテーブル275を駆動して吸着保持しているレ
ンズHTを第1のレンズメータ124の図27に示す高
さ測定位置C1の上方に搬送し、高さ測定装置300に
よってレンズHTの凹面bの高さを測定する。
【0092】レンズの凹面高さの測定は、レンズの裏面
を基準としてレンズ度数の測定を行うことがJISの規
格によって決められていることによる。レンズHの裏面
は凹面に形成されているので、レンズHの測定中心部に
おいてプラス強度のレンズとマイナス強度のレンズとで
はレンズの測定位置の高さが異なる。例えば、プラス1
5ディオプターのレンズとマイナス15ディオプターの
レンズとでは、高さの差が約8mmとなる。その結果、
度数測定時に基準位置に誤差が生じ、測定度数に誤差が
生じる。したがって、先ず高さ測定装置300によって
レンズHの凹面bの高さを測定し、度数測定時に凹面b
を所定の位置に位置付けする必要がある。
【0093】前記高さ測定装置300は、前記基台10
0に上下動自在に配設した支持ピン301と、この支持
ピン301を上方に付勢する圧縮コイルばね302と、
支持ピン301の上端に取付けたレンズ受部材303
と、支持ピン301の下降を検出するセンサ304を備
えている。レンズ受部材303の上面は凸状の球面に形
成され、レンズHTが設置される。
【0094】前記ステッピングモータ277(図23)
の駆動によってZテーブル276を下降させ、吸着手段
290を所定の基準高さから下降させたとき、レンズH
Tがレンズ受部材303の上面に接触するまでの時間
は、凹面bの高さによって異なるので、前記ステッピン
グモータ277に加えられる駆動パルスの数をカウント
することにより、レンズHTの凹面bの高さを測定する
ことができる。測定に際しては、レンズHTの凹面bに
よってレンズ受部材303を押し下げ、センサ304が
ステッピングモータ277の駆動開始から支持ピン30
1を検出するまでの時間、ステッピングモータ277に
加えられる駆動パルスの数をカウントする。そして、そ
のパルス数から凹面bの高さを算出する。
【0095】前記高さ測定装置300による凹面bの高
さ測定が終了すると、レンズHTは図28に示す度数測
定位置C2 の上方に搬送され、第1のレンズメータ12
4によってレンズ度数が測定される。このとき、レンズ
HTは吸着手段290によって吸着保持されており、コ
リメータレンズ321の上方で焦点位置に保持された状
態で度数測定が行われ、レンズHTの加工中心を求め
る。このように吸着手段290によってレンズHTを吸
着保持した状態で度数測定を行うと、載置台の上に載置
する必要がないので、レンズHTを左右方向に移動させ
ても凹面bに傷が付くおそれがなく、良好に度数測定を
行うことができる。度数測定が終了するとそのレンズ情
報は制御部に送出される。なお、レンズHTの度数測定
に用いられる際1のレンズメータ124は従来周知のも
のであるため、ここではその詳細な構造についての説明
を省略する。
【0096】レンズ度数の測定が終了すると、Zテーブ
ル276を再び上昇させて吸着手段290によって吸着
保持されているレンズHTをブロック位置B6 の上方に
戻す。このとき、Yテーブル272とXテーブル275
を移動調整してレンズHTの加工中心(アイポイント)
が前記レンズ載置台250の中心と略一致するように位
置決めする。また、レンズHTをレンズ載置台250の
上面から数mm浮いた状態とする。
【0097】次に、図24に示すようにレンズホルダ2
5を前記第2のホルダ搬送装置121によってレンズH
Tの上方に搬送して中心をレンズHTの加工中心に位置
付け、しかる後レンズホルダ25を垂直に下降させてレ
ンズHTの凸面aに押し付け、その下降押圧力で吸着手
段290によるレンズHTの吸着保持を解除し、レンズ
載置台250に接触、押圧しながらレンズHTを下方か
ら弾性シール26に貼着させる。このときもレンズ支持
機構253(図23)によってレンズHTを下方から支
持することで、レンズHTが傾いて取付けられることが
なく、レンズHTのブロッキングを良好に行うことがで
きる。
【0098】レンズホルダ25を弾性シール26を介し
てレンズHTに押し付けるときの押圧力は、 弾性シー
ル26をレンズホルダ25に貼着するときと同じ押圧力
であると、大きすぎてレンズHTが破損するおそれがあ
る。したがって、ブロッキング時には、レンズホルダ2
5を弾性シール26に押し付けるときの押圧力よりも小
さい押圧力で押し付けることが望ましい。この押圧力の
切替は、前記エアシリンダ143(図15)に供給する
圧縮空気を減圧することにより容易である。例えば、弾
性シール26の貼着時の押圧力を5Kgf/cm2
し、ブロッキング時の押圧力を3Kgf/cm2 に減圧
する。
【0099】レンズホルダ25を弾性シール26を介し
てレンズHTに装着しブロッキングが終了すると、吸着
手段290によってレンズHTを再び吸着保持し、受渡
位置B7 に搬送して適宜な載置台の上にレンズHTを載
置し、吸着手段290によるレンズHTの吸着保持を解
除する。そして、吸着手段290を前記高さ測定位置C
1 と度数測定位C2 の間に設けた原点位置C3 (図1
7)に復帰させて次のレンズの吸着保持のために待機さ
せる。
【0100】次に、前記第2のホルダ供給部44とAB
M部46の詳細な構造等を図29〜図35に基づいて詳
述する。
【0101】図29は第2のホルダ供給部とABM部の
平面図、図30は第2のレンズ搬送装置の要部の断面
図、図31は吸着手段の正面図、図32は第2のレンズ
メータの概略図、図33はレンズ保持装置の断面図、図
34は表面高さの差を示す図である。
【0102】図29において、第2のホルダ供給部44
は、レンズHRまたはレンズHNの凸面カーブに応じた
レンズ保持面32を有するレンズホルダ25をABM部
46に供給するもので、前記ABM部46の基台340
上にホルダ供給方向(矢印341方向)に所要角度傾斜
して幅方向に並設された3つのシュート342を備えて
いる。また、各シュート342の上端側開口部には所要
個数(例えば42個)のレンズホルダ25をその種類毎
に一列に整列させて収納したレンズホルダ用カセット3
43がそれぞれ着脱可能に装着されている。具体的に
は、装置前方側より1列目のカセット342は、4カー
ブのレンズホルダ25を収納し、2列目のカセット34
2は、7カーブのレンズホルダ25を収納し、3列目の
カセット342は11カーブのレンズホルダ25を収納
している。さらに、各シュート342の終端部下方に
は、図11および図12に示したホルダ排出装置105
と同一のホルダ排出装置が配設されている。このような
第2のホルダ供給部44は、前述した第1のホルダ供給
部43と全く同一構造であるため、これ以上の詳細な説
明を省略する。
【0103】前記ABM部46は、前記搬送路41(図
5)の後方側にABS部45と搬送路41を挟んで対向
する位置に配設されており、第3のホルダ搬送装置34
4と、第4のホルダ搬送装置345と、第2のシール供
給装置346と、第2のレンズ搬送装置347と、レン
ズメータの機能を有する第2の光学測定ユニット(以
下、第2のレンズメータという)348等を備えてい
る。
【0104】前記第3のホルダ搬送装置344は、レン
ズHRまたはレンズHNの凸面カーブに応じて前記第2
のホルダ供給部44より選択的に供給される4カーブ、
7カーブまたは11カーブのレンズホルダ25を保持し
て搬送し、前記第4のホルダ搬送装置345に受け渡す
ためのもので、前記各シュート342の終端と対向する
ように前記基台340上に配設したYステージ350を
備えている。このYステージ350は、前記基台340
に上下方向に配設した一対のガイドレール351および
図示しないボールねじによってY方向に移動自在に保持
されており、ステッピングモータ352の駆動によって
ホルダ供給位置D1 ,D2 ,D3 とシール貼着位置位置
D4 との間を往復移動するように構成されている。ホル
ダ供給位置D1 ,D2 ,D3 とシール貼着位置D4 は、
レンズホルダ25の供給方向と直交する一直線上に位置
して設けられている。各ホルダ供給位置D1 ,D2 ,D
3には、各シュート342の終端部が位置づけられてい
る。
【0105】また、第3のホルダ搬送装置344は、レ
ンズホルダ25を係止するストッパ356と、レンズホ
ルダ25を挟持する一対のホルダハンド357A,35
7Bを備えている点で、図13に示した第1のホルダ搬
送装置120と基本的に同じであるが、図14に示した
芯出し装置134を一体的に備えている点、および芯出
し装置134によるレンズホルダ25の芯出しを各シュ
ート342の終端位置であるホルダ供給位置D1 ,D2
,D3 において行う点で相違している。
【0106】前記第4のホルダ搬送装置345は、前記
基台340上に配設されたYテーブル361を備えてい
る。このYテーブル361は、前記基台340に配設し
た一対のガイドレール362およびボールねじ363に
よってY方向に移動自在に保持されており、図示しない
ステッピングモータの駆動によって図29に実線で示す
待機位置D6 と、二点鎖線で示す受渡位置D7 の間を往
復移動するように構成されている。前記一対のガイドレ
ール362のうち左側のガイドレールは、前記ガイドレ
ール351と高さ方向において重なるように設けられて
いる。
【0107】また、Yテーブル361の上面には垂直な
軸364回りに回動自在な回動アーム365が搭載され
ており、この回動アーム365の先端部下面側にレンズ
ホルダ25を保持するクランプ装置366が取付けられ
ている。このクランプ装置366は、前記Yテーブル3
61の駆動および回動アーム365の回動によって前記
各シュート342のホルダ供給位置D1 ,D2 ,D3 、
シール貼着位置D4 、ブロック位置D5 、待機位置D6
および受渡位置D7 の上方に移動される。ブロック位置
D5 は前記シール貼着位置D4 の右斜め後方に位置し、
レンズ載置台367が設けられている。このレンズ載置
台367は、図23に示したレンズ載置台250と同一
構造である。前記待機位置D6 はシール貼着位置D4 の
右方に位置し、受渡位置D7 はホルダ供給位置D1 の右
方に位置している。
【0108】各ホルダ供給位置D1 ,D2 ,D3 に導か
れたレンズホルダ25をクランプ装置366によって保
持する際には、Yステージ361を対応するホルダ供給
位置に移動させて回動アーム365を回動させ、クラン
プ装置366をホルダ供給位置の上方に位置ずけした
後、クランプ装置366を下降させてレンズホルダ25
を保持すればよい。そして、クランプ装置366はレン
ズホルダ25を保持すると、Yステージ361の移動お
よび回動アーム365の回動によってブロック位置D5
の上方に搬送してレンズHRまたはレンズHNに装着し
てブロッキングを行った後、前記受渡位置D7 の上方に
搬送し、同位置に配設されている適宜な載置台の上にレ
ンズHRまたはレンズHNを載置する。しかる後、待機
位置D6 に復帰して次のレンズホルダ25の保持のため
に待機する。なお、第4のホルダ搬送装置345は、前
記Yステージ361を備えている点で図15に示した第
2のホルダ搬送装置121と異なるだけで、前記軸36
4、回動アーム365およびクランプ装置366は、前
記第2のホルダ搬送装置121の軸145、回動アーム
140およびクランプ装置141と同一構造であるた
め、これ以上の詳細な説明を省略する。
【0109】前記第2のシール供給装置346は、前記
ABS部45の第1のシール供給装置122と全く同一
構造であるが、シュート342の後方にこれと平行にな
るように配設されている点で相違する。したがって、第
2のシート供給装置346の詳細については説明を省略
する。
【0110】図29〜図31において、前記第2のレン
ズ搬送装置347は、前記ブロック位置D5 に供給され
るレンズHRまたはレンズHNを吸着保持して第2のレ
ンズメータ348のマーク検出位置E1 、高さおよび度
数測定位置E2 (図29)に順次搬送し、レンズHRま
たはレンズHNの凹面bの高さと光学特性の測定が終了
すると、レンズHRまたはレンズHNを再び元のブロッ
ク位置D5 に戻し、この位置でブロッキングが行われた
後、レンズホルダ25が装着されたレンズHRまたはレ
ンズHNを受渡位置D7 に搬送するものである。このた
め、第2のレンズ搬送装置347は、上記したABS部
45の第1のレンズ搬送装置123(図10、図24)
と略同一構造で、直交する3方向(X,Y,Z方向)に
それぞれ独立して移動自在な3つのテーブル381,3
82,383を備えている。
【0111】3つのテーブル381,382,383の
うち、テーブル381は、基台340上に2本のガイド
レール385と、ボールねじ386によって装置の前後
方向(Y方向)に移動自在に配設されることによりYテ
ーブルを形成し、Yテーブル用ステッピングモータ38
7によって駆動されるように構成されている。テーブル
382はYテーブル381上に2本のガイドレール38
8とボールねじ389によって装置の左右方向(X方
向)に移動自在に配設されることによりXテーブルを形
成し、Xテーブル用ステッピングモータ390によって
駆動されるように構成されている。残りのテーブル38
3は、前記Xテーブル382の上にスライドガイド39
8によって上下方向(Z方向)に移動自在に配設される
ことによりZテーブルを形成し、Zテーブル用ステッピ
ングモータ391によって駆動されるように構成されて
いる。
【0112】前記駆動モータ391は、前記Xテーブル
382の上面に下向きに設置されており、その出力軸3
92の回転が歯付きプーリ393、タイミングベルト3
94、歯付きプーリ395およびねじ棒396を介して
前記Zテーブル383の下面側に設けたナット397に
伝達されるように構成されている。
【0113】また、前記Zテーブル383には、レンズ
HRまたはレンズHNを吸着保持するレンズ保持機構4
00が設けられている。このレンズ保持機構400は、
前記Zテーブル383に取付けたフレーム401を備え
ている。このフレーム401は、先端部が図29に示す
ように平面視コ字状で、その互いに対向する内側面にレ
ンズHRまたはレンズHNの凸面aの外周寄りを吸着保
持する吸着手段290がそれぞれ2個ずつ上下動自在に
配設されている。また4つのセンサ404が各吸着手段
290に対応して取付けられている。レンズ保持機構4
00は、図24〜図26に示した前記レンズ保持機構2
85と全く同一構造で、スライド部材291、吸着手段
290、ばね295等で構成されている。
【0114】前記センサ404は、前記吸着手段290
がレンズHRまたはレンズHNの凸面aに押し付けられ
たことを検出するもので、発光ダイオード410と受光
ダイオード411(図31)を備え、これら両ダイオー
ド間に前記スライド部材291に折り曲げ形成した折曲
片413が通常上方から挿入されることにより発光ダイ
オード410から出た光を遮り、センサ404をOFF
の状態に保持している。なお、各センサ404の検出信
号は制御部に送出される。また、このようなセンサ40
4は、前記第1のレンズ搬送装置123のレンズ保持機
構285(図25)にも設けられている。
【0115】図29において、前記ブロック位置D5 、
マーク検出位置E1 および高さ兼度数測定位置E2 は、
X方向に延在する同一直線上に位置づけられている。ま
た、マーク検出位置E1 と高さ兼度数測定位置E2 の間
には、前記吸着手段290の原点位置E3 が設けられて
いる。前記マーク検出位置E1 は、後述する画像撮像処
理装置440(図32)によってレンズHRまたはレン
ズHNのマークを撮像し、その画像を処理することによ
りマーク位置を検出し、このマーク情報からレンズHR
またはレンズHNの幾何学中心、アイポイントの位置等
を算出するための位置である。この場合、レンズのマー
ク検出は、図2に示す累進多焦点レンズHRの場合、凸
面aに形成されている隠しマーク3A,3B、加入度数
を表示する数字8およびレンズの種類を表示する識別マ
ーク9等の検出であり、図3に示す多焦点レンズHNの
場合は小玉15Bの上縁17をマークとして検出する。
前記高さ兼度数測定位置E2 は、レンズメータ441
(図32)によってレンズHRまたはレンズHNの凹面
bの高さとレンズ度数(遠用度数)を測定する位置で、
後述する高さ測定装置442を備えている。
【0116】ブロック位置D5 において、レンズ載置台
367上に載置されたレンズHRまたはレンズHNを前
記レンズ保持機構440の吸着手段290によって吸着
保持する場合は、まずYテーブル381およびXテーブ
ル382を移動させて吸着手段290をブロック位置D
5 の上方に移動させる。そして、Z軸テーブル383を
下降させて吸着手段290をレンズHRまたはレンズH
Nの凸面aに押し付けて吸着保持する。
【0117】レンズHRまたはレンズHNの吸着保持に
当たっては、フレーム401を徐々に下降させていき、
4つの吸着手段290をレンズHRまたはレンズHNの
凸面aに押し付ける。このとき、レンズHRまたはレン
ズHNは球面レンズからなるレンズHTと異なり凸面a
が非球面で曲率が一定でないので、各吸着手段290に
よって吸着保持される被吸着位置の表面高さがそれぞれ
異なり、高さが最も高い表面部分に対応する吸着手段2
90が当該表面部分に先ず接触してレンズHRまたはレ
ンズHNを押圧する。このため、当該吸着手段290が
取付けられているスライド部材291が引張りコイルば
ね295に抗して上昇し、折曲片413が当該吸着手段
290に対応するセンサ404の発光ダイオード410
と受光ダイオード411間から上方に待避する。したが
って、当該吸着手段290のセンサ404は、発光ダイ
オード410から出た光を受光ダイオード411が受光
することによりON状態となって吸着手段290がレン
ズHRまたはレンズHNの凸面aに押し付けられたこと
を検知し、この検知信号を制御部に送出する。制御部は
センサ404からの検知信号を確認すると、前記フレー
ム402をさらに所定量(約3〜7mm程度で、レンズ
曲面での各吸着点の高さ補正が可能な量)下降させて残
り3個の吸着手段290をレンズHRまたはレンズHN
の凸面aに押し付け接触させる。このため、これら3個
の吸着手段290のセンサ404もON状態になって吸
着手段290が凸面aに押し付けられたことを検知し、
この検知信号を制御部に送出する。制御部は全てのセン
サ404がON状態になったことを確認すると、真空ポ
ンプを作動させて全ての吸着手段290を真空排気す
る。これにより、吸着手段290はレンズHRまたはレ
ンズHNを吸着保持する。
【0118】この場合、吸着手段290はフレーム40
2に対して上下動自在に配設され、引張りコイルばね2
95によるばね力によってレンズHRまたはレンズHN
の凸面aに押し付けられているので、厚さの差により表
面高さが異なっていても全ての吸着手段290を略一定
の押圧力で押し付けることができる。したがって、レン
ズHRまたはレンズHNの吸着保持が良好でレンズの破
損を防止することができる。
【0119】また、レンズ載置台367は、図23に示
したレンズ載置台250と同一構造で、内部にレンズ支
持機構253を備えているので、レンズHRまたはレン
ズHNを吸着手段290に対して水平に吸着保持させる
ことができる。すなわち、吸着手段290をレンズHR
またはレンズHNに押し付けるとリング252が圧縮さ
れるため、レンズHRまたはレンズHNの凹面bがサポ
ート260に押し付けられる。このとき、レンズHRま
たはレンズHNが傾くと、傾き側とは反対側のサポート
260が押し下げられることにより、揺動板256およ
び首振り環257が揺動してサポート260の高さを全
て等しい高さとし、レンズHRまたはレンズHNの傾き
を補正する。したがって、レンズHRまたはレンズHN
は水平な状態で吸着保持される。
【0120】吸着手段290によるレンズHRまたはレ
ンズHNの吸着保持が終了すると、Z軸テーブル用ステ
ッピングモータ391を駆動してフレーム401を上昇
させ、レンズHRまたはレンズHNをレンズ載置台36
7の上方に持ち上げる。レンズHRまたはレンズHNを
レンズ載置台367の上方に持ち上げると、全ての吸着
手段290は引張りコイルばね2955の力によって引
き下げられて元の同一高さに戻る。この状態でXテーブ
ル382を駆動して吸着保持しているレンズHRまたは
レンズHNを第2のレンズメータ348のマーク検出位
置E1 に搬送し、後述するレンズ保持装置443(図3
3)の上に載置し、吸着手段290による保持を解除す
る。
【0121】図32において、前記第2のレンズメータ
348は、マーク検出によってアイポイント位置を算出
する前記画像撮像処理装置440と、遠用度数を測定す
るレンズメータ441と、凹面高さを測定する高さ測定
装置442を備えている。
【0122】前記画像撮像処理装置440は、マーク検
出位置E1 の上方に配設された累進多焦点レンズ用の光
源450と、この光源450とレンズHRまたはレンズ
HN間の光路中に配設されたコンデンサレンズ451、
絞り452、ハーフミラー453等を備えている。前記
光源450は、図2に示した累進多焦点レンズHRのマ
ーク検出に用いられるもので、隠しマーク3A,3B、
加入度数を表示する数字8および識別マーク9のシャー
プな画像を得るために、例えば波長の幅が狭い赤色光を
発するLEDが用いられる。前記ハーフミラー453
は、例えば透過率と反射率の比が7対3のものが用いら
れる。
【0123】また、前記画像撮像処理装置440は、レ
ンズHRまたはレンズHNの凸面a側に配設された切替
手段454、CCD等の撮像装置458、画像撮像装置
459、ピント補正用レンズ460と、前記マーク検出
位置E1 に配設された前記レンズ保持装置443と、マ
ーク検出位置E1 の下方に配設された集光レンズ46
1,462、結像レンズ463、反射型スクリーン46
4、光源465等を備えている。
【0124】前記切替手段454は、シャッター455
と、このシャッター455を前記ハーフミラー453と
前記レンズ保持装置443の間の光路中に選択的に挿入
するエアシリンダ等の駆動装置456とからなり、マー
ク検出時においてはシャッター455を光路外に待避さ
せ、レンズ度数の測定時に光路中に挿入するように構成
されている。これは、度数測定時に画像撮像処理装置4
40からの外来光がハーフミラー453を介して撮像装
置458に入るのを防止するためである。
【0125】前記ピント補正用レンズ460は、レンズ
HRのマーク検出時においては光路外に待避しており、
レンズHNのマーク(小玉15Bの上縁17)の検出時
に撮像装置458の焦点をレンズHNの凸面aに合わせ
るために、ハーフミラー453と撮像装置458の間の
光路中に挿入、使用されるものである。
【0126】図33において、マーク検出位置E1 に配
設されている前記レンズ保持装置443は、両端が開放
するレンズ支持筒470を備え、このレンズ支持筒47
0の内部を真空ポンプ471によって真空排気すること
により、レンズHRまたはHNの凹面bの中央をレンズ
支持筒470の上面に吸着固定するように構成されてい
る。レンズ支持筒470は、累進多焦点レンズHRの隠
しマーク3A,3B、加入度数を表示する数字8、識別
マーク9および多焦点レンズHNの小玉15Bの投影の
妨げにならないように、十分に小さい外径(例えば8m
mφ)を有し、上方側の集光レンズ461の上面中央に
立設されている。
【0127】前記集光レンズ461は、下方の集光レン
ズ462とともに鏡筒472内にシール部材を介して組
み込まれており、これら両レンズ461,462および
鏡筒472によって囲まれた密閉空間が真空吸着室47
3を形成し、前記真空ポンプ471に配管を介して接続
されている。前記集光レンズ461は中央に形成された
貫通孔474を有し、この貫通孔474によって前記レ
ンズ支持筒470の内部と前記真空吸着室473を連通
させている。
【0128】このように細いレンズ支持筒470でレン
ズHRまたはレンズHNの凹面bを吸着保持すると、レ
ンズHRまたはレンズHNを確実に固定することができ
る。また、レンズHRまたはレンズHNがプラスレンズ
とマイナスレンズの場合であっても、単にガラス板の上
に載置した場合に比べて凸面aの高さの差を小さくする
ことができる。すなわち、例えば図34に示すように−
10Dのマイナスレンズと+6Dのプラスレンズをレン
ズ支持筒470の上面に吸着固定した場合は、凸面aの
高さの差dが6.8mmとなり、ガラス板の上に載せた
場合の凸面の高さの差(11.3mm)より小さくする
ことができる。これにより、光学系の焦点深度を小さく
することができ、明るくて見易い投影像を得ることがで
きる。
【0129】図32において、前記結像レンズ463は
凸レンズからなり、前記集光レンズ461,462によ
って集光された前記レンズHRまたはレンズHNの凸面
側表面の画像をこれと略同一の大きさで前記反射型スク
リーン464に結像させる。なお、結像レンズ463
は、レンズが多焦点レンズHNの場合、送光レンズとし
て用いられる。
【0130】前記反射型スクリーン464は、反射率を
高め、かつ光の散乱作用を高める粒子として基材の表面
にガラス、アルミニウム等の微細な粉を塗布した反射シ
ートが貼着されている。また、表面の明るさおよび背景
を均一化させるためにモータ476によって高速回転
(例えば、3400rpm)させ、レンズHRまたはレ
ンズHNの凸面側表面の画像を反射させる。このため、
隠しマーク部と非隠しマーク部とのコントラストが明瞭
になり、レンズHRまたはレンズHNの凸面側表面の画
像は、元の光路を通って前記レンズHRまたはレンズH
Nの凸面a側に戻り、前記ハーフミラー453によって
反射することにより撮像装置458の受光面に結像され
る。そして、この画像は前記画像撮像装置459に取り
込まれることにより画像処理される。
【0131】前記光源465は、図3に示す多焦点レン
ズHNの撮像に用いられるもので、赤色光のLEDが用
いられ、結像レンズ463の下方で外周寄りに周方向に
等間隔おいて、例えば8個配設されている。この光源4
65から出た光は、前記反射型スクリーン464に当た
って反射した後、結像レンズ463および集光レンズ4
62,461を通って多焦点レンズHNの凹面bを照射
し、その凸面側表面の画像を前記ハーフミラー453で
反射してピント補正用レンズ460を経て前記撮像装置
458に結像させる。なお、光源465によって多焦点
レンズHNを凹面b側から照射する理由は、凸面a側か
ら照射する場合に比べて小玉15Bの上縁17の影を鮮
明に投影することができるからである。
【0132】レンズのマーク検出に際して、前記レンズ
支持筒470の上面に吸着固定されたレンズが累進多焦
点レンズHRの場合は、累進多焦点レンズ用の光源45
0を点灯し、切替手段454およびピント補正用レンズ
460を画像撮像処理装置440の光路外に待避させた
ままの状態でマーク検出を行う。このとき、光源465
は消灯しておく。
【0133】光源450を点灯すると、その光がレンズ
HRを照射し、隠しマーク3A,3B、加入度数を表示
する数字8および識別マーク9が表示されている凸面側
表面の画像を集光レンズ461,462によって集光
し、結像レンズ463によって反射型スクリーン464
に投影する。この投影画像は、反射型スクリーン464
で反射すると元の光路を通ってレンズHRの凸面a側に
戻り、ハーフミラー453によって撮像装置458に結
像される。そして、この画像を画像撮像装置459が取
り込んで画像処理することにより、隠しマーク3A,3
B、加入度数を表示する数字8および識別マーク9を検
出し、隠しマーク3A、3Bの位置を算出する。また、
加入度数を表示する数字8の位置によって左右どちら側
のレンズであるかを識別し、識別マーク9によってレン
ズの種類を検出する。さらに、隠しマーク3A,3Bの
位置情報からレンズHRの幾何学中心O、アイポイント
7の位置(図2)等を演算処理することによって求め
る。そして、この求めたレンズ情報とレンズ枠形状デー
タおよび装用者の処方データから加工中心およびレンズ
HRに対するレンズホルダ25の軸線回りの取付け角度
等を決定する。
【0134】一方、レンズが多焦点レンズHNの場合
は、累進多焦点レンズ用の光源450を用いる代わりに
多焦点レンズ用の光源465を用いる。また、ピント補
正用レンズ460をハーフミラー453と撮像装置45
8の間の光路中に挿入して撮像装置458の焦点をレン
ズHNの凸面aに合わせる。光源465を点灯すると、
その光は反射型スクリーン464に当たって反射し結像
レンズ463および投影レンズ462,461を透過し
た後、レンズHNをその凹面b側から照射し、凸面a側
に形成されている小玉15Bの上縁17の画像をハーフ
ミラー453によって反射して撮像装置458に導く。
そして、この画像を画像撮像装置459に取り込んで画
像処理することにより前記上縁17を検出しその位置を
算出する。また、この上縁17の位置情報から幾何学中
心O、アイポイント19の位置(図3)等を算出する。
そして、この得られたレンズ情報とレンズ枠形状データ
および装用者の処方データから加工中心およびレンズH
Nに対するレンズホルダ25の軸線回りの取付け角度等
を決定する。
【0135】このように、累進多焦点レンズ用の光源4
50と撮像装置458をレンズHTまたはレンズHNの
凸面a側に配置し、レンズHRの凸面側表面の画像を撮
像するとき、レンズHRの凸面側表面の画像を凹面b側
に配置した反射型スクリーン464に投影し、この反射
型スクリーン464で反射した画像をレンズHTの凸面
a側に戻して撮像装置458に導くようにすると、乱視
度数の入ったレンズHRであっても乱視軸による画像の
歪みが生じず、良好な画像を得ることができる。すなわ
ち、凸面a側から照射すると、レンズHRを透過すると
き凸面側表面の画像は乱視軸によって歪みが生じて反射
型スクリーン464に投影される。しかし、この歪んだ
画像は反射型スクリーン464で反射するとレンズHR
を通って凸面a側に戻るため、このとき乱視軸によって
画像が歪み、往路における画像の歪みを元の歪みのない
画像に戻す。したがって、撮像装置458の受光面には
歪みのない画像が結像され、画像処理装置459による
画像処理において、複雑な補正を加える必要がなく、画
像処理を容易に行うことができる。
【0136】また、レンズが多焦点レンズHNの場合
は、凹面側表面から照射して凸面側の小玉13Bの上縁
17の影を撮像装置458によって直接撮像するように
しているので、乱視軸による像の歪みが生じず、良好な
画像を得ることができる。したがって、この場合も画像
処理が容易である。
【0137】また、レンズ保持装置443によってレン
ズHRまたはレンズHNの凹面bの中央部を吸着固定し
ているので、レンズHTまたはレンズHNを確実に固定
することができる。また、レンズHNまたはレンズHN
がプラスレンズとマイナスレンズの場合であっても、単
にガラス板の上に載置した場合に比べて凸面aの高さの
差を小さくすることができる。すなわち、例えば、図3
4に示すように−10DのマイナスレンズA1と+6D
のプラスレンズA2をレンズ保持装置443を用いて吸
着固定した場合は、凸面aの高さの差dが6.8mm
で、単にガラス板の上に載せた場合の凸面の高さの差
(11.3mm)より小さくすることができる。これに
より、光学系の焦点深度を小さくすることができ、明る
くて見易い投影像を得ることができる。また、ガラス板
の上に載置した場合は、ハレーションが発生するが、細
いレンズ支持筒470を用いているので、ハレーション
の発生も防止することができる。
【0138】レンズHRまたはレンズHNのマーク検出
が終了すると、吸着手段290によってレンズHRまた
はレンズHNを再び吸着保持して高さ兼度数測定位置E
2 に搬送し、レンズHRまたはレンズHNの凹面bの高
さおよび遠用度数を測定する。
【0139】図30において、前記高さ兼度数測定位置
E2 には、レンズHRまたはレンズHNの凹面bの高さ
を測定する前記高さ測定装置442が配設されている。
この高さ測定装置442は、図27に示した高さ測定装
置300と測定原理が同じで、上面が凸状の球面に形成
され下面が開放する異径の円筒体481を備え、この円
筒体481を上下動可能な可動プレート482の上に複
数個の止めねじによって固定している。また、円筒体4
81の上面で軸心から所定距離離間した位置には、後述
する度数測定用光源500からの光483を透過させる
4つの小孔484が同一円周上に周方向に等間隔おいて
形成されている。円筒体481の中心から各小孔484
までの距離は、2mm程度である。
【0140】前記可動プレート482は、下面外周部が
複数本の支持ピン485によって支持され、中央に前記
光源500からの光483が透過する挿通孔491を有
している。前記支持ピン485は、基台340に設けた
挿通孔486を摺動自在に貫通し、圧縮コイルばね48
9によって上方に付勢されており、下端側には前記挿通
孔486から上方への抜けが防止されている。また、前
記基台340の下面側には、前記支持ピン485の下降
を検出するセンサ488が配設されている。前記基台3
40には前記光483を集光するコリメータレンズ49
0が組み込まれており、このコリメータレンズ490の
焦点は前記円筒体481の上面で前記小孔484の上端
側開口面とされる。なお、前記円筒体481はレンズ度
数の測定時においてレンズHRまたはレンズHNの下面
を支持するレンズ支持台として用いられる。
【0141】前記高さ測定装置442によるレンズHR
またはレンズHNの凹面bの高さ測定は、前記ステッピ
ングモータ391の駆動によって吸着手段290を所定
の基準高さ位置から下降させてレンズHRまたはHNを
円筒体481の上面に接触させたとき、プラスレンズと
マイナスレンズおよびレンズ度数により中心厚が異なる
ため、凹面bの高さによって接触するまでの時間も異な
る。そこで、前記ステッピングモータ391の駆動開始
から、レンズHRまたはレンズHNによって円筒体48
1および支持ピン485が押し下げられ、センサ488
が支持ピン485を検出するまでの時間、前記ステッピ
ングモータ391に加えられるパルスの数をカウントす
ることにより、凹面bの高さを測定することができる。
この場合、凹面bの高さが高いレンズほどパルス数は増
加する。実際の測定に際しては、レンズHRまたはレン
ズHNの凹面bで遠用度数測定位置が円筒体481の4
つの小孔484と対応するようにX,Y方向に位置決め
して円筒体481の上面にレンズHRまたはレンズHN
を押し付け、センサ488が支持ピン485を検出する
までレンズHRまたはレンズHNを押し下げる。そし
て、センサ488がステッピングモータ391の駆動開
始から支持ピン485を検出してONするまでの時間、
ステッピングモータ391に加えられる駆動パルスの数
をカウントし、そのパルス数から凹面高さを算出する。
なお、レンズHRまたはレンズHNの凹面bの高さの測
定が終了した後は、予め基準測定位置があり、その位置
情報はパルス数により与えられるので、その測定結果に
基づいて凹面bが前記コリメータレンズ490の焦点位
置(基準測定位置)となるようにレンズHRまたはレン
ズHNの高さを補正する。すなわち、具体的には、ステ
ッピングモータ391の駆動パルスの差分を補正して基
準測定位置に一致させる。したがって、光学度数が変化
しても測定時の高さ基準位置は一定となる。
【0142】図32において、前記レンズメータ441
は、前記高さ兼度数測定位置E2 の下方に配設されレン
ズHRまたはレンズHNを凹面b側から照射する前記光
源500と、この光源500から出た光483を平行光
にする送光レンズ501と、レンズHNの凹面bに光源
像を結像させる前記コリメータレンズ490と、このコ
リメータレンズ490と前記送光レンズ501との間に
光軸方向に移動自在に配設されたターゲット502を備
えている。また、レンズHRまたはレンズHNの凸面a
側に配設された3枚のミラー503a,503b,50
3cと、対物レンズ504と、透過型スクリーン505
を備えている。この場合、本実施の形態においては、被
検レンズが上記した累進多焦点レンズHRまたは多焦点
レンズHNであるため、その遠用度数が測定定される。
レンズメータ441によるレンズ度数の測定範囲として
は、例えば−20D〜+15Dとされる。
【0143】前記光源500は、4個の超高輝度の発光
ダイオード(LED)500a〜500dからなり、演
算処理を容易にするために、光軸を中心とする正方形の
各頂点位置に配置されている。光軸から各LED500
a〜500dまでの距離は2mm程度である。LED5
00a〜500dのピーク波長は715.2nmであ
る。
【0144】前記ターゲット502としては、中心に直
径が1mmφ程度のピンホール510を有するピンホー
ル板が用いられ、前記ピンホール510の像がコリメー
タレンズ490と対物レンズ504の作用により前記透
過型スクリーン505にターゲット502のパターン像
として結像される。
【0145】前記対物レンズ504は、前記ミラー50
3aとミラー503bとの間に配設される。
【0146】前記透過型スクリーン505は、乳白色の
合成樹脂板または摺りガラスからなり、前記画像撮像処
理装置440の撮像装置458と前記ハーフミラー45
3を挟んで対向するように配設されている。
【0147】レンズHRまたはレンズHNの遠用度数を
測定する場合は、ピント補正用レンズ460を光路外に
退出させ、切替手段454を光路中に挿入する。また、
光源450,465を消灯し、被検レンズを高さ兼度数
測定位置E2 に設置しない状態で光源500を点灯す
る。
【0148】光源500を点灯すると、その光は483
は送光レンズ501によって平行光となりピンホール板
502を照明してコリメータレンズ490に至り、コリ
メータレンズ490によりレンズHRまたはレンズHN
の凹面bの位置で集光されて光源像を作る。そして、こ
の光束は再び発散光となり対物レンズ504に至り透過
型スクリーン505を照明する。一方、ピンホール板5
02のピンホール像510の透過型スクリーン505へ
の結像では、レンズの度数作用がない場合(0.00
D)、ピンホール板502のピンホール像はコリメータ
レンズ490により平行光となり、対物レンズ504の
作用により透過型スクリーン505にピンホール像が結
像される。すなわち、レンズHRまたはレンズHNを高
さ測定装置442に設置しない状態でLED500a〜
500dを順次点灯すると、その光483は、送光レン
ズ501−ピンホール板502のピンホール510−コ
リメータレンズ490−ミラー503a−対物レンズ5
04−ミラー503b−ミラー503cを通り、透過型
スクリーン505にピンホール像を投影させる。このと
き、ピンホール板502は各LED500a〜500d
を1つずつ点灯したときのピンホール像が略同一の位置
に結像するように基準位置に保持されている。透過型ス
クリーン505に投影されたピンホール像は透過型スク
リーン505およびハーフミラー453を透過した後、
撮像装置458によって撮像され、このピンホール像を
画像撮像装置459に取り込んで画像処理することによ
り、ピンホール像の位置を算出し基準位置として記憶し
ておく。なお、被検レンズが光路中に配置された場合、
LED500a〜50dを1つずつ順次点灯したとき、
ピンホール板502のピンホール像が透過型スクリーン
505の略同一の位置に結像しないので、通常のレンズ
メータと同様に略同一の位置に結像するようにピンホー
ル板502を光軸方向に移動調整して結像させる機構を
有する。
【0149】次に、被検レンズの遠用度数を測定する場
合、被検レンズを高さ測定装置442の上に設置する。
このとき、高さ測定装置442によって測定した凹面b
の高さ情報に基づいてZテーブル383(図30)を駆
動制御し、被検レンズの凹面bの遠用度数測定部分を所
定の測定基準高さと一致させる。この測定基準高さは、
コリメータレンズ490の焦点位置である。被検レンズ
の凹面bの遠用度数測定部分が所定の測定基準高さと一
致すると、この状態で度数(遠用度数)の測定を行う。
度数測定は、LED500a〜500dを1つずつ順次
点灯して行う。このときは、LED500a〜500d
からの光483が被検レンズを透過するため、透過型ス
クリーン505に投影されるそれぞれのLEDからのピ
ンホール像の位置は、被検レンズのレンズ度数に応じた
プリズム作用を受けることにより前述の基準位置から変
位する。そして、このピンホール像を撮像装置458で
撮像して画像撮像装置459により画像処理することに
より各LED500a〜500d毎のピンホール像の変
位量を算出する。すなわち、ピンホール板502を移動
調整してピンホール像を透過型スクリーン505の略同
一位置に結像させ、このときのピンホール板502の移
動量を画像撮像装置459に記憶させ、ピンホール像の
変位量と、ピンホール板502の移動量から度数換算す
ることによりレンズHRまたはレンズHNのレンズ度数
を算出する。なお、基本的な光学的度数計算に関して
は、本特許出願人による特開平2−216428号公報
と同一である。
【0150】度数の測定が終了すると、Zテーブル用の
ステッピングモータ391(図30)の駆動によって吸
着手段290を再び上昇させて吸着保持しているレンズ
HRまたはレンズHNをブロック位置D5 (図29)の
上方に搬送する。このとき、Yテーブル381とXテー
ブル382を移動調整してレンズHRまたはレンズHN
の加工中心(アイポイント)が前記レンズ載置台367
の中心と略一致するように位置決めする。また、レンズ
HRまたはレンズHNをレンズ載置台367の上面から
数mm浮いた状態とする。
【0151】次に、図24に示したレンズHTのブロッ
クと同様に、レンズホルダ25を第4のホルダ搬送装置
345によってレンズHRまたはレンズHNの上方に搬
送して中心をレンズHRまたはレンズHNの加工中心に
位置付け、しかる後レンズホルダ25を垂直に下降させ
てレンズHRまたはレンズHNの凸面aに押し付け、そ
の下降押圧力で吸着手段290によるレンズHTの吸着
保持を解除し、レンズ載置台367に接触、押圧しなが
らレンズHRまたはレンズHNを下方から弾性シール2
6に貼着させる。このときもレンズ載置台367内に組
み込まれているレンズ支持機構253(図23)によっ
て下方からレンズHRまたはレンズHNを支持すること
で、レンズHRまたはレンズHNが傾いて取付けられる
ことがなく、レンズHRまたはレンズHNのブロッキン
グを良好に行うことができる。
【0152】また、レンズホルダ25を弾性シール26
を介してレンズHRまたはレンズHNに押し付ける場
合、弾性シール26をレンズホルダ25に貼着するとき
と同じ押圧力で押し付けると、大きすぎてレンズHRま
たはレンズHNが破損するおそれがある。したがって、
ブロッキング時には、レンズHTのブロッキング時と同
様にレンズホルダ25を弾性シール26に押し付けると
きの押圧力よりも小さい押圧力で押し付けることが望ま
しい。
【0153】レンズホルダ25を弾性シール26を介し
てレンズHRまたはレンズHNに装着してブロッキング
が終了すると、第4のホルダ搬送装置345によってレ
ンズHRまたはレンズHNをレンズホルダ25とともに
受渡位置D7 に搬送し、適宜な載置台の上にレンズホル
ダ25が装着されているレンズHRまたはレンズHNを
載置し、クランプ装置360によるレンズホルダ25の
保持を解除する。一方、第2のレンズ搬送装置347の
吸着手段290を原点位置E3 に復帰させて次のレンズ
の吸着保持のために待機させる。
【0154】図5、図6および図35において、前記A
BS部45およびABM部46の上方には、第1の搬送
ロボット550が配設されている。この第1の搬送ロボ
ット550は、前記搬送路41の上方に互いに直交する
ように配設した水平な固定ガイドバー551および可動
ガイドバー552を備えている。固定ガイドバー551
はY方向に長く延在することにより搬送路41と直交し
て設けられている。可動ガイドバー552は、前記搬送
路41に対して平行で、右端部が前記固定ガイドバー5
51上にY方向に移動自在に取付けられ、駆動装置55
3によってY方向に往復移動されるように構成されてい
る。また、可動ガイドバー552には、X方向に移動自
在なZガイド554と、このZガイド554を駆動する
図示しない駆動装置が配設されている。Zガイド554
は、上下方向に長く延在して下端部が前記可動ガイドバ
ー552に対してX方向に移動自在に取付けられ、前面
側には上下方向(Z方向)に移動自在なZスライダ55
5と、このZスライダ555を駆動する図示しない駆動
装置が配設されている。
【0155】さらに、前記Zスライダ555の前面に
は、固定プレート556が固定され、この固定プレート
556の下端側には吸着手段557と、回動自在な回動
プレート558と、この回動プレート558を垂直面内
において180°回動させる回転形のエアシリンダ56
0が配設されている。前記吸着手段557は、前記プレ
ート556の上端側に取付けたエアシリンダ561によ
って上下動されるように構成されている。
【0156】前記回動プレート558の前面側には、取
付板563が固定されており、この取付板563の上下
面には同一構造からなる第1、第2の挾持手段564,
565がそれぞれ取付けられている。第1、第2の挾持
手段564は、前記取付板563に固定された回転形の
エアシリンダ566と、このエアシリンダ566によっ
て上下方向に90°回動される回動フレーム567と、
この回動フレーム567に固定されたエアシリンダ56
8と、このエアシリンダ568によって開閉されレンズ
ホルダ25を挟持するハンド569とでそれぞれ構成さ
れている。
【0157】このような第1の搬送ロボット550は、
制御部からの信号によって、前記レンズ供給部42より
搬送路41を通って前記第1の待避部53に供給された
トレー52内のレンズHを吸着手段557によって吸着
保持すると前記センタリング装置51に搬送し、センタ
リングが終了すると吸着手段557によって再びレンズ
Hを吸着保持し、単焦点レンズHTの場合はABS部4
5の受渡位置B7 に、累進多焦点レンズHRまたは多焦
点レズHNの場合はABM部46の受渡位置D7 に搬送
するように駆動制御される。また、レイアウトおよびブ
ロック処理が終了しレンズホルダ25が装着されたレン
ズHが前記受渡位置B7 またはD7 に戻ってくると、こ
のレンズHに装着されているレンズホルダ25を第1の
挾持手段564または第2の挾持手段565によって保
持して前記第1の待避部53に待避している元のトレー
52内にレンズHをレンズホルダ25とともに戻すよう
に駆動制御される。
【0158】第1、第2の挾持手段564,565によ
るレンズホルダ25の保持は、上側に位置する挾持手
段、例えば図34においては、第1の挾持手段564に
よってレンズHに装着されているレンズホルダ25を挟
持し、トレー52に収納するとき、180反転してレン
ズHを上にして収納する。なお、受渡位置B7 ,D7 の
レンズHが載置されている載置台の下方には、下側にな
っている挾持手段565を逃がすための空間が設けられ
ている。
【0159】第1の挾持手段364によって挟持されて
いるレンズホルダ25をトレー52内に収納する際、図
9に示した一対のエアシリンダ91のうちいずれか一
方、返却されるレンズHが右眼用レンズH(R)の場合
は左側のエアシリンダ91を駆動することにより筒体9
2を上昇させて第1の待避部53に待避しているトレー
52の孔59から当該トレー52内に予め挿入してお
き、この筒体92によってレンズホルダ25を受け取
る。筒体92がレンズホルダ25を受け取ると、エアシ
リンダ91は筒体92を下降させて搬送路41より下方
の初期位置に待避させる。筒体92が下降すると、レン
ズHの凸面aがトレー52の受部58(図7)の上面に
当たり、レンズホルダ25が前記筒体92から抜け出
し、しかして第1の搬送ロボット550によるレンズH
のトレー52への返却動作が終了する。
【0160】このような第1の搬送ロボット550によ
れば、トレー52からのレンズHの取出し、収納操作を
自動的に行うことができるので、作業員が手で取り扱う
必要がなく、作業性を高めることができる。
【0161】レイアウト・ブロックが終了した右眼用と
左眼用の2個のレンズH(R),H(L)が元のトレー
52に返却されると、エアシリンダ77(図9)によっ
て保持金具78を下降させて前記トレー52を第1の待
避部53から搬送路41の上に戻す。このため、トレー
52は搬送路41に沿って縁摺り加工部47に搬送さ
れ、第2の待避部55の空になっている待避空間に待避
される。
【0162】図5において、前記縁摺り加工部47に
は、3台の縁摺り加工装置600と、1台の周長測定装
置601と、第2の搬送ロボット602が配設されてい
る。この場合、本実施の形態においては、前記搬送路4
1の手前側に1台の縁摺り加工装置600と周長測定器
601を搬送路41に沿って並設し、搬送路41の後方
側に2台の縁摺り加工装置600を搬送路41に沿って
並設した例を示している。
【0163】図36および図37において、前記縁摺り
加工装置600は、軸線を一致させて配設された2本の
クランプ軸610,611と、ヤゲンカッタ612とを
備え、一方のクランプ軸610にレンズHに装着されて
いるレンズホルダ25が取付けられ、このレンズホルダ
25と他方のクランプ軸611とでレンズHの両面を挟
持するように構成されている。このため、一方のクラン
プ軸610は、先端面にレンズホルダ25の嵌合軸部2
7が嵌合する中心孔613を有し、またこの中心孔61
3の開口端面にはレンズホルダ25の回転を防止する回
転防止用突起614が一体に突設されている。他方のク
ランプ軸611の先端面には、レンズHの凹面bを押圧
するゴム等の弾性体からなる押圧部材616が取付けら
れている。そして、前記クランプ軸610,611は、
レンズHの切削時に同期して矢印A方向にそれぞれ回転
されると同時にレンズ枠形状データに基づいて軸線と直
交する方向(Y方向)に移動制御されるように構成され
ている。
【0164】前記ヤゲンカッタ612は、レンズHの外
周にヤゲンと称するV字状の突状体620を加工形成す
るもので、カッタ本体612Aと、このカッタ本体61
2Aの外周部に取付けた4個の切刃612Bとでフライ
スを構成し、前記クランプ軸610,611と平行な軸
621に取付けられている。前記切刃612Bは、超硬
合金等のチップの表面にダイアモンド焼結体を焼結して
形成したものが用いられ、先端刃の幅方向中間部にV字
状のヤゲン溝622が形成されている。ヤゲン溝622
としては、小ヤゲン溝と大ヤゲン溝の2種類がある。ヤ
ゲン角αは110〜125°程度で、ヤゲン高さHは、
小ヤゲンの場合は例えば0.4〜0.68mm、大ヤゲ
ンの場合は0.7〜0.9mm程度である。また、平摺
り用のカッタも用いることができる。
【0165】レンズHを縁摺り加工する場合は、先ず、
レンズHに装着されているレンズホルダ25を一方のク
ランプ軸610に装着し、他方のクランプ軸611を前
進させて押圧部材616をレンズHの凹面bに押し付
け、弾性シール26と押圧部材616とでレンズHを挟
持する。また、レンズ枠形状データに基づいて加工プロ
グラムを作成し、縁摺り加工装置の制御部に入力する。
【0166】次に、駆動装置の駆動によってヤゲンカッ
タ612を切刃612Bが上から下に向かうように矢印
C方向に回転させる。また、レンズHをヤゲンカッタ6
12と同方向(図36の矢印A方向)に回転させると同
時に加工プログラムにしたがって矢印Y方向に移動させ
て外周面をヤゲンカッタ612に接触させると、切刃6
12Bの先端刃がレンズ外周に食い込んで所定の切り込
み量だけ切削していき、最終的にフレーム枠の形状と略
一致する輪郭形状で周面にヤゲン620を有するレンズ
が製作される。
【0167】ここで、縁摺り加工装置600を3台設け
た理由は、加工装置40の処理能力を高めるためであ
る。すなわち、1つのレンズHの縁摺り加工に要する時
間は2〜4分程度で、本装置の各種処理工程の中で最も
長い処理時間を有している。そこで、3台の縁摺り加工
装置600を用いて3個のレンズHの縁摺り加工を並行
して行うと、縁摺り加工のスピードが3倍となり、他の
処理工程の処理時間に近づけることができる。したがっ
て、待機時間がなく処理でき、加工装置の処理能力を高
めることができる。
【0168】前記周長測定器601は、従来周知のもの
でヤゲン加工されたレンズHの外周の長さを測定し、そ
の測定結果を制御部に送出するように構成されている。
制御部ではこの測定結果から所定の形状に加工されたか
否かを判定する(本件特許出願人の特開平2000−7
4656号公報「眼鏡レンズのヤゲン周長測定装置」参
照)。
【0169】前記第2の搬送ロボット602は、トレー
52内に収納されているレンズHをレンズホルダ25の
挾持によって取り出して前記縁摺り加工装置600の一
方のクランプ軸610にレンズホルダ25を装着し、縁
摺り加工が終了すると前記レンズホルダ25を挟持して
前記クランプ軸610から取り外して前記周長測定装置
601に装着し、周長測定が終了すると周長測定装置6
01から取り外してレンズHを元のトレー52に収納す
るものである。このような搬送ロボット602は、図3
5に示した吸着手段557とその駆動装置を備えていな
い点が前記第1の搬送ロボット550と異なるだけでそ
の他の構造は全く同一構造であるため、同一構造のもの
については同一符号をもって示し、その詳細な構造につ
いての説明を省略し、トレー52からのレンズHの取出
し、収納、レンズホルダ25のクランプ軸610への着
脱操作についてのみ説明する。トレー52からレンズH
を取り出すときは、第2の待避部55の下方に設けた保
持装置97(第1の待避部53の保持装置90と同一構
造からなる)の駆動によってトレー52内のレンズホル
ダ52を下から突き上げて所定高さ位置に保持する。次
に、第2の搬送ロボット602の下側に位置する第2の
挾持手段565(図35)によってレンズホルダ25の
嵌合軸部27を保持してトレー52から取り出す。次
に、エアシリンダ570の駆動によって挾持手段573
を下方に90°回動させてレンズホルダ25を図33に
二点鎖線で示すように水平な状態にする。そして、この
状態でレンズホルダ25を一方のクランプ軸610の中
心孔613に嵌合する。また、縁摺り加工が終了したレ
ンズHのレンズホルダ25をクランプ軸610から抜き
取るときも下になっている第2の挾持手段565によっ
て行う。周長測定装置601に対する着脱操作もクラン
プ軸への着脱操作と同様にして行う。
【0170】このような第2の搬送ロボット602によ
れば、トレー52からのレンズHの取出し、収納、レン
ズホルダ25のクランプ軸610への着脱、および周長
測定装置601への着脱操作を自動的に行うことができ
るので、作業員が手で取り扱う必要がなく、作業性を高
めることができる。また、第1、第2の挾持手段56
4,565を備えているので、回動プレート558の回
動によって反転することにより、クランプ軸610から
のレンズホルダ25の取外し操作と、装着操作を連続し
て行うことができる。
【0171】縁摺り加工および周長測定が終了してトレ
ー52にレンズHが戻されると、このトレー52は第2
の待避部55から搬送路41に戻り、レンズHが良品の
場合はトレー回収部49に、不良品の場合は不良品回収
部にそれぞれ選別されて回収される。
【0172】なお、本発明の実施に当たっては種々の変
更、変形が可能である。例えば、本実施の形態において
は、2つのホルダ供給部43,44を設けたが、これに
限らず、1つのホルダ供給部をABS部45とABM部
46に対して共用させるようにしてもよい。
【0173】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る眼鏡レン
ズ用レイアウト・ブロック・加工装置によれば、複数種
のレンズを供給するレンズ供給部と、レンズの凸面の曲
率に応じて異なった曲率のレンズ保持面を有する複数種
のレンズホルダを供給するホルダ供給部と、前記レンズ
供給部から供給された単焦点レンズの光学特性を測定す
るとともに、前記ホルダ供給部から供給されたレンズホ
ルダに弾性シールを貼着し、この弾性シールを介して前
記レンズホルダを前記単焦点レンズの凸面の加工中心に
装着する単焦点レンズ用レイアウト・ブロック部と、前
記レンズ供給部から供給された累進多焦点レンズまたは
多焦点レンズのマークを検出するとともに光学特性を測
定し、前記ホルダ供給部から供給されたレンズホルダに
弾性シールを貼着し、この弾性シールを介して前記レン
ズホルダを前記累進多焦点レンズまたは多焦点レンズの
凸面の加工中心に装着する累進多焦点レンズ、多焦点レ
ンズ用レイアウト・ブロック部と、レンズの縁摺り加工
を行う縁摺り加工部と、前記各供給部、レイアウト・ブ
ロック部および加工部を駆動制御する制御部とを備えて
いるので、単焦点レンズ、累進多焦点レンズおよび多焦
点レンズの3種類のレンズのレイアウト・ブロックおよ
び縁摺り加工を連続して自動的に行うことができる。し
たがって、作業者がレンズホルダに弾性シールを1枚ず
つ貼着したりする作業を行う必要がなく、作業者の負担
が著しく軽減され、作業能率および生産性を向上させる
とともに省力化することができる。また、本発明は、上
記各供給部、レイアウト・ブロック部および加工部を搬
送路の周囲に配設したので、小型で汎用性の高い装置を
提供することができる。さらに、本発明は、縁摺り加工
部に複数台の縁摺り加工装置を配設することにより、縁
摺り加工の迅速化を図るように構成したので、待機時間
がなく一連の処理工程を連続して行うことができ、装置
の処理能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レンズにレンズホルダを弾性シールを介して
装着した状態を示す断面図である。
【図2】 累進多焦点レンズのマーク、幾何学中心等の
位置関係を示す図である。
【図3】 多焦点レンズの小玉、幾何学中心、アイポイ
ント等の位置関係を示す図である。
【図4】 本発明によるレンズのレイアウト、ブロッ
ク、加工作業のフローを示す図である。
【図5】 本発明に係る眼鏡レンズ用レイアウト・ブロ
ック・加工装置の概略平面図である。
【図6】 同加工装置の概略正面図である。
【図7】 (a),(b)、(c)はトレーの平面図、
VI−VI線断面図および正面図である。
【図8】 第1のトレー待避部のとトレー待避装置の正
面図である。
【図9】 第1のトレー待避部とトレー待避装置の断面
図である。
【図10】 第1のホルダ供給部と単焦点レンズ用レイ
アウト・ブロック部の概略平面図である。
【図11】 ホルダ排出装置の断面図である。
【図12】 同ホルダ排出装置の動作を示す図である。
【図13】 (a)、(b)は第1のホルダ搬送装置の
平面図および正面図である。
【図14】 (a)、(b)は芯出し装置によるレンズ
ホルダの芯出し動作を示す図である。
【図15】 第2のホルダ搬送装置の断面図である。
【図16】 (a)、(b)はクランプ装置によるレン
ズホルダのクランプ動作を示す図である。
【図17】 位置関係を示す図である。
【図18】 シール貼着装置の正面図である。
【図19】 シール貼着位置付近の平面図である。
【図20】 シール貼着位置付近の断面図である。
【図21】 (a)、(b)はシール剥離機構の平面図
および側面図である。
【図22】 シールテープを示す図である。
【図23】 (a)、(b)、(c)はレンズ載置台の
平面図、断面図および底面図である。
【図24】 第1のレンズ搬送装置の要部の断面図であ
る。
【図25】 吸着手段の正面図である。
【図26】 同吸着手段の平面図である。
【図27】 高さ測定装置の正面図である。
【図28】 第1のレンズメータによる度数測定の状態
を示す図である。
【図29】 第2のホルダ供給部と累進多焦点レンズ、
多焦点用レイアウト・ブロック部の概略平面図である。
【図30】 第2のレンズ搬送装置の要部と高さ測定装
置の断面図である。
【図31】 吸着手段の正面図である。
【図32】 第2のレンズメータの概略図である。
【図33】 レンズ保持装置の断面図である。
【図34】 レンズ表面の高さの差を示す図である。
【図35】 第1の搬送ロボットの要部の側面図であ
る。
【図36】 縁摺り加工装置の要部の断面図である。
【図37】 図36のV矢視図である。
【符号の説明】
40…レイアウト・ブロック・加工装置、41…搬送
路、42…レンズ供給部、43…第1のホルダ供給部、
44…第2のホルダ供給部、45…ABS部、46…A
BM部、47…縁摺り加工部、48…制御盤、52…ト
レー、53…第1のトレー待避部、55…第2のトレー
待避部、120…第1のホルダ搬送装置、121…第2
のホルダ搬送装置、122…第1のシール供給装置、1
23…第1のレンズ搬送装置、124…第1のレンズメ
ータ、300…高さ測定装置、344…第3のホルダ搬
送装置、345…第4のホルダ搬送装置、346…第2
のシール供給装置、347…第2のレンズ搬送装置、3
48…第2のレンズメータ、441…レズメータ、44
2…高さ測定装置、440…画像撮像処理装置、550
…第1の搬送ロボット、602…第2の搬送ロボット、
H…レンズ、HT…単焦点レンズ、HR…累進多焦点レ
ンズ、HN…多焦点レンズ。
フロントページの続き (72)発明者 横山 伸一 東京都新宿区中落合二丁目7番5号 ホー ヤ株式会社内 Fターム(参考) 3C049 AA03 AB05 CA01 CA06 CA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種のレンズを供給するレンズ供給部
    と、 レンズの凸面の曲率に応じて異なった曲率のレンズ保持
    面を有する複数種のレンズホルダを供給するホルダ供給
    部と、 前記レンズ供給部から供給された単焦点レンズの光学特
    性を測定するとともに、前記ホルダ供給部から供給され
    たレンズホルダに弾性シールを貼着し、この弾性シール
    を介して前記レンズホルダを前記単焦点レンズの凸面の
    加工中心に装着する単焦点レンズ用レイアウト・ブロッ
    ク部と、 前記レンズ供給部から供給された累進多焦点レンズまた
    は多焦点レンズのマークを検出するとともに光学特性を
    測定し、前記ホルダ供給部から供給されたレンズホルダ
    に弾性シールを貼着し、この弾性シールを介して前記レ
    ンズホルダを前記累進多焦点レンズまたは多焦点レンズ
    の凸面の加工中心に装着する累進多焦点レンズ、多焦点
    レンズ用レイアウト・ブロック部と、 レンズの縁摺り加工を行う縁摺り加工部と、 前記各供給部、レイアウト・ブロック部および加工部を
    駆動制御する制御部とを備え、 前記各供給部、レイアウト・ブロック部および加工部を
    搬送路の周囲に配設し、前記縁摺り加工部に複数台の縁
    摺り加工装置を配設したことを特徴とする眼鏡レンズ用
    レイアウト・ブロック・加工装置。
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