JP4729146B2 - 眼鏡レンズの吸着治具取付装置、及び吸着治具取付位置決定方法 - Google Patents
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Description
A.装置の各部の構成
B.眼鏡レンズの図形画像の処理
図67は本発明に係る眼鏡レンズの吸着治具取付装置100の構成の概要を説明するブロック図である。本例では、眼鏡レンズの吸着治具取付装置100は、全体光学系110、吸着治具搬送部120、レンズメータ光学系(CL光学系)130、レンズ載置部140、レンズ載置部140を前後左右に移動させるX−Yステージ部150、液晶表示部160、画像処理機能を有する画像処理手段としての演算制御回路(演算制御手段)170及びROM170aを備えている。
全体光学系110は、眼鏡レンズL及び開口部内部の図形画像を撮像する光学系である発光ダイオード103(例えば波長860nm)、この発光ダイオード103からの発散光を平行光とすると共に反射光を収束光とするコリメータレンズ104、撮像素子である2台のCCDカメラ105,106、反射光を撮像素子に導く2枚のハーフミラー107,108、モータ111で回転される再帰性反射シートからなる反射板109を備えている。なお、本例では、CCDカメラ105はレンズ全体を撮像するものであり、撮像素子であるCCDカメラ106は、レンズの一部を拡大(例えば2倍)して撮像するものとしている。また、反射板109は、レンズを均一に照射するためモータ111の軸の垂直面に対して例えば3°程度傾斜して設けられている。
載置ステージ中央には開口部141が設けられて、図68に示すようにアクリル製の基板201と、基板201上に、眼鏡レンズを載置するための3本のレンズ保持棒202が設けられたレンズ保持具200が設けられている。
未加工の円形眼鏡レンズの場合は、上述した透明板上の保持部材に載置させることで十分であるが、加工済みの眼鏡レンズ、非円形の眼鏡レンズ等の玉型を保持部材に載置するには、枠替えレンズホルダ300を使用する。これは、眼鏡装用者が眼鏡フレームを替えたい場合などに、現在加工済みの眼鏡レンズを新しい眼鏡フレームに枠入れするために、その加工済みの眼鏡レンズに吸着治具180を取り付けるためである。
X−Yステージ部150はX方向(進退方向)及び、Y方向(横方向)にレンズ載置部140を移動させることにより、眼鏡レンズLをレンズ取り出し位置、撮像位置、眼鏡レンズLを吸着治具121の取付位置、レンズメータ光学系計測位置に移動させる。また、撮像位置ではCCDカメラ105、106に撮像される眼鏡レンズLの位置をX方向、Y方向へ移動させ、撮像位置を変更する。
吸着治具搬送部120は、円筒状で溝の付けられた筒部と駆動モータからなる吸着カップ搬送部が全体光学系と同様に平板に固定されている。この筒部には、下端に吸着カップを取り付けるカップ受け部を備えた搬送用アームが取り付けられ、駆動モータの駆動により、搬送用アームが下方に降下し、カップ受け部に取り付けられた吸着カップの吸着面を下に向け、かつ載置ステージ(載置台)上に載置された眼鏡レンズ表面の真上に搬送用アームが旋回するようになっている。筒部、アーム部、カップ受け部と駆動モータで吸着カップの吸着機構を構成する。
レンズメータ光学系130は、眼鏡レンズの特性を光学的に検出する装置であり、印点されていない円形の未加工レンズや、隠しマーク、印刷マーク、BFレンズ(セグメント)等の図形画像を認識できない眼鏡レンズに使用される。この場合、吸着治具の吸着位置を特定することができないので、そのような眼鏡レンズの場合には、レンズ載置台がY軸方向へ移動され、CL光学系の個所まで移動される。CL光学系は図の通り、上側に発光部、下側に受光部を備え、上下で向かい合うように構成され、発光部の後端には光学系が配置されている。
B.眼鏡レンズの図形画像の処理
(i)眼鏡レンズの画像処理の概略
次に、図67に示した眼鏡レンズの吸着治具取付装置100の演算制御回路170による眼鏡レンズの図形画像の処理を説明する。図1は本発明に係る眼鏡レンズの吸着治具取付装置の画像処理の全体を示すフローチャートである。
上述した図1のフローチャートに基づく画像取得をより具体的に説明する。
ステップS1(全体画像の取得)
ところで、上述のステップS1では、図67の開口部141及び開口部141のレンズ保持具200上の眼鏡レンズLがCCDカメラ105で全体的に撮像されると、図5に示すように映像データとしてグレイスケールで、画像には、眼鏡レンズLの影1100、眼鏡レンズLを保持するピン142の影1302、レンズ保持棒202の影1201の他ペイントの影1500、遠用中心マークの影1501,近用中心マークの影1502、アイポイントを示す隠しマークが撮影される。
ステップS2(枠替えレンズホルダの有無判断)
このステップS2における処理では、対象となるレンズが加工済みや非円形であった場合に使用される枠替えレンズホルダ300の有無を検出する。即ち、枠替えレンズホルダ300がレンズ保持具(レンズホルダ)200に変えて開口141に装着されているか否かを検出する。
ステップS21〜23(図2,図3参照)
ステップS24〜26(図2,図3参照)
本例では、眼鏡レンズLがステージ上に乗せてあるかを判断する。枠替えレンズホルダ300の有無により処理が異なるが、基本的にはステージ上に何かがあればレンズ有りと判断する。
ステップS301〜305(図4,図5参照)
ステップS311〜323
ステップS4,5(レンズの種別判断及びレンズの水平合わせ)
まず、図13に示したように全体画像を取得する(S401)。累進多焦点レンズの場合は図17に示す画像が得られ、バイフォーカルレンズの場合は図15に示すセグメントLSを含んだ画像が得られる。
線)1401に接する水平線La1,La2及び垂直線Lb1,Lb2を引きその間隔をそれぞれ高さ及び幅として検出する。この幅及び高さは、レンズが傾いていたとしても100×100〜300×300画素程度の範囲に納まることを確認している。
重心:レンズ画像の下半分の中央付近の100×100〜300×300画素の範囲
連結数:450〜2000画素(各ラベルの画素数)
サイズ:高さ、幅ともに50〜250画素
なお、サイズは図33に示すように、セグメントのエッジ1401の高さ及び幅の画素数を計測する。
)を並べ、距離関数とする。
(イ)コーナー以外の部分が欠けている場合(図57:2つのコーナーが残っている)
(ロ)左右どちらかのコーナーが欠けている場合(図59:残ったコーナーは1つ)
2つの場合に分けて考えることとする。それぞれの場合の距離関数を図58、図60に示した。距離関数の極大値である変曲点の数を求め、その数をコーナーの数とみなすこととする。ただし、図58、図62に示すように、距離関数自体は凸凹が激しいため、ここでは距離関数の加重平均を取り、ある区間毎の傾きを用いて求めた。
(イ)コーナー以外の部分でレンズ保持棒202と重なった場合
(ロ)コーナーでレンズ保持棒202と重なった場合
の2つの場合に分けて、距離関数を求めることとした。
この場合図45に示す画像について処理を行なった。求めた重心Gから作成した距離関数を図46に示す。この結果より、レンズ保持棒202によりエッジが途切れていても、コーナー付近で極大値を取ることを確認できた。しかし、レンズ保持棒202と重なった部分のエッジが無くなっているので、エッジから得られる重心Gは、図45の点Cの方へ寄っている。そのため、レンズ保持棒202と重なりの無い場合の距離関数(図37参照)に比べると、コーナー付近を示す2つの極大値(BとC)の大きさにずれが生じていることを確認できる。この結果、エッジが途切れた場合でも距離関数の二次関数へのフィッティングにより、コーナー付近の抽出を行なうことはできる。
概略の処理手順を、図55のフローチャートに示した。即ち本処理では、画像エッジ中から2つの端点を検出し(S641)、距離関数を作成する(S642)。次に残りのコーナを検出する(S643)がこのとき距離関数の極大値を残ったコーナを判断する。ついでエッジを上下2つに分離し(S644)、さらに各エッジの近似曲線・楕円の算出を行い、両者の交点をコーナーとして算出する(S646)。
レンズの吸着ポイントが決定した後、スタート時にユーザーが行なったレンズの左右の選択が正しく行われているか、画像処理によってその成否を確認する。レンズの左右判定は、累進多焦点レンズの近用部ペイントマークの重心が隠しマーク中点の左右どちら側にあるかによって決定する。
この処理は、図66に示すように撮影したセグメントの形状より水平線及び垂直線を取り、レンズ外形の幾何中心と吸着点を比較し、どちらの方向にあるかで、左右判断を行なう。レンズ外形の幾何学中心Oと、吸着点1407との位置関係で定めた。幾何中心が吸着点より左にある場合は左レンズ、右にある場合は右レンズと判断する。
120…吸着治具搬送部(装着手段の一部)
121…吸着治具
140…レンズ載置部(載置台)
141…開口部
150…X−Yステージ部(装着手段の一部,装着位置決定手段の一部)
170…演算制御回路(マーク検出手段,装着位置決定手段の一部)
200…レンズ保持具(載置台)
1503…隠しマークを示す影
1505…アイポイントを示す影(フィッティングマーク)
L…眼鏡レンズ
F1…ファンクションキー(切替手段)
Claims (2)
- 眼鏡レンズを開口部内に配置できる載置台と、
前記開口部に載置された眼鏡レンズの画像を撮影する撮像手段と、
撮像された前記眼鏡レンズの画像から吸着治具の取付位置を特定する位置決定手段と、
吸着治具を前記眼鏡レンズの取付位置に配置する装着手段とを備えた眼鏡レンズの吸着治具取付装置において、
前記位置決定手段は、前記撮像手段により撮像された眼鏡レンズの図形画像から隠しマークを取得して累進多焦点レンズであることを判定し、さらに、該隠しマークの位置を特定し、2つの隠しマークの中心をもとに近用部付近の処理領域を特定し、処理領域内の印刷マークの重心位置を求め、前記2つの隠しマークの中点と前記重心位置との比較により当該累進多焦点レンズが左右のいずれ用のレンズかを判別する左右判別手段と、
左右判別された累進多焦点レンズの左右に応じて吸着治具の吸着位置を特定する装着位置決定手段とを備えたことを特徴とする眼鏡レンズの吸着治具取付装置。 - 眼鏡レンズを開口部内に配置できる載置台と、
前記開口部に載置された眼鏡レンズの画像を撮影する撮像手段と、
撮像された前記眼鏡レンズの画像から吸着治具の取付位置を特定する位置決定手段と、
吸着治具を前記眼鏡レンズの取付位置に配置する装着手段とを備えた眼鏡レンズの吸着治具取付装置の位置決定方法において、
前記撮像手段により撮像された眼鏡レンズの図形画像から隠しマークを取得して累進多焦点レンズであることを判定し、
該隠しマークの位置を特定し、2つの隠しマークの中心をもとに近用部付近の処理領域を特定し、処理領域内の印刷マークの重心位置を求め、前記2つの隠しマークの中点と前記重心位置との比較により当該累進多焦点レンズが左右のいずれ用のレンズかを判別し、
左右判別された累進多焦点レンズの左右に応じて吸着治具の吸着位置を特定することを特徴とする眼鏡レンズの吸着治具取付位置決定方法。
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