JP2002034525A - 海洋深層水を利用した抽出飲料 - Google Patents

海洋深層水を利用した抽出飲料

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JP2002034525A JP2000222028A JP2000222028A JP2002034525A JP 2002034525 A JP2002034525 A JP 2002034525A JP 2000222028 A JP2000222028 A JP 2000222028A JP 2000222028 A JP2000222028 A JP 2000222028A JP 2002034525 A JP2002034525 A JP 2002034525A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋深層水を使用して多くの天然微量元素を
含み、かつ該海洋深層水の持つミネラルバランスを忠実
に再現して健康飲料として好適な茶・コーヒー等の抽出
飲料を得ることを目的とする。 【解決手段】 海洋深層水の脱塩水と鉱泉水、又は海洋
深層水の脱塩水と水道水、或いは海洋深層水の脱塩水の
みを用いて、茶・コーヒー等の抽出を行い、この抽出液
を海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,水道水の何れか一種又
は複数の水により希釈して作製したこと、及び飲料水に
海洋深層水の原水,脱塩水を得た残りの海洋深層水の濃
縮水,海洋深層水から製造したにがり液,海洋深層水か
ら析出した硫酸カルシウムの何れか一種又は複数種を添
加して作製した飲料を用いて、茶・コーヒー等の飲料を
抽出して抽出飲料を作製することを基本手段とする。飲
料水として、海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,水道水の何
れか一種又は複数の水を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海洋深層水を利用し
た茶・コーヒー等の抽出飲料に関し、特には海洋深層水
に含まれているミネラル成分を有効に生かすとともに海
洋深層水のミネラルバランスを忠実に再現した抽出飲料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から健康飲料として多種類の清涼飲
料水が市販されているが、これらの清涼飲料水の種類と
して、コーラ等の色付きの飲料とかスポーツドリンク等
の透明な飲料の外、全国各地の山岳水及び渓谷水、更に
は土地の名水と呼ばれる水が取水されてミネラルウォー
タとして市販されている。上記以外にも緑茶とか麦茶、
ウーロン茶等の各種茶類、コーヒーとか紅茶等の各種の
抽出飲料も多くの人に好まれて飲用されている。
【0003】上記の抽出飲料に着目すると、従来は茶葉
を家庭で抽出して飲用する方法が一般的であったが、近
時は操作上の簡便さの面から、茶葉から抽出された茶飲
料もしくはコーヒー、紅茶をペットボトル詰めとか瓶詰
め、缶詰めされた飲料としてスーパー,自動販売機,コ
ンビニ等を中心として市販されている。その結果として
家庭で各種の茶類・コーヒー及び紅茶を抽出するという
操作自体が少なくなっているのが現状である。
【0004】一方、近時は海洋深層水の持つ清浄性と豊
富なミネラル成分が需要者の注目を浴びてブームを呼
び、該海洋深層水を脱塩処理した水が飲料水の分野に進
入している現状にある。上記の海洋深層水は、現在世界
中でも「ノルウエー沖」、「ハワイ沖」、「高知県の室
戸岬沖」の3ケ所のみで実用的に取水されており、通常
海洋表層で見られる風波とか表層温度変化に伴う対流,
混合も生じない環境下にある海水で、地上で使用されて
いる各種の油類とか化学物質,農薬等の有害物質に起因
する海洋汚染の影響を受けることがなく、しかも海水中
の溶存有機物が非常に少なく、微生物的な観点から極め
て清浄であるという特徴を有している。水温は年間平均
で13℃以下という低温であり、人体が必要とする多く
の天然元素を含んでいる。
【0005】表1は海洋表層水と海洋深層水の各種項目
に関して分析した結果を示す一覧表であり、一般項目を
みると、水温平均は海洋表層水の21℃に対して海洋深
層水は13.1℃と低く、pHは同8.19に対して
7.87、DOは同8.33mg/Lに対して7.28
mg/L、TOCは1.60mg/Lに対して0.98
mg/Lで、ともに海洋深層水の方が低いが、生菌数は
海洋表層水の10〜10に対して海洋深層水は10
であり、一桁以上も低くなっている。
【0006】
【表1】
【0007】ミネラル成分としての栄養塩類の項目で
は、NO Nは海洋表層水の1.49μg-at/L
に対して海洋深層水では25.9μg-at/L、PO
Pは同0.34μg-at/Lに対して1.65μ
g-at/L、SiO Siは同13.6μg-at/
Lに対して64.2μg-at/Lと海洋深層水の方が
遙かに大きくなっている。他の微量元素の項目でも海洋
表層水よりも海洋深層水の方が含有量が高いという分析
結果が得られている。
【0008】また、海洋深層水の脱塩水を原子吸光光度
法により分析した結果、カルシウムが0.4mg/L、
マグネシウムが1.0mg/L含まれていることが判明
した。更に海洋深層水の濃縮水を同様に原子吸光光度法
により分析した結果、カルシウムが560mg/L、マ
グネシウムが1700mg/Lも含まれているという結
果が得られた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ペ
ットボトル詰めとか瓶詰め、缶詰めされた茶飲料もしく
はコーヒー、紅茶類は流通性と保管性を高めるとともに
見映え等の商品価値を維持するために、乳化剤とか安息
香酸等の防腐剤、pH調整剤、ビタミン類を添加してい
るのが通例であり、人体が必要とする天然の微量元素
(ミネラル)が含まれておらず、健康飲料用として必ず
しも満足するものが得られていないという課題がある。
特に近時は天然に存在する微量元素の重要性が見直され
ている現状にある。
【0010】他方で海水は微量元素を多く含んでおり、
飲料に添加する塩として優れているが、海洋汚染の進ん
だ現代では海水中の表層水はそのままでは飲用に供する
ことはできない。そこで前記したように海洋深層水を脱
塩処理した飲料水が近時では多く利用されているが、脱
塩作業時に各種の栄養塩類及び微量元素等のミネラル成
分の多くが除去されてしまうことが多く、前記表1中の
海洋深層水の持つミネラルバランスを実現しているとは
いい難いという問題がある。
【0011】そこで本発明はこのような従来の茶・コー
ヒー・紅茶等の抽出飲料が有している課題を解消して、
海洋深層水を使用したことによって多くの天然微量元素
(ミネラル)を含み、かつ該海洋深層水の持つミネラル
バランスを忠実に再現した抽出飲料を得ることを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、海洋深層水の脱塩水と鉱泉水、又は海洋深
層水の脱塩水と水道水、或いは海洋深層水の脱塩水のみ
を用いて、茶・コーヒー等の抽出飲料を抽出した海洋深
層水を利用した抽出飲料、及び海洋深層水の脱塩水を用
いて、茶・コーヒー等の抽出を行い、この抽出液を海洋
深層水の脱塩水,鉱泉水,水道水の何れか一種又は複数
の水により希釈して作製した海洋深層水を利用した抽出
飲料を提供する。また、この抽出飲料に、海洋深層水の
原水,脱塩水を得た残りの海洋深層水の濃縮水,海洋深
層水から製造したにがり液,海洋深層水から析出した硫
酸カルシウムの何れか一種又は複数種を添加する。
【0013】更に、飲料水に、海洋深層水の原水,脱塩
水を得た残りの海洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製
造したにがり液,海洋深層水から析出した硫酸カルシウ
ムの何れか一種又は複数種を添加して作製した飲料を用
いて、茶・コーヒー等の飲料を抽出して抽出飲料として
いる。
【0014】飲料水として、海洋深層水の脱塩水,鉱泉
水,水道水の何れか一種又は複数種の水を用いる。ま
た、飲料水に添加する海洋深層水の原水と、海洋深層水
の濃縮水と、海洋深層水から製造したにがり液及び硫酸
カルシウムの添加量によって飲料の硬度を所望の範囲で
調節する。
【0015】本発明では海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,
水道水の何れか一種又は複数種の水を調合タンクに入
れ、該調合タンクに海洋深層水の原水,脱塩水を得た残
りの海洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製造したにが
り液,海洋深層水から析出した硫酸カルシウムの何れか
一種又は複数種を所定の配合割合で添加して、撹拌混合
により均質化された飲料を得て、得られた飲料を用いて
茶・コーヒー等の抽出飲料を抽出し、或いは得られた飲
料を用いて茶・コーヒー等の抽出を行い、この抽出液を
前記脱塩水,鉱泉水,水道水の何れか一種又は複数種の
水により希釈して抽出飲料を作製する。
【0016】かかる海洋深層水を利用した抽出飲料によ
れば、海洋深層水の濃縮水は原水よりも多量の各種元素
成分を含有しており、にがり液中にもカリウム、マグネ
シウム、銅、亜鉛その他の多くの微量元素を含有してい
るため、硫酸カルシウムの添加にも伴って海洋深層水に
含まれているミネラル成分を有効に生かすとともに該海
洋深層水のミネラルバランスを忠実に再現することがで
きて健康飲料としても好ましい抽出飲料を得ることがで
きる。更に飲料水に添加する海洋深層水の原水と、海洋
深層水の濃縮水と、にがり液及び硫酸カルシウムの添加
量を調節することにより、得られた抽出飲料の硬度を所
望の範囲内で調節して、抽出飲料として最適の硬度を選
択することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る海洋深層水を利用した抽出飲料の具体的な実施形態を
説明する。本発明の抽出飲料は、海洋深層水の脱塩水と
鉱泉水、又は海洋深層水の脱塩水と水道水、或いは海洋
深層水の脱塩水のみを用いて、茶・コーヒー等の抽出を
行い、この抽出液を海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,水道
水の何れか一種又は複数の水により希釈して作製したこ
と、及び飲料水に対して海洋深層水の原水,脱塩水を得
た残りの海洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製造した
にがり液,海洋深層水から析出した硫酸カルシウムの何
れか一種又は複数種を添加した水を用いて茶・コーヒー
等の抽出を行ったことを特徴とするものである。
【0018】前記飲料水とは、海洋深層水の脱塩水,鉱
泉水,水道水の何れか一種又は複数の水を用いる。海洋
深層水の脱塩水とは、海洋深層水をイオン交換法,逆浸
透膜法もしくは荷電モザイク膜法等の公知の方法により
脱塩処理した水である。鉱泉水とは各地の山岳水とか渓
谷水及び各土地の名水と呼ばれる水である。水道水は水
道法による水質基準に適合した飲用適の水を指してお
り、本実施形態では水道水をストレーナで濾過したも
の、イオン交換法、荷電モザイク膜法等の公知の方法に
より純水に近づけたものを用いる。
【0019】図1は本実施形態にかかる抽出飲料の製造
工程例を示すフロー図であり、飲料水として海洋深層水
の脱塩水を用いた例である。先ずステップ1で海面下2
00メートル以深の深海から取水した海洋深層水を用意
し、ステップ2で該海洋深層水を浸透膜を用いた濾過を
行って脱塩処理することによりステップ3で脱塩水を得
て、ステップ4で該脱塩水を調合タンク内に入れる。ス
テップ5では前記ステップ2での濾過によって脱塩水を
得た残りの海洋深層水を利用して濃縮水を得て、ステッ
プ6では濃縮水を更に濃縮してステップ7でにがり液を
得るとともに、ステップ8で硫酸カルシウムを析出させ
る。そして、得られた濃縮水,にがり液,硫酸カルシウ
ムの何れか一種又は複数種を所定の配合割合で上記ステ
ップ4の調合タンク内に入れる。また、別途にステップ
9でビタミンC等の副原料を用意してステップ4の調合
タンク内に入れ、脱塩水とにがり液及び硫酸カルシウム
とともに撹拌混合して均質化された飲料を得る。
【0020】ステップ10では、前記ステップ3で得ら
れた脱塩水とステップ4の調合タンク内の飲料の一方又
は双方を用いて茶・コーヒー等の抽出を行い、ステップ
11では得られた抽出液をステップ3の脱塩水とステッ
プ4の調合タンク内の飲料の一方又は双方により希釈す
る。
【0021】他方でステップ12の洗浄工程によって清
浄化された容器を用意しておき、ステップ13でステッ
プ4の調合タンク内の飲料とステップ11で得られた茶
・コーヒー等の抽出希釈液とを充填器を用いて容器内に
充填し、ステップ14でキャッピングを行い、ステップ
15で包装作業を行うことによってステップ16で製品
が完成する。尚、工程説明中では省略したが、ステップ
14でのキャッピング後に容器の破損とか異物の混入有
無及び外観の検査を行うのが通例である。なお、ステッ
プ11の希釈を行うことなく、ステップ10の茶・コー
ヒー等の抽出工程で所定の濃度に抽出することも可能で
ある。
【0022】図1は飲料水として海洋深層水の脱塩水を
用いた例であるが、この海洋深層水の脱塩水以外に、鉱
泉水,水道水を用いることも可能である。抽出飲料がコ
ーヒーとか紅茶である場合には、前記ステップ4の調合
タンク内にビタミンC等の副原料以外に蜂蜜等の糖質原
料を添加したり、甘味料とか酸味料その他の副原料を添
加して撹拌混合してもよい。
【0023】図2は前記図1のステップ7,8によるに
がり液と硫酸カルシウムを得るための工程例を示すフロ
ー図であり、先ずステップ20で海洋深層水の濃縮水も
しくは原水を用意し、ステップ21で該濃縮水又は原水
の蒸発を行う。尚、ステップ21は省略することも可能
である。ステップ22で濃縮水もしくは原水の煮出しを
行い、ステップ23で硫酸カルシウムを析出させてから
ステップ24で該硫酸カルシウムを取り出し、ステップ
25で再度煮出しを行ってからステップ26で塩分を析
出させ、ステップ27で該塩分を除去し、ステップ28
でにがり液を得ている。尚、ステップ22の煮出し工程
は低圧下なら低温で煮出せる利点がある。得られたにが
り液は海洋深層水の原水又は濃縮水を煮出して飽和状態
にして塩分を析出させた飽和食塩水であり、主成分は塩
化マグネシウムであって通常は豆腐の凝固剤に使用され
ており、塩分が残存している。
【0024】本発明が対象としている抽出飲料とは、緑
茶,麦茶,コーヒー,紅茶,ハーブティー,フルーツテ
ィー,ウーロン茶、ハトムギ茶、どくだみ茶、そば茶、
柿葉茶、はぶ茶、クコ茶、アロエ茶、ウコン茶、グァバ
茶、よもぎ茶、青じそ茶、たらの根茶、ひしの実茶、は
すの葉茶、ベニ花茶、タンポポ茶、クワの葉茶、びわ葉
茶、杜仲茶、マテ茶、バナ葉茶、はこべ茶、モロヘイヤ
茶、ナタ豆茶、ももの葉茶、サンザシ茶、明日葉茶、熊
笹茶、アマチャヅル茶、うこぎ茶、ルイボスティー、ギ
ムネマ茶、霊芝茶、すぎな茶等々であり、茶葉や豆類等
を抽出することによって飲用することができる全ての抽
出液を対象としている。
【0025】表2は海洋深層水の原水と濃縮水及び脱塩
水の夫々について、pHと電気伝導度及び含有する元素
成分を比較したデータを測定した結果を示しており、何
れの項目も濃縮水の測定値が大きいことが分かる。
【0026】
【表2】
【0027】表3は前記にがり液に含まれている成分を
分析した結果を示す一覧表であり、カリウム,マグネシ
ウム,カルシウム,銅,亜鉛その他の多くの微量元素を
含有していることが確認された。
【0028】
【表3】
【0029】表4は飲料水に添加する海洋深層水の原水
と、海洋深層水の濃縮水と、海洋深層水から製造したに
がり液及び硫酸カルシウムの添加量を調節することによ
り、得られた飲料の硬度を、300その1,300その
2,100,50,28の各硬度別に分類した飲料につ
いて、脱塩水、濃縮水、にがり液、硫酸カルシウムの各
配合割合の一例を示している。なお、他の任意の配合割
合を選択することが可能である。
【0030】
【表4】
【0031】一般に硬度とは水のカルシウムイオン・マ
グネシウムイオンを含有する程度を指しており、硬度3
00〜20の飲料が本発明の抽出飲料として最適の硬度
となっている。なお、硬度は飲料水や抽出飲料に添加す
る海洋深層水の原水,海洋深層水の濃縮水,海洋深層水
から製造したにがり液,硫酸カルシウムの添加量によっ
て所望の範囲に調節することが可能である。
【0032】本発明で採用した海洋深層水は、室戸岬沖
の水深320メートル地点から取水した海水であり、深
層水中に含まれている三態窒素のうち、アンモニア態窒
素,亜硝酸態窒素はごく僅かであり、生物に与える影響
は小さく、硝酸態窒素についても表層部では微量であっ
たが、水深が増加するにつれて濃度が高まり、水深20
0メートル以深の水中での無機溶存態窒素の95%以上
が硝酸態窒素で24μM存在している。その他リン酸態
リンが1.7μM、珪酸態珪素が41μM溶存してお
り、いずれも表層部の5〜10倍以上の栄養塩濃度を有
している。
【0033】海洋深層水中に含まれている生体の発育上
で必須の天然元素とは、Fe(鉄)、I(沃素)、Cu
(銅)、Mn(マンガン)、Zn(亜鉛)、Co(コバ
ルト)、Mo(モリブデン)、Se(セレン)、Cr
(クロム)、Sn(スズ)、V(バナジウム)、F(フ
ッ素)、Si(ケイ素)、Ni(ニッケル)、As(ヒ
素)の15元素であり、これらの元素が海洋深層水に全
てバランス良く含まれていることが大きな特徴となって
いる。従って海洋深層水は海洋生物の生長とか増殖に対
しても大きな潜在能力を秘めた海水であるといえる。こ
のような潜在能力は、近年メダイやコンブ、深海サンゴ
等の養殖実験に利用されて大きな成果を上げていること
からも実証されている。特に前記ノルウエー沖の海洋深
層水は、フィヨルド深層水と呼ばれてサケ養殖に適して
いることが報告されている。
【0034】海洋深層水中の生菌数は、前記表1中に示
したように表層水中のそれと比較して、1桁又はそれ以
上少なくなっており、しかも病原生物はほとんど含まれ
ていないため、海水に由来する魚病菌による病気に関す
る惧れは全くなく、抽出飲料に採用した際の安全性が極
めて高いという大きな特徴がある。本発明はこのような
海洋深層水に含まれている天然元素を抽出飲料に採り入
れることによって、生体の発育を促進するという従来の
茶・コーヒー等の抽出飲料では実現することができない
特性を持つ抽出飲料を提供することができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、海洋深層水を脱塩処理した際に除去される各種の
栄養塩類及び微量元素等のミネラル成分の多くが補給さ
れ、特に海洋深層水の濃縮水は原水よりも多量の各種元
素成分を含有しているとともに、にがり液中にもカリウ
ム,マグネシウム,カルシウム,銅,亜鉛その他の多く
の微量元素を含有しているため、硫酸カルシウムの添加
に伴って海洋深層水に含まれているミネラル成分を有効
に生かすとともに海洋深層水のミネラルバランスを忠実
に再現した抽出飲料が得られる。また、人体に必須の塩
として海水中の天然塩が微量元素を多く含んでおり、抽
出飲料に添加する塩として最適であって健康飲料として
も好適である。
【0036】更に飲料水に添加する海洋深層水の原水
と、海洋深層水の濃縮水と、にがり液及び硫酸カルシウ
ムの添加量を調節することにより、得られた抽出飲料の
硬度を所望の範囲内で調節して、茶・コーヒー等の抽出
飲料として最適の硬度を選択することが可能となる。
【0037】従って本発明によれば、飲料水に海洋深層
水の原水,脱塩水を得た残りの海洋深層水の濃縮水,海
洋深層水から製造したにがり液,海洋深層水から析出し
た硫酸カルシウムの何れか一種又は複数種を添加したこ
とによって多くの天然微量元素を含み、かつ該海洋深層
水の持つミネラルバランスを再現したことによって健康
飲料として好適な抽出飲料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかる抽出飲料の製造工程例を示
すフロー図。
【図2】にがり液と硫酸カルシウムを得るための工程例
を示すフロー図。 整理番号 P3125
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B017 LC03 LG14 LK02 LP01 4B027 FB13 FB24 FC06 FK01 FP72 FQ06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海洋深層水の脱塩水と鉱泉水、又は海洋
    深層水の脱塩水と水道水、或いは海洋深層水の脱塩水の
    みを用いて、茶・コーヒー等の抽出飲料を抽出したこと
    を特徴とする海洋深層水を利用した抽出飲料。
  2. 【請求項2】 海洋深層水の脱塩水を用いて、茶・コー
    ヒー等の抽出を行い、この抽出液を海洋深層水の脱塩
    水,鉱泉水,水道水の何れか一種又は複数の水により希
    釈して作製したことを特徴とする海洋深層水を利用した
    抽出飲料。
  3. 【請求項3】 抽出飲料に、海洋深層水の原水,脱塩水
    を得た残りの海洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製造
    したにがり液,海洋深層水から析出した硫酸カルシウム
    の何れか一種又は複数種を添加した請求項1又は2記載
    の海洋深層水を利用した抽出飲料。
  4. 【請求項4】 飲料水に、海洋深層水の原水,脱塩水を
    得た残りの海洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製造し
    たにがり液,海洋深層水から析出した硫酸カルシウムの
    何れか一種又は複数種を添加して作製した飲料を用い
    て、茶・コーヒー等の抽出飲料を抽出したことを特徴と
    する海洋深層水を利用した抽出飲料。
  5. 【請求項5】 飲料水として、海洋深層水の脱塩水,鉱
    泉水,水道水の何れか一種又は複数の水を用いることを
    特徴とする請求項4記載の海洋深層水を利用した抽出飲
    料。
  6. 【請求項6】 飲料水に添加する海洋深層水の原水,海
    洋深層水の濃縮水,海洋深層水から製造したにがり液,
    硫酸カルシウムの添加量によって抽出飲料の硬度を所望
    の範囲で調節する請求項4又は5記載の海洋深層水を利
    用した抽出飲料。
  7. 【請求項7】 海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,水道水の
    何れか一種又は複数種の水を調合タンクに入れ、該調合
    タンクに海洋深層水の原水,脱塩水を得た残りの海洋深
    層水の濃縮水,海洋深層水から製造したにがり液,海洋
    深層水から析出した硫酸カルシウムの何れか一種又は複
    数種を所定の配合割合で添加して、撹拌混合により均質
    化された飲料を得て、得られた飲料を用いて茶・コーヒ
    ー等の抽出飲料を抽出したことを特徴とする海洋深層水
    を利用した抽出飲料。
  8. 【請求項8】 海洋深層水の脱塩水,鉱泉水,水道水の
    何れか一種又は複数種の水を調合タンクに入れ、該調合
    タンクに海洋深層水の原水,脱塩水を得た残りの海洋深
    層水の濃縮水,海洋深層水から製造したにがり液,海洋
    深層水から析出した硫酸カルシウムの何れか一種又は複
    数種を所定の配合割合で添加して、撹拌混合により均質
    化された飲料を得て、得られた飲料を用いて茶・コーヒ
    ー等の抽出を行い、この抽出液を前記脱塩水,鉱泉水,
    水道水の何れか一種又は複数の水により希釈して作製し
    たことを特徴とする海洋深層水を利用した抽出飲料。
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