JP2002033358A - ウエハ一括コンタクトボード及びその製造方法 - Google Patents

ウエハ一括コンタクトボード及びその製造方法

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JP2002033358A JP2000215070A JP2000215070A JP2002033358A JP 2002033358 A JP2002033358 A JP 2002033358A JP 2000215070 A JP2000215070 A JP 2000215070A JP 2000215070 A JP2000215070 A JP 2000215070A JP 2002033358 A JP2002033358 A JP 2002033358A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波に対するノイズに強く、高周波特性を
より向上させたウエハ一括コンタクトボード及びその製
造方法等を提供する。 【解決手段】 ウエハ上に多数形成された半導体デバイ
スの試験を一括して行うために使用されるウエハ一括コ
ンタクトボードにおいて、異方性導電ゴム21を支持す
るメタルフレーム22に、多層配線基板10におけるG
ND配線又は電源配線(GNDパッド12c又は電源パ
ッド12a)を接続する。また、コンタクト部品30の
絶縁性フィルム32の表面の導電性パターン35’、3
5に、多層配線基板10におけるGND配線又は電源配
線(GNDパッド12c又は電源パッド12a)を接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ上に多数形
成された半導体デバイスの検査(試験)をウエハの状態
で一括して行うために使用されるウエハ一括コンタクト
ボード及びその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】ウエハ上に多数形成された半導体ディバ
イスの検査は、プローブカードによる製品検査(電気的
特性試験)と、その後に行われる信頼性試験であるバー
ンイン試験に大別される。バーンイン試験は、固有欠陥
のある半導体ディバイス、あるいは製造上のばらつきか
ら、時間とストレスに依存する故障を起こすディバイス
を除くために行われるスクリーニング試験の一つであ
る。プローブカードによる検査が製造したディバイスの
電気的特性試験であるのに対し、バーンイン試験は熱加
速試験と言える。
【0003】バーンイン試験は、プローブカードによっ
て1チップ毎に行われる電気的特性試験の後に、ウエハ
をダイシングによりチップに切断し、パッケージングし
たものについて一つずつバーンイン試験を行う通常の方
法(1チップバーンインシステム)ではコスト的に問題
が多い。そこで、ウエハ上に多数形成された半導体ディ
バイスのバーンイン試験を一括して一度に行うためのウ
エハ一括コンタクトボード(バーンインボード)の開発
及び実用化が進められている(特開平7−231019
号公報)。ウエハ一括コンタクトボードを用いたウエハ
・一括バーンインシステムは、コスト的にメリットが多
い他に、ベアチップ出荷及びベアチップ搭載といった最
新の技術的な流れを実現可能にするためにも重要な技術
である。
【0004】バーンイン試験の内容を細分して以下に示
す。スタティックバーンイン(static burn-in)は、高
温下において、定格もしくはそれを超える電源電圧を印
加し、ディバイスに電流を流して温度及び電圧ストレス
をディバイスに加えるバーンイン試験であり、高温バイ
アステストとも言われる。ダイナミックバーンイン(dy
namic burn-in)は、高温下において、定格もしくはそ
れを超える電源電圧を印加し、ディバイスの入力回路に
実動作に近い信号を印加しながら行うバーンイン試験で
ある。モニタードバーンイン(monitored burn-in)
は、ダイナミックバーンインにおいて、ディバイスの入
力回路に信号を印加するだけでなく、出力回路の特性も
モニターできる機能を持ったバーンイン試験である。テ
ストバーンイン(test burn-in)は、バーンインにおい
て、被試験ディバイスの良否判定、評価を行えるバーン
イン試験である。
【0005】ウエハ一括コンタクトボードは、ウエハ一
括で検査する点、及び加熱試験に用いる点で、従来プロ
ーブカードとは要求特性が異なり、要求レベルが高い。
ウエハ一括コンタクトボードが実用化されると、上述し
たバーンイン試験(電気的特性試験を行う場合を含む)
の他に、従来プローブカードによって行われていた製品
検査(電気的特性試験)の一部を、ウエハ一括で行うこ
とも可能となる。
【0006】図9にウエハ一括コンタクトボードの一具
体例を示す。ウエハ一括コンタクトボードは、図9に示
すように、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板
(以下、多層配線基板という)10上に、異方性導電ゴ
ムシート20を介して、コンタクト部品30を固定した
構造を有する。コンタクト部品30は、被検査素子と直
接接触するコンタクト部分を受け持つ。コンタクト部品
30においては、絶縁性フィルム32の一方の面には孤
立バンプ33が形成され、他方の面には孤立バンプ33
と一対一で対応して孤立パッド34が形成されている。
絶縁性フィルム32は、熱膨張による位置ずれを回避す
るため低熱膨張率のリング31に張り渡されている。孤
立バンプ33は、ウエハ40上の各半導体ディバイス
(チップ)の周縁又はセンターライン上に形成された電
極(1チップ約600〜1000ピン程度で、この数に
チップ数を乗じた数の電極がウエハ上にある)に対応し
て、この電極とほぼ同じ数だけ対応する位置に形成され
ている。多層配線基板10は絶縁性フィルム32上に孤
立する各バンプ33に孤立パッド34を介して所定のバ
ーンイン試験信号等を付与するための配線及びパッド電
極を絶縁性基板の上に有する。多層配線基板10は配線
が複雑であるため多層配線構造を有する。また、多層配
線基板10では、熱膨張による絶縁性フィルム32上の
孤立パッド34との位置ずれによる接続不良を回避する
ため低熱膨張率の絶縁性基板を使用している。異方性導
電ゴムシート20は、多層配線基板10上のパッド電極
(図示せず)と絶縁性フィルム32上の孤立パッド34
とを電気的に接続する接続部品であって、主面と垂直な
方向にのみ導電性を有する弾性体(シリコン樹脂からな
り、金属粒子が前記孤立パッド34及び前記パッド電極
に対応する部分に埋め込まれた異方性導電ゴム)を有す
るシート状の接続部品である。異方性導電ゴムシート2
0は、シートの表面に突出して形成された異方性導電ゴ
ムの凸部(図示せず)で絶縁性フィルム32上の孤立パ
ッド34に当接することで、ゴムの弾性、可撓性と絶縁
性フィルム32の可撓性との両者が相まって、半導体ウ
エハ40表面の凹凸及び孤立バンプ33の高さのバラツ
キ等を吸収し、半導体ウエハ上の電極と絶縁性フィルム
32上の孤立バンプ33とを確実に接続する。
【0007】各半導体ディバイス(チップ)には集積回
路の電源端子、グランド端子及び信号の入出力端子(信
号端子)となる電極がそれぞれ形成され(電源電極、グ
ランド電極、信号電極)、半導体チップの全ての電極に
対応してウエハ一括コンタクトボードの孤立バンプ33
が一対一の関係で形成され、接続されるようになってい
る。また、ウエハ一括コンタクトボードにおける多層配
線においては、配線の数を減らす目的で、電源配線、グ
ランド配線及び信号の入出力配線(信号配線)をそれぞ
れ共通化している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したウエハ一括コ
ンタクトボードを用いてウエハ一括バーンイン試験を行
う場合、ウェハ上の全チップを同時に測定するため、各
チップのスイッチングの際に発生するノイズが非常に多
く、このノイズ波形が入力パルス信号と重なることが原
因で誤動作(エラー)等が生じ、問題があることが判明
した。このため、従来のウエハ一括コンタクトボードに
おいては、10MHz程度までしか電源電圧を付与でき
ず、高周波特性が十分でないという問題がある。
【0009】本発明はこのような背景の下になされたも
のであり、高周波に対するノイズに強く、高周波特性を
より向上させたウエハ一括コンタクトボード及びその製
造方法等の提供を第一の目的とする。また、上記高周波
に対するノイズに強く、高周波特性をより向上させたウ
エハ一括コンタクトボードを、コスト増や工程増なく簡
単に製造できるウエハ一括コンタクトボード及びその製
造方法等の提供を第二の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、以下に示す構成としてある。
【0011】(構成1) ウエハ上に多数形成された半
導体デバイスの試験を一括して行うために使用されるウ
エハ一括コンタクトボードであって、ウエハ一括コンタ
クトボードにおけるコンタクト部分を受け持つコンタク
ト部品と、絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成
されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した
構造を有するウエハ一括コンタクトボード用配線基板
と、前記配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接
続する異方性導電ゴムシートとを有し、前記異方性導電
ゴムシートにおける異方性導電ゴムを支持する少なくと
も一部に金属部分を有するフレームに、前記配線基板に
おけるGND配線及び/又は電源配線を接続した構造を
有することを特徴とするウエハ一括コンタクトボード。
【0012】(構成2) ウエハ上に多数形成された半
導体デバイスの試験を一括して行うために使用されるウ
エハ一括コンタクトボードであって、リングに張り渡さ
れた絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に
形成された孤立パッドと、該孤立パッドと一対一で対応
して前記絶縁性フィルム他方の面に形成されかつ前記孤
立パッドと接続された孤立バンプと、を有するウエハ一
括コンタクトボード用コンタクト部品と、絶縁層を介し
て配線を積層し、絶縁層に形成されたコンタクトホール
を介して上下の配線を接続した構造を有するウエハ一括
コンタクトボード用配線基板と、前記配線基板と前記コ
ンタクト部品とを電気的に接続する異方性導電ゴムシー
トとを有し、前記コンタクト部品における絶縁性フィル
ムの表面及び/又は裏面に、前記孤立パッド及び/又は
前記孤立バンプを避けて、導電性パターンを形成し、こ
の導電性パターンに、配線基板におけるGND配線及び
/又は電源配線を接続した構造を有することを特徴とす
るウエハ一括コンタクトボード。
【0013】(構成3) 請求項1記載の異方性導電ゴ
ムシートにおけるフレームと、請求項2記載のコンタク
ト部品における導電性パターンのうちのいずれか一方又
は双方を、請求項1又は2記載の配線基板における電源
配線に接続した構造を有することを特徴とするウエハ一
括コンタクトボード。
【0014】(構成4) 請求項1記載の異方性導電ゴ
ムシートにおけるフレームと、請求項2記載のコンタク
ト部品における導電性パターンのうちのいずれか一方又
は双方を、請求項1又は2記載の配線基板におけるGN
D配線に接続した構造を有することを特徴とするウエハ
一括コンタクトボード。
【0015】(構成5) 請求項1記載の異方性導電ゴ
ムシートにおけるフレームと、請求項2記載のコンタク
ト部品における導電性パターンのうちのいずれか一方を
請求項1又は2記載の配線基板における電源配線に接続
し、他方を前記配線基板におけるGND配線に接続し
て、前記フレームと前記導電性パターンとの間にバイパ
スコンデンサを形成した構造を有することを特徴とする
ウエハ一括コンタクトボード。
【0016】(構成6) 前記フレームの表面に、誘電
体材料層を形成したことを特徴とする請求項5記載のウ
エハ一括コンタクトボード。
【0017】(構成7) 請求項1ないし6のいずれか
に記載の配線基板が、絶縁層を介して配線を積層し、絶
縁層に形成されたコンタクトホールを介して上下の配線
を接続した構造を有するとともに、前記多数の半導体デ
バイスにおける各チップ上の電極と一対一で対応して配
線基板上に設けられた複数のパッド電極と、前記多数の
半導体デバイスにおける同種の電源電極同士を電気的に
共通接続する目的で多層配線層内に設けられた電源共通
配線と、前記多数の半導体デバイスにおけるGND電極
同士を電気的に共通接続する目的で多層配線層内に設け
られたGND共通配線と、を有し、かつ、請求項1ない
し6のいずれかに記載の配線基板におけるGND配線又
は電源配線が、前記GND共通配線又は電源共通配線で
あることを特徴とするウエハ一括コンタクトボード。
【0018】(構成8) リングに張り渡された絶縁性
フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に形成された
孤立バンプと、該孤立バンプと一対一で対応して前記絶
縁性フィルム他方の面に形成された孤立パッドと、前記
孤立バンプと孤立パッドとを絶縁性フィルムに形成され
たバンプホールを介して接続する接続部と、を有するウ
エハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法
であって、配線基板におけるGND配線又は電源配線に
接続する目的で、前記絶縁性フィルムの一方の面及び/
又は他方の面に、孤立パッド及び/又は孤立バンプを避
けて、導電性パターンを形成する工程を有することを特
徴とするウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品
の製造方法。
【0019】(構成9) 構成1ないし6のいずれかに
記載のウエハ一括コンタクトボードを用い、ウエハ上に
多数形成された半導体デバイスの検査をウエハの状態で
一括して行うことを特徴とする半導体デバイスの検査方
法。
【0020】
【作用】構成1では、図1に示すように、異方性導電ゴ
ムシート20における異方性導電ゴム21を支持するフ
レーム22(少なくとも一部に導電性の部分を有するフ
レーム)に、配線基板10におけるGND配線又は電源
配線(図示せず)を接続することによって、高周波に対
するノイズを低減し、高周波特性をより向上させてい
る。また、従来電気的に利用されていなかったフレーム
を利用することによって、コスト増や工程増なく簡単に
高周波特性の向上を図ることができる。ここで、異方性
導電ゴムシート20は、図1に示すように、導電性の薄
板からなるフレーム22に開口を配列形成し、この開口
部分に、導電性粒子を含む樹脂からなる異方性導電ゴム
21を形成したものである。なお、図1において、12
は電源配線、13はGND配線、14は信号配線であ
り、それぞれ配線基板における各パッド電極(電源パッ
ド、GNDパッド、信号パッド)(図示せず)に接続さ
れている。図1の他の部分については図9と同一番号を
付して説明を省略する。図2〜図5についても同様とす
る。配線基板におけるGND配線又は電源配線の厚さは
3〜5μm程度であり、これに比べフレームは体積が十
分に大きい。したがって、フレームに、配線基板におけ
る電源配線又はGND配線を接続することによって、ノ
イズを低減し、高周波特性をより向上させることができ
る。特に、フレームに、配線基板におけるGND共通配
線又は電源共通配線を接続することによって、絶縁性フ
ィルム上の孤立GNDパッド又は孤立電源パッドをすべ
てフレームに接続でき、したがって、GND共通配線又
は電源共通配線を低抵抗化でき、配線抵抗による電源電
圧の低下を抑制できる(いわゆる「電源の強化」を図る
ことができる)、あるいは、GNDの抵抗値を低くする
ことができる(いわゆる「GNDの強化」を図ることが
できる)ので好ましい。なお、図2に示すように、多層
配線基板10における基板表面又は配線層内(中層又は
最上層)に大面積のGND11を設けた場合に比べ、図
1に示すフレーム22はよりウエハ40上のチップに近
い位置にあり、しかもGNDとして大容量であるので、
ノイズに強くなる。配線基板におけるGND配線又は電
源配線をフレームに接続する方法は特に制限されない
が、例えば、異方性導電ゴムシートを利用すると、コス
ト増や工程増なく簡単に接続できる。具体的には、図3
に示すように、配線基板10における電源パッド12a
に対応する異方性導電ゴム21aの部分に磁界をかけず
にフレーム22と接続させることによって、電源パッド
12aを介して配線基板10における電源配線(図示せ
ず)とフレーム22とを接続できる。配線基板10にお
けるGNDパッド12c及び信号パッド12bに対応す
る異方性導電ゴム21c、21bの部分は、通常どうり
磁界によって導電性粒子を中央部に寄せた部分21
c’、21b’を形成してフレームと絶縁させる。な
お、図3において、電源とGNDを入れ替て、配線基板
10におけるGND配線(GNDパッド12c)とフレ
ーム22とを接続してもよい。なお、構成1では、例え
ば、非金属フレームの表面に互いに絶縁された2つの導
電性材料層を形成したフレームを使用する場合にあって
は、フレームにおける一方の導電性材料層に配線基板に
おけるGND配線を接続し、他方の導電性材料層に配線
基板における電源配線を接続することができる。
【0021】構成2では、コンタクト部品の絶縁性フィ
ルムの一方の面及び/又は他方の面に、孤立パッド及び
/又は孤立バンプを避けて、導電性パターンを形成し、
この導電性パターンに、配線基板におけるGND配線又
は電源配線を接続することによって、高周波に対するノ
イズを低減し、高周波特性をより向上させている。ま
た、従来利用されていなかった絶縁性フィルム表裏のス
ペースを利用することによって、コスト増や工程増なく
簡単に高周波特性の向上を図ることができる。さらに、
導電性パターンのパターン形状を工夫することによって
絶縁性フィルムの伸びを抑え、孤立パッド及び孤立バン
プの位置精度を向上させる効果がある。配線基板におけ
るGND配線又は電源配線の厚さは3〜5μm程度であ
り、これに比べ絶縁性フィルム表裏に形成できる導電性
パターンの厚さは例えば20μm程度でありシート抵抗
が小さい。したがって、この導電性パターンに、配線基
板におけるGND配線又は電源配線を接続することによ
って、ノイズを低減し、高周波特性をより向上させるこ
とができる。特に、この導電性パターンに、配線基板に
おける電源共通配線又はGND共通配線を接続すること
によって、絶縁性フィルム上の孤立GNDパッド又は孤
立電源パッドをすべて導電性パターンに接続でき、した
がって、GND共通配線又は電源共通配線を低抵抗化で
き、GND又は電源を強化できるので好ましい。また、
図1に示すように、コンタクト部品30上の導電性パタ
ーン35は、最もウエハ40上のチップに近いので、G
ND配線又は電源配線を低抵抗化でき、GND又は電源
をより強化できる。なお、導電性パターンは簡単に形成
でき、特に孤立パッド側の導電性パターンは孤立パッド
形成の際に残しパターンとして孤立パッドと同時に形成
できるので、工程増やコスト増なく簡単に形成できる。
配線基板におけるGND配線又は電源配線を導電性パタ
ーンに接続する方法は特に制限されないが、例えば、図
3に示すように、絶縁性フィルム32上の孤立GNDパ
ッド34’と導電性パターン35’を接続し、異方性導
電ゴム21c及び配線基板におけるGNDパッド12c
を介して配線基板におけるGND配線と導電性パターン
35’、35(配線基板における他の部分で35’と接
続される)とを接続できる。なお、図3において、電源
とGNDを入れ替えて、配線基板10における電源配線
(電源パッド12a)と導電性パターン35’とを接続
してもよい。また、例えば、図4に示すように、ウエハ
一括コンタクトボードの周辺部において、絶縁性フィル
ム32上の導電性パターン36を、別途設けた異方性導
電ゴム21d及びGNDパッド12dを介して、配線基
板におけるGND配線(グランドトレース)15と接続
することもできる。
【0022】なお、絶縁性フィルムの表裏に導電性パタ
ーンを形成する場合は、表裏の導電性パターンの双方を
配線基板におけるGND配線又は電源配線のどちらか一
方に接続することもできる。また、絶縁性フィルムの表
裏に導電性パターンを形成する場合は、構成3で説明す
るように、一方を配線基板の電源配線に接続し他方を配
線基板のGND配線に接続して両者の間にバイパスコン
デンサを形成することができる。このバイパスコンデン
サは、例えば、絶縁性フィルムの表裏の双方に大面積の
導電性パターンを形成し、これらの間に形成できる。こ
の場合は、ポリイミド(誘電率3.2)などの絶縁性フ
ィルムがコンデンサにおける誘電体層となる。また、こ
のバイパスコンデンサは、各孤立パッド及び各孤立バン
プに1つの割合で孤立導電性パターンを形成すること
で、1チップに1つの割合で形成できる。さらに、構成
2では、絶縁性フィルムの表面に互いに絶縁された2つ
の導電性パターンを形成し、絶縁性フィルムにおける一
方の導電性パターンに配線基板におけるGND配線を接
続し、他方の導電性パターンに配線基板における電源配
線を接続することができる。
【0023】構成3は、上記構成1と構成2を組み合わ
せたもので、フレームと導電性パターンの双方を配線基
板における電源配線に接続したものである。これによ
り、配線抵抗による電源電圧の低下を抑制し、全チップ
の動作の確実性を図る上で特に有効である。
【0024】構成4は、上記構成1と構成2を組み合わ
せたもので、フレームと導電性パターンの双方を配線基
板におけるGND配線に接続したものである。これによ
り、GNDの抵抗値を低くすることができ、いわゆる
「GNDの強化」を図ることができる。
【0025】構成5は、上記構成1と構成2を組み合わ
せたもので、フレームと導電性パターンのうちのいずれ
か一方を配線基板における電源配線に接続し他方をGN
D配線に接続して、フレームと導電性パターンとの間に
バイパスコンデンサを形成することによって、高周波に
対するノイズを低減し、高周波特性をより向上させてい
る。ここで、フレームと導電性パターンの間には、空気
層が介在し、さらにフレーム表面の樹脂絶縁層が介在し
ている。フレーム表面に誘電体層を形成することによっ
て、コンデンサ容量を増大させ、よりノイズの低減を図
ることができる。フレーム表面に、誘電体材料層、特に
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化チタ
ンなどを含む強誘電体材料層を形成することによって、
コンデンサ容量を増大できるので望ましい(構成6)。
また、フレーム表面を酸化(熱酸化もしくは陽極酸化)
して誘電体材料層を形成する方法は、簡単であるので望
ましい。構成5のバイパスコンデンサは、例えば、絶縁
性フィルムの表面及び/又は裏面に大面積の導電性パタ
ーンを形成し、この導電性パターンとフレームとの間に
形成できる。また、構成5のバイパスコンデンサは、図
5に示すように、絶縁性フィルム32上の各孤立GND
パッド(21’の下にある)に1つの割合で絶縁性フィ
ルム32上に孤立導電性パターン37を形成し、これら
を接続することで、1チップに1つの割合でコンデンサ
を形成できる。
【0026】構成9によれば、本発明のウエハ一括コン
タクトボードを用いることにより、全チップの動作の確
実性を図ることができ、ウエハ一括型の半導体検査を効
率的に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のウエハ一括コンタクトボ
ードにおけるコンタクト部品について説明する。コンタ
クト部品において、絶縁性フィルムは、電気絶縁性を有
するものであればその材質は特に限定されないが、絶縁
性と共に可撓性を有するものが好ましく、具体的にはポ
リイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ABS
共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂
などの熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂が挙げられ、目
的に応じて適宜選択することができる。これらの樹脂の
うち、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度に優れ、加工性
等に優れるポリイミド系樹脂が特に好適に使用される。
ポリイミドは紫外領域に大きな吸収をもつため、レーザ
アブレーション加工に適している。ポリイミドフィルム
は柔軟性が高いので、コンタクト部品上の孤立バンプや
被検査体上の電極(接点)の高さのバラツキを吸収でき
る。絶縁性フィルムの厚さは任意に選択することができ
る。ポリイミドフィルムの場合、後述するバンプホール
の形成性の点からは通常5〜200μm程度が好まし
く、10〜50μmがより好ましい。
【0028】コンタクト部品の絶縁性フィルム上におけ
る孤立パッド及び導電性パターンを形成するための導電
層としては、導電性を有するものであればよい。例えば
銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、白金、コバ
ルト、銀、鉛、錫、インジウム、ロジウム、タングステ
ン、ルテニウム、鉄などの単独金属、又はこれらを成分
とする各種合金(例えば、ハンダ、ニッケル−錫、金−
コバルト)などが挙げられる。後述するように、孤立バ
ンプ等を電解メッキで形成する場合は、電解メッキにお
いて電極(陰極)となるような導電層を選択する。導電
層は、上記各金属の層からなる単層構造であってもよ
く、積層構造であってもよい。例えば、絶縁性フィルム
側から、CrやNiなどの下地膜、Cu膜、Ni膜、A
u膜を順次積層した積層構造とすることができる。この
場合、Cr下地膜又はNi下地膜は、ポリイミドフィル
ムなどの絶縁性フィルムとの付着性を向上させるので、
好適である。Cu膜は導電層の主体となる。Ni膜は、
Cuの酸化防止の役割、導電層の機械的強度を向上させ
る役割、及び導電層の最表面にAu層を形成するための
中間層としての役割がある。Au膜は、導電層表面の酸
化防止及び、接触抵抗を下げる目的で形成される。な
お、Au膜の代わりに、金−コバルト合金、ロジウム、
パラジウムなどを用いることができ、特に金−コバルト
合金を用いると孤立パッドの機械的強度が大きくなる。
なお、孤立パッド及び導電性パターンを形成するための
導電層は、同じ材料としても良く、異なる材料としても
よい。
【0029】これらの導電層の形成方法としては、スパ
ッタ法や蒸着法などの成膜方法や、無電解メッキ、電解
メッキなどのメッキ法などを利用することができる。こ
の場合、スパッタ法とメッキ法との組合せて導電層を形
成することができる。例えば、スパッタ法で薄く膜を付
けた後、メッキにより厚く膜をつけることができる。な
お、Cu膜上のNi膜やAu膜などは、機械的強度が要
求され、比較的厚膜である必要性から、メッキ法(無電
解メッキ、電解メッキ)で形成することが望ましい。導
電層の厚さは特に限定されず、適宜設定することができ
る。ただし、絶縁性フィルムにおける孤立バンプ側の導
電性パターンの厚さは孤立バンプの高さを超えない厚さ
とすることが好ましく、孤立バンプの高さに比べ十分低
い厚さとすることがさらに好ましい。
【0030】絶縁性フィルム上の孤立パッドや導電性パ
ターンは、例えば、絶縁性フィルムの全面に形成した導
電層をパターニングすることによって形成できる。具体
的には例えば、絶縁性フィルムの全面に形成した導電層
上にレジストパターンを形成した後、露出している導電
層をエッチングして、所望の孤立パッド又は導電性パタ
ーンを得る。孤立パッド及び/又は導電性パターンは、
絶縁性フィルム上に直接形成することもできる。例え
ば、孤立パッド又は導電性パターンを形成する部分以外
の部分をマスキングしておき、スパッタリング、各種蒸
着、各種メッキなどの成膜方法を用いて成膜を行うこと
で、マスキングされていない部分に孤立パッド及び/又
は導電性パターンを直接形成することができる。さら
に、孤立パッド又は導電性パターンは、ディスペンサー
を用いて、又は印刷法などによって、直接描画し、形成
することもできる。なお、絶縁性フィルム上の孤立パッ
ド及び導電性パターンは、同一工程で同時に形成しても
良く、別工程で別々に形成してもよい。
【0031】コンタクト部品における孤立バンプの構成
材料としては、導電性を有する金属であれば特に限定さ
れないが、上述した導電層と同じ材質が挙げられる。こ
れらのうち、Ni、Au、Ag、Cu、Sn、Co、I
n、Rh、Cr、W、Ruまたはこれらの金属成分を主
とする合金等が好ましい。
【0032】孤立バンプの形成方法としては、電解メッ
キ法、無電解メッキ法、CVD法などが挙げられるが、
なかでも、形状の制御性がよく、高精度の孤立バンプを
形成できるため、電解メッキ法が好ましい。電解メッキ
法で孤立バンプを形成する方法においては、絶縁性フィ
ルムに導電層及びバンプホール(バンプを形成するため
の穴であり、孤立バンプと孤立パッドとを接続するため
の穴)を形成した後、メッキ浴に浸漬して導電層を陰極
として導通し、少なくともバンプホール内にメッキを成
長させて孤立バンプを形成する。ここで、絶縁性フィル
ム面から突出した孤立バンプを形成する場合にあって
は、バンプホール内の部分は孤立バンプの根本に相当
し、孤立バンプと孤立パッドとを接続する接続部に相当
する。バンプホール内にのみ孤立バンプを形成する場合
にあっては、孤立パッド側の部分が前記接続部に相当
し、ウエハ上の電極との接触部分が孤立バンプに相当す
る。なお、絶縁性フィルム面から突出した孤立バンプを
形成する場合にあっては、バンプホール内の接続部と、
絶縁性フィルム面から突出した孤立バンプとは、別の材
料で形成することもできる。
【0033】孤立バンプ表面には、必要に応じて、種々
の金属被膜を形成してもよい。例えば、孤立バンプ表面
の硬度向上や、バーンインテストにおけるマイグレーシ
ョンによる孤立バンプの汚染の防止等の目的で、孤立バ
ンプ表面にAu、Au−Co、Rh、Pt、Pd、Ag
等またはこれらの金属成分を主とする合金等の金属被膜
を形成してもよい。この金属被膜は単層であっても多層
であってもよい。
【0034】本発明において孤立バンプは、電気的な接
触、接続を意図して絶縁性フィルムの表面に設けられる
接点部である。孤立バンプは絶縁性フィルムの表面から
の突出の有無を問わない。また、孤立バンプの三次元形
状は限定されるものではなく、あらゆる立体的形状とす
ることが可能であり、例えば孤立バンプの断面形状は、
接触対象の部材の形状等に応じて凸状、平面状、凹状の
いずれであってもよい。ウエハ上の平坦電極と接触させ
る場合は、パンプはマッシュルーム状の形状とすること
が、電気的接続信頼性の点から好ましい。孤立バンプの
高さ、大きさは目的等に応じて自由に設定することがで
きる。
【0035】絶縁性フィルムにバンプホールを形成する
方法としては、例えば、レーザ加工、リソグラフイー法
(エッチング法を含む)、プラズマ加工、光加工、機械
加工等が挙げられるが、微細加工性、加工形状の自由
度、加工精度のなどの点からレーザー加工が好ましい。
レーザ加工の場合、照射するレーザ光としては、照射出
力の大きなエキシマレーザ、CO2レーザ、YAGレー
ザ等が好ましく、なかでもエキシマレーザを用いたレー
ザアブレーションによる加工法は、熱による絶縁性フィ
ルムの溶融等が少なく、高アスペクト比が得られ、精緻
微細な穿孔加工ができるので特に好ましい。レーザ加工
の場合、スポットを絞ったレーザ光を絶縁性フィルムの
表面に照射してバンプホールを形成する。他の場合、レ
ジストパターン等をマスクとして、酸素やフッ化物ガス
を含有する雰囲気中のプラズマエッチングや、RIE
(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング、あ
るいはスパッタエッチングなどを施して、バンプホール
を形成することができる。また、所望の孔形状(丸形、
四角形、菱形など)の孔が形成されたマスクを絶縁性フ
ィルムの表面に密着させ、マスクの上からエッチング処
理して、バンプホールを形成することもできる。バンプ
ホールの孔径は、通常の場合5〜200μm、好ましく
は20〜50μm程度がよい。ハンダボール対応のバン
プを形成する場合は、バンプホールの孔径は、ハンダボ
ールの径と同程度(300〜1000μm程度)がよ
い。
【0036】コンタクト部品におけるリングは、絶縁性
フィルムを張り渡した状態で支持できる支持枠であれば
よく、円形、正方形など任意の形状の支持枠を含む。コ
ンタクト部品におけるリングは、例えばSiCなどの低
熱膨張率の材料で形成されていることが好ましい。
【0037】次に、ウエハ一括コンタクトボードにおけ
る配線基板について説明する。なお、本発明で使用する
ウエハ一括コンタクトボード用配線基板は、配線層が多
層である多層配線基板に限られず、配線層が単層である
配線基板を使用することができる。配線基板において、
絶縁層(絶縁膜)の材料としては、樹脂材料が好まし
く、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹
脂等が挙げられるが、なかでも低膨張率を有し、耐熱性
や耐薬品性に優れるポリイミド系樹脂が特に好ましい。
絶縁層は、例えば、スピンコート、ロールコート、カー
テンコート、スプレイコート、印刷法等により、ガラス
基板上や配線層上に形成することができる。
【0038】配線基板において、配線は、例えば、スパ
ッタリング法などの薄膜形成方法によってガラス基板上
又は絶縁層上に導電性薄膜を形成し、フォトリソグラフ
ィー法(レジスト塗布、露光、現像、エッチングなど)
で所望のパターンをもった配線を形成することができ
る。配線における配線材料や配線の層構成等は特に制限
されないが、例えば、Cuを主配線材料とした、下方か
らCr/Cu/Ni多層構造や、下方からCu/Ni/
Au多層構造や、下方からCr/Cu/Ni/Au多層
構造を有する配線とすることができる。ここで、Cr、
Niは、酸化しやすいCuの酸化を防止でき(特にNi
により耐腐食性が良くなる)、また、Cr、NiはCu
との密着性が良くCu以外の隣接層(例えば、Niの場
合Au層、Crの場合ガラス基板や絶縁層)との密着性
も良いので層間の密着性を向上できる。主配線材料であ
るCuの代替え材料としては、Al、Mo等が挙げられ
る。主配線材料であるCuの膜厚は、0.5〜15μm
の範囲が好ましく、1.0〜7.0μmの範囲がより好
ましく、2.5〜6μmの範囲がさらに好ましい。下地
膜であるCrの代替え材料としては、W、Ti、Al、
Mo、Ta、CrSi等の金属等が挙げられる。Niの
代替え材料としては、上下層を形成するそれぞれの材料
との関係で密着性の高い金属等が挙げられる。Auの代
替え材料としては、Au、Ag、Pt、Ir、Os、P
d、Rh、Ru等が挙げられる。多層配線基板の場合、
最上層(最表面)の配線表面には、配線表面の酸化を防
止し保護するため及びコンタクト抵抗を低減するため、
金等をコートするが、それより下層(内層)の配線表面
には金等をコートしなくてもよい。ただし、コンタクト
抵抗の面を考えると内層の配線層に金コートをさらにし
てもコストの上昇以外は問題はない。金等は配線表面に
後付けするか、もしくは、金等を最表面全面に形成した
多層構造の導電層(配線層)をあらかじめ形成しておき
これを順次ウェットエッチングして配線パターンを形成
してもよい。また、コンタクトホール形成後、コンタク
トホールの底部(内層の配線表面の一部)にのみ金等を
コートすることもできる。下方からCr/Cu/Niの
多層構造の導電層を形成する際に、Cr及びCuはスパ
ッタ法により形成し、Niは電解めっき法により形成す
ることで、特に電解めっき法によるNiは厚く成膜でき
るので、コストの低減を図ることができる。また、Ni
の表面が粗いので、Ni上に付ける膜の付着を良くする
ことができる。Ni上にAu膜等を成膜する場合、Ni
を酸化させないように、連続めっき等を施すことが好ま
しい。配線基板は、絶縁性基板の片面に多層配線又は単
層配線を形成したものであっても、絶縁性基板の両面に
多層配線又は単層配線を形成したもの、あるいは絶縁性
基板の一方の面に多層配線を形成し他方の面に単層配線
を形成したものであってもよい。
【0039】本発明の配線基板における絶縁性基板とし
ては、ガラス基板、セラミクス基板(SiC、SiN、
アルミナなど)、ガラスセラミクス基板、シリコン基板
などの基板が好ましい。絶縁性基板の熱膨張係数は10
ppm/℃以下であることが好ましい。これらのうち、
以下に示す観点からは、ガラス基板が好ましい。ガラス
基板は、セラミクス基板に比べ、安価で、加工しやす
く、高精度研磨によってフラットネス等が良く、透明で
あるのでアライメントしやすいとともに、熱膨張を材質
によってコントロールすることができ、電気絶縁性にも
優れる。また、応力による反りが発生せず、成形も容易
である。さらに、無アルカリガラスであればアルカリの
表面溶出等による悪影響がない。熱膨張係数が10pp
m/℃以下であるガラス基板としては、例えば、以下に
示す組成のものが挙げられる。 SiO2:1〜85wt%、Al23:0〜40wt
%、B23:0〜50wt%、RO:0〜50wt%
(但し、Rはアルカリ土類金属元素;Mg、Ca、S
r、Ba)、R’2O:0〜20wt%(但し、R’は
アルカリ金属元素;Li、Na、K、Rb、Cs)、そ
の他の成分:0〜5wt%(例えば、As23、Sb2
3、ZrO、ZnO、P25、La23、PbO、
F、Cl等)、である組成のガラスが挙げられる。
【0040】ウエハ一括コンタクトボードを構成する異
方性導電ゴムシートにおけるフレームの材料は、導電性
が高く、熱膨張率が小さい材料が好ましい。このような
フレームの材料としては、例えば、Ni、Co、Fe
や、これらを含む合金等が挙げられる。フレームは、そ
の全体が導電性材料で形成されている場合に本発明の効
果が最も高くなるが、本発明の効果を得るためには、少
なくとも一部に導電性の部分を有するフレームであれば
よい。例えば、非金属フレームの表面に導電性材料層を
形成したフレームであっても効果はある。フレームの表
面に形成する誘電体材料層の材料は、特に制限されな
い。例えば、Ba2TiO4(誘電率2900〜500
0)、Sr2TiO4、ロシェル塩(KNaC446
誘電率4000)、TiO2(誘電率85)、CuO
(誘電率12)、NiO等が挙げられる。
【0041】なお、本発明には、「導電性の薄板からな
るフレームに開口を配列形成し、この開口部分に、導電
性粒子を含む樹脂を注入し、磁界によって導電性粒子を
中央部に寄せてフレームと絶縁させた異方性導電ゴムを
形成するとともに、配線基板におけるGNDパッド又は
電源パッドに対応する少なくとも一つの部分は磁界をか
けずにフレームと接続させた異方性導電ゴムを形成する
工程を有する異方性導電ゴムシートの製造方法であっ
て、前記フレームの表面に、誘電体材料層を形成する工
程を有することを特徴とする異方性導電ゴムシートの製
造方法」が含まれる。
【0042】
【実施例】以下、実施例及び比較例をもって本発明を詳
細に述べるが、本発明はこれらによって何ら限定される
ものではない。
【0043】(実施例1)実施例1では、ウエハ一括コ
ンタクトボード用コンタクト部品、ウエハ一括コンタク
トボード用多層配線基板、異方性導電ゴムシートを作製
し、これらを組み立ててウエハ一括コンタクトボードを
作製した。
【0044】ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト
部品の作製 次に、ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の
作製方法について、図6及び図7を用いて説明する。ま
ず、図6(a)に示すように、平坦度の高いアルミニウ
ム板101上に厚さ5mmの均一の厚さのシリコンゴム
シート102を置く。その一方で、例えば、銅箔上にポ
リイミド前駆体をキャスティングした後、ポリイミド前
駆体を加熱して乾燥及び硬化させて、銅箔(厚さ18μ
m)とポリイミドフィルム(厚さ25μm)とを貼り合
せた構造の積層フィルム103を準備する。なお、積層
フィルム103の構成材料、形成方法、厚さ等は適宜選
択できる。例えば、12〜50μm程度のポリイミドフ
ィルムや、エポキシ樹脂フィルム、厚さ0.1〜0.5
mm程度のシリコンゴムシートを使用できる。また、例
えば、厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、スパッ
タ法又はメッキ法で銅を厚さ18μmで成膜して積層フ
ィルム103を形成することもできる。さらに、フィル
ムの一方の面に複数の導電性金属を順次成膜して、フィ
ルムの一方の面に積層構造を有する導電性金属層を形成
した構造のものを使用することもできる。また、ポリイ
ミドとCuの間には、両者の接着性を向上させること、
及び膜汚染を防止することを目的として、特に図示しな
いが薄いNi膜を形成してもよい。
【0045】次いで、上記シリコンゴムシート102上
に、銅箔とポリイミドフィルムを貼り合せた構造の積層
フィルム103を銅箔側を下にして均一に展開した状態
で吸着させる。この際、シリコンゴムシート102に積
層フィルム103が吸着する性質を利用し、しわやたわ
みが生じないように、空気層を追い出しつつ吸着させる
ことで、均一に展開した状態で吸着させる。
【0046】次に、直径約8インチ、厚さ約2mmの円
形のSiCリング106の接着面に熱硬化性接着剤10
7を薄く均一に、50〜100μm程度の厚さで塗布
し、積層フィルム103上に置く。ここで、熱硬化性接
着剤107としては、バーンイン試験の設定温度80〜
150℃よりも0〜50℃高い温度で硬化するものを使
用する。本実施例では、ボンドハイチップHT−100
L(主剤:硬化剤=4:1)(コニシ(株)社製)を使
用した。さらに、平坦性の高いアルミニウム板(重さ約
2.5kg)を重石として、SiCリング16上に載せ
る(図示せず)。
【0047】上記準備工程を終えたものをバーンイン試
験の設定温度(80〜150℃)以上の温度(例えば2
00℃、2.5時間)で加熱して前記積層フィルム10
3と前記SiCリング106を接着する(図6
(b))。この際、シリコンゴムシート102の熱膨張
率は積層フィルム103の熱膨張率よりも大きいので、
シリコンゴムシート102に吸着した積層フィルム10
3はシリコンゴムシート102の熱膨張に追従して伸張
する。すなわち、積層フィルム103を単にバーンイン
試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度で加熱し
た場合に比べ、シリコンゴムシートの熱膨張が大きいの
でこのストレスによりポリイミドフィルムがより膨張す
る。このテンションが大きい状態で、熱硬化性接着剤1
07が硬化し、積層フィルム103とSiCリング10
6が接着される。また、シリコンゴムシート102上の
積層フィルム103は、しわやたわみ、ゆるみなく均一
に展開した状態で吸着されているので、積層フィルム1
03にしわやたわみ、ゆるみなく、SiCリング106
に積層フィルム103を接着することができる。さら
に、シリコンゴムシート102は平坦性が高く、弾力性
を有するので、SiCリング106の接着面に、均一に
むらなく積層フィルム103を接着することができる。
ポリイミドフィルムの張力は0.5kg/cm2 とし
た。なお、熱硬化性接着剤を使用しない場合、フィルム
が収縮し、張力が弱まる他に、接着剤の硬化時期が場所
によってばらつくため、SiCリングの接着面に均一に
むらなく接着ができない。
【0048】上記加熱接着工程を終えたものを常温まで
冷却し、加熱前の状態まで収縮させる。その後、カッタ
ーでSiCリング106の外周に沿ってSiCリング1
06の外側の積層フィルム103を切断除去して、積層
フィルム103をSiCリング106に張り渡した中間
部品を作製する(図6(c))。
【0049】次に、上記中間部品を加工して孤立バンプ
及び孤立パッド並びに導電性パターンを形成する工程に
ついて説明する。
【0050】まず、図7(a)に示すように、上記で作
製した銅箔104とポリイミドフィルム105を貼り合
せた構造の積層フィルム103の銅箔104上に、電解
メッキ法により、Ni膜(図示せず)を0.2〜0.5
μmの厚さで形成する。
【0051】次に、図7(a)に示すように、ポリイミ
ドフィルム105の所定位置に、エキシマレーザを用い
て、直径が約30μmのバンプホール108を形成す
る。次いで、パンプホール108内及びポリイミドフィ
ルム105の表面にプラズマ処理を施し、レーザ加工に
より生じバンプホール及びその周辺に付着していたカー
ボンを主成分とするポリイミド分解物質を除去した。
【0052】次に、銅箔104側がメッキされないよう
にするために、レジストなどの保護膜等を、電極として
使用する一部を除く銅箔104側の全面に約2〜3μm
の厚さで塗布して、保護する。直ちに、銅箔104に電
極の一方を接続し、ポリイミドフィルム105側にNi
あるいはNi合金の電解メッキ(電流密度:0.1〜6
0A/dm2)を行う。なお、メッキ条件は適宜選択す
ることができ、例えばメッキ液中に光沢剤、ホウ酸、臭
化ニッケル、PH調整剤等を添加することができる。ま
た、メッキ液中の光沢剤の含有量を調節することによ
り、孤立バンプの硬度や表面状態を変化させることがで
きる。電解メッキにより、メッキは図7(b)に示すバ
ンプホール108を埋めるようにして成長した後、ポリ
イミドフィルム105の表面に達すると、等方的に広が
ってほぼ半球状に成長し、硬度600Hv以上のNi又
はNi−Co合金等のNi合金からなる孤立バンプ10
9が形成される。続いて、電解メッキ法によって孤立バ
ンプ109の表面に膜厚1〜2μmのAu膜を形成する
(図示せず)。その後、銅箔104側の保護膜を剥離す
る。
【0053】次に、銅箔104側に新たにレジストを全
面に塗布し、孤立パッド及び導電性パターン(残しパタ
ーン)を形成する部分にレジストパターン(図示せず)
を形成する。次いで、図7(c)に示すように、薄いN
i膜及びCu膜を塩化第二鉄水溶液等にてエッチングを
行い、よくリンスした後、前記レジストを剥離して、孤
立パッド110、導電性パターン(残しパターン)11
1を同時に形成する。この際、図3に示すように、すべ
ての孤立GNDパッド34’と導電性パターン35’と
を接続し、異方性導電ゴム21c及びGNDパッド12
cを介して、多層配線基板10におけるGND共通配線
と導電性パターン35’(図7(c)の111に相当)
とを接続する構造とした。また、導電性パターン111
はなるべく面積が大きくなるように配慮した。
【0054】以上の工程を経て、ウエハ一括コンタクト
ボード用コンタクト部品が完成する。
【0055】多層配線基板の作製 図8は、多層配線基板の製造工程の一例を示す要部断面
図である。図8の工程(a)に示すように、表面を平ら
に研磨した大きさ320mm角、厚さ3mmのガラス基
板201(SiO2:60.0mol%、Al23:9.0
mol%、CaO:9.4mol%、MgO:9.3mol%、
ZnO:9.3mol%、PbO:3.0mol%、である組
成のガラス)の片面に、スパッタ法にて、Cr膜を約3
00オングストローム、Cu膜を約2.5μm、Ni膜
を約0.3μmの膜厚で順次成膜して、Cr/Cu/N
i配線層202を形成する。ここで、CrはガラスとC
uに対する密着力を強化する目的で設けている。また、
NiはCuの酸化を防止する目的、レジストに対する密
着力を強化する目的(Cuとレジストとは密着性が悪
い)、及び、Cuとポリイミドとの反応によってコンタ
クトホール(ビア)底部にポリイミドが残留するのを防
止する目的で設けている。なお、Niの形成方法はスパ
ッタ法に限定されず、電解メッキ法で形成してもよい。
また、Ni膜上にAu膜等をスパッタ法、電解メッキ法
又は無電解メッキ法で形成して、コンタクト抵抗の低減
を図ることも可能である。
【0056】次に、図8の工程(b)に示すように、所
定のフォトリソグラフィー工程(レジストコート、露
光、現像、エッチング)を行い、Cr/Cu/Ni配線
層202をパターニングして、1層目の配線パターン2
02aを形成する。詳しくは、まず、レジスト(クラリ
アント社製:AZ350)を3μmの厚みにコートし、
90℃で30分間ベークし、所定のマスクを用いてレジ
ストを露光、現像して、所望のレジストパターン(図示
せず)を形成する。このレジストパターンをマスクとし
て、塩化第2鉄水溶液等のエッチング液を使用して、C
r/Cu/Ni配線層202をエッチングし、その後レ
ジスト剥離液を用いてレジストを剥離し、水洗して乾燥
させて、1層目の配線パターン202aを形成する。
【0057】次に、図8の工程(c)に示すように、1
層目の配線パターン202a上に感光性ポリイミド前駆
体をスピンナー等を用いて10μmの厚みで塗布して、
ポリイミド絶縁膜203を形成し、このポリイミド絶縁
膜203に、コンタクトホール204を形成する。詳し
くは、塗布した感光性ポリイミド前駆体を80℃で30
分間ベークし、所定のマスクを用いて露光、現像して、
コンタクトホール204を形成する。窒素雰囲気中にて
350℃で4時間キュアを行い感光性ポリイミド前駆体
を完全にポリイミド化する。キュア後のポリイミド絶縁
膜203の膜厚は、塗布後の膜厚の半分(5μm)に減
少した。その後、プラズマ処理によって、ポリイミド表
面を粗面化して次工程にて形成する2層目の配線層との
密着力を高めるとともに、コンタクトホール204内の
レーザー照射によって生じるポリイミド分解物、現像液
等の残さ等の有機物を酸化し除去する。
【0058】次に、図8の工程(d)に示すように、上
記工程(a)と同様にしてCr/Cu/Ni配線層20
5を形成する。次に、図8の工程(e)に示すように、
上記工程(b)と同様にしてCr/Cu/Ni配線層2
05をパターニングして、2層目の配線パターン205
aを形成する。
【0059】次に、上記工程(c)〜(e)を同様に繰
り返して、2層目のポリイミド絶縁膜及びコンタクトホ
ール、3層目の配線パターンを順次形成して、3層構造
のガラス多層配線基板を得た(図示せず)。次いで、3
層目の配線パターンにおけるコンタクト端子部分(電源
パッド、グランドパッド及び信号パッド部分)にだけ、
酸化を防止する目的及び異方性導電ゴムとの電気的コン
タクト性を良くする等の目的で、1μm厚のNi膜上に
0.3μm厚のAu膜を無電解メッキ法で形成した(図
示せず)。
【0060】最後に、基板上に絶縁膜としてのポリイミ
ドを塗布し(図示せず)、コンタクト端子部分のポリイ
ミドを除去して保護用絶縁膜を形成して、ウエハ一括コ
ンタクトボード用多層配線基板を得た。
【0061】異方性導電ゴムシート作製 次に、図3に示すように、50〜100μm厚のNi薄
板からなるメタルフレーム22に開口を配列形成し、こ
の開口部分に、金属粒子を含むシリコン樹脂を印刷法に
よって塗布、注入し、多層配線基板10におけるGND
パッド12c、信号パッド12bに対応する異方性導電
ゴム21c、21bの部分は磁界によって金属粒子を中
央に寄せた部分21c’、21b’を形成し、すべての
電源パッド12aに対応する異方性導電ゴム21aには
磁界をかけずメタルフレームと接続させた構造の異方性
導電ゴムシート20を作製した。これにより、多層配線
基板10における電源共通配線とすべての電源パッド1
2aとを接続する構造の異方性導電ゴムシート20を得
た。なお、Ni薄板からなるメタルフレームは、その表
面を予め熱酸化してNiO誘電体層を形成したものを使
用した。
【0062】組立工程 上記で製作した異方性導電ゴムシート20をウエハ一括
コンタクトボード用多層配線基板10の所定の位置に貼
り合わせ、さらに、コンタクト部品30を貼り合わせ
て、ウエハ一括コンタクトボードを完成した。これによ
り、図3に示すように、メタルフレーム22と導電性パ
ターン35と間(電源共通配線とGND共通配線との
間)にバイパスコンデンサが形成された。
【0063】バーンイン試験 ウエハ上の電極とコンタクト部品の孤立バンプとを位置
を合わせした後チャックで固定し、その状態でバーンイ
ン装置に入れ125℃の動作環境にて試験した。評価対
象は、64MDRAMが400チップ形成してある8イ
ンチウェハとした。また、比較対象として、上記実施例
において、(1)メタルフレーム22と電源パッド12
aとを接続せず、かつ(2)導電性パターン35’、3
5を形成せず、かつ(3)メタルフレーム22と導電性
パターン35’、35との間にバイパスコンデンサを形
成しなかったこと以外は実施例1と同様にして作製した
ウエハ一括コンタクトボードを用意した(比較例1)。
その結果、比較例1の基板を用いて評価した場合、10
MHzの動作までしか確認できなかったが、実施例1の
基板を用いた湯合、20MHzの動作が全チップ同時に
確認できた。このように本発明によれば従来の基板より
ノイズに強い基板が作製できた。また、現状の構造を変
えることなく高周波特性を最大限に高めることができ
た。なお、実施例1の基板を用いた湯合、例えば、マイ
クロプロセッサ、ASICについても20MHzの動作
が全チップ同時に確認できた。また、コンデンサにおけ
るTiO2誘電体層は、熱によりクラックが発生した
り、熱により性能が劣化することがなかった。
【0064】(実施例2)実施例1において電源とGN
D入れ替え、図3において、(1)メタルフレーム22
とGNDパッド12cを接続し、(2)導電性パターン
35’と電源パッド12aを接続したこと以外は実施例
1と同様にして、ウエハ一括コンタクトボードを作製
し、バーンイン試験を行った。その結果、20MHzの
動作が全チップ同時に確認できた。
【0065】(実施例3)実施例1において(1)メタ
ルフレーム22と電源パッド12aとを接続しなかった
こと以外は実施例1と同様にして、ウエハ一括コンタク
トボードを作製し、バーンイン試験を行った。その結
果、20MHzの動作が全チップ同時に確認できた。
【0066】(実施例4)実施例1において(2)導電
性パターン35’、35を形成しなかったこと以外は実
施例1と同様にして、ウエハ一括コンタクトボードを作
製し、バーンイン試験を行った。その結果、20MHz
の動作が全チップ同時に確認できた。
【0067】(実施例5)実施例1においてメタルフレ
ーム22の表面にNiOの代わりにTiO又はチタン酸
バリウム(Ba2TiO4)強誘電体膜を形成したこと以
外は実施例1と同様にして、ウエハ一括コンタクトボー
ドを作製し、バーンイン試験を行った。その結果、20
MHzの動作が全チップ同時に確認できた。なお、チタ
ン酸バリウム誘電体層は、熱によりクラックが発生した
り、熱により性能が劣化することがなかった。
【0068】(実施例6)実施例1において、ポリイミ
ドフィルム105の孤立バンプ109側の面にも導電性
パターンを形成し、コンタクト部品にバイパスコンデン
サを形成したこと以外は実施例1と同様にして、ウエハ
一括コンタクトボードを作製し、バーンイン試験を行っ
た。その結果、20MHzの動作が全チップ同時に確認
できた。
【0069】(実施例7)実施例1において導電性パタ
ーン111を、図5に示すように、すべての孤立GND
パッドに1つの割合で孤立導電性パターン37を形成
し、この孤立導電性パターン37を各孤立GNDパッド
に接続したこと以外は実施例1と同様にして、ウエハ一
括コンタクトボードを作製し、バーンイン試験を行っ
た。その結果、20MHzの動作が全チップ同時に確認
できた。
【0070】(実施例8)実施例1において、メタルフ
レーム22と導電性パターン35’の双方を配線基板に
おける電源配線に接続したこと以外は実施例1と同様に
して、ウエハ一括コンタクトボードを作製し、バーンイ
ン試験を行った。その結果、実施例1と同様にウエハ上
の全ての良品チップの動作が確認された。
【0071】(実施例9)実施例1において、メタルフ
レーム22と導電性パターン35’の双方を配線基板に
おけるGND配線に接続したこと以外は実施例1と同様
にして、ウエハ一括コンタクトボードを作製し、バーン
イン試験を行った。その結果、実施例1と同様にウエハ
上の全ての良品チップの動作が確認された。
【0072】なお、本発明は、上記実施例に限定され
ず、適宜変形実施できる。
【0073】例えば、本発明のウエハ一括コンタクトボ
ードは、従来技術の欄で説明したバーンイン試験の他
に、従来プローブカードによって行われていた製品検査
(電気的特性試験)の一部や、ウエハレベル一括CSP
検査用、にも利用できる。本発明のウエハ一括コンタク
トボード用多層配線基板は、テストバーンイン(test b
urn-in)に特に適する。また、多層配線基板における配
線層は、2〜10層あるいはそれ以上としてもよい。バ
ーンインボードに使用される多層配線基板としては、メ
モリ用では3〜4層、ロジック用では5〜6層、ハイブ
リッド用では10層程度となる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、高周波に対するノイズ
に強く、高周波特性をより向上させたウエハ一括コンタ
クトボード及びその製造方法を提供できる。また、上記
高周波に対するノイズに強く、高周波特性をより向上さ
せたウエハ一括コンタクトボードを、コスト増や工程増
なく簡単に製造できるウエハ一括コンタクトボード及び
その製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボードの
一具体例を模式的に示す断面図である。
【図2】ウエハ一括コンタクトボードの一具体例を模式
的に示す断面図である。
【図3】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボードの
一具体例を模式的に示す要部断面図である。
【図4】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボードの
一具体例を模式的に示す平面図である。
【図5】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボードの
他の具体例を模式的に示す要部断面図である。
【図6】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製
造工程の一部を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製
造工程の一部を示す要部断面図である。
【図8】本発明の一実施例にかかるウエハ一括コンタク
トボード用多層配線基板の製造工程を説明するための要
部断面図である。
【図9】従来のウエハ一括コンタクトボードの具体例を
模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 配線基板 20 異方性導電ゴムシート 21 異方性導電ゴム 22 フレーム 30 コンタクト部品 31 リング 32 絶縁性フィルム 33 孤立バンプ 34 孤立パッド 35 導電性パターン 40 シリコンウエハ 101 アルミニウム板 102 シリコンゴムシート 103 積層フィルム 104 銅箔 105 ポリイミドフィルム 106 SiCリング 107 熱硬化性接着剤 108 バンプホール 109 孤立バンプ 110 孤立パッド 111 導電性パターン 201 ガラス基板 202 配線層 202a 1層目の配線パターン 203 絶縁膜 204 コンタクトホール 205 配線層 205a 2層目の配線パターン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハ上に多数形成された半導体デバイ
    スの試験を一括して行うために使用されるウエハ一括コ
    ンタクトボードであって、 ウエハ一括コンタクトボードにおけるコンタクト部分を
    受け持つコンタクト部品と、 絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコン
    タクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有す
    るウエハ一括コンタクトボード用配線基板と、 前記配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続す
    る異方性導電ゴムシートとを有し、 前記異方性導電ゴムシートにおける異方性導電ゴムを支
    持する少なくとも一部に導電性の部分を有するフレーム
    に、前記配線基板におけるGND配線及び/又は電源配
    線を接続した構造を有することを特徴とするウエハ一括
    コンタクトボード。
  2. 【請求項2】ウエハ上に多数形成された半導体デバイス
    の試験を一括して行うために使用されるウエハ一括コン
    タクトボードであって、 リングに張り渡された絶縁性フィルムと、該絶縁性フィ
    ルムの一方の面に形成された孤立パッドと、該孤立パッ
    ドと一対一で対応して前記絶縁性フィルム他方の面に形
    成されかつ前記孤立パッドと接続された孤立バンプと、
    を有するウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品
    と、 絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコン
    タクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有す
    るウエハ一括コンタクトボード用配線基板と、 前記配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続す
    る異方性導電ゴムシートとを有し、 前記コンタクト部品における絶縁性フィルムの表面及び
    /又は裏面に、前記孤立パッド及び/又は前記孤立バン
    プを避けて、導電性パターンを形成し、この導電性パタ
    ーンに、配線基板におけるGND配線及び/又は電源配
    線を接続した構造を有することを特徴とするウエハ一括
    コンタクトボード。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の異方性導電ゴムシートに
    おけるフレームと、請求項2記載のコンタクト部品にお
    ける導電性パターンのうちのいずれか一方又は双方を、
    請求項1又は2記載の配線基板における電源配線に接続
    した構造を有することを特徴とするウエハ一括コンタク
    トボード。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の異方性導電ゴムシートに
    おけるフレームと、請求項2記載のコンタクト部品にお
    ける導電性パターンのうちのいずれか一方又は双方を、
    請求項1又は2記載の配線基板におけるGND配線に接
    続した構造を有することを特徴とするウエハ一括コンタ
    クトボード。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の異方性導電ゴムシートに
    おけるフレームと、請求項2記載のコンタクト部品にお
    ける導電性パターンのうちのいずれか一方を請求項1又
    は2記載の配線基板における電源配線に接続し、他方を
    前記配線基板におけるGND配線に接続して、前記フレ
    ームと前記導電性パターンとの間にバイパスコンデンサ
    を形成した構造を有することを特徴とするウエハ一括コ
    ンタクトボード。
  6. 【請求項6】 前記フレームの表面に、誘電体材料層を
    形成したことを特徴とする請求項5記載のウエハ一括コ
    ンタクトボード。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の配
    線基板が、絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成
    されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した
    構造を有するとともに、 前記多数の半導体デバイスにおける各チップ上の電極と
    一対一で対応して配線基板上に設けられた複数のパッド
    電極と、 前記多数の半導体デバイスにおける同種の電源電極同士
    を電気的に共通接続する目的で多層配線層内に設けられ
    た電源共通配線と、 前記多数の半導体デバイスにおけるGND電極同士を電
    気的に共通接続する目的で多層配線層内に設けられたG
    ND共通配線と、を有し、かつ、請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の配線基板におけるGND配線又は電源配
    線が、前記GND共通配線又は電源共通配線であること
    を特徴とするウエハ一括コンタクトボード。
  8. 【請求項8】 リングに張り渡された絶縁性フィルム
    と、該絶縁性フィルムの一方の面に形成された孤立バン
    プと、該孤立バンプと一対一で対応して前記絶縁性フィ
    ルム他方の面に形成された孤立パッドと、前記孤立バン
    プと孤立パッドとを絶縁性フィルムに形成されたバンプ
    ホールを介して接続する接続部と、を有するウエハ一括
    コンタクトボード用コンタクト部品を製造する際に、配
    線基板におけるGND配線又は電源配線に接続する目的
    で、前記絶縁性フィルムの一方の面及び/又は他方の面
    に、孤立パッド及び/又は孤立バンプを避けて、導電性
    パターンを形成する工程と、 前記導電性パターンと、配線基板におけるGND配線及
    び/又は電源配線とを接続する工程と、を有することを
    特徴とするウエハ一括コンタクトボードの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかに記載のウ
    エハ一括コンタクトボードを用い、ウエハ上に多数形成
    された半導体デバイスの検査をウエハの状態で一括して
    行うことを特徴とする半導体デバイスの検査方法。
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