JP2002032238A - プログラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピュータインタフェース装置およびそれに使用されるプログラム書き換え方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔版印刷機用コンピュータインタフェース装
置において、特別な操作をする必要がなく、メインプロ
グラムの書き換えを可能とし、異なるバージョンのメイ
ンプログラムから任意のメインプログラムを選択して実
行することを可能にする。 【解決手段】 フラッシュメモリに保存される制御プロ
グラムを書き換え可能なメインプログラムブロックとス
タートアッププログラムブロックとに分けた上に、メイ
ンプログラムを書き換えた後に、メインプログラムの識
別情報を設定することによって、プログラム書き換えデ
ータを受信した場合、または識別情報からメインプログ
ラムが無効であると判断した場合、メインプログラムの
書き換えを行う。また、異なるバージョンのメインプロ
グラムが共存することを可能とし、環境によって任意の
バージョンのメインプログラムを選択して実行すること
を可能とし、処理の効率向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、孔版印刷機用コン
ピュータインタフェース装置のプログラムの書き換え装
置および方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、多量印刷するための製版、印刷一
体型の孔版印刷機へのデータの入力においては、孔版印
刷機に一体化されたスキャナなどによるスタンドアロー
ンのデータ取り込み方法が主流であったため、コンピュ
ータによって作成された印刷データも、まず、プリント
アウトし、プリントアウトされた印刷物をスキャナなど
によって孔版印刷機に取り込む必要があった。近年、コ
ンピュータの普及に伴い、ほとんどの印刷データがコン
ピュータによって作成されるようになり、従来のスタン
ドアローンのデータ取り込み方法は効率が良くないこと
から、コンピュータからの印刷データを処理し、製版デ
ータに変換して直接孔版印刷機に出力する孔版印刷機用
コンピュータインタフェース装置（以下、コンピュータ
インタフェース装置という）が開発されてきた。

【０００３】これらの装置は主にコンピュータからのデ
ータを受信するデータ入力部、コンピュータからのデー
タを製版データに変換するためのデータ処理部および製
版データを孔版印刷機に出力するビデオデータ出力制御
部から構成される。データ処理を司るデータ処理部には
制御プログラムを記憶する制御プログラム記憶部と、各
種データ及び実行プログラムを記憶するRAMが含まれ
る。

【０００４】ここで、実行プログラムとは、印刷データ
を処理し、製版データに変換する印刷データ処理プログ
ラムを意味し、電源がOFFになると、RAMに記憶されてい
るほかの各種データと共に消えてしまうものである。

【０００５】一方、制御プログラムとは、コンピュータ
インタフェースを制御する各種初期化プログラムや、RA
MコピーとRAMへジャンプするかしないかのジャンプ判断
機能を有するプログラムや、RAMにある実行プログラム
の元となるメインプログラムなどを意味し、制御プログ
ラム記憶部に記憶される。

【０００６】データ入力部から渡された印刷データを製
版データに変換処理を施す場合、コンピュータインタフ
ェース装置が制御プログラム記憶部にある制御プログラ
ムの中から、データ処理用のメインプログラムをRAMに
ロードし、データ入力部から渡された印刷データを処理
し、製版データに変換して、ビデオデータ出力制御部に
渡す。

【０００７】制御プログラム記憶部は不揮発性メモリ
（ROMまたはフラッシュメモリ）から構成されており、
電源がOFFになっても、制御プログラムが記憶されたま
まになり、消えることがない。

【０００８】制御プログラムは工場出荷時に制御プログ
ラム記憶部にインプットされているが、バグの排除や、
機能の増減や、仕様変更などのために、しばしば出荷後
にバージョンアップが必要になる。

【０００９】制御プログラム記憶部がROMである場合、
制御プログラムをバージョンアップするには、コンピュ
ータインタフェース装置および関連装置の電源を切り、
ROMを装置から外し、新しい制御プログラムのインプッ
トされたROMと交換するか、ROMライタなどの装置によっ
て、新しい制御プログラムに書き換える必要がある。

【００１０】一方、制御プログラム記憶部がフラッシュ
メモリである場合は、制御プログラムをバージョンアッ
プするには、ハードウェアを交換する必要がないが、特
殊な操作によって、プログラム書き換えモードに入る必
要がある。メーカによって、プログラム書き換えモード
に入る特別な操作が違うが、コンピュータインタフェー
ス装置に設けられたあるスイッチ、またはいくつかのス
イッチを押しながら、コンピュータインタフェースの電
源を入れて、プログラム書き換えモードに入るか、メー
カの開発者以外には知られていないエンジニア開発モー
ドに切り替え、コマンド操作などの処理によって、プロ
グラム書き換えモードに入るのが普通である。これらの
操作は少しでも間違いがあると、コンピュータインタフ
ェース装置に不具合を来たしてしまう恐れがあるから、
通常エンドユーザによって行われず、メーカサポートの
担当者、または保守業者によって行われる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記フラッシュメモリ
によって制御プログラムの記憶を担持する場合、ROMの
場合と異なり、ハードウェアの交換を必要としないた
め、制御プログラムのバージョンアップが容易になる。

【００１２】しかし、コンピュータインタフェース装置
のフラッシュメモリにインプットされた制御プログラム
を書き換えるには、特別な操作を要する上に、コンピュ
ータインタフェース装置を壊す危険性があるため、作業
を行う人が熟練とした技術者であることが要求される。

【００１３】また、制御プログラムの書き換え中に、書
き込みエラーがした場合や、書き換え時のブロック消去
時にエラーした場合や、プログラム書き換え中に電源オ
フなどの何らかのはずみによる制御プログラム破壊が発
生した場合には、再度電源の入れ直し及び／または前述
の特別操作によって、強制的にプログラム書き換えモー
ドに入る必要があった。また、制御プログラムの破壊具
合によって、書き換えすらできなくなる場合もある。

【００１４】また、制御プログラムのバージョンアップ
は必ずしもバグの排除などの不具合修正ではないため、
環境によって新旧複数のバージョンの制御プログラムを
共存させ、使い分けることも要求されてきた。ここで、
環境とは、コンピュータ、孔版印刷機を含めた印刷プロ
セス全体のことを意味する。たとえば、コンピュータイ
ンタフェース装置の制御プログラムの最新バージョンが
Windows98（マイクロソフト社製）に対応するものはWin
dows95（マイクロソフト社製）もカバーできるが、Wind
ows95のバージョンの制御プログラムは、コンピュータ
インタフェース装置のCPUにかける負担が軽いため、コ
ンピュータ側のOS（オペレーティングシステム）がWind
ows95である場合は、あえてコンピュータインタフェー
ス装置の最新バージョンの制御プログラムを使用する必
要がなく、最新のWindows98対応バージョンより古いWin
dows95バージョンを使用したいことがある。特に、LAN
（Local Area Network）またはWAN（Wide Area Net
work）などのネットワーク、またはモデムなどを利用し
たリモートアクセスによって、異なるバージョンのOSを
持つコンピュータが孔版印刷機コンピュータインタフェ
ースおよび孔版印刷機を共有して使用する場合、孔版印
刷機用コンピュータインタフェースに、複数のバージョ
ンの制御プログラムを共存させて、選択して実行させた
ほうが効率が良い。

【００１５】本発明は上記事情に鑑みて、不揮発性メモ
リに記憶された制御プログラムの書き換えの際の特殊操
作をなくし、制御プログラムの書き換えの必要性を判断
して確実に制御プログラムの書き換えを行うようにする
と共に、複数のバージョンの制御プログラムを共存させ
るプログラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピュータ
インタフェース装置およびそれに使用されるプログラム
書き換え方法を提供することを目的とするものである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明によるプログラム
書き換え可能なコンピュータインタフェース装置は、コ
ンピュータからの印刷データ、またはプログラム書き換
えデータを受信するコンピュータデータ入力手段と、実
行プログラムを用いて前記印刷データを処理するデータ
処理手段及び孔版印刷機に製版データを出力するビデオ
データ出力制御手段からなる孔版印刷機用コンピュータ
インタフェース装置において、制御プログラムを記憶す
る不揮発性メモリを備え、前記制御プログラムを書き換
え可能なメインプログラムブロックと、書き換え不可能
なスタートアッププログラムブロックとに分け、前記メ
インプログラムに記憶されたメインプログラムが無効で
ある場合またはコンピュータからプログラム書き換えデ
ータを受信した場合に、前記メインプログラムを書き換
えることを可能としたメインプログラム書き換え手段を
備えたことを特徴とするものである。

【００１７】ここで、「不揮発性メモリ」とは、電源の
供給が無くても、記憶した内容を保持できる従来のROM
や、フラッシュメモリなどを意味するが、前記メインプ
ログラムブロックに当たる部分としては、記憶された制
御プログラムを書き換え可能にする必要があるため、書
き込み消去可能なフラッシュメモリを応用し、前記スタ
ートアッププログラムブロックに当たる部分としては、
フラッシュメモリを利用してもよいが、従来の書き込み
消去不可能なROMを応用してもよい。

【００１８】前記プログラム書き換え可能なコンピュー
タインタフェース装置は、前記メインプログラムブロッ
クにメインプログラムの識別情報を設定し、電源を入れ
た時に前記スタートアッププログラム実行中に前記識別
情報から前記メインプログラムが有効か無効かを識別
し、前記メインプログラムを書き換えるか書き換えない
かを判断するメインプログラム書き換え必要性判断手段
をさらに備えたものであることが好ましい。

【００１９】ここで、前記メインプログラムが「有効」
であるとは、前記不揮発メモリ上に少なくとも１つの有
効なメインプログラムが存在することを意味し、前記メ
インプログラムが「無効」であるとは、前記不揮発性メ
モリ上に有効なメインプログラムが存在しないことを意
味する。

【００２０】ここで、前記識別情報とは前記メインプロ
グラムプログラムを正常に書き換えた後に設定する該メ
インプログラムを識別できる情報のことを指し、該メイ
ンプログラムのバージョン情報であることが望ましい
が、書き換え成功を示す情報や、書き換えが正常に終了
した時刻などであってもよい。

【００２１】前記識別情報は古いバージョンの前記書き
換えプログラムより先に消去され、新しいバージョンの
前記メインプログラムを正常に書き換えた後に設定され
るので、前記メインプログラムの書き換えが何らかのは
ずみで失敗した際には、前記識別情報を担持するブロッ
クが0xFFとなり、前記スタートアッププログラムが前記
識別情報を読み取り、前回の書き換えが成功したかどう
かまたはメインプログラムの有効か無効かを判断する。

【００２２】また、該プログラム書き換え可能な孔版印
刷機用コンピュータインタフェース装置は、前記メイン
プログラムの実行中でも、前記メインプログラムが完全
に破壊していて、無効であっても、コンピュータから前
記メインプログラム書き換えデータを受信した場合に、
前記コンピュータインタフェース装置を前記メインプロ
グラムの書き換え可能な状態に切り替える手段をさらに
備えていることが好ましい。

【００２３】また、該プログラム書き換え可能な孔版印
刷機用コンピュータインタフェース装置において、前記
メインプログラムを書き換えた後に、前のバージョンの
該メインプログラムを前記メインプログラムブロックに
残せば、該メインプログラムブロックが異なるバージョ
ンのメインプログラムを備えることになり、前記スター
トアッププログラムが有効な前記メインプログラムの中
から任意のバージョンのメインプログラムを選択して実
行するようにすることが望ましい。

【００２４】本発明のプログラム書き換え方法は、コン
ピュータからの印刷データを受信し、孔版印刷機に製版
データを出力する孔版印刷機用コンピュータインタフェ
ース装置のプログラムの書き換え方法において、前記コ
ンピュータインタフェース装置の不揮発性メモリ上の制
御プログラムを書き換え可能なメインプログラムブロッ
クと書き換え不可能なスタートアッププログラムブロッ
クとに分け、前記メインプログラムブロックに記憶され
たメインプログラムが無効である場合、またはコンピュ
ータからプログラム書き換えデータを受信した場合に、
前記メインプログラムを書き換えることを可能としたこ
とを特徴とするものである。

【００２５】本発明による前記メインプログラムの書き
換え方法は前記メインプログラムブロックにメインプロ
グラムの識別情報を設定し、電源を入れた時にスターア
ッププログラム実行中に前記識別情報から前回の書き換
えが成功したかどうかまたはメインプログラムの有効か
無効かを判断するものであることが好ましい。

【００２６】また、該メインプログラムの書き換え方法
は、前記メインプログラムの実行中でも、前記メインプ
ログラムが無効であっても、及び／またはメインプログ
ラムが完全に破壊された状態であっても、コンピュータ
から前記メインプログラム書き換えデータを受信した場
合に、前記コンピュータインタフェース装置を前記メイ
ンプログラムの書き換え可能な状態に切り替えることを
可能としたものとするのが望ましい。

【００２７】さらに、前記メインプログラムの書き換え
においては、前記メインプログラムを書き換えた後に、
前のバージョンの該メインプログラムを前記メインプロ
グラムブロックに残せば、該メインプログラムブロック
が異なるバージョンのメインプログラムを備えることに
なり、前記スタートアッププログラムが有効な前記メイ
ンプログラムの中から任意のバージョンのメインプログ
ラムを選択して実行するようにすることが好ましい。

【００２８】

【発明の効果】本発明は、プログラム書き換え可能な孔
版印刷機用コンピュータインタフェース装置およびそれ
に使用されるプログラム書き換え方法において、フラッ
シュメモリに保存される制御プログラムを書き換え可能
なメインプログラムブロックと、書き換え不可能なスタ
ートアッププログラムブロックとに分けた上に、メイン
プログラムを書き換えた後に、メインプログラムの識別
情報を設定するようにし、電源を入れた時にスタートア
ッププログラム実行中に識別情報からメインプログラム
の有効か無効かを識別し、メインプログラムを書き換え
る必要があるか否かを判断する。よって、書き換え必要
がある場合に、特殊な操作をする必要がなく、メインプ
ログラムの書き換えを行うことができる。

【００２９】また、本発明はコンピュータから書き換え
データを受信した時に、メインプログラムの実行中で
も、前記メインプログラムが無効であっても、及び／ま
たはメインプログラムが完全に破壊された状態であって
も、特殊操作をする必要がなく、前記コンピュータイン
タフェース装置を前記メインプログラムの書き換え可能
な状態に切り替えるので、従来のIEEE1284による接続だ
けではなく、LAN接続や、WAN接続や、モデムなどによる
リモートアクセスの場合にも、メインプログラムの変更
の必要がある場合には、コンピュータインタフェースを
利用するユーザの操作が不要で、コンピュータからメイ
ンプログラム書き換えデータを送れば、メインプログラ
ムの書き換えが可能となる。

【００３０】さらに、メインプログラムの書き換えを行
った後に、前のバージョンのメインプログラムをメイン
プログラムブロックに残すことができるので、メインプ
ログラムブロックが異なるバージョンのメインプログラ
ムを備えることが可能となり、スタートアッププログラ
ムが環境に応じて、有効なメインプログラムの中から任
意のバージョンのメインプログラムを選択して実行する
ようにすることができる。

【００３１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。

【００３２】図１は、本発明による孔版印刷機用コンピ
ュータインタフェース装置１とコンピュータ２および孔
版印刷機３の接続関係を示したものである。コンピュー
タインタフェース装置１はコンピュータ２から印刷デー
タを受信し、製版データにして、孔版印刷機３に出力す
るか、コンピュータ２からプログラム書き換えデータを
受信し、メインプログラムを書き換える。

【００３３】図２は、本発明の実施形態によるプログラ
ム書き換え可能な孔版印刷機用コンピュータインタフェ
ース装置の構成１の1例を示したものである。

【００３４】図２に示したように、本発明による孔版印
刷機用コンピュータインタフェース装置は、処理中枢と
なるCPU5と、コンピュータデータ入力手段６と、RAM7
と、ビデオデータ出力制御手段８と、フラッシュメモリ
９とを備える。

【００３５】CPU5は、コンピュータのそれと同様に制御
と演算を行うマイクロプロセッサである。CPU5がメモ
リ、ここではRAM7から処理対象となるデータを呼び出し
て処理し、処理済みのデータをRAM7に書き込む。

【００３６】コンピュータデータ入力手段６はコンピュ
ータと接続およびデータ交換のためのIEEE1284のパラレ
ルインタフェースや、ネットワークに接続するためのLA
N用インタフェースや、リモートアクセスに不可欠なモ
デム、TAなどと接続するシリアルインタフェースまたは
近年普及しつつあるUSBインタフェースなどのいずれか1
個または複数個を備え、主としてコンピュータからの印
刷データ及び／またはプログラム書き換えデータを受信
して、RAM７に渡す役割を担うが、コンピュータインタ
フェース装置の処理状況などをコンピュータに伝え、コ
ンピュータオペレータに知らせる機能を備えてもよい。

【００３７】RAM7は実行プログラム記憶手段7aと、各種
データを記憶するデータ記憶手段7bとを備えており、実
行プログラム記憶手段7aに記憶された実行プログラムは
入力データ解析機能7a-1および入力データ処理機能7a-
2、または入力データ解析機能7a-1およびメインプログ
ラム書き換え機能7a-3を備える。印刷データを処理する
場合には、印刷データを処理するプログラムがフラッシ
ュメモリから実行プログラムとしてRAM7にロードされ、
RAM7に記憶されたデータは実行プログラムによって製版
データに変換された後に、ビデオデータ出力制御手段８
に渡されて、孔版印刷機に出力される。メインプログラ
ムの書き換えもRAM7において実施されるが、詳細は図
３、図４、図５を参照して後述する。

【００３８】なお、RAM7に記憶されたプログラムおよび
データは電源OFFによって、全部消されることとなる。

【００３９】ビデオデータ出力制御手段８は、１ページ
のデータ処理が完了すると、フラッシュメモリ領域B(9
b)にあるビデオデータ出力制御機能9c-4または9d-4によ
って処理済データを孔版印刷機に出力する役割を担うも
ので、孔版印刷機エンジンとの通信ポートと、データ出
力用のデータポートおよび／またはその他出力タイミン
グ用ポートによって構成される。

【００４０】フラッシュメモリ９はスタートアッププロ
グラムを記憶する領域A(9a)とメインプログラムを記憶
する領域B(9b)とに分かれる。

【００４１】9aに記憶されたスタートアッププログラム
9a-1は電源ON時のプログラム開始とバージョンアップの
際に9bにあるメインプログラムブロック（9cまたは9d）
を書き換える役割を担い、各種初期化機能9a-2や、スタ
ートアッププログラムまたはメインプログラムをRAM7に
転送するコピー機能とRAM7のプログラム領域へのジャン
プ機能9a-3や、プログラム書き換えモードでコンピュー
タからの書き換えデータを解析する機能9a-4や、9bにあ
るメインプログラムの書き換え機能9a-5を有する。

【００４２】一方、9bにあるメインプログラムブロック
（9cまたは9d）はパソコンからのデータを解析する機能
入力データ解析機能（9c-1または9d-1）と、解析結果の
データがプログラム書き換えデータであった場合に9aに
ジャンプするジャンプ機能（9c-2または9d-2）や、コン
ピュータからのデータが通常の印刷データであれば印刷
データとして処理する機能（9c-3または9d-3）と、1ペ
ージのデータ処理が完了すれば孔版印刷機へのビデオデ
ータ出力を制御する機能（9c-4または9d-4）を有する。

【００４３】また、メインプログラムブロック（9cまた
は9d）において、該当するメインプログラムのバージョ
ン情報ブロック（9c-5または9d-5）が設けており、メイ
ンプログラムのバージョン情報を設定できる。ここで、
バージョン情報ブロック（9c-5または9d-5）にバージョ
ン情報が設定されている時は対象のメインプログラムが
有効であることを表し、それ以外の情報（例えば0xFFな
ど）が設定されている時は、対象のメインプログラムが
無効であることを表す。

【００４４】図３、図４、図５は本発明によるコンピュ
ータインタフェース装置において、印刷データおよびプ
ログラム書き換えの処理プロセスを示したフローチャー
トである。図３に示したように、コンピュータインタフ
ェース装置の電源を入れた時に、スタートアッププログ
ラムが起動し（S1）、各種初期化処理を行った（S2）後
に、メインプログラムの有効ブロックを特定するため
に、フラッシュメモリの9bの各バージョン情報ブロック
（9c-5、9d-5）をチェックし、各メインプログラムのバ
ージョン情報を読み込む（S3）。＃１〜＃nとは、9bに
あるすべてのメインプログラムのバージョン番号を意味
し、該実施例では、メインプログラムが２つあるので、
ｎは２となる。

【００４５】S3から得たメインプログラムバージョン情
報に基づいて、コンピュータインタフェース装置が有効
領域の有無を判断し（S4）、有効領域がある（つまり、
有効なメインプログラムが存在する）（S4：有）場合に
は、図５に示したDステップに移り、S20以後の処理を行
う。一方、有効領域が無い（つまり、有効なメインプロ
グラムが１つも存在しない）（S4：無）場合、または図
５に示したように、コンピュータからプログラム書き換
えデータを受信したと判断した場合（S23：Yes）には、
9aの入力データ解析機能9a-4とメインプログラム書き換
え機能9a-5の各モジュールをRAM7に転送し、転送完了後
にRAM7にジャンプして（S5）、コンピュータからの入力
データを待つ。

【００４６】コンピュータから入力データがある場合
（S6：有）、S5にてRAM7にコピーされた入力データ解析
機能9a-4を用いて、入力データを解析し（S7）、該入力
データがプログラム書き換えパケットであれば（S8：Ye
s）、ステップCに移り、S10以後の処理を行う。

【００４７】一方、S6によりコンピュータから入力デー
タがないと判断された場合（S6：無）、またはS７の入
力データ解析によって、コンピュータからのデータがプ
ログラム書き換えパケットではないと判断された場合
（S8：No）には、システムがS6の入力データ待ちステッ
プに移る。

【００４８】なお、S７の入力データ解析によって、コ
ンピュータからのデータがプログラム書き換えパケット
ではないと判断され（S8：No）、システムがS6の入力デ
ータ待ちステップに移る際には、入力データが除外され
ることになる（S9）。

【００４９】図４はS７によって、コンピュータ入力デ
ータがプログラム書き換えパケットであると判断した場
合（S8：Yes）の処理プロセスを示したフローチャート
である。システムがコンピュータからのプログラム書き
換えパケットが書き換え終了パケットであると判断した
場合（S10：Yes）、該当するメインプログラムのバージ
ョン情報ブロックにバージョン情報を書き込み（S1
7）、コンピュータインタフェース装置をリセットし
て、書き換えプロセスを終了する（S19）。一方、シス
テムがコンピュータからのプログラム書き換えパケット
が書き換え終了パケットではないと判断した場合（S1
0：No）、まず、図６に示したプログラム書き換えパケ
ットのフォーマットを参照して、該プログラム書き換え
パケットが正常パケットであるか否かを判断する（S1
1、S12）。すなわち、システムが、受信したプログラム
書き換えパケットのフォーマットが図６に示したプログ
ラム書き換えパケットのフォーマットと一致し、受信し
たプログラム書き換えパケットのサムチェックコードも
正しい場合、該プログラム書き換えパケットが正常パケ
ットであると判断し（S11、S12：Yes）、領域B上に0xFF
であり消去済み（S13：完了）のメモリ領域（書込ブロ
ック）に入力されたプログラムコードを書き込む（S1
5）が、書込ブロックが準備されていない場合（S13：未
了）、領域Ｂ上の最も古いバージョンのメインプログラ
ムを消去し、すなわち0xFFを書き込み（S14）、該消去
されたメインプログラムブロックに入力されたプログラ
ムコードを書き込む（S15）。

【００５０】入力されたメインプログラムコードを書き
込みブロックに書き込んだ後、システムが、該メインプ
ログラムコードを再度読み取り、元のデータと一致する
か否かを比較し（S16）、一致すれば（S16：Yes）、図
３に示すステップS6に進み、次の入力データを待機する
が、元のデータと一致しなければ（S16：No）、書き換
えエラーが起きたとし（S18）、コンピュータインタフ
ェース装置をリセットして、書き換えプロセスを終了す
る（S19）。

【００５１】一方、ステップS11の確認において、受信
したプログラム書き換えパケットのフォーマットが図６
に示したプログラム書き換えパケットのフォーマットと
一致しない、または受信したプログラム書き換えパケッ
トのサムチェックコードが正しくない場合、システム
が、該プログラム書き換えパケットが正常パケットでな
いと判断し（S12：Yes）、書き換えエラーが起きたとし
（S18）、コンピュータインタフェース装置をリセット
して、書き換えプロセスを終了する（S19）。

【００５２】図５はスタートアッププログラムが有効領
域がある（S4：有）と判断した時の処理プロセスを示し
たフローチャートである。スタートアッププログラムが
9bからメインプログラムブロックの最新バージョンをRA
M7にコピーし、RAM7へジャンプして、入力データ待ち状
態に入り、データが入力されるまで待機する。入力デー
タがあれば（S21：Yes）、該処理プロセスが入力された
データを解析し（S22）、S23に示したように、入力デー
タがプログラム書き換えパケットである場合に（S23：Y
es）、Aステップに移り、プログラム書き換えループ（S
6から）に入る。一方、入力データが通常の印刷データ
である場合には（S23：No）、処理が通常の印刷処理に
入って、印刷機へ製版データを出力するか、製版データ
をRAM7に記憶し、次の入力データを待機し、処理する
（S21から）。ここで、上記ステップS17で行っている
「バージョン情報を書き込む」処理は、上述のように全
てのプログラム書き換えパケットが正常に書き込まれた
ことを確認した後で行われている。よって、バージョン
情報が書き込まれているということが、該当するメイン
プログラムが有効であるということと等価になる。

【００５３】上記実施の形態においては、メインプログ
ラム識別情報をバージョン情報としているが、たとえば
０（無効）と１（有効）のように有効無効を判断できる
データであってもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】プログラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピ
ュータインタフェースの接続関係を示す図

【図２】プログラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピ
ュータインタフェース装置の構成の1例を示す図

【図３】印刷データおよびプログラム書き換えの処理プ
ロセスを示したフローチャート（その１）

【図４】印刷データおよびプログラム書き換えの処理プ
ロセスを示したフローチャート（その２）

【図５】印刷データおよびプログラム書き換えの処理プ
ロセスを示したフローチャート（その３）

【図６】印刷データおよびプログラム書き換えデータの
パケットフォーマットの１例を示した図

【符号の説明】

１ コンピュータインタフェース装置 ２ コンピュータ ３ 孔版印刷機 ４ モデム／TA ５ CPU ６ パソコンデータ受信用インタフェース ７ RAM ８ 製版データ出力用インタフェース ９ フラッシュメモリ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータからの印刷データ、または
   プログラム書き換えデータを受信するコンピュータデー
   タ入力手段と、実行プログラムを用いて前記印刷データ
   を処理するデータ処理手段及び孔版印刷機に製版データ
   を出力するビデオデータ出力制御手段からなる孔版印刷
   機用コンピュータインタフェース装置において、 制御プログラムを記憶する不揮発性メモリを備え、前記
   制御プログラムを書き換え可能なメインプログラムブロ
   ックと、書き換え不可能なスタートアッププログラムブ
   ロックとに分け、前記メインプログラムブロックに記憶
   されたメインプログラムが無効である場合またはコンピ
   ュータからプログラム書き換えデータを受信した場合
   に、前記メインプログラムを書き換えることを可能とし
   たメインプログラム書き換え手段を備えたことを特徴と
   するプログラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピュー
   タインタフェース装置。
2. 【請求項２】 前記メインプログラムブロックにメイン
   プログラムの識別情報を設定し、電源を入れた時に前記
   スタートアッププログラム実行中に前記識別情報から前
   記メインプログラムが有効か無効かを識別し、前記メイ
   ンプログラムを書き換えるか書き換えないかを判断する
   メインプログラム書き換え必要性判断手段を備えたこと
   を特徴とする請求項１記載のプログラム書き換え可能な
   孔版印刷機用コンピュータインタフェース装置。
3. 【請求項３】 前記コンピュータデータ入力手段がコン
   ピュータから前記メインプログラム書き換えデータを受
   信した場合に、前記コンピュータインタフェース装置を
   前記メインプログラムの書き換え可能な状態に切り替え
   る手段を備えたことを特徴とする請求項１記載のプログ
   ラム書き換え可能な孔版印刷機用コンピュータインタフ
   ェース装置。
4. 【請求項４】 前記メインプログラムブロックが異なる
   バージョンのメインプログラムを備えており、前記スタ
   ートアッププログラムが有効な前記メインプログラムの
   中から任意のバージョンのメインプログラムを選択して
   実行するメインプログラム選択手段を備えたことを特徴
   とする請求項１から３のいずれか1項記載のプログラム
   書き換え可能な孔版印刷機用コンピュータインタフェー
   ス装置。
5. 【請求項５】 コンピュータからの印刷データを受信
   し、孔版印刷機に製版データを出力する孔版印刷機用コ
   ンピュータインタフェース装置のプログラムの書き換え
   方法において、 前記コンピュータインタフェース装置の不揮発性メモリ
   上の制御プログラムを書き換え可能なメインプログラム
   ブロックと書き換え不可能なスタートアッププログラム
   ブロックとに分け、前記メインプログラムブロックに記
   憶されたメインプログラムが無効である場合、またはコ
   ンピュータからプログラム書き換えデータを受信した場
   合に、前記メインプログラムを書き換えることを可能と
   したことを特徴とする孔版印刷機用コンピュータインタ
   フェース装置のプログラム書き換え方法。
6. 【請求項６】 前記メインプログラムブロックにメイン
   プログラムの識別情報を設定し、電源を入れた時にスタ
   ートアッププログラム実行中に前記識別情報から前記メ
   インプログラムが有効か無効かを判断することを特徴と
   する請求項５記載の孔版印刷機用コンピュータインタフ
   ェース装置のプログラム書き換え方法。
7. 【請求項７】 コンピュータから前記メインプログラム
   書き換えデータを受信した場合に、前記コンピュータイ
   ンタフェース装置を前記メインプログラムの書き換え可
   能な状態に切り替えることを特徴とした請求項５記載の
   孔版印刷機用コンピュータインタフェース装置のプログ
   ラム書き換え方法。
8. 【請求項８】 前記メインプログラムブロックは複数の
   バージョンが異なるメインプログラムを備えており、前
   記スタートアッププログラムが有効な前記メインプログ
   ラムの中から、任意のバージョンのメインプログラムを
   選択して実行することを特徴とする請求項５から７のい
   ずれか1項記載の孔版印刷機用コンピュータインタフェ
   ース装置のプログラム書き換え方法。