JP2002032010A - 二輪車用ライディングシミュレーション装置 - Google Patents

二輪車用ライディングシミュレーション装置

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JP2002032010A JP2000214269A JP2000214269A JP2002032010A JP 2002032010 A JP2002032010 A JP 2002032010A JP 2000214269 A JP2000214269 A JP 2000214269A JP 2000214269 A JP2000214269 A JP 2000214269A JP 2002032010 A JP2002032010 A JP 2002032010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二輪車の模擬車体2に、ハンドル3に減速機
8を介して連結されるサーボモータ9を搭載し、ハンド
ルの舵角が保舵角に一致するようにサーボモータの位置
制御を行うものにおいて、ハンドルに実車走行時と同様
の操舵反力を特別の部材を設けずに付与できるうように
する。 【解決手段】 サーボモータ9に付設したエンコーダ9
aからの信号に基づいてハンドル3の舵角が保舵角に一
致したと判別されたところで、サーボモータの制御方式
を位置制御からトルク制御に切換える。そして、トルク
制御によりハンドル3の舵角と保舵角との偏差に応じた
操舵反力をハンドル3に付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二輪車用ライディ
ングシミュレーション装置に関し、特に、ハンドルに実
車走行時と同様の操舵反力を付与し得るようにした装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、二輪車の模
擬車体に設けたハンドルに減速機を介して連結されるサ
ーボモータを備えると共に、減速機とハンドルとの間
に、ハンドルの操舵力によって弾性的に撓むばね部材を
介設し、模擬車体に人が乗って模擬走行を行う際に、ハ
ンドルの舵角が保舵角(操舵力を加えない状態でハンド
ルが安定する舵角)に一致するようにサーボモータの位
置制御を行い、ハンドルを操舵したとき、ばね部材の撓
みでハンドルが減速機に対し相対回転し、ハンドルにば
ね部材の撓み反力による操舵反力が付与されるようにし
たものが知られている。そして、このものでは、ばね部
材の撓み量を検出するセンサを設け、このセンサの信号
に基づいてハンドルの舵角を算出し、舵角に応じた模擬
車体の挙動制御を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のもので
は、ばね部材とばね部材の撓み量を検出するセンサとが
必要になり、コストが高くなる不具合がある。本発明
は、以上の点に鑑み、ハンドルに実車走行時と同様の操
舵反力を付与し得るようにした低コストの二輪車用ライ
ディングシミュレーション装置を提供することを課題と
している。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、二輪車の模擬車体に設けたハンドルに減速機
を介して連結されるサーボモータを備え、ハンドルの舵
角が保舵角に一致するようにサーボモータの位置制御を
行うものにおいて、ハンドルを減速機に相対回転不能に
連結すると共に、サーボモータに付設したエンコーダか
らの信号に基づいてハンドルの舵角が保舵角に一致した
と判別されたところで、サーボモータの制御方式を位置
制御からトルク制御に切換え、このトルク制御によりエ
ンコーダで検出されるハンドルの舵角と保舵角との偏差
に応じた操舵反力をハンドルに付与する制御手段を備え
ている。
【0005】ハンドルを減速機に相対回転不能に連結す
ると、サーボモータの位置制御を継続した場合、ハンド
ルは保舵角の舵角位置にロックされてしまい、操舵不能
となるが、サーボモータの制御方式を位置制御からトル
ク制御に切換えることにより、サーボモータのトルクに
見合った操舵力でハンドルを操舵できるようになる。即
ち、ハンドルにサーボモータのトルクに応じた操舵反力
が付与される。かくて、サーボモータのトルクをハンド
ルの舵角と保舵角との偏差に応じて可変することによ
り、ハンドルに実車走行時と同様の操舵反力を付与する
ことができる。
【0006】そして、本発明では、ハンドルを減速機に
相対回転不能に連結するため、ばね部材やばね部材の撓
み量を検出するセンサが不要となり、コストダウンを図
れる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、二輪車用のライ
ディングシミュレーション装置を示している。この装置
は、基台1と、基台1上に後記する2軸の回転自由度を
持って支持させた二輪車の模擬車体2とを備えている。
【0008】模擬車体2は、上端にハンドル3を操向自
在に設けたフロントコラム2aと、フロントコラム2a
の下端から後方にのびるメインフレーム2bと、メイン
フレーム2bの後部上方に設けたリヤフレーム2cとを
備えており、リヤフレーム2c上に載架する図示省略し
たシートに人が着座し得るように構成されている。
【0009】基台1には、車体用の支持台1aが固定さ
れており、この支持台1a上に、前後方向に長手のロー
ル軸4を軸支すると共に、ロール軸4の上面に横方向に
長手のピッチ軸5を固定し、模擬車体2をメインフレー
ム2bに固定した支持板2dにおいてピッチ軸5に軸支
している。かくて、模擬車体2には、ロール軸4回りと
ピッチ軸5回りとの2軸の回転自由度が与えらえる。
【0010】ライディングシミュレーション装置には、
更に、ピッチ軸5よりも前方に位置させて、左右1対の
直動アクチュエータ6,6が設けられている。各直動ア
クチュエータ6は、電動モータを内蔵するケーシング6
aと、ケーシング6aに挿通した螺杆6bとを備えてお
り、ケーシング6a内に螺杆6bに螺合するナットを軸
支し、電動モータによりナットを回転させることで螺杆
6bとケーシング6aとが軸方向に相対移動するように
構成されている。そして、各直動アクチュエータ6の螺
杆6bの下端を自在継手6cを介して基台1に連結する
と共に、各直動アクチュエータ6のケーシング6aを自
在継手6dを介して模擬車体2に連結し、両直動アクチ
ュエータ6,6のケーシング6a,6aを共に同量上動
または下動させたとき、模擬車体2にピッチ軸5を支点
にした前上りまたは前下りの回動、即ち、ピッチ動作が
与えられ、両直動アクチュエータ6,6のケーシング6
a,6aを互に異なる移動量で移動させたとき、模擬車
体2にロール軸4を支点にした横方向の回動、即ち、ロ
ール動作が与えられるようにしている。
【0011】両直動アクチュエータ6,6の電動モータ
は、アクセル操作やブレーキ操作や体重移動といった搭
乗者による運転操作を検出する各種センサからの信号を
入力するコントローラ7で制御されるようになってお
り、模擬車体2に運転操作に応じてピッチ動作やロール
動作を与え、搭乗者に実車走行時と同様の車体挙動を体
感させることができるようにしている。また、模擬車体
2の前方には図示省略したモニタ画面が配置されてお
り、このモニタ画面上の仮想空間映像も運転操作に応じ
て制御できるようにしている。
【0012】模擬車体2のフロントコラム2aには、出
力側に遊星歯車式の減速機8を組付けたサーボモータ9
が搭載されており、減速機8の出力軸8aにハンドル3
用の取付けブロック3aを直結し、このブロック3aに
ハンドル3を固定して、ハンドル3が減速機8に相対回
転不能に連結されるようにしている。サーボモータ9に
は、該モータ9の回転角を検出するエンコーダ9aが付
設されており、エンコーダ9aからの信号を制御手段た
るコントローラ7に入力して、コントローラ7によりサ
ーボモータ9を制御すると共に、エンコーダ9aからの
信号で割り出されるハンドル3の舵角に応じてモニタ画
面上の仮想空間映像を変化させるようにしている。
【0013】サーボモータ9の制御の詳細は図3に示す
通りであり、先ず、S1のステップにおいて、現時点で
の運転状態に対応する保舵角θH(操舵力を加えない状
態でハンドル3が安定する舵角)を算出し、次に、S2
のステップで保舵角θHが変化したか否かを判別する。
そして、保舵角θHが変化したときは、S3のステップ
において、エンコーダ9aからの信号で割り出されるハ
ンドル3の舵角θが保舵角θHに一致しているか否かを
判別し、θ≠θHであれば、S4のステップでθ=θH
になるようにサーボモータ9の位置制御を行い、θ=θ
HになったところでS6のステップに進み、位置制御完
了フラグFを「1」にセットする。尚、フラグFは位置
制御中S5のステップで「0」にリセットされる。
【0014】保舵角θHが変化していなければ、S7の
ステップでフラグFが「1」にセットされているか否か
を判別し、F=1になるまでS3以下のステップに進ん
で位置制御を継続する。そして、F=1になったとき、
S8のステップでハンドル3の舵角θと保舵角θHとの
偏差△θを算出した後、S9のステップで△θに応じた
モータトルクを検索し、次に、S10のステップで前記
トルクが出力されるようにサーボモータ9のトルク制御
を行う。
【0015】ここで、モータトルクの方向は、モータト
ルクによってハンドル3に操舵反力が付与されるよう
に、ハンドル3の操舵方向と逆方向に設定されており、
また、モータトルクの大きさは、△θに応じて例えば図
4に示す如く変化するように設定されている。尚、図4
はハンドル3を保舵角θHの舵角位置から左右一方に操
舵したときをプラス、他方に操舵したときをマイナスと
して△θを表示しており、△θの絶対値が比較的小さな
第1の所定値△θ1以下の範囲に存する場合は、モータ
トルクが△θに比例して比較的小さな比例定数で増加
し、△θの絶対値が第1の所定値△θ1と比較的大きな
第2の所定値△θ2との間の範囲に存する場合は、モー
タトルクが△θに比例して比較的大きな比例定数で増加
し、△θの絶対値が第2の所定値△θ2以上の範囲に存
する場合は、モータトルクが所定のリミット値に保持さ
れる。そして、このようなモータトルクと△θとの関係
を表わすデータテーブルをコントローラ7に格納してお
き、S9のステップで△θに対応するモータトルクをテ
ーブル検索して、S10のステップでこのモータトルク
を出力する。これによれば、ハンドル3に△θに応じた
操舵反力が付与され、実車走行時と同様の操舵フィーリ
ングが得られる。
【0016】尚、△θと操舵反力との関係は二輪車の機
種によって変化するが、モータトルクのデータテーブル
を機種に応じて切換えることにより、各機種に応じた操
舵反力を付与することができる。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ハンドルに実車走行時と同様の操舵反力を付
与できると共に、従来例のようなばね部材やばね部材の
撓み量を検出するセンサが不要となり、コストダウンを
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の一例の側面図
【図2】 図1の装置の平面図
【図3】 ハンドル制御用サーボモータの制御プログラ
ムを示すフロー図
【図4】 舵角と保舵角との偏差△θとモータトルクと
の関係を示すグラフ
【符号の説明】
2 模擬車体 3 ハンドル 7 コントローラ(制御手段) 8 減速機 9 サーボモータ 9a エンコーダ
フロントページの続き (72)発明者 岡村 隆一 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 市橋 慧 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二輪車の模擬車体に設けたハンドルに減
    速機を介して連結されるサーボモータを備え、ハンドル
    の舵角が保舵角に一致するようにサーボモータの位置制
    御を行うものにおいて、 ハンドルを減速機に相対回転不能に連結すると共に、 サーボモータに付設したエンコーダからの信号に基づい
    てハンドルの舵角が保舵角に一致したと判別されたとこ
    ろで、サーボモータの制御方式を位置制御からトルク制
    御に切換え、このトルク制御によりエンコーダで検出さ
    れるハンドルの舵角と保舵角との偏差に応じた操舵反力
    をハンドルに付与する制御手段を備える、 ことを特徴とする二輪車用ライディングシミュレーショ
    ン装置。
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