JP2005088610A - 車両用操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操舵機構の摩擦推定部82aは、外乱オブザーバによって、次式(7)に基づいて反力モータの駆動電流Ih と操舵角速度ωh から、操舵機構の外乱dh に関する推定値dhEを算出する。次に、この推定値dhEと操舵トルクTh から操舵機構の摩擦トルク推定値fhE(=dhE+Th )を算出する。その後、反力モータ制御の中段処理では、例えば路面反力に応じた反力トルクなどを出力するためのトルク演算を実行する。これらのトルク演算の内、特に摩擦補償トルク演算部では、操舵機構の摩擦トルク推定値fhEに摩擦補償ゲインGfhを乗じて摩擦補償トルクTfcを算出する。摩擦補償トルクTfcは、操舵機構の摩擦トルク(fh )を打ち消して摩擦感を調整する項となる。
dh = KthGh Ih −(Jh dωh /dt) …(7)
【選択図】図6
Description
しかしながら、運転者が操舵機構に与える操舵トルクと、操舵機構の内部摩擦によって生じる摩擦トルクとの合力の推定値に基づいて反力トルクを生成しても、この反力トルクの制御(大小加減操作)だけでは操舵機構の摩擦トルクを過不足なく消去することはできない。このため、従来の制御方式に従う限り、操舵に伴う摩擦感を必ずしも十分には抑制できず、その結果、ステアリングホイールに伝わる摩擦トルクの作用によって、操舵感が必要以上に重くなってしまうことが少なくない。
即ち、本発明の第1の手段は、ステアリング・ホイールに操舵反力を付与する反力モータを有する操舵機構と転舵軸を駆動する転舵モータを有する転舵機構とを機械的に分離し、これら双方を連結する連結機構を電気的な連動機構にて構成したステアバイワイヤ式の車両用操舵装置において、操舵機構の内部摩擦によって発生する摩擦トルクfh を推定する摩擦トルク推定手段と、転舵機構の内部摩擦によって発生する摩擦力fr と、転舵機構に作用する路面反力Fr との合力dr (=fr +Fr )を推定する合力推定手段と、この合力推定手段によって推定された合力dr の推定値drEに基づいて生成される反力トルクTと、操舵機構の摩擦トルクfh の推定値fhEに基づいて生成される摩擦補償トルクTfcとの合成トルクuh * (=T+Tfc)を反力モータに発生させるトルク制御手段とを備えることである。
ただし、上記の反力トルクTは、推定値drE以外の変数にも依存する様に構成しても良い。反力トルクTの具体的かつ効果的な構成例としては、例えば、後述の実施例1の式(8)の様な設定形態などが考えられる。
以上の本発明の手段により、前記の課題を効果的、或いは合理的に解決することができる。
即ち、本発明の第1の手段によれば、反力モータは、操舵機構の内部摩擦によって生じる摩擦トルクの推定値に基づいて操舵機構の摩擦を打ち消すトルクと、路面反力と転舵機構の摩擦力との合力の推定値に基づいて生成された反力トルクの双方(和値)を出力するので、実際に操舵機構の機械系内部に生じる摩擦の影響は「操舵機構の摩擦を打ち消すトルク」と相殺されて、路面反力に応じた反力トルクだけが運転者に伝わる結果となる。
したがって、本発明の第1の手段によれば、操舵機構の内部摩擦によって生じる摩擦トルクが無視し難いステアバイワイヤ式の車両用操舵装置においても、摩擦感が小さくて路面反力に適度に応じた操舵反力を生成することができ、機械連結式操舵装置と同様に違和感無く操舵できる。
ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
図1に車両用操舵装置100の物理的な構成図を示す。この車両用操舵装置100は、運転者が操作するステアリングホイール(ハンドル)1を有する操舵機構と、転舵輪16を転舵する転舵機構と、これらの操舵機構と転舵機構との連動制御を電気的に行う制御装置(コンピュータ)8等から構成されている。
また、外部(転舵輪16側)から転舵軸13に加わる転舵反力Fr を検出するためには、それを直接計測する転舵反力センサを備えても良いが、本実施例では、後で詳しく説明する様に、転舵反力センサを外乱オブザーバ(図5のソフトウェア)を用いて代替的に構成する。
〔1〕転舵系制御機能
以下の転舵系制御部81によって実現される機能である。
〔2〕操舵系制御機能
後述の操舵系制御部82によって実現される機能である。
以下、転舵系制御部81で実行する制御(転舵系制御機能)に付いて説明する。図2は、転舵系制御部81の制御ブロック図である。以下、これらの制御を、転舵系制御の前段、転舵系制御の後段、及び外乱推定部81bの3つに大別して説明する。
2−1.転舵モータの制御(前段)
〔1〕転舵位置の演算
転舵位置演算部は、転舵モータの回転角Θr をボールネジ機構のリードgb から定まる定数Gr (≡2π/gb )で除算して転舵位置xr (=gb Θr /2π)を算出する。
〔2〕目標位置の演算
目標位置演算部は、操舵角θh に伝達比Gを乗じて転舵軸の目標位置xr * を算出する。伝達比Gは車速vが大きいほど、操舵角θh に対して目標位置xr * が小さくなるように設定する。
図3に、転舵モータの制御前段の一部を構成する転舵速度演算部81aの制御ブロック図を示す。この転舵速度演算部(81a)は、転舵位置xr を近似微分して転舵速度νr を算出する演算部である。即ち、この近似微分には、本図3に示す近似微分フィルタを用いる。
ただし、ここで、ω、ξは近似微分フィルタのロウパスフィルタ特性を決める定数である。例えばこの様な近似微分を用いれば、転舵位置xr の量子化誤差が原因で発生する高周波ノイズが低減するので、本車両用操舵装置100における振動を効果的に抑制することができる。
図4に、転舵モータの制御(後段)の制御ブロック図を示す。この後段の制御においては、次の2つの制御を実行する。
〔1〕転舵モータの位置の制御
転舵モータの位置制御部は、転舵位置xr が目標位置xr * に追従するように位置制御する。目標位置xr * と転舵位置xr と転舵速度νr から転舵モータのトルク指令ur * を算出し、転舵モータのトルク指令ur * から転舵モータの電流指令Ir * を算出する。Gx ,Gv は位置制御ゲインである。
転舵モータの電流制御部は、転舵モータの駆動電流Ir が転舵モータの電流指令Ir * に一致するように電流制御する。即ち、転舵モータの電流指令Ir * と転舵モータの駆動電流Ir から転舵モータの電圧指令Vr * を算出する。Gpr,Girは転舵モータの電流制御ゲインである。
〔1〕制御理論
転舵機構の運動方程式は次式(1)で表すことが出来る。
Mr sνr =Ktr・Gr ・Ir −Fr −fr ,
Gr ≡2π/gb …(1)
ここで、Ktrは転舵モータのトルク定数であり、gb はボールネジのリード、Mr は転舵モータの有効質量、Fr は路面反力、Ir は転舵モータの駆動電流、νr は転舵速度である。上記の有効質量Mr は、ロータイナーシャJmrと上記のボールネジ機構の定数Gr により、次式(2)の様に定まる。
Mr =Gr 2 Jmr …(2)
転舵機構の摩擦力fr と路面反力Fr から転舵機構の外乱dr を次式(3)の様に定義し、この値を推定する外乱オブザーバを構成する。
dr =fr +Fr …(3)
図5に、転舵機構の外乱推定部81bの制御ブロック図を示す。ここで、符号Rmは、転舵機構(機械系)の解析モデルを表している。
転舵機構の外乱推定部81bは、この外乱オブザーバによって、転舵モータの駆動電流Ir と転舵速度νr から転舵機構の外乱推定値drEを算出する。なお、ωor、ξorはそれぞれそ、外乱オブザーバのロウパスフィルタ特性を決める定数である。
以上が、転舵系制御部81で実行する制御である。
以下、操舵系制御部82で実行する制御(操舵系制御機能)に付いて説明する。
図6に、操舵系制御部82の制御ブロック図を示す。以下、これらの操舵系の制御を、前段、中段、後段の3つに大別して説明する。
3−1.反力モータの制御(前段)
反力モータの制御の前段は、次の5つの各演算処理から構成されている。
操舵角演算部は、反力モータの回転角Θh を減速機の減速比Gh で除算して操舵角θh を算出する。
〔2〕操舵角速度の演算
操舵角速度演算部は、操舵角θh を近似微分して操舵角速度ωh を算出する。
操舵角加速度演算部は、操舵角速度ωh を近似微分して操舵角加速度αh を算出する。〔4〕操舵トルク微分値の演算
操舵トルク微分値演算部は、操舵トルクTh を近似微分して操舵トルク近似微分値Tdhを算出する。
(a)制御理論
操舵機構の運動方程式は次式(4)で表すことが出来る。
Jh sωh = KthGh Ih + Th −fh …(4)
ただし、ここで、sは微分演算子であり、Kthは反力モータのトルク定数、Gh は減速機の減速比、ωh は操舵角速度、Ih は反力モータの駆動電流、Jh は反力モータの有効イナーシャ、Th は操舵トルク、fh は操舵機構の内部摩擦によって生じる摩擦トルクである。
上記の有効イナーシャJh は、ロータイナーシャJmhと減速機の減速比Gh により、次式(5)の様に定まる。
Jh =Gh 2 Jmh …(5)
dh =fh −Th …(6)
図7に、操舵機構の摩擦推定部82aの制御ブロック図を示す。ここで、符号Hmは、操舵機構(機械系)の解析モデルを示している。この操舵機構の摩擦推定部82aは、外乱オブザーバQ1によって、反力モータの駆動電流Ih と操舵角速度ωh から操舵機構の外乱推定値dhEを算出し、この推定値dhEと操舵トルクTh から操舵機構の摩擦トルク推定値fhEを算出する。
なお、ωoh、ξohはそれぞれそ、外乱オブザーバQ1のロウパスフィルタ特性を決める定数である。
このフローチャートでは、まず最初に、ステップ120において、操舵角速度ωh を微分する。この微分処理では、図3と同様の近似微分フィルタを用いることが望ましい。
ステップ140では、上記の式(4)、式(6)から導かれる次式(7)により、外乱dh を求める。
dh = KthGh Ih −(Jh dωh /dt) …(7)
図6或いは図9に示す様に、反力モータ制御の中段処理では、例えば路面反力に応じた反力トルクやアシストトルクなどを出力するための以下に例示する各種のトルク演算を実行する。以下、個々のトルク演算に付いて個別に説明する。
〔1〕操舵反力トルク参照値の演算
操舵反力トルク参照値演算部は、転舵機構の外乱推定値drEから反力マップM2で操舵反力トルク参照値Tref を決定する。転舵機構の外乱は路面反力(Fr )を含むので、操舵反力トルク参照値Tref は路面反力を反映している。操舵反力トルク参照値Tref は路面反力に応じた反力トルクを発生するために用いる。
粘性補償トルク演算部は、操舵角速度ωh に粘性補償ゲインGdhを乗じて粘性補償トルクTdcを算出する。粘性補償トルクTdcは、路面反力(Fr )によって生じる振動を低減するために用いる。
〔3〕慣性補償トルクの演算
慣性補償トルク演算部は、操舵角加速度αh に慣性補償ゲインGjhを乗じて慣性補償トルクTjcを算出する。慣性補償トルクTjcは、操舵機構の慣性トルクを打ち消して慣性感を調整するために用いる。
摩擦補償トルク演算部は、操舵機構の摩擦トルク推定値fhEに摩擦補償ゲインGfhを乗じて摩擦補償トルクTfcを算出する。摩擦補償トルクTfcは、操舵機構の摩擦トルク(fh )を打ち消して摩擦感を調整するために用いる。推定値fhEを用いて実行されるこの部分が本発明の最も大きな特徴部分に相当する。
〔5〕位相補償トルクの演算
位相補償トルク演算部は、操舵トルク近似微分値Tdhに位相補償ゲインGthを乗じて位相補償トルクTtcを算出する。位相補償トルクTtcは、トーションバーによって生じる振動を低減するために用いる。
アシストトルク演算部は、操舵トルクTh に基づいてアシストマップM1に従ってアシストトルクTa を決定する。アシストトルクTa は、制御系の応答性を向上させるために用いる。
図9に、反力モータの制御(後段)の制御ブロック図を示す。反力モータ制御の後段処理では、上記の中段での処理に引き続き、以下の「反力モータのトルク制御」と「反力モータの電流制御」を実行する。
〔1〕反力モータのトルク制御
反力モータのトルク制御部は、操舵反力トルク参照値Tref 、慣性補償トルクTjc、粘性補償トルクTdc、摩擦補償トルクTfc、位相補償トルクTtc、アシストトルクTa から、次式(8)に基づいて、反力モータのトルク指令uh * を算出し、前述の式(4)などから得られる次式(9)に基づいて、反力モータのトルク指令uh * から反力モータの電流指令Ih * を算出する。
uh * =T+Tfc,
T≡Ta +Ttc+Tjc−Tdc−Tref …(8)
Ih * =uh * /Gh Kth …(9)
ただし、上記の式(8)及び式(9)は、操舵トルクTh の向きを各トルクの正の向きとして記述したものである。以下、トルクTを総称的に反力トルクと言うことがある。
反力モータの電流制御部は、反力モータの駆動電流Ih が、上記の反力モータの電流指令Ih * に一致するように電流制御する。即ち、反力モータの電流指令Ih * と反力モータの駆動電流Ih から反力モータの電圧指令Vh * を算出する。Gph,Gihは反力モータの電流制御ゲインである。
以上が、操舵系制御部82で実行する制御である。
例えば、以上の様な本実施例1の制御方式にしたがえば、反力モータは、摩擦補償トルクTfcによって操舵機構の摩擦トルクを打ち消しながら、かつ、操舵反力トルク参照値Tref に基づいて路面反力に応じた反力トルクを発生する。したがって、実際に運転者に伝わる操舵反力としては、「路面反力に応じた反力トルク」だけが作用し、事実上「操舵機構の摩擦トルク(:fh )」は運転者には伝わらない。このため、摩擦感が小さく、かつ、路面反力に応じた操舵反力感覚が得られるので、運転者は、機械連結式操舵装置の場合と同様に、違和感の無い操舵感を受託することができる。
図11は、本実施例2の摩擦推定部82aの制御ブロック図である。ここで、符号Q2は、摩擦推定用の外乱オブザーバを指している。
例えばこの様に、摩擦推定部82aを外乱オブザーバQ2により構成すれば、この外乱オブザーバQ2によって、反力モータの駆動電流Ih と操舵角速度ωh と操舵トルクTh から直接、操舵機構の摩擦トルク推定値fhEを算出することができる。
このフローチャートでは、まず最初に、ステップ220において、操舵角速度ωh を微分する。この微分処理では、図3と同様の近似微分フィルタを用いることが望ましい。
ステップ240では、上記の式(4)、式(6)から導かれる次式(10)により、摩擦トルクfh を求める。
fh = KthGh Ih −Jh dωh /dt +Th …(10)
本発明の実施形態は、上記の形態に限定されるものではなく、その他にも以下に例示される様な変形を行っても良い。この様な変形や応用によっても、本発明の作用に基づいて本発明の効果を得ることができる。
(変形例1)
上記の実施例1及び実施例2では、例えば式(8)に例示する通り、反力トルクT(≡Ta +Ttc+Tjc−Tdc−Tref )の項を、操舵反力トルク参照値Tref 、慣性補償トルクTjc、粘性補償トルクTdc、位相補償トルクTtc、アシストトルクTa の5項から構成しているが、例えばこの様な反力トルクTの構成における、本発明の作用・効果を得るための必須の項は、操舵反力トルク参照値Tref のみである。即ち、その他の項(例:Ta ,Ttc,Tjc,Tdcなど)の導入の有無は任意で良い。言い換えれば、より一般には、本発明の作用・効果を得るためには、上記の様な反力トルクTは、転舵機構の外乱の推定値drEに基づいて、例えばマップ等を用いて、少なくとも推定値drEを独立変数の1つとして有する推定値drEの関数として生成する必要があるが、その他の構成は任意で良い。
上記の実施例1及び実施例2では、操舵機構の摩擦推定部82aの演算に係わるオブザーバQ1,Q2では、それぞれ反力モータの駆動電流の値としてIh (測定値)を用いたが、このIh (測定値)の代りにIh * (指令値)を用いても良い。
(変形例3)
この事情は転舵系についても同様である。即ち、転舵機構の外乱推定部81bの演算では、Ir (測定値)の代りにIr * (指令値)を用いても良い。
上記の実施例1及び実施例2では、制御装置8は1台構成としたが、転舵系制御部81と操舵系制御部82は、それぞれ個別に各1台の制御装置(コンピュータ)を用いて実現しても良い。
(変形例5)
上記の実施例1及び実施例2では、転舵機構の外乱推定部81bの演算を転舵系制御部81の中で実行しているが、この演算は操舵系制御部82の中で実行する様にしても良い。例えば、上記の変形例4を実施する場合、この外乱推定の演算を比較的負荷の軽い制御装置(コンピュータ)の側に割り当てる様にすれば、負荷バランスの面で都合が良い。
1 : ステアリングホイール
2 : ステアリングシャフト
3 : 反力モータの回転角センサ
4 : トルクセンサ
5 : 反力モータ
6 : 反力モータ駆動回路
7 : 車速センサ
8 : 制御装置(コンピュータ)
9 : 転舵モータ駆動回路
10 : 転舵モータの回転角センサ
11 : 転舵モータ
81 : 転舵系制御部
81b: 外乱推定部
82 : 操舵系制御部
82a: 摩擦推定部
θh : 操舵角
Th : 操舵トルク
dhE : 操舵機構の外乱dh の推定値
fhE : 摩擦トルクfh の推定値
Tfc : 摩擦補償トルク
Rm : 転舵機構の解析モデル
Hm : 操舵機構の解析モデル
Q1 : 摩擦推定用の外乱オブザーバ(実施例1)
Q2 : 摩擦推定用の外乱オブザーバ(実施例2)
Claims (3)
- ステアリング・ホイールに操舵反力を付与する反力モータを有する操舵機構と、転舵軸を駆動する転舵モータを有する転舵機構とを機械的に分離し、これら双方を連結する連結機構を電気的な連動機構にて構成したステアバイワイヤ式の車両用操舵装置において、
前記操舵機構の内部摩擦によって発生する摩擦トルクfh を推定する摩擦トルク推定手段と、
前記転舵機構の内部摩擦によって発生する摩擦力fr と、前記転舵機構に作用する路面反力Fr との合力dr を推定する合力推定手段と、
前記合力推定手段によって推定された前記合力dr の推定値drEに基づいて生成される反力トルクTと、前記操舵機構の摩擦トルクfh の推定値fhEに基づいて生成される摩擦補償トルクTfcとの合成トルクuh * を前記反力モータに発生させるトルク制御手段と
を有する
ことを特徴とする車両用操舵装置。 - 前記摩擦トルク推定手段は、
前記反力モータの角速度ωh と、
前記反力モータの駆動電流Ih と、
前記ステアリング・シャフトに作用する操舵トルクTh と
に基づいて前記推定値fhEを算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。 - 前記合力推定手段は、
前記転舵軸の転舵速度νr と、
前記転舵モータの駆動電流Ir と
に基づいて前記推定値drEを算出する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置。
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