JP2002030573A - ポリエステル系繊維構造物 - Google Patents

ポリエステル系繊維構造物

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JP2002030573A
JP2002030573A JP2000216049A JP2000216049A JP2002030573A JP 2002030573 A JP2002030573 A JP 2002030573A JP 2000216049 A JP2000216049 A JP 2000216049A JP 2000216049 A JP2000216049 A JP 2000216049A JP 2002030573 A JP2002030573 A JP 2002030573A
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polyester
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Masayuki Hirata
正行 衡田
Isao Matsuda
勲 松田
Masaki Ishii
正樹 石井
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたストレッチ性と耐久性に優れた吸湿性、
制電性を有する繊維構造物を提供する。 【解決手段】ポリトリメチレンテレフタレートを主体と
するポリエステル系繊維構造物であって、ビニルカルボ
ン酸および/またはビニルスルホン酸と、一般式[I]お
よび/または一般式[II]で示されるビニルモノマーと
を、重量比1:20〜1:2で含む処理液が繊維材料の
少なくとも表面上に付与され重合されてなることを特徴
とするポリエステル系繊維構造物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、適度なストレッチ
性と柔軟な風合いを有し、洗濯耐久性に優れた吸湿性と
制電性を兼ね備えた繊維構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維は、優れた物理的お
よび化学的特性を有しているため、衣料用途や産業用途
などに幅広く利用されている。ポリエステル系繊維構造
物により優れたストレッチ性を付与する手段として、例
えば、繊維に仮撚加工を施す方法が一般的に行われてい
るが、従来からのストレッチ性の範囲にとどまるもので
ある。また、例えば、特公昭44−2504号公報や特
開平4−308271号公報には固有粘度差あるいは極
限粘度差を有するポリエチレンテレフタレート(以下P
ETと略記する)のサイドバイサイド型複合糸、特開平
5−295634号公報にはPETとそれより高収縮性
の共重合PETのサイドバイサイド型複合糸が記載され
ている。このようなサイドバイサイド型複合繊維を用い
れば、ストレッチ性が向上するが、未だ不充分であっ
た。
【0003】一方、ポリエステル系繊維は、吸湿性が低
いため着用時に蒸れやすく、帯電しやすいという欠点が
あり、改善が望まれている。
【0004】このため、特公昭60−34979号公報
で示されるように、合成繊維にアクリル酸やメタクリル
酸をグラフト重合させたり、特公昭58−46589号
公報に示されるように、ラジカル重合可能な親水性モノ
マーをポリエステル繊維上で重合させる方法が提案され
ている。
【0005】しかし、これらの方法は性能や耐久性が不
十分であったり、風合いが硬くなったりする欠点があっ
た。
【0006】これらを解決すべく、耐久性のある吸放湿
性、制電性を有し、しかも柔軟な風合いを有する繊維材
料を得る方法として、ビニルカルボン酸および/または
ビニルスルホン酸モノマーとジビニルモノマーの重量比
が1:1〜20:1である処理液を繊維材料表面で重合
させる方法が特開平8−209540号公報で提案され
ている。この方法により、耐久性のある吸湿性と制電性
が得られるが、さらに高い制電性能と耐久性が望まれて
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解決し、優れたストレッチ性と柔軟な風
合いを有するとともに、洗濯耐久性に優れた吸湿性と制
電性を有する繊維構造物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。
【0009】すなわち、本発明の繊維構造物は、ポリト
リメチレンテレフタレートを主体とするポリエステル系
繊維構造物であって、ビニルカルボン酸および/または
ビニルスルホン酸と、一般式[I]および/または一般式
[II]で示されるビニルモノマーと、を重量比1:20〜
1:2で含む処理液が繊維材料の少なくとも表面上に付
与され重合されてなることを特徴とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、ポリトリメチレンテレ
フタレート(以下PTTと略記する)を主体とするポリ
エステル系繊維を用いる。PTT繊維は、代表的なポリ
エステル繊維であるポリエチレンテレフタレートやポリ
ブチレンテレフタレート(以下PBTと略記する)繊維
と同等の力学的特性や化学的特性を有しつつ、伸長回復
性が極めて優れている。
【0012】本発明のPTTとは、テレフタル酸を主た
る酸成分とし、1,3−プロパンジオールを主たるグリ
コール成分として得られるポリエステルである。ただ
し、20モル%、より好ましくは10モル%以下の割合
で他のエステル結合の形成が可能な共重合成分を含むも
のであってもよい。共重合可能な化合物として、例えば
イソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン
酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸類、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのジオール類を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。
【0013】本発明に使用されるポリエステル系繊維の
単繊維繊度は、0.1〜11デシテックスが好ましく、
より好ましくは1.1〜10デシテックスである。総繊
度は11〜550デシテックスのフィラメント糸条から
構成されることが好ましい。単繊維繊度を0.1以上、
11デシテックス以下とすることで、繊維構造物の風合
いをソフトなものとし、良好なストレッチ性を得ること
ができる。
【0014】本発明のポリエステル系繊維は、サイドバ
イサイド型の複合繊維であることが好ましい。サイドバ
イサイド型の複合繊維は、固有粘度や共重合成分、共重
合率等が異なる重合体を貼り合わせ、それらの弾性回復
特性や収縮特性の差によって、捲縮を発現するものであ
る。サイドバイサイド型の一方を高収縮成分であるPT
Tとする。低収縮成分には高収縮成分であるPTTとの
界面接着性が良好で、製糸性が安定している繊維形成性
ポリエステルであれば特に限定されるものではないが、
力学的特性、化学的特性およびコスト面を考慮すると、
繊維形成能のあるPETが好ましい。
【0015】また、両成分の複合比率は、製糸性および
高ストレッチ性を得るために、高収縮成分:低収縮成分
=75:25〜35:65(重量%)の範囲が好まし
く、65:35〜45:55の範囲がより好ましい。
【0016】高ストレッチ性を得るためには、ポリエス
テル系繊維の収縮応力が高いことが好ましい。繊維構造
物の熱処理工程で捲縮発現性を高めるには、収縮応力の
極大を示す温度は110℃以上、応力の極大値は0.25cN
/dtex以上であることが好ましく、より好ましくは応力
の極大値は0.28cN/dtex以上、更に好ましくは0.30cN/
dtex以上である。また、シボの抑制という点では、0.50
cN/dtex以下とすることが好ましい。
【0017】また、本発明のポリエステル系繊維は、荷
重下捲縮発現伸長率が15%以上であることが好まし
い。従来は、特開平6-322661号公報等に記載されている
ように、潜在捲縮発現性ポリエステル繊維を荷重フリー
に近い状態で熱処理し、そこでの捲縮特性を規定してい
たが、これでは繊維構造物中での拘束下での捲縮特性を
必ずしも反映しているとは言えない。そこで本発明者ら
は、拘束下での捲縮発現能力が重要であることに着目
し、実施例中の「測定方法」に示すような方法で熱処理
を行う荷重下捲縮発現伸長率を定義した。
【0018】この荷重下捲縮発現伸長率が高いほど捲縮
発現能力が高いことを示しており、15%以上であれば
本発明の目的とする高いストレッチ特性を繊維構造物に
与えることができる。捲縮伸長率は、より好ましくは2
0%以上、更に好ましくは25%以上である。
【0019】また、ポリエステル系繊維の断面形状は、
丸断面、三角断面、マルチローバル断面、扁平断面、ダ
ルマ型断面、C型断面、M型断面、H型断面、X型断
面、W型断面、I型断面、+型断面、その他公知の異形
断面であってもよく、何等限定されるものではないが、
捲縮発現性と風合いのバランスからは、丸断面の半円状
サイドバイサイド、軽量性、保温性を狙う場合は、中空
サイドバイサイド、ドライ風合いを狙う場合は、三角断
面サイドバイサイドが好ましく用いられる。
【0020】本発明でいう繊維構造物とは、布帛はもち
ろん、帯状物、紐状物、糸状物など、その構造、形状は
いかなるものであってもさしつかえない。好ましくは織
物、編物などの布帛である。
【0021】織物の場合、ポリトリメチレンテレフタレ
ートを主体とするポリエステル系繊維のマルチフィラメ
ント糸を経糸および緯糸の少なくとも一方に使用するこ
とが適度なストレッチ性を得るために好ましい。さら
に、該ポリエステル系繊維が前述したサイドバイサイド
型複合繊維であることが好ましい。
【0022】織物に用いる該ポリエステル系繊維は、下
記式で示す撚係数Kが3000〜15000で加撚する
ことが好ましい。 T=K×[1/D1/2 ] T:1m当たりの撚数、D:糸条の繊度(dtex)×
0.9 上記条件で加撚を施すことにより、織物にした際のシボ
の発生など、表面品位の低下を防ぎやすくすることがで
きる。
【0023】撚係数Kは、3000未満であると、シボ
を抑制することが困難となる傾向がある。撚係数Kが1
5000を超えると、目的とするストレッチ性が減少す
る。
【0024】また、織密度が小さく織物組織の交錯点が
少ない場合には、撚係数Kは上記範囲内で小さい方が好
ましく、織密度が大きく交錯点が多い場合には撚係数K
は上記範囲内で大きい方が好ましい。例えば朱子織物の
ように交錯点の少ない組織においては、撚係数Kは30
00〜5000が好ましい。また、平織物のように交錯
点の多い組織においては好ましくは撚係数5000以
上、より好ましくは8000以上である。また、充分な
ストレッチ性を得るためには、撚係数Kは13000以
下が好ましい。
【0025】また、撚糸方法は特に制限するものではな
く、公知の技術で実施できる。また撚糸後、撚止めセッ
トを実施しても良いが、セット温度は捲縮発現や製織に
問題無い程度の低温が望ましい。製織する織機は、特に
制限するものではなく、ウォータージェットルーム、エ
アージェットルーム、レピアルームなどを用いることが
できる。
【0026】本発明のポリエステル系織物のストレッチ
率は、経緯の少なくとも一方について、織物伸長率が1
5%以上であることが好ましい。織物伸長率とは、実施
例中の「測定方法」にて定義されるストレッチ性のパラ
メータである。織物伸長率が15%未満である場合に
は、人体の運動時の伸縮に追随できず、満足のいく着心
地のものが得られない。
【0027】編地の場合、編地の構成糸に対する本発明
のポリエステル系繊維の混率は、10%以上が好まし
く、20%以上が好ましく、30%以上が更に好まし
い。この混率が10%未満の場合は、後述する編地のタ
テ・ヨコ方向の平均伸長率、及び平均伸長回復率が小さ
くなり、充分なストレッチ性を得ることができない。該
ポリエステル系繊維の編地への混用方法としては、他の
素材との通常の交編、交撚、引き揃え、カバーリング、
混繊等を採用することができ、用途、編地形成法、編組
織等に応じて適宜使い分ければよい。また、編地の場合
においても、サイドバイサイド型複合繊維を使用するこ
とが好ましい。
【0028】他の素材としては、合成繊維であるポリエ
ステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリルニトリ
ル系繊維、ポリビニールアルコール系繊維、ポリ塩化ビ
ニール系繊維、ポリウレタン系繊維もしくは半合成繊維
であるアセテート系繊維もしくは再生繊維であるビスコ
ース・レーヨン、キュプラを含むセルロース系繊維、牛
乳蛋白繊維、大豆蛋白繊維を含む蛋白質系繊維、ポリ乳
酸系繊維、もしくはこれらのフィラメント糸条使いや紡
績糸使い、又は混紡糸使い、もしくは綿、麻を含む植物
系天然繊維、もしくは羊毛、カシミヤ、絹を含む動物系
天然繊維、または更にこれらの混紡糸使い等がある。
【0029】また、本発明のポリエステル系編地は、従
来のようにポリウレタン系弾性繊維を混用せずとも優れ
た伸長率および伸長回復率を得ることができることに特
徴があるが、もちろん更に優れた編地の特性を得るため
に風合いや染色性等を損なわない範囲でポリウレタン系
弾性繊維を混用してもよい。
【0030】本発明のポリエステル系編地は、緯編地又
は経編地からなる。緯編地としては、丸編地であるシン
グル丸編地やダブル丸編地、横編地、靴下編地、成型編
地があり、各々の専用編機にて製編することができる。
また、経編地としてはトリコット編地であるシングルト
リコット編地やダブルトリコット編地、ラッシェル編地
であるシングルラッシェル編地やダブルラッシェル編
地、ミラニーズ編地である平型ミラニーズ編地や円形ミ
ラニーズ編地があり、これらも各々の専用編機にて製編
することができる。
【0031】また、製編における編成条件は、通常糸使
いの編成条件よりもループ長やランナー長を若干大きめ
に取り、編密度を粗くすることが好ましい。このことに
より、編地が染色加工工程を通過する際、その捲縮発現
性が十分に発揮され、優れたストレッチ性とソフト感、
ふくらみ感、風合いを得ることができる。
【0032】本発明のポリエステル系編地は、タテ・ヨ
コ方向の平均伸長率が55%以上、タテ・ヨコ方向の平
均伸長回復率が60%以上であることが好ましい。
【0033】平均伸長率および平均伸長回復率は実施例
に示す方法で測定することができるが、伸長率とは、編
地の伸びの程度を表すものであり、この数値が大きい
程、ウエアにして着用した時、スポーツ等の激しい動き
にも編地が追従し易い。また、伸長回復率とは、身体の
動きによって伸長した編地が、素早く元の状態に戻ろう
とする回復程度を表すものであり、この数値が大きい
程、ウエアにして着用した時、よりフィット性に富み、
動き易い。
【0034】この伸長率と伸長回復率は編地のタテ方向
とヨコ方向の各々の数値を平均して考える必要がある。
これは、ウエアにして実際に着用して動く場合、編地の
タテ方向あるいはヨコ方向の一方向のみ伸長されるわけ
ではなく、人間の身体の丸みに応じて三次元的に編地が
伸長されるためである。この三次元的な伸長特性が編地
のタテ方向とヨコ方向の平均した伸長率である平均伸長
率、及び、平均伸長回復率と相関し、よく一致するもの
である。
【0035】本発明の編地の平均伸長率は、前記の通り
55%以上が好ましいが、70%以上がより好ましく、
80%以上が更に好ましい。55%未満であるとウエア
にて着用し、スポーツ等の激しい運動を行った場合、身
体の動きにウエアが追従し難く、また、疲れ易いものと
なり好ましくない。
【0036】平均伸長回復率は、前記のとおり60%以
上が好ましいが、70%以上がより好ましく、80%以
上が更に好ましい。60%未満であると運動などにより
伸長された編地が伸ばされた状態となり、身体へのフィ
ット感に劣ることから身体の動きに追従しにくくなる。
また、ウエアとしての見映えにも劣ることになる。
【0037】本発明では、耐久性のある吸湿性、制電性
と柔軟な風合いを得るために、重合物の原料として、ビ
ニルカルボン酸および/またはビニルスルホン酸(以
下、「モノマーA」という。)と一般式[I]および/ま
たは一般式[II]で示されるジビニルモノマー(以下、
「モノマーB」という。)を使用する。
【0038】ビニルカルボン酸の具体例としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸などが挙げられる。
ビニルスルホン酸の具体例としては、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸(以下、「AMPS」と
いう。)、2−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパン
スルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。本発明では、これらのモノマー2種類以上用い
ることも何ら差し支えない。特に重合効率と吸湿性の面
から、アクリル酸、メタクリル酸、AMPS、スチレンスル
ホン酸ナトリウムが好ましい。
【0039】本発明に用いるモノマーBの一種は、一般
式[I]で表され、n=9〜23であるものである。nが
9より小さくても23より大きくても十分な耐久性が得
られない。制電性の面から、n=14〜23の範囲であ
ることがモノマーBとして好ましい。またモノマーBの
他の種は、一般式[II]で表され、m+n=10〜30で
あるものである。モノマーBとして、一般式[I]、[II]
のモノマーをそれぞれ単独でも用いることができ、また
一般式[I]および一般式[II]のものを併用してもよく、
さらに、一般式[I]、[II]で表されるものに含まれる2
種以上のものを用いても何ら差し支えない。またXにつ
いては安全の面からX=CH3を用いることが好まし
い。
【0040】モノマーAとモノマーBの混合比は、重量
比で1:20〜1:2とする。この重量比が1:20を
超える場合には、得られる吸湿性が低いレベルにとどま
る。一方、1:2に満たない場合には、重合体の網目構
造化が十分進まず耐久性が悪くなってしまう。制電性の
面からも、重量比でモノマーAよりもモノマーBの使用
量が多い方がよい。モノマーAとモノマーBの使用量に
ついては特に限定なく目的に応じて任意に決定できる。
【0041】本発明に用いる重合開始剤としては、通常
のラジカル開始剤を使用できる。例えば、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素など無機系重合開
始剤や、2,2’−アゾビス(2−アミディノプロパ
ン)ジハイドロクロライド、2,2’−アゾビス(N、
N−ジメチレンイソブチラミディン)ジハイドロクロラ
イド、2−(カルバモイラゾ)イソブチロニトリルなど
の有機系重合開始剤が挙げられる。また、過酸化ベンゾ
イル、アゾビスイソブチロニトリルなどの水不溶性重合
開始剤をアニオン、ノニオン等の界面活性剤で乳化させ
て用いてもよい。コスト、取り扱いに容易さの点から
は、過硫酸アンモニウムが好ましく用いられる。さら
に、重合効率を高めるために、重合開始剤としての過酸
化物と還元性物質を併用するいわゆるレドックス開始剤
を用いてもよい。この過酸化物としては、例えば、過硫
酸アンモニウムや過硫酸カリウム、還元性物質として
は、例えば、スルホキシル酸ナトリウムとホルマリンと
の反応物やハイドロサルファイトなどが挙げられる。重
合開始剤の使用濃度は、使用するモノマー濃度や処理条
件にもよるが、0.1〜3重量%が好ましい。
【0042】本発明に用いる処理液には、必要に応じて
仕上げ加工剤、例えば、撥水剤、柔軟剤、難燃剤、抗菌
防臭加工剤などを添加してもよい。また、架橋促進のた
めに、風合いをあまり粗硬にしない程度に、メチロール
基を有するビニルモノマー、例えば、N−メチロールア
クリルアミドやN−メチロールメタクリルアミドなどを
添加してもよい。
【0043】処理液を繊維材料に付与する方法として
は、通常用いられる手段が適用可能である。例えば、パ
ディング法、スプレー法、キスロールコータ、スリット
コータなどが挙げられる。これらの方法で処理液を付与
後、例えば真空脱水機で処理するなどして付与量を調整
することも好ましく行われる。
【0044】本発明において、モノマーAとモノマーB
を重合させる方法としては、ラジカル重合に用いられる
あらゆる手段が適用可能である。例えば、感熱処理、ス
チーム処理、浸漬法、コールドバッチ法、マイクロ波処
理、紫外線処理などが挙げられる。マイクロ波処理と
は、2450MHzまたは920MHzの波長の高周波
を被加熱物に当てることで発熱させるものである。これ
らの処理手段は、単独で適用してもよいし、加熱効率を
高めるために、例えば、スチーム処理または乾熱処理時
にマイクロ波処理または紫外線処理を併用するなどして
もよい。なお、空気中の酸素が存在すると重合が進みに
くくなるので、乾熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理
の場合には、不活性ガス雰囲気下で処理するのが好まし
く、コールドバッチ法の場合にも、シール材で密封する
のが好ましい。
【0045】これらの重合法のなかでは、スチーム処理
が重合効率および処理の安定性の観点から好適である。
スチーム処理は、常圧スチーム、加熱スチーム、高圧ス
チームのいずれでもよいが、コスト面からは、常圧スチ
ームまたは加熱スチームが好ましい。スチーム処理温度
は、80〜180℃さらには100〜160℃が好まし
い。スチーム処理時間は、1〜10分程度でよい。
【0046】なお、本発明において、繊維材料に処理液
を付与した後、モノマーAとモノマーBを重合させる前
に、風乾あるいは乾燥機などで予備乾燥することも好ま
しく行われる。
【0047】本発明の処理液による重合物の付着量は、
吸湿性能を優れたものにし、一方、風合いの粗硬化を防
ぐ観点から、繊維材料に対して1〜20wt%とするの
が好ましい。
【0048】本発明の繊維構造物は、コート、セータ
ー、ポロシャツ、Tシャツ、トレーニングパンツ、スラ
ックス、下着、パンスト、靴下、裏地、芯地などの衣料
用製品の部材として好適であり、ベッドカバー、枕カバ
ー、カーテン、椅子貼り等の生活資材用製品などにも利
用できる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。
【0050】なお、実施例および比較例における測定値
は、次の方法で得たものである。 <織物伸長率>JIS L 1096に示される伸長率
A法(定速伸長法)で測定を行った。 <収縮応力>カネボウエンジニアリング(株)社製熱応
力測定機で、昇温速度150℃/分で測定した。サンプルは
10cm×2のループとし、初期張力は繊度(デシテック
ス)×0.9×(1/30)gfとした。 <荷重下捲縮発現伸長率> 荷重下捲縮発現伸長率(%)=[(L0−L1)/L0]
×100 L0:繊維カセに0.9×10-3cN/dtexの荷重を吊した状態
で沸騰水処理を15分間行い、風乾し、さらに160℃乾熱
処理を15分間行った後、前記熱処理荷重を取り除き、18
0×10-3cN/dtexの荷重を吊した時のカセ長。
【0051】L1:L0を測定後、L0測定荷重を取り除
いて再び0.9×10-3cN/dtexの荷重を吊した時のカセ長。 <平均伸長率>伸長率の試験法はJIS L 1018
「メリヤス生地試験方法」の定速伸長法のグラブ法に準
じて行った。すなわち、10cm×15cmの試験片を
タテ、ヨコ方向にそれぞれ3枚ずつ採取した。自記記録
装置付定速伸長形引張試験機を用い、上下つかみとも表
側は2.54cm×2.54cm、裏側は2.54cm
×5.08cmのものを取り付け、つかみ間隔を7.6
cmとして試験片のたるみや、張力を除いてつかみに固
定した。
【0052】これを引張速度10cm/minで17.
7N(1.8Kg)荷重まで引伸ばし、その時のつかみ
間隔を測った。次に荷重を取り除く方向へ元のつかみ間
隔である7.6cmまで戻した。この荷重−除重による
挙動を自記記録計に荷重−伸長−回復曲線として描いた
(図1を参照)。
【0053】これを基に、次の式により伸長率LA
(%)を求め、3枚の平均値で表した。 伸長率LA(%)=[(L1−L)/L]×100 L :つかみ間隔(mm) L1:17.7Nまで伸ばした時のつかみ間隔(mm) 編地のタテ方向、ヨコ方向の各々についての伸長率を加
算し、さらにその加算値を1/2にして平均伸長率とし
た。 <平均伸長回復率>また、伸長回復率LB(%)は、前
記自記記録計で描いた荷重−伸長−回復曲線を基に、回
復曲線がゼロ荷重になった時点から残留歪み率L2
(%)を求め、次の式により伸長回復率LB(%)を算
出し、3枚の平均値で表した。 伸長率回復率LB(%)=(L3/L1)×100 編地のタテ方向、ヨコ方向の各々についての伸長回復率
を加算し、さらにその加算値を1/2にして平均伸長回
復率とした。 <洗濯>自動反転渦巻き式電気洗濯機(東芝(株)製;
VH−1150と同性能のもの)に、45cm×45c
mの試験布500gと、40±2℃の0.2%弱アルカ
リ性合成洗剤(JIS K−3371弱アルカリ性・第
1種)液25lとを入れ、強条件で25分間洗濯した。
ついで、遠心脱水機で30秒間脱水後、常温水をオーバ
ーフローさせながら10分間すすぎを行った。その後、
再度30秒間脱水し、同条件で10分間すすいだ前記方
法を洗濯5回とする。表1では、これを4回繰り返し洗
濯20回と表示した。 <樹脂付着量> 樹脂付着量[%]=[(A−B)/B]×100 ここで、A:加工後の生地重量 B:加工前の生地重量 ここで、生地重量とは20℃×65%RH雰囲気下に2
4時間放置したときの重量をいう。 <吸湿性(ΔMR)> ΔMR(%)=MR2−MR1 ここで、MR1とは絶乾状態から20℃×65%RH雰
囲気下に24時間放置したときの吸湿率(%)をいい、
洋服ダンスの中に入っている状態、すなわち着用前の環
境に相当する。また、MR2とは絶乾状態から30℃×
90%RH雰囲気下に24時間放置したときの吸湿率
(%)をいい、運動状態における衣服内の環境にほぼ相
当する。
【0054】ΔMRは、MR2からMR1の値を差し引い
た値で表されるものであり、衣服を着用してから運動し
たときに、衣服内のムレをどれだけ吸収するかに相当
し、ΔMR値が高いほど快適であるといえる。一般に、
ポリエステルのΔMRは0%、ナイロンで2%、木綿で
4%、ウールで6%といわれる。
【0055】本実施例においては、恒温恒湿槽で20℃
×65%RHや30℃×90%RHに設定し、24時間
放置後の生地重量を測定することにより、ΔMRを算出
した。
【0056】ΔMR=(30℃×90%RHでの重量ー
20℃×65%RHでの重量)/絶乾状態での重量 なお、絶乾状態での重量は、乾燥機に120℃×1時間
放置後の測定値である。 <摩擦帯電圧>試験片と綿布を20℃・30%RHの雰
囲気中に24時間放置後、京大化研式ロータリースタチ
ックテスタを用い、20℃・30%RHの雰囲気中で両
者を摩擦させ、帯電圧を測定した(JIS L 109
4の規定による)。 (実施例1)固有粘度(IV)が1.18のホモPTT
と固有粘度(IV)が0.60のホモPETをそれぞれ
別々に溶融し、紡糸温度280℃で24孔の複合紡糸口
金から複合比(重量%)50:50で吐出し、紡糸速度
1400m/分で引取り165デシテックス、24フィラメ
ントのサイドバイサイド型複合未延伸糸を得た。さらに
ホットロール−熱板系延伸機(接糸長:20cm、表面
粗度:3S)を用い、ホットロール温度85℃、熱板温
度145℃、延伸倍率3.0倍で延伸して55デシテッ
クス、24フィラメント(単繊維繊度d:2.3デシテ
ックス)の延伸糸を得た。紡糸、延伸とも製糸性は良好
であり、糸切れは発生しなかった。
【0057】得られた高捲縮性ポリエステル複合繊維
は、 収縮応力の極大温度 :130℃ 収縮応力の極大値 :0.33cN/dtex 荷重下捲縮発現伸長率:20.5% と優れた捲縮発現能力を示した。
【0058】得られた高捲縮性ポリエステル複合繊維を
2本引き揃えて110デシテックスとし、引き続いて、
経糸と、緯糸の両方にこのマルチフィラメント糸を使用
し、2/2綾組織の織物をウォータージェットルームに
てタテ109×ヨコ73(本/2.54cm)の生機密
度で製織した。
【0059】次に得られた生機を液流バッチ方式により
110℃でリラックス熱処理し、乾熱ピンテンター方式
により190℃で中間セットし、減量率15%のアルカ
リ減量を行った後、分散染料を用いて120℃で染色し
た。
【0060】この染色上がりの織物を下記薬品を含む水
溶液に浸漬後、ピックアップ率80%に設定したマング
ルで絞り、乾燥機で120℃、2分乾燥させた。
【0061】 AMPS 20g/l 一般式[I]においてX:−CH3、n=23のモノマー 40g/l N−メチロールアクリルアミド 7g/l 過硫酸アンモニウム 2g/l 乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマーで5分間処理
し、湯水洗、乾燥した。 次いで、ピンテンターを用い
て170℃で1分間熱処理した。仕上反の密度はタテ1
45×ヨコ94(本/2.54cm)であった。仕上反
の評価結果を表1に示す。表1に示すように、ストレッ
チ特性に優れているとともに、吸湿性、制電性を有する
織物であった。 (実施例2)実施例1において得られた高捲縮性ポリエ
ステル複合繊維を800t/m(撚係数K=8000に
相当)の撚数で2本合撚して110デシテックスとし
て、次いで、70℃で40分間真空スチームセットによ
り撚り止めセットを行った。引き続いて、経糸と、緯糸
の両方にこのマルチフィラメント糸を使用し、2/2綾
組織の織物をウォータージェットルームにてタテ98×
ヨコ76(本/2.54cm)の生機密度で製織した。
【0062】次に得られた生機を液流バッチ方式により
110℃でリラックス熱処理し、乾熱ピンテンター方式
により190℃で中間セットし、減量率15%のアルカ
リ減量を行った後、分散染料を用いて120℃で染色し
た。
【0063】この染色上がりの織物を下記組成の処理液
に浸漬後、実施例1と同じ処理を施した。仕上げ反の密
度はタテ134×ヨコ98(本/2.54cm)であっ
た。仕上げ反の評価結果を表1に示す。表1に示すよう
に、ストレッチ特性に優れているとともに、吸湿性、制
電性を有する織物であった。
【0064】 AMPS 20g/l 一般式[I]においてX:−CH3、n=23のモノマー 30g/l 一般式[II]においてX:−CH3、m+n=30のモノマー 10g/l N−メチロールアクリルアミド 7g/l 過硫酸アンモニウム 2g/l (実施例3)28Gの両面丸編機にて、図2の編方図に
おける構成糸イ、ロともPPT/PETのサイドバイサ
イド型複合繊維である83デシテックス36フィラメン
ト糸を用い、編方図の給糸口F1、F2各々に給糸し、
PPT/PETサイドバイサイド型複合フィラメント糸
100%からなるインターロック組織編地を編成した。
【0065】次に得られた生機を110℃でリラックス
熱処理した後、分散染料を用いて120℃で染色した。
染色後の編物を下記組成の処理液に浸漬後、実施例1と
同じ処理を施した。評価結果を表2に示す。表2に示す
ように、ストレッチ特性に優れているとともに、吸湿
性、制電性を有する編地であった。
【0066】 AMPS 4g/l 一般式[I]においてX:−CH3、n=14のモノマー 80g/l N−メチロールアクリルアミド 7g/l 過硫酸アンモニウム 2g/l (実施例4)28Gのシングルトリコット機にて、図3
の編方図のBack側構成糸ハにPPT/PETのサイ
ドバイサイド型複合繊維である44デシテックス24フ
ィラメントを配し、Front側構成糸ニにポリエチレ
ンテレフタレートフィラメント糸(東レ(株)製“テト
ロン”)44デシテックス36フィラメントを配し、ハ
ーフ組織編地を編成した。この編地設計における糸混率
は、PPT/PETサイドバイサイド複合糸が18%、
ポリエチレンテレフタレート糸が82%であった。
【0067】次に得られた生機を110℃でリラックス
熱処理した後、分散染料を用いて120℃で染色した。
染色後の編物を下記組成の処理液に浸漬後、実施例1と
同じ処理を施した。仕上げ反の評価結果を表2に示す。
表2に示すように、ストレッチ特性に優れているととも
に、吸湿性、制電性を有する編地であった。
【0068】 AMPS 20g/l 一般式[II]においてX:−CH3、m+n=30のモノマー 40g/l N−メチロールアクリルアミド 7g/l 過硫酸アンモニウム 2g/l (比較例1)経糸と緯糸の両方に84デシテックス72
フィラメントの交絡を有するポリエチレンテレフタレー
ト仮撚加工糸を用い、2/1綾組織の織物をウォーター
ジェットルームにてタテ110×ヨコ80(本/2.5
4cm)の生機密度で製織した。
【0069】得られた生機を実施例1と同様の処理を行
った。この時の仕上げ反の密度はタテ155×ヨコ90
(本/2.54cm)であった。
【0070】表1に示すように、ストレッチ性に劣るも
のであった。 (比較例2)実施例3と同じ丸編機を用い、図2の編方
図における構成糸イ、ロともポリエチレンテレフタレー
トフィラメント仮ヨリ加工糸83デシテックス36フィ
ラメント糸を用い、編方図の給糸口F1、F2各々に給
糸し、ポリエチレンテレフタレートのフィラメント仮撚
加工糸100%からなるインターロック組織編地を編成
した。
【0071】次に得られた生機について、実施例3と同
一の染色仕上げ加工を行った。
【0072】表2に示すように、ストレッチ性に劣るも
のであった。 (比較例3)実施例1で用いた染色上がりの織物を12
0℃で2分乾燥した後、180℃で1分間熱処理し、密
度がタテ145×ヨコ94(本/2.54cm)の織物
を得た。この織物の評価結果を表1に示す。
【0073】表1に示すように、吸湿性、制電性に劣る
ものであった。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、優れたストレッチ性と
耐久性に優れた吸湿性、制電性を有する繊維構造物を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の荷重ー伸長−回復曲線の説明図であ
る。
【図2】本発明実施例3の編地の編み方図の一例であ
る。
【図3】本発明実施例4の編み地の編み方図の一例であ
る。
【符号の説明】
F1:編機の給糸口NO F2:編機の給糸口NO イ:編地構成糸 ロ:編地構成糸 ハ:編地構成糸 ニ:編地構成糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/00 D03D 15/00 A 4L048 D04B 1/16 D04B 1/16 21/00 21/00 B // D06M 101:32 D06M 101:32 Fターム(参考) 4L002 AA07 AB02 AB05 AC01 CA01 CB01 DA03 EA03 EA06 FA01 4L033 AA07 AB02 AB03 AB05 AB06 AB09 AC06 AC07 BA19 BA28 BA29 CA18 CA58 4L035 EE05 EE13 4L036 MA05 MA17 MA33 PA21 PA26 UA08 UA25 UA26 4L041 BA02 BA05 BA09 BC02 CA06 CA08 DD01 4L048 AA21 AA22 AA30 AA50 AA55 AB07 AB12 AB13 AC12 BA01 BA02 CA04 CA05 CA07 CA15 DA01 EA01 EB00 EB04 EB05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリトリメチレンテレフタレートを主体と
    するポリエステル系繊維構造物であって、繊維材料表面
    上に、ビニルカルボン酸および/またはビニルスルホン
    酸と、一般式[I]および/または一般式[II]で示される
    ビニルモノマーとの共重合物を有することを特徴とする
    ポリエステル系繊維構造物。 【化1】
  2. 【請求項2】請求項1に記載の重合物の組成が、ビニル
    カルボン酸および/またはビニルスルホン酸と、一般式
    [I]および/または一般式[II]で示されるビニルモノマ
    ーの重量比が1:20〜1:2であることを特徴とする
    ポリエステル系繊維構造物。
  3. 【請求項3】該ポリエステル系繊維が、一方がポリトリ
    メチレンテレフタレートを主体としたポリエステルであ
    る2種類のポリエステル系重合体が繊維長さ方向に沿っ
    てサイドバイサイド型に貼り合わされた複合繊維である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステ
    ル系繊維構造物。
  4. 【請求項4】ポリエステル系繊維が、その収縮応力の極
    大を示す温度が110℃以上であり、かつその収縮応力
    の極大値が0.25cN/dtex以上であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル
    系繊維構造物。
  5. 【請求項5】該ポリエステル系繊維の荷重下捲縮発現伸
    張率が、15%以上であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載のポリエステル系繊維構造物。
  6. 【請求項6】該ポリエステル系繊維のマルチフィラメン
    ト糸を経糸および緯糸の少なくとも一方に使用した織物
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    のポリエステル系繊維構造物。
  7. 【請求項7】該マルチフィラメント糸が下記式で示す撚
    係数Kが3000〜15000の範囲で加撚した糸条で
    あることを特徴とする請求項6に記載のポリエステル系
    繊維構造物。 T=K×[1/D1/2 ] T:1m当たりの撚数、D:糸条の繊度(dtex)×
    0.9
  8. 【請求項8】該マルチフィラメント糸が無撚であること
    を特徴とする請求項6に記載のポリエステル系繊維構造
    物。
  9. 【請求項9】該マルチフィラメント糸の糸方向の織物伸
    長率が15%以上であることを特徴とする請求項6〜8
    のいずれかに記載のポリエステル系繊維構造物。
  10. 【請求項10】該ポリエステル系繊維を構成糸の全体重
    量の10%以上含む編地であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載のポリエステル系繊維構造物。
  11. 【請求項11】該編地のタテ・ヨコ方向における平均伸
    長率が55%以上、平均伸長回復率が60%以上である
    請求項10に記載のポリエステル系繊維構造物。
  12. 【請求項12】請求項1に記載の重合物の付着量が、繊
    維構造物に対して1〜20重量%であることを特徴とす
    る請求項1〜11のいずれかに記載のポリエステル系繊
    維構造物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111793986A (zh) * 2019-04-09 2020-10-20 广州睿特新材料科技有限公司 一种尼纶吸湿排汗整理剂及其制备方法
CN113774533A (zh) * 2021-10-25 2021-12-10 罗莱生活科技股份有限公司 一种腈纶涤纶纤维混纺纱线及其制备方法

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