JP2002030420A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

成膜装置及び成膜方法

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JP2002030420A
JP2002030420A JP2000208577A JP2000208577A JP2002030420A JP 2002030420 A JP2002030420 A JP 2002030420A JP 2000208577 A JP2000208577 A JP 2000208577A JP 2000208577 A JP2000208577 A JP 2000208577A JP 2002030420 A JP2002030420 A JP 2002030420A
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film
substrate
vapor deposition
film forming
deposition
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JP2000208577A
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English (en)
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Masatoshi Yamaguchi
正利 山口
Hiroshi Masuda
宏 増田
Nobuo Miyadera
信生 宮寺
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極上にはんだ層を真空蒸着により形成する
際、被蒸着物の昇温を抑制する。 【解決手段】 真空蒸着法により被蒸着物410b表面
に蒸着物質の膜を形成する際に、気化又は昇華した蒸着
物質409の輻射熱を遮蔽機構414により遮ること
で、蒸着エリア外の被蒸着物410aの昇温を抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸着により成膜す
る成膜装置及び成膜方法と、光導波路デバイスの製造方
法とに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンやインターネットの普及
に伴って情報伝送需要が急激に増大しており、伝送速度
の速い光伝送をパソコン等の末端の情報処理装置にまで
普及させることが望まれている。これを実現するには、
光インターコネクション用に、高性能な光導波路デバイ
スを、安価かつ大量に製造する必要がある。
【0003】光導波路デバイスは、基板上に電極と光導
波路積層体とを形成した後、電極表面に、受光素子等を
搭載するためのはんだ層を形成することにより作製され
る。はんだ層の形成は、通常、真空蒸着法により行われ
る。なお、真空蒸着法は、10-2Pa以下の圧力に排気
された真空チャンバ内で、物質を加熱して気化又は昇華
させ、これを被蒸着物に付着させることにより、蒸着物
質の薄膜を形成する成膜方法である。この真空蒸着法に
よるはんだ層の成膜は、基板上に、電極が露出するよう
に窓が設けられたレジスト層を形成した後、はんだ材料
を蒸着させ、レジスト層を剥離することにより行われ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、気化又は昇華し
た蒸着物質は高温になっているため、はんだ層を真空蒸
着法により形成すると、基板自体が加熱されてしまう。
例えば、5μm程度の膜厚のAu・Snはんだ層を形成
する場合、5時間程度の蒸着時間を要するため、基板温
度は100℃を超えてしまう。これに対して、レジスト
層の軟化温度は、通常110〜120℃程度であり、1
00℃以上の温度では、軟化・変形・収縮等が生じてし
まう。したがって、従来の成膜装置及び成膜方法では、
電極表面に精度よく平滑なはんだ層を形成することがで
きなかった。
【0005】そこで、本発明は、被蒸着物の温度が上が
り過ぎるのを回避することができる成膜装置及び成膜方
法とそれを用いた光導波路デバイスとを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、チャンバと、チャンバ内部を減圧する
ための減圧機構と、チャンバ内に設けられた、蒸着物質
を気化又は昇華させる気化/昇華機構、及び、被蒸着物
を保持するためのホルダと、気化又は昇華した蒸着物質
の輻射熱を遮るための遮蔽機構とを備える成膜装置が提
供される。
【0007】本発明の成膜装置は、遮蔽機構を冷却する
ための冷却機構をさらに備えることが望ましい。また、
本発明の成膜装置は、気化/昇華機構を複数設けること
ができる。このようにする場合には、作動させる(すな
わち、蒸着源の蒸着物質を気化又は昇華させる)気化/
昇華機構を選択するための切替機構を、さらに備えるこ
とが望ましい。
【0008】さらに、本発明では、減圧されたチャンバ
の内部で蒸着物質を気化又は昇華させて、蒸着エリア内
の被蒸着物の表面に付着させることにより、被蒸着物表
面に蒸着物質の膜を形成する成膜方法であって、気化又
は昇華した蒸着物質の輻射熱を遮ることにより、蒸着エ
リア外の被蒸着物の昇温を抑制する成膜方法と、この方
法を用いて電極表面に導体膜を形成する工程を備える光
導波路デバイスの製造方法とが提供される。
【0009】なお、本発明の成膜装置及び成膜方法は、
レジストが高温になって変形するのを回避することがで
きるため、蒸着に時間を要する比較的厚い膜であって
も、精度良く形成することができる。このため、本発明
の成膜装置及び成膜方法は、特に光導波路デバイスの電
極表面に導体膜を形成する工程に適しているが、本発明
の適用対象はこれに限定されるものではない。例えば、
半導体素子等の電子部品の配線導体膜又は絶縁膜の形成
など、蒸着により成膜する薄膜形成工程であれば、適用
可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例につい
て、図面を用いて説明する。
【0011】A.光導波路デバイスの構成 まず、本実施例により製造される光導波路デバイス10
0の構成を、図3を用いて説明する。光導波路デバイス
100は、Si基板1の上に、光導波路積層体10を備
え、光導波路積層体10が配置されていない領域に電極
部7が配置された構成である。
【0012】光導波路積層体10は、シリコンなどの基
板1の上に配置された下部クラッド層3と、その上に搭
載された光導波路4と、光導波路4を埋め込む上部クラ
ッド層5とを含んでいる。
【0013】下部クラッド層3及び上部クラッド層5
は、いずれも、日立化成工業株式会社製OPI−N10
05(商品名)を用いて形成したポリイミド膜からな
る。下部クラッド層3の膜厚は、約6μm、上部クラッ
ド層5の膜厚は、下部クラッド層表面から約12μmで
ある。光導波路4は、日立化成工業株式会社製OPI−
N3205(商品名)を用いて形成したポリイミド膜か
らなり、その膜厚は約6μmで、光導波路4の幅は約6
μmである。
【0014】電極部7は、シリコン基板1の上に配置さ
れている。電極は発光素子、発光素子の出力をモニタす
る受光素子、受光素子等を搭載するための電極であり、
電極は、Ti/Au積層膜からなり、さらにその表面に
Au・Snはんだ層が形成されている。
【0015】B.光導波路デバイスの製造方法 つぎに、本実施例における光導波路デバイスの製造方法
について説明する。本実施例では、基板1として直径7
6mmのシリコンウエハを用意し、この基板1の上に図
3の構造を備える構成単位を多数配列して形成した後、
当該構成単位毎にダイシングにより切り離すことで、多
数の図3の光導波路デバイス100を一度に製造した。
本実施例では、成膜やパターニング等は、ウエハ状の基
板1全体で一度に行った。なお、図1(a)〜(c)及
び図2(d),(e)は、図示の都合上、ウエハ状の基
板1のうち、一つの光導波路デバイス100となる上記
構成単位のみを切り出した状態で図示している。
【0016】(1)電極形成工程 まず、ウエハ状の基板1の上面にTi層及びAu層をこ
の順で積層してパターニングすることにより、図1
(a)のように電極7を形成した。
【0017】(2)下部クラッド層形成工程 基板1の上面全体に前述のOPI−N1005をスピン
塗布して材料溶液膜を形成した。その後、乾燥器を用い
100℃で30分間、次いで200℃で30分間加熱す
ることにより溶媒を蒸発させ、続けて370℃で60分
加熱することにより樹脂を硬化させて、厚さ6μmの下
部クラッド層3を形成した(図1(b))。
【0018】(3)光導波路形成工程 この下部クラッド層3の上に、前述のOPI−N320
5をスピン塗布して材料溶液膜を形成した。その後、乾
燥器を用い100℃で30分間、次いで200℃で30
分間加熱することにより溶媒を蒸発させ、続けて350
℃で60分加熱することにより樹脂を硬化させて、光導
波路4となる厚さ6μmのポリイミド膜を形成した。
【0019】得られたポリイミド膜は、フォトリソグラ
フィにより光導波路4の形状にパターニングした。具体
的には、光導波路4となるポリイミド層の上にレジスト
をスピン塗布し、100℃で乾燥後、水銀ランプでマス
ク像を露光させ、現像して、レジストパターン層を形成
した。このレジストパターン層は、前述のポリイミド膜
を光導波路4の形状に加工するためのマスクとして、前
述のポリイミド層を酸素でリアクティブイオンエッチン
グ(O2−R1E)することにより、光導波路4を基板
1上に多数配列して形成することができた(図1
(c))。その後、レジストパターン層を剥離した。
【0020】(4)上部クラッド層形成工程 次に、光導波路4及び下部クラッド層3を覆うように、
OPI−N1005をスピン塗布した。得られた材料溶
液膜を、乾燥器で100℃で30分、次いで、200℃
で30分加熱して材料溶液膜中の溶媒を蒸発させ、35
0℃で60分加熱することによりポリイミド膜の上部ク
ラッド層5を形成した(図2(d))。
【0021】(5)はんだ層形成工程 次に、上部クラッド層5、光導波路4、下部クラッド層
3の積層膜に対してダイシングにより積層方向に切り込
みを入れ、電極部7の領域に形成されている上部クラッ
ド層5から下部クラッド層3までを、基板1上から剥が
して除去した。これにより、光導波路積層体10は図2
(e)の形状となり、基板1上の電極部7の領域では、
電極部7とシリコン基板1が露出した。
【0022】続いて、露出した電極7の表面に、成膜装
置を用いて所望の形状のAu・Snはんだ層を形成し
た。
【0023】(6)切出し工程 その後、ウエハ状の基板1をダイシングにより図3の形
状に切り出し光導波路デバイス100を完成させた。
【0024】C.成膜装置 (1)本実施例の成膜装置の構成 つぎに、本実施例の第2の電極形成工程において用いた
成膜装置について説明する。本実施例の成膜装置400
は、真空蒸着法により成膜するための装置であり、図4
に示すように、内部で蒸着を行うための真空チャンバ4
01と、この真空チャンバ401内を減圧するための減
圧機構(油拡散ポンプ402及び液体窒素トラップ40
3)と、ヘルムホルツコイル等の磁場を発生させるため
の機構(図示せず)とを備える。
【0025】真空チャンバ401内には、処理対象基板
410(直径76mm)を保持するための基板ホルダ4
11が設けられている。基板ホルダ411は、水平にな
るように取り付けられた板状の円盤状部材411a(直
径300mm)と、この円盤状部材411aの外周部及
び中心部に設けられた押さえ部材411bとを備え、基
板410は、これらの部材411a及び411bの間に
挟持される。円盤状部材411a裏面(基板410を挟
持する側とは反対の面)には、冷却パイプ412が設け
られている。また、円盤状部材411aは、軸部材(図
示せず)を介して回転モータ413に接続されており、
円盤の中心を中心軸として、所望の速度で水平に回転さ
せることができるようになっている。
【0026】さらに、真空チャンバ401内には、蒸着
物質を気化又は昇華させる気化/昇華機構415と、膜
厚モニタ418とが設けられている。気化/昇華機構4
15は、蒸着源404を入れるためのるつぼ405と、
蒸着源404に電子線406を照射するための電子線源
407とを備える。電子線源407には高圧電源408
が接続されており、るつぼ405内に保持された蒸着源
404に、電子線406を照射することにより、蒸着物
質を加熱して気化又は昇華させることができる。なお、
本実施例の気化/昇華機構415は、電子線406によ
り加熱を行うものであるが、抵抗加熱法など他の方法に
より加熱するようにしてもよい。また、イオンビームに
よるスパッタリングによって蒸着物質の原子を飛び出さ
せるようにしてもよい。
【0027】気化又は昇華した蒸着物質は、基板ホルダ
411に保持された基板410の表面に付着し、薄膜を
形成する。図4では、この気化又は昇華した蒸着物質の
流れを、破線の矢印409により示した。膜厚モニタ4
18は、蒸着により形成された薄膜の厚さを監視するた
めの機構であり、膜厚検出のための水晶振動子を取り付
けて使用される。
【0028】また、真空チャンバ401内には、蒸着物
質による輻射熱を遮断して、蒸着を行わない基板410
aが輻射熱により加熱されるのを防ぐための遮蔽機構で
ある遮蔽板414(縦330mm、横370mm)が設
けられている。本実施例では、この遮蔽板414は円盤
状部材411aの直径部分の下に、鉛直方向に立てられ
て取り付けられているが、必要に応じて、気化/昇華機
構415に近い位置又は遠い位置に取り付けてもよく、
傾けて取り付けてもよい。なお、図4では、遮蔽板41
4の取り付けられている基部の図示は省略した。
【0029】この遮蔽板414の材質は、輻射熱を遮る
ものであればよく、特に限定されるものではないが、熱
線を遮断するものであることが望ましい。また、遮蔽板
414の大きさも、輻射熱を遮るものであればよく、特
に限定されるものではないが、縦の長さは、るつぼ40
5と被蒸着物410表面との間の距離(本実施例では3
00mm)よりも長いことが望ましく、横の長さは、円
盤状部材411aの直径(本実施例では300mm)よ
りも長いことが望ましい。
【0030】本実施例では、この遮蔽板414により遮
蔽されていない側の基板410bに対してのみ、蒸着が
行われる。本実施例の遮蔽板414の、図4におけるA
−A’間の断面を図5に示す。なお、図5では、押さえ
部材411bの図示は省略した。
【0031】さらに、本実施例の成膜装置400は、冷
却パイプ412へ冷媒を供給する水供給機構や、るつぼ
404の冷却機構といった、周知の真空蒸着装置に通常
設けられている機構を備えるが、図4ではこれらの図示
は省略した。
【0032】(2)遮蔽板の他の態様 上述の構成に加えて、さらに遮蔽板414を冷却する機
構を設けてもよい。例えば、図9に示す成膜装置900
のように、遮蔽板414内部に冷媒を通すための冷却パ
イプ416を設け、この冷却パイプ416に冷媒を流す
ことにより、遮蔽板414を冷却するようにすれば、さ
らに効果的に輻射熱を遮断することができる。なお、成
膜装置900のこれ以外の構成は、本実施例の成膜装置
400と同様であるので、説明を省略する。
【0033】また、本実施例では、遮蔽板414として
平板な円盤状部材を用いたが、遮蔽板414の形状はこ
れに限定されるものではなく、必要に応じて適宜決定す
ることができる。例えば、図10(a)に示すように折
れ曲がっていてもよい。なお、本実施例では、輻射熱が
遮断されるエリアと遮断されないエリアとの面積比はほ
ぼ1:1であるため、蒸着時間と冷却時間との比はほぼ
1:1となるが、必要とされる蒸着時間と冷却時間との
比に応じて、遮蔽板414の形状、サイズ、設置位置は
適宜決定することができる。なお、蒸着時間と冷却時間
との比は、蒸着物質やレジスト層63材料などに応じて
適宜定めることができる。なお、図10(a)及び
(b)は、遮蔽板の、図4におけるA−A’間に相当す
る部分の断面を図示したものである。この図10におい
ても、図5と同様、押さえ部材411bの図示は省略し
た。
【0034】図10(a)に示した遮蔽板414aを用
い、この遮蔽板414aにより区切られる2つのエリア
120のうち、狭い方120aに気化/昇華機構415
を設ければ、蒸着時間と冷却時間との比をほぼ1:3に
することができ、基板温度を本実施例より低く抑えるこ
とができる。この場合、エリア120aが蒸着エリア、
エリア120bが冷却エリアとなる。
【0035】一方、図10(a)に示した遮蔽板414
aを用い、広いほうのエリア120aに気化/昇華機構
415を設ければ、蒸着時間と冷却時間との比をほぼ
3:1にすることができ、本実施例より短時間で蒸着を
完了することができる。この場合、エリア120aが冷
却エリア、エリア120bが蒸着エリアとなる。
【0036】また、本実施例では、基板ホルダ上の領域
を、遮蔽板414により2つのエリア(蒸着エリア及び
冷却エリア)に区切ったが、本発明はこれに限られるも
のではなく、例えば図10(b)に示すように、3つ以
上のエリア120に区切るようにしてもよい。
【0037】図10(b)に示す遮蔽板414bを用い
る場合には、3つのエリア120のうち、いずれか一つ
又は2つを冷却エリアとし、残りを蒸着エリアとするこ
とができる。また、4つのエリア120に区切り、互い
に隣接しない2つのエリア120を冷却エリアに、残り
のエリアを蒸着エリアにするようにしてもよい。このよ
うに、蒸着エリアを2つ以上設けるには、図11に示す
ように、気化/昇華機構415を複数設ければよい。
【0038】(3)気化/昇華機構415を複数設ける
場合 本実施例では、第2の電極形成工程において、Au・S
nの材料による成膜を行った。しかし、本実施例とは異
なり、それぞれ異なる材料からなる膜を複数枚成膜する
場合には、図11に示すように、気化/昇華機構415
を複数備える成膜装置110を用いると、蒸着物質を変
更する都度、真空チャンバ401の減圧を解除しなくて
済むため、便利である。なお、気化/昇華機構415を
複数設ける場合には、切替機構である切り替え器417
により、加熱する蒸着源404を選択できるようにする
ことが望ましい。また、図11に示した例では、気化/
昇華機構415はいずれも電子線加熱法により加熱を行
うものであるが、一方又は両方を、抵抗加熱法など、他
の方法により加熱する機構にしてもよい。なお、気化/
昇華機構415を2つ備えることを除いて、成膜装置1
10の構成は、本実施例の成膜装置400と同様である
ので、説明を省略する。
【0039】D.はんだ層の形成 次に、本実施例では、電極部7表面に、上述の成膜装置
400を用い、つぎの工程(1)〜(3)により、Au
・Snはんだ層を形成した。
【0040】(1)レジスト層62の形成 図6(a)に示すように、電極部7及びシリコン基板1
を露出させた基板61の表面に、ポジ型のノボラックフ
ェノール樹脂を用いてレジスト層62を形成し、これを
フォトリソグラフィにより所定のパターン(電極部7を
露出させ、他の基板表面を覆うパターン)になるように
パターニングした。
【0041】(2)積層膜63の形成 次に、レジスト層62を形成した基板61を成膜装置4
00の基板ホルダ411にセットした後、高圧電源40
8により発生させた電子線406を蒸着源(Au・S
n)に照射して、Au・Sn層を電極部7及びレジスト
層62の表面に蒸着させ、厚さ5μmの積層膜(Au・
Snはんだ膜)63を形成した。なお、本実施例では、
積層膜63の蒸着に5時間を要した。
【0042】本実施例の成膜装置400によれば、基板
ホルダの円盤状部材411aを所望の速度で回転させる
ことで、蒸着による一定時間の加熱を経た後、処理対象
基板61(図4では410として図示)は輻射熱が遮蔽
されるエリアへ入ることによって冷却される。本実施例
では、図7に実線aで示すように、このような一定時間
の加熱と冷却とを繰り返すことによって、基板61の温
度を60℃以下に押さえることができた。
【0043】これに対して、従来の成膜装置を用いて同
様の成膜を行った場合には、遮蔽板414がないため
に、図7に一点鎖線bで示すように、輻射熱により蒸着
が行われていない基板61までも加熱されてしまうた
め、基板温度が100℃を超えてしまった。
【0044】(3)レジスト層62の剥離 続いて、レジスト層62を剥離することにより、電極部
7表面のみに、表面が平滑な積層膜63が形成された基
板61(図6(b))を得ることができた。
【0045】一方、従来の成膜装置を用いた場合には、
基板温度が100℃を超えてしまったため、図8(a)
に示すようにレジスト膜62の蒸着側が収縮してしま
い、電極部に設けられた窓64の開口部65が底部66
よりも広くなってしまったため、窓64内壁にまで蒸着
膜が形成されてしまった。このため、レジスト層62を
剥離して得られた積層膜63は、図8(b)に示すよう
に、窓64内壁に形成された部分が残ってしまい、平滑
な積層膜63を得ることはできなかった。
【0046】E.本実施例の効果 本実施例によれば、成膜装置に輻射熱を遮断する遮蔽機
構を設けたことにより、長時間の蒸着を要する比較的厚
い蒸着膜を形成する場合であっても、被蒸着物が高温に
なるのを抑制することができる。したがって、本実施例
によれば、レジスト層の軟化、変形、収縮を回避するこ
とができ、平滑な蒸着膜を精度よく効率的に得ることが
できる。このため、本実施例によれば、高性能な光導波
路デバイス及び光通信装置を、安価に製造することがで
きる。
【0047】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、蒸着
により電極上にはんだ層を形成する際、基板の昇温を効
率的に抑制して冷却することができる。このため、本発
明によれば、精度よく平滑なはんだ層を形成することが
でき、高性能な光導波路デバイスを安価に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例における模式化された光導波路デバイ
スの製造方法を示す切り欠き斜視図である。
【図2】 実施例における模式化された光導波路デバイ
スの製造方法を示す切り欠き斜視図である。
【図3】 模式化された光導波路デバイスの構造例を示
す斜視図である。
【図4】 成膜装置の構造例を示す模式図である。
【図5】 実施例における遮蔽板の形状を示す断面図で
ある。
【図6】 はんだ層の成膜工程を示す説明図である。
【図7】 蒸着工程における基板の温度プロフィールを
示すグラフである。
【図8】 従来の成膜装置を用いたはんだ層の成膜工程
を示す説明図である。
【図9】 遮蔽板に冷却機構を備える成膜装置の構造例
を示す模式図である。
【図10】 遮蔽板の形状例を示す断面図である。
【図11】 気化/昇華機構を複数備える成膜装置の構
造例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板 3…下部クラッド層 4…光導波路 5…上部クラッド層 7…電極部 10…光導波路積層体 61…被蒸着物(電極等が形成された基板) 62…レジスト層 63…蒸着膜の積層膜 64…レジスト層のはんだ層形成用窓 65…窓開口部 66…窓底部 100…光導波路デバイス 110…成膜装置 120,120a,120b…蒸着/冷却エリア 400…成膜装置 401…真空チャンバ 402…油拡散ポンプ 403…液体窒素トラップ 404…蒸着源 405…るつぼ 406…電子線 407…電子線源 408…高圧電源 409…気化/昇華した蒸着物質 410…被蒸着物(処理対象基板) 411…基板ホルダ 411a…基板ホルダの円盤状部材 411b…押さえ部材 412…冷却パイプ 413…回転モータ 414…遮蔽機構(遮蔽板) 415…気化/昇華機構 416…遮蔽板冷却パイプ 417…気化/昇華機構切り替え部 418…膜厚モニタ 900…成膜装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮寺 信生 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H047 PA03 PA28 QA01 QA05 4K029 AA06 BA22 BD02 CA01 DA10 DB21 4M104 DD34 DD68 HH20 5F103 AA01 BB14 BB16 BB21 BB23 BB27 BB32 BB34 BB38 BB41 BB47 BB53 DD28 HH03 HH07 LL20 NN01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバと、 上記チャンバ内部を減圧するための減圧機構と、 上記チャンバ内に設けられた、蒸着物質を気化又は昇華
    させる気化/昇華機構、及び、被蒸着物を保持するため
    のホルダと、 気化又は昇華した上記蒸着物質の輻射熱を遮るための遮
    蔽機構とを備えることを特徴とする成膜装置。
  2. 【請求項2】 上記遮蔽機構を冷却するための冷却機構
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の成膜装
    置。
  3. 【請求項3】 上記気化/昇華機構は複数設けられてお
    り、作動させる上記気化/昇華機構を選択するための切
    替機構を、さらに備えることを特徴とする請求項1又は
    2記載の成膜装置。
  4. 【請求項4】 減圧されたチャンバの内部で蒸着物質を
    気化又は昇華させて、蒸着エリア内の被蒸着物の表面に
    付着させることにより、上記被蒸着物表面に上記蒸着物
    質の膜を形成する成膜方法であって、 気化又は昇華した上記蒸着物質の輻射熱を遮ることによ
    り、上記蒸着エリア外の被蒸着物の昇温を抑制すること
    を特徴とする成膜方法。
  5. 【請求項5】 電極表面に、請求項4記載の成膜方法に
    より導体膜を形成する工程を備えることを特徴とする光
    導波路デバイスの製造方法。
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