JP2002030270A - ケーブル用止水剤 - Google Patents

ケーブル用止水剤

Info

Publication number
JP2002030270A
JP2002030270A JP2001106310A JP2001106310A JP2002030270A JP 2002030270 A JP2002030270 A JP 2002030270A JP 2001106310 A JP2001106310 A JP 2001106310A JP 2001106310 A JP2001106310 A JP 2001106310A JP 2002030270 A JP2002030270 A JP 2002030270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
mol
agent
monomer
cables
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001106310A
Other languages
English (en)
Inventor
Morio Nakamura
守男 中村
Takushi Yamamoto
琢司 山本
Hitoshi Tanaka
田中  均
Eiji Okada
英治 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001106310A priority Critical patent/JP2002030270A/ja
Publication of JP2002030270A publication Critical patent/JP2002030270A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

Abstract

(57)【要約】 【課題】二価以上の金属イオンを含んだ水性液体に対し
てもすぐれた吸水能を有するケーブル用止水剤を提供す
ること。 【解決手段】アミノ基含有水溶性エチレン性不飽和単量
体50〜90モル%、およびアルカリ金属による中和度
が40〜100モル%であるアクリル酸10〜50モル
%からなる単量体水溶液を架橋剤および水溶性ラジカル
重合開始剤の存在下に重合して得られる吸水性樹脂より
なるケーブル用止水剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブル用止水剤
に関するものである。更に詳しくは、地下および海底電
線ケーブル用止水剤、地下および海底光ファイバーケー
ブル用止水剤等のケーブル用止水剤に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂は近年、生理用品、紙おむつ
などの衛生関係、保水剤、土壌改良剤として農園芸関係
あるいは止水剤、結露防止剤として工業用関係に使われ
ており種々の用途に有用である。これらの中でも特に生
理用品、紙おむつなどの衛生関係で吸水性樹脂がさかん
に使用されるようになった。
【0003】この種の吸水性樹脂は、いずれも軽度に架
橋された高分子であり、その例としては、澱粉−アクリ
ロニトリルグラフト共重合体の加水分解物(特公昭49-4
3395号)、澱粉−アクリル酸グラフト重合体の中和物
(特開昭51-125468号)、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体のケン化物(特開昭52-14689号)、ポリア
クリル酸部分中和物(特開昭62-172006 号、特開昭57-1
58209 号、特開昭57-21405号)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの吸水性樹脂は
多量の水もしくは水性液体を吸収する能力に優れている
ものの、海水もしくは地下水等の特に二価以上の金属イ
オンを含んだ水性液体を吸収する場合には吸水能が著し
く低下するという問題点を有する。特にこうした吸水性
樹脂を地下および海底電線ケーブル用止水剤、地下およ
び海底光ファイバーケーブル用止水剤に用いる場合、前
記問題点が大きな障害となっているのが実情である。
【0005】従って、本発明の目的は、二価以上の金属
イオンを含んだ水性液体に対してもすぐれた吸水能を有
するケーブル用止水剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
【0007】即ち、本発明はアミノ基含有水溶性エチレ
ン性不飽和単量体50〜90モル%、およびアルカリ金
属による中和度が40〜100モル%であるアクリル酸
10〜50モル%からなる単量体水溶液を架橋剤および
水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に重合して得られる
吸水性樹脂よりなるケーブル用止水剤に関するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるアミノ基含有水溶
性エチレン性不飽和単量体としては、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタク
リルアミド、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエ
チルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノプロ
ピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレ
ート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチ
ルアミノプロピルメタクリルアミド等が挙げられ、これ
らの中から選ばれる1種または2種以上を用いることが
できる。好ましくは、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミドである。
【0009】アミノ基含有水溶性エチレン性不飽和単量
体は、50〜90モル%の範囲で使用する必要があり、
50モル%未満の少ない量では、得られる吸水性樹脂の
耐塩性が不充分となり好ましくない。また90モル%を
越えると、得られる吸水性樹脂の耐塩性は満足できる
が、吸水速度が遅く好適な吸水性樹脂とは云い難い。
【0010】この点をさらに詳しく説明すると、吸水性
樹脂が水性液体を吸水する能力を表わす式は次式で示さ
れる。
【0011】
【数1】
【0012】Q:吸水倍率 i /Vu:網目に固定された電荷濃度 S* 外部溶液の電解質のイオン強度 (1/2 −X1) /V1:網目と水の親和力 Ve/Vo:橋かけ密度 (i/(2V u ・S* 1/2))2 :浸透圧
【0013】この式によるとイオン性の単量体の比率が
高い程吸水能が高くなるように思えるが、アクリル酸お
よびアクリル酸塩は海水などに多く含まれている二価以
上のカルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどの金
属イオンとイオン架橋が生じ、極度に吸水能が低下し、
吸水性を失なってしまう。それに対し、非イオン性で親
水性が高いアミノ基含有水溶性エチレン性不飽和単量体
が50モル%以上含まれる本発明の吸水性樹脂はイオン
架橋が生じないため、二価以上の金属イオンが存在して
も吸水能が高い吸水性樹脂が得られる。しかし、アミノ
基含有水溶性エチレン性不飽和単量体が90モル%を越
えると、得られた吸水性樹脂が水性液体を吸水する際、
浸透圧が小さいかまたは全く働かないため、吸水性樹脂
と水との親和力だけで水性液体を吸水することになり、
吸水性樹脂の内部に水を引き付ける力が弱く吸水速度が
非常に遅くなる。
【0014】本発明におけるアクリル酸のアルカリ金属
による中和度は、40〜100モル%の範囲にする必要
がある。中和度が40モル%未満では、得られた吸水性
樹脂の浸透圧が小さく吸水速度が遅くなる。一方、アル
カリ金属の添加量として、中和度100 モル%当量を越え
る量を用いて、中和度を100 モル%とした場合、本発明
のケーブル用止水剤としての性能は有するものの、余分
なアルカリ金属の存在により得られた吸水性樹脂のpH
が高くなり安全性に問題が生じるのでこのような使用は
避けるべきである。
【0015】本発明におけるアルカリ金属としては、ナ
トリウム、カリウム、リチウム等が挙げられるが、好ま
しくはナトリウム、カリウムである。
【0016】本発明におけるアクリル酸は、10〜50
モル%の範囲で使用する必要がある。10モル%未満で
は得られた吸水性樹脂の吸水速度が遅くなり、50モル
%を越えると、得られた吸水性樹脂の耐塩性が不充分と
なり好ましくない。
【0017】本発明における単量体水溶液のモノマー濃
度は、20重量%〜飽和濃度とするのが望ましく、20
重量%未満では1つの重合槽当りの収量が低下するなど
経済的に不利となり好ましくない。
【0018】本発明における架橋剤は、重合性不飽和基
および/または反応性官能基を2個以上有する架橋剤で
あり、重合性不飽和基を2個以上有する架橋剤として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、グリセリンポリオキシエチレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリ
セリン等のポリオール類のジまたはトリ(メタ)アクリ
ル酸エステル類、前記ポリオール類とマレイン酸、フマ
ール酸などの不飽和酸類とを反応させて得られる不飽和
ポリエステル類、N,N−メチレンビスアクリルアミド
などのビスアクリルアミド類、ポリエポキシドと(メ
タ)アクリル酸とを反応させて得られるジまたはトリ
(メタ)アクリル酸エステル類、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリイソ
シアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとを
反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエ
ステル類、アリル化デンプン、アリル化セルロース、ジ
アリルフタレート、N,N',N"−トリアリルイソシア
ヌレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。 (本明細
書においては、「アクリル酸」等と「メタアクリル酸」
等を合わせて「 (メタ) アクリル酸」等と表示する。)
【0019】これらの中でエチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート、ジアリルフタレート、N,N',
N" −トリアリルイソシアヌレート、N,N' −メチレ
ンビスアクリルアミド等が通常使用される。
【0020】反応性官能基を2個以上有する架橋剤は、
例えば、ジグリシジルエーテル化合物、ハロエポキシ化
合物、イソシアネート化合物等であり、これらの中では
特にジグリシジルエーテル化合物が適している。ジグリ
シジルエーテル化合物の具体例としては、(ポリ)エチ
レングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセ
リンジグリシジルエーテル等があり、中でもエチレング
リコールジグリシジルエーテルが最も好適な結果を与え
る(本明細書においては「エチレングリコール」等と
「ポリエチレングリコール」等を合わせて「(ポリ)エ
チレングリコール」等と表示する)。この他ハロエポキ
シ化合物としてはエピクロルヒドリン、エピブロムヒド
リン、α−メチルエピクロルヒドリン等が、イソシアネ
ート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート等があり、いずれ
も本発明で使用できる。架橋剤は一般に単量体1モルに
対して 0.000001 モル〜0.1モルであり、好ましくは0.
00001 モル〜0.01モルである。架橋剤が 0.000001 モル
未満では吸水性樹脂の吸水時のゲル強度が向上しないた
め好ましくなく、また0.1モルを越えると吸水量が極度
に低下するため好ましくない。
【0021】本発明におけるラジカル重合開始剤として
は、一般に使用される水溶性ラジカル重合開始剤である
過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム等が適し、これらは亜硫酸塩等とを併用してレドック
ス系開始剤として用いることも可能である。
【0022】ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体に
対して 0.005〜1.0モル%の範囲が適当であり、0.005
モル%未満では重合反応に多大な時間を要し、1.0モル
%を越えると、急激な重合反応が起こり危険であるので
好ましくない。
【0023】本発明における吸水性樹脂は、水溶液重合
あるいは界面活性剤および/または高分子保護コロイド
の存在下に石油系炭化水素溶媒中で逆相懸濁重合のいず
れでも製造できる。
【0024】このようにして得られた吸水性樹脂は、特
に地下および海底電線ケーブル用止水剤、地下および海
底光ファイバーケーブル用止水剤等として優れた性能を
発揮する。
【0025】吸水性樹脂は、そのまま、あるいはこれを
ゴムおよび/または熱可塑性樹脂等と混練したのち成形
したものや、不織布あるいは紙に保持させたもの等を上
記の止水剤に有効に利用できる。
【0026】
【実施例】以下、実施例、参考例および比較例により本
発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
り限定されるものではない。
【0027】各実施例において、吸水性樹脂の性能は以
下に示す方法により測定した。 (1)人工海水吸水量 吸水性樹脂1gを200mLの人工海水(アクアマリン
(八洲薬品(株)製)に分散させ、1時間撹拌し、充分
膨潤させたのち、200メッシュの金網で濾過した。得
られた膨潤樹脂重量を測定し、吸水量とした。
【0028】(2)0.9%NaCl水溶液吸水量 吸水性樹脂1gを200mLの0.9%NaCl水溶液に分
散させ、1時間撹拌し、充分膨潤させたのち、200メ
ッシュの金網で濾過した。得られた膨潤樹脂重量を測定
し、吸水量とした。
【0029】(3)純水吸水量 吸水性樹脂0.5gを1Lの純水に分散させ、1時間撹拌
し、充分膨潤させたのち、200メッシュの金網で濾過
した。得られた膨潤樹脂重量を求め、Xgとし、(1) 式
により吸水量を算出した。 純水吸水量(g/g) =X/0.5 (1)
【0030】(4)pH 吸水性樹脂1gを200mLの0.9%NaCl水溶液に
分散させ、1時間撹拌し、充分膨潤させ、ミキサーにて
ゲルを粉砕後、その水溶液のpHを測定した。
【0031】(5)吸水速度 10×10cmのペーパータオル製の袋に吸水性樹脂1g
を入れ、ティーバッグを作製した。このティーバッグを
0.9%NaCl水溶液1Lを入れたビーカーに浸し、1
分、2分および5分後にそれぞれ取り出し、水滴が落ち
なくなるまで水きりし、重量測定をし、時間ごとの吸水
量を求め、Xgとした。
【0032】また別に吸水性樹脂を入れないティーバッ
グを作製し、同様に試験し、時間ごとの吸水量を求め、
Agとした。
【0033】そして、時間ごとの吸水速度は(2) 式によ
り求めた。 吸水速度(g/g) =(X) − (A) (2)
【0034】実施例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素ガス導入管
を付した1Lの四つ口円筒型丸底フラスコにn−ヘプタ
ン550mLをとり、HLB13.1の界面活性剤ヘキサグ
リセリルモノベヘニレート(商品名:ノニオンGV−1
06、日本油脂(株)製)1.38gを添加分散し、50
℃まで加温し、溶解した後、35℃まで空冷した。別
に、500mLの三角フラスコ中に80重量%アクリル酸
水溶液23gをとり、外部より氷冷しつつ、17.5重量
%水酸化ナトリウム水溶液52.7gを滴下して90モル
%の中和を行った。次に、31重量%アクリルアミド水
溶液175.6g、エチレングリコールジグリシジルエー
テル9.2mgおよび過硫酸カリウム0.11gを加えて溶
解した。このアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混
合水溶液を四つ口フラスコの中へ滴下し、撹拌分散させ
た。次に、系内の窒素置換を行いながら昇温を行い、浴
温を70℃に保持して重合反応を行った。水およびn−
ヘプタンを蒸留で除去、乾燥することによって、82.5
gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記
(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0035】実施例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロートおよび窒素ガス導入管
を付した1Lの四つ口円筒型丸底フラスコに80重量%
アクリル酸水溶液31.0gをとり、外部より氷冷しつ
つ、13.0重量%水酸化ナトリウム水溶液95.5gを滴
下して、90モル%の中和を行った。次に、25重量%
アクリルアミド水溶液293.9gとN,N’−メチレン
ビスアクリルアミド20.0mgを加え、30℃以下でよ
く撹拌溶解する。そして、過硫酸アンモニウム0.1gと
亜硫酸水素ナトリウム0.025gを加え、溶解し、30
分間窒素でよく脱気する。50℃の温浴にて昇温し、以
後、内温にあわせ温浴の温度を90℃まで加温する。そ
の後、温浴を90℃にて1時間保持し、重合を完結させ
る。
【0036】この重合物を粗砕、乾燥、粉砕することに
より、110.4gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂に
ついて、前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、その
結果を表1に示した。
【0037】実施例3 実施例1と同じ装置にn−ヘプタン550mLをとり、H
LB8.6のソルビタンモノラウレート(商品名;ノニオ
ンLp−20R、日本油脂(株)製)1.84gを添加分
散した。別に、500mLの三角フラスコ中に80重量%
アクリル酸水溶液46gをとり、外部より氷冷しつつ、
18.4重量%水酸化ナトリウム水溶液83.2gを滴下し
て75モル%の中和を行った。次に35重量%アクリル
アミド水溶液103.7g、エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル2.0mgおよび過硫酸カリウム0.11gを加
えて溶解した。このアクリル酸部分中和塩−アクリルア
ミド混合水溶液を四つ口フラスコの中へ滴下し、撹拌分
散させ、以後の操作は実施例1と同様に行い、88.1g
の吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記
(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0038】実施例4 実施例1と同じ装置にn−ヘプタン550mLをとり、H
LB3.0 のショ糖ジ・トリステアレート (商品名:シュ
ガーエステルS−370、三菱化成食品(株)製)2.7
6gを添加分散し、50℃まで加温し、溶解した後、3
5℃まで空冷した。別に、500mLの三角フラスコ中に
80重量%アクリル酸水溶液23gをとり、外部より氷
冷しつつ、17.5重量%水酸化ナトリウム水溶液52.7
gを滴下して90モル%の中和を行った。次に、31重
量%アクリルアミド水溶液175.6g、N,N’−メチ
レンビスアクリルアミド9.2mgおよび過硫酸カリウム0.
11gを加えて溶解した。このアクリル酸部分中和塩−
アクリルアミド混合水溶液を四つ口フラスコの中へ滴下
し、撹拌分散させた。次に、系内の窒素置換を行いなが
ら昇温を行い、浴温を70℃に保持して重合反応を行っ
た。水およびn−ヘプタンを蒸留で除去、乾燥すること
によって、83.1gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂
について、前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、そ
の結果を表1に示した。
【0039】実施例5 実施例4のN,N’−メチレンビスアクリルアミドの添
加量を23mgに増やした以外は、実施例4と同様に行
い、83.6gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂につい
て、前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果
を表1に示した。
【0040】実施例6 実施例1の17.5重量%水酸化ナトリウム水溶液52.7
gの代わりに、11.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液
45.4gで50モル%の中和を行った以外は、実施例1
と同様に行い、81.3gの吸水性樹脂を得た。得られた
樹脂について、前記(1)〜(5)の各種性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0041】実施例7 実施例4のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、80重量%アクリル酸13.8gを1
7.4重量%の水酸化ナトリウム水溶液31.6gで90モ
ル%の中和を行い、31重量%アクリルアミド水溶液1
99.0gを用い、また、N,N’−メチレンビスアクリ
ルアミド9.2mgの代わりに、エチレングリコールジグリ
シジルエーテルの添加量を46mgとした以外は、実施例
4と同様に行い、80.7gの吸水性樹脂を得た。得られ
た樹脂について、前記(1)〜(5)の各種性能を測定
し、その結果を表1に示した。
【0042】実施例8 実施例1のエチレングリコールジグリシジルエーテル9.
2mgの代わりに、(n=14)ポリエチレングリコール
ジメタクリレート9.2mgを用いた以外は、実施例1と同
様に行い、83.2gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂
について、前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、そ
の結果を表1に示した。
【0043】実施例9 実施例3の18.4重量%水酸化ナトリウム水溶液83.2
gの代わりに、13.6重量%水酸化ナトリウム水溶液7
5.2gを用いて50モル%の中和を行った以外は、実施
例3と同様に行い、84.8gの吸水性樹脂を得た。得ら
れた樹脂について、前記(1)〜(5)の各種性能を測
定し、その結果を表1に示した。
【0044】実施例10 実施例4の17.5重量%水酸化ナトリウム水溶液52.7
gの代わりに、13.3重量%水酸化ナトリウム水溶液5
7.8gを用い、31重量%アクリルアミド水溶液175.
6gの代わりに、28重量%メタクリルアミド水溶液2
30.0gを用いた以外は、実施例4と同様に行い、82.
6gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記
(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0045】実施例11 実施例1のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、80重量%アクリル酸水溶液46.0
gを8.3重量%水酸化ナトリウム水溶液123.6gで5
0モル%の中和を行い、25重量%N,N−ジメチルア
クリルアミド202.0gを用いた以外は、実施例1と同
様に行い、99.4gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂
について、前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、そ
の結果を表1に示した。
【0046】実施例12 実施例2の13.0重量%水酸化ナトリウム水溶液95.5
gの代わりに、15.1重量%水酸化カリウム水溶液11
5.4gを用いた以外は、実施例2と同様に行い、116.
9gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記
(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0047】参考例 実施例2の13.0重量%水酸化ナトリウム水溶液95.5
gの代わりに、15.4重量%水酸化ナトリウム水溶液
を、中和度100モル%当量を越える量として98.5g
を用いた以外は、実施例2と同様に行い、113.4gの
吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記(1)
〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に示し
た。表1から明らかなように、吸水能、吸水速度等は実
施例と同等であるが、pH値が高いため、粉体の取扱い
時に安全上の問題が生ずる。
【0048】比較例1 実施例1のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、80重量%アクリル酸水溶液92g
を15.4重量%水酸化ナトリウム水溶液199.8gで7
5モル%の中和を行い、アクリル酸部分中和塩水溶液と
した以外は、実施例1と同様に行い、96.5gの吸水性
樹脂を得た。得られた樹脂について、前記(1)〜
(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に示した。
【0049】比較例2 実施例4のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、31重量%アクリルアミド水溶液2
34.1gを用いた以外は、実施例4と同様に行い、76.
2gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前記
(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1に
示した。
【0050】比較例3 実施例1のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、80重量%アクリル酸水溶液73.6
gを15.4重量%水酸化ナトリウム水溶液159.9gで
75モル%の中和を行い、31重量%アクリルアミド水
溶液46.8gを用いた以外は、実施例1と同様に行い、
91.5gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、
前記(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表
1に示した。
【0051】比較例4 実施例1のアクリル酸部分中和塩−アクリルアミド混合
水溶液の代わりに、80重量%アクリル酸水溶液46.0
gを5.1重量%水酸化ナトリウム水溶液80.0gで50
モル%の中和を行い、31重量%アクリルアミド水溶液
117.1gを用いた以外は、実施例1と同様に行い、7
9.3gの吸水性樹脂を得た。得られた樹脂について、前
記(1)〜(5)の各種性能を測定し、その結果を表1
に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明のケーブル用止水剤は、アミノ基
含有水溶性エチレン性不飽和単量体の非イオン性とアル
カリ金属による中和度が40〜100モル%であるアク
リル酸のアニオン性をバランスよく持ち合せているた
め、第1に、地下水はもちろんのこと、海水のように二
価以上の金属イオンを多く含む水性液体でも高い吸水能
力を有し、第2に、水性液体を吸水する際に浸透圧およ
び水との親和力が作用するため早い吸収速度を有すると
いう効果を奏する。
【0054】そのうえ、本発明のケーブル用止水剤は、
一旦吸収した水は圧力下でも長時間保持する性質を有す
るという効果を奏する。以上の様に本発明のケーブル用
止水剤は種々の利点により、特に地下および海底電線ケ
ーブル用止水剤、地下および海底光ファイバーケーブル
用止水剤等として優れた性能を発揮する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 6/44 381 G02B 6/44 381 4J100 H01B 7/282 H01B 7/14 5G311 // H01B 7/14 (C08F 220/56 5G313 (C08F 220/56 220:06) 220:06) H01B 7/28 E (72)発明者 田中 均 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社第2研究所内 (72)発明者 岡田 英治 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社第2研究所内 Fターム(参考) 2H001 DD36 KK22 MM09 PP01 4H017 AA04 AA31 AB02 AC06 AD06 AE05 4J015 BA02 4J027 AC03 BA06 BA14 CB02 CC02 CD01 4J034 BA06 DA01 DA03 DA05 DB01 DB04 DB07 DB08 DE02 DP03 DP18 FA02 FB03 FB04 FC01 FC03 FD01 FE02 GA03 GA33 GA35 GA36 GA43 GA44 HA01 HA07 HA11 HC03 HC12 HC61 HC71 JA02 JA14 LB02 MA13 QA07 RA17 SA01 4J100 AK08Q AL62R AL66R AM15P AM19P BA02R BA08R CA04 CA05 CA23 DA37 EA05 JA19 JA67 5G311 FA01 FA02 FA03 FC03 5G313 FA01 FC08 FD04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ基含有水溶性エチレン性不飽和単
    量体50〜90モル%、およびアルカリ金属による中和
    度が40〜100モル%であるアクリル酸10〜50モ
    ル%からなる単量体水溶液を架橋剤および水溶性ラジカ
    ル重合開始剤の存在下に重合して得られる吸水性樹脂よ
    りなるケーブル用止水剤。
  2. 【請求項2】 アミノ基含有水溶性エチレン性不飽和単
    量体が、アクリルアミド、メタクリルアミドまたはN,
    N−ジメチルアクリルアミドである請求項1記載のケー
    ブル用止水剤。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属が、ナトリウムまたはカリ
    ウムである請求項1記載のケーブル用止水剤。
  4. 【請求項4】 単量体水溶液のモノマー濃度が、20重
    量%〜飽和濃度である請求項1記載のケーブル用止水
    剤。
  5. 【請求項5】 架橋剤が、エチレングリコールジアクリ
    レート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
    レングリコールジアクリレート、ジエチレングリコール
    ジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレー
    ト、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
    レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
    ルジメタクリレート、ジアリルフタレート、N,N',
    N" −トリアリルイソシアヌレート、N,N' −メチレ
    ンビスアクリルアミド、エチレングリコールジグリシジ
    ルエーテル、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリ
    ン、α−メチルエピクロルヒドリン、2,4−トリレン
    ジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネー
    トからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    1記載のケーブル用止水剤。
  6. 【請求項6】 架橋剤の添加量が、単量体1モルに対し
    て、0.000001モル〜0.1モルである請求項1または5記
    載のケーブル用止水剤。
  7. 【請求項7】 水溶性ラジカル重合開始剤が、過硫酸カ
    リウム、過硫酸アンモニウムまたは過硫酸ナトリウムで
    ある請求項1記載のケーブル用止水剤。
JP2001106310A 2001-04-04 2001-04-04 ケーブル用止水剤 Pending JP2002030270A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106310A JP2002030270A (ja) 2001-04-04 2001-04-04 ケーブル用止水剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106310A JP2002030270A (ja) 2001-04-04 2001-04-04 ケーブル用止水剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15023890A Division JPH0445850A (ja) 1990-06-08 1990-06-08 耐塩性吸水剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002030270A true JP2002030270A (ja) 2002-01-31

Family

ID=18958843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001106310A Pending JP2002030270A (ja) 2001-04-04 2001-04-04 ケーブル用止水剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002030270A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052140A1 (ja) 2009-10-30 2011-05-05 三洋化成工業株式会社 止水テープ用吸収性樹脂粒子及びこれを含有してなる止水テープ
JP2016035060A (ja) * 2009-11-27 2016-03-17 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、止水材、電力ケーブル、通信ケーブル及び吸水性樹脂粒子の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052140A1 (ja) 2009-10-30 2011-05-05 三洋化成工業株式会社 止水テープ用吸収性樹脂粒子及びこれを含有してなる止水テープ
JP2016035060A (ja) * 2009-11-27 2016-03-17 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、止水材、電力ケーブル、通信ケーブル及び吸水性樹脂粒子の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110446726B (zh) 吸水性树脂颗粒
US4735987A (en) Method for manufacture of high-expansion type absorbent polymer
US4833222A (en) Crosslinker stabilizer for preparing absorbent polymers
EP2014683B1 (en) Process for production of water-absorbable resin
JP6963063B2 (ja) 吸水性樹脂組成物及びその製造方法
JP2922216B2 (ja) 高吸水性ポリマー製造法
WO2011065368A1 (ja) 吸水性樹脂粒子の製造方法、吸水性樹脂粒子、止水材及び吸収性物品
JPH0581610B2 (ja)
JP2000026510A (ja) 樹脂の製造法および吸水性樹脂
EP2821419B1 (en) Method for producing water absorbent resin particles
JP3625094B2 (ja) 吸水性樹脂およびその製造方法
JPH08510484A (ja) 架橋カルボキシル含有ポリマーの吸水性樹脂粒子と製造方法
JPH0725810B2 (ja) 高吸水性樹脂の製造方法
JP2901368B2 (ja) 耐塩性吸水性樹脂の製造方法
JP3328649B2 (ja) 耐塩性吸水性樹脂の製造方法
JP4550256B2 (ja) 吸水性樹脂の製造法
JPH0931107A (ja) 吸水性樹脂の製造法
JP2002030270A (ja) ケーブル用止水剤
JPH0848721A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH01103644A (ja) 水膨潤性重合体組成物
JP4198265B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP2611786B2 (ja) 吸水性樹脂の製造法
JP2003088554A (ja) 吸収体およびそれを用いた吸収性物品
JPH0445850A (ja) 耐塩性吸水剤
JP3059236B2 (ja) 高吸水性ポリマーの造粒法