JP2611786B2 - 吸水性樹脂の製造法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、吸水性樹脂の製造法に関する。
[従来の技術] 従来、吸水性樹脂の製造法としては、水溶性単量体
(アクリル酸アルカリ金属塩、アクリル酸など)と共重
合性架橋剤とを共重合させる方法があり、共重合性架橋
剤としては、エチレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、N,N′−メチレ
ンビスアクリルアミドなどが使用されていた(たとえ
ば、特公昭58−25500号公報および特開昭58−71907号公
報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの共重合性架橋剤を使用した吸
水性樹脂では、吸収能が低い、吸水後のゲル強度が弱
い、水溶出成分量が多い、架橋剤の安全性に不安がある
という問題点を有している。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、高い吸収能を有し、吸水後のゲル強度
が強く、水溶出成分量が少なく、かつ安全性の高い吸水
性樹脂を製造する方法について鋭意検討した結果、本発
明に到達した。
すなわち本発明は、カルボン酸基を有する水溶性単量
体および共重合性架橋剤を、多糖類の存在下または不存
在下に重合し、中和して吸水性樹脂を製造する方法にお
いて、 共重合性架橋剤としてポリ(メタ)アリロキシアルカ
ン化合物を用い、 重合して得られた重合体にアルカリ金属化合物を添加
し、重合体中のカルボン酸基の60〜80モル%を中和し
て、部分的にカルボン酸アルカリ金属塩基とした重合体
中和物とし、 この重合体中和物を、カルボン酸基および/またはカ
ルボン酸アルカリ金属塩基と反応しうる基を少なくとも
2個有する化合物でさらに架橋せしめる ことを特徴とする吸水性樹脂の製造法である。
本発明において共重合性架橋剤として使用するポリ
(メタ)アリロキシアルカン化合物としては、ジアリロ
キシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシ
エタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシ
ブタン、テトラメタリロキシエタンなどが挙げられる。
これらの内で好ましいものは、テトラアリロキシエタン
である。
該ポリ(メタ)アリロキシアルカン化合物とともに、
必要により他の共重合性架橋剤を併用することができ
る。他の共重合性架橋剤としては、下記(1)および
(2)の化合物が挙げられる。
(1)2個の重合性二重結合を有する化合物[アリロキ
シアルカン化合物を除く] (2)少なくとも1個の重合性二重結合を有しかつ単量
体と反応性の官能基を少なくとも1個有する化合物 (1)の化合物としては下記のものがあげられる。
ビス(メタ)アクリルアミド:N,N−アルキレン(C1〜
C6)ビス(メタ)アクリルアミド、たとえば、N,N′−
メチレン−ビスアクリルアミド。
ポリオール類と不飽和モノまたはポリカルボン酸との
ジまたはポリエステル:ポリオール類[エチレングリコ
ール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ルなど]のジ−またはトリ−(メタ)アクリル酸エステ
ル:不飽和ポリエステル[上記ポリオール類とマレイン
酸などの不飽和酸との反応によって得られる]およびジ
−またはトリ−(メタ)アクリル酸エステル[ポリエポ
キシドと(メタ)アクリル酸との反応によって得られ
る」など。
カルバミルエステル: ポリイソシアネート[トリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジフエニルメ
タンジイソシアネートおよびNCO基含有プレポリマー
(上記ポリイソシアネートと活性水素原子含有化合物と
の反応によって得られる)など]とヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートとの反応によって得られるカルバ
ミルエステル。
ジまたはポリビニル化合物:ジビニルベンゼン、ジビ
ニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルエーテル、
ジビニルケトン、トリビニルベンゼンなど。
ポリオール類のジ−またはポリ−(メタ)アリルエー
テル: ポリオール類[アルキレングリコール、グリセリン、
ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンポリオー
ル、炭水化物など]のジ−またはポリ−(メタ)アリル
エーテル、たとえば、ポリエチレングリコールジアリル
エーテル、アリル化デンプン、アリル化セルロース。
ポリカルボン酸のジ−またはポリ−アリルエステル:
ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなど。
不飽和モノ−またはポリ−カルボン酸とポリオールの
モノ(メタ)アリルエーテルとのエステル:ポリエチレ
ングリコールモノアリルエーテルの(メタ)アクリル酸
エステルなど。
(2)の化合物の例としては、(メタ)アクリル酸お
よび/またはその他の共重合性単量体と反応性の基、た
とえば、カルボキシル基、カルボン酸無水物基と反応性
の基(ヒドロキシル基、エポキシ基、カチオン性基な
ど)を含むエチレン性不飽和化合物があげられる。具体
的には、下記のものがあげられる。
非イオン性基含有不飽和化合物: ヒドロキシル基含有不飽和化合物[N−メチロール
(メタ)アクリルアミドなど]およびエポキシ基含有不
飽和化合物[グリシジル(メタ)アクリレートなど] カチオン性基含有不飽和化合物: 4級アンモニウム塩基含有不飽和化合物[N,N,N−ト
リメチル−N−(メタ)アクリロイロキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−
N−(メタ)アク リロイロキシエチルアンモニウムク
ロライドなど]、および3級アミノ基含有不飽和化合物
[(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)
アクリル酸ジエチルアミノエチルなど] 他の共重合性架橋剤のうちで好ましいものは、ビス
(メタ)アクリルアミドおよびポリオール類と不飽和モ
ノまたはポリカルボン酸とのジまたはポリエステルであ
り、とくに好ましいものは、N,N′−メチレン−ビスア
クリルアミド、エチレングリコールジアクリレートおよ
びトリメチロールプロパントリアクリレートである。
本発明において、カルボン酸基を有する重合性単量体
としては、不飽和モノまたはポリカルボン酸[(メタ)
アクリル類(アクリル酸および/またはメタクリル酸を
いう。以下同様の記載を用いる。)、クロトン酸、ソル
ビン酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸など]、そ
れらの無水物[無水マレイン酸など]などがあげられ
る。これら単量体は単独で使用してもよく、また2種以
上併用してもよい。
カルボン酸基を有する重合性単量体と共に必要により
他の重合性単量体を使用することができ、たとえば下記
のものが挙げられる。
不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸などのモノカ
ルボン酸や、マレイン酸、フマル酸などのポリカルボン
酸]のアルキル(C1〜C10)エステル 芳香族ビニル炭化水素[スチレンなど] 脂肪族ビニル炭化水素(エチレン、プロピレン、ブテ
ンなど) 不飽和ニトリル類(アクリロニトリルなど) (メタ)アクリルアミド スルホン酸基を有する重合性単量体 脂肪族または芳香族ビニルスルホン酸(ビニルスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、
スチレンスルホン酸など)、(メタ)アクリルスルホン
酸[(メタ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリ
ル酸スルホプロピルなど]、(メタ)アクリル アミド
スルホン酸[2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸など]など リン酸基を含有する重合性単量体 (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルリン酸モノエ
ステル[2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリロイルホスフェー
ト、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェー
トなど] 必要により使用される多糖類の例としては、デンプン
およびセルロースが挙げられる。
デンプンとしては、例えばサツマイモでんぷん、ジャ
ガイモデンプン、小麦デンプン、トウモロコシデンプ
ン、米デンプンなどの生デンプン、酸化デンプン、ジア
ルデヒドデンプン、アルキルエーテル化デンプン、オキ
シアルキル化デンプン、アミノエチルエーテル化デンプ
ンなどの加工デンプンが挙げられる。
セルロースとしては、例えば木材、葉、茎、ジン皮、
種子毛などからえられるセルロース;アルキルエーテル
化セルロース、有機酸エステル化セルロース、酸化セル
ロース、ヒドロセルロース、などの加工セルロースが挙
げられる。
共重合性架橋剤である該ポリ(メタ)アリロキシアル
カン化合物の量は全重合性単量体および共重合性架橋剤
の合計重量に基づいて、通常0.001〜10%、好ましくは
0.01〜5%である。共重合性架橋剤の量が0.001%未満
では得られた樹脂は吸水時のゲル強度が小さくゾル状に
なり、かつ水溶出成分量が多い。一方、10%を越えると
逆にゲル強度が過大となりすぎて吸収能が低下する。
必要により併用される他の共重合性架橋剤の量は、該
ポリ(メタ)アリロキシアルカンの量の通常40%以下、
好ましくは20%以下である。必要により使用される他の
重合性単量体の量は全重合性単量体および共重合性架橋
剤の合計重量に基づいて通常30%以下、好ましくは10%
以下である。各成分の量は次の通りである。ただし%は
全重合性単量体、共重合性架橋剤および多糖類の合計重
量に基づく重量%である。
カルボン酸基を有する水溶性単量体と共重合性架橋剤
および必要により多糖類を重合させる方法は、従来から
知られている方法でよく、たとえばラジカル重合触媒を
用いて重合させる方法および放射線、電子線、紫外線な
どを照射する通常の方法などがあげられる。
ラジカル重合触媒を用いる方法において、この触媒と
してはアゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスシアノ吉草酸、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)ハイドロクロライドなど]、無機過酸化物[過
酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫
酸ナトリウムなど]、有機過酸化物[過酸化ベンゾイ
ル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパー
オキサイド、コハク酸パーオキサイド、ジ(2−エトキ
シエチル)パーオキシジカーボネートなど]およびレド
ックス触媒[アルカリ金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸
塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、アス
コルビン酸などの還元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過
硫酸アンモニウム、過酸化物などの組合せよりなるも
の]およびこれらの2種以上があげられる。
この触媒を用いて重合させる方法は特に限定されず、
たとえば温度は使用する触媒の種類によって種々変える
ことができるが、通常0〜150℃、好ましくは10〜100℃
である。触媒量も通常と同じでよく、たとえば全重合性
単量体および共重合性架橋剤の合計重量に基づいて通常
0.0005〜5%、好ましくは0.001〜1%である。
重合は必要があれば溶媒の存在下で行ってもよい。こ
の溶媒としては、たとえば水、メタノール、エタノー
ル、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、メチルエチルケトンおよびこれらの2種
以上の混合物をあげることができる。溶媒を使用した場
合の共重合性単量体の濃度には特に限定はないが、重量
基準で通常10%以上、好ましくは15〜80%である。濃度
が、10%未満の場合には得られた樹脂の吸収能が低いも
のとなり、また水溶出成分量も多い。
重合して得られた重合体にアルカリ金属化合物を添加
し、重合体中のカルボン酸基の60〜80モル%を中和し
て、部分的にカルボン酸アルカリ金属塩基とした重合体
中和物とする。
中和するために使用されるアルカリ金属化合物として
はたとえばアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)、アルカリ金属
炭酸塩(炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなど)など
が挙げられる。
本発明の方法では、重合体中のカルボン酸基の通常60
〜80モル%がアルカリ金属化合物との中和反応によりア
ルカリ金属塩に変換される。変換率すなわち中和度が60
モル%未満の場合、得られるゲル状含水重合体の粘着性
が大きく、そのため吸水性樹脂を作業性よく製造するこ
とが困難となる。80モル%を越えると、得られた樹脂の
pHが高くなり、人体の皮膚に対する安全性の点で問題と
なる。
重合体をアルカリ金属化合物で中和する方法として
は、溶媒を使用して重合した場合、得られたゲル状重合
体を約1cm3以下の小片に細断しながらアルカリ金属化合
物の水溶液を添加し、さらに混練する方法がある。また
溶媒を使用せずに重合した場合、一旦重合体を水などの
溶媒を加えて膨潤させた後、アルカリ金属化合物を添加
するか、またはアルカリ金属化合物の水溶液を重合体に
添加する方法がある。
本発明の方法では、この重合体中和物を、カルボン酸
基および/またはカルボン酸アルカリ金属塩基と反応し
うる基を少なくとも2個有する化合物でさらに架橋せし
める。この架橋により、高いゲル強度と、水溶出成分量
の少ない吸水性樹脂が製造される。
カルボン酸基および/またはカルボン酸アルカリ金属
塩基と反応しうる基としては、エポキシ基、水酸基、ア
ミノ基、イソシアナート基などの官能基が挙げられ、こ
れらの官能基を少なくとも2個有する化合物が例示され
る他には、イオン架橋を形成しうる多価金属化合物があ
げられる。
エポキシ基、水酸基、アミノ基、イソシアナート基な
どの官能基を少なくとも2個有する化合物の例として
は、下記化合物が挙げられる。
ポリエポキシまたはポリグリシジルエーテル化合物
(エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3
−ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ビスフェノールA−エピクロルヒド
リン型エポキシ樹脂など) ポリオール類(グリセリン、エチレングリコール、プ
ロピレングリコールなど) (ポリ)アルキレンポリアミン類(エチレンジアミン
など) イオン架橋を形成しうる多価金属化合物の例として
は、たとえばアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシ
ウムなど)、亜鉛、アルミニウム、チタンなどの、水酸
化物、ハロゲン化物、塩(硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩な
ど)など、具体的には、塩化カルシウム、ジ酢酸亜鉛、
硫酸アルミニウムなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものはポリグリシジルエーテル
化合物およびイオン架橋を形成しうる多価金属化合物で
ある。これら化合物の添加量は、共重合性架橋剤による
重合体の架橋度により種々変化させることができるが、
カルボン酸基およびカルボン酸アルカリ金属塩基の合計
重量に対し通常10%以下、好ましくは0.001〜5%であ
る。この官能基を少なくとも2個有する化合物を、重合
体中和物に添加、混練し、乾燥、粉砕する。
添加、混練は、必要なら水溶液にして添加し、通常ニ
ーダー、万能混合機などの混練機で行われる。乾燥方法
は、100〜230℃の温度の熱風で加熱して乾燥する方法、
100〜230℃に加熱されたドラムドライヤーなどの使用に
よる薄膜乾燥法、減圧乾燥法、凍結乾燥法など通常の方
法でよい。また粉砕方法についても特に限定はなく、ハ
ンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機、シェ
ット気流式粉砕機など通常の装置が使用できる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。実施例中の部は重量
部である。
参考例1 アクリル酸100部、テトラアリロキシエタン0.1部およ
び水350部を開閉可能な密閉容器に仕込み、窒素雰囲気
下で液温を10℃とした後、0.5%の過硫酸アンモニウム
水溶液1部および0.5%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液
1部を添加して重合させたところ発熱とともにゲル状と
なった。重合開始から8時間後に密閉反応容器を開き、
生成したゲル状含水架橋重合体を取り出した。このゲル
400部を細断したのち、50%水酸化ナトリウム水溶液73.
5部を加えて中和し、さらに均一に混練して重合体中の
ポリアクリル酸の約75モル%をポリアクリル酸ナトリウ
ムに変換した。この中和されたゲルを150℃に加熱され
たドラムドライヤーで乾燥した後、32〜145メッシュの
粒度に粉砕して吸水性樹脂を得た。
得られた吸水性樹脂について、吸収能、ゲル強度およ
び水溶出成分量を測定した結果を第1表に示す。ここ
で、吸収能は1%食塩水によるティバック法(常圧
下)、ゲル強度はカードメーター法、水溶出成分量は過
剰の生理食塩水で抽出したろ液を蒸発乾固して測定し
た。
このものの性能測定結果を第1表に示す。
実施例1 参考例1と同様の方法で作成した中和されたゲルに、
さらにエチレングリコールジグリシジルエーテルの5%
水溶液6部を添加して均一に混練した後、150℃に加熱
されたドラムドライヤーで乾燥し、32〜145メッシュの
粒度に粉砕して吸水性樹脂を得た。このものの性能測定
結果を第1表に示す。
比較例1 参考例1においてテトラアリロキシエタン0.1部に代
えてN,N′−メチレン−ビスアクリルアミド0.1部を使用
する以外は参考例1と同様にして吸水性樹脂を得た。こ
のものの性能測定結果を第1表に併記した。
[発明の効果] 本発明は下記の効果を奏する。
1)ゲル強度が強く、かつ吸収能の優れた吸水性樹脂を
製造することができる。
従来の共重合性架橋剤は一般に水溶性に劣るため、ゲ
ル強度を高めるためには多量の架橋剤を使用するか、ま
たは活性剤を添加して架橋剤を乳化分散しなければなら
ず、その結果架橋剤の多量使用により吸収能が低下する
か、あるいは活性剤の添加によりゲル強度が低下した。
しかるに、本発明によれば分子量の大きい樹脂を製造す
ることができるため、ゲル強度が強く、かつ吸収能の優
れた吸水性樹脂が得られる。
上記のように分子量の大きい樹脂を製造することがで
きる上、本発明の方法では、重合体中和物を得た後、更
に架橋させているため、ゲル強度が更に向上したもので
ある。
2)水溶出成分量が少ない。
用いる共重合性架橋剤が水溶性が高く、かつカルボン
酸基を有する水溶性単量体との共重合性に優れることか
ら、得られた吸水性樹脂の水溶出成分量が少ない。この
ため皮膚に対して安全であり、衛生面からすぐれてい
る。
上記のように特定の共重合性架橋剤を選んでいる上、
本発明の方法では、重合体中和物を得た後、更に架橋さ
せることにより、水溶出成分量の一層少ない樹脂を製造
することができる。
3)安全性の高い吸水性樹脂が得られる。
従来の共重合性架橋剤は一般に安全性が低く、その結
果得られた吸水性樹脂の安全性にも不安があった。しか
るに本発明では用いる架橋剤は安全性が高く、得られた
吸水性樹脂の安全性も高い。
上記効果を奏することから本発明により得られた吸水
性樹脂は、吸収性当材、衛生材料(子供用および大人用
の紙おむつ、生理用ナプキン、衛生綿、包帯、失禁用パ
ッド、紙タオルなど)などの人体に接する用途や、生鮮
野菜類の鮮度保持剤、魚貝類、畜産肉類からのドリップ
吸収剤、保冷剤などの食品触れる可能性のある用途に特
に有用である。さらに油中の水の分離剤、その他の脱水
または乾燥剤;植物や土壌などの保水剤;ヘドロ凝固
剤;内装建材に使用した結露防止剤などの産業用途にも
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 近藤 兼敏 審判官 柿沢 紀世雄 審判官 佐藤 邦彦 (56)参考文献 特開 昭58−2312(JP,A) 特公 昭32−4141(JP,B1) 特公 昭43−12815(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボン酸基を有する水溶性単量体および
    共重合性架橋剤を、多糖類の存在下または不存在下に重
    合し、中和して吸水性樹脂を製造する方法において、 共重合性架橋剤としてポリ(メタ)アリロキシアルカ
    ン化合物を用い、 重合して得られた重合体にアルカリ金属化合物を添加
    し、重合体中のカルボン酸基の60〜80モル%を中和し
    て、部分的にカルボン酸アルカリ金属塩基とした重合体
    中和物とし、 この重合体中和物を、カルボン酸基および/またはカ
    ルボン酸アルカリ金属塩基と反応しうる基を少なくとも
    2個有する化合物でさらに架橋せしめる ことを特徴とする吸水性樹脂の製造法。
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