JPH06166726A - 吸水性樹脂の製造法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造法

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JPH06166726A
JPH06166726A JP19682893A JP19682893A JPH06166726A JP H06166726 A JPH06166726 A JP H06166726A JP 19682893 A JP19682893 A JP 19682893A JP 19682893 A JP19682893 A JP 19682893A JP H06166726 A JPH06166726 A JP H06166726A
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meth
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acid
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Toku Sakakibara
徳 榊原
Kenji Tanaka
健治 田中
Takashi Akamatsu
隆 赤松
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 第4級アンモニウム塩基を有するカチオン性
ビニル単量体、カルボキシル基および/またはスルホン
基を有するアニオン性ビニル単量体および共重合性架橋
剤を含有した水性溶液を重合する吸水性樹脂の製造法。 【効果】 本発明により得られる吸水性樹脂は1価の電
解質溶液のみならず、多価電解質溶液に対しても高い吸
水能を有し、硫酸水溶液などの酸性溶液に対しても高い
吸水能を有する。また吸水後のゲル強度が向上するた
め、吸水ゲルの日光や紫外線に対する安定性および長期
保存安定性が優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸水性樹脂の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来吸水性樹脂としては、架橋ポリアク
リル酸塩、デンプンーポリアクリル酸塩重合体の架橋
物、酢酸ビニルーメタクリル酸メチル共重合体の加水分
解物、イソブチレン−無水マレイン酸の架橋物などが知
られており、これらは何れもカルボキシル基からなるア
ニオン性高分子電解質である。従って、これら吸水性樹
脂は脱イオン水に対しては高い吸水能を示すものの、M
2+イオン、Ca2+イオン、Al3+イオン等を含有した
多価電解質水溶液に対してはイオン架橋が進行して吸水
能が極端に低下する問題があり、また酸性水溶液に対す
る吸水能も極端に低い問題があった。この多価電解質水
溶液に対する吸水能が改良された吸水性樹脂の製造法と
して、カルボキシル基を有するビニル単量体と三級アミ
ノ基を有するビニル単量体を、0.005〜0.5重量
%のジビニル化合物の共存下で共重合して吸水性樹脂を
製造する方法(特開昭58ー154710号公報)が提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの改良
法で得られる吸水性樹脂は、Na+イオンやK+イオンの
ような1価の電解質水溶液に対してはある程度の吸水能
を示すものの、多価電解質水溶液や酸性水溶液に対する
吸水能および吸水ゲル強度の点では未だ充分満足のいく
ものではない。またこの改良法では、重合時に三級アミ
ノ基を有するビニル単量体[例えばジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリレート類]を水の共存下で重合する場
合、重合中に加水分解を生じて重合を阻害し、分子量が
上がりにくいという問題点も有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、1価電解
質水溶液のみならず多価電解質水溶液や酸性水溶液に対
しても高い吸水能を示し、かつ吸水ゲル強度も優れた吸
水性樹脂の製造法について鋭意検討した結果、本発明に
到達した。即ち本発明は、第四級アンモニウム塩基を有
するカチオン性ビニル単量体(A)、カルボキシル基お
よび/またはスルホン基を有するアニオン性ビニル単量
体(B)、共重合性架橋剤(C)および必要により非イ
オン性水溶性ビニル単量体(D)を、(A):(B)
(モル比)=85:15〜15:85であり、且つ
(C)を(A)、(B)および(D)の合計重量に対し
て0.01〜10%となるよう含有した水性溶液を重合
し、必要により酸基を中和して部分的にアルカリ金属塩
基とすることを特徴とする吸水性樹脂の製造法;並びに
第四級アンモニウム塩基を有するカチオン性ビニル単量
体(A)、カルボキシル基および/またはスルホン基を
有するアニオン性ビニル単量体(B)、共重合性架橋剤
(C)および必要により非イオン性水溶性ビニル単量体
(D)を、(A):(B)(モル比)=85:15〜1
5:85であり、且つ(C)を(A)、(B)および
(D)の合計重量に対して0.01〜10%となるよう
含有した水性溶液を重合し、必要により酸基を中和して
部分的にアルカリ金属塩基とした重合体を、該重合体中
の官能基と反応しうる基を少なくとも2個有する化合物
(E)で架橋しせしめることを特徴とする吸水性樹脂の
製造法である。
【0005】本発明において該カチオン性ビニル単量体
(A)としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)ア
クリレートとアルキルハライドもしくはジアルキル硫酸
との反応物[たとえば(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライドもしくはブロマイ
ド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルオキシエ
チルジメチルエチルアンモニウムクロライド、(メタ)
アクリロイルオキシエチルジエチルメチルアンモニウム
クロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルア
ンモニウムサルフェートなど];ジアルキルアミノヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレートとアルキルハライ
ドもしくはジアルキル硫酸との反応物[たとえば(メ
タ)アクリロイルオキシヒドロキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライドもしくはブロマイド、(メタ)ア
クリロイルオキシヒドロキシエチルトリメチルアンモニ
ウムサルフェート、(メタ)アクリロイルオキシヒドロ
キシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドな
ど];ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミ
ドとアルキルハライドもしくはジアルキル硫酸との反応
物[たとえばトリメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミドの塩化物または臭化物、トリメチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリルアミドの塩化物、ジエチルメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化物など];
ジアルキルアミノヒドロキシアルキル(メタ)アクリル
アミドとアルキルハライドもしくはジアルキル硫酸との
反応物[たとえばトリメチルアミノヒドロキシエチル
(メタ)アクリルアミドの塩化物、トリメチルアミノヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化物、ジ
エチルメチルアミノヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
ルアミドの塩化物など];N−アルキルビニルピリジニ
ウムハライド[たとえばN−メチルー2ービニルピリジ
ニウムクロライドもしくはブロマイド、N−メチルー4
ービニルピリジニウムクロライドなど];トリアルキル
アリルアンモニウムハライド[たとえばトリメチルアリ
ルアンモニウムクロライドもしくはブロマイド、トリエ
チルアリルアンモニウムクロライドなど]などがあげら
れる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上併
用してもよい。
【0006】本発明においてカルボキシル基および/ま
たはスルホン基を有するビニル単量体(B)のうちカル
ボキシル基を有するアニオン性ビニル単量体としては、
不飽和モノもしくはポリカルボン酸[(メタ)アクリル
酸(アクリル酸および/またはメタクリル酸をいう。以
下同様。)、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸、イ
タコン酸、ケイ皮酸など]、それらの無水物[無水マレ
イン酸など]などがあげられる。
【0007】(B)のうちスルホン基を有するアニオン
性ビニル単量体としては、脂肪族もしくは芳香族ビニル
スルホン酸[ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビ
ニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸など];
(メタ)アクリルスルホン酸[(メタ)アクリル酸スル
ホエチル、(メタ)アクリル酸スルホプロピルなど];
(メタ)アクリルアミドスルホン酸[2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸など]などがあげら
れる。
【0008】該ビニル単量体(B)は水溶性塩として使
用してもよい。これらの塩としては、アルカリ金属塩
(ナトリウム、カリウム、リチウムなどの塩)、アルカ
リ土類金属塩(カルシウム、マグネシウムなどの塩)、
アンモニウム塩およびアミン塩(メチルアミン、トリメ
チルアミンなどのアルキルアミンの塩;トリエタノール
アミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン
の塩など)およびこれらの二種以上が挙げられる。これ
らのうちで好ましいものは、ナトリウム塩およびカリウ
ム塩である。
【0009】該アニオン性ビニル単量体(B)は上記に
例示したものを単独で使用してもよく、2種以上併用し
てもよい。これらのうちで好ましいものはカルボキシル
基を有するビニル単量体である。
【0010】該カチオン性ビニル単量体(A)、該アニ
オン性ビニル単量体(B)とともに必要により非イオン
性水溶性ビニル単量体(D)を併用することができる。
(D)としてはたとえばヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドンなどがあげ
られる。
【0011】本発明において共重合性架橋剤(C)とし
ては、(C−1)少なくとも2個の重合性二重結合を有
する化合物;並びに、(Cー2)1個の重合性二重結合
を有しかつカチオン性ビニル単量体および/またはアニ
オン性ビニル単量体の官能基と反応しうる基を少なくと
も1個有する化合物があげられる。(C−1)の化合物
としては下記のものがあげられる。
【0012】ビス(メタ)アクリルアミド:N,N−
アルキレン(C1〜C6)ビス(メタ)アクリルアミド
(たとえばN,N−メチレンビスアクリルアミド)。 ポリオール類と不飽和モノもしくはポリカルボン酸と
のジもしくはポリエステル:ポリオール類[エチレング
リコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリ
オキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリ
コールなど]のジ−もしくはトリ−(メタ)アクリル酸
エステル:不飽和ポリエステル[上記ポリオール類とマ
レイン酸などの不飽和酸との反応によって得られる]お
よびジ−もしくはトリ−(メタ)アクリル酸エステル
[ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸との反応によっ
て得られる」など。 カルバミルエステル:ポリイソシアネート[トリレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
4,4′-ジフエニルメタンジイソシアネートおよびN
CO基含有プレポリマー(上記ポリイソシアネートと活
性水素原子含有化合物との反応によって得られる)な
ど]とヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応
によって得られるカルバミルエステル。 ジもしくはポリビニル化合物:ジビニルベンゼン、ジ
ビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルエーテ
ル、ジビニルケトン、トリビニルベンゼンなど。 ポリオール類のジ−もしくはポリ−(メタ)アリルエ
ーテル:ポリオール類[アルキレングリコール、グリセ
リン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンポリ
オール、炭水化物など]のジ−もしくはポリ−(メタ)
アリルエーテル(たとえばポリエチレングリコールジア
リルエーテル、アリル化デンプンおよびアリル化セルロ
ース)。 ポリカルボン酸のジ−もしくはポリ−アリルエステ
ル:ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなど。 不飽和モノもしくはポリカルボン酸とポリオールのモ
ノ(メタ)アリルエーテルとのエステル:ポリエチレン
グリコールモノアリルエーテルの(メタ)アクリル酸エ
ステルなど。 ポリアリロキシアルカン類:テトラアリロキシエタン
など。
【0013】化合物(C−2)の例としては、カルボキ
シル基、スルホン基または第四級アンモニウム塩基と反
応性の基(ヒドロキシル基、エポキシ基、3級アミノ基
など)を有するエチレン性不飽和化合物があげられる。
具体的にはヒドロキシル基含有不飽和化合物[N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミドなど];エポキシ基含有
不飽和化合物[グリシジル(メタ)アクリレートな
ど];3級アミノ基含有不飽和化合物[(メタ)アクリ
ル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチ
ルアミノエチルなど]などがあげられる。
【0014】共重合性架橋剤(C)のうち好ましいもの
は(C−1)、特にN,N−メチレンビスアクリルアミ
ド、エチレングリコールジアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレートおよびテトラアリロキシエ
タンである。
【0015】該カチオン性ビニル単量体(A)と該アニ
オン性ビニル単量体(B)のモル比は、吸水しようとす
る溶液、要求される吸水性能などの条件により種々変化
しうるが、通常(A):(B)=85:15〜15:8
5であり、多価電解質溶液や酸性溶液に対する吸水能を
考慮すると(A):(B)=70:30〜30:70の
範囲が好ましい。必要により併用される非イオン性水溶
性ビニル単量体(D)の量は(A)、(B)および
(D)の合計重量に基づいて通常30%以下、好ましく
は10%以下である。
【0016】本発明において共重合性架橋剤(C)の量
は、(A)、(B)および必要により併用される(D)
の合計重量に基づいて通常0.01〜10%、好ましく
は0.1〜5%、特に0.6〜3%である。(C)が
0.01%未満では得られた樹脂は吸水時のゲル強度が
小さくゾル状となる。一方10%を越えると逆にゲル強
度が過大となり吸水能が低下する。
【0017】本発明において、該水性溶液を構成する水
性溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノー
ル、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、メチルエチルケトンおよびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。好ましい溶媒は水であ
る。
【0018】(A)、(B)、(C)および必要により
(D)を含有する水性溶液を重合する方法は、従来から
知られている方法でよく、たとえばラジカル重合触媒を
用いて重合する方法、および放射線、電子線、紫外線な
どを照射する通常の方法などがあげられる。
【0019】このラジカル重合触媒としては、アゾ化合
物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草
酸、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイ
ドロクロライドなど]、無機過酸化物[過酸化水素、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム
など]、有機過酸化物[過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、コ
ハク酸パーオキサイド、ジ(2−エトキシエチル)パー
オキシジカーボネートなど];レドックス触媒[アルカ
リ金属の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニ
ウム、重亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸などの還
元剤とアルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、
過酸化物などの酸化剤の組合せよりなるもの];並びに
これらの2種以上の併用があげられる。この触媒を用い
て重合させる方法は特に限定されず、たとえば温度は使
用する触媒の種類によって種々変えることができるが、
通常0〜150℃、好ましくは5〜100℃である。触
媒量も通常と同じでよく、たとえば全重合性ビニル単量
体および共重合性架橋剤の合計重量に基づいて通常0.
0005〜5%で、好ましくは0.001〜2%であ
る。
【0020】本発明の方法においては、上記方法で得ら
れた重合体に、必要によりアルカリ金属化合物を添加し
て重合体中の酸基を中和し、部分的にナトリウム塩基、
カリウム塩基、リチウム塩基などのアルカリ金属塩基と
してもよい。
【0021】このアルカリ金属化合物としては、アルカ
リ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナト
リウム、重炭酸ナトリウムなど)およびこれらの二種以
上があげられる。これらのうちで好ましいものは、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムおよび重炭酸ナトリウム
である。これらアルカリ金属化合物で中和する方法とし
ては、重合により得られたゲル状重合体をニーダー、万
能混合機等により小片に細断しながらアルカリ金属化合
物の水溶液を添加し、更に混練する方法が挙げられる。
【0022】得られる樹脂中の酸基の中和度は90モル
%以下、好ましくは50〜80モル%である。中和度が
90モル%を越えると得られた樹脂のPHが高くなり人
体の皮膚に対する安全性の点で問題となる。また上記の
ようにして得られる樹脂は、通常後述するような方法で
乾燥、粉砕される。
【0023】本発明の方法においては、上記の方法で得
られる吸水性樹脂を、この樹脂中の官能基と反応しうる
基を少なくとも2個有する化合物(E)でさらに架橋せ
しめることができ、この架橋により、より高いゲル強度
を有し、吸水ゲルの安定性がより優れたものとすること
ができる。
【0024】該化合物(E)としては、エポキシ基、水
酸基、イソシアナート基などの基を少なくとも2個有す
る化合物およびイオン架橋を形成し得る多価金属化合物
があげられる。
【0025】エポキシ基、水酸基、イソシアナート基な
どの基を少なくとも2個有する化合物の具体例として
は、ポリエポキシまたはポリグリシジルエーテル化合物
(エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレ
ングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,
3−ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールA−エピクロルヒ
ドリン型エポキシ樹脂など)、ポリオール類(グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコールなど)
などがあげられる。
【0026】多価金属化合物の例としては、アルカリ土
類金属(カルシウム、マグネシウムなど)、亜鉛、アル
ミニウム、チタンなどの水酸化物、ハロゲン化物、塩
(硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩など)、具体的には水酸化カ
ルシウム、塩化マグネシウム、ジ酢酸亜鉛、硫酸アルミ
ニウムなどがあげられる。これらのうち好ましいもの
は、ポリグリシジルエーテル化合物および多価金属化合
物である。
【0027】該化合物(E)の添加量は添加前の共重合
性架橋剤(C)による樹脂の架橋度や、要求される吸水
能、ゲル強度により種々変化させることができるが、吸
水性樹脂の構成単位である全単量体の合計重量に対し通
常5%以下、好ましくは0.001〜3%である。
【0028】この化合物(E)を吸水性樹脂に添加・混
練し、乾燥、粉砕することにより架橋後の吸水性樹脂の
乾燥粉砕物が得られる。添加・混練は、必要なら水溶液
にして添加し、通常ニーダー、万能混合機などの混練機
で行われる。
【0029】乾燥方法は、通常100〜200℃の温度
の熱風で加熱して乾燥する方法、通常100〜200℃
に加熱されたドラムドライヤーなどの使用による薄膜乾
燥法、減圧乾燥法、凍結乾燥法など通常の方法でよい。
また高濃度水性溶液で重合を行い、発生する重合熱で水
分を蒸発させて乾燥工程を経ずに直接粉砕する方法も選
択できる。粉砕方法についても特に限定はなく、ハンマ
ー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機、ジェット
気流式粉砕機など通常の粉砕機が使用できる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。実施例中の各種溶液に対する吸水
量は次の操作により測定した。即ち250メッシュのナ
イロン製ティーバッグにサンプル1gを入れ、大過剰の
試験液中に60分間浸漬した後15分間垂直に吊して水
切りしてサンプルの増加重量を測定し、この値を吸収量
とした。またゲル強度は吸水ゲルを指触判定し、◎、
○、△、×の四段階で評価した。
【0031】実施例1 メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムク
ロライド22部、アクリル酸8部、トリメチロールプロ
パントリアクリレート0.35部および水70部を開閉
可能な密閉容器に仕込み、窒素雰囲気下で液温を15℃
とした後、0.5%の過硫酸アンモニウム水溶液1部お
よび0.5%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液1部を添加
して重合させたところ発熱とともにゲル状となった。重
合開始から5時間後に密閉容器を開き、生成したゲル状
含水架橋重合体を取り出した。このゲルをで細断した
後、150℃に加熱されたドラムドライヤーで乾燥し、
32〜145メッシュの粒度に粉砕して吸水性樹脂を得
た。このものの性能測定結果を第1表に示す。
【0032】実施例2 実施例1と同様の方法で重合したゲル状含水架橋重合体
をニーダーで細断した後、50%水酸化ナトリウム水溶
液6.6部を加えて中和した。この中和物を150℃に
加熱されたドラムドライヤーで乾燥し、32〜145メ
ッシュの粒度に粉砕して吸水性樹脂を得た。このものの
性能測定結果を第1表に示す。
【0033】実施例3 実施例2と同様の方法で作成した中和物に、さらにエチ
レングリコールジグリシジルエーテルの5%水溶液1.
8部を添加して均一に混練した後、150℃に加熱され
たドラムドライヤーで乾燥し、32〜145メッシュの
粒度に粉砕して吸水性樹脂を得た。このものの性能測定
結果を第1表に示す。
【0034】実施例4 実施例1において、メタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド23.5部およびアクリル
酸8部に代えてメタクリロイルオキシエチルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド23.5部およびアクリ
ル酸6.5部を使用し、かつトリメチロールプロパント
リアクリレートの量を0.24部とする以外は実施例1
と同様の方法で吸水性樹脂を得た。このものの性能測定
結果を第1表に示す。
【0035】実施例5 実施例1において、メタクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムクロライド23.5部およびアクリル
酸8部に代えてN−メチルー2ービニルピリジニウムク
ロライド13部および2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸17部を使用する以外は実施例1と
同様の方法で吸水性樹脂を得た。このものの性能測定結
果を第1表に示す。
【0036】実施例6 実施例5と同様の方法で重合して得られたゲル状含水架
橋重合体を細断して、さらにグリセリン−1,3−ジグ
リシジルエーテルの5%水溶液1.8部を添加して均一
に混練した後、150℃に加熱されたドラムドライヤー
で乾燥し、32〜145メッシュの粒度に粉砕して吸水
性樹脂を得た。このものの性能測定結果を第1表に示
す。
【0037】実施例7 実施例1においてメタクリロイルオキシエチルトリメチ
ルアンモニウムクロライドおよびアクリル酸の量をいず
れも15部使用し、共重合性架橋剤トリメチロールプロ
パントリアクリレートに代えてN,N−メチレンビスア
クリルアミドを同量使用する以外は実施例1と同様の方
法で吸水性樹脂を得た。このものの性能測定結果を第1
表に示す。
【0038】比較例1 実施例3において、共重合性架橋剤であるトリメチロー
ルプロパントリアクリレート0.35部を使用しない以
外は全く同様にして比較の吸水性樹脂を得た。このもの
の性能測定結果を第1表に併記する。
【0039】比較例2 ジメチルアミノエチルメタアクリレート(第三級アミノ
基を有するビニル単量体)23.5部、アクリル酸6.
5部を水70部に溶解し、35%塩酸約6gを加えてP
Hを4にした。さらにN,N−メチレンビスアクリルア
ミド0.1部を加え均一に溶解させた。この水溶液を開
閉可能な密閉容器に移し、窒素雰囲気下で液温を15℃
とした後、開始剤として0.5%の過硫酸アンモニウム
水溶液1部および0.5%の亜硫酸水素ナトリウム水溶
液1部を添加して重合させたところ発熱とともにゲル状
となった。重合開始から5時間後に密閉容器を開き、生
成したゲル状含水架橋重合体を取り出した。このゲルを
細断した後、150℃に加熱されたドラムドライヤーで
乾燥し、32〜145メッシュの粒度に粉砕して比較の
吸水性樹脂を得た。このものの性能測定結果を第1表に
併記する。
【0040】比較例3 市販のアニオン性吸水性樹脂「アクアリックCA」(日
本触媒化学工業(株)、架橋ポリアクリル酸ソーダ)を
比較の吸水性樹脂として用い、性能比較した結果を第1
表に併記する。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の製法は下記の効果を奏する。 本発明の製法により得られる吸水性樹脂は、1価の電
解質溶液のみならず、多価電解質溶液に対しても高い吸
水能を有する。特に、従来のアニオン性吸水性樹脂に比
べると、Mg2+イオン、Ca2+イオン、Al3+イオン等
を多く含有した多価電解質溶液に対し著しく高い吸水能
を有する。 本発明の製法により得られる吸水性樹脂は、硫酸水溶
液などの酸性溶液に対しても高い吸水能を有する。従来
のアニオン性吸水性樹脂では酸性溶液中ではほとんど吸
水能を示さない問題点を改善したものである。 従来の問題点を改善し、分子量の大きい樹脂が得られ
る。 本発明の製法により得られる吸水性樹脂は、吸水後に
おいても日光や紫外線に安定である。 本発明の方法により該化合物(E)でさらに架橋せし
めた吸水性樹脂は、さらにゲル強度が向上し、且つ吸水
ゲルの日光や紫外線に対する安定性および長期にわたる
保存安定性も向上したものである。
【0043】上記効果を奏することから、本発明の製法
により得られる吸水性樹脂は、吸収性当材、衛生材料
(子供用および大人用の紙おむつ、生理用ナプキン、失
禁用パッドなど)など尿や血液を吸収する用途;産業廃
棄物や汚水、ヘドロなど高濃度の電解質を含んだ含水物
の固形化剤の用途;植物や土壌などの保水剤;海水や硬
水に対しても高い膨潤力を要求される土木用シーリング
剤や海底ケーブル用止水剤の用途;高濃度の酸溶液に対
する吸収力が要求される硫酸バッテリー用途;結露防止
用建材や塗料など日光に暴露される場面における吸水・
保水剤としての用途等、幅広い利用が可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第四級アンモニウム塩基を有するカチオ
    ン性ビニル単量体(A)、カルボキシル基および/また
    はスルホン基を有するアニオン性ビニル単量体(B)、
    共重合性架橋剤(C)および必要により非イオン性水溶
    性ビニル単量体(D)を、(A):(B)(モル比)=
    85:15〜15:85であり、且つ(C)を(A)、
    (B)および(D)の合計重量に対して0.01〜10
    %となるよう含有した水性溶液を重合し、必要により酸
    基を中和して部分的にアルカリ金属塩基とすることを特
    徴とする吸水性樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 第四級アンモニウム塩基を有するカチオ
    ン性ビニル単量体(A)が、ジアルキルアミノアルキル
    (メタ)アクリレートとアルキルハライドもしくはジア
    ルキル硫酸との反応物、ジアルキルアミノヒドロキシア
    ルキル(メタ)アクリレートとアルキルハライドもしく
    はジアルキル硫酸との反応物、ジアルキルアミノアルキ
    ル(メタ)アクリルアミドとアルキルハライドもしくは
    ジアルキル硫酸との反応物、ジアルキルアミノヒドロキ
    シアルキル(メタ)アクリルアミドとアルキルハライド
    もしくはジアルキル硫酸との反応物、N−アルキルビニ
    ルピリジニウムハライドおよびトリアルキルアリルアン
    モニウムハライドからなる群より選ばれる少なくとも1
    種である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 第四級アンモニウム塩基を有するカチオ
    ン性ビニル単量体(A)、カルボキシル基および/また
    はスルホン基を有するアニオン性ビニル単量体(B)、
    共重合性架橋剤(C)および必要により非イオン性水溶
    性ビニル単量体(D)を、(A):(B)(モル比)=
    85:15〜15:85であり、且つ(C)を(A)、
    (B)および(D)の合計重量に対して0.01〜10
    %となるよう含有した水性溶液を重合し、必要により酸
    基を中和して部分的にアルカリ金属塩基とした重合体
    を、該重合体中の官能基と反応しうる基を少なくとも2
    個有する化合物(E)で架橋しせしめることを特徴とす
    る吸水性樹脂の製造法。
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